JPH0515175U - デイスクカートリツジ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】ケース上に摺動するシャッタの摺動性と組立性
とを向上し、低コスト化する。 【構成】シャッタ４がケース２に対して摺動案内するス
ライダ部４₃ を一体に構成した一方のシャッタ板４
₁ と、該スライダ部４₃ に固着される他方のシャッタ板
４₂ とから断面略コ字状のシャッタに構成されているこ
とでシャッタの摺動開閉操作を安定して信頼性を大幅に
向上させると共に、機械的強度も大きく耐久性にも優
れ、取扱も安全にできる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ハードディスク、特に光ディスク，光磁気ディスク，磁気ディスク あるいはフロッピーディスクなどディスク状媒体を回転自在にケース内に収納し たディスクカートリッジに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、デジタルデータの記憶装置やビデオ機器などに用いられる光ディスク ，フロッピーディスク，コンパクトディスク或いはビデオディスクは取扱上、ゴ ミやほこりがついたり傷がつかないようにケース内に収納し、ケースに設けたピ ックアップ挿入孔及び／または回転駆動軸挿入孔を不使用時には覆い、また使用 時には開放させるためのシャッタが備えられている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、従来のディスクカートリッジにおけるシャッタは、ケースの一方の 端面部をまたいで略コ字形になっており、ステンレス等の薄板で作られたり、ま たスライダを端部に設けたりしていた。また、このスライダは、シャッタ板と別 部材を用い断面コ字状に折曲げたシャッタ板をネジ止めしたり、一対のシャッタ 板をスライダの上下に連結組立てることが知られている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、シャッタを金属板で曲げ加工により生産すると、シャッタ板の曲げ 加工が難しいばかりか、スライダとのネジ固着では部品点数が４つともなり煩雑 で生産性に制約があるし、また部品点数の削減目的で略コ字状にＭＦＤなどで構 成したシャッタでは加工性が悪いし、摺動性も劣って問題があり、また合成樹脂 材のスライダに金属シャッタ板を組込むと組立性が悪く部品点数も３つとなって 製作コストも割り高となるなどの不具合があった。 本考案は、これら従来の欠点を適確に排除しようとするもので、シャッタの摺 動開閉操作を安定して信頼性を大幅に向上させると共に、機械的強度も大きく耐 久性にも優れ、取扱も安全にできるディスクカートリッジを経済的に生産できる ものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、ディスク１を回転可能に収納するケース２に形成された記録再生用 ピックアップ挿入孔３や回転駆動軸挿入孔を開閉する断面略コ字状のシャッタ４ を摺動自在に備えたディスクカートリッジにおいて、該シャッタ４が、ケース２ に対して摺動案内するスライダ部４₃ を一体に構成した一方のシャッタ板４₁ と 、該スライダ部４₃ に固着される他方のシャッタ板４₂ とから断面略コ字状のシ ャッタに構成されていることを特徴とするディスクカートリッジである。

【０００６】

【実施例】

本考案を、光ディスクカートリッジに適用した一実施例について、図１乃至図 ５で説明すると、ディスク１を回転可能に収納するケース２に形成された記録再 生用ピックアップ挿入孔３や回転駆動軸挿入孔を開閉するシャッタ４を摺動自在 に備えたディスクカートリッジにおいて、前記シャッタ４が、ケース２に対して 摺動案内するスライダ部４₃ を一体に構成した一方のシャッタ板４₁ と、該スラ イダ部４₃ に固着される他方のシャッタ板４₂ とで断面略コ字状のシャッタとし てケース２に備えてディスクカートリッジとしてある。

【０００７】 前記シャッタ４としては、合成樹脂材例えばポリアセタールなど滑性に優れた 樹脂からなり、各シャッタ板４₁ ，４₂ の固着係合部をそれぞれスライダ４₃ を 介して一対備え、適確な結合ができるようにして二つの部品でシャッタ４が構成 され組立も容易である。そして前記シャッタ板４₁ に一体に構成されるスライダ 部４₃ は、例えば図４及び図５に示すように、ケース端縁を抱持する凹条部５と 、両サイドに形成される嵌合凹部６と、該嵌合凹部６に延長突設される係止片７ とを備え、前記ケース２の前側面に形成されるスライダガイド溝２₁ に嵌装され 、これに装着される前記シャッタ板４₂ が、その一端部をＬ字状に折曲げた折曲 片９を備え、該折曲片９にロック用突起８を突設して前記スライダ４₃ に形成し た嵌合凹部６に挿入され係止片７に係合固着されるように構成してあるが、必要 に応じ各シャッタ板４₁ ，４₂ にそれぞれスライダ部４₃ の一部構成する部分を 共通して備え、各スライダ部４₃ を互に係合手段で結合固着して断面コ字状のシ ャッタ形態とすることもできるし、他方のシャッタ板４₂ を一方のシャッタ板４ ₁ のスライダ部４₃ に掛止或いは嵌挿して凹凸部材の係合手段で一体連結する構 成を用いてもよい。

【０００９】 なお前記シャッタ板４₁ ，４₂ は、ケース２のスライド領域の凹面部１０に挾 持状態で嵌装され、スライダ部４₃ がケース２の前側面に嵌入保持されて摺動自 在に備えられている。また、前記ケース２は、その中心に形成した円形の回転駆 動軸挿入孔内にディスク１のハブが配置され、長方形の前記ピックアップ挿入孔 ３と前記シャッタ４を摺動可能に配置するスライド領域とシャッタ端部の押えと を持っていて、不使用時にはシャッタ４によってピックアップ挿入孔３及び回転 駆動軸挿入孔が覆われ、ディスクカートリッジを挿入する際に、スライドされピ ックアップ挿入孔３を開ける状態にスライドされ、シャッタ４は内装されたバネ （図示せず）で復元できるように付勢されている。

【００１０】

【考案の効果】

本考案は、シャッタがケースに対して摺動案内するスライダ部を一体に構成し た一方のシャッタ板と、該スライダ部に固着される他方のシャッタ板とから断面 略コ字状のシャッタに構成されていることにより、シャッタの構成部品点数を削 減し組立も著しく簡便であり、シャッタ板の曲げ加工もなく、シャッタの摺動性 も良好にしシャッタの摺動開閉操作を安定して信頼性を大幅に向上させると共に 、機械的強度も大きく耐久性にも優れ、取扱も安全にできるし低コストで製作容 易であるなどの実用上の効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す斜視図である。

【図２】図１のＡ−Ａ線における拡大縦断面図である。

【図３】実施例の一方のシャッタ板の一部を切欠した斜
視図である。

【図４】実施例のシャッタ組立状態の一部の切欠斜視図
である。

【図５】実施例のスライダ部を備えたシャッタ板の斜視
図である。

【符号の説明】

１ ディスク ２ ケース ３ ピックアップ挿入孔 ４ シャッタ ４₁ シャッタ板 ４₂ シャッタ板 ４₃ スライダ部 ５ 凹条部 ６ 嵌合凹部 ７ 係止片 ８ ロック用突起

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ディスク１を回転可能に収納するケース
   ２に形成された記録再生用ピックアップ挿入孔３や回転
   駆動軸挿入孔を開閉する断面略コ字状のシャッタ４を摺
   動自在に備えたディスクカートリッジにおいて、該シャ
   ッタ４が、ケース２に対して摺動案内するスライダ部４
   ₃ を一体に構成した一方のシャッタ板４₁ と、該スライ
   ダ部４₃ に固着される他方のシャッタ板４₂ とから断面
   略コ字状のシャッタに構成されていることを特徴とする
   ディスクカートリッジ。
2. 【請求項２】 前記シャッタ４が合成樹脂材からなり、
   各シャッタ板４₁ ，４₂ の固着係合部をそれぞれスライ
   ダ部４₃ を介して一対備えた請求項１記載のディスクカ
   ートリッジ。
3. 【請求項３】 前記シャッタ板４₁ のスライダ部４
   ₃ が、ケース端縁を抱持する凹条部５と、両サイドに形
   成される嵌合凹部６と、該嵌合凹部６に延長突設される
   係止片７とを備え、前記ケース２のスライダガイド溝に
   嵌装される請求項１または２記載のディスクカートリッ
   ジ。
4. 【請求項４】 前記シャッタ板４₂ が、その一端部をＬ
   字状に折曲げた折曲片を備え、該折曲片にロック用突起
   ８を突設して前記スライダ４₃ に形成した嵌合凹部６に
   挿入され係止片７に係合固着される請求項３記載のディ
   スクカートリッジ。