JPH0515146Y2 - - Google Patents

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JPH0515146Y2
JPH0515146Y2 JP1988122958U JP12295888U JPH0515146Y2 JP H0515146 Y2 JPH0515146 Y2 JP H0515146Y2 JP 1988122958 U JP1988122958 U JP 1988122958U JP 12295888 U JP12295888 U JP 12295888U JP H0515146 Y2 JPH0515146 Y2 JP H0515146Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、自動車等の車両用シートの位置を調
整するためのシートスライド装置に関する。
[従来の技術] 自動車のフロントシート等に使われるシートス
ライド装置は、車体の床(ボデイ)側に固定され
るロアレールと、このロアレールの長さ方向に摺
動自在に嵌合されシートフレーム側に固定される
アツパレールと、これら一対のレールを所望の前
後位置に固定するためのロツク手段等を備えて構
成されている。
一例として第7図および第8図に示された先行
技術は、ベースフレーム101と、このベースフ
レーム101の上面に固定されたロアレール10
2と、このロアレール102に移動自在に嵌合さ
れたアツパレール103と、このアツパレール1
03の上面後部寄りに溶接された補強フレーム1
04と、この補強フレーム104の側部に溶接さ
れかつシートベルト取付け部105を有するセツ
トフレーム106と、アツパレール103を所望
の前後位置に固定するためのロツク手段107と
を有している。そしてベースフレーム101の前
端部には前部固定用ブラケツト108が設けられ
ているとともに、ベースフレーム101の後端側
には後部固定用ブラケツト109がベースフレー
ム101に溶接されている。これらブラケツト1
08,109は図示しない車体の床にボルトによ
つて固定される。ロツク手段107の一部を構成
するシヤフト110はロツクブラケツト111に
よつて回転自在に支持されており、このロツクブ
ラケツト111はアツパレール103に溶接され
ている。第7図および第8図はアツパレール10
3と補強フレーム104およびセツトフレーム1
06が後方いつぱいに移動した状態を示してお
り、この時にはシートベルト取付け部105がロ
アレール102の後端から長さL0だけ後方に突
き出る。
[考案が解決しようとする課題] 上記先行技術において、何らかの原因によつて
シートベルト取付け部105に図示矢印F方向の
過大な荷重が作用した場合、長さL0に応じたモ
ーメントがロアアーム102の後部に作用する。
従つて後部固定用ブラケツト109とベースフレ
ーム101との取付け部あるいはロアレール10
2の後端部などが強度的な弱点になりやすい。こ
のためロアレール102の後部寄りに配置される
各部材は互いに高い強度で固定されている必要が
あり、従来はCO2溶接とリベツトを併用するなど
して各部材を固定していた。このため部品数が多
いばかりでなく製造・組立て工程に手間がかか
り、コストアツプの一因になつている。また、矢
印F方向の大荷重が負荷された時にアツパレール
103の後端部分が座屈してロアレール102か
ら離脱する可能性もある。
従つて本考案の目的は、ロアレールとアツパレ
ールおよびシートベルト取付け部等を高い強度で
保持できるとともに、溶接箇所や部品点数を減ら
すことのできるシートスライド装置を提供するこ
とにある。
[課題を解決するための手段] 上記目的を果たすために本考案者が考案したシ
ートスライド装置は、前後方向に細長い形状のフ
レーム主部を有したベースフレームと、このベー
スフレームの上面側に固定されたロアレールと、
このロアレールの長手方向に移動自在に嵌合され
たアツパレールと、このアツパレールに固定され
た補強フレームと、この補強フレームの側部に固
定されかつシートベルト取付け部を有するととも
に下側部に上記アツパレール側に向けてU状に折
曲された前後方向に沿うU状部を有するセツトフ
レームと、上記ロアレールに対しアツパレールを
前後方向の所望位置に固定可能なロツク手段とを
有している。そして上記ベースフレームのフレー
ム主部前端側にはこのフレーム主部と一体に成形
された前部固定用ブラケツト部が設けられている
とともに、フレーム主部の後端部には後部固定用
ブラケツト部がフレーム主部と一体に成形されて
おり、更に上記フレーム主部の側部には逆U状に
折曲されかつその折曲先端が上記セツトフレーム
のU状部の内側に入り込む逆U状部がフレーム主
部と一体に成形されている。この逆U状部はフレ
ーム主部の長手方向に沿つて上記前部固定用ブラ
ケツト部の近傍から後部固定用ブラケツト部の後
端付近まで延在されている。
[作用] 上記構成の本考案のシートスライド装置におい
て、ロアレールに対してアツパレールを前後方向
にスライドさせると、アツパレールと一緒に補強
フレームとセツトフレームが同方向に移動する。
また、アツパレールの位置にかかわらず上記U状
部と逆U状部とが係合可能な状態にある。シート
ベルト取付け部に過大な上方荷重が負荷された場
合、この荷重がセツトフレームに作用することに
よりセツトフレームが上方に変位するため、U状
部と逆U状部とが互いに係合するようになる。従
つて荷重はロアレールとアツパレールとの係合だ
けでなくベースフレームを介して車体に支持され
る。
上記逆U状部は後部固定用ブラケツト部の後端
まで延在しており、しかもこのブラケツト部はベ
ースフレームと一体に成形されているから、アツ
パレールを後方いつぱいに移動させた状態におけ
るシートベルト取付け部から逆U状部の後端まで
の距離を短縮でき、しかも逆U状部に加わる荷重
を後部支持ブラケツト部によつて直接受けるよう
になるため、シートベルト取付け部に作用する過
大な荷重を充分支持できる。
[実施例] 以下に本考案の一実施例について第1図ないし
第6図を参照して説明する。
車体の床(ボデイ)等に固定されるベースフレ
ーム10は、車体の前後方向に沿う細長い形状の
フレーム主部11を備えている。またベースフレ
ーム10の図示左端側に前部固定用ブラケツト部
12がプレス等によつてフレーム主部11と一体
に成形されているとともに、図示右端側には後部
固定用ブラケツト部13がやはりプレス等によつ
てフレーム主部11と一体に成形されている。こ
れらブラケツト部12,13に開設された孔1
4,15には図示しないボルトが挿通され、この
ボルトによつてベースフレーム10の両端を車体
に固定するようになつている。
また、ベースフレーム10の一側部には上方に
折曲された立上がり壁20がこのフレーム10の
長手方向に沿つてフレーム主部11のほぼ全長に
わたつて設けられているとともに、ベースフレー
ム10の他側部には逆U状に折曲された逆U状部
21がこのフレーム10の長手方向に沿つてフレ
ーム主部11のほぼ全長にわたつて一体に設けら
れている。この逆U状部21の後端22は後部固
定用ブラケツト部13よりも後方に延在してい
る。後部固定用ブラケツト部13と逆U状部21
とは連結壁23によつて一体につながつている。
立上がり壁20に開設された複数個の孔24は、
後述するロツク手段43の一部を構成する。
ベースフレーム10の上面側に、フレーム主部
11のほぼ全長にわたつてロアレール30が設け
られている。ロアレール30は一例としてハツト
型材からなり、スポツト溶接あるいはリベツトに
よつてベースフレーム10に固定される。
アツパレール31は一例としてチヤンネル型材
からなり、図示しない低摩擦滑り部材を介してロ
アレール30の長さ方向にスライド自在に嵌合さ
れている。アツパレール31の前端側に開設され
た孔32には図示しないボルトが挿通され、この
ボルトによつてアツパレール31の前部がシート
フレームに固定される。
アツパレール31の上面側の長手方向中央付近
から後部わたり、補強フレーム35が溶接等によ
つて固定されている。第3図に示されるように、
補強フレーム35の一側部には下向きに折曲され
た側壁部36と、円筒状に成形された軸受け部3
7が設けられている。軸受け部37にはシヤフト
38が回転自在に挿通されており、シヤフト38
にロツク部材40が固定されている。ロツク部材
40の先端部41は、前述した複数の孔24のう
ちいずれか任意のものに選択的に係合するように
なつている。シヤフト38はリターンばね42に
よつて、ロツク部材先端部41が孔24に係合す
る方向(ロツク方向)に常時付勢されている。ロ
ツク部材40と孔24、シヤフト38、リターン
ばね42等はロツク手段43を構成する。補強フ
レーム35の後部に設けられた孔44には図示し
ないボルトが挿通され、このボルトによつて補強
フレーム35の後部がシートフレームに固定され
る。
本実施例では補強フレーム35の一部分にロツ
ク手段用の軸受け部37が一体に設けられている
から、従来品(第8図参照)のような別体のロツ
クブラケツト111を補強フレーム104に溶接
する等の手間のかかる工程が不要である。そして
本実施例では補強フレーム35の前部がロツク手
段43の軸受け部37まで延長されていることに
よつてアツパレール31の長手方向中央付近から
後部全体が有効に補強される。このためアツパレ
ール31が後方いつぱいにスライドした場合にお
いて優れた補強効果を発揮できる。
補強フレーム35の他側部に設けられた折曲げ
縁部45に、セツトフレーム46がCO2溶接等に
よつて固定されている。セツトフレーム46の後
方上部に位置するシートベルト取付け部47には
ナツト48が設けられており、このナツト48に
ボルト49(第4図参照)をねじ込むことによつ
てシートベルト基部50が固定されるようになつ
ている。
セツトフレーム46の下側部に、U状に折曲さ
れたU状部55がこのフレーム46の長手方向ほ
ぼ全長にわたつて設けられている。第3図に示さ
れるようにU状部55はアツパレール31側に折
曲されており、U状部55の内側に逆U状部21
の折曲先端56を入り込ませてある。U状部55
の折曲先端57から逆U状部21までの隙間l1
は、逆U状部21から補強フレーム35までの隙
間l2とほぼ同等にしてある。
第1図と第2図は、アツパレール31が後方い
つぱいに移動した状態を示している。また第5図
と第6図はアツパレール31が前方に移動した状
態を示している。この前後ストローク範囲内でア
ツパレール31の位置調整を行なうには、図示し
ない操作用つまみ等によつてロツク部材40をロ
ツク解除方向に変位させ、アツパレール31を前
後方向に動かして位置調整を行なつたのちにロツ
ク部材40を開放することにより、リターンばね
42の弾力によつてロツク部材先端部41を孔2
4に嵌合させればよい。
ロアレール30に対してアツパレール31を前
後方向にスライドさせると、アツパレール31と
一緒に補強フレーム35とセツトフレーム46が
同方向に移動する。また、アツパレール31の位
置にかかわらず逆U状部21とU状部55とは常
に係合可能な状態にある。シートベルト取付け部
47に第4図中の矢印F方向の過大な上方荷重が
負荷された場合、この荷重がセツトフレーム46
の後部に作用することにより、セツトフレーム4
6の後部ではセツトフレーム46が上方に変位す
るため、U状部55の折曲先端57が逆U状部2
1の内面と干渉する方向(第3図中の隙間l1がな
くなる方向)に変位する。また同時に、セツトフ
レーム46の前部ではセツトフレーム46が下方
に変位することによつて補強フレーム35の下面
と逆U状部21の上面とが干渉する方向(第3図
中の隙間l2がなくなる方向)に変位する。こうし
てセツトフレーム46および補強フレーム35が
ベースフレーム10と係合するようになる。従つ
てシートベルト取付け部47からセツトフレーム
46に入力された荷重はベースフレーム10を介
して車体に支持される。
本実施例装置では、アツパレール31を後方い
つぱいに移動させた状態においてシートベルト取
付け部47がベースフレーム10の後端よりも長
さL1だけ後方に突き出るが、この突出量L1は従
来品(第7図)の突出量L0に比べると充分短い。
そして逆U状部21が後部固定用ブラケツト部1
3の後端まで延在し、しかも連結壁23を介して
ブラケツト部13と一体に連なつており、かつこ
のブラケツト部13はベースフレーム10のフレ
ーム主部11と一体に成形されている。このため
アツパレール31を後方ストロークいつぱいに移
動させた状態においてもシートベルト取付け部4
7から入力される過荷重を後部固定用ブラケツト
部13によつて充分支持でき、各部の過度の変形
やアツパレール31の脱落等を抑制できる。
[考案の効果] 本考案によれば、ロアレールに対してアツパレ
ールが前後方向のいずれの位置にスライドしてい
ても、セツトフレームに負荷された過荷重に対し
て充分に大きな強度を発揮できるようになり、荷
重によつてアツパレールがロアレールから離脱し
たり、過度の変形を生じる等の問題を解決でき
る。また、車体側に固定するためのブラケツト部
がベースフレームの端部に一体に成形されている
ので、従来のようなブラケツト用部品をベースフ
レームに溶接やリベツト等により固定するといつ
た手間のかかる作業も不要となる。
【図面の簡単な説明】
第1図から第6図までは本考案の一実施例を示
し、第1図はシートスライド装置の側面図、第2
図は平面図、第3図は第1図中の−線に沿う
断面図、第4図は斜視図、第5図はアツパレール
を前進させた状態の側面図、第6図は同状態の平
面図、第7図は従来装置の側面図、第8図は同装
置の平面図である。 10……ベースフレーム、11……フレーム主
部、12……前部固定用ブラケツト部、13……
後部固定用ブラケツト部、21……逆U状部、3
0……ロアレール、31……アツパレール、35
……補強フレーム、43……ロツク手段、46…
…セツトフレーム、47……シートベルト取付け
部、55……U状部。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 前後方向に細長い形状のフレーム主部を有した
    ベースフレームと、このベースフレームの上面側
    に固定されたロアレールと、このロアレールの長
    手方向に移動自在に嵌合されたアツパレールと、
    このアツパレールに固定された補強フレームと、
    この補強フレームの側部に固定されかつシートベ
    ルト取付け部を有するとともに下側部に上記アツ
    パレール側に向けてU状に折曲された前後方向に
    沿うU状部を有するセツトフレームと、上記ロア
    レールに対しアツパレールを前後方向の所望位置
    に固定可能なロツク手段と、を有したシートスラ
    イド装置であつて、 上記ベースフレームのフレーム主部前端側には
    このフレーム主部と一体に成形された前部固定用
    ブラケツト部が設けられているとともに、フレー
    ム主部の後端側には後部固定用ブラケツト部がフ
    レーム主部と一体に成形されており、更に上記フ
    レーム主部の側部には逆U状に折曲されかつその
    折曲先端が上記セツトフレームのU状部の内側に
    入り込む逆U状部がフレーム主部と一体に成形さ
    れており、この逆U状部はフレーム主部の長手方
    向に沿つて上記前部固定用ブラケツト部の近傍か
    ら後部固定用ブラケツト部の後端付近まで延在し
    ていることを特徴とするシートスライド装置。
JP1988122958U 1988-09-20 1988-09-20 Expired - Lifetime JPH0515146Y2 (ja)

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JPH0242832U JPH0242832U (ja) 1990-03-23
JPH0515146Y2 true JPH0515146Y2 (ja) 1993-04-21

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ID=31371371

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JP1988122958U Expired - Lifetime JPH0515146Y2 (ja) 1988-09-20 1988-09-20

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002154353A (ja) * 2000-11-20 2002-05-28 Aisin Seiki Co Ltd シートスライド装置

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JPS59134031A (ja) * 1983-01-24 1984-08-01 Ichikoh Ind Ltd ベルト組込用シ−トアジヤスタ

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