JPH05149996A - 半導体装置の熱抵抗測定方法 - Google Patents

半導体装置の熱抵抗測定方法

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JPH05149996A
JPH05149996A JP3312032A JP31203291A JPH05149996A JP H05149996 A JPH05149996 A JP H05149996A JP 3312032 A JP3312032 A JP 3312032A JP 31203291 A JP31203291 A JP 31203291A JP H05149996 A JPH05149996 A JP H05149996A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】電力用トランジスタ等の半導体装置のチップを
モジュール内に組み込んだ状態でモジュール内の関連回
路との干渉を防止しつつはんだ付け個所等の熱抵抗を正
確に測定する。 【構成】第1の測定工程で半導体装置に試験電流を流し
た状態で一定の測定端子間の電圧を測定し、加熱工程で
半導体装置に飽和電流値に相当する加熱電流を流して短
時間加熱した直後の第2の測定工程で同じ条件下で測定
端子間電圧を測定し、両測定値の差と,加熱工程中に賦
与した電力と,測定端子間電圧に固有な温度係数とから
熱抵抗を得ることにより、とくに加熱工程中の回路間の
干渉を抑えて測定精度を高め、かつ浮遊インダクタンス
等に基づく発振を防いで半導体装置が損傷を受けないよ
うにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電力用トランジスタ等の
個別形の半導体装置をモジュールに組み立てないしはチ
ップ実装した状態ではんだ付け実装や半導体装置自身の
良否等を判定するため半導体装置の熱抵抗を測定する方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように個別半導体装置はパッケー
ジに収納しないしはモジュールに組み込んだ状態で使用
され、このためそのチップをパッケージやモジュールの
導体にはんだ付け等の手段で接合する必要があるので、
半導体装置の試験がチップ状態で済んでいても実際の使
用に供する前にかかる接合ないしチップ実装後の状態で
試験を行なって良否を確かめて置く必要がある。
【0003】この際の半導体装置の電気的特性試験はチ
ップやウエハ状態での試験と同様に行なうことができる
が、あくまでそのチップに対する特性試験に過ぎないの
で、小容量の半導体素子の場合は別として電力用半導体
装置ではそのチップの前述の導体への接合や実装の良否
を確かめる必要があり、このため本発明が対象とする熱
抵抗の測定を行なうのが通例である。以下、この熱抵抗
を測定する要領の従来からの代表例の概要を説明する。
【0004】半導体装置が例えばバイポーラトランジス
タの場合、そのベース・エミッタ間電圧が周知のように
2mV/℃の温度係数kをもっているので、熱抵抗をこの
性質を利用して測定する。まず最初にトランジスタのコ
レクタ・エミッタ間に小さな試験電流を流した状態でベ
ース・エミッタ間電圧を測定してこれをVbe1とし、次
に所定のコレクタ損失が発生するようトランジスタに所
定時間そのコレクタ・ベース間に電圧Vcbを掛けかつエ
ミッタ電流Ie を流してその温度を上昇させ、その直後
に前と全く同じ条件でベース・エミッタ間電圧Vbe2を
再び測定する。これにより、熱抵抗Rtは次式で与えられ
る。 Rt=ΔVbe/kVcbe ただし、ΔVbe=Vbe1−Vbe2で、k=2mV/℃であ
り、Vcbの単位がVで,Ie の単位がAのとき、熱抵抗R
tは℃/Wの単位をもつ。
【0005】なお、Vbe1やVbe2の測定時には半導体
装置の無用な温度上昇を避けるため試験電流はベース・
エミッタ間電圧を測定できる必要最低限の小さな値, 例
えば10〜100 mAとされる。一方、半導体装置を温度上昇
させる加熱工程ではこれよりずっと大きな加熱電流, 例
えば定格電流が20Aのとき半分程度の10Aのエミッタ電
流Ie が流される。また、この間にコレクタ損失を所定
値に保つために上述のコレクタ・ベース間電圧Vcbは加
熱工程を通じて所定値, 例えば定格電圧よりは低いがコ
レクタ損失を発生させるに充分な例えば10〜50Vに一定
に制御される。このようにして半導体装置に過大な熱負
荷を掛けることなく熱抵抗Rtを測定し、はんだ付け等の
良否を判定する正確な尺度とすることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、モジュール
内に複数個の半導体装置が組み込まれている場合に前述
の要領で熱抵抗を測定すると、測定結果が不正確になっ
たり半導体装置が損傷を受ける等のトラブルが発生する
ことがある。熱抵抗測定はモジュール内の半導体装置ご
とに順次に, 自動測定の場合はスキャナで切り換えなが
ら行なわれるが、特定の半導体装置に対する熱抵抗測定
中にモジュール内でそれと接続されている他の半導体装
置ないしは半導体回路にも電圧が掛かり電流が流れてな
にがしかの動作を起こし、肝心の測定中の半導体装置ま
でその影響を受けてその測定結果が狂って来やすいから
である。著しい場合は、他の半導体回路内で発振が起こ
ってそれに含まれる半導体装置が損傷を受けることがあ
る。
【0007】かかるトラブルはモジュールに電界効果ト
ランジスタや絶縁ゲートバイポーラトランジスタ等の絶
縁ゲートを備える半導体装置が含まれる場合にとくに起
こりやすい。また、最近ではかかるトランジスタ類の動
作が高速化され、それに伴い寄生容量も減少して来てい
るので、モジュール内の配線路がもつ僅かな浮遊インダ
クタンスによって高周波の発振が誘発され、半導体装置
が損傷を受けやすい。本発明は、かかる問題点を解決し
て、モジュールに組み立てられた半導体装置の熱抵抗を
正確にかつモジュール内の関連回路の発振のおそれなく
測定する方法を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的は本発明方法
によれば、半導体装置に所定の試験電流を流した状態で
その2個の測定端子間の電圧を第1測定値として測定す
る第1の測定工程と、半導体装置にその飽和電流値に相
当する加熱電流を所定時間内流す加熱工程と、第1の測
定工程と同じ試験電流を半導体装置に流した状態で同じ
測定端子間電圧を第2測定値として測定する第2の測定
工程とを含み、第1測定値と第2測定値の差と加熱工程
中に半導体装置に与えた電力と測定端子間電圧の所定の
温度係数から熱抵抗を得る熱抵抗測定方法により達成さ
れる。
【0009】なお上記構成中の加熱工程では、加熱電流
を半導体装置の飽和電流に相当する値にもちろん一定に
制御するのがよく、かつ半導体装置をほぼ完全なオン状
態に置いて加熱電流をその定格電流値程度に設定すると
ともに、半導体装置に掛かる電圧をそのオン電圧程度あ
るいは熱抵抗の測定に必要な最低発熱量が得られかつこ
のオン電圧に近い極力低い値に設定するのが発振を防止
する上で有利である。本発明方法は半導体装置が絶縁ゲ
ート形の半導体素子である場合にとくに有利であるが、
この際の加熱工程中ではそのゲート電圧をほぼ一定に維
持し、さらにはこれを半導体装置に掛かる電圧に応じて
調節することにより半導体装置に与える電力ないし発熱
量を一定に制御するのが望ましい。
【0010】
【作用】本発明は、従来の問題点の原因が熱抵抗測定中
の半導体装置とモジュール内の他の半導体装置ないし半
導体回路との間の動作上の干渉ないしは相互結合による
発振にある点に着目し、測定対象の半導体装置の動作状
態を加熱工程中では完全オン状態ないしそれに近い飽和
状態にして加熱電流を従来より増加させ、従って熱抵抗
測定に必要な発熱量ないし電力を得るため半導体装置に
掛ける電圧を従来より低めることにより、測定対象を含
むモジュール内の半導体装置の動作ゲインを全般的に下
げ,相互干渉を減らして測定精度を向上し、さらにモジ
ュール内の電源線や測定用配線の浮遊インダクタンス等
による相互結合を減らして無用かつ有害な発振を防止す
るものである。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は本発明による熱抵抗測定方法の実施に適す
る測定回路を測定対象である半導体装置とともに例示す
るもので、図2にそれに関連する電流と電圧が工程ごと
に変化する様子が示されている。以下説明する実施例で
は、測定対象の半導体装置は絶縁ゲートバイポーラトラ
ンジスタ(以下、IGBTという)であり、ゲート・エミッ
タ間電圧の変化からその熱抵抗が測定されるものとす
る。
【0012】図1の中央に示された熱抵抗測定の対象で
ある半導体装置1はモジュール10内にその関連回路11と
ともに組み込まれたIGBTであり、コレクタ端子Cとエミ
ッタ端子Eとゲート端子Gを備えるが、図示の例では後
者の2端子がモジュール10の端子として導出され、コレ
クタ端子Cは関連回路11を介してモジュール10の電源端
子Vと接続されている。図では省略されているが、関連
回路11内の他の半導体装置も熱抵抗が順次測定される。
モジュール10の量産時の熱抵抗測定にはそれを図では細
線で示した試験用治具20に装入した状態で行なうのがよ
く、測定回路はこの治具20を介し半導体装置1のエミッ
タ端子Eとゲート端子Gに接続されるがコレクタ端子C
とはそのモジュール10の内部端子に直接に接続される。
治具20内にはモジュール10の発振しやすい回路との接続
端子を接地ないし短絡する接続線や発振防止フィルタを
組み込んで置くのが望ましい。
【0013】測定回路として小さな試験電流Imを供給す
る直流電源30と大きな加熱電流Ihを供給する直流電源40
が設けられ、それぞれスイッチ31, 42とダイオード32,
42を介して半導体装置1のコレクタ端子Cと接続され
る。エミッタ端子1は電流検出抵抗51を介して接地さ
れ、この実施例ではディジタル形の電流検出回路50がそ
の電圧降下を受けるように接続される。また、同じくデ
ィジタル形でとくに高入力インピーダンスの精密な電圧
検出回路60がゲート端子Gとエミッタ端子Eの間に接続
される。さらに、加熱工程中に半導体装置Eのゲート電
圧を制御するためのゲート制御回路70がゲート端子Gに
接続される。
【0014】この実施例では量産時の熱抵抗測定を能率
化するためにマイクロコンピュータである測定制御回路
80を設け、電流検出回路50と電圧検出回路60から検出デ
ータをその入力ポート81に受けさせ、出力ポート82から
は直流電源30, 40等に対してそれぞれ制御信号S3, S4を
発生させるとともに、ゲート制御回路70に対して制御信
号S7を発生させる。また、この測定制御回路80に付随し
て測定開始を指令するスイッチ83と, 熱抵抗値等の測定
データや良否判定結果を記録するプリンタ84を接続して
置くのが便利である。
【0015】ゲート制御回路70により端子Gに対して設
定するゲート電圧は、最も簡単には電源電圧Vdを抵抗71
と調整抵抗72で分圧して数μFのキャパシタ73で安定化
した電圧でよいが、この実施例では1対の抵抗74と75に
よりコレクタ端子Cの電圧の実際値を検出してこの設定
電圧とともに演算増幅器76に与え、ゲートGに与える電
圧をコレクタ端子Cの電圧に応じ若干調整することによ
り加熱工程中の半導体装置1に対する加熱量を正確に一
定制御するようになっている。このゲート制御回路70は
加熱工程時には制御信号S7に応じてゲート電圧を出力す
るが、電圧検出回路60による半導体装置1のゲート・エ
ミッタ間電圧の測定中にはゲート端子Gから切り離され
るようにするのがよい。
【0016】以上で図1の測定回路の構成の説明を終え
たので、図2を参照して本発明方法により熱抵抗を測定
する要領を説明する。図2の上部に第1の測定工程T1と
加熱工程Thと第2の測定工程T2がそれぞれ便宜上期間で
示されており、第1と第2の測定工程T1とT2の時間はと
もに1〜数mSのごく短時間とされ、加熱工程Thの時間は
ふつう 100〜500 mSの範囲内に設定される。これらの工
程は測定制御回路80によりもちろん切り換えられるが、
加熱工程Thの時間の設定は半導体装置1の種類や定格に
応じて適宜に変更できるようにされる。
【0017】測定はスイッチ83の操作により開始され、
測定制御回路80は直ちにこれに応じ直流電源30等に制御
信号S3を送ってスイッチ31をオンさせ、図2(a) に示す
試験電流Imを半導体装置1のコレクタ・エミッタ間に流
す。この第1の測定工程T1中に流す試験電流Imはふつう
数十mA程度の小電流でよく、この際にコレクタ端子Cに
掛ける図2(c) の電圧Vc は20V以下がよいが、できる
だけ低いめの5〜10Vとするのがとくに望ましい。この
ため制御信号S3にこの電圧Vc の指定データを含ませて
置いて直流電源30に与えるのがよい。電圧検出回路60は
半導体装置1のふつう1〜数Vの図2(d) のゲート・エ
ミッタ間電圧Vgeを測定しているので、第1の測定工程
T1の終期に近いタイミングt1で測定データを測定制御回
路80内に読み込んで第1測定値Vge1として記憶する。
【0018】この読み込み時刻t1の直後, 例えば 100μ
S後に測定制御回路80は制御信号をS3からS4に切り換え
てスイッチ41をオンさせ、今度は直流電源40から図2
(b) の加熱電流Ihを半導体装置1に流して測定回路の動
作を加熱工程Thに入れるとともにゲート制御回路70に制
御信号S7を与えてゲート端子Gに対し前述のように設定
されたゲート電圧を出力させる。本発明方法ではこの加
熱工程Thの加熱電流Ihは半導体装置1の飽和電流に相当
する値, 例えばその定格電流値と同じ20Aに設定され、
同時に半導体装置1に掛ける図2(c) のコレクタ電圧V
c は熱抵抗測定に必要な最低発熱量が得られかつそのオ
ン電圧に近い極力低い値, 例えば2〜4Vに設定され
る。ゲート制御回路70内の前述の調整抵抗72はゲート端
子Gに与えるゲート電圧がかかるコレクタ電圧Vc を半
導体装置1に掛けるに適した値になるように調整ないし
設定される。
【0019】なお、この加熱工程Thを通じて電流測定回
路50は付属の電流検出抵抗51を流れる半導体装置1のエ
ミッタ電流Ie の値を検出しているので、これを一定に
保つよう直流電源40を制御信号S7により制御するのが望
ましい。さらに、この実施例ではゲート制御回路70は前
述のようにコレクタ電圧Vc の実際値を抵抗対74と75に
より検出してその変化に応じて半導体装置1に対する加
熱量を正確に一定制御するようにゲート端子Gに与える
電圧を自動調整する。また、測定制御回路80はこのよう
に制御調整されたエミッタ電流Ie とコレクタ電圧Vc
の加熱工程Th内の測定データを読み込んで記憶する。
【0020】前述の所定時間に設定されたこの加熱工程
Thの終了後、測定制御回路80は制御信号をS4からS3に切
り換えて加熱電流Ihを切り試験電流Imを再び直流電源30
から半導体装置1に与えて第2の測定工程T2に入れる
が、実際には加熱電流Ihを切る少し前から試験電流Imを
流し始めるのが第2の測定工程T2の測定値を正確にする
上で望ましい。図1のダイオード32と42はかかる電流の
重複時間内に両電流間の逆流を防止する役目を果たす。
ゲート制御回路70に対する制御信号S7はもちろん制御信
号S4と同時に消失させる。
【0021】この第2の測定工程T2に入ると図2(d) に
示すように半導体装置1のゲート・エミッタ間電圧Vge
がかなり急速に変化するので、加熱電流Ihを切った後で
きるだけ早く, 図でt2で示す例えば 100μS後のタイミ
ングでこのゲート・エミッタ間電圧Vgeを電圧測定回路
60から測定制御回路80に読み込んで第2測定値Vge2と
して記憶させる。この第2測定値Vge2の読み込み時の
試験電流Imはもちろん第1測定値Vge1の読み込み時と
同じにされる。
【0022】以上により必要な測定値の読み込みと記憶
が終了したので、以降は次式により熱抵抗Rtを直ちに算
出できる。 Rt=ΔVge/kVc e ただし、ΔVge=Vge1−Vge2であって、半導体装置
1のゲート・エミッタ間電圧Vgeの温度係数kは半導体
装置1としての絶縁ゲート素子の種類により若干異なる
が5〜10mV/℃の範囲内の固有の値をもつ。コレクタ電
圧Vc とエミッタ電流Ie は加熱工程Thで測定記憶され
た値であり、両者の積を加熱電力であって熱抵抗Rtは前
述のように℃/Wの単位をもつ。量産時にはこの熱抵抗
Rtに対する管理値が測定制御回路80内に装荷されてお
り、これとかかる算出結果を比較して良否を判定した後
に必要な測定データや算出データとともに付属のプリン
タ84により印字され測定記録として残される。
【0023】以上説明した実施例のように本発明方法で
は、加熱工程Th中に半導体装置1に飽和電流値に相当す
る加熱電流Ihを流すことにより、完全なオン状態に近い
低いコレクタ電圧Vc 下で熱抵抗測定に必要な発熱量を
与えることができる。また、第1と第2の測定工程T1と
T2では元々低い電圧でゲート・エミッタ間電圧Vgeを測
定できる。従って、本発明ではモジュール内の半導体装
置の動作ゲインが低く相互干渉がほぼ皆無な状態で熱抵
抗Rtを測定できる。実施例の要領によりIGBTの熱抵抗を
実際に測定した結果、本発明方法による測定精度は良好
でとくに再現性が従来より向上することが証明されてい
る。また、モジュール内の回路の発振は全く認められ
ず、従って半導体装置の損傷は皆無であった。
【0024】本発明方法による熱抵抗の測定結果から不
良ないしはそれに近いと判定されたモジューを分解調査
したところ、半導体装置チップと導体とのはんだ付け個
所のボイドと熱抵抗値との間に高い相関性が認められ、
本発明方法による測定結果がモジュール組み立ての良否
判定の正確な尺度として信頼できることが判明した。な
お、上述の実施例では熱抵抗を測定すべき半導体装置を
IGBTとしたが、本発明方法はもちろん絶縁ゲート素子全
般に対して実施例とほぼ同じ要領で適用でき、かつバイ
ポーラトランジスタに対して実施例よりむしろ簡単な態
様で容易に適用することができる。
【0025】
【発明の効果】以上のとおり本発明の熱抵抗測定方法で
は、第1の測定工程でモジュール内の半導体装置に所定
の試験電流を流した状態でその2個の測定端子間の電圧
を第1測定値として測定し、加熱工程で半導体装置に飽
和電流値に相当する加熱電流を流した後、第2の測定工
程で前と同じ試験電流を流した状態で測定端子間電圧を
第2測定値として測定した上で、第1測定値と第2測定
値の差と, 加熱工程中に半導体装置に与えた電力と, 測
定端子間電圧に固有な温度係数から熱抵抗を算出するこ
とにより、次の効果を得ることができる。
【0026】(a) 半導体装置にとくに加熱工程中に従来
より低い電圧を掛け、モジュール内の半導体装置の動作
ゲインが低く相互干渉がほぼ皆無な状態で熱抵抗を従来
より正確に再現性よく測定でき、この測定結果からモジ
ュールの良否や品質を正当に評価してとくに量産品に対
する管理レベルを向上できる。 (b) モジュール内や測定回路の配線の浮遊インダクタン
ス等による回路発振をほぼ完全に防止できるので、量産
モジュール内の複数個の半導体装置を切り換えながら熱
抵抗を順次能率よく測定でき、かつ従来のように発振に
より半導体装置が損傷を受けるおそれをほぼ皆無にする
ことができる。なお、本発明は半導体装置の動作が今後
益々高速化されるに伴い上述の特長をとくに有利に発揮
し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による熱抵抗測定方法の実施に適する測
定回路を測定対象である半導体装置とともに例示する回
路図である。
【図2】図1の実施例に関連する電流と電圧を工程ごと
に変化させる要領を示す波形図であり、同図(a) は試験
電流, 同図(b) は加熱電流, 同図(c) はコレクタ電圧,
同図(d) はゲート・エミッタ間電圧の波形図である。
【符号の説明】
1 半導体装置としての絶縁ゲートバイポーラトラ
ンジスタ 10 モジュール 20 試験用治具 30 試験電流用の直流電源 40 加熱電流用の直流電源 50 電流測定回路 60 電圧測定回路 70 ゲート制御回路 80 測定制御回路 Ih 加熱電流 Im 試験電流 Th 加熱工程ないしはその期間 T1 第1の測定工程ないしはその期間 T2 第2の測定工程ないしはその期間 Vge1 第1測定値としてのゲート・エミッタ間電圧 Vge2 第2測定値としてのゲート・エミッタ間電圧

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モジュールに組み立てられた状態で半導体
    装置の熱抵抗を測定する方法であって、半導体装置に所
    定の試験電流を流した状態でその2個の測定端子間の電
    圧を第1測定値として測定する第1の測定工程と、半導
    体装置にその飽和電流値に相当する加熱電流を所定時間
    内流す加熱工程と、第1の測定工程時と同じ試験電流を
    半導体装置に流した状態で同じ測定端子間電圧を第2測
    定値として測定する第2の測定工程とを含み、第1測定
    値と第2測定値の差と加熱工程中に半導体装置に与えた
    電力と測定端子間電圧の所定の温度係数とから熱抵抗を
    得るようにしたことを特徴とする半導体装置の熱抵抗測
    定方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の方法において、加熱工程
    中に加熱電流が一定に制御されることを特徴とする半導
    体装置の熱抵抗測定方法。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の方法において、半導体装
    置が絶縁ゲート形の半導体素子であり、加熱工程中にそ
    のゲート電圧がほぼ一定に制御されることを特徴とする
    半導体装置の熱抵抗測定方法。
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