JPH05149591A - 半導体デバイスを製造するための製造設備及びクリーンルーム - Google Patents

半導体デバイスを製造するための製造設備及びクリーンルーム

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JPH05149591A
JPH05149591A JP13561392A JP13561392A JPH05149591A JP H05149591 A JPH05149591 A JP H05149591A JP 13561392 A JP13561392 A JP 13561392A JP 13561392 A JP13561392 A JP 13561392A JP H05149591 A JPH05149591 A JP H05149591A
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air
chamber
clean room
supply chamber
supply
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JP13561392A
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Takayuki Otsubo
隆之 大坪
Toshio Wada
俊男 和田
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 クリーンルームのある作業室内に汚染源があ
る場合でも、汚染物質がクリーンルーム内全体に拡散し
て不良品発生の原因となることを防止する。 【構成】 クリーンルーム10内の汚染源領域45を仕
切壁18によって他の領域から区画する。すなわち、非
汚染領域47の空気循環系にかかわるサプライチャンバ
12a、作業室14a、リターンチャンバ16a、空気
循環装置28aと汚染源領域45の空気循環系にかかる
サプライチャンバ12b、作業室14b、リターンチャ
ンバ16b、空気循環装置28bとを仕切壁18によっ
て分離しそれぞれの空気循環を独立の系とする。 【効果】 汚染物質がクリーンルームの作業室内で拡散
するのを防止するだけでなく、空気循環系において拡散
することも防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はたとえば半導体デバイス
等、その製造工程において、塵埃の存在を極度に嫌うた
めに、塵埃を濾過された空気中で作業を行う必要のある
デバイス、機器の製造、研究等に用いる設備、いわゆる
クリーンルームに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスの製造工程のように、製
品への不純物の混入を防ぐため特に清浄な環境が要求さ
れる場合には、空気中の塵埃を濾過する設備を持った製
造設備、いわゆるクリーンルームが広く用いられてい
る。
【0003】上記のようなクリーンルームの例としては
特開平3−177732号公報に記載されているものが
ある。この公報に掲載の例によれば、クリーンルームの
各作業室の天井にフィルターを設けて空気中の塵埃を濾
過する構造を持つ。各フィルターは、それぞれ送風ファ
ンを一体化して備え、作業室の天井の上方にあるサプラ
イチャンバから各作業室内に天井に取付けられた送風フ
ァンつきフィルターを通して一様な風速の清浄な空気が
送り込まれる。空気はクリーンルームの各作業室内を上
から下に一様に流れ、床部にあるグレーチングを通って
床下にあるリターンチャンバに入る。リターンチャンバ
に入った空気は、作業室の隣室に設けられた循環用ダク
トを介してサプライチャンバへ戻されることにより循環
使用される。そして、この構造により、クリーンルーム
の各作業室内で発生した塵埃は、各作業室内を拡散する
ことなく気流に乗って床部から作業室の外へ排出され
る。空気が循環使用される際、その中に含まれる塵埃は
天井のフィルターにより除去されるので、各作業室内の
空気は清浄に保たれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、クリーンル
ームの作業室内においては、汚染源となる装置を使用す
る場合が多い。汚染物質としては粒子、イオン等があ
る。例えば、半導体製造においてシリコンウェハに燐を
拡散するためのリン拡散装置においては、液体のPOC
3 をN2 ガスでバブリング(bubbling)し、
反応管に導入するが、この装置からクリーンルームの作
業室内にP2 5 のミスト(mist)がもれる可能性
がある。これは、PSG(Phosphorus Si
licated Glass)やBPSG(Boron
Phosphorus Silicated Gla
ss)のような常圧CVD装置についても同様に可能性
がある。また、ウェハ洗浄工程のようなウエット処理か
らは、硫酸(H2 SO4 )、塩酸(HCl)、フッ化水
素(HF)、アンモニア(NH4 OH)等の薬品ミスト
が発生する。さらに、クリーンルームの空気循環系に付
属するロータリーポンプからはオイルミストが発生し、
クリーンルームの空気中に混入するおそれがある。
【0005】このような汚染物質がシリコンウェハに付
着し、そのままウェハを熱処理するとウェハ内に不純物
として拡散し、半導体に種々に不良を発生させる原因と
なる。また、HFはヘパ(HEPA−High Eff
iciency Paticulate Air)フィ
ルターやウルパ(ULPA−Ultra Law Pe
netration Air)フィルターに付着すると
フィルターを溶かし、そこからナトリウム(Na)やボ
ロン(B)が発生する。オイルミストもヘパフィルター
に付着すると気体状の種々の物質が発生することとなっ
て、これらが半導体に不純物として含まれる恐れがあ
る。
【0006】このような汚染発生源となる装置をクリー
ンルーム外へ出してしまうことが可能であれば問題ない
が、これらの装置も半導体の製造工程において必要であ
る限り、そのような解決主段は採れない。そのため、汚
染源がクリーンルーム内に存在するということを前提と
して、汚染源が製品に影響を与えることを防がなければ
ならない。
【0007】塵埃はヘパフィルターやウルパフィルター
などの塵埃除去フィルターで除去することができるた
め、これらのフィルターを経てクリーンルーム内に導入
されてからルーム外へ排出されるまでの一回の流れにつ
いて塵埃が拡散しないようにすれば足りる。ところが、
前述の汚染物質は気体として空気中に混入するため、ヘ
パフィルターなどでは除去することはできず、逆にHF
のようにヘパフィルターなどから汚染物質を発生するこ
とさえあるのだから、単に空気を循環させても意味がな
い。むしろ空気循環系において混合され循環されること
により、クリーンルーム全体に汚染物質が拡散してしま
うおそれがある。
【0008】また、これらの汚染物質は極めて微量であ
るため、循環の途中で除去することはどでは除去するこ
とはできず、逆にHFのようにヘパフィルターなどから
汚染物質を発生することさえあるのだから、単に空気を
循環させても意味がない。むしろ空気循環系において混
合され循環されることにより、クリーンルーム全体に汚
染物質が拡散してしまうおそれがある。
【0009】また、これらの汚染物質は極めて微量であ
るため、循環の途中で除去することは難しく、コスト的
にも不可能である。
【0010】本発明は、このような汚染物質が全体に拡
散することを防止することができるクリーンルームを提
供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、半導体デバイスを製造するための製造設
備は、塵埃を濾過された清浄な空気を一時蓄えるための
サプライチャンバと、このサプライチャンバの下部にあ
って、サプライチャンバから供給される上記清浄な空気
の中で作業をするための作業室と、この作業室の下部に
あって、作業室から排出された空気を一時蓄えるための
リターンチャンバと、このリターンチャンバに蓄えられ
た空気を上記サプライチャンバに向けて循環させるため
の空気循環系と、この空気循環系、上記リターンチャン
バ、上記作業室、及び上記サプライチャンバのそれぞれ
を双方間での空気の出入りを遮断された少なくとも2つ
の領域に分離するための空気遮断部とを備えて構成し
た。また、上記空気循環系は空気を上記リターンチャン
バから上記サプライチャンバに向けて送るための送風フ
ァンを更に備えている。上記空気循環系は上記送風ファ
ンと上記サプライチャンバとの間に上記送風ファンで送
風される空気の塵埃を濾過するフィルタを更に備えてい
る。上記空気循環系と、上記リターンチャンバ、上記作
業室、及び上記サプライチャンバとの双方間の振動の伝
達を防ぐための防振絶縁部を更に備えている。上記サプ
ライチャンバと上記作業室との間に上記サプライチャン
バから上記作業室に入る空気の塵埃を濾過するためのフ
ィルタを更に備えている。上記フィルタはHEPAフィ
ルタを含む。上記フィルタはULPAフィルタを含む。
上記空気循環系は上記リターンチャンバからの空気の一
部を外部に放出するための排気ダクトを更に備えてい
る。上記空気循環系は上記サプライチャンバに外気を供
給するための供給ダクトを更に備えている。上記供給ダ
クトは上記サプライチャンバに供給する空気の塵埃及び
特定のガスを濾過、及び温度を調整するための空調装置
を更に備えている。上記空気循環系は上記リターンチャ
ンバからの空気の一部を上記空調装置に循環させる第2
の循環ダクトを更に備えている。
【0012】さらに、本発明は、上記目的を達成するた
めにクリーンルームは、塵埃を濾過された清浄な空気を
一時蓄えるためのサプライチャンバと、このサプライチ
ャンバの下部にあって、サプライチャンバから供給され
る上記清浄な空気の中で作業をするための作業室と、こ
の作業室の下部にあって、作業室から排出された空気を
一時蓄えるためのリターンチャンバと、このリターンチ
ャンバに蓄えられた空気を上記サプライチャンバに向け
て循環させるための空気循環系とを有するものにおい
て、上記空気循環系、上記リターンチャンバ、上記作業
室、及び上記サプライチャンバのそれぞれを双方間での
空気の出入りを遮断された少なくとも2つの領域に分離
するための空気遮断部を備えて構成した。
【0013】さらに、本発明は、上記目的を達成するた
めに、外界の空気中の塵を濾過するための濾過装置を備
え、この濾過装置で濾過した空気中で作業するための設
備を備えたクリーンルームは、外界からの直接の空気の
流入を遮断された少なくとも2個の部屋を有する1つの
建物と、この建物の上記2つの部屋間の空気の直接の入
出を絶つための隔離部材と、上記2つの部屋それぞれの
ために独立に備えた空気循環系とを備えて構成した。ま
た、上記2つの部屋のうちの1つの部屋は他の部屋の雰
囲気中では取り扱えない材料を使用する設備を更に備え
ている。上記2つの部屋のうちの1つの部屋は燐、ボロ
ンまたはフッ化水素酸のいずれか1つを含有する材料を
使用する設備を有する。上記2つの部屋はそれぞれ塵埃
を濾過された清浄な空気を一時蓄えるためのサプライチ
ャンバと、このサプライチャンバの下部にあって、サプ
ライチャンバから供給される上記清浄な空気の中で作業
をするための作業室と、この作業室の下部にあって、作
業室から排出された空気を一時蓄えるためのリターンチ
ャンバとを更に有する。上記作業室と上記リターンチェ
ンバとの間に上記作業室から上記リターンチェンバへの
空気の流れを円滑にするためのグレーチングを更に有す
る。上記サプライチャンバと上記作業室との間に上記サ
プライチャンバから上記作業室に入る空気の塵埃を濾過
するためのフィルタを更に備えている。上記フィルタは
HEPAフィルタを含む。上記フィルタはULPAフィ
ルタを含む。
【0014】
【作用】本発明は、上記構成により以下のように作用す
る。この半導体デバイスの製造設備は、塵埃を濾過され
た清浄な空気をサプライチャンバに一時蓄え、このサプ
ライチャンバの下部には作業室を備え、作業室ではサプ
ライチャンバから供給される上記清浄な空気の中で作業
をする。この作業室の下部にはリターンチャンバがあっ
て、作業室から排出された空気を一時蓄える。このリタ
ーンチャンバに蓄えられた空気は、空気循環系によって
上記サプライチャンバに向けて循環させられる。そし
て、本発明は、この空気循環系、上記リターンチャン
バ、上記作業室、及び上記サプライチャンバのそれぞれ
を少なくとも2つの領域に分離するための空気遮断部を
備え、双方間での空気の出入りを遮断することにより、
クリーンルーム内の汚染源領域を他の領域から区画し、
クリーンルーム内における汚染物質の拡散を防止すると
ともに、空気循環過程において汚染物質が拡散すること
をも防止している。
【0015】また、上記空気循環系は空気を上記リター
ンチャンバから上記サプライチャンバに向けて送るため
の送風ファンを更に備えて強制適に所定方向の空気の流
れを作ることにより、空気の停滞よる汚染物質の滞留を
防いでいる。上記空気循環系は上記送風ファンと上記サ
プライチャンバとの間に上記送風ファンで送風される空
気の塵埃を濾過するフィルタを更に備えていることによ
り、サプライチャンバに供給される空気が送風ファンか
ら発生する塵埃やオイルミスト等の汚染物質を含まない
ように浄化している。上記空気循環系と、上記リターン
チャンバ、上記作業室、及び上記サプライチャンバとの
双方間の振動の伝達を防ぐための防振絶縁部を更に備え
ていることにより、空気循環系の送風ファンや空調機の
振動がクリーンルームの特に作業室に伝わらないように
している。上記サプライチャンバと上記作業室との間に
上記サプライチャンバから上記作業室に入る空気の塵埃
を濾過するためのフィルタを更に備えていることによ
り、作業室に入る塵埃を可能な限り無くするようにして
いる。上記フィルタはHEPAフィルタを含む。上記フ
ィルタはULPAフィルタを含む。上記空気循環系は上
記リターンチャンバからの空気の一部を外部に放出する
ための排気ダクトを更に備えていることにより、所定量
ずつクリーンルーム内の空気を入替え、酸素不足を防止
している。上記空気循環系は上記サプライチャンバに外
気を供給するための供給ダクトを更に備えていることに
より、酸素量の多い外気を所定量ずつ供給して、作業室
内の酸素不足を防いでいる。上記供給ダクトは上記サプ
ライチャンバに供給する空気の塵埃及び特定のガスを濾
過、及び温度を調整するための空調装置を更に備えてい
ることにより、二酸化炭素濃度や室温、湿度が調節され
た状態に保つことができる。上記空気循環系は上記リタ
ーンチャンバからの空気の一部を上記空調装置に循環さ
せる第2の循環ダクトを更に備えていることにより、循
環する空気の所定量を常に空調をかけるようにして、室
内環境を最適値に保持している。
【0016】本発明のクリーンルームは、塵埃を濾過さ
れた清浄な空気を一時蓄えるためのサプライチャンバ
と、このサプライチャンバの下部にあって、サプライチ
ャンバから供給される上記清浄な空気の中で作業をする
ための作業室と、この作業室の下部にあって、作業室か
ら排出された空気を一時蓄えるためのリターンチャンバ
と、このリターンチャンバに蓄えられた空気を上記サプ
ライチャンバに向けて循環させるための空気循環系とを
有するものにおいて、上記空気循環系、上記リターンチ
ャンバ、上記作業室、及び上記サプライチャンバのそれ
ぞれを双方間での空気の出入りを遮断された少なくとも
2つの領域に分離するための空気遮断部を備えることに
より、双方間での空気の出入りを遮断することにより、
クリーンルーム内の汚染源領域を他の領域から区画し、
クリーンルーム内における汚染物質の拡散を防止すると
ともに、空気循環過程において汚染物質が拡散すること
をも防止している。
【0017】さらに、本発明は、上記構成により、外界
の空気中の塵を濾過するための濾過装置を備え、この濾
過装置で濾過した空気中で作業するための設備を備えた
クリーンルームは、外界からの直接の空気の流入を遮断
された少なくとも2個の部屋を有する1つの建物と、こ
の建物の上記2つの部屋間の空気の直接の入出を絶つた
めの隔離部材と、上記2つの部屋それぞれのために独立
に備えた空気循環系とを備え、双方間での空気の出入り
を遮断することにより、クリーンルーム内の汚染源領域
を他の領域から区画し、クリーンルーム内における汚染
物質の拡散を防止するとともに、空気循環過程において
汚染物質が拡散することをも防止している。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
説明する。
【0019】図1は、本発明の一実施例を示す概略正面
図である。図1のクリーンルーム10は、3階建ての建
物で構成され、上階からサプライチャンバ12、作業室
14、リターンチャンバ16を備える。これらサプライ
チャンバ12、作業室14、リターンチャンバ16は上
階から下階まで一続きで各室を仕切る仕切壁18によっ
て、第1のサプライチャンバ12a、第2のサプライチ
ャンバ12b、第1の作業室14a、第2の作業室14
b、第1のリターンチャンバ16a、第2のリターンチ
ャンバ16bに仕切られている。この仕切壁18及びク
リーンルーム10の外壁19の材質は、従来よりクリー
ンルームに使用されている壁材と同一の材質、たとえ
ば、静電気の発生を避けるために防塵塗装を施したスチ
ールパーティションを用いる。サプライチャンバ12と
作業室14との間は作業室14の天井20によって仕切
られている。作業室14の天井20には、ヘパフィルタ
ー22が多数取付けられ、各ヘパフィルター22の間に
は所定間隔で光源24等の付属装置が取付けられてい
る。サプライチャンバ12中の空気は、ヘパフィルター
22によって塵埃を濾過され、作業室14に供給され
る。作業室14とリターンチャンバ16とは、作業室1
4の床26によって仕切られている。床26には所定間
隔の排気孔を有するグレーチング28が取付けられ、作
業室の空気が床面26からリターンチャンバ16に円滑
に通過できるように構成されている。リターンチャンバ
16a、16bにはそれぞれ独立した空気循環装置28
a、28bがそれぞれ循環ダクト30a、30bを介し
て接続されており、リターンチャンバ16a、16b内
の空気が循環ダクト30a、30bを通って空気循環装
置28a、28bに入るように構成されている。空気循
環装置28a、28bはそれぞれ強制的な空気の流れを
発生させるための循環用ファン32a、32bと、この
循環用ファン32a、32bを通貨した空気中の塵埃や
循環用ファン32a、32bで混入したオイルミスト等
を濾過するためのプレフィルター34a、34bを有す
る。空気循環装置28a、28bは、送風ダクト36
a、36bを介してサプライチャンバ12a、12bと
接続され、空気循環装置28a、28bによって強制的
に一方向の流れを持たされた空気流をサプライチャンバ
12a、12bに再供給するように構成している。さら
に、クリーンルーム10と空気循環装置28との間は防
振絶縁を施し、空気循環装置の循環用ファン32等の振
動がクリーンルーム10に伝わらない構造になってい
る。
【0020】循環ダクト30a、30bには排気ダクト
38a、38bが接続される。この排気ダクト38a、
38bは図示しない換気装置と接続される換気ダクト4
0および空調機42に接続する。この換気ダクト40を
通してクリーンルーム10内の空気は所定量ずつ外気と
交換される。空調機42は換気ダクト40から室外の空
気を所定量ずつ取り込みつつクリーンルーム内の空気の
温度や湿度が所定値を保ように制御する。空調機42は
送風ダクト36a、36bと空気供給ダクト44a、4
4bと接続し、温度や湿度を所定値に保持し、塵埃等を
濾過した空気を送風ダクト36a、36bに供給する。
送風ダクト36a、36bに供給された空気は空気循環
装置28a、28bによって強制循環された空気と混合
し、サプライチャンバ12a、12bにそれぞれ供給さ
れる。なお、図1において、排気ダクト38b、空気供
給ダクト44bと外部との接続は省略されているが、そ
れぞれ排気ダクト38a、空気供給ダクト44aと同様
の構成で、別の換気ダクト及び空調機が接続されてい
る。また、リターンチャンバ16には仕切壁18を突き
切って配管70が設けられているが、この仕切壁18の
配管貫通部72にはシリコンシールを施すことにより、
第1のリターンチャンバ16aと第2のリターンチャン
バ16bとの間の塵埃や空気の拡散を防止している。
【0021】したがって、上記構成により図1の矢印に
示すような第1のサプライチャンバ12a、第1の作業
室14a、第1のリターンチャンバ16a、循環ダクト
30a、空気循環装置28a、送風ダクト36aをこの
順に循環する空気の流れと、第2のサプライチャンバ1
2b、第2の作業室14b、第2のリターンチャンバ1
6b、循環ダクト30b、空気循環装置28b、送風ダ
クト36bをこの順に循環する空気の流れとが仕切壁1
8とクリーンルーム10の外壁19とによって互いに隔
絶されて形成され、双方の空気は混合しない。そこで、
例えばクリーンルーム10の作業室14b内には、リン
拡散装置等の汚染発生装置50を設置し、作業室14a
内には汚染物質が存在するのを避ける必要がある酸化拡
散炉等の熱処理装置52を設置する。そして、仕切壁1
8により汚染発生装置50を含む領域、即ち第2のサプ
ライチャンバ12b、第2の作業室14b、第2のリタ
ーンチャンバ16bをその空気循環装置28bを含めて
汚染源領域45として他の領域である非汚染領域47か
ら区分し、第1の作業室14a等への汚染物質の拡散を
防ぐ。
【0022】図2にはクリーンルーム10の平面概略断
面図を示している。本図は、大きくはクリーンルーム1
0と、このクリーンルーム10の空気循環装置28や図
1に示した空調機等の振動の大きな設備を収容する空調
設備室55とを備えて構成される。クリーンルーム10
と空調設備室55とは周知の防振絶縁がされて仕切られ
ており、空調設備室55の循環ファン32等で発生する
振動はクリーンルーム10には伝わらない構造になって
いる。なお、図2において、空調設備質55の内部構造
は図1の構造を90度回転させた形で表現している。仕
切壁18及びクリーンルーム10の外壁19の材質は、
従来よりクリーンルームに使用されている壁材と同一の
材質でよい。たとえば、静電気の発生を避けるために鉄
板の表面に防塵塗装を施したスチールパーティションな
どが一般的に使用されている。仕切壁18及びクリーン
ルーム10の外壁19は、所定幅の壁材をつなぎ合わせ
て構成し、各壁材のつなぎ目はシリコンシールを施して
塵埃や空気の混入を防いでいる。この仕切壁18はクリ
ーンルーム10の作業室14だけでなく、サプライチャ
ンバ12、リターンチャンバ16にも設け、それぞれ作
業室14a、14b、サプライチャンバ12a、12
b、リターンチャンバ16a、16bとして独立させ
る。そして、循環用ダクト30、循環用ファン32も独
立して設け、空気循環系において汚染物質が拡散するこ
とを防止する。
【0023】クリーンルーム10の仕切壁18には、必
要に応じて人や物が通過するための開閉扉60を設ける
ことが可能である。人や物の通過に必要なときだけ開
き、不要なときは閉じておけば良いのであって、この際
の汚染物質の拡散は少なく、無視できるほどのものであ
る。
【0024】汚染源領域45の空気には汚染物質が蓄積
されることになるが、その領域内だけであればある程度
の蓄積は差し支えない。また、適宜排気し、浄化処理す
ることにより許容量を超えないように調整することがで
きる。
【0025】複数の汚染源がある場合は、汚染物質の種
類に応じて別の区画とすることができるし、それらのい
くつかで混合しても構わないものがあれば、それらの汚
染物質についてはまとめて一つの区画とすることもでき
る。
【0026】なお、本実施例では、サプライチャンバ1
2やリターンチャンバ16内にも仕切壁を設けた構成と
しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、
作業室14の天井のヘパフィルター22や床のグレーチ
ング28に直接送風ダクト36、循環ダクト30を接続
しても構わない。空気循環系が独立のものであるかぎ
り、その具体的態様は種々のものを採用できる。クリー
ンルームの構造についても、以上に示したもののほか、
側壁リターン方式として側壁にリターン口を設けたもの
があるが、本発明はそのような方式の違いにかかわらず
採用可能である。
【0027】また、本実施例では図1において汚染源領
域45側に空調機の図示を省略しているが、本発明にお
いては、空調機に限らず、通常空気循環系に使用する装
置を汚染源領域の空気循環系に設けることができるのは
いうまでもないことである。
【0028】さらに、本実施例では汚染発生装置50と
してリン拡散装置を示したが、本発明はこれに限定され
るものではない。BPSGのような常圧CVD装置につ
いても同様の汚染が発生し、この場合の汚染物質として
はボロン等が考えられる。また、ウエット処理装置も汚
染発生装置と考えられるものであり、この場合の汚染物
質はフッ化水素(HF)である。
【0029】さらに、本実施例では塵埃吸着用のフィル
ターとしてヘパフィルターを使用したが、本発明は要請
により、より高い清浄度を実現することができるウルパ
フィルターを使用することも可能である。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、汚染物質
を使用する部屋とその他の部屋とのそれぞれのために独
立に備えた空気循環系を備え、双方間での空気の出入り
を遮断することにより、クリーンルーム内の汚染源領域
を他の領域から区画し、クリーンルーム内における汚染
物質の拡散を防止するとともに、空気循環過程において
汚染物質が拡散することも防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す側面の概略断面図であ
る。
【図2】本発明一実施例を示す平面の概略断面図であ
る。
【符号の説明】
10 クリーンルーム 12 サプライチャンバ 14 作業室 16 リターンチャンバ 18 仕切壁 28 空気循環装置 45 汚染源領域

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塵埃を濾過された清浄な空気を一時蓄え
    るためのサプライチャンバと、このサプライチャンバの
    下部にあって、サプライチャンバから供給される上記清
    浄な空気の中で作業をするための作業室と、この作業室
    の下部にあって、作業室から排出された空気を一時蓄え
    るためのリターンチャンバと、このリターンチャンバに
    蓄えられた空気を上記サプライチャンバに向けて循環さ
    せるための空気循環系と、この空気循環系、上記リター
    ンチャンバ、上記作業室、及び上記サプライチャンバの
    それぞれを双方間での空気の出入りを遮断された少なく
    とも2つの領域に分離するための空気遮断部と、を備え
    た半導体デバイスを製造するための製造設備。
  2. 【請求項2】 上記空気循環系は空気を上記リターンチ
    ャンバから上記サプライチャンバに向けて送るための送
    風ファンを更に備えていることを特徴とする請求項1記
    載の製造設備。
  3. 【請求項3】 上記空気循環系は上記送風ファンと上記
    サプライチャンバとの間に上記送風ファンで送風される
    空気の塵埃を濾過するフィルタを更に備えていることを
    特徴とする請求項2記載の製造設備。
  4. 【請求項4】 上記空気循環系と、上記リターンチャン
    バ、上記作業室、及び上記サプライチャンバとの双方間
    の振動の伝達を防ぐための防振絶縁部を更に備えている
    ことを特徴とする請求項1記載の製造設備。
  5. 【請求項5】 上記サプライチャンバと上記作業室との
    間に上記サプライチャンバから上記作業室に入る空気の
    塵埃を濾過するためのフィルタを更に備えていることを
    特徴とする請求項1記載の製造設備。
  6. 【請求項6】 上記フィルタはヘパフィルタを含むこと
    を特徴とする請求項5記載の製造設備。
  7. 【請求項7】 上記フィルタはウルパフィルタを含むこ
    とを特徴とする請求項5記載の製造設備。
  8. 【請求項8】 上記空気循環系は上記リターンチャンバ
    からの空気の一部を外部に放出するための排気ダクトを
    更に備えていることを特徴とする請求項1記載の製造設
    備。
  9. 【請求項9】 上記空気循環系は上記サプライチャンバ
    に外気を供給するための供給ダクトを更に備えているこ
    とを特徴とする請求項1記載の製造設備。
  10. 【請求項10】 上記供給ダクトは上記サプライチャン
    バに供給する空気の塵埃及び特定のガスを濾過、及び温
    度を調整するための空調装置を更に備えていることを特
    徴とする請求項9記載の製造設備。
  11. 【請求項11】 上記空気循環系は上記リターンチャン
    バからの空気の一部を上記空調装置に循環させる第2の
    循環ダクトを更に備えていることを特徴とする請求項1
    0記載の製造設備。
  12. 【請求項12】 塵埃を濾過された清浄な空気を一時蓄
    えるためのサプライチャンバと、このサプライチャンバ
    の下部にあって、サプライチャンバから供給される上記
    清浄な空気の中で作業をするための作業室と、この作業
    室の下部にあって、作業室から排出された空気を一時蓄
    えるためのリターンチャンバと、このリターンチャンバ
    に蓄えられた空気を上記サプライチャンバに向けて循環
    させるための空気循環系とを有するクリーンルームにお
    いて、上記空気循環系、上記リターンチャンバ、上記作
    業室、及び上記サプライチャンバのそれぞれを双方間で
    の空気の出入りを遮断された少なくとも2つの領域に分
    離するための空気遮断部を備えたことを特徴とするクリ
    ーンルーム。
  13. 【請求項13】 外界の空気中の塵を濾過するための濾
    過装置を備え、この濾過装置で濾過した空気中で作業す
    るための設備を備えたクリーンルームにおいて、外界か
    らの直接の空気の流入を遮断された少なくとも2個の部
    屋を有する1つの建物と、この建物の上記2つの部屋間
    の空気の直接の入出を絶つための隔離部材と、上記2つ
    の部屋それぞれのために独立に備えた空気循環系とを備
    えたことを特徴とするクリーンルーム。
  14. 【請求項14】 上記2つの部屋のうちの1つの部屋は
    他の部屋の雰囲気中では取り扱えない材料を使用する設
    備を更に備えていることを特徴とする請求項13記載の
    クリーンルーム。
  15. 【請求項15】 上記2つの部屋のうちの1つの部屋は
    燐、ボロンまたはフッ化水素酸のいずれか1つを含有す
    る材料を使用する設備を有することを特徴とする請求項
    14記載のクリーンルーム。
  16. 【請求項16】 上記2つの部屋はそれぞれ塵埃を濾過
    された清浄な空気を一時蓄えるためのサプライチャンバ
    と、このサプライチャンバの下部にあって、サプライチ
    ャンバから供給される上記清浄な空気の中で作業をする
    ための作業室と、この作業室の下部にあって、作業室か
    ら排出された空気を一時蓄えるためのリターンチャンバ
    とを更に有することを特徴とする請求項13記載のクリ
    ーンルーム。
  17. 【請求項17】 上記作業室と上記リターンチェンバと
    の間に上記作業室から上記リターンチェンバへの空気の
    流れを円滑にするためのグレーチングを更に有すること
    を特徴とする請求項13記載のクリーンルーム。
  18. 【請求項18】 上記サプライチャンバと上記作業室と
    の間に上記サプライチャンバから上記作業室に入る空気
    の塵埃を濾過するためのフィルタを更に備えていること
    を特徴とする請求項13記載のクリーンルーム。
  19. 【請求項19】 上記フィルタはヘパフィルタを含むこ
    とを特徴とする請求項18記載のクリーンルーム。
  20. 【請求項20】 上記フィルタはウルパフィルタを含む
    ことを特徴とする請求項18記載のクリーンルーム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2012073594A1 (ja) * 2010-12-03 2012-06-07 栗田工業株式会社 超純水中の微粒子捕捉システム及び微粒子濃度測定方法

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