JPH05149536A - 燃焼制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は燃焼制御装置に関するもので、周囲
の外乱による早切れを防止しつつ安全性を確保すること
を目的としたものである。 【構成】 本発明は、燃焼部４の燃焼状態を検知する燃
焼センサー６と、燃焼部４の燃焼を制御する燃焼制御部
９と、上記燃焼センサー６からの出力が異常か否かを判
定し、異常検知出力が規定回数に達するまでは燃焼継続
信号を出力するとともに、規定回数に達すれば燃焼停止
信号を燃焼制御部９へ出力する安全制御部１０とで構成
してある。したがって燃焼センサー６の異常検知出力の
発生が規定回数を越えるまでは燃焼を継続させて、周囲
の外乱などによる早切れを防止できる。また規定回数を
越えるような異常燃焼時は燃焼を停止させて安全性を確
保できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は石油温風暖房機などに用
いる燃焼制御装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の石油燃焼暖房機は、図５
〜図７に示すように構成されている。すなわち図５、図
６において、１は液体燃料を保有する固定タンクで、そ
の上部に着脱自在なカートリッジタンク２が配設してあ
る。上記固定タンク１の上面にはポンプ３が配設してあ
り、上記ポンプ３からの液体燃料は燃焼部４へ供給さ
れ、そこで生じる燃焼排ガスは燃焼筒５によって上方へ
案内されている。また燃焼部４にはその燃焼炎中に入れ
た電極間に電流を流してその量を測定して燃焼状態を検
知するフレームロッド方式の燃焼センサー６が設けてあ
る。上記燃焼筒５はダクト７で覆われ、後方へ配設した
対流用送風機８からの室内空気流と上述の燃焼排ガスと
を混合して温風にするようにしている。また図７に示す
ように燃焼部４は燃焼センサー６の出力などを基に燃焼
制御部９で制御されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、ポンプ３からの液体燃料の吐出や燃焼用空
気のバランスによって燃焼炎が搖れ、また周囲の外乱な
どによっても瞬時的に不安定になるなどの影響を受け、
トータル的に燃焼は異常ではないのに瞬時的に燃焼セン
サー６の出力が通常レベルより低い位置に設けた仕切り
値以下に下がり、燃焼制御部９が燃焼を停止させて機器
の運転を停止する早切れ現象を生じる等の課題があっ
た。

【０００４】本発明は上記課題を解決するもので、周囲
の外乱による早切れを防止するとともに、異常燃焼によ
つて起こる着火、消火の繰り返しを防止して安全性を確
保することを目的としたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、まず燃焼センサーからの出力を異常か否かを
判定し異常の場合は所定の出力を燃焼制御部へ送り、燃
焼部の燃焼・停止を行わせる安全制御部を設け、第１の
発明の安全制御部では、異常検知出力が規定回数に達す
るまでは燃焼継続信号を出力するとともに、規定回数に
達すれば燃焼停止信号を燃焼制御部へ出力する構成と
し、第２の発明の安全制御部では、異常検知出力が出力
されると１回目の異常検知出力から所定時間内に規定回
数発生すると異常として燃焼制御部へ燃焼停止信号を出
力するとともに、上記１回目の異常検知出力から上記所
定時間を越えて規定回数の異常検知出力が発生した場合
には、燃焼継続出力を燃焼制御部へ出力すると同時に１
回目から所定時間までに発生した異常検知出力のいずれ
かの異常検知出力を起点として再度異常検知出力のカウ
ントを初めから繰り返す構成としている。

【０００６】また第３の発明の安全制御部では、異常検
知出力が出力されると１回目の異常検知出力からタイマ
カウントを開始し所定時間内に規定回数の異常検知出力
が発生すると異常として燃焼制御部へ燃焼停止信号を出
力するとともに、上記１回目の異常検知出力から上記所
定時間内に異常検知出力がない場合にはタイマカウント
をリセットするとともに１回目の異常検知出力を無効と
して次の異常検知出力を１回目の異常検知出力とする構
成としてある。

【０００７】

【作用】本発明は上記第１の構成によって、燃焼センサ
ーからの異常検知出力の発生が規定回数を越えるまでは
燃焼を継続するので早切れを防止することができるとと
もに、規定回数に達すれば燃焼を停止させる。また第２
及び第３の構成によれば上記異常検知出力が所定時間内
に規定回数に達する場合のみ燃焼を停止させるので、前
記のような効果に加え逆火燃焼など短時間の間に繰り返
し発生する異常時の場合のみ燃焼を停止し、逆火燃焼な
どの繰り返しによるスス、ＣＯ、臭気等の発生を未然に
防止しつつそれ以外の時は燃焼を継続させて信頼性を向
上させることができる。

【０００８】

【実施例】以下本発明の実施例を添付図面に基づいて説
明するが、従来例と同一部分は同一番号を附記して説明
を省略し、異なる部分の説明する。

【０００９】図１において、１０は燃焼センサー６から
の出力が異常か否かを判定し異常の場合は所定の出力を
燃焼制御部９へ送り、燃焼部４の燃焼・停止を行わせる
安全制御部である。この安全制御部１０は図２、図３、
図４のフローチャートに記載しているように構成してあ
り、以下その構成を動作と共に説明していく。

【００１０】図２に示す発明の場合を説明していくと、
まず１１で運転スイッチをＯＮすると１２で点火動作が
行われ、１３で着火を検知すると安全制御部１０の動作
が始まる。すなわち１４で燃焼センサー６からのフレー
ムロッド出力（以下ＦＲと称す）が異常下限値か否か判
定し、異常であれば１５でこれを記憶していく。そして
次にこの記憶したＦＲ異常回数が規定回数、例えば３回
か否かを１６で確認する。

【００１１】ここでＦＲ異常回数が３回未満であれば燃
焼継続を指示する。すなわちＦＲ異常が例えば逆火など
によって生じ燃焼部での燃焼が停止した場合には、１７
で運転スイッチがＯＦＦしていなければ再度１２に戻っ
て点火動作を行わせ、再度ＦＲが異常下限値か否かの判
定動作に戻り以降同じ動作を繰り返す。

【００１２】一方上記のように動作していてＦＲ異常回
数が規定回数以上になれば停止出力を燃焼制御部へ出力
し燃焼を停止させる。

【００１３】すなわちこの発明ではフレームロッド出力
が異常であっても規定回数までは燃焼を継続させ、規定
回数を越えると燃焼停止するようになっており、外乱な
どによってたまたまＦＲが異常になっても燃焼を継続さ
せて早切れを防止することが出来るとともに、規定回数
を越えるような場合はたまたまフレームロッド出力が異
常になったのではなく何らかの原因が存在すると考えら
れるのでこのような場合には確実に燃焼を停止すること
が出来る。

【００１４】次に図３に示す発明は先の発明を改良した
ものである。すなわち所定時間内にＦＲ異常が規定回数
になれば燃焼停止させるが、１回目のＦＲ異常から所定
時間を越えて規定回数の異常、例えば上述の例でいえば
３回目のＦＲ異常があっても所定時間を越えている場合
は、それまでのＦＲ異常回数をクリアして３回目のＦＲ
異常から再度所定時間内に規定回数のＦＲ異常が発生す
るか否かをチェックし、所定時間内に規定回数発生する
まで燃焼を継続させるようになっている。すなわち、１
４でＦＲ異常検知すると１８で所定時間をカウントする
タイマを駆動し、先と同様の動作を１９で示すタイムア
ップまで繰り返し、ＦＲ異常回数がタイムアップまで
（所定時間内）に規定回数にならなければそのまま燃焼
を継続させる。そしてＦＲ異常回数が規定回数に達しな
いうちにタイムアップすれば１回目のＦＲ異常（これは
規定回数内のＦＲ異常の何れか一つであってもよい）を
起点として、ＦＲ異常回数の記憶を２０でクリアし、再
度タイマを初期化してタイマ駆動から始まる動作を繰り
返して燃焼を継続させる。

【００１５】一方、上記所定時間内にＦＲ異常回数が規
定回数に達すれば燃焼を停止させる。

【００１６】したがってこの発明の場合は、長時間燃焼
させていると異常ではないのにどうしても外乱などによ
ってＦＲが一時的に異常になってこれが規定回数に達す
るような燃焼停止をも防止することができ、かつ逆火な
ど短時間で異常燃焼が起こってＦＲ異常が繰り返し発生
するような場合には確実に燃焼を停止させることが出来
る。

【００１７】次に図４に示す発明は先の発明を更に改良
したものである。すなわち所定時間内にＦＲ異常が規定
回数になれば燃焼停止させるが、１回目のＦＲ異常から
所定時間を越えて規定回数のＦＲ異常があっても所定時
間を越えている場合は２１でそれまでのＦＲ異常をクリ
アすると同時に２２でタイマカウントも同時にリセット
し、初期の状態に戻し燃焼を継続させるようになってい
る。すなわち、所定時間をカウントするタイマを駆動
し、先と同様の動作をタイムアップまで繰り返し、ＦＲ
異常回数がタイムアップまで（所定時間内）に規定回数
にならなければそのまま燃焼を継続させる。そしてＦＲ
異常回数が規定回数に達しないうちにタイムアップすれ
ばＦＲ異常回数の記憶をクリアしタイマを停止し初期化
し、ＦＲ異常が発生する前の状態と同じ条件で燃焼を継
続させる。

【００１８】一方、上記所定時間内にＦＲ異常回数が規
定回数に達すれば燃焼を停止させる。

【００１９】したがってこの発明の場合は、上記第２の
発明と同様の効果が得られるとともに、所定時間をカウ
ントするタイマを短くすることが出来回路構成も簡単に
なる。

【００２０】なお、上記の例ではＦＲ異常の規定回数を
規定していないが、例えば規定回数を２回とし、上記の
所定時間を、想定される異常燃焼を繰り返す現象のスパ
ンより若干長めに設定すれば、上述の逆火などの短時間
で繰り返す異常燃焼を最低限に押さえることが出来、ま
た長時間燃焼させている間に生じる異常ではないのにど
うしても外乱などによってＦＲが一時的に異常になる場
合の燃焼停止を確実に防止することができる様になり、
またその構成も簡単となりより効果的である。また上述
の例では第１回目の所定時間のカウント開始を１回目の
ＦＲ異常からとしたが、これは着火開始より開始しても
よい。

【００２１】

【発明の効果】以上説明したように本発明の燃焼制御装
置によれば、周囲の外乱などによる早切れを防止するこ
とが出来るとともに、異常時には燃焼を停止させて安全
性を確保することができる。また第２、第３の発明では
さらに長時間燃焼させていてその過程で周囲の外乱が生
じても燃焼を停止させることなく燃焼を継続させ、逆火
燃焼など瞬時に起こる異常燃焼の着火、消火の繰り返し
時のみ燃焼を停止させるので、信頼も高いものとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における燃焼制御装置のブロ
ック図

【図２】同制御装置のフローチャート図

【図３】同他の発明における制御装置のフローチャート
図

【図４】同他の発明における制御装置のフローチャート
図

【図５】本発明及び従来の燃焼制御装置を用いた温風暖
房機の断面図

【図６】同温風暖房機の正面図

【図７】従来の温風暖房機の制御装置を示すブロック図

【符号の説明】

４ 燃焼部 ６ 燃焼センサー ９ 燃焼制御部 １０ 安全制御部

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 燃料を燃焼させる燃焼部と、上記燃焼部
   の燃焼状態を検知する燃焼センサーと、燃焼部の燃焼を
   制御する燃焼制御部と、上記燃焼センサーからの出力が
   異常か否かを判定し、異常検知出力が規定回数に達する
   までは燃焼継続信号を出力するとともに、規定回数に達
   すれば燃焼停止信号を燃焼制御部へ出力する安全制御部
   とからなる燃焼制御装置。
2. 【請求項２】 燃料を燃焼させる燃焼部と、上記燃焼部
   の燃焼状態を検知する燃焼センサーと、燃焼部の燃焼を
   制御する燃焼制御部と、上記燃焼センサーからの出力が
   異常か否かを判定し、異常検知出力が出力されると１回
   目の異常検知出力から所定時間内に規定回数発生すると
   異常として燃焼制御部へ燃焼停止信号を出力するととも
   に、上記１回目の異常検知出力から上記所定時間を越え
   て規定回数の異常検知出力が発生した場合には、燃焼継
   続出力を燃焼制御部へ出力すると同時に１回目から所定
   時間までに発生した異常検知出力のいずれかの異常検知
   出力を起点として再度異常検知出力のカウントを初めか
   ら繰り返す安全制御部とからなる燃焼制御装置。
3. 【請求項３】 燃料を燃焼させる燃焼部と、上記燃焼部
   の燃焼状態を検知する燃焼センサーと、燃焼部の燃焼を
   制御する燃焼制御部と、上記燃焼センサーからの出力が
   異常か否かを判定し、異常検知出力が出力されると１回
   目の異常検知出力からタイマカウントを開始し所定時間
   内に規定回数の異常検知出力が発生すると異常として燃
   焼制御部へ燃焼停止信号を出力するとともに、上記１回
   目の異常検知出力から上記所定時間内に異常検知出力が
   ない場合にはタイマカウントをリセットするとともに１
   回目の異常検知出力を無効として次の異常検知出力を１
   回目の異常検知出力とする安全制御部とからなる燃焼制
   御装置。