JPH05148481A - 蛍光体の製造方法 - Google Patents

蛍光体の製造方法

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JPH05148481A
JPH05148481A JP3311231A JP31123191A JPH05148481A JP H05148481 A JPH05148481 A JP H05148481A JP 3311231 A JP3311231 A JP 3311231A JP 31123191 A JP31123191 A JP 31123191A JP H05148481 A JPH05148481 A JP H05148481A
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JP
Japan
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phosphor
zinc
zinc sulfide
fluorescent material
temperature baking
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Application number
JP3311231A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Mano
泰広 真野
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Renesas Semiconductor Manufacturing Co Ltd
Kansai Nippon Electric Co Ltd
Original Assignee
Renesas Semiconductor Manufacturing Co Ltd
Kansai Nippon Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ELパネル等に用いられる蛍光体の長寿命化
及び輝度の低下防止を図ることにある。 【構成】 ZnSを主成分とする蛍光体(7)を二段焼
成法によって製造する際に、二段目の低温焼成時に、一
段目の高温焼成によって成長した蛍光体(7)に塩化亜
鉛、臭化亜鉛、沃化亜鉛の群から選ばれたハロゲン化亜
鉛を添加し、蛍光体(7)の周りにZnSのコーティン
グ膜(14)を被着形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は蛍光体の製造方法に関
し、詳細には、分散型EL素子の発光層等に使用される
蛍光体を二段焼成法により製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレイパネルのバックライト
等に使用される有機分散型電界発光灯(1)〔以下、E
Lパネルと称す〕は、図3及び図4に示すように背面電
極(4)、反射絶縁層(5)、発光層(8)及び透明電
極(9)を順次積層することによって形成された電界発
光素子(2)の上下にポリアミド樹脂等の吸湿フィルム
(11)を配置し、この吸湿フィルム(11)を含む電界発
光素子(2)の全体をフッ素系樹脂等からなる外皮フィ
ルム(3)で気密に封止すると共に、背面電極(4)及
び透明電極(9)から外皮フィルム(3)の封止部位を
通ってリード(12)(13)を導出することにより形成さ
れる。
【0003】上記ELパネル(1)において、反射絶縁
層(5)は、有機バインダにチタン酸バリウムの粉末を
分散させることによって形成されており、また、発光層
(8)は、図5の(イ)に拡大して図示するように、シ
アノエチルポリビニルアルコール(商品面CR−V)、
シアノエチルプルラン(商品名CR−S)、シアノエチ
ルヒドロキシエチルセルロース(商品名CR−E)等の
有機バインダ(6)に、銅で活性化した硫化亜鉛等の蛍
光体(7)を分散させることによって形成され、上記有
機バインダ(6)により反射絶縁層(5)に接着されて
いる。このELパネル(1)では、リード(12)(13)
から背面電極(4)と透明電極(9)間に高電圧を印加
することによって、両電極(4)(9)間に挟まれた発
光層(8)の蛍光体(7)を発光させ、所望の発光輝度
で駆動させている。
【0004】ところで、上記蛍光体(7)の製造方法と
して、発光基材である硫化亜鉛〔以下、ZnSと称す〕
の微粉末に適量の硫酸銅を添加し、乾燥処理を施こした
後、融剤としてMgCl2又はNaCl等のフラックス
を適量添加し、1030℃乃至1200℃程度の温度で3時間乃
至5時間程度、一段目の高温焼成〔以下、一次焼成と称
す〕することによって硫化亜鉛の結晶を成長させる。こ
の一次焼成により得られたZnSの結晶は10乃至30μm
程度の平均粒径を持つように成長している。その後、フ
ラックスを除去するため水洗し、次いで700℃乃至800℃
の温度で3時間程度、二段目の低温焼成〔以下、二次焼
成と称す〕し、更に、シアン化カリウム液による洗浄及
び粒径調節用の分級処理を経てZnS中に銅〔以下、C
uと称す〕を分散させた微細な蛍光体(7)を形成して
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記二段焼成法によっ
て製造された蛍光体(7)は、その後、CR−V、CR
−S、或いはCR−E等の有機バインダ(6)中に分散
させることによって発光層(8)として使用される。
【0006】ところで、図5の(ロ)に拡大して図示す
るように、ZnSを主成分とする蛍光体(7)からなる
発光層(8)を具えたELパネル(1)において、経時
的に、蛍光体(7)と有機バインダ(6)との境界面に
ミクロンオーダーの隙間(16)が生じ、背面電極(4)
と透明電極(9)の間に高電圧を印加したとき、この部
分で誘電率が低下し、これによって高電圧の大部分が消
費されてしまう。その結果、蛍光体(7)の輝度が低下
し、また、蛍光体(7)の寿命が短かくなるという問題
があった。
【0007】上述のようにミクロンオーダーの隙間(1
6)が発生する理由としては、ZnSを主成分とする蛍
光体(7)中に含まれているCu導電層(15)の一部が
蛍光体(7)の表面に突出しており、高電圧がこの部分
に集中的に印加されることによって有機バインダ(6)
と蛍光体(7)の境界面に剥離現象が引き起こされると
考えられる。このような剥離現象の発生を防止するた
め、二段焼成法によって得られた蛍光体(7)の表面を
フッ化物等でコーティングする手段〔特開平2−173086
号公報〕も提案されているが、この手段によれば、蛍光
体(7)の寿命は長くなる反面、上記フッ化物等のコー
ティングにより蛍光体(7)への高電圧印加が困難とな
り、蛍光体(7)の輝度が低下してしまうという問題が
あった。
【0008】そこで、本発明は上記問題点に鑑みて提案
されたもので、その目的とするところは、蛍光体の寿命
を長くすると共にその輝度を低下させることのないよう
にした蛍光体の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題の解決手段とし
て本発明は、ZnSを主成分とする蛍光体を二段焼成法
によって製造する際に、二次焼成時に、塩化亜鉛、臭化
亜鉛、沃化亜鉛の群から選ばれたハロゲン化亜鉛を添加
し、一次焼成によって成長したZnSを主成分とする蛍
光体の周りにZnSのコーティング膜を被着形成するこ
とを特徴とする。
【0010】
【作用】ハロゲン化亜鉛、例えばZnCl2と未成長の
蛍光体又は蛍光体の小片を反応させることにより、一次
焼成によって成長したZnSを主成分とする蛍光体の周
りにZnSのコーティング膜を被着形成する。このコー
ティング膜により、有機バインダ中に分散された蛍光体
に高電圧が印加されたとき、Cu導電層の突出に起因す
る蛍光体表面部分の剥離がなくなり、蛍光体の長寿命化
が図れると共に、上記コーティング膜が蛍光体と同一材
質のZnSであるため、蛍光体の輝度が低下することも
ない。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1及び図2を参照
しながら説明する。
【0012】まず、例えば、平均粒径1μmの粉末状Z
nSが100重量部に対して0.1〜0.2mol%の硫酸銅〔Cu
SO4〕と、10mol%のMgCl2を添加して蛍光体の基
材を調合する。この後、この蛍光体基材を1030℃乃至12
00℃の温度条件下で5時間に亘って一次焼成することに
よりZnSの結晶を成長させる。この一次焼成により得
られた蛍光体を水洗処理してフラックス〔MgCl2
を除去することにより粒径10乃至30μm程度を有する蛍
光体の中間構体を得る。この蛍光体の中間構体に0.5乃
至3mol%の塩化亜鉛〔ZnCl2〕を添加し、700℃乃
至800℃の温度条件下で3時間に亘って二次焼成するこ
とにより、一次焼成で得られたZnSを主成分とする蛍
光体(7)の表面にZnSのコーティング膜(14)を被
着形成し、その後、シアン化カリウムの水溶液等で洗浄
し分級することにより最終的に表面をZnSのコーティ
ング膜(14)で被覆された蛍光体(7)を得る。そし
て、この蛍光体(7)を有機バインダ(6)中に分散状
態で担持させることによって、図1に拡大図示するEL
パネル(1)の発光層(8)を形成する。
【0013】本発明者はELパネル(1)の背面電極
(4)と透明電極(9)の間に100V・400Hzの高電圧
を印加し使用温度が50℃の条件下で、上記蛍光体(7)
の初輝度半減時間〔図2参照〕を測定した。その結果、
図中鎖線で示すように二次焼成に際しハロゲン化亜鉛が
添加されない従来の蛍光体については初輝度半減時間が
短かく、約300時間に過ぎないのに対し、本発明による
蛍光体(7)を使用したELパネル(1)では、図中実
線で示すように400時間となり、長寿命化できることが
確認された。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、蛍光体の表面をコーテ
ィング膜で被覆することによって、一次焼成によって得
られた蛍光体粒子の表面にCu導電層の一部分が突出し
ている場合にも、このCu導電層をコーティング膜内に
埋没させることが可能となる。その結果、上記蛍光体を
有機バインダに分散させてELパネルの発光層として使
用した場合、Cu導電層への高電圧の集中が防止されて
蛍光体表面での剥離がなくなり、蛍光体の長寿命化が図
れると共に、上記コーティング膜が蛍光体と同一材質で
あるため、蛍光体の輝度が低下することもなく、高品質
の蛍光体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法により得られた蛍光体を有機バイン
ダに分散させた状態を示す拡大断面図
【図2】本発明品と従来品とを比較するための蛍光体の
初輝度半減時間を示すグラフ
【図3】ELパネルの具体的構造を示す断面図
【図4】図3に示すELパネルの平面図
【図5】(イ)はELパネルの発光層及び反射絶縁層を
示す部分拡大断面図、(ロ)は蛍光体の拡大模式図
【符号の説明】
1 ELパネル 6 有機バインダ 7 蛍光体 14 コーティング膜

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硫化亜鉛を主成分とする蛍光体を二段焼
    成法によって製造する際に、二段目の低温焼成時に、ハ
    ロゲン化亜鉛を添加し、一段目の高温焼成によって成長
    した硫化亜鉛を主成分とする蛍光体の周りに硫化亜鉛の
    コーティング膜を被着形成することを特徴とする蛍光体
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記ハロゲン化亜鉛が塩化亜鉛、臭化亜
    鉛、沃化亜鉛の群から選ばれたものであることを特徴と
    する請求項1記載の蛍光体の製造方法。
JP3311231A 1991-11-27 1991-11-27 蛍光体の製造方法 Pending JPH05148481A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5643496A (en) * 1996-04-04 1997-07-01 Osram Sylvania Inc. Small size electroluminescent phosphor
JP2003041246A (ja) * 2001-07-31 2003-02-13 Noritake Itron Corp 蛍光体の製造方法および蛍光体
JPWO2003055274A1 (ja) * 2001-12-17 2005-04-28 植澤 俊一 エレクトロルミネセンス素子およびその製造方法

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