JPH0514792B2 - - Google Patents

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JPH0514792B2
JPH0514792B2 JP60222858A JP22285885A JPH0514792B2 JP H0514792 B2 JPH0514792 B2 JP H0514792B2 JP 60222858 A JP60222858 A JP 60222858A JP 22285885 A JP22285885 A JP 22285885A JP H0514792 B2 JPH0514792 B2 JP H0514792B2
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JP
Japan
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JP60222858A
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Kunio Tawara
Shunryo Hirose
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Toagosei Co Ltd
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Toagosei Co Ltd
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  • Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)
  • Lubricants (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(イ) 発明の目的 「産業上の利用分野」 本発明は防錆用組成物に関するものであり、更
に詳しくは、室温での長期にわたる良好な貯蔵安
定性を有し、金属表面に塗工した後に大気中に存
在する水分もしくは若干の加熱により有効な膜を
形成し、良好な防錆性を示す防錆用組成物に関す
るものであり、特に銅、しんちゆう、洋銀などの
銅もしくは銅合金類、及び黄色、黒色、緑色など
の種々のクロメート膜が施された金属に適する防
錆用組成物に関するものであり、機械工業、電気
機器工業、自動車工業等金属を使用する各種産業
分野で広く利用出来るものである。 「従来の技術」 従来から金属表面を種々の腐食環境から保護す
る目的で数多くの処理剤、塗料が使用されてい
る。その中で常温で成膜或いは硬化し得る塗料
は、熱エネルギー不要であるということから省資
原及び工程が簡便になるという点で広く賞用され
ている。それらの例としては例えば、ニトロセル
ロース系等のクリヤーラツカー塗料、ポリウレタ
ン系やエポキシ系等の二液、常温硬化型塗料、ア
ルキツド系やポリブタジエン系等の空気乾燥型塗
料、及び、シリコン系等の湿気硬化型塗料が挙げ
られる。 「発明が解決しようとする問題」 しかしながら常温で成膜或いは硬化し得る塗料
は一般的に下記の様な問題点を有している。 すなわち、単に溶剤の揮散によつて成膜するク
リヤーラツカーは光沢のある外観を有するが塗膜
の強迅さに欠け、防錆能力が劣る。二液、常温硬
化型塗料は強迅な塗膜を形成し、すぐれた密着性
を有するが、硬化剤の配合時の計量・混合の煩雑
さ、可使時間の短さ等作業上の制約が多い。空気
乾燥型塗料は、耐水性にすぐれた塗膜を形成する
が残存する不飽和結合が塗膜の抗酸化性、耐候性
を低下させることがある。耐熱性、耐候性にすぐ
れたシリコン系湿気硬化型塗料は、貯蔵安定性と
塗膜の防錆性に難点がある。 本発明者らは先に特開昭59−96279号において、
通常の塗膜よりはるかに薄い膜厚で、優れた防錆
性を発揮する常温にて硬化し得る金属防錆用組成
物を提案したが、その組成物は長期に亘る保存・
保管において増粘或いは不溶性沈降物の生成等、
製品の品質を損なうという問題点があつた。本発
明は、かかる問題点を改良し、貯蔵安定性を向上
すると共に従来の塗料では到達しえなかつた高度
の防錆性を有する防錆用組成物を開発すべくなさ
れたものである。 (ロ) 発明の構成 「問題点を解決するための手段」 本発明者らは、先に提案した組成物を構成する
アミノアルキル基とアルコキシ基を有する有機ケ
イ素化合物の代わりに当該化合物とケトン化合物
またはアルデヒド化合物を反応させて得られるイ
ミン化合物を用いることによつて上記問題点を解
決することが出来ることを見出して本発明を完成
した。 すなわち本発明は、アミノアルキル基とアルコ
キシ基を有する有機ケイ素化合物とケトン化合物
又はアルデヒド化合物の反応により得られるイミ
ン化合物とオキシラン環を有する化合物を含有す
ることを特徴とする防錆用組成物に関するもので
ある。 Γアミノアルキル基とアルコキシ基を有する有機
ケイ素化合物 本発明で用いられるアミノアルキル基とアルコ
キシ基を有する有機ケイ素化合物とは、具体的に
はアミノメチルトリエトキシシラン、γ−アミノ
プロピルトリエトキシシラン、γ−アミノイソブ
チルトリメトキシシランなどの1個のアミノアル
キル基と3個のアルコキシ基を有するアミノアル
キルトリアルコキシシラン;N−(β−アミノエ
チル)アミノメチルトリメトキシシラン、N−
(β−アミノエチル)アミノメチルトリエトキシ
シラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシランなどのN−(アミノア
ルキル)アミノアルキル基と3個のアルコキシ基
を有するN−(アミノアルキル)アミノアルキル
トリアルコキシシラン;アミノメチルメチルジエ
トキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエト
キシシランなどのアミノアルキル基と2個のアル
コキシ基を有するアミノアルキルアルキルジアル
コキシシラン;N−(アミノアルキル)アミノア
ルキル基と2個のアルコキシ基を有するN−(β
−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジ
メトキシシランなどであり、アルコキシ基を2個
以上有するものが防錆性をあげるために本発明に
とり好ましいものである。 Γケトン化合物またはアルデヒド化合物 本発明に用いられるケトン化合物は、下式 (ただしR1、R2は炭素数1〜20個のアルキル
基、アルケニル基、アリール基から選ばれた、ニ
トロ基、ヒドロキシ基、アルコキシ基又はハロゲ
ン原子により一部水素が置換されたものを含む鎖
状又は分枝状の炭化水素基である。) 又は下式 (ただしR3は炭素数が5〜20個のアルキレン
基、アルケニレン基から選ばれた、ニトロ基、ヒ
ドロキシ基、アルコキシ基又はハロゲン原子によ
り一部水素が置換されたものを含む鎖状又は分枝
状の炭化水素基である。) で示される化合物であつて、具体的にはアセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、ジブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロ
ペンタノン、アセトフエノン等である。 アルデヒド化合物は下式 (ただしR4は炭素数1〜20個のアルキル基、
アルケニル基、アリール基から選ばれた、ニトロ
基、ヒドロキシ基、アルコキシ基又はハロゲン原
子により一部水素が置換されたものを含む鎖状又
は分枝状の炭化水素基である。) で示される化合物であつて、具体的にはベンズア
ルデヒド、n−ブチルアルデヒド等である。 本発明におけるケトン化合物又はアルデヒド化
合物は、本発明組成物が対象物品に塗工された
后、後記するように空気中における湿気により形
成していたイミン化合物から分離され、常温もし
くは低温で揮発性成分として塗布膜中からすみや
かに蒸発揮散することが望ましいため、蒸気圧の
低いケトン化合物又はアルデヒド化合物が好まし
く、具体的にはアセトン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン等が好ましい。 Γイミン化合物 本発明の組成物の構成成分であるイミン化合物
は、上記有機ケイ素化合物とケトン化合物又はア
ルデヒド化合物の反応により得られるものである
が、その反応はThe MERCK INDEX of
Chemicals and druqs、7th ed.、Merck &
Co.、Inc.、P1466に記載されているアミンとアル
デヒドの反応(シツク塩基生成反応)に準じた次
の反応式で示されるような脱水反応である。 この反応は平衡反応であり生成する水を系外に
留去することにより平衡は右へ移動する。 イミン化合物の製法を具体的に示せば以下の通
りである。 原料の有機ケイ素化合物とケトン化合物又はア
ルデヒド化合物の反応に際しての使用量は等量も
しくはケトン化合物又はアルデヒド化合物を過剰
に用いるのが好ましい。すなわちその使用量の比
は1:1〜100が好ましく、より好ましくは1:
1.05〜20である。反応温度は使用するアミン化合
物とケトン化合物又はアルデヒド化合物の種類に
より異なるが通常常温〜200℃、好ましくは50〜
150℃である。反応時間は1〜600分好ましくは5
〜300分である。反応に際してトルエン等の溶剤、
塩酸等の酸等の触媒、充填剤等の添加剤等を必要
に応じて添加することは差しつかえない。圧力は
常圧近傍で良いが、必要に応じて若干の加圧もし
くは減圧にすることも差しつかえない。イミン化
合物の製造に際し、反応の平衡を右へ移行させる
為に生成した水を系外に除く方法はきわめて有効
であつて、水と共沸混合物を形成する溶剤、例え
ばシクロヘキサン、トルエン、キシレン、等をエ
ントレーナーとして共沸脱水する方法が推奨でき
る。更にシリカゲル、モレキユラーシーブ等の脱
水剤を使用して反応を進めることも可能である。 反応器としては特に限定されるものでなく、通
常の加熱ジヤケツトおよび撹拌機のついた槽式反
応槽を用いて実施できる。 Γオキシラン環を有する化合物 本発明組成物における第2の構成成分であるオ
キシラン環を有する化合物としては、一般的に公
知のエポキシ樹脂、即ち、ビスフエノールA及び
F型エポキシ樹脂 ただし Y:アルキル基もしくはH グリシジルアミン型エポキシ樹脂、例えば X2N−R1−NX2
【式】 ただし R1、R2:アルキレン基、アラアルキレン基、シ
クロアルキレン基など ノボラツク型エポキシ樹脂、例えば ただし R:アルキル基、アラアルキル基など などを挙げることができる。又、上記エポキシ樹
脂以外のオキシラン環を有する化合物も用いるこ
とができる。 エポキシ樹脂以外のオキシラン環を有する化合
物としては、オキシラン環とアルコキシ基を有す
る有機ケイ素化合物がある。このような化合物と
しては、例えばγ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシランなどのグリシドキシアルキルトリア
ルコキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチ
ルジメトキシシランなどのグリシドキシアルキル
アルキルジアルコキシシランなどである。本発明
において好ましい化合物は、1分子中に水酸基を
2個以上有する化合物であり、特に好ましくは水
酸基を2個以上有する上記ビスフエノールA型エ
ポキシ樹脂であつて、同構造式におけるYがメチ
ル基であるものである。その具体的な化合物とし
ては、油化シエルエポキシ(株)製のエピコート
1001、1004、1007、1009など常温固体状のビスフ
エノールA型エポキシ樹脂が挙げられる。本発明
における広範なオキシラン環を有する化合物の中
で1分子中に水酸基を2個以上もつ化合物が好ま
しい理由は、イミン化合物から分離される有機ケ
イ素化合物のアミノ基とオキシラン環の反応がき
わめて容易に進行すること。1分子中の水酸基数
が2個に満たない化合物は、反応速度が遅く、塗
膜形成に長時間を要するのに比べ、短時間のうち
に強靭な硬化塗膜を形成する。即ち化合物中の水
酸基が、有機ケイ素化合物との反応に大きく寄与
していると考えられるためである。 Γ配合割合 本発明の組成物は上記した様に2成分を含有す
ることを特徴とするものであるが、その使用割合
は重量比でイミン化合物1に対しオキシラン環を
有する化合物0.1〜10であることが好ましく、よ
り好ましくは0.5〜5である。この使用割合を外
れると、塗布対象物への塗工に際し、製膜性が低
下したり、硬化速度が低下し、防錆性能をも低下
させたりするので好ましくない。 本発明組成物は、前記した特開昭59−96297号
で提案した組成物の長期保存安定性と防錆能力の
向上を、そこで用いられている有機ケイ素化合物
の代わりに、当該化合物から得られたイミン化合
物に代替することにより達成したものであるが、
100%イミン化合物で有機ケイ素化合物を代替す
ると上記目的は達せられるが、塗膜の硬化速度が
低下してくるという欠点を生じてくるため、有機
ケイ素化合物とイミン化合物を併用することが好
ましい。併用量としては上記イミン化合物と有機
ケイ素化合物のモル比で30〜99:70〜1が好まし
く、より好ましくは40〜90:60〜10である。イミ
ン化合物のモル比が30%未満の場合は、組成物の
貯蔵安定性が充分でなく、増粘、ゲル化等を起し
トラブルの原因となる。又、金属表面に施した后
の防錆性能を低下させる傾向にある。貯蔵安定性
が低下したり、防錆性が低下する原因は明確でな
いが、フリーのアミンが過剰に存在し、その為エ
ポキシ樹脂との反応が進行し易く塗工前に一部反
応が進行しているために防錆性も低下するものと
思われる。逆にイミン化合物のモル比が99%を超
える場合、金属上に塗布したとき硬化速度が遅く
なる傾向にあり、いつまでもベトつきが残る等の
トラブルが生じやすく防錆性能も低下する様にな
り好ましくない。 Γ添加剤 本発明の組成物を防錆剤として使用する際に適
当な塗工性、安定性を得るために溶剤を用い希釈
した組成物とするのが好ましい。使用される溶剤
としては非極性溶剤、極性溶剤の広範囲のものが
可能であり、例えば、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、シクロヘキサン、アセトン、メチルエチル
ケトン、メタノール、エタノール、イソプロパノ
ール、エチルエーテル、セロソルブ、メチルセロ
ソルブなどの中から、適当に選択して単独もしく
は混合して使用することができる。溶剤を用いた
場合の組成物中のイミン化合物とオキシラン環を
有する化合物の合計濃度は50重量%以下であるの
が好ましく、30重量%以下であるのがさらに好ま
しい。 さらに、本発明組成物中に他成分を添加するこ
とも可能であり、例えば、ゲル化〜増粘現象を引
き起こさない範囲でアミン系、リン酸塩系などの
防錆剤を併用すること、又、シロキサン結合の生
成を促進する目的で公知の縮合触媒を適宜添加す
ることなどが可能である。かかる縮合触媒の例と
してはジブチルスズジマレエート等の有機金属化
合物、テトラブチルチタネート等のチタン酸エス
テル、パラトルエンスルホン酸等の有機酸、トリ
エチルアミン等のアミン化合物等が挙げられる。 Γ調整方法 本発明組成物は上記イミン化合物とオキシラン
環を好ましくは溶剤の存在下、常温もしくは若干
の加温下に混合することによつて得られるが、よ
り好ましい方法としては前記したイミン化合物の
製法において反応を一定のところで終了させ、原
料の有機ケイ素化合物と生成したイミン化合物が
併存する状態、両者が特定の範囲で存在すること
は前記した様に、本発明にとり好ましいものであ
り、過剰に存在するケトン化合物やアルデヒド化
合物及びエントレーナーとして用いられる溶剤
は、そのまま溶剤として使用することが可能であ
るので、この混合状態にある液にオキシラン環を
有する化合物を混合し均一に溶解する方法があ
り、反応生成物のイミン化合物を分離する工程が
必要ないので経済的に有利で好ましい方法であ
る。 Γ適用基材 本組成物は金属基材に対して広く適用され得る
ものであるが、鉄及び鉄合金、銅及び銅合金、ア
ルミニウム及びアルミニウム合金や、亜鉛メツ
キ、カドミウムメツキ、クロムメツキ、ニツケル
メツキ等の各種メツキの施された基材に対して賞
用され、亜鉛メツキ或いは、亜鉛合金メツキ上に
クロメート処理の施された基材に対して特に優れ
た防錆性能を発揮する。 Γ適用方法 本発明組成物をかかる金属基材に施す方法に
は、加熱することにより液状化したのち浸漬する
か、組成物を粉末化し公知の粉体塗装法による等
の方法が採用できるが、前記したように好ましく
は組成物を溶剤に溶解したのちスプレー塗装、浸
漬塗装、ハケ塗り、ロールコート法等の公知の塗
装方法が採用できる。塗装后常温下又は加熱条件
下溶剤を除去することにより均一な塗膜が形成さ
れ本発明の目的を達成し得る。膜厚は1〜300μ
m好ましくは1〜100μm、より好ましくは、1
〜30μmであつて特に数μm程度の薄さであつて
もそれにより著しく防錆性を付与できることは本
発明組成物の大きな特長である。 「作 用」 本発明組成物は前記本発明者等が提案した組成
物の貯蔵安定性を有機ケイ素化合物を同化合物の
誘導体であるイミン化合物に置き換えることによ
つて達成したものであり、当該イミン化合物は貯
蔵中はオキシラン環を有する化合物と安定に存在
し、一旦金属基材に塗布され、大気中に晒された
場合、大気中の湿気により、前記平衡式に示され
た様に、有機ケイ素化合物が再生され、有機ケイ
素化合物はオキシラン環を有する化合物と反応し
防錆性を有する被膜を形成するものと推定され
る。 イミン化合物がエポキシ樹脂の硬化剤として作
用することは公知であるが、一般的に知られてい
るイミン化合物には貯蔵安定性がなく、本発明の
組合せにおいて極めて優れた貯蔵安定性を示す理
由は明らかでないが一応以下の様に考えられる。 イミン化合物生成によるアミノ基のオキシラ
ン環への反応性低下 同様にアルコキシ基同志の縮合反応の促進効
果低下 組成物中に混入する微量水分の捕捉 本発明組成物を金属基材に適用すると、上記作
用により被膜が形成され、それによつて生ずる利
点は下記の如くである。(以下において金属基材
とは金属そのもの、およびメツキ等の表面処理が
施された金属を意味する) (1) 金属基材を組成物中、好ましくは溶剤により
希釈した組成物液中に浸漬し、風乾もしくは若
干の加熱をするだけ塗膜を形成し、非常に簡便
にかつ良好な防錆性を付与することができる。 (2) 金属基材上に形成すべき塗膜は1〜10μmの
極く薄い厚みであつても良好な防錆性を示し、
塗膜による基材の厚みが増すことに起因する作
業上、工程上の種々のトラブルが生じない。 (3) 塗膜が透明であり、基材を着色しない。 (4) 有毒な防錆顔料の添加を必要としないので環
境衛生上、有利である。 さらに、本発明の組成物は貯蔵安定性が良好
で、一般的な取り扱いによつて増粘したりゲル化
することがなく、また不溶性沈降物等を生成する
こともなく、防錆性能の低下を持たらすという恐
れがないというすぐれた特長を有するものであ
る。 「実施例および比較例」 実施例1〜6、比較例1 撹拌機、温度計、留出管のついた四つ口フラス
コにγ−アミノプロピルトリエトキシシラン(分
子量221)22.1g(0.10モル)及びメチルイソブ
チルケトン(分子量100)200.0g(2.00モル)と
を仕込み、反応温度105〜115℃にてメチルイソブ
チルケトンを留出させ、留出分の水分量を測定し
ながら、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン
の反応率が20モル%になるように脱水反応を行な
つた。このときのメチルイソブチルケトンの留出
量及びγ−アミノプロピルトリエトキシシランの
反応率(残存率およびイミン化合物の生成率)を
表1に記す、留出したメチルイソブチルケトンを
補充するため脱水されたメチルイソブチルケトン
を初期量まで追加した。 これにビスフエノールA型エポキシ樹脂、エピ
コート1001(油化シエルエポキシ(株)製)を33.2g
添加し、溶解混合し組成物を得た。 (実験番号2) 同様の方法により、γ−アミノプロピルトリエ
トキシシランの反応率がそれぞれ40、60、80、
90、100モル%に近くなるようにメチルイソブチ
ルケトンを留出せしめた后脱水メチルイソブチル
ケトン及びエポキシ樹脂を追加し組成物を得た。
(実験番号3、4、5、6、7) 又、同様の組成で、メチルイソブチルケトンと
の脱水反応を実施せずに、エポキシ樹脂を溶解せ
しめ均一な黄色透明溶液の組成物を得た。 (実験番号1) これら樹脂組成物にそれぞれトルエン113.4g
を追加し、粘度を調節した后以下の試験に供し
た。 亜鉛メツキ黄色クロメート処理板(70×150×
0.8mmt)をこれらの溶液に浸漬塗布したものを
風乾放置し、約30分后指触によりその乾燥硬化性
を判断した。 又、各組成物を500c.c.のブリキ製石油缶に入れ
40℃の水槽に浸漬して、組成物の性状の変化を観
察した。これらの結果を表1にまとめる。
【表】
【表】 *1 有機ケイ素化合物の残存率
*2 イミン化合物の生成率
実施例 7、8 前記実験番号2〜7と同様にして撹拌機、温度
計、留出管のついた四つ口フラスコにγ−アミノ
プロピルトリエトキシシラン22.1gとメチルエチ
ルケトン(分子量72)150g、トルエン150gを仕
込み、トルエンと水の混合物を利用して80〜100
℃で留出液の重量が100gになるまで脱水反応を
続けた。留出液の水分量からイミン化合物が約52
%生成していることが判つた。 この混合溶液にビスフエノールA型エポキシ樹
脂エピコート1007(油化シエルエポキシ(株)製)41
gとトルエン157.6gを混合、溶解させ、均一な
黄色透明溶液を得た。(実験番号8) 同様にして、イミン化合物を生成させた后エピ
コート1007の代わりにエピコート1004(油化シエ
ルエポキシ(株)製)を混合溶解せしめ樹脂溶液を得
た。(実験番号9) 亜鉛メツキ光沢クロメート処理板をこれら樹脂
溶液に浸漬塗布したものを風乾放置膜厚5〜7μ
mの塗膜を得、3日后、キシレン含浸布で30往復
こすり、塗膜上のこすり跡を観察し、評価した。
また、同様にして作成した試験板を塩水噴霧試験
(JIS−Z−2371)240時間に供した。 使用した残りの樹脂溶液を500c.c.のブリキ製石
油缶に封入し、40℃の水槽に浸漬して、組成物の
性状の変化を観察した。以上の結果を表2にまと
める。
【表】 *1 *2 表1に同じ
実施例 9 実験番号8と同様にして、γ−アミノプロピル
トリエトキシシラン22.1g、ベンズアルデヒド
(分子量106)12.7g、トルエン287.3gを仕込み、
80−100℃で、留出液の重量が100gになるまで脱
水反応を行なつた。 残留液中のイミン化合物は約83%生成している
ことがわかつた。この混合溶液にビスフエノール
A型エポキシ樹脂エピコート1007、41gと無水状
態のエチルセロソルブ157.6gを混合し、均一な
黄褐色透明溶液を得た。 実験番号8と同様の試験を行なつたところ、耐
溶剤性(キシレン)性は良好でこすり跡がつか
ず、また、塩水噴霧試験においても240時間経過
后、白錆の発錆は見られなかつた。 40℃中の貯蔵安定性試験においては、30日経過
后もごく微量の白色沈降物を生じていただけであ
つた。 「発明の効果」 本発明は、金属基材を本発明組成物中に浸漬
し、風乾するだけで、塗膜が形成され非常に簡便
に良好な防錆性を付与でき、形成された塗膜が1
〜10μmの極く薄い厚みであつても良好な防錆性
を示し、塗膜による基材の厚みが増すことに起因
する作業上、工程上の種々のトラブルが発生せ
ず、塗膜は透明であり、基材を着色せず、有害な
防錆顔料の添加も必要としないので環境衛生上有
利であり、さらに貯蔵安定性にすぐれ、工程上の
トラブルが少なく、安定した塗膜性能が発現でき
る。等の理由により、産業上広く使用されている
亜鉛メツキクロメート処理材等へのきわめて簡便
な防錆方法を提供するものであり、各種産業にお
いて寄与するところ大なるものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 アミノアルキル基とアルコキシ基を有する有
    機ケイ素化合物とケトン化合物又はアルデヒド化
    合物の反応により得られるイミン化合物とオキシ
    ラン環を有する化合物を含有することを特徴とす
    る防錆用組成物。
JP60222858A 1985-10-08 1985-10-08 防錆用組成物 Granted JPS6283430A (ja)

Priority Applications (1)

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JP60222858A JPS6283430A (ja) 1985-10-08 1985-10-08 防錆用組成物

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JP60222858A JPS6283430A (ja) 1985-10-08 1985-10-08 防錆用組成物

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JPS6283430A JPS6283430A (ja) 1987-04-16
JPH0514792B2 true JPH0514792B2 (ja) 1993-02-25

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