JPH05147924A - アルミナ・シリカ系粉末の製造方法 - Google Patents

アルミナ・シリカ系粉末の製造方法

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JPH05147924A
JPH05147924A JP3340285A JP34028591A JPH05147924A JP H05147924 A JPH05147924 A JP H05147924A JP 3340285 A JP3340285 A JP 3340285A JP 34028591 A JP34028591 A JP 34028591A JP H05147924 A JPH05147924 A JP H05147924A
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JP
Japan
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powder
soln
al2o3
sio2
alumina
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JP3340285A
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English (en)
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Toichi Takagi
東一 高城
Hiroshi Inomata
浩 猪又
Kouhei Ametani
公兵 飴谷
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Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 焼結性に優れたアルミナ・シリカ系粉末の製
造方法を提供する。 【構成】 アルミナ及びシリカを主成分とする粉末を少
なくともアルミニウム成分及び珪素成分を含む酸性液中
に分散したのち沈澱を形成し、仮焼することを特徴とす
るアルミナ・シリカ系粉末の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は易焼結性のアルミナ・シ
リカ系粉末の製造方法に関する。アルミナ・シリカ系酸
化物には、高温構造材料として有用なムライトなどの磁
器が知られている。
【0002】
【従来技術】従来、アルミナ・シリカ系粉末を製造する
方法としては、Al2O3、SiO2などの酸化物や水酸化物、
炭酸塩などの各種塩類の粉末を混合して熱処理する固相
法がある。また、焼結性の高い高純度の粉末の製造法と
してはアルミニウム及び珪素成分を含む酸性液にアルカ
リを加えて沈澱を形成する沈澱法があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、沈澱法
は固相法に比べて焼結性の高い粉末が得られる反面、原
料が高価であり、生産性も劣るという問題があった。一
方、固相法では焼結性の高い粉末が得られないという問
題があった。本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであり、アルミナ・シリカ系粉末粒子表面をア
ルミナ・シリカ系ゲルで被覆し、反応性を高めることに
より易焼結性アルミナ・シリカ系粉末を製造する方法を
提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明はアル
ミナ及びシリカを主成分とする粉末を少なくともアルミ
ニウム成分及び珪素成分を含む酸性液中に分散したのち
沈澱を形成し、仮焼することを特徴とする易焼結性アル
ミナ・シリカ系粉末の製造方法である。
【0005】以下、本発明についてさらに詳細に説明す
る。本発明でいうアルミナ・シリカ系粉末とは、ムライ
トを主成分とするものであり、ムライトとは、3Al2O3・2
SiO2で表されるAl2O3/SiO2重量比71.8/28.2のものだけ
でなく、該重量比65/35〜80/20のものをいう。また、ア
ルミナ及びシリカ以外に機械的特性などを向上するため
の添加成分を含んだ組成のものも本発明に含まれる。添
加成分の例としては、B4C、SiCなどの炭化物、Si3N4、A
lN、TiN、BNなどの窒化物、MgO、TiO2、ZrO2などの酸化
物などが挙げられる。添加成分の添加量は通常 30重量
%以下である。また、添加成分の形態は、粉末状、針状
粉末、ウイスカー、繊維状など種々考えられる。これら
の添加成分の添加工程としては、以下に説明する(1)ア
ルミナ及びシリカを主成分とする粉末を製造する工程、
(2)アルミナ及びシリカを主成分とする粉末を少なくと
もアルミニウム成分及び珪素成分を含む酸性液中に分散
したのち沈澱を形成する工程、(3)仮焼する工程の前、
(4)仮焼後などの工程で添加することができる。
【0006】本発明のアルミナ及びシリカを主成分とす
る粉末の製造方法としては、特に限定されるものではな
く、公知の方法が用いられるが、最終的に得られる焼結
体の特性を考慮すると各成分が比較的均一に分布し、粒
径が小さく粒度分布の狭いものが得られる方法が好まし
い。これらの製法としては生産性、製造効率の点を考慮
すると固相法が好ましい。すなわち、Al2O3、SiO2など
の酸化物や水酸化物、炭酸塩などの各種塩類の粉末をミ
キサー、ボールミル、振動ミル等を用い乾式あるいは湿
式で混合後熱処理し、さらに場合により粉砕熱処理によ
る固相反応を何度か繰り返して製造する方法である。
【0007】少なくともアルミニウム成分及び珪素成分
を含む酸性液を調製するためのアルミニウム成分として
は硝酸塩、塩化物、硫酸塩及び各種有機酸塩等の塩、さ
らにアルコキシド溶液、ゾル液などが挙げられるが、焼
成時に分解除去され不純物を残留しないものが好まし
い。また、金属アルミニウムを酸性液に溶解して水溶液
やゾル液などを調製する方法も適用できる。一方、珪素
成分としては、コロイダルシリカ等のシリカゾル、ある
いはアルコキシドなど溶液中でシリカゾルとなる成分が
好ましい。また、少なくともアルミニウム成分及び珪素
成分を含む酸性液の濃度は、0.001 mol/kgより低い場合
には焼結性向上の効果が低く、0.5 mol/kgを越えると沈
澱生成時の粘度が高くなりすぎて好ましくない。
【0008】アルミナ及びシリカを主成分とする粉末と
少なくともアルミニウム成分及び珪素成分を含む酸性液
中に含まれる成分量との割合は、少なくともアルミニウ
ム成分及び珪素成分を含む酸性液中に含まれる成分量が
多すぎると生産コストが上がり好ましくない。従って、
その割合は、1:1 以下が好ましい。
【0009】少なくともアルミニウム成分及び珪素成分
を含む酸性液中にアルミナ及びシリカを主成分とする粉
末を分散させる方法としては、分散が均一に十分行なわ
れる方法であれば特に限定されないが、ホモジナイザー
等の撹拌器による通常の撹拌のほか、超音波振動による
方法などが挙げられる。
【0010】沈澱生成の方法としては、酸性液にアルカ
リを加える方法あるいは逆にアルカリ液に酸性液を加え
る方法がある。用いるアルカリとしてはアンモニア水が
金属不純物の混入がなく好ましい。沈澱形成の際のpH
としてはpH5〜9の範囲が好ましいが、さらに好まし
くはpH6〜8の範囲がよい。これは、アルミニウムが
両性金属であるために酸性及びアルカリ性で溶解するた
め、組成制御性が低下するためである。
【0011】仮焼温度は塩類の分解に充分な温度が必要
であり、具体的には500℃以上が好ましい。また、仮焼
温度の上限は組成によって異なるが、例えばムライト
(3Al2O3・2SiO2)組成では1500℃以下が好ましい。これ
はこの温度以上では粉末の凝集が強固になり易く、得ら
れる粉末の成形性や焼結性などの粉末特性が低下するか
らである。
【0012】仮焼の前及び/又は後に粉体特性(粒径が
小さく、粒径分布の狭いものが好ましい)を向上させる
ためにボールミル、振動ミル、ジェットミル、撹拌型ミ
ル、遊星ミル、ダイノーミル等の解砕機で粉砕すること
が好ましい。ボールミル、振動ミル等では解砕粉の平均
粒径が1μm付近に限界があるが、ジェットミル、遊星ミ
ル、撹拌型ミル、ダイノーミル等はより強力な粉砕能力
を持ち微粉化が可能である。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について具体的に説明
する。 [実施例1〜7]ムライト(3Al2O3・2SiO2)組成となる
ように、Al2O3粉末及びSiO2粉末を秤量し、ボールミル
を用いて20時間湿式混合した。得られたスラリーを乾燥
した後、乾燥物をアルミナ製ルツボに入れ、温度1500℃
で 5 時間空気中で仮焼した。得られた仮焼物をボール
ミルにて20時間粉砕し、アルミナ及びシリカを主成分と
する粉末を得た(以下粉末Aと記す)。
【0014】金属アルミニウムを塩酸に溶解して調製し
たAl:Clのモル比 1.83、Al2O3換算濃度 2.01 mol/kgの
オキシ塩化アルミニウムゾル液とSiO2濃度20重量%のコ
ロイダルシリカ(日産化学(株)社製「Snowtex-O」)
とを用いてムライト(3Al2O3・2SiO2)組成となるように
表1に示すムライト換算(3Al2O3・2SiO2換算)濃度の酸
性液を調製した。表1に示す量の酸性液中に表1に示す
量の前記粉末Aをホモジナイザーを用いて充分に分散し
た。この分散液にアンモニア水(28%溶液)を徐々に添
加してpH7〜8として沈澱を形成した。得られた沈澱物を
濾過及び洗浄した後、120℃で20時間乾燥し、乾燥物を
アルミナ製ルツボに入れ、表1に示す温度で3時間空気
中で仮焼した。得られた仮焼物をボールミルにより20時
間粉砕して粉末を得た。
【0015】この粉末に5重量%のポリビニルアルコー
ル水溶液を粉体重量に対して5重量%加えて造粒した。
造粒粉末を20 mmφの円筒形状の金型に入れ圧力 1 t/cm
2で加圧成形した。その成形体を温度1650〜1700℃で4時
間焼結した。焼結体の理論密度に対する相対密度を焼結
密度として表1に示した。
【0016】
【表1】
【0017】[実施例8〜9]実施例1及び4において
分散液中にアンモニア水を添加するのではなく、アンモ
ニア水でpHを7に保持した液量100mlの液中に分散液を滴
下する方法で沈澱を形成した以外、実施例1及び4と同
様に行なった結果、表1に示すように好結果が得られ
た。
【0018】[比較例1]実施例で用いた粉末Aを実施
例と同じ条件で成形し焼結した焼結体の相対密度は、9
3.2%であり、実施例に比較してかなり低い値であっ
た。これは、本発明の方法が焼結性の向上に効果がある
ことを示している。
【0019】
【発明の効果】本発明の方法によれば焼結性の高いアル
ミナ・シリカ系粉末を安価に生産性高く製造することが
できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミナ及びシリカを主成分とする粉末
    を少なくともアルミニウム成分及び珪素成分を含む酸性
    液中に分散したのち沈澱を形成し、仮焼することを特徴
    とするアルミナ・シリカ系粉末の製造方法。
JP3340285A 1991-11-29 1991-11-29 アルミナ・シリカ系粉末の製造方法 Pending JPH05147924A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SG99292A1 (en) * 1999-11-03 2003-10-27 Univ Singapore A method for producing oxide compounds
CN103496708A (zh) * 2013-09-24 2014-01-08 武汉科技大学 一种合成莫来石原料及其制备方法
CN105214739A (zh) * 2014-06-06 2016-01-06 中国石油化工股份有限公司 改性铝溶胶及其制备方法

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CN103496708A (zh) * 2013-09-24 2014-01-08 武汉科技大学 一种合成莫来石原料及其制备方法
CN103496708B (zh) * 2013-09-24 2015-03-04 武汉科技大学 一种合成莫来石原料及其制备方法
CN105214739A (zh) * 2014-06-06 2016-01-06 中国石油化工股份有限公司 改性铝溶胶及其制备方法
CN105214739B (zh) * 2014-06-06 2018-06-19 中国石油化工股份有限公司 改性铝溶胶及其制备方法

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