JPH05147268A - プリンタ - Google Patents

プリンタ

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JPH05147268A
JPH05147268A JP31822091A JP31822091A JPH05147268A JP H05147268 A JPH05147268 A JP H05147268A JP 31822091 A JP31822091 A JP 31822091A JP 31822091 A JP31822091 A JP 31822091A JP H05147268 A JPH05147268 A JP H05147268A
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JP
Japan
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time
ink
head
printing
pulse signal
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JP31822091A
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English (en)
Inventor
Koichiro Oshiumi
幸一郎 鴛海
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Murata Machinery Ltd
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Murata Machinery Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 印刷ヘッドの往路と復路とにおける印刷位置
のずれをなくし、図形等の印刷においても往復印刷を可
能とする。 【構成】 インクジェットヘッド1の往動時に、ヘッド
1がセンサ6を通過した位置から、往路の終了端までの
距離Mを移動するのにかかった時間ts をタイマ14で
計測する。又、ヘッド1が往路の終了端、即ち復路の開
始端から、センサ6を外れる位置までの距離Mを移動す
るのにかかった時間td をタイマ14で計測する。そし
て、CPUは前記2つの計測時間ts ,tdに基づいて
演算を行って、バックラッシュ量dを算出する。ヘッド
1がバックラッシュ量d分移動するのにかかる時間をt
b とする。CPUはヘッド1の復動時に、ドライバを制
御して各ノズルに対応するインク噴射信号を時間tb 遅
らせて出力させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印刷ヘッドを印字行方
向へ往復移動させながら用紙上に印刷を行うインクジェ
ットプリンタを含むシリアルプリンタに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種のシリアルプリンタ、例
えばインクジェットプリンタにおいては、インクジェッ
トヘッドが印字行方向(主走査方向)へ往復移動されな
がら、同ヘッドに設けられたノズルよりインクが噴射さ
れて用紙上に印刷が行われるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この場合、インクジェ
ットヘッドとその移動を駆動するモータとの間の伝達機
構におけるバックラッシュを回避することができない。
従って、インクジェットヘッドの往路における印刷位置
と復路における印刷位置との間には誤差が生じる。その
ため、一般的に、文字は、インクジェットヘッドの往路
及び復路の何れでも印刷を行うようにしているが、図形
等は、往路、復路の何れか一方のみで印刷を行うように
している。
【0004】即ち、インクジェットプリンタにおいて、
図10(a)に示すように、文字を印刷する場合には、
文字が複数行にまたがることがないため、インクジェッ
トヘッド31の往路と復路との間で印刷位置に若干のず
れΔが生じても、ほとんど視認することができず、印刷
画像として問題になることがない。しかし、図10
(b)に示すように、図形や縦罫線等、例えば印字列方
向(副走査方向)に延びて複数行にまたがる直線を印刷
する場合には、往路と復路との間で印刷位置に若干のず
れΔが生じても、はっきりと視認でき、印刷画像として
の品質が低いものとなる。
【0005】仮に、バックラッシュによるずれを無視し
たとしても、或いはずれを修正し得たとしても、インク
ジェットヘッドのノズル面と用紙の印刷面との間には若
干の間隔が形成されているので、その間隔に基づく悪影
響もある。即ち、インクジェットヘッドが印字行方向へ
移動されながらインクが噴射されると、そのインクは慣
性により飛走中にもヘッドとともに進行し、インクの付
着位置が目標位置よりもヘッドの進行側へずれることに
なる。しかも、そのずれは往路と復路とで互いに逆方向
に向かって発生する。
【0006】従って、従来、図形や縦罫線等の印刷に関
しては、往路、復路の何れか一方のみでしか印刷が行わ
れないことが多く、その印刷に時間がかかるものであっ
た。本発明は上記問題点を解消するためになされたもの
であって、その目的は、印刷ヘッドの往路と復路とにお
ける印刷位置のずれをなくし、図形等の印刷においても
往復印刷を可能とすることができるプリンタを提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに第1の発明では、印刷ヘッドを印字行方向へ往復移
動させて用紙上に印刷を行うプリンタにおいて、印刷ヘ
ッドの通過を検出するセンサと、そのセンサによる検出
に基づいてバックラッシュ量を算出する演算手段と、算
出されたバックラッシュ量に基づいて印刷タイミングを
制御する制御手段とを設けたものである。
【0008】又、第2の発明では、インクジェットヘッ
ドを印字行方向へ往復移動させて用紙上に印刷を行うプ
リンタにおいて、前記ヘッドの移動速度、インクの噴射
速度及びヘッドと用紙との間の間隔に基づいて用紙上に
おけるインクの目標付着位置と実際に噴射を行った場合
の付着位置との間のずれ量を算出し、そのずれ量に基づ
いてインクの噴射タイミングを制御する制御手段を設け
たものである。
【0009】
【作用】従って、第1の発明によれば、印刷ヘッドの往
復移動時に、センサにより印刷ヘッドの往路と復路とに
おける通過が検出され、その検出に基づいて、演算手段
によりバックラッシュ量が算出される。そして、そのバ
ックラッシュ量に基づいて、制御手段により、印刷ヘッ
ドの移動時における印刷タイミングが制御されて、バッ
クラッシュ量分だけ補正された状態で印刷が行われる。
【0010】第2の発明によれば、用紙上におけるイン
クの目標付着位置と実際に噴射を行った場合の付着位置
との間のずれ量に基づいて、制御手段により、インクジ
ェットヘッドの移動時におけるインクの噴射タイミング
が制御されて、そのずれ量分だけ補正された状態で印刷
が行われる。
【0011】
【実施例】以下、本発明のプリンタをインクジェットプ
リンタに具体化した一実施例を図面に基づいて説明す
る。
【0012】図2〜図4に示すように、印刷ヘッドとし
てのインクジェットヘッド1は、ガイドロッド2に沿っ
て印字行方向(主走査方向)へ往復移動可能に支持さ
れ、その前面には複数のノズル3が印字列方向(副走査
方向)に所定間隔おきで直列配置されている。ガイド板
4は、インクジェットヘッド1のノズル面と所定の間隔
をおいて対向配置されている。そして、用紙Yがガイド
板4上に支持された状態で、インクジェットヘッド1が
印字行方向へ往復移動されながら、各ノズル3からイン
クが噴射されて用紙Y上にドットマトリクスにて印刷が
行われる。
【0013】前記インクジェットヘッド1は、図1に示
すステッピングモータよりなる駆動モータ15により図
示しない歯車等の伝達機構を介して往復動される。又、
用紙Yは、図示しない複数の送りローラの回転により印
字列方向へ移送され、それらの送りローラは図1に示す
ステッピングモータよりなる駆動モータ16により回転
駆動される。
【0014】遮光板5は、前記インクジェットヘッド1
の後面に横方向へ延在するように固定されている。フォ
トインタラプタよりなるセンサ6は、遮光板5の通過位
置に対応して図示しない装置フレームに固定され、発光
ダイオード7と、その発光ダイオード7からの光を検出
するフォトトランジスタ8とを有している。尚、このセ
ンサ6は、インクジェットヘッド1の往路の終了端側、
即ち復路の開始端側に配置されている。
【0015】そして、図3に示すように、インクジェッ
トヘッド1が往方向へ移動されて、遮光板5により発光
ダイオード7からフォトトランジスタ8へ到る光が遮ら
れたとき、センサ6からオンの検出信号が出力される。
又、インクジェットヘッド1が前記往路の終了端側、即
ち復路の開始端側から復方向へ移動されて、遮光板5が
センサ6と対向する位置から外れて、発光ダイオード7
からの光がフォトトランジスタ8により検出されたと
き、センサ6からオフの検出信号が出力される。
【0016】次に、このインクジェットプリンタの制御
回路について説明すると、図1に示すように、CPU
(中央処理装置)11には、装置全体の動作を制御する
ためのプログラム等を記憶したROM(リードオンリメ
モリ)12、各種データを一時的に記憶するためのRA
M(ランダムアクセスメモリ)13、及びタイマ14が
バスを介して接続されている。又、CPU11には、前
記センサ6からの検出信号が入力される。
【0017】又、CPU11からは、前記各駆動モータ
15,16に対し、それぞれドライバ17,18を介し
て駆動信号が出力される。即ち、CPU11はドライバ
17,18を制御して駆動パルス信号を出力させ、各駆
動モータ15,16はそれらの駆動パルス信号に基づい
て回転駆動される。そして、駆動モータ15の回転によ
り、前記伝達機構を介してインクジェットヘッド1が所
定の速度Vで印字行方向へ往復移動されるとともに、駆
動モータ16の回転により、前記送りローラが回転され
て、用紙Yが印字列方向へ歩進的に移送される。
【0018】ラインバッファ19は、画像インターフェ
ース20を介して1ライン分ずつ入力されてくる画像デ
ータを、インクジェットヘッド1のノズル3の数に対応
したライン数分、即ちインクジェットヘッド1の一走査
分、一時的に記憶する。又、インクジェットヘッド1の
各ノズル3のインク噴射動作は、前記ラインバッファ1
9に記憶された画像データに基づいて、ドライバ21を
介してCPU11によりそれぞれ制御される。即ち、C
PU11は前記画像データに基づいて、ドライバ21を
制御して各ノズル3に対応するインク噴射信号を出力さ
せ、各ノズル3からはそれらのインク噴射信号に基づい
てインクが噴射される。尚、CPU11は、前記ドライ
バ17からの駆動パルス信号の立ち上がりを基準とし
て、インクの噴射タイミングを制御している。
【0019】又、この実施例では、前記CPU11、R
OM12、RAM13、及びタイマ14により演算手段
が構成されている。即ち、装置が始動されると、CPU
11は、ドライバ17から駆動パルス信号を出力させて
駆動モータ15を回転駆動させ、インクジェットヘッド
1を往方向へ移動させる。そして、図5に示すように、
そのインクジェットヘッド1の往動時に、遮光板5がセ
ンサ6と対向して、センサ6からオンの検出信号が出力
されると、CPU11は、タイマ14を作動させるとと
もに、ドライバ17を制御して次の1つの駆動パルス信
号のみを出力させた後にドライバ17を停止させる。つ
まり、その1つの駆動パルス信号が、往動における最終
の駆動パルス信号となり、インクジェットヘッド1の往
動が停止される。又、CPU11は、タイマ14によ
り、前記センサオンの検出信号の出力時刻から、往動に
おける最終の駆動パルス信号の1周期の終了時刻までの
時間ts をクロックパルスにより計測させ、その計測時
間ts をRAM13に記憶させる。即ち、時間ts は、
インクジェットヘッド1がセンサ6を通過した位置か
ら、往路の終了端までの距離Mを移動するのにかかった
時間である。
【0020】その後、CPU11は、ドライバ17から
前記とは逆位相の駆動パルス信号を出力させて駆動モー
タ15を逆回転させ、インクジェットヘッド1の復動を
開始させる。このとき、CPU11は、その最初の駆動
パルス信号の立ち上がりに伴いタイマ14を作動させ
る。そして、遮光板5がセンサ6と対向する位置から外
れて、センサ6からオフの検出信号が出力されると、C
PU11は、タイマ14により、前記最初の駆動パルス
信号の立ち上がり時刻から、センサオフの検出信号の出
力時刻までの時間td をクロックパルスにより計測さ
せ、その計測時間td をRAM13に記憶させる。即
ち、時間td は、インクジェットヘッド1が往路の終了
端、即ち復路の開始端から、センサ6を外れる位置まで
の距離Mを移動するのにかかった時間である。
【0021】そして、CPU11は、RAM13に記憶
された前記2つの計測時間ts ,td 、及びROM12
に記憶された下記の式(1)に基づいて演算を行って、
バックラッシュ量dを算出する。
【0022】 d=(td −ts )Dc /tw ・・・(1) ここで、Dc は駆動パルス信号の1パルス、即ち駆動モ
ータ15の1ステップ当たりのインクジェットヘッド1
の移動量であり、tw は駆動パルス信号の1周期の時間
であり、つまりDc /tw はインクジェットヘッド1の
移動速度Vである。又、それらの値Dc ,tw は予めR
OM12内に設定されている。そして、CPU11は、
その算出されたバックラッシュ量dをRAM13に記憶
させる。
【0023】即ち、図5に示すように、往路の終了端ま
で移動されたインクジェットヘッド1が逆方向へ移動開
始されるとき、つまり復動開始されるとき、バックラッ
シュの発生によって、最初の駆動パルス信号の1パルス
当たりのインクジェットヘッド1の移動量が小さくなっ
てしまう。従って、復路においてインクジェットヘッド
1はバックラッシュ量d分だけ遅れた状態で移動する。
そのため、復路においては、往路と比較してインクジェ
ットヘッド1が同一距離Mを移動する時間が、td −t
s =tb だけ長くなる。即ち、この時間tb は、インク
ジェットヘッド1がバックラッシュ量d分移動するのに
かかる時間である。
【0024】又、この実施例では、前記CPU11、R
OM12、及びRAM13により、前記算出されたバッ
クラッシュ量dに基づいてインクの噴射タイミングを制
御する制御手段が構成されている。即ち、装置の印刷動
作時には、CPU11は、ROM12に記憶されたプロ
グラム及び、前記RAM13に記憶されたバックラッシ
ュ量dに基づいて、ドライバ21を介して、インクの噴
射タイミングを制御する。つまり、CPU11はインク
ジェットヘッド1の復動時に、ドライバ21を制御して
各ノズル3に対応するインク噴射信号を時間tb 遅らせ
て出力させる。従って、インクジェットヘッド1の復動
時においては、各ノズル3からは、時間tb 遅れてイン
クが噴射される。
【0025】又、この実施例では、CPU11及びRO
M12により、用紙Y上におけるインクの目標付着位置
と実際に噴射を行った場合の付着位置との間のずれ量に
基づいてインクの噴射タイミングを制御する制御手段が
構成されている。即ち、装置の印刷動作時には、CPU
11は、ROM12に記憶されたプログラム、及び用紙
Y上におけるインクの目標付着位置と実際にインク噴射
を行った場合の付着位置との間のずれ量のデータに基づ
いて、ドライバ21を介して、インクの噴射タイミング
を制御する。
【0026】つまり、図6に示すように、インクジェッ
トヘッド1のノズル面と、ガイド板4上に支持された用
紙Yの印刷面との間には所定の間隔Dが形成されている
ため、インクジェットヘッド1が印字行方向へ移動され
ながらノズル3からインクが噴射されると、そのインク
が慣性により飛走中もヘッド1とともに移動して、目標
付着位置Pよりヘッド1の進行側へずれて付着する。そ
して、インクジェットヘッド1がそのずれ量を移動する
のに必要な時間ta は次式(2)のように表される。
【0027】
【数1】 ここで、Vo はノズル3からのインクの噴射速度であ
る。そして、これらVo ,D,Vの値は予め設定されて
いるので、時間ta も予め算出されて、ROM12に記
憶されている。又、図7に示すように、インクジェット
ヘッド1の各ノズル3にインク噴射信号が送られてか
ら、実際にノズル3からインクが噴射されるまでの間に
は、時間tj という遅延時間が発生する。このため、R
OM12には予め遅延時間tj のデータも記憶されてい
る。そして、CPU11は、装置の印刷動作時に、ドラ
イバ21を制御して各ノズル3に対応するインク噴射信
号を時間ta +tj 分だけ早く出力させる。従って、各
ノズル3からは、時間ta +tjだけ早くインクが噴射
される。尚、これらの制御は、インクジェットヘッド1
の往復動作時の何れにおいても行われる。
【0028】次に、上記のように構成されたインクジェ
ットプリンタの作用を説明する。さて、このインクジェ
ットプリンタの印刷時には、CPU11の制御のもとで
図9のフローチャートに示すような動作が行われる。即
ち、装置が始動されると、先ずドライバ17からの駆動
パルス信号により駆動モータ15が回転駆動されて、イ
ンクジェットヘッド1が往方向へ移動される(ステップ
S1)。そして、インクジェットヘッド1の遮光板5が
センサ6と対向する位置に来ると、そのセンサ6からオ
ンの検出信号が出力され、タイマ14が作動されるとと
もに、次の1つの駆動パルス信号のみを出力した後にド
ライバ17が停止される(ステップS2〜S3)。この
ようにして、インクジェットヘッド1の往動が停止され
る。そして、図5に示すように、タイマ14により、前
記センサオンの検出信号の出力時刻から、最終の駆動パ
ルス信号の1周期の終了時刻までの時間tsがクロック
パルスにより計測され、その計測時間ts がRAM13
に記憶される(ステップS4〜S6)。
【0029】次に、その状態から、ドライバ17から前
記とは逆位相の駆動パルス信号が出力されて駆動モータ
15に印加され、インクジェットヘッド1が復方向へ移
動開始される(ステップS7)。このとき、その最初の
駆動パルス信号の立ち上がりに伴いタイマ14が作動さ
れる(ステップS8)。そして、遮光板5がセンサ6と
対向する位置から外れて、センサ6からオフの検出信号
が出力されると、図5に示すように、タイマ14によ
り、前記最初の駆動パルス信号の立ち上がり時刻から、
センサオフの検出信号の出力時刻までの時間td がクロ
ックパルスにより計測され、その計測時間td がRAM
13に記憶される(ステップS9〜S11)。
【0030】そして、前記計測時間ts ,td 、及び前
記式(1)に基づいて演算が行われて、バックラッシュ
量dが算出され、その算出されたバックラッシュ量dが
RAM13に記憶される(ステップS12〜S13)。
【0031】その後、装置に用紙Yのセット等が行われ
て、印刷が行われる(ステップS14)。そして、この
ときには、図8に示すように、前記算出されたバックラ
ッシュ量dに相当する時間tb 、予め設定されたインク
の目標付着位置と実際の付着位置との間のずれ量に相当
する時間ta 、及びインクの噴射の遅延時間tj に基づ
いて、インクの噴射タイミングが制御されながら、印刷
が行われる。即ち、往動においては時間ta +tj 分早
く、復動においては時間tb 分遅れ、その遅れ分から時
間ta +tj 分早くインクが噴射される。
【0032】ここで、図8について以上の動作を詳細に
説明すると、インクジェットヘッド1の往動に対応する
駆動パルス信号と比較して、同ヘッド1の復動に対応す
る駆動パルス信号の立ち上がりが、バックラッシュ量d
に相当する時間tb だけずれている。尚、実際にずれて
いるのは駆動パルス信号ではなく、インクジェットヘッ
ド1の移動位置であるが、説明を容易にするため、往方
向と復方向とにおける駆動パルス信号を時間tb だけず
らして説明する。
【0033】例えば、印字列方向に延びる直線を印刷す
る場合には、図8に示すように、往路と復路とにおける
インクの付着位置を、印字行方向において同一にする必
要がある。ここで、用紙Y上のP1,P2の2箇所に印
字列方向に延びる直線を印刷するとする。そして、往方
向及び復方向のいずれにおいても、駆動パルス信号の立
ち上がりを基準としてインク噴射信号の立ち下げタイミ
ングが制御される。
【0034】ここで、往方向において時間ta ,tj の
補正が行われていない場合には、図8に鎖線で示すよう
に、インク噴射信号が、駆動パルス信号の立ち上がりか
らtc 時間後に立ち下げられるが、この実施例では、そ
の時間tc からta +tj 時間早い時刻にインク噴射信
号が立ち下げられる。即ち、往方向においては、インク
噴射信号の立ち下がり時刻が駆動パルス信号の立ち上が
り時刻を基準としてtc −ta −tj という時刻とな
る。この作用により、往路において、インクは用紙Y上
の目標付着位置P1,P2に確実に付着される。
【0035】又、復方向において、時間tc ,ta ,t
j の補正が行われていない場合には、図8に鎖線で示す
ように、インク噴射信号は、駆動パルス信号の立ち上が
りからte 時間後に立ち下げられるが、この場合には、
前記往方向とは異なり、目標インク付着位置P1,P2
よりバックラッシュ量に相当する時間tb 早く立ち下げ
られてしまう。しかし、この実施例では、インク噴射信
号の立ち下がり時刻が、前記時間te から時間tb 遅れ
るとともに、ta +tj 時間早くなる。即ち、復方向に
おいては、インク噴射信号の立ち下がり時刻が駆動パル
ス信号の立ち上がり時刻を基準としてte+tb −ta
−tj という時刻となる。この作用により、往路におい
て、インクは用紙Y上の目標付着位置P1,P2に確実
に付着される。
【0036】以上のような作用により、図8に示すよう
に、往路と復路とにおいて、印字列方向に沿った同一位
置P1,P2に印刷を行うことができる。よって、印字
列方向に延びる直線等の図形の印刷においても、インク
ジェットヘッド1の往方向と復方向とで印刷位置がずれ
るということがなく、文字、図形のいずれの印刷におい
ても往復印刷を可能とすることができる。従って、往方
向又は復方向のみの一方向印刷しか行われない前記従来
とは異なり、時間がかかるということがない。
【0037】尚、この発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、センサ6をインクジェットヘッド1の往
路の終了端側以外の位置、例えば中間位置等に配置した
りするなど、この発明の趣旨を逸脱しない範囲で各部の
構成を任意に変更して具体化することも可能である。
【0038】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、印
刷ヘッドの往路と復路とにおける印刷位置のずれをなく
すことができ、図形等の印刷においても往復印刷を可能
とすることができるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプリンタをインクジェットプリンタに
具体化して示す回路構成図である。
【図2】インクジェットヘッドを示す斜視図である。
【図3】インクジェットヘッドを示す平面図である。
【図4】インクジェットヘッドを示す側面図である。
【図5】バックラッシュの測定動作を示す説明図であ
る。
【図6】用紙上におけるインクの目標付着位置と実際に
噴射を行った場合の付着位置との間のずれについての説
明図である。
【図7】遅延時間についての説明図である。
【図8】往路と復路とにおけるずれ量の補正動作を示す
説明図である。
【図9】インクジェットプリンタの印刷時における動作
を示すフローチャートである。
【図10】従来における文字と図形との印刷画像を比較
して示す説明図である。
【符号の説明】 1 印刷ヘッドとしてのインクジェットヘッド、6 セ
ンサ、11 演算手段及び制御手段を構成するCPU、
12 演算手段及び制御手段を構成するROM、13
演算手段及び制御手段を構成するRAM、14 演算手
段を構成するタイマ、Y 用紙、d バックラッシュ
量、tb バックラッシュ量に相当する時間、V インク
ジェットヘッドの移動速度、Vo インクの噴射速度、D
インクジェットヘッドと用紙との間の間隔、ta ずれ量
に相当する時間。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 19/18 B 9212−2C E 9212−2C

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷ヘッドを印字行方向へ往復移動させ
    て用紙上に印刷を行うプリンタにおいて、印刷ヘッドの
    通過を検出するセンサと、そのセンサによる検出に基づ
    いてバックラッシュ量を算出する演算手段と、算出され
    たバックラッシュ量に基づいて印刷タイミングを制御す
    る制御手段とを設けたプリンタ。
  2. 【請求項2】 インクジェットヘッドを印字行方向へ往
    復移動させて用紙上に印刷を行うプリンタにおいて、前
    記ヘッドの移動速度、インクの噴射速度及びヘッドと用
    紙との間の間隔に基づいて用紙上におけるインクの目標
    付着位置と実際に噴射を行った場合の付着位置との間の
    ずれ量を算出し、そのずれ量に基づいてインクの噴射タ
    イミングを制御する制御手段を設けたプリンタ。
JP31822091A 1991-12-02 1991-12-02 プリンタ Pending JPH05147268A (ja)

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JP31822091A JPH05147268A (ja) 1991-12-02 1991-12-02 プリンタ

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0813973A2 (en) * 1996-06-20 1997-12-29 Samsung Electronics Co., Ltd. Apparatus and method for automatically controlling the bidirectional printing position in a serial printer
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Cited By (7)

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