JPH05145890A - 磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録再生装置

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Publication number
JPH05145890A
JPH05145890A JP3307419A JP30741991A JPH05145890A JP H05145890 A JPH05145890 A JP H05145890A JP 3307419 A JP3307419 A JP 3307419A JP 30741991 A JP30741991 A JP 30741991A JP H05145890 A JPH05145890 A JP H05145890A
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Application number
JP3307419A
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English (en)
Inventor
Masako Yamada
まさ子 山田
Hiromi Takao
浩実 高尾
Yoshiyuki Inoue
禎之 井上
Hideki Kaneko
秀樹 金子
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 変速再生時に回転ヘッドと磁気テープとの相
対速度が変化して再生映像信号の振幅レベルが変化して
も、再生映像信号の色相の変化を抑え、良好な再生映像
信号を得る、また再生映像信号から同期信号を正確に分
離する磁気記録再生装置を得る。 【構成】 FM復調した再生映像信号をアナログ信号か
らディジタル信号へA/D変換するA/D変換器の前段
に設けたクランプ回路において、このクランプ回路のク
ランプ電圧レベルを変速再生の速度に応じて切り換える
ように構成する。また、再生映像信号から同期信号を分
離する同期分離回路において、前記同期分離回路内のコ
ンパレータの比較基準値レベルを変速再生の速度に応じ
て切り換えるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、映像信号をFM変調し
て記録し、変速再生を行なう磁気記録再生装置(以下、
VTRと記す)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】変速再生を行うVTRとして、例えば1
フィールドの広帯域なコンポーネントカラーTV信号を
色信号線順次時分割多重カラーTV信号(以下、TCI
信号と記す)に変換し、3つのセグメントに分割して記
録再生を行うVTRについて以下に説明する。
【0003】図7は1フィールドのコンポーネントカラ
ーTV信号をTCI信号に変換し、セグメント分割して
記録する信号処理方式の概念図を示している。ここで、
図中に示した1Hとは映像信号の1水平走査期間を示し
ている。図7(a)は入力カラーTV信号を示し、ま
ず、このうちの色差信号R−Y、B−Y信号を同図
(b)に示すように線順次処理を施し、1チャンネルの
線順次色信号Cに変換する。その後、輝度信号Y、及び
線順次色信号Cをそれぞれ時間軸圧縮し、時間軸多重し
て同図(c)に示すようなTCI信号に変換する。図7
(d)には1H内の映像信号形態を示した。
【0004】そして、回転ヘッドで記録する際にドラム
の回転数をフィールド周波数の3倍にすることにより、
1フィールドの映像情報を図7(c)にあるような3つ
のセグメントに分割して記録する。したがって、1フィ
ールドの映像情報は同図(e)に示すように磁気テープ
上の計3本のトラックに記録されることになる。なお、
図中に記した数字はそれぞれ第1、第2、第3セグメン
トの映像情報が記録されているトラックを示す。
【0005】図8は上記TCI信号をセグメント分割し
て記録再生する従来のVTRの一例を示すブロック図で
ある。図の記録系において、1a、1b、1cはカラー
TV信号入力端子、2a、2b、2はアナログ信号をデ
ィジタル信号に変換するA/D変換器、3は輝度信号あ
るいは外部同期信号より同期分離を行う同期分離回路I
、4は記録信号処理回路で、前記同期分離回路I 3よ
り出力される同期信号を基準にして入力カラーTV信号
を前記TCI信号に変換する。その際、同期信号と、バ
ースト信号および変速再生時にセグメントを判別するた
めの基準信号であるセグメント判別信号などのブランキ
ング・データを輝度信号Yと線順次色信号Cとともに時
分割に多重し、図13に示すような記録TCI信号を作
成する。また、ヘッド切り換え期間で発生するスキュー
を吸収するためのセグメントブランキング期間をあらか
じめ設ける処理等も記録信号処理回路4で行う。5はデ
ィジタル信号をアナログ信号に変換するD/A変換器、
6は記録TCI信号をFM変調するFM変調器、7は記
録アンプ、8aおよび8bはそれぞれアジマス角が異な
る回転ヘッド、9は磁気テープである。
【0006】再生系において、10aおよび10bは磁
気テープ9から再生信号を読み出す回転ヘッド、11
a、11bはヘッドアンプ、12は前記ヘッドアンプ1
1aおよび11bの出力をヘッド切り換え信号に基づき
切り換えるヘッド切り換え回路、13はFM復調器、1
4は再生信号のエンベロープを検波するエンベロープ検
波回路、15は前記エンベロープ検波回路14の出力を
所定のレベルと比較するコンパレータ回路である。49
は上記FM復調器13の出力である再生映像信号を一定
の直流電圧レベルにクランプするクランプ回路、18は
前記クランプ回路49の出力をアナログ信号からディジ
タル信号に変換するA/D変換器、50は再生映像信号
から同期信号を分離する同期分離回路II、20は前記同
期分離回路II50の出力に基づき再生映像信号の時間軸
補正、ドロップアウト補償などの再生信号処理を行なう
再生信号処理回路I である。
【0007】21は上記記録信号処理回路4において記
録時に付加されたセグメント判別信号を用いてセグメン
トを検出するセグメント検出回路、22はフィールドメ
モリ、23はメモリ制御回路で、前記フィールドメモリ
22への書き込み制御を同期分離回路II50より出力さ
れる同期分離信号に同期して行い、読み出し制御を前記
同期分離信号とは非同期に行う。24は再生信号処理回
路IIで、上記フィールドメモリ22より出力されるTC
I信号を元の輝度信号Yと色差信号R−Y、およびB−
Yに復元し、D/A変換して出力端子25a、25b、
25cへ出力する。
【0008】次に動作について説明する。図8のブロッ
ク図において、記録時に入力端子1a、1b、1cから
入力されたカラーTV信号は、A/D変換器2a、2
b、2cでA/D変換された後、記録信号処理回路4へ
送られる。記録信号処理回路4では、同期分離回路I 3
より出力される同期信号を基準にして、入力映像信号を
図13に示すような記録TCI信号に変換し、D/A変
換器5へ出力する。なお、記録TCI信号の同期信号お
よびセグメント判別信号などのブランキング・データ等
の付加も上記記録信号処理回路4で行う。D/A変換器
5においてアナログ信号からディジタル信号に変換され
たTCI信号は、FM変調器6へ出力される。そして、
前記FM変調器6において上記記録TCI信号をFM変
調し、記録アンプ7で増幅して、回転ヘッド8a、8b
で磁気テープ9上に記録する。
【0009】再生系では、通常再生時、回転ヘッド10
a、10bが磁気テープ9より再生信号を読み出し、ヘ
ッドアンプ11a、11bで増幅し、その後ヘッド切り
換え回路12でヘッド切り換え信号に基づいて切り換え
られ、FM復調器13へと送られる。そして、FM復調
器13では再生信号をFM復調して再生映像信号とし
て、クランプ回路49へと出力する。クランプ回路49
では、A/D変換器18への入力電圧範囲内となる直流
電圧レベルを持つようクランプがかけられる。
【0010】ここで、このクランプ回路49の一構成例
を図9に示す。図において、51はバッファ増幅器、5
2はコンデンサ、53、54はクランプ電圧レベルを決
定する抵抗素子、55はクランプ電圧発生回路、56は
スィッチ回路、57はクランプのためのパルスを発生
し、スィッチ回路56へ供給するクランプパルス発生回
路であり、変速再生時は再生信号の出力が十分に得られ
る部分(コンパレータ15の出力がアクティブな部分)
のみでパルスを発生する。
【0011】次に動作について説明する。FM復調器1
3からクランプ回路49に入力された再生映像信号はバ
ッファ増幅器51へ送られるとともに、クランプパルス
発生器57にも送られる。バッファ増幅器51では、入
力された再生映像信号を増幅し、そして、コンデンサ5
2で直流成分を取り除く。また、クランプ電圧レベルは
抵抗素子53、54により決定され、クランプ電圧発生
回路55を通じてスィッチ回路56へ出力される。
【0012】一方、クランプパルス発生器57では入力
された再生映像信号から水平同期信号を分離し、同期信
号部を示すタイミングのパルス(クランプパルス)を発
生し、上記スィッチ回路56へと出力する。そして、ス
ィッチ回路56は上記クランプパルス発生器57からの
クランプパルスのタイミングで同期信号部でONとな
り、上記コンデンサ52の出力である再生映像信号は、
スィッチ回路56がONとなる同期信号先端部で上記ク
ランプ電圧発生回路55の出力のクランプ電圧レベルに
クランプされる。つまり、再生映像信号の同期信号先端
の直流電圧レベルを図10(a)に示すようにE
a[v] となるよう抵抗素子53、54の値を設定すれ
ば、クランプ回路49の出力において、再生映像信号の
同期信号先端部は常に直流電圧レベルEa[v] にクラ
ンプされることになる。この時、TCI信号中の色信号
の無彩色レベル(グレーレベル)はEg[v]であると
する。
【0013】以上のように、クランプ回路49により、
同期信号先端の直流電圧レベルが図10(a)に示すよ
うEa[v] にクランプされた再生映像信号は、次にA
/D変換器18に送られてアナログ信号からディジタル
信号に変換され、また同期分離回路II50にも送られ
る。
【0014】同期分離回路II50は例えば図11のよう
に構成される。図において、58はコンパレータ、5
9、60はコンパレータ58の比較基準値を決める抵抗
素子である。
【0015】次に、この同期分離回路II50の動作につ
いて説明する。同期分離回路II50に入力された再生映
像信号はコンパレータ58の一方の入力端子に入力さ
れ、もう一方の入力端子に与えられた比較基準値dと比
較される。上記コンパレータ58の比較基準値は抵抗素
子59、60で決定され、その比較基準値を図12
(a)のように定めて同期信号を分離すると、同図
(b)に示すような同期信号部を示すパルスが出力され
ることになる。
【0016】前記A/D変換器18によりディジタル信
号に変換されたディジタル再生映像信号は、再生信号処
理回路I 20へ送られ、上記同期分離回路II50の出力
である同期分離出力に基づき時間軸補正、ドロップアウ
ト補償などの再生信号処理を行う。そして、再生信号処
理回路I 20の出力は、フィールドメモリ22に送られ
るのであるが、フィールドメモリ22への書き込み制御
は、メモリ制御回路23により上記同期分離回路II50
から出力される同期分離出力に同期して行われ、また、
フィールドメモリ22からの読み出し制御は、前記同期
分離出力とは非同期に行う。そして、上記フィールドメ
モリ22より出力されるTCI信号は、再生信号処理回
路II24へ送られ、もとのカラーTV信号Y、R−Y、
B−Y信号に復元され、出力端子25a、25b、25
cへと出力される。
【0017】次に、このような記録フォーマットを採用
するVTRで変速再生を行った場合の動作について説明
する。回転ヘッド10a、10bが磁気テープ9より読
み出した再生信号はヘッドアンプ11a、11bで増幅
され、ヘッド切り換え回路12でそれぞれの再生信号を
切り換えた後、FM復調器13によりFM復調され、再
生映像信号となる。また、エンベロープ検波回路14で
は再生信号のエンベロープ検波を行い、その出力をコン
パレータ回路15で所定のレベルと比較する。上記FM
復調器13の出力である再生映像信号は、次にクランプ
回路49へ入力され、先に述べたように、同期信号先端
部で所定のクランプ電圧レベルとなるようにクランプが
かけられる。但し、図9に示したクランプパルス発生器
57において、クランプパルスは再生信号の出力が十分
に得られる部分、つまりコンパレータ15の出力がアク
ティブな部分のみで発生し、それ以外ではクランプパル
スの発生を止めている。
【0018】A/D変換器18へ送られた再生映像信号
はA/D変換され、再生信号処理回路I 20へ供給さ
れ、また、同期分離回路II50では、再生映像信号から
同期信号を分離する。再生信号処理回路I 20では、同
期分離回路II50より出力される同期分離信号を基準に
して、時間軸補正等の変速再生時に施される所定の動作
を行う。セグメント検出回路21では、同期分離回路II
50から出力される同期分離信号をもとに、記録時に予
め付加されたセグメント判別信号を用いてセグメントを
判別し、その結果をメモリ制御回路23へと出力する。
【0019】上記メモリ制御回路23では、同期分離回
路II50の出力の同期分離信号に同期してフィールドメ
モリ22への書き込み制御を行うのであるが、フィール
ドメモリ22への書き込みは再生信号の出力が十分に得
られる部分、つまりコンパレータ回路15の出力がアク
ティブな部分のみ書き込むように制御し、その際、メモ
リへの書き込みアドレスは、前記セグメント検出回路2
1からのセグメント判別結果、およびヘッド切り換え信
号を基準にして発生させている。(セグメント内での書
き込みアドレスの発生は、ヘッド切り換えが行われてか
らの時間を基準にして発生させている。)また、フィー
ルドメモリ22からの読み出し制御は前記同期分離回路
II50の出力とは非同期に行う。
【0020】そして、上記フィールドメモリ22より読
み出されたTCI信号は再生信号処理回路II24で元の
カラーTV信号Y、R−Y、B−Y信号に復元され、出
力端子25a、25b、25cへと出力され、変速再生
時の再生画像が得られる。
【0021】ところで、ハイビジョンVTR等の業務用
機器の中には複数の装置間でディジタル映像信号伝送を
行うことが前提とされた装置や、それぞれの装置内部に
おいて映像信号処理を行うものがある。このような装置
間の接続をする場合、装置間を伝送される映像信号は映
像信号規格と一致した信号でなければならない。例えば
VTR出力映像信号のフレーム、フィールド周波数、水
平周波数等である。そして、そのためにはVTR内部の
再生信号処理は、フィールドあるいはフレーム単位での
処理をすることが要求される。一般にVTRは回転ドラ
ムに磁気ヘッドが装着された回転ヘッドを用いており、
このような構成でVTR内部の再生信号処理をフィール
ド、フレーム単位で行うためには、回転ドラムの回転数
を一定にすること、つまり、回転ヘッドの速度を一定に
することがが望ましい。
【0022】そこで、上記従来例について、回転ドラム
の回転数が常に一定である場合の正方向高速再生時、逆
方向高速再生時における動作を以下に説明する。
【0023】回転ドラムの回転数が常に一定である場合
には、変速再生時の磁気テープ9の速度変化にともな
い、回転ヘッド10a、10bと磁気テープ9との相対
速度が変化することになる。図14に通常再生時、正方
向高速再生時、逆方向高速再生時のそれぞれにおいて磁
気テープ9上を回転ヘッド10a、10bが走査する軌
跡を示す。
【0024】通常再生時には図14に示すように、回転
ヘッド10a、10bは磁気テープ9上を記録時と再生
時とで同じ軌跡を描くので、回転ヘッド10a、10b
と磁気テープ9との相対速度は、記録時の相対速度と等
しくなる。したがって、FM復調器13でFM復調され
た再生映像信号の振幅レベルは、記録時の振幅レベルと
等しくなる。また、FM復調器13出力での再生映像信
号の直流電圧レベルはある所定の値となる。図15
(a)は通常再生時における再生映像信号とその振幅レ
ベルを示したものであり、図16(a)は通常再生時に
おけるFM復調器13出力での再生映像信号とその同期
信号先端部の直流電圧レベルを破線で示したものであ
る。
【0025】正方向高速再生時には、回転ヘッド10
a、10bの軌跡は図14に示すようになり、再生時の
相対速度は記録時の相対速度より小さくなる。つまり、
磁気テープ9から回転ヘッド10a、10bが読み出す
再生FM信号の周波数が低くなることになる。したがっ
て、再生FM信号の周波数偏移が小さくなるので、再生
映像信号の振幅レベルは図15(b)に示すように、通
常再生時における振幅レベルよりも〔A〕だけ小さくな
る。そして、FM復調器13の出力での再生映像信号の
直流電圧レベルは図16(b)に示すように、通常再生
時の直流電圧レベルよりCだけ低くなる。
【0026】また、同様に、逆方向高速再生時には、回
転ヘッド10a、10bの軌跡は図14に示すようにな
り、再生時の相対速度は記録時の相対速度より大きくな
る。したがって、再生FM信号の周波数偏移が大きくな
るので、再生映像信号の振幅レベルは図15(c)に示
すように通常再生時の振幅レベルより〔B〕だけ大きく
なり、そして、FM復調器13出力での再生映像信号の
直流電圧レベルは図16(c)に示すように、通常再生
時の直流電圧レベルよりもDだけ高くなる。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】従来のVTRは以上の
ように構成されているので、回転ヘッドと磁気テープと
の相対速度の変化に応じて、FM復調後の再生映像信号
の振幅レベルが変化する。また、A/D変換器18の前
段のクランプ回路49では、図9(a)のように再生映
像信号の同期信号先端部を直流電圧レベル Ea[v]に
クランプするよう構成しており、また、同期分離回路II
50においては、コンパレータ58の比較基準値はある
所定レベルのみを設定している。
【0028】したがって、上記クランプ回路49におい
ては、回転ヘッドと磁気テープとの相対速度の変化によ
り、正方向高速再生時には、再生映像信号の振幅レベル
が通常再生時より小さくなり、同期信号先端部で直流電
圧レベル Ea[v]になるようクランプをかけると、図
10(b)に示すようにグレーレベルの直流電圧レベル
が通常再生時のそれよりもα[v]だけ低いレベル値と
なる。同様に、逆方向高速再生時には、再生映像信号の
振幅レベルが通常再生時より大きくなり、図10(c)
に示すようにグレーレベルの直流電圧レベルは通常再生
時よりもβ[v]だけ高いレベル値となる。そのため、
上記のようなTCI信号を記録再生する場合には、再生
映像信号をこのままA/D変換すると、上記映像信号の
レベル値の変化によって、特に色信号でのレベル変化に
より、変速再生時の再生画像において色相が変わってし
まうので、非常に見苦しい画像になるといった問題点が
あった。
【0029】また、上記同期分離回路II50において
は、回転ヘッドと磁気テープとの相対速度の変化にとも
ないFM復調後の再生映像信号の振幅レベルが変化する
と、同期信号部の振幅レベルも変化することになり、そ
のため、同期分離回路内のコンパレータにおいて同期信
号を分離する際、正方向高速再生時、および逆方向高速
再生時それぞれの場合で適切なコンパレータの比較基準
値を与えることができず、したがって、正確に同期信号
を分離することができず、正常な変速再生時の再生画像
を得られないなどの問題点があった。
【0030】本発明は上記のような問題点を解決するた
めになされたものであり、変速再生時において回転ヘッ
ドと磁気テープとの相対速度の変化が発生し、再生映像
信号の振幅レベルが変化しても、色相の変化を抑え、良
好な再生映像信号出力が得られるVTRを得ることを目
的とする。
【0031】また、本発明は上記のような問題点を解決
するためになされたものであり、変速再生時において再
生映像信号の振幅レベルが変化しても、再生映像信号の
同期分離を正確に行い、安定した再生映像信号が得られ
るVTRを得ることを目的とする。
【0032】
【課題を解決するための手段】本発明に係るVTRは、
再生モードに基づき再生モード信号を発生する再生モー
ド信号発生器を設けるとともに、上記再生モード信号に
応じて、A/D変換器前段に設けたクランプ回路のクラ
ンプ電圧レベルを切り換えることにより、変速再生時に
FM復調後の映像信号の振幅レベルが変化しても、再生
映像信号の色相の変化が最も抑えられる無彩色レベル
(グレーレベル)のレベル値を常に一定となるように同
期信号先端部のクランプ電圧レベルを切り換えるように
したものである。
【0033】また、本発明に係るVTRは、再生モード
に基づき再生モード信号を発生させる再生モード信号発
生器を設けるとともに、上記再生モード信号に応じて、
同期分離回路内のコンパレータの比較基準値を切り換え
ることで、通常再生時、および、正方向と逆方向変速再
生時のそれぞれの再生モードで、同期分離を行うコンパ
レータの比較基準値を適切なレベルにするようにしたも
のである。
【0034】
【作用】本発明におけるVTRは、再生モード信号に基
づき、A/D変換器前段に設けたクランプ回路のクラン
プ電圧レベルを切り換えるので、変速再生によって相対
速度が変化してもディジタル再生映像信号でのグレーレ
ベルのレベル値を一定にして、色相の変化を視覚上押え
ることができる。
【0035】また、本発明におけるVTRは、再生モー
ド信号に基づき、同期分離回路内のコンパレータの比較
基準値を切り換えるので、変速再生によって相対速度が
変化して再生映像信号の振幅レベルが変化しても、再生
映像信号の同期分離を正確に行うことができる。
【0036】
【実施例】実施例1.以下、本発明の一実施例を図につ
いて説明する。図1は本発明の一実施例によるVTRの
ブロック図を示し、図1において、記録系1〜9、及び
再生系10〜15、18、20〜25は上記従来装置と
全く同一のものである。
【0037】16は再生モードに基づき再生モード信号
を発生させる再生モード信号発生器、17は上記再生モ
ード信号発生器16の出力である再生モード信号に基づ
きクランプ電圧レベルの切り換えが可能なクランプ回
路、19は再生映像信号から同期信号を分離する同期分
離回路IIである。
【0038】図2は本発明の一実施例における上記クラ
ンプ回路17の構成例を示す図である。図において、2
6はバッファ増幅器、27はコンデンサ、28〜33は
クランプ電圧レベルを決定する抵抗素子、34はセレク
タ、35はクランプ電圧発生回路、36はスィッチ回
路、37はクランプパルス発生器である。
【0039】次に動作について説明する。記録時、入力
カラーTV信号は、同期分離回路I3より出力される同
期信号を基準にして記録信号処理回路4でTCI信号に
変換される(図13参照)。その際には、バースト信号
や変速再生時にセグメントを判別するための基準信号で
あるセグメント判別信号などのブランキング・データの
付加等も記録信号処理回路4で行う。そして、上記記録
TCI信号はFM変調器6でFM変調され、その後、記
録アンプ7で増幅されて回転ヘッド8aおよび8bで磁
気テープ9上に記録される。
【0040】通常再生時には、回転ヘッド10aおよび
10bが磁気テープ9から読み出した再生信号はヘッド
アンプ11a、11bで増幅され、ヘッド切り換え回路
12でヘッド切り換え信号に基づいて切り換えられて、
その後、FM復調器13でFM復調して再生映像信号を
得る。ここまでの動作は従来例と同様である。
【0041】次に、FM復調器13の出力である再生映
像信号はクランプ回路17へ送られ、クランプがかけら
れるのであるが、このクランプ回路17では再生モード
信号発生器16で発生し出力される再生モード信号に基
づいて、図2のセレクタ34においてクランプ電圧レベ
ルが切り換えられる。
【0042】図2において、クランプ回路17に入力さ
れた再生映像信号はバッファ増幅器26で増幅されて、
コンデンサ27で直流成分を取り除かれ、また、クラン
プパルス発生器37で再生映像信号から同期信号を分離
してクランプパルスを発生し、スィッチ回路36へと出
力する。そして、コンデンサ27の出力である再生映像
信号の同期信号先端部は、クランプ電圧発生回路35を
通じてスィッチ回路36へ出力されるクランプ電圧レベ
ルにクランプされる。このクランプ電圧レベルは上記セ
レクタ34において再生モード信号に基づき切り換えら
れ、通常再生時は抵抗素子28、29により決定される
直流電圧レベル Ea[v]を選択し、クランプ回路17
の出力において、図3(a)に示すような直流電圧レベ
ルに再生映像信号をクランプする。
【0043】上記クランプ回路17の出力は、A/D変
換器18へ送られアナログ信号からディジタル信号に変
換され、また、同期分離回路II19へも送られて再生映
像信号の同期信号を分離する。その後、A/D変換器1
8の出力は再生信号処理回路I 20へ入力され、上記同
期分離回路II19の出力である同期分離出力に基づき時
間軸補正、ドロップアウト補償などの再生信号処理を行
う。そして、再生信号処理回路I 20の出力はフィール
ドメモリ22へ送られるのであるが、フィールドメモリ
22への書き込み制御は、メモリ制御回路23により同
期分離回路II19から出力される同期分離出力に同期し
て行われ、また、フィールドメモリ22からの読み出し
制御は、前記同期分離出力とは非同期に行う。フィール
ドメモリ22より出力されるTCI信号は、再生信号処
理回路II24でもとのカラーTV信号Y、R−Y、B−
Y信号に復元され、出力端子25a、25b、25cへ
と出力される。
【0044】次に、変速再生時の動作として、再生モー
ドが高速再生に変化した場合について説明する。再生モ
ードが高速再生に変化すると、ヘッド切り換え回路12
の出力である再生信号はFM復調器13でFM復調され
るとともに、エンベロープ検波回路14にも送られて再
生信号のエンベロープ検波を行い、その出力をコンパレ
ータ回路15で所定のレベルと比較する。そして、FM
復調器13の出力である再生映像信号は、再生モード信
号発生器16から出力される再生モード信号に基づきク
ランプ電圧レベルの切り換えが可能な上記クランプ回路
17へ入力される。
【0045】ところで、再生モードが通常再生時である
場合は、回転ヘッド10a、10bと磁気テープ9との
相対速度は記録時の回転ヘッド8a、8bと磁気テープ
9との相対速度と等しくなるので、FM復調器13から
出力される再生映像信号の振幅レベルは記録時の映像信
号の振幅レベルと等しくなる。一方、従来装置の動作に
おいても述べたように、変速再生時の回転ドラムの回転
数が記録時と同じであるVTRで、正方向高速再生や逆
方向高速再生を行った場合には磁気ヘッド10a、10
bと磁気テープ9との相対速度は、通常再生時の相対速
度に対して変化する。つまり、磁気ヘッド10a、10
bが磁気テープ9から読み出す再生FM信号の周波数偏
移が変化することになるので、FM復調器13でFM復
調された再生映像信号の振幅レベルが変化する。したが
って、図10にあるように同期信号先端部をある一定の
直流電圧レベル Ea[v]にクランプすると、A/D変
換器18へ入力される再生映像信号でのグレーレベルの
レベル値が再生モードにより変化してしまうことにな
り、再生画像が色相の変化により非常に見苦しくなって
しまう。
【0046】そこで、図2に示すように、クランプ回路
17を、再生モード信号に基づき再生映像信号における
同期信号先端部のクランプ電圧レベルを切り換え、A/
D変換器18への送る再生映像信号のグレーレベルのレ
ベル値を再生モードに関わらず同一レベルになるように
構成する。つまり、通常再生時には図3(a)に示すよ
うに、グレーレベルが Eg[v]となるよう同期信号先
端のクランプ電圧レベルを Ea[v]に設定し、正方向
高速再生時には図3(b)のように、グレーレベルの直
流電圧レベルが通常再生時よりα[v]だけ低くなるの
で、その減少分だけクランプ電圧レベルを高くしてEb
=Ea+α[v]とし、グレーレベルを通常再生時のグ
レーレベルと同一のレベルとする。また、逆方向高速再
生時には図3(c)のように、グレーレベルの直流電圧
レベルが通常再生時の振幅レベルよりβ[v]だけ高く
なるので、その増加分だけクランプ電圧レベルを低くし
て、Ec=Eaーβ[v]とし、グレーレベルを通常再生
時のグレーレベルと同一レベルとする。
【0047】図2に示すクランプ回路17において、F
M復調器13から入力された再生映像信号は、バッファ
増幅器26へ送られて増幅され、コンデンサ27で直流
成分を取り除かれて、スィッチ回路36がONとなる同
期信号先端部で、抵抗素子28〜33により決定されて
クランプ電圧発生回路35を通じて出力されるクランプ
電圧レベルにクランプされる。但し、クランプパルス発
生器37において、変速再生時は、再生信号の出力が十
分に得られる部分、つまり、コンパレータ回路15の出
力がアクティブな部分でクランプパルスを発生し、それ
以外ではクランプパルスの発生を停止している。ここ
で、クランプ電圧レベルは再生モード信号発生器16か
ら送られる再生モード信号によりセレクタ34で切り換
えられる。つまり、セレクタ34において、通常再生時
は抵抗素子28、29の値により決定される直流電圧レ
ベル Ea[v]を選択し、正方向高速再生時は抵抗素子
30、31の値により決定される直流電圧レベル E
b[v]を選択し、そして、逆方向高速再生時は抵抗素
子32、33により決定される直流電圧レベル E
c[v]を選択する。この時、それぞれの直流電圧レベ
ルは、図3に示すように、クランプ回路17の出力にお
いて再生モードに関わらず、再生映像信号のグレーレベ
ルが直流電圧レベル Eg[v]となるよう設定する。そ
して、このセレクタ34での選択値をクランプ電圧発生
回路35を通じスィッチ回路36へ出力すると、再生映
像信号の同期信号先端部はそれぞれの抵抗素子28〜3
3で決定されるクランプ電圧レベルにクランプされ、こ
の結果、通常再生時、正方向高速再生時、逆方向高速再
生時のどの場合でも再生映像信号のグレーレベルは同一
のレベル値に設定されることになる。
【0048】以上のように構成されたクランプ回路17
において、その出力はA/D変換器18でA/D変換さ
れ、再生信号処理回路I 20へ送られる。また、同期分
離回路II19では再生映像信号から同期信号を分離す
る。そして、再生信号処理回路I 20では、上記同期分
離回路II19の出力である同期分離信号を基準にして時
間軸補正等の高速再生時に施される所定の動作を行う。
セグメント検出回路21では、同期分離回路II19から
の同期分離信号をもとに記録時に予め付加されたセグメ
ント判別信号を用いてセグメント判別を行い、その結果
をメモリ制御回路23へと出力する。
【0049】上記メモリ制御回路23では同期分離回路
II19の出力の同期分離信号に同期してフィールドメモ
リ22への書き込み制御を行うのであるが、フィールド
メモリ22への書き込みは再生信号の出力が十分に得ら
れる部分、つまりコンパレータ回路15の出力がアクテ
ィブな部分のみ書き込むように制御し、その際、メモリ
への書き込みアドレスは、前記セグメント検出回路21
からのセグメント判別結果、およびヘッド切り換え信号
を基準にして発生させている。(セグメント内での書き
込みアドレスの発生は、ヘッド切り換えが行われてから
の時間を基準にして発生させている。)また、フィール
ドメモリ22からの読み出し制御は前記同期分離回路II
19の出力とは非同期に行う。
【0050】そして、上記フィールドメモリ22から読
み出されたTCI信号は再生信号処理回路II24でもと
のカラーTV信号Y、R−Y、B−Y信号に復元され、
出力端子25a、25b、25cへと出力されて、色相
の変化が抑えられた高速再生時の良好な再生画像が得ら
れる。
【0051】なお、上記実施例では高速再生時について
説明したが、低速再生(スロー再生)時であってもよ
く、上記実施例と同様の効果を奏する。
【0052】また、上記実施例では、クランプ回路17
は、コンデンサ27で再生映像信号の直流成分を取り除
いてからクランプをかけるような構成の場合について説
明したが、これに限るものではなく、直流成分を取り除
くことなくFM復調器からの出力である再生映像信号を
DC直結で送って同期信号先端部をクランプするような
構成のクランプ回路であってもよく、再生モード信号に
より再生映像信号のクランプ電圧レベルを切り換えて、
それにより映像信号のグレーレベルを再生モードによら
ず常に同一レベル値になるように制御できるクランプ回
路を構成できれば、上記実施例と同様の効果を奏する。
【0053】また、上記実施例ではクランプ回路17の
クランプ電圧レベルが通常再生時と変速再生時の正方向
及び逆方向それぞれ1種類の速度に対応するよう直流電
圧レベルを設定し、再生モードに応じて切り換えるよう
に構成する場合について説明したが、変速再生時の速度
の種類はそれに限るものではなく、何種類でもよく、そ
れぞれの速度に対応した再生映像信号のクランプ電圧レ
ベルをその種類の数だけ設定でき、再生モードに応じて
切り換えるよう構成できれば、上記実施例と同様の効果
を奏する。
【0054】また、上記実施例では1フイールドの映像
信号を3つのセグメントに分割して記録再生する場合に
ついて説明したが、これに限るものではなく、セグメン
ト分割を行わず記録再生する場合でも、2つのセグメン
トもしくはそれ以上の複数のセグメントに分割する場合
でも、また多チャンネルでもよく、さらには記録時に1
水平走査期間単位でシャフリング処理を行い記録するよ
うな多チャンネル多セグメント記録のVTRでもよい。
【0055】また、TCI信号に限らず、ハイビジョン
信号などのようなコンポーネント信号でもよく、上記実
施例と同様の効果を奏する。
【0056】実施例2.また、図4は本発明の実施例2
によるVTRの構成を示すブロック図である。図におい
て、記録系1〜9、再生系10〜15、18、及び20
〜25は図7の従来装置と全く同一のものである。38
はクランプ回路、39は再生モードに基づき再生モード
信号を発生させる再生モード信号発生器、40は再生映
像信号から同期信号を分離する同期分離回路IIで、上記
再生モード信号発生器39の出力である再生モード信号
に基づき同期分離回路II40内のコンパレータにおける
比較基準値を切り換える。
【0057】図5は本実施例2のVTRにおける上記同
期分離回路II40の一構成例を示すブロック図であり、
同図において、41はコンパレータ、42〜47はそれ
ぞれの再生モードにおけるコンパレータの比較基準値を
決める抵抗素子、48はセレクタである。
【0058】次に、動作について図4〜図6を用いて説
明する。記録時、入力カラーTV信号は同期分離回路I
3より出力される同期信号を基準にして、記録信号処理
回路4においてTCI信号に変換される。(図13参
照)その際にはバースト信号、セグメント判別信号など
のブランキング・データの付加等も記録信号処理回路4
で行う。そして、この記録TCI信号は、FM変調器6
でFM変調された後、記録アンプ7で増幅され、回転ヘ
ッド8aおよび8bで磁気テープ9上に記録される。
【0059】通常再生時は、回転ヘッド10a、10b
が磁気テープ9から読み出した再生信号は、ヘッドアン
プ11a、11bで増幅され、ヘッド切り換え回路12
でヘッド切り換え信号に基づいて切り換えられ、その
後、FM復調器13でFM復調される。そして、FM復
調器13の出力である再生映像信号は、クランプ回路3
8でA/D変換器18の入力電圧範囲内となるようにク
ランプがかけられ、A/D変換器18および同期分離回
路II40へと送られる。
【0060】前記同期分離回路II40は再生映像信号か
ら同期信号を分離するのであるが、ここで、この同期分
離回路II40は、再生モード信号発生器39から出力さ
れる再生モード信号に基づき、同期分離回路II40内の
コンパレータ41の比較基準値が切り換えられる。図5
において、同期分離回路II40へ入力された再生映像信
号はコンパレータ41の一方の入力端子へ入力され、も
う一方の入力端子に予め与えられた比較基準値と比較さ
れる。この比較基準値は再生モードごとに設けられてお
り、再生モード信号に基づきセレクタ48で切り換えら
れる。つまり、通常再生時においての比較基準値は抵抗
素子42、43により決定され、図6(a)に示すよう
な比較基準値aに設定しておくと通常再生時の同期分離
が正常に行われる。
【0061】A/D変換器18においてA/D変換され
た再生映像信号は再生信号処理回路I 20へ送られ、上
記同期分離回路II40の出力である同期分離信号に基づ
き時間軸補正、ドロップアウト補償などの再生信号処理
を行う。そして、再生信号処理回路I 20の出力はフィ
ールドメモリ22へと送られるのであるが、フィールド
メモリ22への書き込み制御はメモリ制御回路23によ
り上記同期分離回路II40からの同期分離出力に同期し
て行われ、また、フィールドメモリ22からの読み出し
制御は前記同期分離出力とは非同期に行う。そして、フ
ィールドメモリ22より出力されるTCI信号は再生信
号処理回路II24へ送られ、もとのカラーTV信号Y、
R−Y、B−Y信号に復元され、出力端子25a、25
b、25cへと出力される。
【0062】次に、再生モードが高速再生に変化した場
合の動作について説明する。再生モードが高速再生に変
化すると、ヘッド切り換え回路12の出力である再生信
号はFM復調器13でFM復調されるとともに、エンベ
ロープ検波回路14にも送られて再生信号のエンベロー
プ検波を行い、その出力をコンパレータ回路15で所定
のレベルと比較する。そして、前記FM復調器13の出
力である再生映像信号は、クランプ回路38で同期信号
先端部を所定のクランプ電圧レベルにクランプされて、
A/D変換器18によりA/D変換される。ここで、ク
ランプ回路38では再生信号の出力が十分に得られる部
分、つまりコンパレータ回路15の出力がアクティブな
部分のみクランプパルスを発生し、それ以外ではクラン
プパルスの発生を停止している。また、クランプ回路3
8より出力される再生映像信号は再生モード信号により
比較基準値が切り換え可能な上記同期分離回路II40に
入力されて同期信号が分離される。
【0063】ところで、通常再生時においては回転ヘッ
ド10a、10bと磁気テープ9との相対速度は記録時
の回転ヘッド8a、8bと磁気テープ9との相対速度と
等しくなるので、FM復調器13から出力される再生映
像信号の振幅レベルは記録時の振幅レベルと等しくな
る。一方、実施例1でも述べたように、正方向高速再生
や逆方向高速再生を行った場合には回転ヘッド10a、
10bと磁気テープ9との相対速度は、通常再生時の相
対速度に対して変化する。つまり、磁気テープ9から回
転ヘッド10a、10bが読み出す再生FM信号の周波
数偏移が変化することになるので、FM復調器13でF
M復調された再生映像信号の振幅レベルが変化すること
になる。したがって、上記同期分離回路II40において
同期信号を分離する際、コンパレータ41の比較基準値
を正方向高速再生時、逆方向高速再生時それぞれの再生
映像信号の振幅レベルに適した比較基準値となるようセ
レクタ48で切り換える。
【0064】つまり、図5において、通常再生時は抵抗
素子42、43により比較基準値がaとなるよう(図6
(a))設定し、正方向高速再生時には、図6(b)に
示すように、抵抗素子44、45により比較基準値bと
なるよう設定する。また、逆方向高速再生時には、図6
(c)に示すように、抵抗素子46、47により比較基
準値cとなるよう設定する。そして、再生モード信号に
基づきセレクタ48を切り換え、前記セレクタ48の選
択値をコンパレータ41の比較基準値入力端子へと出力
する。
【0065】以上のように同期分離回路II40を構成す
れば、正方向高速再生時および逆方向高速再生時でも適
切な比較基準値が与えられ、正常な同期分離出力を得る
ことができる。
【0066】上記A/D変換器18から出力されるディ
ジタル再生映像信号は再生信号処理回路I 20へ送ら
れ、上記同期分離回路II40からの同期分離出力を基準
にして、時間軸補正等の高速再生時に施される所定の動
作を行う。セグメント検出回路21では、同期分離回路
II40から出力される同期分離信号をもとに、記録時に
予め付加されたセグメント判別信号を用いてセグメント
を判別し、その結果をメモリ制御回路23に出力する。
【0067】上記メモリ制御回路23では、同期分離回
路II40の出力の同期分離信号に同期してフィールドメ
モリ22への書き込み制御を行うのであるが、フィール
ドメモリ22への書き込みは再生信号の出力が十分に得
られる部分、つまりコンパレータ回路15の出力がアク
ティブな部分のみ書き込むように制御し、その際メモリ
への書き込みアドレスは、前記セグメント検出回路21
からのセグメント判別結果およびヘッド切り換え信号を
基準にして発生させている。(セグメント内での書き込
みアドレスの発生は、ヘッド切り換えが行われてからの
時間を基準にして発生させている。)また、フィールド
メモリ22からの読み出し制御は前記同期分離回路II4
0の出力とは非同期に行う。
【0068】そして、上記フィールドメモリ22より読
み出されたTCI信号は再生信号処理回路II24でもと
のカラーTV信号Y、R−Y、B−Y信号に復元され、
出力端子25a、25b、25cへと出力されて、高速
再生時の安定した再生画像が得られる。
【0069】なお、上記実施例2では高速再生時につい
て説明したが、低速再生(スロー再生)時であってもよ
く、上記実施例と同様の効果を奏する。
【0070】また、上記実施例2では同期分離回路II4
0内のコンパレータ41の比較基準値は、通常再生時と
高速再生時の正方向及び逆方向それぞれ1種類の速度に
対応して設定され、再生モードに応じて切り換えるよう
構成する場合について説明したが、変速再生の速度の種
類はこれに限るものではなく、何種類でもよく、同期分
離回路において再生時のそれぞれの速度に応じたコンパ
レータの比較基準値をその種類の数だけ設定でき、再生
モードに応じて切り換えるように構成できれば上記実施
例と同様の効果を奏する。
【0071】また、上記実施例2では1フィールドの映
像信号を3つのセグメントに分割して記録再生する場合
について説明したが、これに限るものではなく、セグメ
ント分割を行わず記録再生する場合や、2つのセグメン
トもしくはそれ以上の複数のセグメントに分割する場合
でも、また多チャンネルでもよく、さらには記録フォー
マットもこれに限るものではなく、記録時に1水平走査
期間単位でシャフリング処理を行い記録するような多チ
ャンネル多セグメント記録のVTRでも上記実施例と同
様の効果を奏する。
【0072】また、上記実施例2では入力カラーTV信
号をTCI信号に変換して記録再生する場合について説
明したが、TCI信号に限るものではなく、NTSC信
号に代表されるようなコンポジット信号、あるいはハイ
ビジョン信号に代表されるようなコンポーネント信号な
どを記録再生する場合でもよく、VTRの再生信号処理
系での同期分離回路において再生映像信号から同期信号
を分離する時に、再生モードに応じて同期分離回路内の
コンパレータの比較基準値を切り換えるよう構成出来れ
ば、上記実施例と同様の効果を奏する。
【0073】実施例3.上記実施例2では図4の同期分
離回路II40において、再生映像信号から同期信号を分
離するコンパレータ41の比較基準値を再生モードに応
じて切り換えるものとしているが、上記実施例1におけ
る図1のクランプ回路17や実施例2における図4のク
ランプ回路38のような同期信号先端部を所定のレベル
にクランプするクランプ回路において、再生映像信号か
ら同期信号を分離してクランプパルスを発生するクラン
プパルス発生器(図2ではクランプパルス発生器37)
を、上記実施例2の同期分離回路II40と同様に、再生
モードに応じて同期分離の適切な比較基準値が与えられ
るように、コンパレータの比較基準値の切り換えが可能
な構成としても、同様の効果を奏する。
【0074】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、VTR
の再生信号処理系において、A/D変換器の前段に設け
たクランプ回路のクランプ電圧レベルを再生モード信号
に基づき制御可能な構成としたので、再生モード変化に
伴う回転ヘッドと磁気テープとの相対速度変化により再
生映像信号の振幅レベルが変化しても、A/D変換器へ
入力される再生映像信号の無彩色レベルを常に一定レベ
ル値にすることができ、再生映像信号の色相の変化を抑
え、良好な再生映像信号出力を得られる効果がある。
【0075】また、以上のように、本発明によれば、V
TRの再生信号処理系において、再生映像信号から同期
信号を分離する同期分離回路内のコンパレータの比較基
準値を、再生モード信号に基づき制御可能な構成とした
ので、再生モード変化に伴う回転ヘッドと磁気テープと
の相対速度変化により再生映像信号の振幅レベルが変化
しても、再生モードごとに適切なコンパレータの比較基
準値を与えることができ、よって、同期分離を正確に行
い、安定した再生映像信号出力を得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1による磁気記録再生装置の記
録系及び再生系を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施例1におけるクランプ回路の一構
成例を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施例1における高速再生時の再生映
像信号の振幅レベル変化およびクランプ回路のクランプ
電圧レベルを説明する図である。
【図4】本発明の実施例2による磁気記録再生装置の記
録系及び再生系を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施例2における同期分離回路の一構
成例を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施例2における高速再生時の再生映
像信号の振幅レベル変化およびコンパレータの比較基準
値レベルを説明する図である。
【図7】1フィールドのコンポーネントカラーTV信号
をTCI信号に変換しセグメント分割して記録する信号
処理方式の概念を示す概念図である。
【図8】従来の磁気記録再生装置の一例を示すブロック
図である。
【図9】従来の磁気記録再生装置におけるクランプ回路
の一構成例を示すブロック図である。
【図10】従来の磁気記録再生装置におけるクランプ回
路の通常再生時および高速再生時の動作を説明するため
の波形図である。
【図11】従来の磁気記録再生装置における同期分離回
路の一構成例を示すブロック図である。
【図12】従来の磁気記録再生装置における同期分離回
路の動作を説明するための図である。
【図13】TCI信号にブランキング・データを多重し
記録信号とした時の一例を示す波形図である。
【図14】高速再生時における回転ヘッドの軌跡を説明
する図である。
【図15】高速再生時の再生映像信号の振幅レベル変化
を説明する図である。
【図16】高速再生時の再生映像信号の直流電圧レベル
変化を説明する図である。
【符号の説明】
16 再生モード信号発生器 17 クランプ回路 26 バッファ増幅器 27 コンデンサ 28〜33 抵抗素子 34 セレクタ 35 クランプ電圧発生回路 36 スィッチ回路 37 クランプパルス発生器 39 再生モード信号発生器 40 同期分離回路II 41 コンパレータ 42〜47 抵抗素子 48 セレクタ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年3月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】図8は上記TCI信号をセグメント分割し
て記録再生する従来のVTRの一例を示すブロック図で
ある。図の記録系において、1a、1b、1cはカラー
TV信号入力端子、2a、2b、2はアナログ信号を
ディジタル信号に変換するA/D変換器、3は輝度信号
あるいは外部同期信号より同期分離を行う同期分離回路
I 、4は記録信号処理回路で、前記同期分離回路I 3よ
り出力される同期信号を基準にして入力カラーTV信号
を前記TCI信号に変換する。その際、同期信号と、バ
ースト信号および変速再生時にセグメントを判別するた
めの基準信号であるセグメント判別信号などのブランキ
ング・データを輝度信号Yと線順次色信号Cとともに時
分割に多重し、図13に示すような記録TCI信号を作
成する。また、ヘッド切り換え期間で発生するスキュー
を吸収するためのセグメントブランキング期間をあらか
じめ設ける処理等も記録信号処理回路4で行う。5はデ
ィジタル信号をアナログ信号に変換するD/A変換器、
6は記録TCI信号をFM変調するFM変調器、7は記
録アンプ、8aおよび8bはそれぞれアジマス角が異な
る回転ヘッド、9は磁気テープである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】ここで、このクランプ回路49の一構成例
を図9に示す。図において、51はバッファ増幅器、5
2はコンデンサ、53、54はクランプ電圧レベルを決
定する抵抗素子、55はクランプ電圧発生回路、56は
スィッチ回路、57はクランプのためのパルスを発生
し、スィッチ回路56へ供給するクランプパルス発生
であり、変速再生時は再生信号の出力が十分に得られる
部分(コンパレータ15の出力がアクティブな部分)の
みでパルスを発生する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】
【発明が解決しようとする課題】従来のVTRは以上の
ように構成されているので、回転ヘッドと磁気テープと
の相対速度の変化に応じて、FM復調後の再生映像信号
の振幅レベルが変化する。また、A/D変換器18の前
段のクランプ回路49では、図10(a)のように再生
映像信号の同期信号先端部を直流電圧レベル Ea[v]
にクランプするよう構成しており、また、同期分離回路
II50においては、コンパレータ58の比較基準値はあ
る所定レベルのみを設定している。
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】
フロントページの続き (72)発明者 金子 秀樹 京都府長岡京市馬場図所1番地 三菱電機 株式会社京都製作所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 映像信号をFM変調して回転ドラム上に
    装着された磁気ヘッドで記録再生し、FM復調した映像
    信号をディジタルデータに変換するA/D変換器を備え
    た磁気記録再生装置において、変速再生時の上記回転ド
    ラムの回転数を記録時と同一とし、A/D変換器前段に
    設けたクランプ回路のクランプ電圧レベルを変速再生の
    速度に応じて切換えることを特徴とする磁気記録再生装
    置。
  2. 【請求項2】 映像信号をFM変調して回転ドラム上に
    装着された磁気ヘッドで記録再生する磁気記録再生装置
    において、変速再生時の上記回転ドラムの回転数を記録
    時と同一とし、変速再生時に再生映像信号から同期信号
    を分離する時、同期信号を分離するコンパレータの比較
    基準値を変速再生の速度に応じて切換える構成にした同
    期分離回路を備えたことを特徴とする磁気記録再生装
    置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111166233A (zh) * 2018-11-13 2020-05-19 余姚市雷阵雨电器有限公司 基于灰度值分析的档位控制系统

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CN111166233A (zh) * 2018-11-13 2020-05-19 余姚市雷阵雨电器有限公司 基于灰度值分析的档位控制系统

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