JPH05145472A - 位置登録方式 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 移動局が位置登録を行う場合に、不要な位置
情報が送出され続けるのを防止し、また移動状況の変化
が大きい場合に、実際の位置と登録位置との誤差が大き
くなるのを防止する。 【構成】 移動局５０i の制御部５２i が、自移動局５
０i の移動速度を監視しており、移動速度の変化に応じ
て通信部５１i に指示を出し、これによって移動局５０
i から無線基地局１０1 〜１０4 ，伝送路３０1 〜３０
4 を介して管理局４０に送信される位置情報の送出周期
が変わり、不要な位置情報の送出を防止する。一方、管
理局４０では位置情報処理部４１が位置情報を受信する
都度、移動局５０i の位置の補正と予測を行うことによ
り、移動局５０i の実際の位置と登録上の位置の誤差が
大きくなることを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、位置登録方式に関し、
特に複数の無線基地局が設置されたエリア内を移動する
複数の移動局の位置登録方式に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の位置登録方式は、複数の
無線基地局が設置されたエリア内を移動する複数の移動
局が、自移動局の現在の位置を管理局に通知するため
に、自移動局の属する無線ゾーン及びそれに隣接する無
線ゾーン内の無線基地局に対して移動状況を示す位置情
報を送出し、この位置情報を受信した無線基地局が管理
局に対して該移動局の位置情報を通知し、これによって
管理局に該移動局の位置が登録されるが、ここで移動局
が自移動局の属する無線ゾーン及びそれに隣接する無線
ゾーン内の無線基地局に対して位置情報を送出する場
合、移動局は絶えず位置情報を送出し続けるという動作
をしていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上述した従来の位置登
録方式では、複数の無線基地局が設置されたエリア内を
移動する複数の移動局が、エリア内の移動局の位置の登
録を行う管理局に対して、自移動局の現在の位置を通知
するために、自移動局の属する無線ゾーン及びそれに隣
接する無線ゾーン内の無線基地局に対して位置情報を送
出し、この位置情報を受信した無線基地局から管理局に
対して、無線基地局が移動局から受信した位置情報を送
出することにより、管理局において移動局の位置登録を
行う。

【０００４】しかし、複数の無線基地局が設置されたエ
リア内を移動する移動局は、管理局で位置登録を行うた
めに、自移動局の属する無線ゾーン及びそれに隣接する
無線ゾーン内の無線基地局に対して、絶えず位置情報を
送出し続けるため、移動局が停止状態にあったり、ある
いはほとんど停止状態に近い程度の速度で移動している
などの場合、移動局が送出する位置情報には何ら変化が
なく、管理局においても新たに位置登録を行う必要がな
いにもかかわらず、移動局からは常に位置情報が送出さ
れ続けるために、移動局内で無駄な電力が消費され、ま
た複数の無線基地局が設置されたエリア内を不必要な信
号が送受される等の問題点があった。

【０００５】本発明の目的は、移動局が位置登録を行う
場合に、不要な位置情報が送出され続けることを防止し
た位置登録方式を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る位置登録方式においては、複数の無線
基地局と、複数の無線基地局の各々に対応する無線ゾー
ンが存在するエリア内を移動する複数の移動局と、前記
複数の無線基地局に伝送路を介して結合し、前記複数の
移動局が前記複数の無線基地局に対して送信した自移動
局の移動状況を示す位置情報を、前記無線基地局から受
信し、複数の移動局の位置登録を行う管理局とを有する
位置登録システムであって、前記移動局は、自移動局の
移動速度を監視し、その移動速度の変化量に応じて無線
基地局に対する自移動局の位置情報の送出周期を変更
し、位置情報を送出する機能を有するものであり、前記
管理局は、移動局から通知された位置情報を分析するこ
とにより、該移動局の絶対的な位置を判別し登録を行な
う機能を有するものである。

【０００７】また、前記移動局は、制御部と、通信部と
を有し、制御部は、自移動局の移動時における移動方
向、移動速度を監視することにより、自移動局の移動状
況を把握し、その移動速度の変化に対応して通信部に位
置情報を通知する周期を変更する指令を発する機能を備
え、通信部は、制御部からの位置情報の通知周期に従
い、自移動局の移動方向、移動速度の変化分を含む位置
情報を、自移動局の属する無線ゾーン及びそれに隣接す
る無線ゾーン内の無線基地局に送信する機能を備えたも
のである。

【０００８】また、前記管理局は、位置情報処理部と、
メモリ部とを有し、位置情報処理部は、移動局から該移
動局の属する無線ゾーン及びそれに隣接する無線ゾーン
内の無線基地局を介して位置情報を受け、現在の移動局
の位置を分析するとともに、次回の位置情報を受信する
までの該移動局の位置を予測する機能を有し、現在の移
動局の位置分析結果と、前回の予測位置から現在の移動
局の位置を決定して登録し、かつ現在の位置分析結果と
前回の予測位置との誤差が所定の範囲を超えている場合
に、各無線基地局が受信した該移動局発信の位置情報の
受信レベル等により、該移動局の現在の位置を決定し登
録する機能を備え、メモリ部は、決定した移動局の現在
位置及び予測した移動局の予測位置を格納する機能を備
えたものである。

【０００９】

【作用】移動局の移動速度を監視し、移動速度の変化に
応じて位置情報送出の周期を変更することにより、不要
な位置情報の送出を防止する。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図により説明す
る。図１は、本発明の一実施例を示すブロック図であ
る。

【００１１】図１において、本発明の位置登録方式は、
複数の無線基地局１０1 ，１０2 ，１０3 ，１０4 と、
複数の無線基地局１０1 〜１０4 が設置されたエリア内
を移動する複数の移動局５０1 ，５０2 ，５０3 と、移
動局５０1 〜５０3 が自移動局の属する無線ゾーン及び
それに隣接する無線ゾーン２０1 ，２０2 ，２０3 ，２
０4 内の無線基地局に対して送信した位置情報を、該無
線基地局から受信し、移動局の位置情報を登録する管理
局４０とを有する位置登録システムを対象とするもので
ある。３０1 ，３０2 ，３０3 ，３０4 は、管理局４０
と無線基地局１０1 〜１０4との間を結ぶ伝送路であ
る。

【００１２】エリア内を移動する各移動局５０i （５０
1 〜５０3 ）は、管理局４０に対して自移動局の位置登
録を行うために、自移動局の属する無線ゾーン及びそれ
に隣接する無線ゾーン内の無線基地局宛に位置情報を送
出する通信部５１i と、自移動局の移動速度を常に監視
することにより、自移動局の属する無線ゾーン内の無線
基地局に対して、移動速度の変化に応じて位置情報を送
出する時間間隔を変化させるように、通信部５０i に対
して指示を与える制御部５２i とを有している。

【００１３】また管理局４０は、各移動局から周期的に
通知される位置情報を受信し、現在の移動局の位置の分
析、次回の位置情報を受信するまでの移動局の位置予
測、更に現在の移動局の位置分析結果と、前回の位置情
報受信時に予測した移動局の予測位置とを比較し、必要
に応じて移動局の現在位置を補正し決定する位置情報処
理部４１と、決定した移動局の現在位置及び予測した移
動局の予測位置とを格納するメモリ部４２とを有する。

【００１４】図１（Ａ）において、無線基地局１０1 〜
１０4 には、それぞれに対応する無線ゾーン２０1 〜２
０4 が存在している。

【００１５】また無線基地局１０1 〜１０4 は、それぞ
れに対応する伝送路３０1 〜３０4によって管理局４０
に接続されている。無線基地局１０1 〜１０4 がそれぞ
れ作り出す無線ゾーン２０1 〜２０4 の中を移動する移
動局５０1 〜５０3 は、自移動局５０1 〜５０3 がその
時点で属している無線ゾーン２０1 〜２０4 内の無線基
地局１０1 〜１０4 に対して、自移動局５０1 〜５０3
の位置を通知するための位置情報を送出し、これを受信
した無線基地局１０1 〜１０4 は、移動局５０1 〜５０
3 から送出された位置情報を、伝送路３０1 〜３０4 を
介して管理局４０に対して送信する。

【００１６】管理局４０では、無線基地局１０1 〜１０
4 ，伝送路３０1 〜３０4 を介して受信された移動局５
０1 〜５０3の位置情報によって、移動局５０1 〜５０3
の位置登録を行う。

【００１７】ここで図１（Ｂ）に示すように移動局５０
i は、通信部５１i と制御部５２iとから構成されてお
り、制御部５２i が移動局５０i の移動速度を常に監視
し、移動速度の変化に応じて、必要な場合に移動局５０
i が自移動局５０i の属する無線ゾーン２０1 〜２０4
内の無線基地局１０1 〜１０4 に対して位置情報を送出
する時間間隔を変化させるよう通信部５１i に指示を出
し、この指示に従って通信部５１i が、無線基地局１０
1 〜１０4 に対して位置情報を送出する時間間隔を変更
する。

【００１８】また、無線基地局１０1 〜１０4 から移動
局５０1〜５０3 の位置情報を通知された管理局４０
は、位置情報処理部４１において、移動局５０1 〜５０
3 の現在位置の分析、次回の位置情報を受信するまでの
移動局５０1 〜５０3 の位置の予測、及び移動局５０1
〜５０3 の現在位置の分析結果と前回予測した予測位置
との比較と、比較結果に応じた移動局５０1 〜５０3 の
現在位置の補正を行い決定した移動局５０1 〜５０3 の
現在位置と予測した移動局５０1 〜５０3 の予測位置と
をメモリ部４２に格納する。

【００１９】次に図２のフローチャートに従って、移動
局５０i の具体的な動作について説明する。なお、フロ
ーチャートの左側の列のステップは制御部５２i の動作
を示し、右側の列のステップは通信部５１i の動作を示
す。

【００２０】制御部５２i は、移動局５０i の移動速度
を感知し（ステップ１０１）、この感知した移動速度に
ついて移動局５０i から無線基地局１０1 〜１０4 に対
して送出する位置情報の送出周期の変更を要する程度の
変化を生じたかどうかを判断する（ステップ１０２）。

【００２１】判断の結果、位置情報の送出周期の変更は
不要となった場合、制御部５２i は直ちに移動局５０i
の移動速度を感知する（ステップ１０１）に戻るが、ス
テップ１０２での判断の結果、位置情報の送出周期の変
更を要するとなった場合は、移動局５０i の速度変化の
量に適合する位置情報の送出周期の変更量を設定し（ス
テップ１０３）、通信部５１i に対して位置情報送出の
周期変更を指示する（ステップ１０４）。その後、制御
部５２i の処理はステップ１０１に戻り、以上の動作を
繰り返す。

【００２２】一方、通信部５１i は、制御部５２i から
位置情報送出の周期変更の指示を受けたかどうか判断し
（ステップ１０５）、周期変更指示を受けていない場合
は直ちに位置情報送出処理の起動待ち状態となるが（ス
テップ１０７）、周期変更指示を受けた場合は、無線基
地局１０1 〜１０4に対して位置情報を送出するための
位置情報送出処理の起動周期を変更し（ステップ１０
６）、位置情報送出処理の起動待ち状態となり（ステッ
プ１０７）、その後に位置情報送出処理に起動がかかっ
た時点で、無線基地局１０1 〜１０4 に対して位置情報
を送出する（ステップ１０８）。

【００２３】以上の処理を繰り返すことにより、通信部
５１i は、制御部５２i から位置情報送出の周期変更指
示を受けない限り、ステップ１０６で位置情報送出の周
期を変更することはなく、一定周期で位置情報を送出す
る。

【００２４】制御部５２i から位置情報送出の周期変更
の指示を受けた場合には、ステップ１０６で位置情報送
出の周期を変更し、これ以降、これに従って移動局５０
i から無線基地局１０1 〜１０4 に対して位置情報が送
出されることとなる。

【００２５】以上の一連の動作を繰り返すことにより、
移動局５０i は自移動局５０i の移動速度の変化に応じ
て、無線基地局１０1 〜１０4 に対して送出する位置情
報の送出時間間隔を変更することが可能となる。

【００２６】次に、図３のフローチャートに従って管理
局４０の具体的な動作について説明する。

【００２７】管理局４０の位置情報処理部４１は、移動
局５０i から無線基地局１０1 〜１０4 を介して位置情
報を受信し（ステップ２０１）、受信した位置情報を分
析（ステップ２０２）するとともに、前回の位置情報受
信時に予測しメモリ部４２に格納した今回の移動局５０
i の予測位置をメモリ部４２から読み出し（ステップ２
０３）、ステップ２０２の分析結果から求まる移動局５
０i の現在の位置と、ステップ２０３で読み出した予測
位置とを比較し（ステップ２０４）、誤差が所定の範囲
を超えているかどうかを判定する（ステップ２０５）。

【００２８】ステップ２０５の判定により、誤差が所定
の範囲内におさまっていることが分かった場合は、ステ
ップ２０２の分析結果によりステップ２０３で読み出し
た予測位置を補正することにより、移動局５０i の現在
の位置を決定する（ステップ２０６）。

【００２９】ステップ２０５の判定により、誤差が所定
の範囲外となったときは、ステップ２０１で受信した位
置情報について、各無線基地局１０1 〜１０4 が移動局
５０i から受信した位置情報の受信レベル等から移動局
５０i の現在の位置を決定し（ステップ２０７）、この
ようにして決定した現在位置をメモリ部４２に登録する
（ステップ２０８）。

【００３０】次にステップ２０８で登録した移動局５０
i の現在位置と、ステップ２０２で分析した移動局５０
i の移動状況とにより、移動局５０i が次に位置情報を
送出してくるまでの位置を予測し（ステップ２０９）、
予測した位置をメモリ部４２に格納する（ステップ２１
０）。

【００３１】これらの一連の動作により、移動局の移動
状況に応じた位置の補正が可能となる。

【００３２】

【発明の効果】以上説明したように本発明は、複数の無
線基地局が設置されたエリア内を移動する移動局の局内
に通信部と制御部とを有し、移動局が管理局に対して位
置登録を行うために、自移動局の属する無線ゾーン内の
無線基地局に自移動局の位置情報を送出するという動作
が通信部によって行われ、また制御部が自移動局の移動
速度を常に監視しており、この制御部が感知した移動速
度の変化量が所定値を超えた場合、制御部は、通信部に
おける無線基地局に対する自移動局の位置情報の送出周
期を変更する必要があると判断し、移動局の速度変化の
量に適合する位置情報の送出周期の変化量を決定する。

【００３３】次に制御部はこれに従って、通信部に対し
て位置情報送出の周期変更を指示し、この指示を受けた
通信部は、自移動局の属する無線ゾーン内の無線基地局
に自移動局の位置情報を送出する周期を指示に従って変
更することになるため、移動局が自移動局の移動速度の
変化に対応して、管理局に対して位置登録を行う頻度を
変更することが可能となり、移動局が高速移動時には単
位時間当たりの位置登録回数を増加させ、移動局が低速
移動時には単位時間当たりの位置登録回数を減少させる
ことで、位置登録を効率良く行うことができ、移動局か
ら常に位置情報が送出され続けることによる、移動局内
での無駄な電力消費，複数の無線基地局設置エリア内に
おける不要信号の送受という問題を避けることができる
という効果がある。

【００３４】また、位置情報処理部とメモリ部を有する
管理局が、移動局から無線基地局を介して受信した位置
情報をもとに、移動局の移動状況を分析して現在の位置
を求めるとともに、次に位置情報を送出するまでの移動
局の位置を予測する機能を有しており、移動局から位置
情報を受信する度に、移動状況の分析結果から求めた移
動局の現在位置により、前回の位置情報受信時に予測し
た現在の移動局の予測位置を補正するが、このとき、移
動状況の分析結果から求めた移動局の現在位置と、前回
の位置情報受信時に予測した現在の移動局の予測位置と
の間に、所定の範囲を超える誤差が生じた場合は、別に
管理局が受信した位置情報について、各無線基地局が移
動局から受信した位置情報の受信レベル等から移動局の
現在の位置を補正するというように、管理局において位
置情報受信時毎に移動局の位置の補正と予測を行うこと
により、移動局の移動速度，移動方向等の移動状況の変
化に応じた位置の補正と予測を可能とし、移動局の正確
な位置登録を常に行うことができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】（Ａ）は、本発明の一実施例を示すブロック
図、（Ｂ）は、本発明における移動局の構成を示すブロ
ック図である。

【図２】移動局の動作を示すフローチャートである。

【図３】管理局の動作を示すフローチャートである。

【符号の説明】

１０1 〜１０4 無線基地局 ２０1 〜２０4 無線ゾーン ３０1 〜３０4 伝送路 ４０ 管理局 ４１ 位置情報処理部 ４２ メモリ部 ５０1 〜５０3 ，５０i 移動局 ５１i 通信部 ５２i 制御部

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の無線基地局と、複数の無線基地局
   の各々に対応する無線ゾーンが存在するエリア内を移動
   する複数の移動局と、前記複数の無線基地局に伝送路を
   介して結合し、前記複数の移動局が前記複数の無線基地
   局に対して送信した自移動局の移動状況を示す位置情報
   を、前記無線基地局から受信し、複数の移動局の位置登
   録を行う管理局とを有する位置登録システムであって、 前記移動局は、自移動局の移動速度を監視し、その移動
   速度の変化量に応じて無線基地局に対する自移動局の位
   置情報の送出周期を変更し、位置情報を送出する機能を
   有するものであり、 前記管理局は、移動局から通知された位置情報を分析す
   ることにより、該移動局の絶対的な位置を判別し登録を
   行なう機能を有するものであることを特徴とする位置登
   録方式。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の前記移動局は、制御部
   と、通信部とを有し、 制御部は、自移動局の移動時における移動方向、移動速
   度を監視することにより、自移動局の移動状況を把握
   し、その移動速度の変化に対応して通信部に位置情報を
   通知する周期を変更する指令を発する機能を備え、 通信部は、制御部からの位置情報の通知周期に従い、自
   移動局の移動方向、移動速度の変化分を含む位置情報
   を、自移動局の属する無線ゾーン及びそれに隣接する無
   線ゾーン内の無線基地局に送信する機能を備えたもので
   あることを特徴とする請求項１に記載の位置登録方式。
3. 【請求項３】 請求項１に記載の前記管理局は、位置情
   報処理部と、メモリ部とを有し、 位置情報処理部は、移動局から該移動局の属する無線ゾ
   ーン及びそれに隣接する無線ゾーン内の無線基地局を介
   して位置情報を受け、現在の移動局の位置を分析すると
   ともに、次回の位置情報を受信するまでの該移動局の位
   置を予測する機能を有し、現在の移動局の位置分析結果
   と、前回の予測位置から現在の移動局の位置を決定して
   登録し、かつ現在の位置分析結果と前回の予測位置との
   誤差が所定の範囲を超えている場合に、各無線基地局が
   受信した該移動局発信の位置情報の受信レベル等によ
   り、該移動局の現在の位置を決定し登録する機能を備
   え、 メモリ部は、決定した移動局の現在位置及び予測した移
   動局の予測位置を格納する機能を備えたものであること
   を特徴とする請求項１に記載の位置登録方式。