JPH05145267A - 超電導磁気シールド体とその製造方法 - Google Patents

超電導磁気シールド体とその製造方法

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JPH05145267A
JPH05145267A JP3323415A JP32341591A JPH05145267A JP H05145267 A JPH05145267 A JP H05145267A JP 3323415 A JP3323415 A JP 3323415A JP 32341591 A JP32341591 A JP 32341591A JP H05145267 A JPH05145267 A JP H05145267A
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magnetic shield
superconducting
substrate
superconducting magnetic
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Shoji Seike
捷二 清家
Hideki Shimizu
清水  秀樹
Makoto Tani
信 谷
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NGK Insulators Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 少なくとも基板ー酸化物超伝導層の二層以上
の積層構造からなる分割体を接合することで、大型で均
一な厚さの酸化物超伝導層を有する磁気シールド体を容
易に作製する。 【構成】 基板1、ガラス層2、貴金属層3、および酸
化物超伝導層4を順次積層した分割体5を作製する。分
割体5にフランジ部6を設け、このフランジ部6をナッ
ト7をボルト8により接合して大型の磁気シールド体を
作製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基板−酸化物超電導層
を少なくとも有する二層以上の積層構造の分割体からな
る超電導磁気シールド体とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、磁気シールドのためにパーマロ
イ、フェライト等の強磁性体により囲まれた空間が利用
されている。また、近年、研究開発が盛んな超電導体の
反磁性を利用した磁気シールド装置等も多く提案されて
いる。例えば、特開平1−134998号公報では磁気
シールドする空間の最内側に超電導体を配置することが
提案されている。また、出願人は特願平1−97197
号にて、遮蔽する磁気源に対し、磁気源側より基板−超
電導層の順で少なくとも2層を有する磁気シールド筒を
提案した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実用的
な磁気シールド体に関しては未だ開発段階であるのが現
状である。特に、実用性のある大型磁気シールド体にあ
っては、機械的強度を保持するためには金属等の基板が
必須とされている。また、高磁気シールド性のためには
一体成形により超電導体を得る必要があるとされてい
る。
【0004】しかし、大型化するほど、さらに複雑形状
になるほど基板も含め酸化物超電導体の一体成形は困難
で、均一な酸化物超電導層の形成が困難となるばかりで
なく、装置も大型化し工業的にも好ましくない。また、
磁気シールド体の作製時に酸化物超電導層の不均一部分
が形成されると、その超電導特性も不均一となって、品
質的にも問題を生じることになる。
【0005】そこで、本発明者は上記した問題を解決す
るため種々検討を行った結果、基板−酸化物超電導層の
少なくとも二層以上の積層構造からなる分割体を接合す
ることにより、大型で均一な超電導磁気シールド体を容
易に作製することができることを見出し、本発明に到達
した。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明によれば、
少なくとも基板−酸化物超電導層を有する二層以上の積
層構造からなり、該基板−酸化物超電導層の積層構造か
らなる分割体を接合して一体的に形成されていることを
特徴とする超電導磁気シールド体、および、接合により
所望の形状を形成するように分割された基板あるいは基
板上に中間層が一層以上積層された積層基板上に、酸化
物超電導原料を被覆し焼成して少なくとも基板−酸化物
超電導層を有する二層以上の積層構造からなる分割体を
作製した後、この分割体を所望の形状に組合せ、次いで
分割体における各層をそれぞれ接合することを特徴とす
る超電導磁気シールド体の製造方法が提供される。
【0007】本発明の超電導磁気シールド体としては、
少なくとも基板−酸化物超電導層を有する二層以上の積
層構造からなるものであり、その形状としては筒状体或
いは平板があげられるが、これらの形状に制限されるも
のではない。筒状体の場合、酸化物超電導層を内側とし
ても、あるいは外側としてもよいが、遮蔽する磁気源側
より基板−酸化物超電導層の順に配置するのが好まし
い。また筒状体としては、有底、無底のいずれでもよ
い。特に、有底即ち底付筒状体とした場合には、同じ筒
長の無底筒状体よりも高い磁気遮蔽効果が得られ、好ま
しい。また、筒状体の外形状は特に制限されず、円筒、
四角筒、多角筒等使用目的及び使用条件に合わせて適宜
選択することができる。
【0008】分割体の分割態様及び分割体の形状は各種
の形態を採ることができる。例えば、図1〜図12に分
割形態と分割体の形状の典型的な例を示した。図1及び
図2は無底の筒状体の分割態様であって、図1は筒状体
の軸方向に平行に分割する態様であり、図2は筒状体の
軸方向に垂直に分割する態様である。図3〜図8は底付
筒状体の分割態様であって、図3〜図5は筒状体の軸方
向に平行に分割する態様で、図6及び図7は筒状体の軸
方向に垂直に分割する態様である。また、図3は筒部と
底部とを連続的に分割形成する態様であり、図4は筒部
と底部とを別々に形成分割する態様であり、また図5は
筒部と底部とを別々に形成し且つ筒部のみ分割する態様
である。図7は筒部は筒状体の軸方向に垂直に分割し、
底部は筒状体の軸方向に平行に分割する態様である。図
8は底付筒状部と筒部とを別々に形成し且つ筒部のみ分
割する態様である。
【0009】また図9,図10は小型円筒が底部に接合
した底付筒状体の断面図を示しており、例えば図5,図
6,図8の底部に小型円筒を挿入形成した構造である。
図11も底部に小型円筒の付いた底付筒状体の断面図を
示しており、例えば図5,図6,図8の底部に小型円筒
を接合した底部構造をする筒状体である。これらの小型
円筒付きの底付筒状体は、小型円筒部にセンサー等の配
線を導入することができる。さらに図12は大型平板の
分割態様を示す。
【0010】また、本発明の底付筒状体において、底部
形状および底部と筒部との連続形状は、曲率半径5mm以
上の曲面部、平面部および折れ角が90°以上270°
以下の屈折部のいずれか一つの形状、又はそれらの一つ
以上の組合せ形状であることが好ましい。曲率半径5mm
未満の曲面部、または折れ角が90°未満又は270°
を超える屈折部を有すると、分割体焼成時、接合部局所
加熱時、あるいは磁気シールド体の液体窒素浸漬時に熱
応力が集中し、超電導層に超電導特性の劣化、クラック
の発生等が起こる恐れがあり好ましくない。
【0011】本発明における分割態様は、上記のように
各種あるが超電導磁気シールド体の使用目的、使用条
件、酸化物超電導層または中間層の種類、更に下記で説
明する分割体の接合方法等により好適な態様を適宜選択
することができる。
【0012】本発明において、基板と中間層からなる分
割体を形成し、次にこの中間層上に酸化物超電導体から
なる超電導層を形成して基板−中間層−酸化物超電導層
の構造となる分割基板を形成する。その後にこのような
分割基板を所望の形状に組み合わせ、接合する。
【0013】本発明の超電導磁気シールド体に用いる基
板としては、酸化物超電導層の機械的強度を保持できる
ものであればよく、例えば、ジルコニア、チタニア等の
セラミックスや、ガラス、SUS430、SUS31
0、SUS304、インコネル、インコロイ、ハステロ
イ等の金属、金、銀、白金等の貴金属を用いることがで
きる。またそれらの積層体、複合体も用いることができ
る。
【0014】また、本発明の超電導磁気シールド体にお
いては、基板と酸化物超電導層とが反応するおそれがあ
る場合には、基板と酸化物超電導層とに間に中間層を配
置して反応を防止する必要がある。中間層は、磁気シー
ルド装置への適用において超電導特性発現のための液体
窒素等の極低温度と室温間を繰り返えす冷熱サイクルの
際に受ける熱衝撃を緩和する等の緩和材としても作用す
るものが好ましい。例えば、各種セラミックス、ガラ
ス、貴金属等を用いることができる。特に、ガラスと貴
金属とを組合わせて2層からなる中間層とすることは、
ガラス層を基板と貴金属との間に配置して接着材として
の機能も併せもたせることができ好ましい。この場合、
特に、ガラス層を、基板と貴金属との間に全面的でなく
部分的に、例えば、ストライプ状、散点状、格子状また
はランダムに配置するのが好ましい。ガラス層の部分的
配置は、貴金属上に形成される酸化物超電導層を含めて
磁気シールド体全体として冷熱サイクルにおける熱衝撃
を緩和し、安定した磁気シールド能を維持することがで
き好適である。
【0015】なお、分割体5における基板上への中間層
の形成方法は、公知の方法により行うことができ、中間
層の種類により適宜選択すればよい。通常は、中間層が
セラミックス又はガラス等の粉末を焼成して得られるも
のの場合には、形成成分をスラリーのスプレー塗布によ
って成形した後に焼成する方法、中間層が金属の場合に
は、金属箔をガラス接合、拡散接合等によって貼り付け
る方法又はプラズマ溶射法等により行なう。
【0016】本発明における酸化物超電導層としては、
特に限定されるものでなく、例えば、M-Ba-Cu-O 系化合
物で、M がSc,Y, 及びLa, Eu, Gd, Er, Yb,Lu 等のラン
タノイドから選ばれる一種以上の希土類元素を含む多層
ペロブスカイト構造を有する希土類系酸化物超電導体、
また例えば Bi2Sr2CaCu2OxやBi2Sr2Ca2Cu3Oxに代表され
る組成を有するビスマス系(Bi系)超電導体等いずれの
酸化物超電導体でもよい。
【0017】酸化物超電導層の厚さは、酸化物超電導体
の種類及び遮蔽したい磁場強度に応じて選択すればよ
く、一般的には焼成後50〜2000μmとなるように
成形するのが好ましい。50μmより薄い場合は実用上
十分な磁気シールド能が得られず、2000μmより厚
い場合は、局所加熱時に超電導体層の厚さ方向に温度差
が生じ、超電導体層接合後の超電導体特性のバラツキが
大きくなり好ましくない。特に基板又は中間層に金属層
を含む場合には、金属の熱伝導率が酸化物超電導体の熱
伝導率よりも大きいので、局所加熱時に生じる温度差が
より大きくなるため、酸化物超電導層の厚さは、焼成後
50〜500μmとなるように成形するのがより好まし
い。
【0018】基板と中間層からなる分割体の中間層上に
上記の酸化物超電導体からなる超電導層を形成して基板
−中間層−酸化物超電導層の構造とする。分割体におい
て、酸化物超電導層を中間層上に形成する方法は、スプ
レー等の塗布成形、ドクターブレード法等公知のいずれ
の方法を用いてもよい。通常は、スプレー塗布法が用い
られ、塗布後約800〜1200℃で焼成して酸化物超
電導層を形成する。
【0019】本発明では上記のように基板−酸化物超電
導層を少なくとも二層以上有する積層構造からなる分割
体、特に基板−中間層−酸化物超電導層の構造となる分
割体をまず作製し、しかる後にこれらを所望の形状に組
合せ、接合して一体的に超電導磁気シールド体を構成す
るものである。中間層を有する積層分割体間の接合では
基本的に、まず基板を接合し、次に中間層を接合し、最
後に超電導層を接合する。中間層のない積層分割体、例
えば超電導層が貴金属からなる基板に直接形成する分割
体では、基板を接合した後に、超電導層を接合する。
【0020】ここで積層分割体の接合においても、各種
の態様がある。例えば、図13〜図19に接合の典型的
な態様を示した。これらの例では何れの場合でも基板
1、ガラス層2および貴金属層3(この例ではAg層)か
らなる中間層、および酸化物超電導層4が順次積層して
なる分割体5を隣接する分割体5に接合する。しかし本
発明の接合態様はこれらに限られるわけではない。図1
3〜図15および図18〜図19においては、基板にフ
ランジ部6が設けてあり、フランジ部6をナット7とボ
ルト8により接合する態様である。ところが、図16〜
図17ではフランジ部を設けておらず、基板1の接合部
9を当接して接合する態様であり、基板が金属であれば
溶接等で、セラミックスであればガラス接合等の公知の
方法により接合することができる。
【0021】また図13〜図14では基板1のみがフラ
ンジ部6を構成した場合、図15では基板1とAg層3と
でフランジ部6を構成した場合を示し、また図18〜図
19では基板1、中間層(ガラス層2とAg層3)および
酸化物超電導層4の全てによりフランジ部6を構成した
場合を示す。一方、図16及び図17は上記したように
フランジ部6を設けない場合である。
【0022】次に、上記のように形成された分割体5の
基板1を接合した後、中間層のAg層3も、基板1と同様
に接合する。この場合、Ag層3の接合は基板1の接合の
態様に応じて行えばよい。例えば、図13及び図17の
態様ではAg層3の接合部において、一方のAg層3aを他
方のAg層3b上まで延ばしAg層を重ねて二重として上Ag
層3aの先端部と下Ag層3bとの接点10を溶接するか
又は重ね部をAgペーストを用いて接合する。また図14
〜図16の態様では、Ag層3の接点10で溶接またはAg
ペーストを用いて接合する。Agペーストを用いて接合す
る場合には、Agペーストを塗布後、約800〜900℃
で焼付け、接合を行なう。
【0023】最後に、分割体5における酸化物超電導層
4を酸化物超電導層接合部11で接合することにより、
本発明の超電導磁気シールド体が作製される。ここで接
合方法は大きく分けて二種類あり、一方法は超電導体原
料より接合部超電導体を新たに形成し超電導層と接合す
る方法であり、この方法を以下主に説明することにな
る。他の方法は酸化物超電導層4を当接し、接合部を加
熱、部分溶融し接合するものである。
【0024】図19に後者の方法の例を示すが、分割体
5のフランジ部6にまで形成している超電導層4がフラ
ンジ部で隣接する分割体5の超電導層4に接しているの
で、その接合部を加熱、部分溶融し接合する。その結
果、接合部11が曲面部30のようにR(曲面)状の窪
みを呈する。このような局部形状が所望されない際に
は、図18のようにさらに接合部11に超電導体原料1
2を加えた後に加熱することにより窪みを形成すること
なく接合部を成形することもできる。
【0025】接合部酸化物超電導体を形成し超電導層を
接合する方法では、まず超電導体原料を接合部に加える
が、ここで超電導体原料は目的とする超電導体の原料と
なる酸化物の混合粉体でもよいし、目的とする超電導体
そのものの粉体、仮焼体、フリット等より適宜選択する
ことができる。ここで接合部超電導体12は超電導層4
を形成する超電導体とは必ずしも同種である必然性はな
いが、実際の用途には両者が同種であるのが所望される
ことは多いと予想される。超電導体原料の酸化物超電導
層接合部11への加え方としては、例えば図13〜図1
8からわかるように、スプレー塗布、ハケ塗り等より適
宜選択する。
【0026】次に、接合部11の局所加熱方法として
は、特に制限はないが、例えば図22〜図28に示すよ
うに、超電導層4側からのヒーターによる輻射(図2
2)、超電導層4側からのレーザーによる加熱(図2
3)、超電導層4側からの熱風による加熱(図24)、
基板1側からのヒーターによる輻射(図25)、基板1
側及び超電導層4側の両側からのヒーターによる輻射
(図26)、基板1に対して通電加熱(図27)又は高
周波誘導加熱(図28)することによる間接的な超電導
接合部の加熱等を挙げることができる。
【0027】より詳しい接合方法は、まず接合部11に
加えてある上記超電導原料を酸素を20%以上含有する
雰囲気で、少なくとも接合領域を、上記の何れかの方法
で加熱焼成し、次に酸化物超電導体結晶の安定成長のた
めに焼成温度より低温で酸素を20%以上含有する雰囲
気で第一熱処理をし、そして最後に酸化物超電導体より
の酸素放出を主目的として第一熱処理温度より低温で酸
素を15%以下含有する雰囲気で第二熱処理をすること
により、接合部超電導体12で酸化物超電導層4を接合
する。ここで接合部超電導体12が超電導層4を形成す
る超電導体と同種である場合には、第一熱処理での結晶
成長は両者が接している面をまたがっても起きることに
より、両者は一体化する。
【0028】焼成温度領域は接合部超電導体の種類によ
り適宜調節し、例えば、接合部超電導体がYBa2Cu3Ox
らなる時には900℃〜1200℃であり、Bi2Sr2Ca2C
u3Oxからなる時には830℃〜860℃である。何れの
超電導体でも、酸素濃度20%以上、好ましくは80%
以上の雰囲気中で超電導体原料を焼成するのが好まし
い。又、接合部超電導体12が超電導層の主成分である
超電導体と異なる際の焼成例としては、主成分がBi2Sr2
Ca2Cu3Oxからなる超電導層の接合部でBi2Sr2CaCu2Ox
フリット若しくは仮焼体の830℃〜860℃での焼成
が挙げられる。なお、この焼成温度は超電導層の主成分
であるBi2Sr2Ca2Cu3Oxの部分溶融温度より低い。本発明
の用途によっては、接合部超電導体の焼結時に接合部近
傍の超電導層が部分溶融しないことを所望するので、こ
の例はそのような際に適している。
【0029】以下、超電導層4及び接合部超電導体12
の主成分が超電導体Bi2Sr2CaCu2Oxであるときの超電導
層4の接合を記載するが、本発明に用いる超電導体はBi
2Sr2CaCu2Oxに限られない。
【0030】超電導体接合部でのBi2Sr2CaCu2Oxの焼成
及びその後の二段階にわたる熱処理においては雰囲気の
制御が重要であるが、ここで二種類の雰囲気制御方法が
あり、一方は仕切り板を用いず、他方は仕切り板を用い
るものである。仕切り板を用いないと積層分割基板の全
表面は均一な雰囲気に晒されることになるが、仕切り板
を用いることにより仕切り板で囲われた領域とそうでな
い領域とを異なる雰囲気に制御することができる。本発
明の用途によっては後者の雰囲気制御方法がより好まし
い。
【0031】始めに仕切り板を用いない雰囲気制御方法
による接合例を示す。まずBi2Sr2CaCu2Oxの仮焼体或い
はフリットを接合部に適当なる方法で加え、酸素濃度2
0%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは98
%以上の雰囲気中で875℃〜900℃で焼成する(図
21a)。このような雰囲気を以下、富酸素雰囲気とす
る。ここで前述した加熱方法より適宜選択して加熱する
のだが、加熱する部位は積層分割体全体ではなく、仮焼
体或いはフリットを焼成する接合部のみに限定する。そ
してこの焼成時に接合部以外の領域の温度分布は何等制
限されるものではないが、温度が280℃以上になる領
域を領域Aとする。なおここでBi2Sr2CaCu2Oxの仮焼体
或いはフリットを用いる代わりにこの超電導体の原料の
Bi2O3、SrCO3、CaCO3及びCuOの各粉末の混合物を用いる
こともできる。
【0032】次に第一熱処理として、富酸素雰囲気に保
ったまま、接合部及びその隣接部の酸化物超電導体Bi2S
r2CaCu2Oxを850℃以上、好ましくは780℃以上に
保持し、超電導体の安定成長をはかる。その後に、酸素
濃度15%以上、好ましくは20%以上の雰囲気中で領
域Aの最高温度が780℃、好ましくは750℃になる
まで冷却する。
【0033】そして第二熱処理として、酸素濃度15%
以下、好ましくは3%以下の雰囲気中で前述の領域Aを
280℃〜780℃、好ましくは450℃〜750℃の
温度範囲で熱処理をする(図21b)。このような雰囲
気を以下、貧酸素雰囲気とする。なお、焼成や第一熱処
理の際よりもこの第二熱処理で加熱を要する領域が広く
なることもある。領域Aの外側も貧酸素雰囲気中に保っ
てもよいが、必ずしもその様にする必要はない。又、こ
の領域Aの外側での最高温度が領域Aの最低温度以下で
あるという点以外は領域Aの外側はいかなる温度条件に
も束縛されない。この熱処理の後は領域Aが450℃、
好ましくは280℃以下になるまで貧酸素雰囲気を保持
しながら冷却する。
【0034】なお、仕切り板の有無にかかわらず、この
第二熱処理は第一熱処理の直後に施す必要はない。第一
熱処理の後に、たとえ第二熱処理を施すことなく富酸化
雰囲気中に保ったまま280℃以下まで領域Aを冷却し
たとしても、その後に貧酸素雰囲気中で280℃〜78
0℃、好ましくは450℃〜750℃の温度範囲で領域
Aに第二熱処理を施すことも可能である。
【0035】この第二熱処理での280℃〜780℃と
の温度範囲ではBi2Sr2CaCu2Ox組成中の酸素と雰囲気中
の気体状酸素とは可逆的に交換しうる状態にあり、交換
の方向は主に雰囲気中の酸素濃度に依存する。つまり、
焼成時及び第一熱処理で領域AのBi2Sr2CaCu2Oxは高温
で富酸素雰囲気に晒されるので、超電導体は酸素を吸収
し、組成中に酸素が過剰に含まれる。このままでは酸素
組成率が高いため、超電導特性が劣化する。そこで、こ
の280℃〜780℃の温度範囲で貧酸素雰囲気中で熱
処理を施すことにより、固相酸化物超電導体中の酸素が
雰囲気中に放出されることにより、酸素組成率を調節し
超電導特性の改善をはかるのである。なお、この温度範
囲でBi2Sr2CaCu2Oxを富酸素雰囲気中に放置すると、超
電導体は酸素を吸収し酸素組成率は上昇する。780℃
以上で酸素濃度15%以下の雰囲気にBi2Sr2CaCu2Ox
保つと酸化物超電導体が熱分解を始め、750℃以下で
はこのような熱分解がより起こりにくいので好ましい。
280℃以下では酸素の脱着を示さないので第二熱処理
には280℃以上とする必要があり、特に450℃以上
では酸素の放出が促進され第二熱処理の所要時間を短く
することができる。
【0036】但し、接合前は第二熱処理温度範囲にあっ
ても貧酸素雰囲気にする必要はない。第二熱処理後は、
第二熱処理温度範囲内で酸素に接すると再び酸化物超電
導体中に酸素を取り込むため、280℃以下となるまで
貧酸素雰囲気を保たなければならない。
【0037】以下、Bi2Sr2CaCu2Oxの焼成及びその後の
熱処理において、仕切り板を用いる雰囲気制御方法を説
明する。まずBi2Sr2CaCu2Oxの仮焼体或いはフリットを
接合部に適当なる方法で加え、前述の富酸素雰囲気中で
875℃〜900℃で焼成する。ここでBi2Sr2CaCu2Ox
の仮焼体或いはフリットを用いる変わりにこの超電導体
の原料のBi2O3、SrCO3、CaCO3及びCuOの各粉末の混合物
を用いることもできる。この焼成の際、温度が780℃
以上、好ましくは750℃以上の領域を仕切り板で仕切
り、この仕切られた高温領域を領域Aとし、その外側と
なる領域を領域Bとする。この焼成の際、領域Aを富酸
素雰囲気に保持し、領域Bを貧酸素雰囲気に保持する。
以下の熱処理でこの仕切り板の位置は動かさずに、領域
A及び領域Bの雰囲気を制御していく。なお、領域Bは
以下の処理中、終始、貧酸素雰囲気に保持する(図20
a)。
【0038】次に第一熱処理として、領域Aを富酸素雰
囲気に保ったまま、接合部及びその隣接部の酸化物超電
導体Bi2Sr2CaCu2Oxを850℃以上、好ましくは780
℃以上に保持し、超電導体の安定成長をはかる。この
間、領域Bは貧酸素雰囲気に保持する。そして、この第
一熱処理の後に酸素濃度15%以上、好ましくは20%
以上の雰囲気中で領域Aの最高温度が780℃、好まし
くは750℃になるまで冷却する。
【0039】そして第二熱処理として、酸素濃度15%
以下、好ましくは3%以下の雰囲気中の貧酸素雰囲気中
で領域Aを280℃〜780℃、好ましくは450℃〜
750℃の温度範囲で熱処理をする(図20b)。な
お、仕切り板を用いない雰囲気制御方法と同様の理由で
この温度範囲は定められた。又、この領域Bでの最高温
度が領域Aの最低温度以下であるという点以外は領域B
はいかなる温度条件にも束縛されない。この第二熱処理
の後も超電導体が酸素を再吸収する可能性があるので2
80℃以下になるまでは領域Aを貧酸素雰囲気中に保持
する。
【0040】本発明者が検討したところ、有底及び無底
の筒状体において下記(1)又は(2)に示す構造・寸法を有
する筒状体は、一体形成すると焼成前の成形時に超電導
体原料の膜厚に不均一が生じたり、焼成時に温度分布の
不均一から焼きムラを生じ、磁気シールド能のバラツキ
が発生して好ましくなく、上記の如く分割体を接合した
方が好ましいことを見出した。 (1) 長さが500mmを超える筒状体 (2) 超電導層が内面に形成されていて、筒状体の長さL
と内径Dの比がL/D≧4である筒状体 特に細長い筒状体の内面に(条件(2))超電導体原料を
均一に塗布するのが容易でないのは理解に難くない。
【0041】ところがこのような構造・寸法する問題は
本発明により解決する。つまり、筒状体よりも、任意に
形状が選択でき、より小型な分割基板での方が、酸化物
超電導体原料を均一に塗布しやすく、かつ焼成時の温度
分布が均一になり易いのは明きらかである。
【0042】なお、本発明は条件(2)にあるような超電
導層が内面にある筒状体に制限されるものではなく、超
電導層が外面にある筒状体、超電導層が内面及び外面に
ある筒状体も含まれる。又、L/D≧4の細長い筒状体
では本発明のものがシールド能が既存技術のものより優
れているが、4≧L/D≧2となる筒状体においても本
発明のものが既存技術のものよりシールド能が優れてい
る。
【0043】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明する。但し、本発明は下記実施例により制限されるも
のでない。
【0044】(実施例1)直径500mmφ、長さ100
0mmの円筒体が組合わせて構成されるように、図1に示
した筒状体の軸方向に平行に分割する態様で、基板とな
るインコネルを用いて、4分割した分割基板を4個製造
した。各分割基板には接合のためのフランジをそれぞれ
分割接合部の2ヵ所に設けた。各分割基板をサンドブラ
ストにより表面処理を行い、その後中間層のガラス層を
30mm間隔の格子状で形成するために紙テープでマスキ
ングし、ホーロー用釉薬(ガラススラリー)をスプレー
塗布して、800〜900℃で1時間焼成し、100〜
200μmの厚さで、格子状のガラス層をフランジを除
く各分割基板上に形成した。
【0045】次いで、300μmのAg箔をインコネル基
板上のガラス層上にフランジ設置側部でAg箔がはみ出る
ように載置して850〜900℃で1時間加熱して、ガ
ラス層とAg箔とを接合した。次に、 Bi2Sr2CaCu2Oxを含
有するスラリーをスプレー塗布して、酸素雰囲気中87
5〜900℃で30分間部分溶融した後、850℃まで
冷却速度0.5℃/分で徐冷し、850℃で15時間結
晶化した。その後、窒素雰囲気に変え、700〜250
℃で10時間熱処理して厚さ250〜350μmのBi系
酸化物超電導層を形成し、基板−中間層−酸化物超電導
層の積層構造からなる分割体を得た。
【0046】次に、得られた4個の分割体のそれぞれの
フランジを合わせ、ボルトとナットにより図13の態様
で固定して酸化物超電導層が外側である円筒体を構成
し、その後Ag箔の重なり部分の接点を溶接で接合した。
【0047】次に、上記のようにして得られた円筒体の
超電導層の非接合部をマスクし、接合部にBi2Sr2CaCu2O
x を含有するスラリーをスプレー塗布して成形した後、
図22に示す加熱方法により焼成スケジュールは前記し
た仕切り板を用いた雰囲気制御方法で接合部を加熱焼成
した。
【0048】得られた酸化物超電導円筒体は、目視観察
にて外観上は良好であり、また冷熱サイクル評価(表1
の評価1)および局所Jc評価(表1の評価2)も良好で
あった。これらの結果を下記表1に示した。
【0049】なお、冷熱サイクル評価は、酸化物超電導
円筒体を液体窒素中に浸漬し、円筒体全体が液体窒素温
度となった後、30分保持して磁気シールド能を測定し
た。その後、円筒体を液体窒素中から取り出し、室温に
放置し円筒体全体が室温になった後30分保持する操作
を1サイクルとし、再び液体窒素中に浸漬、保持、磁気
シールド能測定、室温取り出し、放置、保持とサイクル
を5回繰り返し、1回目と5回目の冷熱サイクル磁気シ
ールド能とをそれぞれ次式にて比較し、80%以上を○
(良好)、50%以上を△(普通)、50%未満を×
(不良)とした。
【0050】 耐久率(%) =〔(5回冷熱サイクル磁気シールト゛ 能)/(1回
冷熱サイクル磁気シールト゛ 能)〕×100
【0051】ここで磁気シールド能は、円筒体中に備え
たガウス・メーターを観測しながら、円筒体外部の電磁
石で磁場を印加していき、ガウス・メーターの示す値が
バックグラウンドの値より増加を始めた時点での磁場を
記録し、測定した。
【0052】また、局所Jc評価は、円筒体表面を一辺
10mmのマスに区切り、各マスの中心部のJc(臨界電流
密度)値を測定し、次式の低下率で評価を行ない、20
%未満を○(良好)、50%未満を△(普通)、50%
以上を×(不良)とした。 低下率(%) =〔(局所Jcの平均値−局所Jcの最小値)/
(局所Jcの平均値)〕×100
【0053】(実施例2〜37)表1に示した底付また
は底無しの円筒体あるいは平板を、基板材質、分割形
態、分割数、基板の接合形態、中間層のAg層の厚さ及び
接合形態、接合部加熱方法および焼成スケジュールをそ
れぞれ表1に示したようにして、実施例1と同様にして
各酸化物超電導磁気シールド体を得て、外観、冷熱サイ
クル評価(表1の評価1)および局所Jc評価(表1の評
価2)を行った。その結果を下記表1に示した。
【0054】なお、実施例34〜36は、図9、図10
及び図11に示す小型円筒付きの底付筒状体についての
もので、図9では底付筒状体20は外側に超電導層を形
成したタイプ、図10では底付筒状体20は内側に超電
導層を形成したタイプを示し、底付筒状体20の底部に
小型円筒21を挿入形成したものである。又、図11は
底付筒状体20の底部に小型円筒21を接合したもので
ある。尚、図中、22は接合部であり、接合部22には
超電導体原料23が塗布形成されている。
【0055】
【表1】
【0056】(比較例1〜17)基板−中間層(ガラス
層及び銀層)−酸化物超電導層からなる底付または底無
しの円筒体あるいは平板を一体的に形成した以外は、実
施例1と同様にして下記表2に示した各酸化物超電導磁
気シールド体を得て、外観、冷熱サイクル評価(表2の
評価1)および局所Jc評価(表2の評価2)を行った。
その結果を下記表2に示した。
【0057】
【表2】
【0058】上記の実施例及び比較例より明らかなよう
に、基板−酸化物超電導層を少なくとも有する二層以上
の積層構造からなる分割体を用いて形成した実施例の酸
化物超電導磁気シールド体は、比較的小径の平板あるい
は筒状体にあっては、一体的に形成した比較例の超電導
磁気シールド体と同程度に外観、冷熱サイクル評価およ
び局所Jc評価共に良好であるが、比較的大径の平板ある
いは筒状体においては、一体的に形成した比較例の超電
導磁気シールド体に比べて、その外観、冷熱サイクル評
価および局所Jc評価が向上することがわかる。
【0059】
【発明の効果】本発明の酸化物超電導磁気シールド体
は、基板−酸化物超電導層を少なくとも有する二層以上
の積層構造からなる分割体を用いて所望の形状に構成す
るため、大型及び/或いは複雑な形状の筒状体、平板等
であっても製造が容易であり、しかも得られる筒状体、
平板の磁気シールド能も安定するため、極めて実用性が
高く工業的に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の分割形態と分割体の形状の典型的な例
を示す説明図である。
【図2】本発明の分割形態と分割体の形状の典型的な例
を示す説明図である。
【図3】本発明の分割形態と分割体の形状の典型的な例
を示す説明図である。
【図4】本発明の分割形態と分割体の形状の典型的な例
を示す説明図である。
【図5】本発明の分割形態と分割体の形状の典型的な例
を示す説明図である。
【図6】本発明の分割形態と分割体の形状の典型的な例
を示す説明図である。
【図7】本発明の分割形態と分割体の形状の典型的な例
を示す説明図である。
【図8】本発明の分割形態と分割体の形状の典型的な例
を示す説明図である。
【図9】本発明の分割形態と分割体の形状の典型的な例
を示す説明図である。
【図10】本発明の分割形態と分割体の形状の典型的な
例を示す説明図である。
【図11】本発明の分割形態と分割体の形状の典型的な
例を示す説明図である。
【図12】本発明の分割形態と分割体の形状の典型的な
例を示す説明図である。
【図13】本発明の分割体の接合の実施例を示した断面
説明図である。
【図14】本発明の分割体の接合の実施例を示した断面
説明図である。
【図15】本発明の分割体の接合の実施例を示した断面
説明図である。
【図16】本発明の分割体の接合の実施例を示した断面
説明図である。
【図17】本発明の分割体の接合の実施例を示した断面
説明図である。
【図18】本発明の分割体の接合の実施例を示した断面
説明図である。
【図19】本発明の分割体の接合の実施例を示した断面
説明図である。
【図20】本発明の接合部加熱に際しての雰囲気調整方
法を示す説明図である。
【図21】本発明の接合部加熱に際しての雰囲気調整方
法を示す説明図である。
【図22】接合部加熱方法の例を示す説明図である。
【図23】接合部加熱方法の例を示す説明図である。
【図24】接合部加熱方法の例を示す説明図である。
【図25】接合部加熱方法の例を示す説明図である。
【図26】接合部加熱方法の例を示す説明図である。
【図27】接合部加熱方法の例を示す説明図である。
【図28】接合部加熱方法の例を示す説明図である。
【符号の説明】
1…基板 2…ガラス層 3…Ag層 4…超電導層 5…分割体 6…フランジ部 7…ナット 8…ボルト 9…基板接合部 10…上Ag層先端部と下Ag層との接点 11…各酸化物超電導層接合部 12…接合部超電導体(原料) 20…底付筒状体 21…小型円筒 22…接合部 23…超電導体原料
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年3月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項14
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】 より詳しい接合方法は、まず接合部11
に加えてある上記超電導原料を酸素を20%以上含有す
る雰囲気で、少なくとも接合領域を、上記の何れかの方
法で加熱焼成し、次に酸化物超電導体結晶の安定成長の
ために焼成温度より低温で酸素を20%以上含有する雰
囲気で第一熱処理をすることにより、接合部超電導体1
2で酸化物超電導層4を接合する。ここで接合部超電導
体12が超電導層4を形成する超電導体と同種である場
合には、第一熱処理での結晶成長は両者が接している面
をまたがっても起きることにより、両者は一体化する。
さらに、Bi2Sr2CaCu2Oxを主成分とする酸化物超電導体
では、最後に酸化物超電導体よりの酸素放出を主目的と
して第一熱処理温度より低温で酸素を15%以下含有す
る雰囲気で第二熱処理をすることにより接合部を超電導
的に接続する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】 次に第一熱処理として、富酸素雰囲気に
保ったまま、接合部及びその隣接部の酸化物超電導体Bi
2Sr2CaCu2Oxを820〜870℃に保持し、超電導体の
安定成長をはかる。その後に、酸素濃度15%以上、好
ましくは20%以上の雰囲気中で領域Aの最高温度が7
80℃、好ましくは750℃になるまで冷却する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】 次に第一熱処理として、領域Aを富酸素
雰囲気に保ったまま、接合部及びその隣接部の酸化物超
電導体Bi2Sr2CaCu2Oxを820〜870℃に保持し、超
電導体の安定成長をはかる。この間、領域Bは貧酸素雰
囲気に保持する。そして、この第一熱処理の後に酸素濃
度15%以上、好ましくは20%以上の雰囲気中で領域
Aの最高温度が780℃、好ましくは750℃になるま
で冷却する。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも基板−酸化物超電導層を有す
    る二層以上の積層構造からなり、該基板−酸化物超電導
    層の積層構造からなる分割体を接合して一体的に形成さ
    れていることを特徴とする超電導磁気シールド体。
  2. 【請求項2】 各分割体を接合する際に生じる各酸化物
    超電導層間隙部にさらに酸化物超電導層を接合形成した
    請求項1記載の超電導磁気シールド体。
  3. 【請求項3】 各分割体を接合するに際し、各々の酸化
    物超電導層を接触させ、各接触部を加熱し接合した請求
    項1記載の超電導磁気シールド体。
  4. 【請求項4】 超電導磁気シールド体が、少なくとも基
    板−酸化物超電導層を有する二層以上の積層構造からな
    る筒状体で、分割体の接合が筒状体の軸方向に平行であ
    る請求項1〜3のいずれかに記載の超電導磁気シールド
    体。
  5. 【請求項5】 超電導磁気シールド体が、少なくとも基
    板−酸化物超電導層を有する二層以上の積層構造からな
    る筒状体で、前記分割体の接合が筒状体の軸方向に垂直
    である請求項1〜3のいずれかに記載の超電導磁気シー
    ルド体。
  6. 【請求項6】 超電導磁気シールド体が平板である請求
    項1〜3のいずれかに記載の超電導磁気シールド体。
  7. 【請求項7】 筒状体が底付筒状体であり、底部および
    底部と筒状部との連続部が、曲率半径5mm以上の曲面
    部、平面部および折れ角が90°以上270°以下の屈
    折部のいずれか一つの形状、又はそれらの一つ以上の組
    合せ形状を有する請求項4または5記載の超電導磁気シ
    ールド体。
  8. 【請求項8】 基板と酸化物超電導層の間に中間層が形
    成される請求項1〜7のいずれかに記載の超電導磁気シ
    ールド体。
  9. 【請求項9】 中間層に貴金属層を有する請求項8記載
    の超電導磁気シールド体。
  10. 【請求項10】 中間層の酸化物超電導層と接触する部
    分が貴金属である請求項8記載の超電導磁気シールド
    体。
  11. 【請求項11】 中間層がガラス層と貴金属層とから構
    成され、該ガラス層が基板及び貴金属層の間に配置され
    ている請求項10記載の超電導磁気シールド体。
  12. 【請求項12】 該ガラス層が部分的に配置されている
    請求項11記載の超電導磁気シールド体。
  13. 【請求項13】 接合により所望の形状を形成するよう
    に分割された基板あるいは基板上に中間層が一層以上積
    層された積層基板上に、酸化物超電導原料を被覆し焼成
    して少なくとも基板−酸化物超電導層を有する二層以上
    の積層構造からなる分割体を作製した後、この分割体を
    所望の形状に組合せ、次いで分割体における各層を接合
    することを特徴とする超電導磁気シールド体の製造方
    法。
  14. 【請求項14】 分割体における酸化物超電導層を接合
    するに際し、該分割体の接合部を局所的に加熱し、加熱
    接合時に850℃以上となる領域を酸素濃度20%以上
    に雰囲気制御し、加熱接合時に280℃以上となる領域
    を、接合後酸素濃度15%以下の雰囲気中280〜78
    0℃で熱処理する請求項13記載の超電導磁気シールド
    体の製造方法。
  15. 【請求項15】 酸化物超電導層がBi-Sr-Ca-Cu-O 系化
    合物の多層ペロブスカイト構造を有する酸化物からなる
    請求項13記載の超電導磁気シールド体の製造方法。
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