JPH05144829A - バイポーラトランジスタ及びその製造方法 - Google Patents

バイポーラトランジスタ及びその製造方法

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JPH05144829A
JPH05144829A JP30095091A JP30095091A JPH05144829A JP H05144829 A JPH05144829 A JP H05144829A JP 30095091 A JP30095091 A JP 30095091A JP 30095091 A JP30095091 A JP 30095091A JP H05144829 A JPH05144829 A JP H05144829A
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transistor
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 トランジスタの真性領域のベース・コレクタ
接合容量を一定の値に保ったままベース抵抗を小さくす
る。 【構成】 トランジスタの動作領域7を決定するマスク
5がL字形のパターンを有するため、外部ベース領域1
5の長さH1 がエミッタ真性領域14の長さH2 よりも
長くなっている。 【効果】 本発明によれば、RB (CBC+Cbc)を最小
にすることができる。その結果、トランジスタの最大発
振周波数を向上させることができ、高速高周波特性の優
れたバイポーラトランジスタを実現できる効果がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バイポーラトランジス
タ及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体装置の高速化,集積化に向
けて、活発な研究開発が進められている。特に化合物半
導体等のヘテロ接合を利用したバイポーラトランジスタ
(以下、HBTと称す)は、ベースを高ドーピングして
もエミッタ注入効率を高く保てるため、高利得で高速性
を有するデバイスとして注目されている。このHBTは
低温再成長可能な分子線エピタキシャル成長法,マイグ
レーション・エンハンスド・エピタキシャル成長法,イ
オン注入技術等の化合物半導体及び絶縁体の薄膜多層プ
ロセス技術の進展に伴い、その実現が可能となった。
【0003】このHBTにおいて、高速、高周波特性を
表す一つの指標である最大発振周波数fmax は次式で示
される。
【0004】
【数1】
【0005】ここで、fT は、電流利得遮断周波数、R
B はトランジスタの外部ベース領域におけるベース抵
抗、CBCはトランジスタのエミッタ真性領域におけるベ
ース・コレクタ接合容量、Cbcはトランジスタの外部ベ
ース領域におけるベース・コレクタ容量である。この数
1から明らかなように、HBTの高速動作を実現する一
つの手段として、トランジスタ構造の最適化を図ること
によって、RB (CBC+Cbc)を最小にする必要があ
る。一般に、Cbcが外部ベース領域の面積に比例する
が、RB が反比例する。従って、トランジスタのエミッ
タ真性領域の幅及び長さが一定の場合、CBCが一定に保
たれるため、外部ベース領域の幅を一定し、その長さを
増やせば増やすほどRB(CBC+Cbc)が小さくなる。
【0006】従来は図4及び図8に示すHBTの構造が
用いられていた。図7に示すように、n−GaAsから
なるコレクタ層2と、p−GaAsからなるベース層3
と、n−AlGaAsからなるエミッタ層4とを有する
従来のHBTにおいて、長四角形パターンを有するマス
ク55により、トランジスタの動作領域7を形成し、所
定の開口パターンを備えたいくつかのマスクを利用する
ことによって、基板をそれぞれコレクタ層及びベース層
に達するまでエッチ除去した後、図8に示すようにエミ
ッタ電極13,ベース電極9及びコレクタ電極11を形
成していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のHB
Tにおいて、図8からも解るように、トランジスタの動
作領域6を決定するマスク55が長四角形パターンを有
するため、エミッタ真性領域14の長さと外部ベース領
域15の長さが同等の値Hになっている。以上述べたこ
とより、トランジスタの構造が最適化されていないた
め、RB (CBC+Cbc)が最小にされず、このような従
来のHBTから優れた高速高周波特性は期待できない。
【0008】本発明の目的は、上記の問題点を解決し、
高速化,高周波化に適応したバイポーラトランジスタ及
びその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、半絶縁性基板
上に形成された第1の半導体材料からなるコレクタ層
と、このコレクタ層上に形成された第2の半導体材料か
らなるベース層と、さらに前記ベース層上に形成された
第3の半導体材料からなるエミッタ層とを有するバイポ
ーラトランジスタにおいて、外部ベース領域の長さがこ
れと接するエミッタ真性領域の長さよりも長くなってい
ることを特徴とする。
【0010】また、本発明のバイポーラトランジスタの
製造方法は、半絶縁性基板上に第1の半導体材料からな
るコレクタ層、第2の半導体材料からなるベース層、第
3の半導体材料からなるエミッタ層を順次形成する工程
と、所定の寸法のL字形の様な直角形パターンを有する
第1のマスクを形成する工程と、前記半絶縁性基板の表
面側からこの基板に対してイオンを注入する工程と、第
1のマスクを除去する工程と、少なくとも第1のマスク
で覆われた領域の比較的長さが長い位置に所定のストラ
イプ・パターンの開口部を備えた第2のマスクを形成す
る工程と、前記半絶縁性基板をベース層に達するまで選
択的にエッチ除去しベース電極を形成する工程と、第2
のマスクを除去する工程と、少なくとも第1のマスク及
び第2のマスクで覆われた領域の所定の位置に前記第2
のマスクのストライプと並列に所定のストライプ・パタ
ーンの開口部を備えた第3のマスクを形成する工程と、
前記半絶縁性基板をコレクタ層に達するまで選択的にエ
ッチ除去しコレクタ電極を形成する工程と、第3のマス
クを除去する工程と、少なくとも第1,第2及び第3の
マスクで覆われた領域の所定の位置に前記第3のマスク
のストライプと並列に所定のストライプ・パターンの開
口部を備えた第4のマスクを形成し、エミッタ電極を形
成する工程とを含むことを特徴とする。
【0011】
【作用】本発明のバイポーラトランジスタにおいては、
トランジスタの動作領域を決定するマスクがL字形の様
な直角形パターンを有するため、外部ベース領域の長さ
がエミッタ真性領域の長さよりも長く形成できるため、
B (CBC+Cbc)を最小にすることができる。
【0012】
【実施例】以下に図面を参照して本発明を詳細に説明す
る。図1〜図6は本発明の一実施例を示すHBTの製造
工程順序図であり、各図の(a)は断面を、各図の
(b)は平面を示している。
【0013】先ず、図1及び図2に示すように、基板1
上にn−GaAsからなるコレクタ層2、p−GaAs
からなるベース層3、n−AlGaAsからなるエミッ
タ層4を形成した後に、L字形のパターンを有する金マ
スク5を用いて、基板1を表面側からイオン注入するこ
とによって高抵抗化層6を備えることによりトランジス
タの動作領域7を形成する。
【0014】次に、図3に示すように、トランジスタの
動作領域7の長い位置に開口部を備えたマスク8を利用
し、基板をベース層3に達するまでエッチ除去した後
に、ベース電極9を形成する。
【0015】更に、図4に示すように、マスク10を利
用し、基板をコレクタ層2に達するまでエッチ除去した
後に、コレクタ電極11を形成する。
【0016】最後に、図5に示すように、マスク12を
利用することによって、エミッタ層4の所定部分を露出
させエミッタ電極13を形成すると、図6に示す本発明
のバイポーラトランジスタが得られる。
【0017】図6(a)において、14はエミッタ真性
領域、15はベース外部領域である。また図6(b)に
おいて、H1 はトランジスタの動作領域における外部ベ
ース領域の長さ、H2 がエミッタ真性領域の長さであ
り、H1 をH2 よりも長く形成できる。
【0018】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、トランジスタの動作領域における外部ベース領域
の長さH1 が、エミッタ真性領域の長さH2 よりも長く
形成できるため、RB (CBC+Cbc)を最小にすること
ができる。その結果、トランジスタの最大発振周波数を
向上させることができ、高速高周波特性の優れたバイポ
ーラトランジスタが実現できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバイポーラトランジスタの製造方法の
一実施例を説明するための半導体チップの断面図及び平
面図である。
【図2】本発明のバイポーラトランジスタの製造方法の
一実施例を説明するための半導体チップの断面図及び平
面図である。
【図3】本発明のバイポーラトランジスタの製造方法の
一実施例を説明するための半導体チップの断面図及び平
面図である。
【図4】本発明のバイポーラトランジスタの製造方法の
一実施例を説明するための半導体チップの断面図及び平
面図である。
【図5】本発明のバイポーラトランジスタの製造方法の
一実施例を説明するための半導体チップの断面図及び平
面図である。
【図6】本発明のバイポーラトランジスタの構造の一実
施例を説明するための半導体チップの断面図及び平面図
である。
【図7】従来のHBTの構造を示す図である。
【図8】従来のHBTの構造を示す図である。
【符号の説明】 1 GaAs半絶縁性半導体基板 2 n−GaAsコレクタ層 3 p−GaAsベース層 4 AlGaAsエミッタ層 5,8,10,12,55 マスク 6 高抵抗化層 7 トランジスタ動作領域 9 ベース電極 11 コレクタ電極 13 エミッタ電極 14 エミッタ真性領域 15 ベース外部領域

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半絶縁性基板上に形成された第1の半導体
    材料からなるコレクタ層と、このコレクタ層上に形成さ
    れた第2の半導体材料からなるベース層と、さらに前記
    ベース層上に形成された第3の半導体材料からなるエミ
    ッタ層とを有するバイポーラトランジスタにおいて、 外部ベース領域の長さがこれと接するエミッタ真性領域
    の長さよりも長くなっていることを特徴とするバイポー
    ラトランジスタ。
  2. 【請求項2】半絶縁性基板上に第1の半導体材料からな
    るコレクタ層、第2の半導体材料からなるベース層、第
    3の半導体材料からなるエミッタ層を順次形成する工程
    と、 所定の寸法のL字形の様な直角形パターンを有する第1
    のマスクを形成する工程と、 前記半絶縁性基板の表面側からこの基板に対してイオン
    を注入する工程と、 第1のマスクを除去する工程と、 少なくとも第1のマスクで覆われた領域の比較的長さが
    長い位置に所定のストライプ・パターンの開口部を備え
    た第2のマスクを形成する工程と、 前記半絶縁性基板をベース層に達するまで選択的にエッ
    チ除去しベース電極を形成する工程と、 第2のマスクを除去する工程と、 少なくとも第1のマスク及び第2のマスクで覆われた領
    域の所定の位置に前記第2のマスクのストライプと並列
    に所定のストライプ・パターンの開口部を備えた第3の
    マスクを形成する工程と、 前記半絶縁性基板をコレクタ層に達するまで選択的にエ
    ッチ除去しコレクタ電極を形成する工程と、 第3のマスクを除去する工程と、 少なくとも第1,第2及び第3のマスクで覆われた領域
    の所定の位置に前記第3のマスクのストライプと並列に
    所定のストライプ・パターンの開口部を備えた第4のマ
    スクを形成し、エミッタ電極を形成する工程とを含むこ
    とを特徴とするバイポーラトランジスタの製造方法。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63202963A (ja) * 1987-02-19 1988-08-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd ヘテロ接合バイポーラトランジスタ
JPS63287058A (ja) * 1987-05-19 1988-11-24 Sumitomo Electric Ind Ltd ヘテロ接合バイポ−ラトランジスタの製造方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS63287058A (ja) * 1987-05-19 1988-11-24 Sumitomo Electric Ind Ltd ヘテロ接合バイポ−ラトランジスタの製造方法

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