JPH05142849A - 電子写真用トナー - Google Patents

電子写真用トナー

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JPH05142849A
JPH05142849A JP3311102A JP31110291A JPH05142849A JP H05142849 A JPH05142849 A JP H05142849A JP 3311102 A JP3311102 A JP 3311102A JP 31110291 A JP31110291 A JP 31110291A JP H05142849 A JPH05142849 A JP H05142849A
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JP
Japan
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toner
silica
ratio
particle
additive
Prior art date
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Application number
JP3311102A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Nakano
哲也 中野
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Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来より流動性に優れ、しかも、帯電量の変
動に伴う画像欠陥を引き起こすおそれのない電子写真用
トナーを提供する。 【構成】 疎水性シリカ系添加剤と、流動性付与効果に
優れ、しかも、電子写真用トナーの帯電に関与しない球
状シリカ粒子とを併用した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電式複写機やレーザ
ービームプリンタ等の画像形成装置に、キャリヤととも
に2成分系現像剤として使用される電子写真用トナーに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】いわゆる電子写真法を利用した、静電式
複写機やレーザービームプリンタ等の画像形成装置に、
キャリヤとともに2成分系現像剤として使用される電子
写真用トナーは、通常、定着樹脂中に、カーボンブラッ
ク等の添加剤や電荷制御剤を配合し、これを所定の粒度
に造粒することで製造される。また、かかる電子写真用
トナーにおいては、流動性、帯電性、帯電安定性等の特
性を改善するために、シリカ系添加剤により表面処理す
ることが行われている。
【0003】シリカ系添加剤としては、疎水性シリカ系
添加剤および親水性シリカ系添加剤があるが、特に、電
子写真用トナーに耐湿性、保存性を付与し得る疎水性シ
リカ系添加剤が好適に使用される。この疎水性シリカ系
添加剤は、通常、トナー粒子に対して、0.1〜1.2
重量%の割合で添加される。上記電子写真用トナーは、
ボトル状等の種々の形状を有する容器内に充填されて保
管あるいは運搬される。
【0004】電子写真用トナーの容器内への充填は、容
器内へ電子写真用トナーを自然落下させることで行われ
ている。このため、容器内の空気が妨げとなって、電子
写真用トナーを高速で充填できない上、充填された電子
写真用トナーは空気を巻き込んでいるため嵩密度が低
く、保管や運搬の効率が悪くなる。そこで近時、容器内
を減圧状態に保ちつつ充填を行うことで空気の影響を減
じ、それによって、電子写真用トナーの容器内への充填
速度を高めて生産性を向上するとともに、電子写真用ト
ナーの容器内への充填密度を高めて保管や運搬の効率を
向上しようとする、減圧充填法が試みられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の電子写
真用トナーを、上記の充填方法で容器内に高密度に充填
すると、トナー粒子間で凝集が発生して流動性が著しく
低下し、正常な画像形成を行えなくなるという問題があ
る。凝集の発生を防止して電子写真用トナーの流動性を
向上するには、疎水性シリカ系添加剤を前記範囲より多
量に添加すればよいが、その場合には、画像形成時にお
ける電子写真用トナーの帯電量が過大になり、画像濃度
の低下等、画像欠陥を引き起こすおそれがあった。
【0006】本発明は、以上の事情に鑑みてなされたも
のであって、従来より流動性に優れ、しかも、帯電量の
変動に伴う画像欠陥を引き起こすおそれのない電子写真
用トナーを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用】上記課題を解
決するため、本発明者らは、種々のシリカ系材料につい
て検討を行った。その結果、金属ケイ素粉末を原料とし
て自己燃焼法により製造される球状シリカ粒子が、流動
性付与効果に優れ、しかも、電子写真用トナーの帯電に
関与しないことを発見した。そこで、この球状シリカ粒
子を、従来の疎水性シリカ系添加剤と併用すれば、電子
写真用トナーの帯電量を増加させることなく、流動性を
向上できるものと考え、両者の添加割合等についてさら
に検討を行った結果、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明の電子写真用トナーは、
シリカ系添加剤として、疎水性シリカ系添加剤と、1次
粒子の平均粒径が0.1〜1μmの球状シリカ粒子とを
併用するとともに、上記疎水性シリカ系添加剤のトナー
粒子に対する添加割合が0.1〜1.2重量%、球状シ
リカ粒子のトナー粒子に対する添加割合が0.01〜
0.1重量%で、かつ、疎水性シリカ系添加剤の添加量
Aと球状シリカ粒子の添加量Bとの比A/Bが、重量比
で5〜15の範囲内であることを特徴とする。
【0009】疎水性シリカ系添加剤としては、四塩化ケ
イ素等の揮発性ケイ素化合物を原料として、気相におけ
る燃焼加水分解により得られるヒュームドシリカを、ジ
メチルジクロルシランのようなシラン類で処理し、表面
のシラノール基をオルガノシランで封鎖することで製造
される、高度に疎水性が付与されたシリカや、或いは、
アーク炉から揮発する一酸化ケイ素を燃焼して得られる
アーク法シリカが好適に使用される。
【0010】これら疎水性シリカ系添加剤は、何れも、
粒子表面にシラノール基が殆ど存在しないため、上記ヒ
ュームドシリカ等の、他の気相法シリカに比して高度に
疎水性であり、電子写真用トナーの耐湿性、保存性を著
しく向上できる。これら疎水性シリカの、1次粒子の平
均粒径は、製法上、0.005〜0.05μm程度であ
り、安定した帯電特性、流動性を得るためには、上記粒
径範囲内で、粒径のばらつきが少なく、粒径分布がより
シャープであることが好ましい。
【0011】上記疎水性シリカ系添加剤の好適な例とし
ては、例えば日本アエロジル社製の商品名アエロジルR
−972や、キャボット社製の商品名キャボシールTS
−720等があげられる。疎水性シリカ系添加剤の、ト
ナー粒子に対する添加割合は0.1〜1.2重量%の範
囲内に限定される。
【0012】疎水性シリカ系添加剤のトナー粒子に対す
る添加割合が0.1重量%未満では、電子写真用トナー
の流動性が低下するとともに、当該電子写真用トナーの
帯電特性が不安定化し、繰り返し画像形成を行った際
に、画像濃度等のばらつきが大きくなる。逆に、疎水性
シリカ系添加剤のトナー粒子に対する添加割合が1.2
重量%を超えると、前述したように電子写真用トナーの
帯電量が過大になり、画像濃度の低下等の問題を引き起
こす。
【0013】球状シリカ粒子は、前述したように、金属
ケイ素粉末を原料として自己燃焼法により製造されるも
ので、1次粒子の平均粒径が0.1〜1μmの、ほぼ真
球状のアモルファスシリカ粒子である。この球状シリカ
粒子についても、安定した流動性を得るためには、上記
粒径範囲内で、粒径のばらつきが少なく、粒径分布がよ
りシャープであることが好ましい。
【0014】上記球状シリカ粒子の好適な例としては、
例えばアドマテック社の商品名アドマファインSO−2
5R、SO−25H等があげられる。球状シリカ粒子
の、トナー粒子に対する添加割合は0.01〜0.1重
量%の範囲内に限定される。球状シリカ粒子のトナー粒
子に対する添加割合が0.01重量%未満では、球状シ
リカ粒子の添加効果が得られず、特に電子写真用トナー
を高密度に充填した場合に、凝集による流動性の低下を
来し、形成画像に白抜け等の画像欠陥を生じる。逆に、
球状シリカ粒子のトナー粒子に対する添加割合が0.1
重量%を超えると、当該球状シリカ粒子は、前述したよ
うに帯電に寄与しないため、電子写真用トナーの帯電特
性が不安定化し、繰り返し画像形成を行った際に、画像
濃度等のばらつきが大きくなる。
【0015】さらに、上記疎水性シリカ系添加剤の添加
量Aと球状シリカ粒子の添加量Bとの比A/B(重量
比)は、5〜15の範囲内に限定される。比A/Bが5
未満では、相対的に球状シリカ粒子の添加量が多過ぎ
て、電子写真用トナーの帯電特性が不安定化し、繰り返
し画像形成を行った際に、画像濃度等のばらつきが大き
くなる。逆に、比A/Bが15を超えると、相対的に疎
水性シリカ系添加剤の添加量が多過ぎて、電子写真用ト
ナーの帯電量が過大になり、画像濃度の低下等、画像欠
陥を生じる。
【0016】上記疎水性シリカ系添加剤および球状シリ
カ粒子により表面処理されるトナー粒子としては、定着
用樹脂に着色剤、電荷制御剤、離型剤(オフセット防止
剤)等の添加剤を配合し、適当な粒径に造粒して製造さ
れる通常のトナー粒子を使用することができる。使用す
る定着用樹脂は、とくに限定されるものではなく、例え
ばエポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、スチレン系樹
脂、アクリル系樹脂、ポリアミド樹脂、石油樹脂、シリ
コーン樹脂、ジエン系樹脂、オレフィン系樹脂、酢酸ビ
ニル重合体、ポリエーテル、ポリウレタン、パラフィン
ワックスおよびそれらの共重合体等を単独でまたは混合
して使用することができる。これらの樹脂のうち、スチ
レン系樹脂、とくにスチレン−アクリル系共重合体を使
用するのが好ましい。
【0017】スチレン−アクリル系共重合体において使
用するスチレン系モノマーとしては、スチレンの他に、
ビニルトルエン、α−メチルスチレン等が例示される。
また、アクリル系モノマーとしては、例えばアクリル
酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリ
ル酸−2−エチルヘキシル、β−ヒドロキシアクリル酸
エチル、γ−ヒドロキシアクリル酸プロピル、δ−ヒド
ロキシアクリル酸ブチル、β−ヒドロキシメタクリル酸
エチル、γ−アミノアクリル酸プロピル、γ−N,N−
ジエチルアミノアクリル酸プロピル、エチレングリコー
ルジメタクリル酸エステル、テトラエチレングリコール
ジメタクリル酸エステル等があげられる。
【0018】また、重合は、通常の懸濁重合法や乳化重
合法のほか、溶液重合法等も使用可能である。その際、
分子量ないし分子量分布の調整は、開始剤の種類や量、
連鎖移動に関係する溶剤の種類や分散剤あるいは乳化剤
の種類等を選ぶことによって行うことができる。本発明
の電子写真用二成分系トナーに使用する着色剤として
は、種々の着色顔料、体質顔料、導電性顔料、磁性顔
料、光導電性顔料等があげられ、これらは用途に応じて
1種または2種以上を組み合わせて使用される。
【0019】着色顔料としては、以下に例示のものが好
適に使用される。黒色 ファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマル、
ガスブラック、オイルブラック、アセチレンブラック等
のカーボンブラック、ランプブラック、アニリンブラッ
ク。
【0020】白色 亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛。赤色 ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、パーマ
ネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッ
ド、ウォッチングレッドカルシウム塩、レーキレッド
D、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ロー
ダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカー
ミン3B。
【0021】橙色 赤口黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジ
GTR、ピラゾロオレンジ、バルカンオレンジ、インダ
ンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレン
ジG、インダンスレンブリリアントオレンジGK。黄色 黄鉛、亜鉛華、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネ
ラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネー
プルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザーイエ
ローG、ハンザーイエロー10G、ベンジジンイエロー
G、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレー
キ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレー
キ。
【0022】緑色 クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、
マラカイトグリーンレーキ、ファナルイエローグリーン
G。青色 紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクト
リアブルーレーキ、フタロシアニンブルー部分塩素化
物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーB
C。
【0023】紫色 マンガン紫、ファーストバイオレットB、メチルバイオ
レットレーキ。 体質顔料としては、パライト粉、炭酸バリウム、クレ
ー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワ
イト等があげられる。導電性顔料としては、導電性カー
ボンブラックやアルミニウム粉等があげられる。
【0024】磁性顔料としては、各種フェライト、例え
ば、四三酸化鉄(Fe3O4) 、三二酸化鉄 (γ-Fe2O3) 、酸
化鉄亜鉛(ZnFe2O4) 、酸化鉄イットリウム(Y3Fe5O12)、
酸化鉄カドミウム(CdFe2O4) 、酸化鉄ガトリニウム(Gd3
Fe5O4)、酸化鉄銅(CuFe2O4)、酸化鉄鉛(PbFe12O19) 、
酸化鉄ネオジム(NdFeO3)、酸化鉄バリウム(BaFe12O19)
、酸化鉄マグネシウム(MgFe2O4) 、酸化鉄マンガン(Mn
Fe2O4) 、酸化鉄ランタン(LaFeO3)、鉄粉、コバルト
粉、ニッケル粉等があげられる。
【0025】光導電性顔料としては、酸化亜鉛、セレ
ン、硫化カドミウム、セレン化カドミウム等があげられ
る。着色剤は、結着樹脂100重量部に対して1〜30
重量部、好ましくは2〜20重量部の割合で使用され
る。電荷制御剤としては、トナーの極性に応じて、正電
荷制御用と負電荷制御用の2種類の電荷制御剤が用いら
れる。正電荷制御用の電荷制御剤としては、塩基性窒素
原子を有する有機化合物、例えば塩基性染料、アミノピ
リン、ピリミジン化合物、多核ポリアミノ化合物、アミ
ノシラン類等や、上記各化合物で表面処理された充填剤
等があげられる。負電荷制御用の電荷制御剤としては、
カルボキシ基を含有する化合物(例えばアルキルサリチ
ル酸金属キレート等)、金属錯塩染料、脂肪酸石鹸、ナ
フテン酸金属塩等があげられる。
【0026】電荷制御剤は、結着樹脂100重量部に対
して0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜8重量部
の割合で使用される。離型剤(オフセット防止剤)とし
ては、脂肪族系炭化水素、脂肪族金属塩類、高級脂肪酸
類、脂肪酸エステル類もしくはその部分ケン化物、シリ
コーンオイル、各種ワックス等があげられる。中でも、
重量平均分子量が1000〜10000程度の脂肪族系
炭化水素が好ましい。具体的には、低分子量ポリプロピ
レン、低分子量ポリエチレン、パラフィンワックス、炭
素原子数4以上のオレフィン単位からなる低分子量のオ
レフィン重合体等の1種または2種以上の組み合わせが
適当である。
【0027】離型剤は、結着樹脂100重量部に対して
0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜8重量部の割
合で使用される。トナー粒子は、以上の各成分を乾式ブ
レンダー、ヘンシェルミキサー、ボールミル等によって
均質に予備混練して得られた混合物を、例えばバンバリ
ーミキサー、ロール、一軸または二軸の押出混練機等の
混練装置を用いて均一に溶融混練した後、得られた混練
物を冷却して粉砕し、必要に応じて分級することで製造
される他、懸濁重合法等により製造することもできる。
【0028】得られるトナー粒子の粒径は、コールター
カウンターによる体積基準の平均粒径が5〜30μm、
とくに5〜15μmであるのが好ましい。本発明の電子
写真用トナーは、上記トナー粒子を、前述した疎水性シ
リカ系添加剤および球状シリカ粒子で表面処理すること
で製造される。表面処理は、上記各成分を、前述した添
加割合で配合して、攪拌混合することにより行われる。
使用する混合装置は、種々なものが採用可能であり、例
えばヘンシェルミキサー、V型混合機等があげられる。
ただし、添加剤がトナー粒子内に埋め込まれるおそれの
ある剪断力の大きい混合機や、添加剤を解砕するおそれ
のある圧縮力の大きい混合機はなるべく避けるのが好ま
しい。
【0029】疎水性シリカ系添加剤および球状シリカ粒
子は、同時にまたは順次、トナー粒子と混合すればよ
い。トナー粒子と添加剤との混合時間は、各成分の凝集
の程度、使用する混合装置の種類や回転数等に応じて変
化するため、とくに限定されない。
【0030】
【実施例】以下、実施例、比較例に基づいて本発明を説
明する。実施例1,2、比較例1,2 下記の成分を混合し、溶融混練後、冷却、粉砕、分級を
行って、平均粒径10μmのトナー粒子を作製した。
【0031】 スチレン−アクリル系共重合体: 100重量部 カーボンブラック: 10重量部 電荷制御剤(cr系金属錯体): 1.5重量部 離型剤(ポリプロピレン系ワックス): 3.0重量部 得られたトナー粒子に対し、平均粒径0.02μmの疎
水性シリカ系添加剤と、平均粒径0.5μmの球状シリ
カ粒子とを、それぞれの添加割合、並びに、両者の添加
量A,Bの比A/Bが表1に示す値となるように添加
し、ヘンシェルミキサーで均一に攪拌混合して、電子写
真用トナーを製造した。
【0032】上記各実施例、比較例の電子写真用トナー
について、以下の各試験を行った。トナー流動性試験 実施例、比較例の電子写真用トナー900gを、内法寸
法10×12×15cmのトナー容器内に減圧充填法で充
填し(減圧条件600mmHg)、7日間放置した後、図1
に示す装置を用いて流動性を測定した。
【0033】この装置は、試料トナーを載せるホッパ1
と、このホッパ1の底部開口11に配置されたトナー補
給ローラ2と、これらの下方位置に設けられた受皿3と
を有している。また、トナー補給ローラ2は、表面に凹
凸を設けた直径20mmの金属製の円筒体であり、回転す
ることで、試料トナーをホッパ1から受皿3に落下させ
るよう構成されている。そして、所定量の電子写真用ト
ナーをホッパ1上に載せ、トナー補給ローラ2を一定速
度で回転させて、一定時間の間に受皿3に落下するトナ
ー量を求め、トナーの流動性を評価するものである。今
回の測定では、トナー補給ローラ2の回転速度を毎分3
回転に設定し、5分間に受皿3に落下するトナーの量を
測定した。
【0034】画像形成試験 実施例、比較例で作製した電子写真用トナーに、それぞ
れ、平均粒径80μmのフェライトキャリヤを配合し、
均一に攪拌混合して、トナー濃度4%の2成分系現像剤
を作製した。つぎに、この現像剤を、静電式複写機(三
田工業社製のDC−4555)にスタート現像剤として
使用するとともに、同じ電子写真用トナーを補給用トナ
ーとして使用して、1万枚の連続複写を行った。そし
て、複写1枚目と、2500枚毎に1枚ずつ、計5枚の
サンプルを抽出して、反射濃度計(東京電色社製の型番
TC−6D)を用いて、複写画像の黒ベタ部の画像濃度
(ID)と、余白部分のカブリ濃度(FD)とを測定
し、両濃度の比ID/FDを算出した。
【0035】以上の結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】上記表1の結果より明らかなように、疎水
性シリカ系添加剤の添加割合が0.1未満で、かつ、比
A/Bが3未満である比較例1の電子写真用トナーは、
疎水性シリカ系添加剤の量が少な過ぎ、かつ、帯電に寄
与しない球状シリカ粒子の量が多過ぎるため、電子写真
用トナーの帯電特性が不安定化し、ID/FDが大きく
ばらついてしまった。また、この比較例1の電子写真用
トナーにおいては、疎水性シリカ系添加剤と球状シリカ
粒子の合計量が少ないため落下量が小さく、流動性が悪
いことも判った。
【0038】一方、疎水性シリカ系添加剤の添加割合が
1.2重量%を超え、かつ、比A/Bが17を超えた比
較例2の電子写真用トナーは、疎水性シリカ系添加剤の
量が多過ぎて、電子写真用トナーの帯電量が過大にな
り、ID/FDが低下した。また、この比較例2の電子
写真用トナーにおいては、疎水性シリカ系添加剤と球状
シリカ粒子の合計量が多いため落下量が大きく、見掛け
の流動性は向上したが、複写画像について、目視にて観
察を行ったところ、黒ベタ部にトナーの白抜けが観察さ
れ、このことから、球状シリカ粒子の量が少な過ぎるこ
とに起因するトナーの凝集が発生していることが判っ
た。
【0039】これに対し、実施例1,2の電子写真用ト
ナーは、何れも、複写1枚目から1万枚目までID/F
Dがほぼ一定しており、安定した帯電特性を有すること
がわかった。また、上記実施例1,2の電子写真用トナ
ーは、何れも、落下量に基づく流動性が良い上、目視に
て観察を行っても白抜け等の画像欠陥が見られず、流動
性に優れていることが判った。
【0040】
【発明の効果】上記のように、本発明の電子写真用トナ
ーは、シリカ系添加剤として、疎水性シリカ系添加剤
と、流動性付与効果に優れ、しかも、電子写真用トナー
の帯電に関与しない球状シリカ粒子とを併用しているた
め、従来より流動性に優れ、しかも、帯電量の変動に伴
う画像欠陥を引き起こすおそれがない。したがって、電
子写真用トナーの容器内への充填密度を高めて保管や運
搬の効率を向上しようとする減圧充填法に、特に好適に
使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トナーの流動性を評価する装置の概略図であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリカ系添加剤で表面処理した電子写真用
    トナーにおいて、上記シリカ系添加剤として、疎水性シ
    リカ系添加剤と、1次粒子の平均粒径が0.1〜1μm
    の球状シリカ粒子とを併用するとともに、上記疎水性シ
    リカ系添加剤のトナー粒子に対する添加割合が0.1〜
    1.2重量%、球状シリカ粒子のトナー粒子に対する添
    加割合が0.01〜0.1重量%で、かつ、疎水性シリ
    カ系添加剤の添加量Aと球状シリカ粒子の添加量Bとの
    比A/Bが、重量比で5〜15の範囲内であることを特
    徴とする電子写真用トナー。
JP3311102A 1991-11-26 1991-11-26 電子写真用トナー Pending JPH05142849A (ja)

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