JPH0514198B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0514198B2
JPH0514198B2 JP11528385A JP11528385A JPH0514198B2 JP H0514198 B2 JPH0514198 B2 JP H0514198B2 JP 11528385 A JP11528385 A JP 11528385A JP 11528385 A JP11528385 A JP 11528385A JP H0514198 B2 JPH0514198 B2 JP H0514198B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aluminum
heat exchanger
film
maltotriose
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP11528385A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS61276697A (ja
Inventor
Hideaki Kaneko
Rikuo Ogino
Ryosuke Sako
Akimitsu Fukuda
Toshio Takahashi
Masayoshi Nishikawa
Tsutomu Niwa
Hideto Ogawa
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NipponDenso Co Ltd filed Critical NipponDenso Co Ltd
Priority to JP11528385A priority Critical patent/JPS61276697A/ja
Publication of JPS61276697A publication Critical patent/JPS61276697A/ja
Publication of JPH0514198B2 publication Critical patent/JPH0514198B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はアルミニウム(本明細書で言うアルミ
ニウムとはアルミニウム合金を含む)製熱交換器
およびその製法に関するものであり、さらに詳し
く述べるならば冷凍サイクルの蒸発器、例えばカ
ーエアコン用蒸発器に用いて好適なものである。 〔従来の技術〕 一般的に熱交換器は、放熱あるいは冷却効果を
向上させるために、放熱部および冷却部の面積を
出来る限り大きくとる様に設計されており、しか
も小型化を図るため、風量が多くかつフインの間
隙が極めてせまい。このため大気中の水分がフイ
ン間隙に凝集する。水の凝集は、冷房運転時には
室内機に、暖房運転時には屋外機に生ずる。 上述の如き、凝縮水の発生により、フイン間に
水滴がたまると、通風抵抗を増大させ、性能低下
をきたし、またフインにさびが発生し、それが飛
散するという問題が起こる。 又、フイン間隙に溜つた水滴は熱交換器の送風
機によつて飛散し易くなり、熱交換器下部に設置
した水滴受皿からはみ出し易く熱交換器の近傍を
水で汚染することになる。 従つて、水滴がフイン間隙に残り、水滴による
目詰りを起させない様にする必要があるため、ア
ルミニウム・フイン表面に親水性を与え、もつ
て、水濡れ性を向上させることが望まれる。 親水性面をフインに形成する方法としてシリカ
微粒子、ケイ酸塩、炭酸カルシウム、水酸化アル
ミナゾルを含有する皮膜を塗布する方法が公知で
ある。しかしながら、これらの無機物質皮膜は使
用経時によつて無機物質が脱離し易く、微粉末と
して飛散し易くそれによつて嗅覚を刺激し不快感
を得え、なおかつ親水性能を低下せしめる傾向を
示す。シリカ等の微粉末の飛散を防止するために
シリカ等の皮膜に樹脂を含有せしめる方法もある
が、多くの場合、樹脂比率の増加によつて親水性
能が低下する傾向を示す。すなわち有機高分子樹
脂材料の一般的性質として、樹脂皮膜上の水の接
触角が30度以下になり難く、良好な水濡れ性面を
得ることで困難であるがために、無機物質の飛散
を防止するだけの樹脂比率を増加させると目的と
する親水性が得られない。又、樹脂に界面活性剤
を補助的に添加する方法も公知であるが、界面活
性剤は水に溶解し、流去し易く、親水性面の持続
性に欠点を有する。 上述の処理により親水性を与えられたアルミニ
ウムの表面は一般に、水によつて腐食し易く、且
つ流去し易くなるので、従つて、熱交換器の使用
経時によつて、親水性面が損なわれる場合が多か
つた。 従来、防食のためのアルミニウム製熱交換器の
表面処理としてクロメート化成処理が知られてい
るが、クロメート化成皮膜は皮膜形成初期には水
濡れ性を有するが、親水性面から疏水性面に経時
変化する性質を有するために、クロメート化成皮
膜形成法は親水性面形成法としては不満足であ
り、耐食性付与の機能しか有しておらない。耐食
性を付与する表面処理方法としては、クロム酸に
よる化成処理以外に陽極酸化処理、並びに樹脂皮
膜処理などが知られているが、これらの処理によ
つて形成される表面皮膜も撥水性である。 〔発明が解決しようとする問題点〕 従来のアルミニウム製熱交換器は、アルミニウ
ムコイル材を裁断、打抜成型、および溶接加工後
のアルミニウム製熱交換器の組立完成品を上述の
耐食性表面処理するか、あるいは下地として耐食
性表面処理した後に親水性表面を形成する場合
と、アルミニウムコイル材にこれらの表面処理を
予め施した所謂プレコートアルミニウムコイル材
を裁断、打抜成型加工する場合との何れかにより
製造されていた。しかしながら従来の表面処理に
より形成された親水性皮膜は、持続性能が十分で
なかつたため、アルミニウム製熱交換器の中で
も、冷凍サイクル系の蒸発器、特に風量が大き
く、小型化の要求されるカーエアコン用のエバポ
レータは熱交換性能低下、さびの発生等の点で不
満足であつた。特に、カーエアコン用熱交換器の
製造においては、フインとチユーブを一体に組立
てる際に接合部をろう付により形成した後に、化
成処理と親水性表面処理を行なうことが多い。こ
の際シリコンを多量に含むAl−Siろう材を両面
にクラツドしたフイン母材にろう付後湯等をスプ
レーしてろう材を除去するがアルミニウム母材の
表面にアルミニウムとシリコンの共晶体が残留
し、この共晶体の表面には化成皮膜が付着しにく
いので、フインの耐食性が不十分になるという問
題があつた。 本発明は上記点に鑑みてなされたもので、経時
によつても微粉末飛散が発生せず、アルミニウム
母材の金属表面の耐食性および親水性(水濡れ
性)を向上できるアルミニウム製熱交換器および
その製法を提供することを目的とする。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は上記目的を達成するため、本発明は、
チユーブおよびフインを形成するアルミニウムの
一部又は全部の表面に形成された皮膜が、少なく
ともその表面に、シラノール基(−SiOH)を有
する化合物と、マルトトリオースのα−1,6結
合から成る多糖類とよりなる部分を有するアルミ
ニウム製熱交換器、及びアルミニウムで形成され
たチユーブおよびフインを一体に組立てる工程
と、この一体に組立てられた熱交換器組立体をシ
ラノール基(−SiOH)を有する化合物とマルト
トリオースのα−1,6結合から成る多糖類を含
有する水性媒体中に浸漬する工程と、浸漬後の熱
交換器組立体を乾燥する工程とを有することを特
徴とするアルミニウム製熱交換器の製法を提供す
る。 〔作用〕 本発明においては、シラノール基を有する化合
物として、ケイ酸(SiO2)とアルカリ(Na2O、
K2O、Li2Oまれには四級アンモニウム等)から
成る所謂水ガラス並びに高分子量のケイ酸の微粒
子を水に分散したコロイド状シリカを用いること
が出来る。シラノール基を有する化合物は、主と
して、アルミニウム母材の表面に親水性を与える
作用を有する成分である。かかる成分としてはコ
ロイド状シリカが好ましい。また、本発明におい
ては、アルミニウム母材の最表面にシラノール基
を有する化合物マルトトリオースのα−1,6結
合で成る多糖類を存在させることによつて、この
成分の作用によつて、経時によつても微粉末飛散
の少ない水濡れ性の良い熱交換器を得る。また、
マルトトリオースのα−1,6結合から成る多糖
類の分子量は1000−500000の高分子量を有し、金
属表面を水による腐食から防止する結果、熱交換
器の耐食性も改善される。マルトトリオースが規
則正しく配列したα−1,6結合の天然多糖類は
線状構造のものが天然に得られる。 上記シラノール基を有する化合物、マルトトリ
オースのα−1,6結合からなる多糖類の上記作
用を実質的に損わない限り、アルミナゾルなどを
皮膜に少量添加することもできる。 熱交換器が腐食環境の緩かな雰囲気で用いられ
る場合、例えば家庭用ルームクーラーなどでは、
必ずしも、耐食性を有する化成皮膜を必要とせ
ず、アルミニウムの金属表面に直接皮膜を形成す
ることによつても耐食性を有し、且つ水濡れ性を
付与した実用的な皮膜を形成することも可能であ
る。係る皮膜の耐食性並びに密着性の向上を付与
する表面処理方法として、アルミニウムの表面処
理として代表的なアルカリ−クロム酸塩法、クロ
ム酸塩法、リン酸クロム酸塩法、リン酸亜鉛法、
アルマイト処理、並びに最近一部で使用されてい
るクロム酸を含有しない皮膜化成法としてチタ
ン、ジルコンのリン酸塩化成処理法、並びに高分
子樹脂皮膜処理方法などを下地処理として行うこ
とができる。この方法の中では、複雑な形状をし
た熱交換器の内部まで均一に皮膜を形成出来るク
ロム酸皮膜化成法が最も適している。 以下、本発明の実施例を説明する。 〔実施例〕 第1図は、本発明に係る皮膜が適用されるサー
ペンタイン型熱交換器の一例であつて、チユーブ
1、フイン2、アキユムレータ3,4、パイプ
5,6、サイドプレート7で構成される。チユー
ブ1は、A1050、A3003、又はこれらにCu、Mu、
Fe等を微量添加したアルミニウムを押出し成形
により製造した偏平多穴チユーブを蛇行状に曲げ
加工して所定形状としたものである。フイン2
は、A1050、A3003、又は、これらにSn、Zn、In
等を微量添加した板材料を曲げ加工して所定形状
としたものである。フイン2とチユーブ1の接合
のために、フイン2の両面にA4004、A4343等の
ろう材をクラツドする方法と、チユーブ側にも同
じろう材をクラツドする方法がある。一般にサー
ペンタイン型の熱交換器は前記の方法が採用され
る。 3はチユーブ1の冷媒入口側の端部に接合され
た冷媒分配パイプ、4はチユーブ1の冷媒出口側
の端部に接合された冷媒集合パイプ、5は冷媒分
配パイプ3に冷媒を導入する入口パイプ、6は冷
媒集合パイプ4から冷媒を導入する出口パイプで
あり、これらの部品1,2,3,4,5,6もす
べてアルミニウム製である。第1図の状態に組み
付けられたフインとチユーブは真空ろう付雰囲気
ろう付法などによる組立工程において、一体ろう
付されて組立体となる。必要に応じクロム酸処理
等の化成処理もしくはアルマイト処理工程を行な
いひき続き、シラノール基を有する化合物とマル
トトリオースのα−1,6結合で成る多糖類の皮
膜がフイン2の表面に形成される。フイン2以外
の熱交換器の部材1,3,4,5,6はフイン2
ほどに水濡れ性は要求されないので、上記皮膜の
形成は必須ではないが、これらの部材表面でも水
の凝縮が起こるために同様に皮膜の形成を行なう
ことが望ましい。本発明の製法によると、第1図
の状態に組み付けられた熱交換器部材1,2,
3,4,5,6(組立体)は、洗浄工程によりろ
う材等の皮膜形成を妨げる成分をできるだけ除去
した後、化成浴もしくはアルマイト処理浴に浸漬
され、ひき続きシラノール基を有する化合物とマ
ルトトリオースのα−1,6結合でなる多糖類を
含有する水性浴に浸漬される。この水性浴の温度
は一般に常温〜80℃であり、浸漬時間はカーエア
コン用熱交換器では一般に10秒〜3分である。シ
ラノール基を有する化合物の水溶液中の濃度は一
般に1〜10重量%、またマルトトリオースのα−
1,6結合でなる多糖類の濃度は一般に1〜20重
量%である。上記皮膜の中で下地化成もしくはア
ルマイト皮膜はアルミニウムで通常採用されてい
る面積当り重量でよく、一方本発明の特徴とする
シラノール基を有する化合物とマルトトリオース
のα−1,6結合でなる多糖類の皮膜は、熱交換
器の用途により異なるが、自動車用に関しては、
0.2〜2.0g/m2が好ましい。この下限未満の皮膜
では皮膜の効果が劣る傾向が見られ、一方上限を
越えても特にそれに見合つて効果が増大せずかつ
経済的でなくなる。かかる皮膜中の成分の割合
は、マルトトリオースのα−1,6結合でなる多
糖類1重量部に対してシラノール基を有する化合
物が一般に、1〜0.1重量部である。シラノール
基を有する化合物の含有比率が多くなると、その
微粉末飛散の傾向が現われる。とは言え本発明で
は、従来の樹脂−コロイダルシリカ皮膜に比較し
て、シラノール基を有する化合物の比率が少ない
特長があり、このため概して微粉末飛散傾向は抑
制されているが、この事とマルトトリオースのα
−1,6結合で成る多糖類の添加効果とによつ
て、微粉末の飛散の問題が解決されている。又、
シラノール基を有する化合物の含有比率が少なく
なると、その効果が少なくなるとともにマルトト
リオースのα−1,6結合で成る多糖類による撥
水傾向が現われる。 上述の如く、浸漬、塗布を行なつた後、熱風乾
燥炉にて80〜200℃の温度にて焼付を行ない熱交
換器を完成させる。上記組立、洗浄、化成処理、
アルマイト処理、浸漬、塗布、焼付などの工程
は、サーペンタイン型(第1図)のみならず、フ
インとチユーブをろう付して接合する工程により
製造される蓄積型(第2図)、あるいはフインア
ンドチユーブタイプ(第3図)、スカイブドフイ
ンタイプ(第4図)、スパインフインタイプなど、
あらゆるタイプの熱交換器に適用される。フイン
アンドチユーブタイプ、スカイブドフインタイプ
ではフインとチユーブにろう材がクラツドされ
る。以下、主としてサーペンタインタイプ(第1
図)について皮膜の層構造の説明を行なう。 第5図はろう付状態のチユーブ1とフイン2を
示し、10はろう材のフイレツトを示す。ろう材
のクラツドされていないアルミニウム表面(フイ
ン表面)の皮膜を模式的に示す。第6図に示され
るようにアルミニウム7の表面に、順次クロム酸
クロメート皮膜8、シラノール基を有する化合物
を含有するマルトトリオースのα−1,6結合で
成る多糖類の皮膜9が積層される。シラノール基
を有する化合物を含有するマルトトリオースのα
−1,6結合で成る多糖類の皮膜9は全面に形成
されている。クロム酸クロメート化成処理は耐食
性の面から最も望ましいが、アルミニウムの表面
処理方法として代表的なアルカリ−クロム酸塩
法、クロム酸塩法、リン酸クロム酸塩法、リン酸
亜鉛法、並びに最近一部で使用されているクロム
を含有しない皮膜化成法としてチタン、ジルコン
のリン酸塩皮膜化成処理法、アルマイト処理法並
びにクロム酸を含有する樹脂皮膜処理法などを用
いることができる。 〔発明の効果〕 本発明は種々のアルミニウム製熱交換器に適用
可能なものであるが、風量が大きくかつ、小型化
並びに軽量化熱交換効率に要求される品質が厳し
く、また使用される環境も厳しい自動車搭載用熱
交換器として特にすぐれた性能が長期にわたつて
接続される。 又、シラノール基を有する化合物の添加比率
も、汎用樹脂の場合に比べ少なくなるために、コ
ロイダルシリカなどの微粉末の飛散を低減せしめ
ることが出来る。 更に、本発明方法によれば、複雑な型状をした
熱交換器の内部まで均一に皮膜を形成することが
できる。 以下実施例を挙げて本発明を説明する。 実施例 1〜4 アルミニウム用クロム酸クロメート皮膜化成処
理剤(登録商標ボンデライト713、日本パーカラ
イジング(株)製)72g/の割合で水に希釈し、50
℃に加温した浴液中にあらかじめ清浄にしたアル
ミニウム材A1050材を約2分間浸漬し、水洗後、
乾燥し、クロム付着量として約100mg/m2のクロ
ム酸クロメート化成皮膜を形成されたアルミニウ
ム材に、更にマルトトリオースのα−1,6結合
した天然の中性多糖類2重量パーセントにコロイ
ダルシリカ(登録商標スノーテツクス0、日産化
学)を0.2、0.4、1、および2重量パーセントを
添加した水溶液を塗布し熱風循環式乾燥炉にて、
130℃、2分乾燥を行い、多糖類とコロイダルシ
リカの皮膜を形成させた。本処理を施したアルミ
ニウム板の水濡れ性の判定としてゴニオ式接触角
測定器を用いて水の接触角を測定した結果第1表
に示すように接触角は20度以下で極めて良好な水
濡れ性を示した。一方、又、流水中に本処理板を
約1ケ月浸漬した後も水の接触角の上昇はほとん
どなく、経時劣化はほとんど認められなかつた。 又、耐食性能についてJIS−Z、2371に基く塩
水噴霧試験を行つた結果約5%の白錆発生に要す
る塩水噴霧時間は約200時間であつた。 比較例 1 実施例1と同様の方法で処理したクロメート化
成皮膜単独の場合第1表に示す如く、水の接触角
は増加し、水濡れ性は低下する。 比較例 2 実施例1と同様の方法で処理したクロメート化
成皮膜を施したアルミニウム材にコロイダルシリ
カを含有しないマルトトリオースのα−1,6結
合した多糖類の単独皮膜を約0.7g/m2形成させ
た後実施例1と同じ方法にて性能を確認した結
果、水の接触角は35度で、十分な水濡れ性能を有
していない。又流水浸漬試験では、約24時間で、
ほとんど多糖類の単独皮膜は流去し、親水持続性
は極めて劣つた。 実施例 5 アルミニウム用リン酸クロメート皮膜化成処理
液の(登録商標ボンデライト701、AB剤48g/
、AC剤2.7g/日本パーカライジング(株)製)
50℃浴液中にあらかじめ清浄にした自動車用アル
ミニウム製熱交換器を約2分間浸漬し、水洗しク
ロム付着量として約100mg/m2のリン酸クロメー
ト化成皮膜を形成させ、ひき続き実施例2で用い
たコロイダルシリカ0.4重量パーセントおよびマ
ルトトリオースのα−1,6結合した天然の中性
多糖類2重量パーセントから成る水溶液に浸漬塗
布した後熱風乾燥炉で120℃、30分の焼付を行い、
リン酸クロメート上にコロイダルシリカを含有す
る多糖類の皮膜を形成した。本処理を施したアル
ミニウム製熱交換器の性能について第1表に示し
た。 又、流水に1ケ月浸漬後のアルミニウム製熱交
換器をモニター用普通乗用車に搭載し、使用した
結果、コロイダルシリカの剥離飛散も認められな
かつた。 比較例 3 実施例と同様の方法でクロム酸クロメート化成
皮膜を形成させた後コロイダルシリカ(登録商標
スノーテツクス0、日産化学)4重量パーセント
水溶液に浸漬しコロイダルシリカ0.7g/m2の皮
膜を形成させた。 本処理を施したアルミニウム製熱交換器を流水
中に1ケ月浸漬後モニター用普通乗用車に搭載
し、使用した結果コロイダルシリカの剥離飛散が
認められた。 実施例 6 マルトトリオースのα−1,6結合した天然の
中性多糖類4重量パーセントにケイ酸カリウム
0.4重量パーセントを添加した溶液をあらかじめ
清浄にしたアルミニウム材A1050材表面に直接塗
布し、熱風循環式乾燥炉にて130℃で3分間乾燥
を行い約1g/m2の皮膜を形成させた。皮膜の性
能については実施例1と同様の方法にて確認した
結果を第1表に示した。 比較例 7 実施例3と同様の方法でクロム酸クロメート化
成皮膜を形成させた後、コロイダルシリカ(登録
商標スノーテツクス0、日産化学)を2重量パー
セント及びアクリルエマルジヨン(登録商標プラ
イマルAC33)を固形分換算で2重量パーセント
含む水溶液に浸漬し、次いで熱風乾燥炉で120℃、
30分の焼付を行い、0.8g/m2の皮膜を形成させ
た。本処理を施したアルミニウム製熱交換器の性
能を第1表に示した。 比較例 5 実施例1〜4のコロイダルシリカを0.4重量%
含有する水溶液をアルミニウム材A1050(化成処
理なし)に塗布した後実施例1〜4と同様に130
℃で乾燥したところ、乾燥中に皮膜が剥離してし
まつたため、接触角および耐食性の測定はできな
かつた。 【表】
【図面の簡単な説明】
第1−4図は本発明を適用するカーエアコン用
蒸発器の斜視図、第5図は第1図の要部拡大図、
第6図は第5図に示すチユーブ1の表面部の拡大
断面図である。 1……チユーブ、2……フイン、8……化成皮
膜、9……シラノール基を有する化合物とマルト
トリオースのα−1,6結合から成る多糖類の皮
膜。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アルミニウムで形成されたチユーブおよびフ
    インを含んでなる熱交換器において、 このチユーブおよびフインを形成するアルミニ
    ウムの一部又は全部の表面に形成された皮膜が、
    少なくともその表面に、シラノール基(−
    SiOH)を有する化合物とマルトトリオースのα
    −1,6結合から成る多糖類とよりなる部分を有
    するアルミニウム製熱交換器。 2 前記皮膜がアルミニウムの化成皮膜を含む特
    許請求の範囲第1項記載のアルミニウム製熱交換
    器。 3 前記皮膜がアルマイト処理皮膜を含む特許請
    求の範囲第1項記載のアルミニウム製熱交換器。 4 アルミニウムで形成されたチユーブおよびフ
    インを一体に組立てる工程と、 この一体に組立てられた熱交換器組立体をシラ
    ノール基(−SiOH)を有する化合物とマルトト
    リオースのα−1,6結合から成る多糖類を含有
    する水性媒体中に浸漬する工程と、 浸漬後の熱交換器組立体を乾燥する工程とを有
    することを特徴とするアルミニウム製熱交換器の
    製法。 5 前記熱交換器組立体を、シラノール基(−
    SiOH)を有する化合物とマルトトリオースのα
    −1,6結合から成る多糖類を含有する水性媒体
    中に浸漬する前に、化成処理もしくはアルマイト
    処理を行う工程を有する特許請求の範囲第4項記
    載の製法。 6 前記熱交換器組立体をろう付により形成する
    特許請求の範囲第5項記載の製法。 7 前記ろう付を、フインを形成するアルミニウ
    ム材の表面にクラツドされたろう材を用いて行う
    特許請求の範囲第6項記載の製法。
JP11528385A 1985-05-30 1985-05-30 アルミニウム製熱交換器およびその製法 Granted JPS61276697A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11528385A JPS61276697A (ja) 1985-05-30 1985-05-30 アルミニウム製熱交換器およびその製法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11528385A JPS61276697A (ja) 1985-05-30 1985-05-30 アルミニウム製熱交換器およびその製法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61276697A JPS61276697A (ja) 1986-12-06
JPH0514198B2 true JPH0514198B2 (ja) 1993-02-24

Family

ID=14658824

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11528385A Granted JPS61276697A (ja) 1985-05-30 1985-05-30 アルミニウム製熱交換器およびその製法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS61276697A (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01291097A (ja) * 1988-05-18 1989-11-22 Showa Alum Corp 熱交換器
US5336524A (en) * 1988-11-08 1994-08-09 Diesel Kiki Co., Ltd. Evaporator

Also Published As

Publication number Publication date
JPS61276697A (ja) 1986-12-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR900005211B1 (ko) 알루미늄제 열교환기 및 그의 제조방법
JPS62272099A (ja) アルミニウム製熱交換器及びその製造方法
US6306226B1 (en) Process for surface-treating an aluminum-containing metal
JP5753355B2 (ja) フィン・アンド・チューブ型熱交換器用伝熱管及びそれを用いたフィン・アンド・チューブ型熱交換器並びにその製造方法
US4462842A (en) Surface treatment process for imparting hydrophilic properties to aluminum articles
WO2005078372A1 (en) Heat exchanger and method for manufacturing the same
JP2014214368A (ja) 親水化表面処理金属材及び熱交換器
JP3383914B2 (ja) 熱交換器用アルミニウムフィン材
JP2013096631A (ja) 熱交換器
JP2507060B2 (ja) アルミニウム製熱交換器及びその製造方法
JP2003201577A (ja) 熱交換器フィン用アルミニウム又はアルミニウム合金材及び熱交換器用フィン
JPH0914889A (ja) アルミニウム含有金属製熱交換器および製造方法
JPH0514198B2 (ja)
JP6952568B2 (ja) 湯水洗親水性塗膜を備えたアルミニウムフィンと湯水洗親水性塗膜およびアルミニウムフィンの製造方法と熱交換器
JP2019073749A (ja) 親水化表面処理アルミニウム含有金属材及び熱交換器
JPH05125555A (ja) プレス成形性に優れたプレコートフイン材
JP2783893B2 (ja) フラックスろう付用ブレージングシートの製造方法
JPH11201688A (ja) 熱交換器用フィン材
JP3734335B2 (ja) 熱交換器用表面処理フィン材及びその製造方法
JPH10153395A (ja) 親水性が優れた熱交換器用フィン材
JP2020098064A (ja) 熱交換器フィン材用親水性塗料と熱交換器用アルミニウムフィン材および熱交換器
JPH0223265B2 (ja)
JP7344103B2 (ja) 親水性皮膜およびプレコートフィン
JPS61225044A (ja) 熱交換器用アルミニウムフイン材
JP2000328259A (ja) 熱交換器用プレコートフィン材