JPH05141587A - 流体栓 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】気密性の可撓性袋体４の開口縁部を、硬質の筒
状体６の一端部に取り付けるとともに、袋体４を反転し
た状態で、筒状体６の外に突出自在に前記筒状体６内に
収納してある。そして、筒状体６の他端部に、袋体４へ
加圧ガスを供給するガス供給部５を設けてある。 【効果】 管内への挿入操作を容易に行え、かつ、開口
部が複雑な形状にも容易に適用できるから、作業性に非
常にすぐれた流体栓を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、流体輸送管の破損部か
らの流体の流出を防止したり、流体輸送管内の流体の流
れを遮断したりするときに用いる流体栓に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、上記の流体栓としては、木材を、
破損した開口部の形状に合わせて加工する木栓や、ゴム
製の袋を硬質のパイプの先端部に接続して管内で袋を膨
張させて管内の流体の流れをとめられるように構成した
ガスバッグ等が利用されていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記木
栓の場合、木材を破損した開口部の複雑な形状に加工す
ることが困難なために、複雑な形状の前記開口部には適
用しにくいという欠点があり、また、前記ガスバッグの
場合、ゴム製の袋がむき出しになっているために収縮状
態では保形性が悪く、流体輸送管の管内に挿入しにくい
という欠点があった。本発明は、上記従来の欠点を解消
し、複雑な形状の開口部に適用でき、しかも流体輸送管
の管内に挿入しやすい流体栓を提供することを目的とす
る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明にかかる流体栓は、気密性の可撓性袋体の
開口縁部を、硬質の筒状体の一端部に取り付けるととも
に、前記袋体を反転した状態で、前記筒状体の外に突出
自在に前記筒状体内に収納し、前記筒状体の他端部に、
前記袋体へ加圧ガスを供給するガス供給部を設けてある
ことを特徴とし、その作用効果は次の通りである。

【０００５】

【作用】つまり、流体輸送管の破損部からの流体の流出
を防止したり、流体輸送管内の流体の流れを遮断したり
するために用いる場合、筒状体に袋体を収納した状態
で、その筒状体の袋体収納部分を破損部等の開口部から
挿入して管内に位置させておき、ガス供給部から加圧ガ
スを供給して前記袋体を膨らませながら反転した状態を
元に戻して筒状体から突出させ、管内壁に袋体を密着さ
せて流体の流れを遮断する。この場合、袋体を収納して
いる筒状体は硬質になっていて、しかも袋体は筒状体内
に収納されているから、管内へは袋体を破損部等にひっ
かけることなくその挿入操作を容易に行え、さらに、可
撓性の袋体を管内壁に密着させて流体を遮断するように
してあるから、複雑な形状の開口部からの流体の漏洩の
阻止にも容易に適用できる。

【０００６】

【発明の効果】従って、管内への挿入操作を容易に行
え、かつ、開口部が複雑な形状でも容易に適用できるか
ら、作業性に非常にすぐれた流体栓を提供することがで
きた。

【０００７】

【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。

【０００８】図２にパワーショベルによる掘削等で接触
によって誤って一部が破損させられた地中埋設ガス管１
に対して、その破損部２から流体栓３を挿入してガス管
１内のガスの流れを遮断し、破損部２からのガス洩れを
防止している状態を現している。

【０００９】図１に示すように、前記流体栓３は、ゴム
製バッグ４（袋体の一例）と、このバッグ４へ加圧ガス
を供給するガス供給部５とを塩化ビニル製の円筒６（筒
状体の一例）内に設けて構成してある。

【００１０】前記円筒６は、下端部の内径を大径に、そ
れ以外の部分の内径を小径に形成してある。そして、バ
ッグ４の開口縁部を円筒６の下端部に貼着して、バッグ
４全体を反転させた状態で、前記円筒６外に突出自在に
前記円筒６の大径部７内に収納してある。

【００１１】円筒６の前記大径部７内には紐８（索状体
の一例）を収納してあり、その一端部を円筒６の内壁に
取り付けると共に、他端部を前記バッグ４の底部に接続
して、ガス管１に挿入した状態では、加圧ガス供給時の
バッグ４の元の状態への反転量を、この紐８で規制でき
るようにしてある。

【００１２】前記ガス供給部５は、円筒６の上端部に、
ガス供給器具に対する連結部１１を設けて構成してあ
る。本実施例では、この連結部１１にエアーポンプ１０
を連結してある。

【００１３】上記構成の流体栓３において、図１に示す
ように、円筒６のバッグ収納部分を破損部２の開口部１
２から挿入してガス管１内に位置させておき、エアーポ
ンプ１０で加圧ガスを円筒６内に供給すると、図２に示
すように、バッグ４は加圧ガスにより膨らんで収納され
た反転状態から元の状態に復元しながら、円筒６外に突
出し、破損部２周りの管内壁に密着して、破損部２から
ガスが洩れなくなる。この場合、図２に示すように、加
圧ガス供給時のバック４の反転量を紐８で規制できるか
ら、バッグ４は、片寄りなくガス管１内で破損部２の周
りに均等に膨らんで、破損部２を確実に覆うことができ
る。

【００１４】〔別実施例〕前記紐８を設けずに、円筒６
内に単にバッグ４を収納しただけのものであってもよ
い。

【００１５】図３に示すように、前記ガス供給部５に、
ガスボンベ１３と、このガスボンベ１３に対する開閉弁
１４とを設けてもよい。このように構成すれば、流体栓
３の携帯が便利になる。

【００１６】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】流体栓の縦断正面図

【図２】流体栓の作用時の縦断正面図

【図３】別実施例の縦断正面図

【符号の説明】

４ 袋体 ５ ガス供給部 ６ 筒状体 ８ 索状体 １３ ガスボンベ １４ 開閉弁

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 気密性の可撓性袋体（４）の開口縁部
   を、硬質の筒状体（６）の一端部に取り付けるととも
   に、前記袋体（４）を反転した状態で、前記筒状体
   （６）の外に突出自在に前記筒状体（６）内に収納し、
   前記筒状体（６）の他端部に、前記袋体（４）へ加圧ガ
   スを供給するガス供給部（５）を設けてある流体栓。
2. 【請求項２】 索状体（８）を前記筒状体（６）内に収
   納して、その一端部を前記筒状体（６）に取り付けると
   共に、他端部を前記袋体（４）の底部に接続し、加圧ガ
   ス供給時の前記袋体（４）の反転量を規制してある請求
   項１記載の流体栓。
3. 【請求項３】 前記ガス供給部（５）にガスボンベ（１
   ３）と、このガスボンベ（１３）に対する開閉弁（１
   ４）とを設けてある請求項１又は２記載の流体栓。