JPH051404B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (1) 発明の分野 この発明は、放射温度計の校正等に用いられる
黒体炉に関するものである。

(2) 従来技術 特願昭57−193838において、出願人は、一端開
口の金属ブロツクの外周に発熱線（ヒータ）を前
部と後部に２分割して設けるようにし、炉体中央
部での蓄熱効果を軽減した温度分布の良好な黒体
炉を提案している。

さらに、開口側の温度低下を防止し、いつそう
温度分布を良好とするには開口側のヒータの発熱
量を底部側よりも大とすればよい。

(3) 発明の目的 この発明の目的は、以上の点に鑑み、より温度
分布の良好な黒体炉を提供することである。

(4) 発明の実施例 第１図は、この発明に係る均熱ブロツクの底面
説明図、第２図は一部断面側面説明図、第３図は
外筒の一部断面説明図である。

図において、１は、金属、セラミツク等の均熱
ブロツクで、その外周表面の開口部側の長手方向
に複数の隔壁（突起溝）１ａおよびこの隔壁１ａ
間に複数の第１の溝部が形成され、この第１の溝
部に複数の絶縁管２ａに挿通された第１の発熱線
３ａが埋設されている。また、底部側の長手方向
および底部には複数の隔壁１ｂ，１b′およびこの
隔壁１ｂ，１b′間に複数の第２の溝部が形成さ
れ、この第２の溝部に複数の絶縁管２ｂに挿通さ
れた第２の発熱線３ｂが埋設されている。これ
ら、第１、第２の発熱線３ａ，３ｂは、均熱ブロ
ツク１の外周の中央部１ｃで分割され、両者は１
本の発熱線とされて外部電源で発熱する。

そして、第１の突起溝１ａの間隔は、第２の突
起溝１ｂの1/2で、つまり、第２の溝部の間隔は
第１の溝部の間隔の２倍（整数倍でもよい）で、
第２の溝部は第１の溝部と長手方向に沿つて連続
的に形成されている。

なお、１ｅは、標準温度計挿入孔、１ｆは絶縁
管２ａ，２ｂを固定する針金を巻回する溝部で、
この均熱ブロツク１の全体を、第３図で示すよう
に円筒４ａと蓋４ｂを有する外筒に収納し、均熱
性を高めるようにしてもよい。

つまり、均熱ブロツク１の外周のほぼ中央部を
欠落させ、この部分に発熱線を設けず、しかも開
口側の第１の発熱線３ａのピツチを底部側の第２
の発熱線３ｂの２倍とし、中央での蓄熱防止、開
口での温度低下を防止し、きわめて温度分布の良
好な黒体炉としている。また、第２の溝部の長手
方向の位置は、第１の溝部の長手方向の位置と一
致させて形成しているので、均熱ブロツク１の溝
形成のための機械加工が容易で、発熱線３ａ，３
ｂの埋設もきわめて容易なものとなる。

また、均熱ブロツク１として、セラミツクを用
いれば発熱線の絶縁管は不要であり、発熱線３
ａ，３ｂを１本とし直列接続すれば取扱いがいつ
そう容易なものとなる。

(5) 発明の要約 均熱ブロツクの底部側の溝部の間隔を開口側の
溝部の整数倍とし、長手方向の位置を一致させて
形成し、発熱線を２つに分割して設けるようにし
た黒体炉である。

(6) 発明の効果 均熱ブロツクの中央を欠落させ、底部側の溝部
の数を開口側の溝部の数の整数分の１として長手
方向位置を一致させているので、中央での蓄熱効
果を少なくし、開口側の温度低下を防止でき、し
かも、溝の機械加工も容易で、発熱線の埋設も容
易なものとなる。また、発熱線を１本とし直列接
続させれば、組立、取扱いがいつそう容易とな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図、第３図は、この発明の一実施
例を示す構成説明図である。 １……均熱ブロツク、２ａ，２ｂ……溝部に埋
設される絶縁管、３ａ，３ｂ……発熱線。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 一端開口で内部に空洞部をもつ均熱ブロツク
   と、この均熱ブロツクの外周の開口部側の長手方
   向に沿つて平行に形成された複数本の第１の溝部
   と、前記均熱ブロツクの外周の底部および底部側
   の長手方向に沿つて平行に形成された複数本の第
   ２の溝部と、これら第１、第２の溝部に埋設され
   た全体として１本の第１、２の発熱線とを備え、
   前記第１、第２の溝部が前記均熱ブロツクの外周
   で分離されるとともに前記第２の溝部の間隔を第
   １の溝部の間隔の整数倍とし第１の溝部の長手方
   向に部分的に対応する第２の溝部の長手方向が位
   置的に連続的となるよう一致させて形成したこと
   を特徴とする黒体炉。