JPH1012361A - 電気加熱ユニットおよびその製造方法 - Google Patents

電気加熱ユニットおよびその製造方法

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JPH1012361A
JPH1012361A JP16192196A JP16192196A JPH1012361A JP H1012361 A JPH1012361 A JP H1012361A JP 16192196 A JP16192196 A JP 16192196A JP 16192196 A JP16192196 A JP 16192196A JP H1012361 A JPH1012361 A JP H1012361A
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heat
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Tsuneo Sugiyama
庸夫 杉山
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KOYO RINDOBAAGU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発熱体の表面のできるだけ多くの部分を断熱
主体の外に露出させることができ、しかも製造が容易な
加熱ユニットを提供する。 【解決手段】 断熱材を主成分とする断熱主体1の表面
に設けられた溝2に、溝2の幅より大きい振幅の波形に
加工された発熱体3が設けられ、発熱体3の幅方向両側
の彎曲部3aが溝2の両側壁2bより断熱主体1内に入るこ
とによって断熱主体1に一体的に支持されている。断熱
主体1と別に作られた耐火物製溝底形成部材10が、溝2
の底部2aを覆って溝開口側の面が断熱主体1より露出す
るように断熱主体1に一体的に支持されている。発熱体
3が、溝底形成部材10より溝開口側に配置されて、溝底
形成部材10の表面の一部と接触するように断熱主体1に
一体的に支持され、かつ溝2内で断熱主体1の外に露出
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炉などの加熱装置
に用いられる電気加熱ユニットおよびその製造方法に関
し、特にセラミック・ファイバなどの断熱材を主成分と
する断熱主体の表面に設けられた溝内に、波形に加工さ
れた発熱体が一体的に支持されている加熱ユニット、お
よびかかる加熱ユニットを真空成型により製造する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】波形
に加工された面状抵抗発熱体を、セラミック・ファイバ
を主成分とする断熱主体の表面に設けられた溝の底部に
一体的に埋設して形成された電気加熱ユニット、および
その真空成型による製造方法が米国特許第457561
9号明細書(特開昭60−243992号公報)に開示
されている。この構造には、波形の発熱体を断熱主体の
表面近傍に自己支持でき、発熱体が断熱主体の厚み方向
に一定の幅をもって分布する従来のコイル状発熱体に比
べて、明らかに外部への熱の放射が容易となり、したが
って、発熱体の過熱を従来より少なくできるという利点
がある。
【0003】しかし、上記の加熱ユニットには、なお以
下に述べるような問題がある。図18および図19は上
記の加熱ユニットの一部を示しており、(1) はセラミッ
ク・ファイバを主成分とする断熱主体、(1a)はその加熱
表面、(1b)は加熱表面(1a)と反対側の非加熱冷表面、
(2) は加熱表面(1a)に形成された溝、(2a)は溝(2) の底
部、(2b)は溝(2) の両側壁、(3) は波形に加工された発
熱体、(3a)は発熱体(3)の幅方向両側の彎曲部である。
これらの図面に示すように、溝(2) の底部(2a)では発熱
体(3) のごく一部のみが自由空間に向かって露出してい
るにすぎず、大部分は断熱主体(1) に囲まれており、し
かも発熱体(3) の彎曲部(3a)は溝(2) の両側壁(2b)を貫
通して完全に断熱主体(1) の内側に埋設されている。こ
の構造では、発熱体(3) の表面のほとんどが断熱主体
(1) で覆われており、発熱体(3) の全表面のうち、熱エ
ネルギを空間に向かって自由に放射できる露出表面の割
合が著しく低い。そのため、発熱体(3) が過熱しやすい
のみならず、断熱主体(1) の断熱層を貫通して非加熱冷
表面(1b)側へ逃げる熱の量が多くなる。したがって、加
熱効率が充分でなく、特に高温で使用される場合には、
発熱体(3) の劣化、消耗およびそれによる断線が生じ、
充分な寿命が得られなかったりするという問題があっ
た。
【0004】そこで、図20に示すように、溝(2) の底
部(2a)から開口側に離れた位置において、発熱体(3) の
彎曲部(3a)が溝(2) の両側壁(2b)より断熱主体(1) 内に
入って断熱主体(1) に埋設支持され、溝(2) 内で発熱体
(3) の全表面が断熱主体(1)の外に露出している加熱ユ
ニットが提案された。たとえば実開平2−89300に
は、発熱体の数が1つでなくて2つである点は別にし
て、このような加熱ユニットの1例が開示されている。
図21はこのような加熱ユニットの製造工程の1例を示
しており、(4) は真空成型型、(5) は型(4) 内に水平に
配置された多孔金属板などよりなるスクリーン、(6) は
スクリーン(5) より下方の型(4) の壁の部分に設けられ
た真空吸引口である。加熱ユニットを製造する場合、ま
ず、スクリーン(5) の上に溝(2) の発熱体(3) より開口
側の部分を形成するための角棒状の第1マスク部材(7)
をのせ、その上に波形の発熱体(3) をのせ、その上に溝
(2)の発熱体(3) より底側の部分を形成するための角棒
状の第2マスク部材(8) をのせる。そして、公知の真空
成型を行い、スクリーン(5) より上の発熱体(3) および
マスク部材(7)(8)の周りに断熱主体(1) となる断熱材層
(9) を形成し、加熱乾燥硬化後に断熱主体(1) からマス
ク部材(7)(8)を除去して、溝(2) を形成する。第1マス
ク部材(7) は溝(2) の開口側に除去できるので、除去作
業は容易である。これに対し、第2マスク部材(8) につ
いては、溝(2) の開口側に発熱体(3) があるため、第2
マスク部材(8) を溝(2) の底と発熱体(3) との間の空間
を溝(2)の長さ方向に移動させて、溝(2) の一端から引
き出す必要がある。このため、第2マスク部材(8) の除
去作業は1つずつ手作業で行われており、この工程が大
変面倒であるという問題がある。
【0005】本発明の目的は、発熱体の表面のできるだ
け多くの部分を断熱主体の外に露出させることができ、
しかも製造が容易な加熱ユニットを提供することにあ
る。
【0006】本発明の他の目的は、発熱体の表面のでき
るだけ多くの部分が断熱主体の外に露出した加熱ユニッ
トを容易にかつ安価に製造できる方法を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の効果】本発明
による加熱ユニットは、断熱材を主成分とする断熱主体
の表面に設けられた溝に、溝の幅より大きい振幅の波形
に加工された発熱体が設けられ、発熱体の幅方向両側の
彎曲部が溝の両側壁より断熱主体内に入ることによって
断熱主体に一体的に支持されている電気加熱ユニットに
おいて、断熱主体と別に作られた耐火物製溝底形成部材
が、溝の底部を覆って溝開口側の面が断熱主体より露出
するように断熱主体に一体的に支持され、発熱体が、溝
底形成部材より溝開口側に配置されて、溝底形成部材の
表面の一部と接触するように断熱主体に一体的に支持さ
れ、かつ溝内で断熱主体の外に露出していることを特徴
とするものである。
【0008】また、本発明による加熱ユニットは、真空
成型によって製造され、セラミック・ファイバを主成分
とする断熱成型体の表面の溝に、波形に加工された発熱
体が一体的に支持されている電気加熱ユニットであっ
て、真空成型型の所定位置に設けられまたは置かれた溝
形成用凸条部に沿って少なくとも一部が凸条部と接触す
るように置かれた波形に加工された発熱体に、凸条部に
直交する断面の寸法関係において、発熱体の波形の振幅
のうち、凸条部の幅にほぼ相当する発熱体の部分を覆う
外形寸法をもつ耐火物製溝底形成部材を、発熱体の一部
と接触するとともに、凸条部とは接触しないように配置
して、真空成型することにより、断熱成型体に溝底形成
部材および発熱体が一体的に支持されていることを特徴
とするものである。
【0009】本発明による加熱ユニットの製造方法は、
セラミック・ファイバを主成分とする断熱成型体の表面
の溝に、波形に加工された発熱体が一体的に支持されて
いる電気加熱ユニットを真空成型によって製造する方法
であって、真空成型型の所定位置に設けまたは置いた溝
形成用凸条部に沿って、少なくとも一部が凸条部に接触
するように、波形に加工された発熱体を置き、凸条部に
直交する断面の寸法関係において、発熱体の波形の振幅
のうち、凸条部の幅にほぼ相当する発熱体の部分を覆う
外形寸法をもつ耐火物製溝底形成部材を、発熱体の一部
と接触するとともに、凸条部とは接触しないように配置
して、真空成型することにより、断熱成型体を溝底形成
部材および発熱体と一体的に成型することを特徴とする
ものである。
【0010】本発明による加熱ユニットの製造方法をさ
らに具体的に説明すると、たとえば、次のようになる。
【0011】真空成型型内のスクリーンの上に、マスク
部材を置くことにより、溝形成用凸条部を形成する。次
に、マスク部材の上に波形の発熱体を置き、発熱体の上
に溝底形成部材を置く。そして、このような状態で、型
内のスクリーンより上の空間内にセラミック・ファイバ
を含むスラリーを導入し、真空成型を行う。これによ
り、スラリー中のセラミック・ファイバが型内のスクリ
ーンの上面、マスク部材、発熱体および溝底形成部材の
各表面上に堆積し、断熱主体となる断熱成型体が形成さ
れる。セラミック・ファイバは、マスク部材がある部分
には堆積しない。また、溝底形成部材もマスクとして作
用し、溝底形成部材に近接して配置された発熱体の部分
の周囲にセラミック・ファイバの堆積が起こらない。真
空成型が終了すると、成型物を型から取り出して、加熱
乾燥硬化させ、マスク部材を除去する。これにより、断
熱主体の加熱表面の溝の底部に溝底形成部材が一体的に
支持されるとともに、発熱体が溝内で断熱主体の外に露
出するように断熱主体に一体的に支持された本発明の加
熱ユニットが得られる。
【0012】上記の本発明の方法において、溝底形成部
材がマスクの作用をして、断熱材が発熱体の表面を取り
囲むように堆積することが阻止されるため、発熱体が断
熱主体の表面の溝内で露出するように支持された加熱ユ
ニットが得られる。そして、マスク部材などの溝形成用
凸条部は溝の開口側に容易に除去することができ、溝底
形成部材は耐火物製であるため、成型物から取り除く必
要がなく、そのままで加熱ユニットの断熱主体の一部と
して使用に供することができ、従来のような手作業によ
る面倒なマスク部材の除去作用が不要になる。したがっ
て、本発明の方法によれば、発熱体が断熱主体の表面の
溝内で露出するように支持された加熱ユニットを、容易
にかつ安価に製造することができる。
【0013】本発明の加熱ユニットによれば、発熱体の
表面の大部分を溝底形成部材により断熱主体から隔離し
て、断熱主体の外に露出させることができ、このため、
発熱体から空間に向かって自由に熱を放射することがで
き、発熱体の過熱が少なく、また、加熱効率がきわめて
高くなる。
【0014】スクリーンを用いて加熱ユニットを製造す
る場合、スクリーンの形状は、加熱ユニットに要求され
る形状により、平面、円筒面、円筒分割面、その他の曲
面のものなどから適宜選ばれる。
【0015】溝形成用凸条部は、スクリーンの上にアル
ミニウムなどの金属棒よりなるマスク部材を置くことに
より形成するのが好適である。しかし、スクリーンと同
様の多孔金属板を角筒状に形成したマスク部材をスクリ
ーンの上に置くことにより溝形成用凸条部を形成しても
よい。さらに、上面に溝形成用凸条部を一体に形成した
スクリーンを用いてもよい。
【0016】溝形成用凸条部の幅は断熱主体の溝の幅と
等しく、発熱体の波形の振幅より小さい。溝底形成部材
の外形幅は、好ましくは溝の幅程度、さらに好ましくは
溝の幅よりわずかに大きい程度であるのがよい。小さす
ぎると充分なマスク効果が期待できないし、逆に大きす
ぎると発熱体の支持に充分な断熱材の堆積が得られない
ことがある。
【0017】断熱主体を構成する断熱材の材質は任意で
あるが、セラミック・ファイバが特に好適である。ま
た、溝底形成部材の材質も、適宜選定可能で、特に限定
されないが、軽量な耐火物が好適であり、断熱材がセラ
ミック・ファイバである場合、加熱ユニット全体として
の材質の整合性の点で、セラミック・ファイバを主成分
とする成型物が特に好適である。
【0018】溝底形成部材の成型密度は、従来技術によ
り、形状、目的とする強度、断熱性能などに応じた幅広
い調整が可能である。たとえば、溝底形成部材として、
内部に多数の空洞または気泡を有する低密度成型物を用
いることができる。
【0019】溝底形成部材の断熱主体より露出して発熱
体に面する表面が熱の高放射体または高反射体からなる
ことがある。熱の高放射材料として、炭化珪素などの粉
末を含むペースト状または液状の市販品が入手でき、こ
れを所望の表面に塗布または含浸させて乾燥することに
より、表面が高放射材料で被覆された溝底形成部材が容
易に作製できる。もちろん、将来かかる高放射性材料の
ファイバが入手できるようになれば、周知技術により、
直接それを成型したものを溝底形成部材として使用する
こともできる。
【0020】溝底形成部材の形状は多くの変形が可能で
あり、加熱ユニットの使用態様、目的などに応じて最適
のものが選択できる。
【0021】たとえば、溝底形成部材の溝開口側の面が
凹凸状に形成され、この凹凸面の凸状の部分の一部に発
熱体が接触している。このようにすれば、発熱体を凹凸
面の凸状の部分で確実に支持でき、しかも発熱体は溝形
成部材の凹凸面の凹状の部分には接触しないので、発熱
体の露出面積をさらに大きくすることができる。
【0022】たとえば、溝底形成部材の溝開口側の面の
幅方向両側を除く部分に溝の長さ方向にのびる1条の凹
条が形成されることにより、この面が凹凸状に形成され
ている。この場合、凹状の両側の凸状の部分で発熱体を
確実に支持することができ、幅の広い凹条の部分では発
熱体が溝形成部材と接触しないので、発熱体の露出面積
がさらに大きくなる。発熱体は、通常、平面状に形成さ
れるが、このような溝形成部材を用いる場合、溝内に露
出した発熱体の部分が、溝底形成部材の凹条内に突出す
るような凸形状に形成されることもある。
【0023】たとえば、溝底形成部材の溝開口側の面の
幅方向中央部に溝の長さ方向にのびる1条の凸条が形成
されることにより、この面が凹凸状に形成されている。
【0024】たとえば、溝底形成部材の溝開口側の面に
複数の突起が形成されることにより、この面が凹凸状に
形成されている。突起の平面形状および断面形状は任意
である。
【0025】また、溝底形成部材の溝開口側の面に複数
の凹所を形成することにより、この面を凹凸状に形成す
ることもできる。たとえば、溝形成部材をハニカム状に
することにより、その片面に複数の凹所を形成すること
ができる。
【0026】たとえば、溝底形成部材の幅方向両側に、
溝の両側壁部にそれぞれ一体的に支持されかつ溝の幅方
向に互いに対向する凹面を有する発熱体支持部が設けら
れ、この凹面に発熱体の彎曲部が接触して支持されてい
る。
【0027】たとえば、凹条の底の幅方向中央部に、発
熱体の幅方向中央部を把持するための突起が形成されて
いる。このようにすれば、溝内に露出している発熱体の
部分を確実に保持することができる。
【0028】断熱主体の1つの溝に、複数の発熱体が支
持されることもある。その場合、たとえば、溝底形成部
材に接触している発熱体より溝開口側に、溝の両側壁部
に一体的に支持された耐火物製スペーサにより隔てられ
た少なくとも1つの発熱体が設けられ、これら複数の発
熱体が溝の深さ方向に間隔をおいて支持されている。発
熱体の間のスペーサも、溝形成部材と同様、真空成型時
にマスクの作用をし、成型物から取り除く必要がなく、
そのままで加熱ユニットの断熱主体の一部として使用に
供することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
いくつかの実施形態について説明する。なお、これらの
実施形態において、前述の従来例に対応する部分にはそ
れと同じ図面参照符号を付し、互いに対応する部分には
同じ図面参照符号を付している。
【0030】(第1実施形態)図1および図2は、第1
実施形態の加熱ユニットの主要部を示している。
【0031】図1および図2において、断熱材としての
セラミック・ファイバを主成分とする断熱主体(1) の加
熱表面(1a)に形成された断面略方形の溝(2) の底部(2a)
に、断熱主体(1) と別に作られた板状の耐火物製溝底形
成部材(10)が、底部(2a)を覆って溝(2) 開口側の面が断
熱主体(1) より露出するように、一体的に支持されてい
る。そして、波形の発熱体(3) が、溝底形成部材(10)よ
り溝(2) 開口側に配置され、両側の彎曲部(3a)が溝(2)
の両側壁(2b)より断熱主体(1) 内に入ることによって断
熱主体(1) に一体的に支持されている。
【0032】溝底形成部材(10)は、好ましくは、断熱主
体(1) と同様のセラミック・ファイバを主体とする成型
物よりなり、その溝(2) 開口側の面の幅方向両側に溝
(2) の長さ方向にのびる断面方形状の凸条(11)が一体に
形成され、それらの間に、溝(1) の長さ方向に伸びる断
面方形状の幅の広い1条の凹条(12)が形成されている。
これにより、溝底形成部材(10)の溝(2) 開口側の面が凹
凸状に形成されている。溝底形成部材(10)の外幅は溝
(2) の幅より少し大きく、凹条(12)の部分の内幅は溝
(2) の幅より少し小さい。溝(2) の両側壁(2b)が溝底形
成部材(10)の両側の凸条(11)の頂面の幅方向中間部に位
置し、両側の凸条(11)の幅方向外側の部分が両側壁(2b)
の底部(2a)寄りの部分に埋設されることにより、溝底形
成部材(10)が断熱主体(1) に確実に支持されている。そ
して、両側の凸条(11)の頂面の凹条(12)側の部分と凹条
(12)の表面が、溝(2) 内に露出している。
【0033】発熱体(3) は、溝(2) の両側壁(2b)を貫通
する両側寄りの部分において溝底形成部材(10)の両側の
凸状の部分すなわち凸条(11)の頂面に接触するように配
置されている。そして、溝底形成部材(10)の凹条(12)に
対応する幅の広い部分において、発熱体(3) は断熱主体
(1) および溝底形成部材(10)から完全に離れ、その部分
の全表面が溝(1) 内に露出している。このため、発熱体
(3) から空間に向かって自由に熱を放射することがで
き、発熱体(3) が過熱しにくくなり、非加熱冷表面(1b)
側へ逃げる熱の量が少なくなる。したがって、加熱効率
が向上し、発熱体(3) の寿命が長くなる。
【0034】図3は、上記の加熱ユニットの製造工程の
1例を示している。
【0035】図3に示す製造装置は、前述の図21に示
すものと同様のものである。型(4)は、たとえばアクリ
ル樹脂などの適当な材料で箱形に形成されている。スク
リーン(5) は、型(4) 内の高さの中間部に水平に配置さ
れている。真空吸引口(6) は、図示しない公知の真空吸
引手段に接続されている。
【0036】加熱ユニットの製造は、たとえば次のよう
にして行われる。
【0037】まず、スクリーン(5) 上に、アルミニウム
製の角棒状マスク部材(7) を置く。これにより、スクリ
ーン(5) 上に溝形成用凸条部が形成される。次に、マス
ク部材(7) の上に発熱体(3) を置き、発熱体(3) の上に
溝底形成部材(10)を置く。このとき、発熱体(3) の両側
の彎曲部(3a)は、マスク部材(7) および溝底形成部材(1
0)より幅方向外側に突出している。このような状態で、
水、バインダおよびセラミック・ファイバを含むスラリ
ー中に型(4) を沈めると同時に、真空吸引手段を作動さ
せて、スクリーン(5) より下の空間に真空吸引力を作用
させ、スクリーン(10)より上の空間内にスラリーを導入
する。真空吸引力はスクリーン(5) を介してスラリーに
作用し、この吸引力よりスラリーがスクリーン(5) の上
面に流れ込む際に、スラリー中に分散していたセラミッ
ク・ファイバが型(4) 内のスクリーン(5) の上面、マス
ク部材(7) 、発熱体(3) および溝底形成部材(10)の各表
面上に堆積し、断熱主体(1) となる断熱材層(9) が形成
される。セラミック・ファイバは、マスク部材(7) があ
る部分には堆積しない。また、また、セラミック・ファ
イバはマスク部材(7) および溝底形成部材(10)より幅方
向外側に突出している発熱体(3) の彎曲部(3a)の周囲に
堆積して、彎曲部(3a)が断熱主体(1) に埋設されるが、
溝底形成部材(10)も真空吸引力を阻止するマスクとして
作用し、溝底形成部材(3) の凹条(12)の部分と、溝底形
成部材(3) とマスク部材(7) の間にある発熱体(3) の部
分とは、スラリーの流れに対して溝底形成部材(3) の陰
になるため、凹条(12)内およびこれに面している発熱体
(3) の周囲にセラミック・ファイバの堆積が起こらな
い。真空成型が終了すると、成型物を型(4) から取り出
して、加熱乾燥硬化させ、マスク部材(7) を除去する。
これにより、断熱主体(1)の加熱表面(1a)の溝(2) の底
部(2a)に溝底形成部材(10)が一体的に支持されるととも
に、発熱体(3) が溝(2) 内で断熱主体(1) の外に露出す
るように断熱主体(1) に一体的に支持された、図1およ
び図2に示す加熱ユニットが得られる。この加熱ユニッ
トにおいて、型(4) のスクリーン(5) に対応する面が加
熱表面(1a)となり、マスク部材(7) があった部分がこの
加熱表面(1a)に形成された溝(2) の発熱体(3) より開口
側の部分となる。
【0038】上記の真空成型は公知のものであり、マス
ク部材(7) 、発熱体(3) および溝底形成部材(10)をそれ
ぞれ適当な治具で型(4) 内の一定位置に支持した状態
で、これらを支持しうる程度の仮成型を行い、治具を取
り外した後に、本成型を行う。
【0039】溝底形成部材(10)の凸条(11)および凹条(1
2)の断面形状は、方形状に限らず、適宜変更可能であ
る。
【0040】(第2実施形態)図4および図5は、第2
実施形態の加熱ユニットの主要部を示している。
【0041】第2実施形態の場合、溝底形成部材(13)は
断面方形の板状をなす。溝底形成部材(13)の幅は溝(2)
の幅より少し大きく、溝底形成部材(13)の両側部が両側
壁(2b)の底部(2a)寄りの部分に埋設されることにより、
溝底形成部材(13)が断熱主体(1) に確実に支持されてい
る。そして、溝底形成部材(13)の溝(2) 開口側の表面の
両側部を除く部分が溝(2) 内に露出している。溝(2) 内
にある発熱体(3) の直線状の部分は溝底形成部材(13)の
表面に線接触しており、残りの大部分が溝(2)内に露出
している。
【0042】第2実施形態の加熱ユニットは、真空成型
法により、第1実施形態のものと同様に製造される。こ
の場合も、溝底形成部材(13)がマスクの作用をし、溝
(2) 内に発熱体(3) が露出した加熱ユニットが得られ
る。溝底形成部材(13)の材質は通常は第1実施形態と同
様でよいが、場合によっては空孔の多い低密度成型品を
用いてもよい。この場合、特に内部に空洞を多く含む成
型品を使用すると、溝底形成部材(13)に接する発熱体
(3) にとっては空気層と同様の自由放熱の効果が得られ
る。
【0043】(第3実施形態)溝底形成部材の発熱体
(3) に対向する表面の仕上げについては特に限定はな
く、第2実施形態のように平坦でもよいし、あるいは凹
凸状に形成されてもよい。溝底形成部材の表面を凹凸状
にすると、平坦なものと製作上の手間はほとんど変わら
ないが、表面の凹凸により発熱体(3) と溝底形成部材と
の接触面積が減少し、発熱体(3) の自由表面がより多く
なり、放熱効率が一層良くなる。
【0044】図6は溝底形成部材(14)の表面が凹凸状に
形成された実施形態(第3実施形態)を示し、図7は溝
底形成部材(14)を示している。
【0045】第3実施形態の場合、溝底形成部材(14)の
表面が断面波形の凹凸状に形成され、溝(2) 内に露出し
た発熱体(3) が凸状部(15)の一部に接触している。
【0046】図8は、第3実施形態における溝底形成部
材(14)の変形例を示している。
【0047】この場合、溝底形成部材(14)の表面に互い
に斜めに交差する多数の溝を形成することにより、多数
の角柱状の凸状部(16)が形成されて、この表面が凹凸状
に形成されている。そして、この凸状部(16)の一部に発
熱体(3) が接触する。
【0048】(第4実施形態)図9は、溝底形成部材(1
7)の表面が凹凸状に形成された他の実施形態(第4実施
形態)を示している。
【0049】第4実施形態の場合、板状の溝底形成部材
(17)の溝(2) 内に露出した表面の幅方向中央部に断面方
形状の1条の凸条(18)が形成され、溝(2) 内に露出した
発熱体(3) がこの凸条(18)の頂面に接触している。凸条
(18)は、真空成型工程で自立安定性の良い形状とするた
め、ある程度の幅が必要である。
【0050】凸条(18)の断面形状は、方形状に限らず、
適宜変更可能ある。また、凸条(18)の数は1条に限定さ
れるものではなく、発熱体(3) の幅により2条以上あっ
てもよい。こうすれば、全体として充分な凸条(18)の幅
が確保できる。いずれにしても、このような溝底形成部
材(17)の製作は、従来技術により容易にできる。
【0051】(第5実施形態)図10は、第5実施形態
の加熱ユニットの主要部を示している。
【0052】第5実施形態の場合、溝底形成部材(20)
は、第2実施形態の溝底形成部材(13)と同様の板状の溝
底形成部(21)と、その両側に配置された発熱体支持部(2
2)とから構成されている。発熱体支持部(22)は、溝底形
成部(21)とは別に作られ、断面が略V状で、内面が凹面
(22a) となっている。発熱体支持部(22)は、凹面(22a)
が溝(2) の幅方向に互いに対向するように、両側壁(2b)
の底部(2a)寄りの部分に埋設されて、断熱主体(1) に一
体的に支持されている。発熱体(3) の両側の彎曲部(3a)
が発熱体支持部(22)の凹面(22a) の底の部分にきつくは
まり、これにより、発熱体(3) が断熱主体(1) に一体的
に支持されている。溝底形成部(21)の幅は、溝(2) の幅
とほぼ等しい。溝底形成部(21)は、両側の発熱体支持部
(22)に挟まれて、溝(2) 開口側に露出した表面が発熱体
(3) に接触するように、底部(2a)に配置され、発熱体支
持部(22)と発熱体(3) により断熱主体(1) に一体的に支
持されている。
【0053】第5実施形態の加熱ユニットの製造方法を
前述の図3を参照して説明すると、マスク部材(7) の上
に発熱体(3) を置いた後、発熱体(3) の上に溝底形成部
(21)を置き、マスク部材(7) および溝底形成部(21)より
突出している発熱体(3) の彎曲部(3a)に発熱体支持部(2
2)をセットする。そして、第1実施形態の場合と同様に
真空成型を行う。真空成型時に、溝底形成部(21)がマス
クの作用をして、発熱体(3) へのセラミック・ファイバ
の堆積を阻止するとともに、発熱体支持部(22)もマスク
の作用をして、凹面(22a) および発熱体(3) の彎曲部(3
a)へのセラミック・ファイバの堆積が阻止され、彎曲部
(3a)が発熱体支持部(22)内において溝(2) に向かって露
出し、実質的に発熱体(3) の全表面が断熱主体(1) の外
に露出した加熱ユニットが得られる。この加熱ユニット
は、発熱体(3) の彎曲部(3a)も断熱主体(1) の外に露出
しているので、彎曲部(3a)からの熱の放射性に優れてい
る。
【0054】上記実施形態では、溝底形成部(21)と発熱
体支持部(22)とは、別々に作られ、互いに接合されてい
ないが、発熱体(3) と組み合わせた後に、適宜な手段に
よって互いに接合されてもよい。また、溝底形成部(21)
と発熱体支持部(22)とが一体に作られた溝底形成部材(2
0)を用いることも可能である。その場合、真空成型前
に、発熱体(3) と溝底形成部材(20)を組み合わせたもの
をマスク部材(7) の上に置く。
【0055】溝底形成部(21)および発熱体支持部(22)の
形状は、第5実施形態のものに限らず、適宜変更可能で
ある。溝底形成部(21)として、たとえば、第1、第3あ
るいは第4実施形態の溝底形成部材(10)(14)(17)と同様
のものを用い、上記と同様の作用効果を奏する加熱ユニ
ットを上記と同様に製造することができる。
【0056】(第6実施形態)図11および図12は、
第6実施形態の加熱ユニットの主要部を示している。
【0057】第6実施形態の場合、溝底形成部材(23)
は、同形状の複数の溝底形成片(24)より構成されてい
る。溝底形成片(24)の詳細が、図13に示されている。
溝底形成片(24)の溝(2) 開口側の面の幅方向両側に溝
(2) の長さ方向にのびる断面方形状の凸条(25)が一体に
形成された、それらの間に、溝(2) の長さ方向にのびる
幅の広い凹条(26)が形成されている。凹条(26)の底の幅
方向中央部の一端側の部分に、発熱体(3) の幅方向中央
部を把持するための突起(27)が一体に形成されている。
突起(27)の片面は溝底形成片(24)の一端面と面一であ
り、この突起(27)の端面の高さの中間部に、幅方向にの
びる断面半円状の溝(28)が形成されている。突起(27)の
反対側の面は溝(28)の形状に合わせて半円筒面状に形成
され、溝底形成片(24)の反対側の端面よりも長さ方向の
内側に位置している。突起(25)は凸条(25)よりも高く突
出し、溝(28)の下縁が凸条(25)の頂面とほぼ同じ高さに
ある。
【0058】1対の溝底形成片(24)が溝(28)側の端面同
志を密着させた状態に組み合わされ、このように組み合
わされたものが複数組、端面同志を密着させた状態で、
溝(2) の長さ方向に隙間なく並べられている。溝底形成
片(24)は、第1実施形態の溝底形成部材(10)と同様に、
断熱主体(1) に一体的に支持されている。
【0059】発熱体(3) は、第1実施形態の場合と同
様、溝底形成片(24)の両側の凸条(25)の頂面に接触した
状態で、両側の彎曲部(3a)において断熱主体(1) に一体
的に支持され、発熱体(3) の幅方向中央部が、1対の溝
底形成片(24)の突起(27)の溝(28)が組み合わされること
により形成された断面円形の穴に通されて把持されてい
る。そして、溝(2) 内の両側壁(2b)間において、突起(2
7)の穴に通された部分以外の発熱体(3) の表面が露出し
ている。
【0060】このような構成は、特に高温で使用された
場合に、発熱体(3) のクリープ伸びによる変形を束縛す
るのに有効である。
【0061】なお、突起(27)の溝(28)の断面形状を三角
形にし、1対の溝(28)を組み合わせた断面四角形の穴に
発熱体(3) を通すようにしてもよい。このようにすれ
ば、穴内において、発熱体(3) は突起(27)と4箇所で線
接触し、残りの大部分は露出する。
【0062】第6実施形態の加熱ユニットの製造方法を
前述の図3を参照して説明すると、マスク部材(7) の上
面に、溝底形成片(24)の突起(27)の先端部がはまる凹所
を形成しておき、発熱体(3) に複数の溝底形成片(24)を
組み合わせたものを、突起(27)の先端部が上記の凹所に
嵌まるように、マスク(7) の上に置き、第1実施形態の
場合と同様に真空成型を行う。
【0063】真空成型工程における溝底形成片(24)の形
状自立安定性を確保するため、溝底形成片(24)として、
通常は、第1実施形態の溝底形成部材(10)に突起(27)を
形成したような形状のものを使用するのが好適である。
しかし、溝底形成片(24)の構成は、上記実施形態のもの
に限らず、適宜変更可能である。また、上記実施形態で
は、互いに分割された複数の溝底形成片(24)により溝底
形成部材(23)を構成しているが、溝底形成部材全体を一
体に形成し、その適当箇所に、発熱体(3) の幅方向中央
部を把持するための任意形状の突起を形成するようにし
てもよい。
【0064】(第7実施形態)図14および図15は、
第7実施形態の加熱ユニットの主要部を示している。
【0065】第7実施形態における溝底形成部材(10)
は、第1実施形態のものと同様のものである。しかし、
凹条(12)の深さが第1実施形態の場合より深く、凹条(1
2)の内幅が溝(2) の幅とほぼ等しい。発熱体(3) は、第
1実施形態の場合と同様に断熱主体(1) に支持されてい
る。そして、溝(2) 内に露出した発熱体(3) の部分に、
溝底形成部材(10)の凹条(12)内に突出するような凸形状
の屈曲部(3b)が形成されている。
【0066】この加熱ユニットの製造方法は、前述の各
実施形態の場合と同じである。
【0067】この構造は、溝(2) の単位面積当たりの発
熱体(3) 密度が高くとれるので、高出力密度の加熱ユニ
ット用として好適である。
【0068】発熱体(3) の屈曲部(3a)の凸形状には特別
な限定を設ける必要はなく、図14のようなもののほ
か、図示しないが、三角形や、曲率をもった山形や谷形
のものなどでもよい。
【0069】(第8実施形態)図16および図17は、
第8実施形態の加熱ユニットの主要部を示している。
【0070】第8実施形態の場合、断熱主体(1) の溝
(2) の底部(2a)に、第1実施形態の場合と同様に、溝底
形成部材(10)と第1発熱体(3) が一体的に支持されてい
る。そして、第1発熱体(3) の溝(2) 開口側に1対のス
ペーサ(30)が配置され、さらにスペーサ(30)の溝(2) 開
口側に第2発熱体(31)が配置されている。第2発熱体(3
1)は第1発熱体(3) と同じ形状を有し、両側の彎曲部(3
1a) が溝(2) の両側壁(2b)の部分に埋設されて、断熱主
(1) に一体的に支持されている。スペーサ(30)は溝(2)
の長さ方向にのびる角柱状をなし、2つの発熱体(3)(3
1) の両側寄りの部分に挟まれた状態で、溝(2) の両側
壁(2b)の部分に埋設されて、断熱主体(1) に一体的に支
持されている。スペーサ(30)の対向面は、溝(2) の両側
壁(2b)とほぼ面一になっている。スペーサ(30)は、たと
えばセラミック・ファイバなどの耐火物製である。
【0071】第8実施形態の加熱ユニットの製造方法を
前述の図3を参照して説明すると、マスク部材(7) の上
に第2発熱体(31)を置き、第2発熱体(31)の両側寄りの
部分の上にスペーサ(30)を置き、その上に第1発熱体
(3) を置き、さらにその上に溝底形成部材(10)を置く。
そして、第1実施形態の場合と同様に真空成型を行う。
真空成型時に、第1実施形態の場合と同様、溝底形成部
材(10)がマスクの作用をして、その凹条(12)内および第
1発熱体(3) の表面へのセラミック・ファイバの堆積を
阻止する。また、スペーサ(30)は2つの発熱体(3)(31)
の間隔を保持するとともに、マスクの作用をし、第2発
熱体(31)の表面へのセラミック・ファイバの堆積を阻止
する。これにより、2つの発熱体(3)(31) が溝(2) 内に
露出した加熱ユニットが得られる。
【0072】第8実施形態の加熱ユニットも、高出力密
度の加熱ユニットとして好適なものである。2つの発熱
体(3)(31) の波形相互の配置関係については、特に制限
を設けるものでないが、2つの発熱体(3)(31) の表面か
らできるだけ自由に熱が放射できるように、波形相互の
位相をずらすのが好ましく、位相の絶対値が180度あ
るいは図17に示すように90度ずれているものが特に
好ましい。
【0073】発熱体の数は2つに限定されるものでな
く、3つ以上の発熱体を設けても全く同様である。もち
ろん、発熱体の形状も上記実施形態のような平坦なもの
である必要はなく、たとえば前記第7実施形態のように
幅方向中央部が屈曲したようなものを使用することもで
きる。
【0074】本発明の範囲から逸脱することなく、種々
の変形が可能である。断熱主体の溝の断面形状は方形、
台形に限らず、三角形や多角形、あるいは曲面を有する
形状にしてもよく、例示の上記各実施形態からの変更は
容易である。また、これに対応して、溝底形成部材、ス
ペーサあるいは波形発熱体の、幅に直交した断面形状の
変更も種々可能であり、その結果、これらの望ましい組
み合わせを選択することも容易であり、いずれも本発明
の技術範囲に属する軽微な変形にすぎない。さらに、本
発明は、真空成型法以外の方法、たとえば、キャスタブ
ルなどの耐火物製溝底形成部材を型に鋳込んで、断熱主
体および発熱体と一体的に成型する方法により製造され
る加熱ユニットにも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1実施形態を示す加熱ユニ
ットの主要部の斜視図である。
【図2】図2は、図1のA−A線の拡大断面図である。
【図3】図3は、第1実施形態の加熱ユニットの製造工
程の1例を示す製造装置の中間省略垂直断面図である。
【図4】図4は、本発明の第2実施形態を示す加熱ユニ
ットの主要部の断面図である。
【図5】図5は、図4のB−B線の断面図である。
【図6】図6は、本発明の第3実施形態を示す加熱ユニ
ットの主要部の断面図である。
【図7】図7は、第3実施形態の加熱ユニットの溝底形
成部材の1例を示す斜視図である。
【図8】図8は、第3実施形態の加熱ユニットの溝底形
成部材の変形例を示す斜視図である。
【図9】図9は、本発明の第4実施形態を示す加熱ユニ
ットの主要部の断面図である。
【図10】図10は、本発明の第5実施形態を示す加熱
ユニットの主要部の断面図である。
【図11】図11は、本発明の第6実施形態を示す加熱
ユニットの主要部の断面図である。
【図12】図12は、図11のC−C線の拡大断面図で
ある。
【図13】図13は、第6実施形態の加熱ユニットの溝
底形成部材の1例を示す斜視図である。
【図14】図14は、本発明の第7実施形態を示す加熱
ユニットの主要部の断面図である。
【図15】図15は、図14のD−D線の断面図であ
る。
【図16】図16は、本発明の第8実施形態を示す加熱
ユニットの主要部の断面図である。
【図17】図17は、図16のE−E線の断面図であ
る。
【図18】図18は、従来例を示す加熱ユニットの主要
部の断面図である。
【図19】図19は、図18のF−F線の拡大断面であ
る。
【図20】図20は、他の従来例を示す加熱ユニットの
主要部の断面図である。
【図21】図21は、図20の加熱ユニットの製造工程
を示す製造装置の中間省略垂直断面図である。
【符号の説明】
(1) 断熱主体 (2) 溝 (2a) 溝の底部 (2b) 溝の側壁 (3)(31) 発熱体 (3a)(31a) 発熱体の彎曲部 (4) 真空成型型 (7) マスク部材(溝形成用
凸条部) (10)(13)(14)(17)(20)(23) 溝底形成部材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】断熱材を主成分とする断熱主体の表面に設
    けられた溝に、溝の幅より大きい振幅の波形に加工され
    た発熱体が設けられ、発熱体の幅方向両側の彎曲部が溝
    の両側壁より断熱主体内に入ることによって断熱主体に
    一体的に支持されている電気加熱ユニットにおいて、断
    熱主体と別に作られた耐火物製溝底形成部材が、溝の底
    部を覆って溝開口側の面が断熱主体より露出するように
    断熱主体に一体的に支持され、発熱体が、溝底形成部材
    より溝開口側に配置されて、溝底形成部材の表面の一部
    と接触するように断熱主体に一体的に支持され、かつ溝
    内で断熱主体の外に露出していることを特徴とする電気
    加熱ユニット。
  2. 【請求項2】真空成型によって製造され、セラミック・
    ファイバを主成分とする断熱成型体の表面の溝に、波形
    に加工された発熱体が一体的に支持されている電気加熱
    ユニットであって、真空成型型の所定位置に設けられま
    たは置かれた溝形成用凸条部に沿って少なくとも一部が
    凸条部と接触するように置かれた波形に加工された発熱
    体に、凸条部に直交する断面の寸法関係において、発熱
    体の波形の振幅のうち、凸条部の幅にほぼ相当する発熱
    体の部分を覆う外形寸法をもつ耐火物製溝底形成部材
    を、発熱体の一部と接触するとともに、凸条部とは接触
    しないように配置して、真空成型することにより、断熱
    成型体に溝底形成部材および発熱体が一体的に支持され
    ていることを特徴とする電気加熱ユニット。
  3. 【請求項3】セラミック・ファイバを主成分とする断熱
    成型体の表面の溝に、波形に加工された発熱体が一体的
    に支持されている電気加熱ユニットを真空成型によって
    製造する方法であって、真空成型型の所定位置に設けま
    たは置いた溝形成用凸条部に沿って、少なくとも一部が
    凸条部に接触するように、波形に加工された発熱体を置
    き、凸条部に直交する断面の寸法関係において、発熱体
    の波形の振幅のうち、凸条部の幅にほぼ相当する発熱体
    の部分を覆う外形寸法をもつ耐火物製溝底形成部材を、
    発熱体の一部と接触するとともに、凸条部とは接触しな
    いように配置して、真空成型することにより、断熱成型
    体を溝底形成部材および発熱体と一体的に成型すること
    を特徴とする電気加熱ユニットの製造方法。
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JP2009193865A (ja) * 2008-02-15 2009-08-27 Koyo Thermo System Kk 電気加熱ユニットおよびその製造方法
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