JP2009193865A - 電気加熱ユニットおよびその製造方法 - Google Patents

電気加熱ユニットおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 発熱体の表面のできるだけ多くの部分を断熱主体の外に露出させることができ、しかも断熱主体の発熱体支持部の強度を十分に確保できて、製造がより容易な加熱ユニットを提供する。
【解決手段】 加熱ユニットは、断熱材を主成分とする断熱主体1の表面に設けられた溝2の底部2aに、断熱主体1と別に作られた耐火物製溝底形成部材3が、溝2の底部2aを覆って溝2開口側の面3cが断熱主体1より露出するように断熱主体1に一体的に支持され、溝底形成部材3より溝2開口側の溝2の部分の横断面形状が、溝2開口側が広がった台形状であり、溝底形成部材3より溝2開口側の部分において、波形に加工された発熱体4の幅方向両側の彎曲部4aが溝2の両側壁2bより断熱主体1内に入ることにより、発熱体4が、溝底形成部材3に接触しない状態で断熱主体1に一定的に支持され、かつ溝2内で断熱主体1の外に露出しているものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、炉などの加熱装置に用いられる電気加熱ユニットおよびその製造方法に関し、特にセラミック・ファイバなどの断熱材を主成分とする断熱主体の表面に設けられた溝内に、溝底形成部材および波形に加工された発熱体が一体的に支持されている加熱ユニット、およびかかる加熱ユニットを製造する方法に関する。
上記の電気加熱ユニットおよびそれを真空成型により製造する方法が、特許文献1に開示されている。
図7は上記の電気加熱ユニットの一部を示し、図8はその製造工程を示している。
図7において、セラミック・ファイバを主成分とする断熱主体(1)の加熱表面(1a)に形成された断面略方形の溝(2)の底部(2a)に、断熱主体(1)と別に作られた略板状の耐火物製溝底形成部材(3)が、底部(2a)を覆って溝(2)開口側の面が断熱主体(1)より露出するように、一体的に支持されている。そして、波形の発熱体(4)が、溝底形成部材(3)より溝(2)開口側に配置され、両側の彎曲部(4a)が溝(2)の両側壁(2b)より断熱主体(1)内に入ることにより、発熱体(4)が断熱主体(1)に一体的に支持されている。
溝底形成部材(3)の溝(2)開口側の面の幅方向両側に、溝(2)の長さ方向に伸びる断面方形状の凸条(3a)が一体に形成され、それらの間に、溝(2)の長さ方向に伸びる断面方形状の幅の広い1条の凹条(3b)が形成されている。溝底形成部材(3)の外幅は溝(2)の幅より少し大きく、凹条(3b)の部分の内幅は溝(2)の幅より少し小さい。溝(2)の両側壁(2b)が溝底形成部材(3)の両側の凸条(3a)の頂面の幅方向中間部に位置し、両側の凸条(3a)の幅方向外側の部分が両側壁(2b)の底部(2a)寄りの部分に埋設されることにより、溝底形成部材(3)が断熱主体(1) に確実に支持されている。そして、両側の凸条(3a)の頂面の凹条(3b)側の部分と凹条(3b)の表面が、溝(2)内に露出している。
発熱体(4)は、溝(2)の両側壁(2b)を貫通する両側寄りの部分において溝底形成部材(3)の両側の凸条(3a)の頂面に接触するように配置されている。そして、溝底形成部材(3)の凹条(3b)に対応する幅の広い部分において、発熱体(3)は断熱主体(1)および溝底形成部材(3)から完全に離れ、その部分の全表面が溝(1)内に露出している。このため、発熱体(3) から空間に向かって自由に熱を放射することができ、発熱体(3)が過熱しにくくなり、非加熱冷表面(1b)側へ逃げる熱の量が少なくなる。したがって、加熱効率が向上し、発熱体(3)の寿命が長くなる。
図8の製造装置において、(5)は真空成型型、(6)は型(5)内に水平に配置された多孔金属板などよりなるスクリーン、(7) はスクリーン(6) より下方の型(5) の壁の部分に設けられた真空吸引口である。
上記の加熱ユニットを製造する場合、まず、スクリーン(6)上に、アルミニウム製の角棒状マスク部材(8)を置く。次に、マスク部材(8)の上に発熱体(4)を置き、発熱体(4)の上に溝底形成部材(3)を置く。このとき、発熱体(4)の両側の彎曲部(4a)は、マスク部材(8)および溝底形成部材(3)より幅方向外側に突出している。このような状態で、水、バインダおよびセラミック・ファイバを含むスラリー中に型(5)を沈めると同時に、真空吸引手段を作動させて、スクリーン(6)より下の空間に真空吸引力を作用させ、スクリーン(6)より上の空間内にスラリーを導入する。真空吸引力はスクリーン(6) を介してスラリーに作用し、この吸引力によりスラリーがスクリーン(6)の上面に流れ込む際に、スラリー中に分散していたセラミック・ファイバが型(5)内のスクリーン(6)の上面、マスク部材(8)、発熱体(4)および溝底形成部材(3)の各表面上に堆積し、断熱主体(1)となる断熱材層(9)が形成される。セラミック・ファイバは、マスク部材(8)がある部分には堆積しない。また、セラミック・ファイバはマスク部材(8)および溝底形成部材(3)より幅方向外側に突出している発熱体(4)の彎曲部(4a)の周囲に堆積して、彎曲部(4a)が断熱主体(1)に埋設されるが、溝底形成部材(3)も真空吸引力を阻止するマスクとして作用し、溝底形成部材(3)の凹条(3b)の部分と、溝底形成部材(3)とマスク部材(8)の間にある発熱体(4)の部分とは、スラリーの流れに対して溝底形成部材(3)の陰になるため、凹条(3b)内およびこれに面している発熱体(4)の周囲にセラミック・ファイバの堆積が起こらない。真空成型が終了すると、成型物を型(5)から取り出して、加熱乾燥硬化させ、マスク部材(8)を除去する。これにより、図7に示す加熱ユニットが得られる。この加熱ユニットにおいて、型(5)のスクリーン(6)に対応する面が加熱表面(1a)となり、マスク部材(8)があった部分がこの加熱表面(1a)に形成された溝(2)の発熱体(3)より溝(2)開口側の部分となる。
上記の製造方法において、溝底形成部材(3)がマスクの作用をして、断熱材であるセラミック・ファイバが発熱体(4)の表面を取り囲むように堆積することが阻止されるため、発熱体(4)が断熱主体(1)の表面の溝(2)内で露出するように支持された加熱ユニットが得られる。そして、マスク部材(8)は溝(2)の開口側に容易に除去することができ、溝底形成部材(3)は耐火物製であるため、成型物から取り除く必要がなく、そのままで加熱ユニットの断熱主体(1)の一部として使用に供することができ、従来のような手作業による面倒なマスク部材の除去作用が不要になる。したがって、この製造方法によれば、発熱体(4)が断熱主体(1)の表面の溝(2)内で露出するように支持された加熱ユニットを、容易にかつ安価に製造することができる。
特許第3561770号公報
上記の製造方法の場合、スクリーン(6)上のスラリーには、スクリーン(6)の穴を通して下向きの真空吸引力が作用するため、スラリーは図8の矢印Aの方向に流れる。そして、マスク部材(8)および溝底形成部材(3)の側面に向かう方向には力が働かないため、図8の鎖線で囲まれた部分Bでは、セラミック・ファイバが均一に堆積されず、密度の低い状態で真空成形が行われる。このため、図7に示す製造された加熱ユニットにおいて、発熱体(4)が埋設されている断熱主体(1)の同じ部分Bの密度が低くなり、使用目的によっては、発熱体(4)の支持が必ずしも十分でないことがある。
本発明の目的は、発熱体の表面のできるだけ多くの部分を断熱主体の外に露出させることができ、しかも断熱主体の発熱体支持部の強度を十分に確保できて、製造がより容易な電気加熱ユニットを提供することにある。
本発明の他の目的は、発熱体の表面のできるだけ多くの部分が断熱主体の外に露出していて、しかも断熱主体の発熱体支持部の強度を十分に確保できる電気加熱ユニットをより容易にかつ安価に製造できる方法を提供することにある。
本発明による電気加熱ユニットは、断熱材を主成分とする断熱主体の表面に設けられた溝の底部に、断熱主体と別に作られた耐火物製溝底形成部材が、溝の底部を覆って溝開口側の面が断熱主体より露出するように断熱主体に一体的に支持され、溝底形成部材より溝開口側の溝の部分の横断面形状が、溝開口側が広がった台形状であり、溝底形成部材より溝開口側の部分において、波形に加工された発熱体の幅方向両側の彎曲部が溝の両側壁より断熱主体内に入ることにより、発熱体が、溝底形成部材に接触しない状態で断熱主体に一定的に支持され、かつ溝内で断熱主体の外に露出していることを特徴とするものである。
本発明による電気加熱ユニットの製造方法は、セラミック・ファイバを主成分とする断熱成型体の表面の溝に、溝底形成部材および波形に加工された発熱体が一体的に支持されている電気加熱ユニットを真空成型によって製造する方法であって、真空成型型のスクリーンの上に、穴のない頂壁と穴が形成されかつ下側の相互間隔が広がった両側壁とからなる横断面台形状の溝形成用凸条部を設けまたは置き、溝形成用凸条部の頂壁の上に、該頂壁の幅より大きい振幅の波形に加工された発熱体を置き、発熱体の上に、発熱体の振幅より小さくて溝形成用凸条部の頂壁の幅以上の幅を有する耐火物製溝底形成部材を置いた状態で、真空成型を行うことにより、断熱成型体を溝底形成部材および発熱体と一体的に成型することを特徴とするものである。
溝形成用凸条部頂壁の穴の大きさは、断熱主体を構成するセラミック・ファイバが通過できない程度である。
本発明による加熱ユニットの製造方法をさらに具体的に説明すると、たとえば、次のようになる。
真空成型型内のスクリーンの上に、たとえばマスク部材を置くことにより、溝形成用凸条部を形成する。次に、溝形成用凸条部の上に波形の発熱体を置き、発熱体の上に溝底形成部材を置く。このような状態で、型内のスクリーンより上の空間内にセラミック・ファイバを含むスラリーを導入し、真空成型を行う。これにより、スラリー中のセラミック・ファイバが型内のスクリーンの上面、溝形成用凸条部、発熱体および溝底形成部材の各表面に堆積し、断熱主体となる断熱成型体が形成される。マスク部材の頂壁には穴がないので、セラミック・ファイバはマスク部材の頂壁と溝底形成部材の間には堆積しない。溝形成用凸条部の側壁には穴があるので、スラリー中の液体分がこの部分を通過し、側壁の表面に固形分であるセラミック・ファイバが均一な密度で堆積する。その後、真空引きが解除されると、スプリングバック現象が起こり、溝底形成部材と発熱体の間にすきまができる。真空成型が終了すると、成型物を型から取り出し、溝形成用凸条部を除去した後、加熱乾燥硬化させる。これにより、断熱主体の加熱表面の底部に溝底形成部材が発熱体と隙間を持ったまま一体的に支持されるとともに、発熱体が溝内で断熱主体の外に露出するように支持され、さらに発熱体支持部を含めて溝側面にも均一な密度を持った本発明の加熱ユニットが得られる。
上記の本発明の方法において、溝形成用凸条部の頂壁に穴がないことにより、凸条部がマスクの作用をして、断熱材が発熱体の表面を取り囲むように堆積することが阻止されるため、発熱体が断熱主体の溝内で露出し、なおかつ発熱体支持部を含め溝側面にもセラミック・ファイバが均一に堆積して十分な強度が確保された加熱ユニットが得られる。そして、溝底形成部材の表面は、真空引き後の真空解除によるスプリングバック現象を利用して発熱体との間にすきまができることから、凹凸状の形状にする必要がなく、平坦面であっても、凹凸状の面の場合と同等の効果が得られる。したがって、溝底形成部材は、断面長方形の平坦な板状または角柱状のものでよく、より容易にかつ安価に製造することができる。さらに、溝底形成部材より溝開口側の断熱主体の溝の断面形状が、溝開口側が広がった台形状であり、したがって、溝形成用凸条部の断面形状も同じであるから、真空成型後の溝形成用凸条部の除去が容易である。
本発明による電気加熱ユニットは、上記の本発明の方法によってより容易にかつ安価に製造することができる。これにより、断熱主体の加熱表面の底部に溝底形成部材が発熱体と隙間を持ったまま一体的に支持されるとともに、発熱体が溝内で断熱主体の外に露出するように支持され、さらに発熱体支持部を含めて溝側面にも均一な密度を持った加熱ユニットが得られる。
溝形成用凸条部は、1つの板状の部材から一体状に形成されてもよいし、2以上の部材を組み合わせることによって形成されてもよい。
この発明の方法によれば、発熱体の表面のできるだけ多くの部分が断熱主体の外に露出していて、しかも断熱主体の発熱体支持部の強度を十分に確保できる加熱ユニットをより容易にかつ安価に製造することができる。
この発明の電気加熱ユニットによれば、本発明の方法によって製造することが可能になり、それにより、発熱体の表面のできるだけ多くの部分を断熱主体の外に露出させることができ、しかも断熱主体の発熱体支持部の強度を十分に確保できて、製造がより容易な加熱ユニットを得ることができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態において、前述の従来例に対応する部分にはそれと同じ図面参照符号を付している。
図1および図2は、加熱ユニットの主要部を示している。
図1において、断熱材としてのセラミック・ファイバを主成分とする断熱成型体である断熱主体(1)の加熱表面(1a)に形成された溝(2)の底部(2a)に、断熱主体(1)と別に作られた耐火物製溝底形成部材(3)が、底部(2a)を覆って溝(2)開口側(上側)の面(上面)(3c)が断熱主体(1)より露出するように、一体的に支持されている。そして、波形の発熱体(4)が、溝底形成部材(3)より溝(2)開口側に配置され、両側の彎曲部(4a)が溝(2)の両側壁(2b)より断熱主体(1)内に入ることによって断熱主体(1)に一体的に支持されている。
溝底形成部材(3)は、この例では、高さに比べて横幅が大きい断面方形の角柱状をなす。溝底形成部材(3)は、好ましくは、断熱主体(1)と同様のセラミック・ファイバを主体とする成型物よりなる。溝底形成部材(3)の幅は、その上面(3c)と同じ高さ位置の溝(2)の幅より少し大きく、溝形成部材(3)の上面(3c)の幅方向中央側の大部分が断熱主体(1)より溝(2)に露出し、残りの部分が断熱主体(1)に埋設されて、確実に支持されている。溝底形成部材(3)の上面(3c)より上側の溝(2)の部分の断面形状は、上側が広がった台形状をなし、溝(2)の両側壁(2b)は、斜め上方を向く平坦面である。また、発熱体(4)は、溝底形成部材(3)に接触しない状態で断熱主体(1)に支持されており、溝(2)内において、断熱主体(1)および溝底形成部材(3)から完全に離れ、全表面が溝(2)内に露出している。このため、発熱体(4)から空間に向かって自由に熱を放射することができ、発熱体(4)が過熱しにくくなり、非加熱冷表面(1b)側へ逃げる熱の量が少なくなる。したがって、加熱効率が向上し、発熱体(4)の寿命が長くなる。
図3は、上記の加熱ユニットの製造工程の1例を示している。
図3に示す製造装置は、前述の図8に示すものと同様のものである。型(5)は、たとえばアクリル樹脂などの適当な材料で箱形に形成されている。スクリーン(6)は、型(5)内の高さの中間部に水平に配置されている。真空吸引口(7)は、図示しない公知の真空吸引手段に接続されている。
加熱ユニットの製造は、たとえば次のようにして行われる。
まず、型(5)内のスクリーン(6)上に、ステンレス鋼製のマスク部材(8) を置く。これにより、スクリーン(6)上に溝形成用凸条部が形成される。
マスク部材(8)の詳細が、図4に示されている。マスク部材(8)は、水平な頂壁(8a)と、下側の相互間隔が広がった両側壁(8b)とからなる横断面台形状のもので、たとえばステンレス鋼製の板から成形される。両側壁(8b)には、スクリーン(6)と同様の多数の小さい穴(10)が形成されているが、頂壁(8a)には穴は形成されていない。穴(10)の大きさは、断熱主体(1)を構成するセラミック・ファイバが通過できない程度である。
次に、マスク部材(8)の頂壁(8a)の上に発熱体(4)を置き、発熱体(4)の上に溝底形成部材(3)を置く。このとき、発熱体(4)の両側の彎曲部(4a)は、マスク部材(8)の頂壁(8a)および溝底形成部材(3)より幅方向外側に突出している。
このような状態で、水、バインダおよびセラミック・ファイバを含むスラリー中に型(5)を沈めると同時に、真空吸引手段を作動させて、スクリーン(6)より下の空間に真空吸引力を作用させ、スクリーン(6)より上の空間内にスラリーを導入する。真空吸引力はスクリーン(6)を介してスラリーに作用し、この吸引力によりスラリーがスクリーン(6)の上面に流れ込む際に、スラリー中に分散していたセラミック・ファイバが型(5)内のスクリーン(6)の上面、マスク部材(8)、発熱体(4)および溝底形成部材(3)の各表面上に堆積し、断熱主体(1)となる断熱材層(9)が形成される。セラミック・ファイバは、マスク部材(8)の内側には堆積しない。また、また、セラミック・ファイバはマスク部材(8)および溝底形成部材(3)より幅方向外側に突出している発熱体(4)の彎曲部(4a)の周囲に堆積して、彎曲部(4a)が断熱主体(1)に埋設されるが、マスク部材(8)の頂壁(8a)には穴がなく、両側壁(8b)にだけ穴(10)が形成されているので、頂壁(8a)と溝底形成部材(3)の間の空間にはセラミック・ファイバは堆積せず、この空間内にある発熱体(4)の直線部分の周囲にもセラミック・ファイバの堆積が起こらない。マスク部材(8)の側壁(8b)には穴(10)があるので、側壁(8b)の外側やその上方にあるスラリーにも真空吸引力が作用し、セラミック・ファイバは、頂壁(8a)と溝底形成部材(3)の間の空間以外の側壁(8b)の外側や発熱体(4)の湾曲部(4a)の周囲に均一な密度で堆積する。真空吸引中は、スクリーン(6)の下部およびマスク部材(8)の内側は減圧状態であることから、断熱層(9)とともに溝底形成部材(3)もスクリーン方向(下方向)に引張られているが、真空吸引が解除されると、スクリーン(6)の下部およびマスク部材(8)の内側は大気圧に戻り、断熱層(9)とともに溝底形成部材(3)もスプリングバック現象で上方に動く。これらの協働作用により、溝底形成部材(3)と発熱体(4)との間にたとえば1〜2mm程度の小さいすきまが生じる。とくに、本発明のマスク部材(8)により、その近傍に堆積する断熱層(9)のスプリングバック現象が顕著である。
真空成型が終了すると、成型物を型(5)から取り出し、マスク部材(8)を除去した後に、加熱乾燥硬化させる。これにより、断熱主体(1)の加熱表面(1a)の溝(2)の底部(2a)に溝底形成部材(3)が一体的に支持されるとともに、発熱体(4)が溝(2)内で断熱主体(1)の外に露出し、かつ発熱体(4)の湾曲部(4a)の周囲および溝(2)の側壁(2b)のセラミック・ファイバが均一で、発熱体(4)を支持する強度が十分な、図1および図2に示す加熱ユニットが得られる。このようにして製造された加熱ユニットにおいて、型(5)のスクリーン(6)に対応する面が加熱表面(1a)となり、マスク部材(8)があった部分がこの加熱表面(1a)に形成された溝(2)の発熱体(4)より開口側の部分となる。
上記の真空成型は公知のものであり、マスク部材(8) 、発熱体(4) および溝底形成部材(3)をそれぞれ適当な治具で型(5) 内の一定位置に支持した状態で、これらを支持しうる程度の仮成型を行い、治具を取り外した後に、本成型を行う。
マスク部材(8)の構成は、上記実施形態のものに限らず、適宜変更可能である。
図5は、マスク部材(8)の変形例を示している。
この場合、全体に多数の小さい穴(10)が形成された横断面台形状の多孔金属板の頂壁が穴のない平板(11)で覆われて、穴のない頂壁(8a)が構成され、穴(10)のある側壁(8b)がそのまま側壁(8b)となっている。
図6は、マスク部材(8)の他の変形例を示している。
この場合、比較的大きな穴(12)が形成された横断面台形状の金属板の頂壁が穴のない平板(11)で覆われて、穴のない頂壁(8a)が構成され、側壁がメッシュ材(13)で覆われて、多数の小さい穴(が形成された側壁(8b)が構成されている。
図1は、本発明の実施形態を示す加熱ユニットの主要部の斜視図である。 図2は、図1のII−II線の拡大断面図である。 図3は、図1の加熱ユニットの製造工程の1例を示す製造装置の中間省略垂直断面図である。 図4は、図3のマスク部材の拡大斜視図である。 図5は、マスク部材の変形例を示す斜視図である。 図6は、マスク部材の他の変形例を示す斜視図である。 図7は、従来例を示す加熱ユニットの主要部の断面図である。 図8は、図7の加熱ユニットの製造工程を示す製造装置の中間省略垂直断面図である。
符号の説明
(1) 断熱主体
(1a) 断熱主体の表面
(2) 溝
(2a) 溝の底部
(2b) 溝の側壁
(3) 溝底形成部材
(3c) 溝底形成部材の上面
(4) 発熱体
(4a) 発熱体の彎曲部
(5) 真空成型型
(6) スクリーン
(8) マスク部材(溝形成用凸条部)
(8a) マスク部材の頂壁
(8b) マスク部材の側壁
(10) 穴

Claims (2)

  1. 断熱材を主成分とする断熱主体の表面に設けられた溝の底部に、断熱主体と別に作られた耐火物製溝底形成部材が、溝の底部を覆って溝開口側の面が断熱主体より露出するように断熱主体に一体的に支持され、溝底形成部材より溝開口側の溝の部分の横断面形状が、溝開口側が広がった台形状であり、溝底形成部材より溝開口側の部分において、波形に加工された発熱体の幅方向両側の彎曲部が溝の両側壁より断熱主体内に入ることにより、発熱体が、溝底形成部材に接触しない状態で断熱主体に一定的に支持され、かつ溝内で断熱主体の外に露出していることを特徴とする電気加熱ユニット。
  2. セラミック・ファイバを主成分とする断熱成型体の表面の溝に、溝底形成部材および波形に加工された発熱体が一体的に支持されている電気加熱ユニットを真空成型によって製造する方法であって、
    真空成型型のスクリーンの上に、穴のない頂壁と穴が形成されかつ下側の相互間隔が広がった両側壁とからなる横断面台形状の溝形成用凸条部を設けまたは置き、溝形成用凸条部の頂壁の上に、該頂壁の幅より大きい振幅の波形に加工された発熱体を置き、発熱体の上に、発熱体の振幅より小さくて溝形成用凸条部の頂壁の幅以上の幅を有する耐火物製溝底形成部材を置いた状態で、真空成型を行うことにより、断熱成型体を溝底形成部材および発熱体と一体的に成型することを特徴とする電気加熱ユニットの製造方法。
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