JP2014505792A - 焼鈍工程用熱処理装置 - Google Patents

Abstract

コイル内の温度偏差を減少させることができる焼鈍工程用の熱処理装置が紹介される。焼鈍工程用の熱処理装置は、コイル（４００）が置かれるベースプレート（１００）と、コイル（４００）を囲むように下部が開放され、開放される下側開放部（２１０）がベースプレート（１００）の縁にシーリングされるカバー（２００）と、ベースプレート（１００）の下部に外部熱源による輻射熱伝達が伝達される熱伝達空間部（５２０）が形成されるようにベースプレート（１００）の下部を支持するサポートユニット（３００）と、を有する。

Description

本発明は、焼鈍工程用の熱処理装置に関するもので、より詳しくは、コイルの上部だけでなく下部にも熱伝達が均一になされるようにしてコイル内の温度偏差を減少させることができる焼鈍工程用の熱処理装置に関する。

電磁鋼板の製造工程中に電磁鋼板が方向性を持つようにするために、コイルを一定期間１０００℃程度の高温で維持した後に冷却させるＣＯＦ（Ｃｏｎｔｉｎｕｏｕｓ Ｏｐｅｎ ｆｒａｍｅ Ｆｕｒｎａｃｅ）工程を経る。

図１ないし図２に示されたように、従来のＣＯＦ工程で使用される熱処理装置は、コイル５０が置かれる円形板１０と、耐火物で構成されて円形板１０の撓み現象を防ぐ上部サポート２０と、上部サポート２０の下部に放射形に配置される下部サポート３０と、これら円形板１０、上部サポート２０及び下部サポート３０を覆って床６０の砂６１に固定されて外部雰囲気ガスであるバーナー燃焼雰囲気と内部雰囲気ガスである水素雰囲気ガス間の直接的な接触を遮断するカバー４０で構成される。

しかし、このような従来技術の場合、カバーが外部加熱源による輻射熱伝達により加熱されたり、外部冷却源による対流熱伝達がされて冷却すれば、該当熱はカバー内部のコイルに伝達されることになるが、この時、コイルの上部はカバーの熱によって加熱／冷却されるが、コイルの下部はカバーの熱によって加熱／冷却された円形板を介して加熱／冷却されるため、コイルの上部と下部に伝達される熱温度に差が発生して温度偏差が発生していた。

特に、上部サポートの材質が耐火物で構成されることにより、円形板の熱伝達効率を減少させてコイル内の温度偏差を深化させ、このように深化したコイル内の温度偏差は、コイルの磁性偏差を増加させてコイルの磁性品質の低下を引き起こしている。

そこで、コイルの上部だけでなく下部にも外部熱が効率的に伝達されてコイル内の温度偏差を減らすことができる技術が要求されている。

このような問題点を解決するための本発明の目的は、コイルの下部に流入する熱量を増加させて、熱処理時にコイル内の温度偏差を減少させることができる焼鈍工程用の熱処理装置を提供することである。

前記の目的を達成するための本発明による焼鈍工程用の熱処理装置は、焼鈍工程で外部熱源から熱伝達がなされる焼鈍工程用の熱処理装置であって、コイルが置かれるベースプレートと、前記コイルを囲むように下部が開放され、開放された下側開放部が前記ベースプレートの縁にシーリングされるカバーと、前記ベースプレートの下部に外部熱源による輻射熱伝達が伝達される熱伝達空間部が形成されるように前記ベースプレートの下部を支持するサポートユニットを含む。

好ましくは、前記ベースプレートの縁にはシーリング部材が充填されるシーリング溝部が形成されて、前記下側開放部が前記シーリング部材に挿入される。

好ましくは、前記ベースプレートは、熱伝達に優れた特徴を有するスチール材質で構成され、前記熱伝達空間部を介して伝達された熱源を前記コイルの下部に伝達する。

好ましくは、前記サポートユニットは、前記ベースプレートの中心下側面に配置される中心サポート片と、前記ベースプレートの下側面に放射状に配置される複数の展開サポート片を含む。

好ましくは、前記複数の展開サポート片は、前記中心サポート片に向かって長く延長形成される第１サポート片と、前記第１サポート片より短く延長形成される第２サポート片で構成される。

本発明によれば、コイルが置かれるベースプレートを外部熱源に直接露出させることにより、コイルの加熱／冷却速度を著しく改善し、ＣＯＦ工程でコイルの磁性品質に大きな影響を及ぼすコイル内の温度偏差を著しく減らすことができるという利点がある。

従来技術による焼鈍工程用の熱処理処置を示した側面図である。 図１のＡ部を拡大して示した拡大斜視図である。 本発明による焼鈍工程用の熱処理処置を示した側面図である。 図３のＢ部を拡大して示した拡大斜視図である。 本発明による焼鈍工程用の熱処理装置のコイル内の温度分布差を示したグラフである。

まず各図面の構成要素に参照符号を付けるにおいて、同一の構成要素については、他の図面上に表示されたとしても可能な限り同一の符号を有するようにしていることに留意しなければならない。また、本発明を説明するにおいて、関連する公知の構成または機能についての具体的な説明が本発明の要旨をばかす恐れがあると判断される場合には、その詳細な説明は省略することにする。

添付された図面に基づいて本発明の実施例を詳しく説明することにする。

図３ないし図４に示されたように、本発明による焼鈍工程用の熱処理装置は、カバー２００を介した輻射熱伝達と、ベースプレートを介した熱伝導によって、焼鈍工程でコイル４００に対する効率的な加熱／冷却を具現し、コイル４００内の温度偏差を減らすようにする。本実施例では、輻射熱伝達により加熱される外部加熱源と、対流熱伝達される外部冷却源を通称して外部熱源と定義する。

これを具現するための熱処理装置は、コイル４００が置かれるベースプレート１００と、コイル４００を囲むようにベースプレート１００の縁にシーリングされるカバー２００と、ベースプレート１００の下側に熱伝達空間部５２０が形成されるようにベースプレート１００の下部を支持するサポートユニット３００を含んで構成される。

ベースプレート１００は、コイル４００が置かれる円形のプレート形状で、該当下側に熱伝達空間部５２０が形成されて外部熱源に直接露出するように構成される。このために、ベースプレート１００は、熱伝導率に優れた材質で構成されるが、本実施例では、外部熱源をコイル４００側に効果的に伝達することができるスチール（ｓｔｅａｌ）材料が使用された。

ベースプレート１００は、熱伝達に優れた特徴を有するスチールｓｔｅｅ１材質で構成され、このベースプレート１００にはコイル４００を囲むカバー２００が結合される。この時、これらの間に効果的なシーリング効果を具現するために、ベースプレート１００の縁にはシーリング部材５１０が充填されるシーリング溝部１ｌ０が形成され、シーリング溝部１１０内のシーリング部材５１０には、カバー２００の下側開放部２１０がシーリングされるように挿入される。

カバー２００は、コイル４００を囲むように下部が開放される構造で、開放される下側開放部２１０がベースプレート１００のシーリング溝部１１０にシーリングされるように結合される。このカバー２００は、外部雰囲気ガスとカバー２００内の内部雰囲気ガスを遮断するが、カバー２００内部の加熱／冷却のための１次加熱／冷却源として作用し、カバー２００による間接加熱／冷却によってコイル４００の上部が２次加熱／冷却される。

特に、従来技術の場合、コイルが置かれる円形板が上部サポート及び下部サポートに支持され、これらの構成がカバーによって囲まれる構造であるため、カバーを介してコイルの上部に主に熱伝達がなされる反面、本発明の場合、カバー２００がベースプレート１００のみを囲み、ベースプレート１００の下側に熱伝達空間部５２０が形成される構造であるため、カバー２００を介してコイル４００の上部は勿論、ベースプレート１００を介してコイル４００の下部で熱伝達がなされることができる。

このように、ベースプレート１００の上部と下部を外部雰囲気ガスの熱源に露出させることにより、コイル４００の上部及び下部に対する熱伝達効率が極大化することができ、コイル４００の上部と下部間の加熱／冷却の時間差をなくし、コイル４００内の温度偏差を最小化することができる。

ベースプレート１００の下部には、サポートユニット３００が設けられる。サポートユニット３００は、ベースプレート１００の下部に熱伝達空間部５２０が形成されるようにベースプレート１００の下部を支持するが、好ましくは、クリープ（ｃｒｅｅｐ）の変形によるベースプレート１００の撓みを防止するために耐火物材質で構成される。

このようなサポートユニット３００は、熱伝達空間部５２０を間に置いて離隔配置される中心サポート片３１０と、展開サポート片３２０で構成される。中心サポート片３１０は、ベースプレート１００の中心下側面を支持する円形のサポート片で構成され、展開サポート片３２０は、ベースプレート１００の下側面で中心サポート片３１０を中心に放射状に配置される第１サポート片３２１と第２サポート片３２２が交互に配置されて構成される。ここで、第２サポート片３２２は、第１サポート片３２１より短く延長形成されるため、サポート片の効率的な配置設計を具現し、ベースプレート１００の下側に十分な熱伝達空間を確保することができる。

図５に示されたように、本発明の熱処理装置は、従来技術に比べて熱処理時にヒートサイクルに付いていく速度がさらに早く、コイル４００内の最高温度部と最低温度部間の温度差が従来技術に比べて加熱帯で１００℃減少するものと確認された。また、カバー２００によるコイル４００の上部加熱／冷却は、従来技術と同じ効率を示しているが、ベースプレート１００によるコイル４００の下部加熱／冷却は、従来技術に比べて著しく改善したことが示された。

上述したように、本発明は、コイル４００が置かれるベースプレート１００を外部熱源に直接露出させることにより、コイル４００の上・下部に対する加熱／冷却速度を著しく改善して、コイル４００内の温度偏差を減少させ、ＣＯＦ工程でコイル４００の磁性品質を向上させることができる。

前記で、本発明を、望ましい実施例を使用して詳しく説明したが、本発明の範囲は、特徴実施例に限定されるのではなく、添付された特許請求の範囲によって解釈されるべきものである。また、この技術分野で通常の知識を習得した者であれば、本発明の範囲から外れずとも多くの修正と変形が可能であることを理解すべきものである。

１００ ベースプレート
２００ カバー
３００ サポートユニット
４００ コイル
５１０ シーリング部材
５２０ 熱伝達空間部

Claims (8)

1. 焼鈍工程で外部熱源から熱伝達がなされる焼鈍工程用の熱処理装置であって、
   コイルが置かれるベースプレートと、
   前記コイルを囲むように下部が開放され、下側開放部が前記ベースプレートの縁にシーリングされるカバーと、
   前記ベースプレートの下部に外部熱源による輻射熱伝達が伝達される熱伝達空間部が形成されるように前記ベースプレートの下部を支持するサポートユニットと、
   を有することを特徴とする焼鈍工程用の熱処理装置。
2. 前記ベースプレートの縁には、シーリング部材が充填されるシーリング溝部が形成されて、前記下側開放部が前記シーリング部材に挿入されることを特徴とする請求項１記載の焼鈍工程用の熱処理装置。
3. 前記ベースプレートは、熱伝達に優れた特徴を有するスチール材質で構成され、前記熱伝達空間部を介して伝達された熱源を前記コイルの下部に伝達することを特徴とする請求項１記載の焼鈍工程用の熱処理装置。
4. 前記サポートユニットは、前記ベースプレートの中心下側面に配置される中心サポート片と、前記ベースプレートの下側面に放射状に配置される複数の展開サポート片を含むことを特徴とする請求項１記載の焼鈍工程用の熱処理装置。
5. 前記複数の展開サポート片は、前記中心サポート片に向かって長く延長形成される第１サポート片と、前記第１サポート片より短く延長形成される第２サポート片で構成されることを特徴とする請求項４記載の焼鈍工程用の熱処理装置。
6. 前記第１サポート片の間には前記第２サポート片が位置して、第１サポート片と第２サポート片が交替で反復するように配置されたことを特徴とする請求項５記載の焼鈍工程用の熱処理装置。
7. 前記ベースプレートは、コイルが置かれることができるよう円形のプレート形状からなることを特徴とする請求項１記載の焼鈍工程用の熱処理装置。
8. 前記サポートユニットは、クリープの変形によるベースプレートの撓みを防止するために耐火物材質からなることを特徴とする請求項１記載の焼鈍工程用の熱処理装置。

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