JPH0514049U - 紙巻取巻出機用ウエブセンター - Google Patents
紙巻取巻出機用ウエブセンターInfo
- Publication number
- JPH0514049U JPH0514049U JP6196691U JP6196691U JPH0514049U JP H0514049 U JPH0514049 U JP H0514049U JP 6196691 U JP6196691 U JP 6196691U JP 6196691 U JP6196691 U JP 6196691U JP H0514049 U JPH0514049 U JP H0514049U
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- JP
- Japan
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- conical surface
- center
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐摩耗性、耐久性の向上、剥離防止を図る。
【構成】 ロール状に巻かれた紙ロールの中心孔両端部
を、軸受リングを介して支持するコーン形の鋼製ウエブ
センター1 であって、ウエブセンター1の円錐面1Aの少
くとも軸受リングが接触する部分に、粉体プラズマ肉盛
法により、厚さ1mm以上で硬度 HS 80以上の高合金肉盛
層5 を設け、かつ円錐面1Aに軸方向に延びるスリップ防
止溝6 を設ける。
を、軸受リングを介して支持するコーン形の鋼製ウエブ
センター1 であって、ウエブセンター1の円錐面1Aの少
くとも軸受リングが接触する部分に、粉体プラズマ肉盛
法により、厚さ1mm以上で硬度 HS 80以上の高合金肉盛
層5 を設け、かつ円錐面1Aに軸方向に延びるスリップ防
止溝6 を設ける。
Description
【0001】
本考案は、紙をロール状に巻取り或いはロール状に巻いた紙を巻出す機械にお いて、紙を中心孔の両端部で保持し回転させるためのウエブセンターに関するも のである。
【0002】
従来、紙の巻取、巻出機用のウエブセンターとして、図3〜図5に例示するも のがある。図3において、ウエブセンター11はコーン状を呈しかつ回転軸12端に 固着され、ロール状に巻かれ紙 (以下紙ロールという) 13の中心孔14の両端部を 、軸受リング15を介して支持し、紙ロール13を回転させるものである。なお、前 記回転軸12の少くとも一方は軸方向に移動可能で、図外の駆動装置によって両軸 12又は一方の軸12が回転駆動される。
【0003】 そして、ウエブセンター11は鋼製 (例えばSCM材)で、その円錐面11A には 、軸受リング15との接触部分に、耐摩耗性を付与するために、浸炭焼入れを行な うか又は、表面に 0.2〜0.5 mm程度の溶射を施工している。また、軸受リング15 とのスリップを防止するために、図4及び図5に示すように、軸方向に延びる深 さ1〜3mm程度の凹溝16を設けており、機械加工性を考慮して比較的軟かい鋼材 (硬度 HS 40〜50程度のSCM材)を使用している。
【0004】
ところで、上記従来技術では、ウエブセンター11の回転に伴ない軸受リング15 との間でスリップが発生し、金属間摩耗が生じるが、円錐面11A の硬化層が 0.1 〜0.5 と薄いために、摩耗が進行すると軟かい部分 (センター11の母材) が露出 し、図5に17で示すように摩耗部が大きくなり、ウエブセンター11と軸受リング 15との間で完全にスリップし、紙ロール13にウエブセンター11を介して回転動力 を伝達できなくなり、ウエブセンター11の機能を果たさなくなるという問題があ る。
【0005】 また、ウエブセンター11の円錐面11A に金属溶射を施したものにあっては、溶 射層の剥離が生じて摩耗が進行し、使用できなくなる等の問題がある。 本考案は、上述のような実状に鑑みてなされたもので、その目的とするところ は、耐摩耗性に優れ、剥離を生ずることがなく、耐久性の向上を図ることができ る紙巻取巻出機用ウエブセンターを提供するにある。
【0006】
本考案では、上記目的を達成するために、次の技術的手段を講じた。 即ち、本考案は、ロール状に巻取り又は巻出す紙の中心孔両端部を、軸受リン グを介して支持するコーン形の鋼製ウエブセンターであって、該ウエブセンター の円錐面の少くとも軸受リングが接触する部分に、粉体プラズマ肉盛法により、 厚さ1mm以上で硬度 HS 80以上の高合金肉盛層を設け、かつ前記円錐面に軸方向 に延びるスリップ防止溝を設けたことを特徴としている。
【0007】
本考案によれば、ウエブセンターの円錐面の軸受リングとの接触部は、非常に 高硬度 (HS 80 以上) であるから、回転時に軸受リングとの間にスリップが生じ ても、ほとんど摩耗することはなく、しかも、肉盛硬化層が厚いため、従来のよ うに摩耗の進行が大きくならず、動力の伝達に支障をきたすことはない。
【0008】
以下、本考案の実施例を図面に基づき説明する。 図1及び図2は本考案の実施例を示し、図中の斜線の部分のうち、図2の右半 分の断面を示す部分以外は、肉盛部を示している。 ウエブセンター1 は、コーン状 (詳しくは截頭円錐面) でSCM材(クロムモ リブデン鋼材)により成形し、大径側から回転軸嵌入孔2 が設けられると共に、 ねじ孔3 及び固定ねじ挿通孔4 が設けられており、図外の回転軸端が着脱自在に 嵌入固着されるようになっている。
【0009】 また、ウエブセンター1 の円錐面1Aには、軸受リング (図3の軸受リング15参 照) が接触する部分の所要範囲に、高合金材料 (例えば炭素2.4 %の高炭素高速 度鋼材) の粉末を、粉体プラズマ肉盛法により肉盛りして肉盛層5 を形成してあ る。 そして、ウエブセンター1 は、厚さ3mmの肉盛層形成後、軟化焼鈍してその硬 度を機械加工が可能な程度まで下げてから、深さ2mmのスリップ防止溝6 を軸方 向に8条加工し、再び焼入れ(1160℃塩浴) 、熱処理 (540 ℃ 3回の2次硬化 熱処理)を行ない、硬度 HS 95の製品に仕上げている。
【0010】 このようにして仕上げられたウエブセンター1 を、実機に取付けて運転してい るが、軸受リングとの間に生じるスリップによっても、肉盛層5 の摩耗はほとん どないうえ、剥離の発生も全く認められず、非常に良好な成果を得ている。 なお、前記肉盛層5 の厚さは、1mm未満では長期にわたって耐摩耗性を確保し 難く、安全性の点から1mm以上とするのが好ましく、また、硬度 HS 80未満では 十分な耐摩耗性が得られないので、HS 80 以上とするのが好ましい。
【0011】 本考案は、上記実施例に限定されるものではなく、例えば、肉盛材料は高炭素 高速度鋼以外の高合金鋼を使用でき、また、スリップ溝6 の機械加工は、粉体プ ラズマ肉盛施工前に行なうことができ、さらに、ウエブセンターと回転軸を一体 物とすることもできる。
【0012】
本考案は、上述のように、ロール状に巻取り又は巻出す紙の中心孔両端部を、 軸受リングを介して支持するコーン形の鋼製ウエブセンターであって、該ウエブ センターの円錐面の少くとも軸受リングが接触する部分に、粉体プラズマ肉盛法 により、厚さ1mm以上で硬度 HS 80以上の高合金肉盛層を設け、かつ前記円錐面 に軸方向に延びるスリップ防止溝を設けたことを特徴とするものであるから、ウ エブセンターの軸受リング接触部の耐摩耗性を大幅に向上させ、紙ロールを安定 的に支持して円滑かつ確実に回転動力の伝達ができ、耐久性及び経済性を高める ことができる。
【図1】本考案の実施例を示す正面図である。
【図2】図1の一部破断側面図である。
【図3】従来例の取付状態説明図である。
【図4】従来例の正面図である。
【図5】従来例の摩耗状態説明用の一部破断側面図であ
る。
る。
1 ウエブセンター 1A 円錐面 5 肉盛層 6 スリップ防止溝
Claims (1)
- 【請求項1】 ロール状に巻取り又は巻出す紙の中心孔
両端部を、軸受リングを介して支持するコーン形の鋼製
ウエブセンターであって、該ウエブセンターの円錐面の
少くとも軸受リングが接触する部分に、粉体プラズマ肉
盛法により、厚さ1mm以上で硬度 HS 80以上の高合金肉
盛層を設け、かつ前記円錐面に軸方向に延びるスリップ
防止溝を設けたことを特徴とする紙巻取巻出機用ウエブ
センター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6196691U JPH0514049U (ja) | 1991-08-06 | 1991-08-06 | 紙巻取巻出機用ウエブセンター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6196691U JPH0514049U (ja) | 1991-08-06 | 1991-08-06 | 紙巻取巻出機用ウエブセンター |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0514049U true JPH0514049U (ja) | 1993-02-23 |
Family
ID=13186433
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6196691U Pending JPH0514049U (ja) | 1991-08-06 | 1991-08-06 | 紙巻取巻出機用ウエブセンター |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0514049U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5533998U (ja) * | 1971-02-17 | 1980-03-05 |
-
1991
- 1991-08-06 JP JP6196691U patent/JPH0514049U/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5533998U (ja) * | 1971-02-17 | 1980-03-05 |
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