JPH05140441A - 艶消し熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
艶消し熱可塑性樹脂組成物Info
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- JPH05140441A JPH05140441A JP3334590A JP33459091A JPH05140441A JP H05140441 A JPH05140441 A JP H05140441A JP 3334590 A JP3334590 A JP 3334590A JP 33459091 A JP33459091 A JP 33459091A JP H05140441 A JPH05140441 A JP H05140441A
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- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G64/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carbonic ester link in the main chain of the macromolecule
- C08G64/04—Aromatic polycarbonates
- C08G64/045—Aromatic polycarbonates containing aliphatic unsaturation
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G63/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain of the macromolecule
- C08G63/64—Polyesters containing both carboxylic ester groups and carbonate groups
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G64/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carbonic ester link in the main chain of the macromolecule
- C08G64/04—Aromatic polycarbonates
- C08G64/06—Aromatic polycarbonates not containing aliphatic unsaturation
- C08G64/14—Aromatic polycarbonates not containing aliphatic unsaturation containing a chain-terminating or -crosslinking agent
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Abstract
(57)【要約】
【目的】ポリカーボネート(PC)系樹脂の本来の物性
を保持しつつ、表面光沢を低下させる。 【構成】(A)二重結合を有するポリカーボネート系樹
脂またはこれとポリカーボネート系樹脂 100重量部
に対して、(B)ラジカル開始剤 0.005〜1.0
重量部を含む樹脂組成物。上記(A)を(B)の存在下
に溶融混練する、PCの変性方法。
を保持しつつ、表面光沢を低下させる。 【構成】(A)二重結合を有するポリカーボネート系樹
脂またはこれとポリカーボネート系樹脂 100重量部
に対して、(B)ラジカル開始剤 0.005〜1.0
重量部を含む樹脂組成物。上記(A)を(B)の存在下
に溶融混練する、PCの変性方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリカーボネート(以
下で、PCと称することがある)系樹脂組成物に関し、
さらに詳しくは艶消しされたPC系樹脂組成物に関す
る。また本発明はさらに、ポリカーボネートの系樹脂の
艶消しのための変性方法に関する。
下で、PCと称することがある)系樹脂組成物に関し、
さらに詳しくは艶消しされたPC系樹脂組成物に関す
る。また本発明はさらに、ポリカーボネートの系樹脂の
艶消しのための変性方法に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】ポリカーボネート系樹脂
は高い耐衝撃性を有し、自己消火性であり、耐熱性が他
の樹脂に比べて高く、しかも電気特性および寸法安定性
が優れていることから、エンジニアリングプラスチック
スとして広く使用されている。しかし、PC樹脂の高い
光沢は用途によっては好まれるが、自動車の内装材やO
A機器のハウジング等の眩しさを嫌う用途では、艶消し
表面が要求される。かかる艶消し表面は成形品に艶消し
塗料を塗装することにより、あるいはシボ入り金型を用
いての成形によっても形成できるが、いずれもコストが
上昇することから、成形時に艶消し表面を形成するPC
系樹脂組成物が望まれる。
は高い耐衝撃性を有し、自己消火性であり、耐熱性が他
の樹脂に比べて高く、しかも電気特性および寸法安定性
が優れていることから、エンジニアリングプラスチック
スとして広く使用されている。しかし、PC樹脂の高い
光沢は用途によっては好まれるが、自動車の内装材やO
A機器のハウジング等の眩しさを嫌う用途では、艶消し
表面が要求される。かかる艶消し表面は成形品に艶消し
塗料を塗装することにより、あるいはシボ入り金型を用
いての成形によっても形成できるが、いずれもコストが
上昇することから、成形時に艶消し表面を形成するPC
系樹脂組成物が望まれる。
【0003】そこで本発明は、ポリカーボネート系樹脂
の本来の物性を保持しつつ、表面光沢を低下させること
を目的とする。
の本来の物性を保持しつつ、表面光沢を低下させること
を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の樹脂組成物は、
(A)分子内に(a)炭素‐炭素二重結合および(b) 次式
−C(=O)−Cl、−C(=O)−Br、−C(=
O)−OH、−OH、−O−C(=O)−Clおよび−
O−C(=O)−Brから選ばれる少なくとも1種の基
を有する化合物を、共重合成分もしくは末端封止剤とし
て含むポリカーボネート系樹脂またはこれとポリカーボ
ネート系樹脂 100重量部に対して、(B)ラジカル
開始剤 0.005〜1.0重量部を含むものである。
(A)分子内に(a)炭素‐炭素二重結合および(b) 次式
−C(=O)−Cl、−C(=O)−Br、−C(=
O)−OH、−OH、−O−C(=O)−Clおよび−
O−C(=O)−Brから選ばれる少なくとも1種の基
を有する化合物を、共重合成分もしくは末端封止剤とし
て含むポリカーボネート系樹脂またはこれとポリカーボ
ネート系樹脂 100重量部に対して、(B)ラジカル
開始剤 0.005〜1.0重量部を含むものである。
【0005】本発明は第2に、分子内に(a) 炭素‐炭素
二重結合および(b) 次式−C(=O)−Cl、−C(=
O)−Br、−C(=O)−OH、−OH、−O−C
(=O)−Clおよび−O−C(=O)−Brから選ば
れる少なくとも1種の基を有する化合物を、共重合成分
もしくは末端封止剤として含むポリカーボネート系樹脂
を、ラジカル開始剤の存在下で溶融混練することを特徴
とするポリカーボネートの変性方法を提供する。
二重結合および(b) 次式−C(=O)−Cl、−C(=
O)−Br、−C(=O)−OH、−OH、−O−C
(=O)−Clおよび−O−C(=O)−Brから選ば
れる少なくとも1種の基を有する化合物を、共重合成分
もしくは末端封止剤として含むポリカーボネート系樹脂
を、ラジカル開始剤の存在下で溶融混練することを特徴
とするポリカーボネートの変性方法を提供する。
【0006】本発明で使用するポリカーボネート系樹脂
には、従来公知の芳香族ポリカーボネートの他にコポリ
エステルカーボネート等をも包含する。
には、従来公知の芳香族ポリカーボネートの他にコポリ
エステルカーボネート等をも包含する。
【0007】ポリカーボネートはカーボネート成分およ
びジフェノール成分を含む。カーボネート成分を導入す
るための前駆物質としては、例えばホスゲン、ジフェニ
ルカーボネート等が挙げられる。また、適したジフェノ
ールとしては、ヘテロ原子を有していても良く、かつポ
リカーボネート製造の条件下に不活性でありかつ電磁波
の影響に対して不活性である置換基を有していても良い
単核および多核ジフェノールの両方である。例えばヒド
ロキノン、レゾルシン、ジヒドロキシジフェニル、ビス
-(ヒドロキシフェニル)-アルカン、ビス-(ヒドロキシフ
ェニル)-シクロアルカン、ビス-(ヒドロキシフェニル)-
スルフィド、ビス-(ヒドロキシフェニル)-エーテル、ビ
ス-(ヒドロキシフェニル)-ケトン、ビス-(ヒドロキシフ
ェニル)-スルホキシド、ビス-(ヒドロキシフェニル)-ス
ルホンおよびα,α´‐ビス-(ヒドロキシフェニル)-ジ
イソプロピルベンゼンおよびそれらの環‐アルキル化な
らびに環‐ハロゲン化化合物を挙げることができる。
びジフェノール成分を含む。カーボネート成分を導入す
るための前駆物質としては、例えばホスゲン、ジフェニ
ルカーボネート等が挙げられる。また、適したジフェノ
ールとしては、ヘテロ原子を有していても良く、かつポ
リカーボネート製造の条件下に不活性でありかつ電磁波
の影響に対して不活性である置換基を有していても良い
単核および多核ジフェノールの両方である。例えばヒド
ロキノン、レゾルシン、ジヒドロキシジフェニル、ビス
-(ヒドロキシフェニル)-アルカン、ビス-(ヒドロキシフ
ェニル)-シクロアルカン、ビス-(ヒドロキシフェニル)-
スルフィド、ビス-(ヒドロキシフェニル)-エーテル、ビ
ス-(ヒドロキシフェニル)-ケトン、ビス-(ヒドロキシフ
ェニル)-スルホキシド、ビス-(ヒドロキシフェニル)-ス
ルホンおよびα,α´‐ビス-(ヒドロキシフェニル)-ジ
イソプロピルベンゼンおよびそれらの環‐アルキル化な
らびに環‐ハロゲン化化合物を挙げることができる。
【0008】好適なジフェノールは以下のものである:
4,4'- ジヒドロキシジフェニル、2,2-ビス(4-ヒドロキ
シフェニル)プロパン(いわゆるビスフェノールA)、
2,4'- ビス(4-ヒドロキシフェニル)-2- メチルブタ
ン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサ
ン、α,α´‐ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-p-ジイソ
プロピルベンゼン、2,2-ビス(3-メチル-4-ヒドロキシ
フェニル)プロパン、2,2-ビス(3-クロロ-4-ヒドロキ
シフェニル)プロパン、ビス -(3,5- ジメチル-4- ヒド
ロキシフェニル)メタン、2,2-ビス -(3,5- ジメチル-4
- ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3,5-ジメチル
-4- ヒドロキシフェニル)スルホン、2,4-ビス -(3,5-
ジメチル-4- ヒドロキシフェニル)-2- メチルブタン、
1,1-ビス(3,5-ジメチル-4- ヒドロキシフェニル)シク
ロヘキサン、α,α´‐ビス-(3,5- ジメチル-4- ヒド
ロキシフェニル)-p-ジイソプロピルベンゼン、2,2-ビス
(3,5-ジクロロ-4- ヒドロキシフェニル)プロパン、2,
2-ビス(3,5-ジブロモ-4- ヒドロキシフェニル)プロ
パン。
4,4'- ジヒドロキシジフェニル、2,2-ビス(4-ヒドロキ
シフェニル)プロパン(いわゆるビスフェノールA)、
2,4'- ビス(4-ヒドロキシフェニル)-2- メチルブタ
ン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサ
ン、α,α´‐ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-p-ジイソ
プロピルベンゼン、2,2-ビス(3-メチル-4-ヒドロキシ
フェニル)プロパン、2,2-ビス(3-クロロ-4-ヒドロキ
シフェニル)プロパン、ビス -(3,5- ジメチル-4- ヒド
ロキシフェニル)メタン、2,2-ビス -(3,5- ジメチル-4
- ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3,5-ジメチル
-4- ヒドロキシフェニル)スルホン、2,4-ビス -(3,5-
ジメチル-4- ヒドロキシフェニル)-2- メチルブタン、
1,1-ビス(3,5-ジメチル-4- ヒドロキシフェニル)シク
ロヘキサン、α,α´‐ビス-(3,5- ジメチル-4- ヒド
ロキシフェニル)-p-ジイソプロピルベンゼン、2,2-ビス
(3,5-ジクロロ-4- ヒドロキシフェニル)プロパン、2,
2-ビス(3,5-ジブロモ-4- ヒドロキシフェニル)プロ
パン。
【0009】特に好適なジフェノールの例は、2,2-ビス
(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス -(3,5-
ジメチル-4- ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス
(3,5-ジクロロ-4- ヒドロキシフェニル)プロパン、2,
2-ビス(3,5-ジブロモ-4- ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン
である。上記のジフェノールの任意の好ましい組合せを
も使用することができる。上記の単量体ジフェノールに
加えて、付随的にポリカーボネートの合成の条件下に重
合反応を受けることができる2つの末端基を有するオリ
ゴマーまたはポリマーを使用することも可能である。こ
の様な末端基は、例えばフェノール性のOH基、クロロ
炭酸エステル基およびカルボン酸クロリド基である。こ
のような反応性の基をすでに有しているか、または適当
な後処理によってこのような基を生ぜしめることができ
る予め調製したオリゴマーまたはポリマー状のブロック
は、例えばポリシロキサン、例えば水素化した2量体状
脂肪酸に基づく飽和脂肪族ポリエステルのような、脂肪
族ジオールと飽和脂肪族または芳香族ジカルボン酸に基
づく重縮合物、芳香族ポリエーテルスルホンおよび脂肪
族ポリエーテルである。 流動性改善のためには、少
量、好ましくは0.05〜2.0モル%(使用するジフ
ェノールのモル数に対して)の量の、3官能性またはそ
れ以上の官能性を有する化合物、特に3以上のフェノー
ル性水酸基を有する化合物をも、公知のようにして付随
的に使用することができる。
(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス -(3,5-
ジメチル-4- ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス
(3,5-ジクロロ-4- ヒドロキシフェニル)プロパン、2,
2-ビス(3,5-ジブロモ-4- ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン
である。上記のジフェノールの任意の好ましい組合せを
も使用することができる。上記の単量体ジフェノールに
加えて、付随的にポリカーボネートの合成の条件下に重
合反応を受けることができる2つの末端基を有するオリ
ゴマーまたはポリマーを使用することも可能である。こ
の様な末端基は、例えばフェノール性のOH基、クロロ
炭酸エステル基およびカルボン酸クロリド基である。こ
のような反応性の基をすでに有しているか、または適当
な後処理によってこのような基を生ぜしめることができ
る予め調製したオリゴマーまたはポリマー状のブロック
は、例えばポリシロキサン、例えば水素化した2量体状
脂肪酸に基づく飽和脂肪族ポリエステルのような、脂肪
族ジオールと飽和脂肪族または芳香族ジカルボン酸に基
づく重縮合物、芳香族ポリエーテルスルホンおよび脂肪
族ポリエーテルである。 流動性改善のためには、少
量、好ましくは0.05〜2.0モル%(使用するジフ
ェノールのモル数に対して)の量の、3官能性またはそ
れ以上の官能性を有する化合物、特に3以上のフェノー
ル性水酸基を有する化合物をも、公知のようにして付随
的に使用することができる。
【0010】3以上のフェノール性水酸基を有する、使
用可能な化合物のいくつかの例は、1,3,5-トリ-(4-ヒド
ロキシフェニル)- ベンゼン、1,1,1-トリ-(4-ヒドロキ
シフェニル)- エタン、2,6-ビス-(2-ヒドロキシ-5- メ
チル- ベンジル)-4-メチルフェノール、2-(4- ヒドロキ
シフェニル)-2-(2,4-ジヒドロキシフェニル)-オルトテ
レフタル酸エステル、テトラ-(4-ヒドロキシフェニル)-
プロパン、ヘキサ-(4-(2-(4- ヒドロキシフェニル)-プ
ロプ-2- イル)-フェニル)-オルトテレフタル酸エステ
ル、テトラ-(4-ヒドロキシフェニル)-メタンおよび1,4-
ビス(4',4''-ジヒドロキシ- トリフェニル)-メチル)-ベ
ンゼンである。その他のいくつかの3官能性化合物は、
2,4-ジヒドロキシ安息香酸、トリメシン酸、シアヌル酸
クロリドおよび3,3-ビス-(4-ヒドロキシ-3-メチルフェ
ニル)-2-オキソ-2,3- ジヒドロ-インドールである。
用可能な化合物のいくつかの例は、1,3,5-トリ-(4-ヒド
ロキシフェニル)- ベンゼン、1,1,1-トリ-(4-ヒドロキ
シフェニル)- エタン、2,6-ビス-(2-ヒドロキシ-5- メ
チル- ベンジル)-4-メチルフェノール、2-(4- ヒドロキ
シフェニル)-2-(2,4-ジヒドロキシフェニル)-オルトテ
レフタル酸エステル、テトラ-(4-ヒドロキシフェニル)-
プロパン、ヘキサ-(4-(2-(4- ヒドロキシフェニル)-プ
ロプ-2- イル)-フェニル)-オルトテレフタル酸エステ
ル、テトラ-(4-ヒドロキシフェニル)-メタンおよび1,4-
ビス(4',4''-ジヒドロキシ- トリフェニル)-メチル)-ベ
ンゼンである。その他のいくつかの3官能性化合物は、
2,4-ジヒドロキシ安息香酸、トリメシン酸、シアヌル酸
クロリドおよび3,3-ビス-(4-ヒドロキシ-3-メチルフェ
ニル)-2-オキソ-2,3- ジヒドロ-インドールである。
【0011】コポリエステルカーボネートとしては特
に、次式(化1):
に、次式(化1):
【0012】
【化1】 および次式(化2):
【0013】
【化2】 上記式中、RおよびR´はそれぞれ独立して、ハロゲン
原子、一価の炭化水素基または炭化水素オキシ基であ
り、Wは二価の炭化水素基、−S−、−S−S−、−O
−、−S(=O)−、−(O=)S(=O)−、または
−C(=O)−であり、nおよびn´はそれぞれ独立し
て0〜4の整数であり、Xは炭素数6〜18を有する二
価の脂肪族基であり、bは0または1である、で示され
る構造単位を有し、かつ前記(化2)の構造単位の量は
(化1)および(化2)の構造単位の合計量の2〜30
モル%を占めるところのコポリエステルカーボネートが
好ましい。上記式中のハロゲン原子としては、例えば塩
素原子または臭素原子等が挙げられる。一価の炭化水素
基としては、炭素数1〜12を有するアルキル基、例え
ばメチル基、エチル基、プロピル基、デシル基等;炭素
数4〜8を有するシクロアルキル基、例えばシクロペン
チル基、シクロヘキシル基等;炭素数6〜12を有する
アリール基、例えばフェニル基、ナフチル基、ビフェニ
ル基等;炭素数7〜14を有するアラルキル基、例えば
ベンジル基、シンナミル基等;または炭素数7〜14を
有するアルカリール基、例えば、トリル基、クメニル基
等が挙げられ、好ましくはアルキル基である。また炭化
水素オキシ基の炭化水素基は前記した炭化水素基を挙げ
ることができる。そのような炭化水素オキシ基として
は、アルコキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリール
オキシ基、アラルキルオキシ基またはアルカリールオキ
シ基であり、アルコキシ基およびアリールオキシ基が好
ましい。また、Wが二価の炭化水素基の場合には、炭素
数1〜30を有するアルキレン基、例えばメチレン基、
エチレン基、トリメチレン基、オクタメチレン基等、炭
素数2〜30を有するアルキリデン基、例えばエチリデ
ン基、プロピリデン基等、または、炭素数6〜16を有
するシクロアルキレン基、例えばシクロヘキシレン基、
シクロドデシレン基等もしくはシクロアルキリデン基、
例えばシクロヘキシリデン基等である。
原子、一価の炭化水素基または炭化水素オキシ基であ
り、Wは二価の炭化水素基、−S−、−S−S−、−O
−、−S(=O)−、−(O=)S(=O)−、または
−C(=O)−であり、nおよびn´はそれぞれ独立し
て0〜4の整数であり、Xは炭素数6〜18を有する二
価の脂肪族基であり、bは0または1である、で示され
る構造単位を有し、かつ前記(化2)の構造単位の量は
(化1)および(化2)の構造単位の合計量の2〜30
モル%を占めるところのコポリエステルカーボネートが
好ましい。上記式中のハロゲン原子としては、例えば塩
素原子または臭素原子等が挙げられる。一価の炭化水素
基としては、炭素数1〜12を有するアルキル基、例え
ばメチル基、エチル基、プロピル基、デシル基等;炭素
数4〜8を有するシクロアルキル基、例えばシクロペン
チル基、シクロヘキシル基等;炭素数6〜12を有する
アリール基、例えばフェニル基、ナフチル基、ビフェニ
ル基等;炭素数7〜14を有するアラルキル基、例えば
ベンジル基、シンナミル基等;または炭素数7〜14を
有するアルカリール基、例えば、トリル基、クメニル基
等が挙げられ、好ましくはアルキル基である。また炭化
水素オキシ基の炭化水素基は前記した炭化水素基を挙げ
ることができる。そのような炭化水素オキシ基として
は、アルコキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリール
オキシ基、アラルキルオキシ基またはアルカリールオキ
シ基であり、アルコキシ基およびアリールオキシ基が好
ましい。また、Wが二価の炭化水素基の場合には、炭素
数1〜30を有するアルキレン基、例えばメチレン基、
エチレン基、トリメチレン基、オクタメチレン基等、炭
素数2〜30を有するアルキリデン基、例えばエチリデ
ン基、プロピリデン基等、または、炭素数6〜16を有
するシクロアルキレン基、例えばシクロヘキシレン基、
シクロドデシレン基等もしくはシクロアルキリデン基、
例えばシクロヘキシリデン基等である。
【0014】上記式(化2)で示される構成単位は、ジ
フェノール成分および二価酸成分からなる。ジフェノー
ル成分の導入については、上記したのと同様のジフェノ
ールを使用できる。二価酸成分を導入するために使用す
るモノマーとしては、二価の酸またはその等価物質であ
る。二価の酸としては例えば炭素数8〜20、好ましく
は10〜12の脂肪族二酸である。この二価の酸または
その等価物質は、直鎖状、分枝状、環状のいずれであっ
ても良い。脂肪族二酸は、α、ω‐ジカルボン酸が好ま
しい。そのような二価の酸としては例えば、セバシン酸
(デカン二酸)、ドデカン二酸、テトラデカン二酸、オ
クタデカン二酸、アイコサン二酸等の直鎖飽和脂肪族ジ
カルボン酸が好ましく、セバシン酸およびドデカン二酸
が特に好ましい。また、等価物質としては、上記した二
価の酸の、例えば酸クロリドのような酸ハライド、例え
ばジフェニルエステルのようなジ芳香族エステル等が挙
げられる。ただし、エステルのエステル部分の炭素数
は、上記した酸の炭素数には含めない。上記した二価の
酸またはその等価物質は、単独でも良く、また2種以上
の組合せであっても良い。
フェノール成分および二価酸成分からなる。ジフェノー
ル成分の導入については、上記したのと同様のジフェノ
ールを使用できる。二価酸成分を導入するために使用す
るモノマーとしては、二価の酸またはその等価物質であ
る。二価の酸としては例えば炭素数8〜20、好ましく
は10〜12の脂肪族二酸である。この二価の酸または
その等価物質は、直鎖状、分枝状、環状のいずれであっ
ても良い。脂肪族二酸は、α、ω‐ジカルボン酸が好ま
しい。そのような二価の酸としては例えば、セバシン酸
(デカン二酸)、ドデカン二酸、テトラデカン二酸、オ
クタデカン二酸、アイコサン二酸等の直鎖飽和脂肪族ジ
カルボン酸が好ましく、セバシン酸およびドデカン二酸
が特に好ましい。また、等価物質としては、上記した二
価の酸の、例えば酸クロリドのような酸ハライド、例え
ばジフェニルエステルのようなジ芳香族エステル等が挙
げられる。ただし、エステルのエステル部分の炭素数
は、上記した酸の炭素数には含めない。上記した二価の
酸またはその等価物質は、単独でも良く、また2種以上
の組合せであっても良い。
【0015】上記のコポリエステルカーボネートは、
(化1)(化2)で示される上記した2種の構成単位を
次の割合で有している。すなわち、(化2)で示される
構成単位の量が、(化1)および(化2)の合計量の2
〜30モル%、好ましくは5〜25モル%、さらに好ま
しくは7〜20モル%である。
(化1)(化2)で示される上記した2種の構成単位を
次の割合で有している。すなわち、(化2)で示される
構成単位の量が、(化1)および(化2)の合計量の2
〜30モル%、好ましくは5〜25モル%、さらに好ま
しくは7〜20モル%である。
【0016】コポリエステルカーボネートの重量平均分
子量は、通常10,000〜100,000 、好ましくは18,000〜4
0,000である。ここでいう重量平均分子量とは、ポリカ
ーボネート用に補正されたポリスチレンを用いて、GP
C(ゲル浸透クロマトグラフィー)によって測定された
ものである。また、メチレンクロリド中、25℃で測定し
た固有粘度が、0.35〜0.65 dl/g であるものが好まし
い。
子量は、通常10,000〜100,000 、好ましくは18,000〜4
0,000である。ここでいう重量平均分子量とは、ポリカ
ーボネート用に補正されたポリスチレンを用いて、GP
C(ゲル浸透クロマトグラフィー)によって測定された
ものである。また、メチレンクロリド中、25℃で測定し
た固有粘度が、0.35〜0.65 dl/g であるものが好まし
い。
【0017】上記のコポリエステルカーボネートは、公
知のポリカーボネートの製造方法、例えばホスゲンを用
いる界面重合法、溶融重合法等によって製造できる。例
えば、クイン(Quinn)の米国特許第4,238,596 号明細書
ならびにクインおよびマルケジッヒ(Markezich)の米国
特許第4,238,597 号明細書に記載された方法で製造する
ことができる。具体的には、まず、エステル形成基とジ
フェノールとの反応に先立ち酸ハライドを形成し、次い
でホスゲンと反応させる。なお、ゴールドベルグ(Goldb
erg)の塩基性溶液法(米国特許第3,169,121 号明細書)
では、ピリジン溶媒が使用でき、またジカルボン酸が用
いられる。α、ω‐ジカルボン酸(例えばセバシン酸)
のジエステル、(例えばジフェニルエステル)を使用す
る溶融重合法もまた使用できる。好ましい製造方法は、
米国特許第4,286,083 号明細書のコカノウスキー(Kocha
nowski) の改良法である。この方法では、アジピン酸の
ような低級の二酸をあらかじめ塩の形(好ましくはナト
リウム塩のようなアルカリ金属塩)にしておき、ジフェ
ノールが存在する反応容器に添加する。ホスゲンとの反
応中、水相をアルカリ性のpH、好ましくは約pH8〜
9に保持し、次いでホスゲンとの反応の残り最小限約5
%のところで、pH10〜11に上げる。
知のポリカーボネートの製造方法、例えばホスゲンを用
いる界面重合法、溶融重合法等によって製造できる。例
えば、クイン(Quinn)の米国特許第4,238,596 号明細書
ならびにクインおよびマルケジッヒ(Markezich)の米国
特許第4,238,597 号明細書に記載された方法で製造する
ことができる。具体的には、まず、エステル形成基とジ
フェノールとの反応に先立ち酸ハライドを形成し、次い
でホスゲンと反応させる。なお、ゴールドベルグ(Goldb
erg)の塩基性溶液法(米国特許第3,169,121 号明細書)
では、ピリジン溶媒が使用でき、またジカルボン酸が用
いられる。α、ω‐ジカルボン酸(例えばセバシン酸)
のジエステル、(例えばジフェニルエステル)を使用す
る溶融重合法もまた使用できる。好ましい製造方法は、
米国特許第4,286,083 号明細書のコカノウスキー(Kocha
nowski) の改良法である。この方法では、アジピン酸の
ような低級の二酸をあらかじめ塩の形(好ましくはナト
リウム塩のようなアルカリ金属塩)にしておき、ジフェ
ノールが存在する反応容器に添加する。ホスゲンとの反
応中、水相をアルカリ性のpH、好ましくは約pH8〜
9に保持し、次いでホスゲンとの反応の残り最小限約5
%のところで、pH10〜11に上げる。
【0018】界面重合法、例えばビスクロロフォーメー
ト法による場合には、ポリカーボネートやコポリエステ
ルカーボネートの合成において良く知られている一般的
な触媒系を使用するのが好ましい。主な触媒系として
は、第3級アミン、アミジンまたはグアニジンのような
アミン類が挙げられる。第3級アミンが一般的に使用さ
れ、その中でもトリエチルアミンのようなトリアルキル
アミンが特に好ましい。
ト法による場合には、ポリカーボネートやコポリエステ
ルカーボネートの合成において良く知られている一般的
な触媒系を使用するのが好ましい。主な触媒系として
は、第3級アミン、アミジンまたはグアニジンのような
アミン類が挙げられる。第3級アミンが一般的に使用さ
れ、その中でもトリエチルアミンのようなトリアルキル
アミンが特に好ましい。
【0019】また、上記したポリカーボネート系樹脂に
は、分子量調整のための末端封止剤として、例えばフェ
ノール、p-t-ブチルフェノール、イソノニルフェノー
ル、イソオクチルフェノール、m-またはp-クミルフェノ
ール(好ましくはp-クミルフェノール)、クロマニル化
合物等を使用できる。
は、分子量調整のための末端封止剤として、例えばフェ
ノール、p-t-ブチルフェノール、イソノニルフェノー
ル、イソオクチルフェノール、m-またはp-クミルフェノ
ール(好ましくはp-クミルフェノール)、クロマニル化
合物等を使用できる。
【0020】本発明においては、上記のポリカーボネー
ト系樹脂に、分子内に(a) 炭素‐炭素二重結合および
(b) 次式−C(=O)−Cl、−C(=O)−Br、−
C(=O)−OH、−OH、−O−C(=O)−Clお
よび−O−C(=O)−Brから選ばれる少なくとも1
種の基を有する化合物が共重合成分もしくは末端封止剤
として含まれるポリカーボネート、すなわちその構造内
に炭素‐炭素二重結合を有するポリカーボネート系樹脂
を使用する。特に、このような化合物で末端を封止し
た、末端部分に二重結合を有するポリカーボネートが好
ましい。そのような二重結合を有するポリカーボネート
系樹脂は、上記したカーボネート成分の前駆物質とジフ
ェノールとを重合させてポリカーボネート系樹脂を製造
する際に、上記の化合物を存在させることによって得ら
れる。そのような化合物としては、例えばアクリル酸、
メタクリル酸、クロトン酸、オレイン酸、リノール酸等
の不飽和モノ脂肪族カルボン酸およびマレイミド安息香
酸ならびにこれらの酸ハロゲン化物;マレイン酸、フマ
ル酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸およびこれら
の酸ハロゲン化物;イソプロペニルフェノール、アリル
フェノール、マレイミドフェノール等およびこれらのハ
ロゲノ炭酸エステル類等が挙げられる。これらを単独で
また混合物として使用できる。末端に上記化合物を共重
合したポリカーボネートを製造するためには、上記した
化合物のうち、不飽和モノ脂肪族カルボン酸およびマレ
イミド安息香酸ならびにこれらの酸ハロゲン化物;イソ
プロペニルフェノール、アリルフェノール、マレイミド
フェノール等およびこれらのハロゲノ炭酸エステル類等
を使用するのが好ましい。
ト系樹脂に、分子内に(a) 炭素‐炭素二重結合および
(b) 次式−C(=O)−Cl、−C(=O)−Br、−
C(=O)−OH、−OH、−O−C(=O)−Clお
よび−O−C(=O)−Brから選ばれる少なくとも1
種の基を有する化合物が共重合成分もしくは末端封止剤
として含まれるポリカーボネート、すなわちその構造内
に炭素‐炭素二重結合を有するポリカーボネート系樹脂
を使用する。特に、このような化合物で末端を封止し
た、末端部分に二重結合を有するポリカーボネートが好
ましい。そのような二重結合を有するポリカーボネート
系樹脂は、上記したカーボネート成分の前駆物質とジフ
ェノールとを重合させてポリカーボネート系樹脂を製造
する際に、上記の化合物を存在させることによって得ら
れる。そのような化合物としては、例えばアクリル酸、
メタクリル酸、クロトン酸、オレイン酸、リノール酸等
の不飽和モノ脂肪族カルボン酸およびマレイミド安息香
酸ならびにこれらの酸ハロゲン化物;マレイン酸、フマ
ル酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸およびこれら
の酸ハロゲン化物;イソプロペニルフェノール、アリル
フェノール、マレイミドフェノール等およびこれらのハ
ロゲノ炭酸エステル類等が挙げられる。これらを単独で
また混合物として使用できる。末端に上記化合物を共重
合したポリカーボネートを製造するためには、上記した
化合物のうち、不飽和モノ脂肪族カルボン酸およびマレ
イミド安息香酸ならびにこれらの酸ハロゲン化物;イソ
プロペニルフェノール、アリルフェノール、マレイミド
フェノール等およびこれらのハロゲノ炭酸エステル類等
を使用するのが好ましい。
【0021】上記した共重合成分もしくは末端封止剤と
なる化合物は、原料ジフェノール1モルに対して通常
0.001〜0.2モル、好ましくは0.002〜0.
1モル添加する。
なる化合物は、原料ジフェノール1モルに対して通常
0.001〜0.2モル、好ましくは0.002〜0.
1モル添加する。
【0022】本発明における成分(A)としては、上記
した二重結合を有するポリカーボネート系樹脂のみを使
用するか、またはこれと従来の(未変性の)ポリカーボ
ネート系樹脂の両方を使用する。両者の配合比率は、末
端に二重結合を有するポリカーボネート系樹脂0.5〜
100重量部に対して従来のポリカーボネート系樹脂0
〜99.5重量部である。好ましくは、末端に二重結合
を有するポリカーボネート系樹脂1〜20重量部に対し
て従来のポリカーボネート系樹脂80〜99重量部であ
る。
した二重結合を有するポリカーボネート系樹脂のみを使
用するか、またはこれと従来の(未変性の)ポリカーボ
ネート系樹脂の両方を使用する。両者の配合比率は、末
端に二重結合を有するポリカーボネート系樹脂0.5〜
100重量部に対して従来のポリカーボネート系樹脂0
〜99.5重量部である。好ましくは、末端に二重結合
を有するポリカーボネート系樹脂1〜20重量部に対し
て従来のポリカーボネート系樹脂80〜99重量部であ
る。
【0023】次に、本発明で使用する(B)ラジカル開
始剤としては例えば、クメンヒドロパーオキシド、ジイ
ソプロピルベンゼンヒドロパーオキシド、t-ブチルヒド
ロパーオキシド、パラメンタンヒドロパーオキシド、ジ
- t-ブチルヒドロパーオキシド等の有機パーオキシド、
アゾビスイソブチロニトリル等が挙げられ、これらを単
独でまたは2種以上混合して用いることができる。
始剤としては例えば、クメンヒドロパーオキシド、ジイ
ソプロピルベンゼンヒドロパーオキシド、t-ブチルヒド
ロパーオキシド、パラメンタンヒドロパーオキシド、ジ
- t-ブチルヒドロパーオキシド等の有機パーオキシド、
アゾビスイソブチロニトリル等が挙げられ、これらを単
独でまたは2種以上混合して用いることができる。
【0024】成分(B)は、成分(A)100重量部に
対して0.005〜1.0重量部、好ましくは0.01
〜0.3重量部配合される。(B)の量が0.005重
量部未満では低光沢樹脂組成物を得るのに不十分であ
り、1.0重量部より多いと樹脂の劣化を招く。
対して0.005〜1.0重量部、好ましくは0.01
〜0.3重量部配合される。(B)の量が0.005重
量部未満では低光沢樹脂組成物を得るのに不十分であ
り、1.0重量部より多いと樹脂の劣化を招く。
【0025】本発明の樹脂組成物は、ポリカーボネート
と他の樹脂とのブレンドにおいてもその効果を発揮する
ことができる。すなわちポリカーボネート系樹脂の他に
さらに、他の樹脂を含むことができる。そのような他の
樹脂としては、例えばPBT等のポリエステル、ABS
樹脂、AES樹脂、SAN樹脂、ポリスチレン等が挙げ
られる。
と他の樹脂とのブレンドにおいてもその効果を発揮する
ことができる。すなわちポリカーボネート系樹脂の他に
さらに、他の樹脂を含むことができる。そのような他の
樹脂としては、例えばPBT等のポリエステル、ABS
樹脂、AES樹脂、SAN樹脂、ポリスチレン等が挙げ
られる。
【0026】また、本発明の樹脂組成物には、その物性
を損なわない限りにおいて、その目的に応じて樹脂の混
合時、成形時に、慣用の他の添加剤、例えば顔料、染
料、耐衝撃性改良剤、補強剤(ガラス繊維、炭素繊維、
チタン酸カリウム繊維など)、充填剤(カ―ボンブラッ
ク、シリカ、酸化チタンなど)、耐熱剤、酸化劣化防止
剤、耐候剤、滑剤、離型剤、結晶核剤、可塑剤、難燃
剤、流動性改良剤、帯電防止剤等を添加することができ
る。
を損なわない限りにおいて、その目的に応じて樹脂の混
合時、成形時に、慣用の他の添加剤、例えば顔料、染
料、耐衝撃性改良剤、補強剤(ガラス繊維、炭素繊維、
チタン酸カリウム繊維など)、充填剤(カ―ボンブラッ
ク、シリカ、酸化チタンなど)、耐熱剤、酸化劣化防止
剤、耐候剤、滑剤、離型剤、結晶核剤、可塑剤、難燃
剤、流動性改良剤、帯電防止剤等を添加することができ
る。
【0027】本発明の樹脂組成物を製造するための方法
に特に制限はなく、通常の方法が満足に使用できる。し
かしながら一般に溶融混合法が望ましい。少量の溶剤の
使用も可能であるが、一般に必要ない。装置としては特
に押出機、バンバリ―ミキサ―、ロ―ラ―、ニ―ダ―等
を例として挙げることができ、これらを回分的または連
続的に運転する。成分の混合順は特に限定されない。
に特に制限はなく、通常の方法が満足に使用できる。し
かしながら一般に溶融混合法が望ましい。少量の溶剤の
使用も可能であるが、一般に必要ない。装置としては特
に押出機、バンバリ―ミキサ―、ロ―ラ―、ニ―ダ―等
を例として挙げることができ、これらを回分的または連
続的に運転する。成分の混合順は特に限定されない。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0029】なお、実施例においては次の化合物を使用
した。 成分(A) PC−1:固有粘度(塩化メチレン中25℃で測定)
0.50 dl/g のポリカーボネート(ゼネラルエレクト
リック社製) PC−2:以下のようにして製造した、末端部分に二重
結合を有するポリカーボネート:イオン交換水6リット
ルおよび塩化メチレン7リットルの混合物に、2,2-ビス
-(4-ヒドロキシフェニル)-プロパン(すなわちビスフェ
ノールA)2.28kg(10モル)、N-(p- ヒドロキ
シフェニル)マレイミド75.6kg(0.4モル)お
よびトリエチルアミン14mlを添加し、室温にて激し
く撹拌した。次に、水酸化ナトリウム水溶液(50%)
を添加して溶液のpHを10に保ちながら、この混合溶
液に、60g/分の速度でホスゲンを20分間吹き込ん
だ。ホスゲン添加終了後、5分間撹拌し、次いで塩化メ
チレン溶液と水相を分離した。この塩化メチレン溶液を
水で、次いで2%塩酸で、次いで再び水で洗浄した後、
溶媒を除去し、残留した生成物を100℃で1晩乾燥さ
せた。
した。 成分(A) PC−1:固有粘度(塩化メチレン中25℃で測定)
0.50 dl/g のポリカーボネート(ゼネラルエレクト
リック社製) PC−2:以下のようにして製造した、末端部分に二重
結合を有するポリカーボネート:イオン交換水6リット
ルおよび塩化メチレン7リットルの混合物に、2,2-ビス
-(4-ヒドロキシフェニル)-プロパン(すなわちビスフェ
ノールA)2.28kg(10モル)、N-(p- ヒドロキ
シフェニル)マレイミド75.6kg(0.4モル)お
よびトリエチルアミン14mlを添加し、室温にて激し
く撹拌した。次に、水酸化ナトリウム水溶液(50%)
を添加して溶液のpHを10に保ちながら、この混合溶
液に、60g/分の速度でホスゲンを20分間吹き込ん
だ。ホスゲン添加終了後、5分間撹拌し、次いで塩化メ
チレン溶液と水相を分離した。この塩化メチレン溶液を
水で、次いで2%塩酸で、次いで再び水で洗浄した後、
溶媒を除去し、残留した生成物を100℃で1晩乾燥さ
せた。
【0030】得られた生成物のIR分析を行ったとこ
ろ、1704cm-1にνC=O の吸収がみられた。また、H
1 NMRの測定からは、マレイミドの二重結合炭素に結
合する水素原子に対応するピークがδ6.85 ppmに見
られた。GPCによる分子量測定からは、この生成物の
数平均分子量が11,300、重量平均分子量が28,
100であることがわかった。 成分(B) ラジカル開始剤:クメンヒドロパーオキシド実施例1〜3および比較例1〜3 各成分を表1に示す割合(重量比)で混合し、290 ℃、
450 rpm に設定した2軸押出機(30mm)で押出し、ペレ
ットを作成した。このペレットを、120℃で4時間乾
燥後、設定温度300℃、金型温度80℃で射出成形し
て試験片を作成した。これについて、アイゾット衝撃強
度、光沢および全光線透過率を測定した。結果を表1に
示す。
ろ、1704cm-1にνC=O の吸収がみられた。また、H
1 NMRの測定からは、マレイミドの二重結合炭素に結
合する水素原子に対応するピークがδ6.85 ppmに見
られた。GPCによる分子量測定からは、この生成物の
数平均分子量が11,300、重量平均分子量が28,
100であることがわかった。 成分(B) ラジカル開始剤:クメンヒドロパーオキシド実施例1〜3および比較例1〜3 各成分を表1に示す割合(重量比)で混合し、290 ℃、
450 rpm に設定した2軸押出機(30mm)で押出し、ペレ
ットを作成した。このペレットを、120℃で4時間乾
燥後、設定温度300℃、金型温度80℃で射出成形し
て試験片を作成した。これについて、アイゾット衝撃強
度、光沢および全光線透過率を測定した。結果を表1に
示す。
【0031】なお、アイゾット衝撃強度は、ASTM D256
に従い、1/8 インチバー ノッチ付アイゾット衝撃強度
を測定した。光沢は、光沢計(グロスメーター モデル
GM−261、村上色彩技術研究所製)を用いて入射
角60°、反射角60°における光沢を測定し、比較例
1の樹脂組成物について測定した値を100としたとき
の相対値で表した。全光線透過率は、日本電色工業株式
会社製のカラー アンド カラー ディファレンス メ
ーター モデル 1001 DPを用いて測定した。
に従い、1/8 インチバー ノッチ付アイゾット衝撃強度
を測定した。光沢は、光沢計(グロスメーター モデル
GM−261、村上色彩技術研究所製)を用いて入射
角60°、反射角60°における光沢を測定し、比較例
1の樹脂組成物について測定した値を100としたとき
の相対値で表した。全光線透過率は、日本電色工業株式
会社製のカラー アンド カラー ディファレンス メ
ーター モデル 1001 DPを用いて測定した。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、表面光沢が低
く、しかもポリカーボネート系樹脂本来の透明性、物性
を保持しているので、艶消し成形品の材料としてその用
途は広く、工業的に有用である。
く、しかもポリカーボネート系樹脂本来の透明性、物性
を保持しているので、艶消し成形品の材料としてその用
途は広く、工業的に有用である。
Claims (2)
- 【請求項1】 (A)分子内に(a) 炭素‐炭素二重結合
および(b)次式−C(=O)−Cl、−C(=O)−B
r、−C(=O)−OH、−OH、−O−C(=O)−
Clおよび−O−C(=O)−Brから選ばれる少なく
とも1種の基を有する化合物を、共重合成分もしくは末
端封止剤として含むポリカーボネート系樹脂またはこれ
とポリカーボネート系樹脂 100重量部に対して、
(B)ラジカル開始剤 0.005〜1.0重量部を含
む樹脂組成物。 - 【請求項2】 分子内に(a) 炭素‐炭素二重結合および
(b) 次式−C(=O)−Cl、−C(=O)−Br、−
C(=O)−OH、−OH、−O−C(=O)−Clお
よび−O−C(=O)−Brから選ばれる少なくとも1
種の基を有する化合物を、共重合成分もしくは末端封止
剤として含むポリカーボネート系樹脂を、ラジカル開始
剤の存在下で溶融混練することを特徴とするポリカーボ
ネートの変性方法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3334590A JPH05140441A (ja) | 1991-11-25 | 1991-11-25 | 艶消し熱可塑性樹脂組成物 |
US07/947,369 US5286813A (en) | 1991-11-25 | 1992-09-18 | Melt kneading polycarbonate with compound containing carbon to carbon double bond |
DE69228587T DE69228587T2 (de) | 1991-11-25 | 1992-11-24 | Verfahren zur Herstellung von matten thermoplastischen Harzzusammensetzungen |
EP92310734A EP0544497B1 (en) | 1991-11-25 | 1992-11-24 | Process for the preparation of delustered thermoplastic resin compositions |
ES92310734T ES2128342T3 (es) | 1991-11-25 | 1992-11-24 | Procedimiento para la preparacion de composiciones de resinas termoplasticas deslustradas. |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3334590A JPH05140441A (ja) | 1991-11-25 | 1991-11-25 | 艶消し熱可塑性樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05140441A true JPH05140441A (ja) | 1993-06-08 |
Family
ID=18279103
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3334590A Pending JPH05140441A (ja) | 1991-11-25 | 1991-11-25 | 艶消し熱可塑性樹脂組成物 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5286813A (ja) |
EP (1) | EP0544497B1 (ja) |
JP (1) | JPH05140441A (ja) |
DE (1) | DE69228587T2 (ja) |
ES (1) | ES2128342T3 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2687832B2 (ja) * | 1992-12-10 | 1997-12-08 | 信越化学工業株式会社 | ポリカーボネート樹脂とシリコーンゴムとの一体成型体及びその製造方法 |
US5552224A (en) * | 1993-11-22 | 1996-09-03 | The Dow Chemical Company | Carbonate blend polymer compositions comprising a high molecular weight branched carbonate polymer component and methods for their preparation |
US5508359A (en) * | 1993-11-22 | 1996-04-16 | The Dow Chemical Company | Blends of high MW branched polycarbonate with a lower MW polycarbonate |
US6307005B1 (en) * | 1999-10-29 | 2001-10-23 | General Electric Company | Robust process for the synthesis of polyestercarbonates |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3622331A (en) * | 1969-06-23 | 1971-11-23 | Lithoplate Inc | Polycarbonate-cinnamate photopolymer |
US3789055A (en) * | 1970-12-31 | 1974-01-29 | Gen Electric | Aliphatically unsaturated imides and method for making same |
US3731724A (en) * | 1971-07-30 | 1973-05-08 | U & M Corp | Self-locking threaded insert |
CA1103840A (en) * | 1977-10-13 | 1981-06-23 | Siegfried Adelmann | Polycarbonates with end groups containing double bonds which can be crosslinked by uv light |
US4427835A (en) * | 1981-08-07 | 1984-01-24 | The Procter & Gamble Company | Agents for preparing cross-linked polymers and paint and plastic compositions containing those agents |
DE3513715A1 (de) * | 1985-04-17 | 1986-10-23 | Bayer Ag, 5090 Leverkusen | Polycarbonate mit dichlormaleinimid-endgruppen, ihre herstellung und modifizierung |
IT1217842B (it) * | 1988-06-17 | 1990-03-30 | Enichem Sintesi | Procedimento per la preparazione di vetri organici |
US4933425A (en) * | 1988-08-15 | 1990-06-12 | General Electric Co. | Aromatic polycarbonate capped with norbornene phenyl imide compound |
DE69230658T2 (de) * | 1991-09-12 | 2000-06-29 | Mitsubishi Gas Chemical Co., Inc. | Polycarbonatharze mit Vinylendgruppen und Verfahren zu ihrer Herstellung |
-
1991
- 1991-11-25 JP JP3334590A patent/JPH05140441A/ja active Pending
-
1992
- 1992-09-18 US US07/947,369 patent/US5286813A/en not_active Expired - Fee Related
- 1992-11-24 DE DE69228587T patent/DE69228587T2/de not_active Expired - Fee Related
- 1992-11-24 ES ES92310734T patent/ES2128342T3/es not_active Expired - Lifetime
- 1992-11-24 EP EP92310734A patent/EP0544497B1/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP0544497A3 (en) | 1993-09-01 |
EP0544497B1 (en) | 1999-03-10 |
ES2128342T3 (es) | 1999-05-16 |
EP0544497A2 (en) | 1993-06-02 |
DE69228587D1 (de) | 1999-04-15 |
US5286813A (en) | 1994-02-15 |
DE69228587T2 (de) | 1999-11-04 |
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