JPH0514041U - 給紙カセツトの位置決め構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 給紙カセットを本体の適正位置に簡単、容易
に位置決めすることができながら、給紙カセットの振動
による上方向への浮動を解消して用紙の給送性を良好に
向上させることができる給紙カセットの位置決め構造を
提供することにある。 【構成】 給紙カセット１の挿入方向前面１ｂに係合凹
部を設けると共に、該凹部１ｃに対向する本体２側に、
前記凹部１ｃと給紙カセット１の挿入方向に係合して該
カセット１の挿入状態を適正位置に位置決めする係合突
起３ａを設けていることを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、機器本体の給紙カセット挿入口からスライド式に挿抜するようにし た給紙カセットの位置決め構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来この種の構造としては図２に示したように給紙カセット１００の底板１０ ０ａに該カセット１００内へ膨出状に侵入させた凹部１００ｂを形成する一方、 この給紙カセット１００を挿入する本体２００の底面２００ｂに前記凹部１００ ｂと係合可能な凸状突起２００ａを設け、該突起２００ａに前記凹部１００ｂを 係合させることで本体２００に対し給紙カセット１００の挿入状態を位置決めす るように成されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、本体２００の底面２００ｂに上方指向の突起２００ａを設けている ことで、前記給紙カセット１００を挿入するときには、該カセット１００を前記 突起の高さだけ持ち上げて挿入しなければならず、このため本体２００のカセッ ト挿入口２００ｃを給紙カセット１００の高さ１００ｃより突起の高さ分大きく 開口させてあり、給紙カセット１００を本体２００の適正位置に挿入した場合、 給紙カセット１００の高さ１００ｃに対する挿入口２００ｃの遊び（寸法差）が 多すぎて、たとえば運転の振動等により前記カセット１００が上方向へ浮動して 給紙ローラＲ１で給送される用紙Ｋ１の給送性を著しく不安定にする問題があっ た。

【０００４】 又、前記給紙カセット１００は一般的に薄肉な材料で一体に形成されており、 この底板１００ａに凹部１００ｂを形成するためには該凹部１００ａの上面を必 然的にカセット１００の内方へ膨出状に侵入させねばならず、従ってこのカセッ ト１００に収容されている用紙Ｋ１が底板１００ａの内面に馴染まず波打ち状態 に収容されるので前記用紙Ｋ１の前後端が不揃いとなって該用紙Ｋ１の給紙ロー ラＲによる給送性を一層悪化させる不利をも伴うものであった。

【０００５】 本考案は前記問題点に鑑みて考案したもので、その目的は、給紙カセットの挿 入状態を機器本体の適正位置に簡単、容易に位置決めすることができながら、該 給紙カセットが振動で上方向へ浮動することを解消して用紙の給送性を良好に向 上させることができる給紙カセットの位置決め構造を提供するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

機器本体の給紙カセット挿入口からスライド式に挿抜するようにした給紙カセ ットの位置決め構造において、前記給紙カセットの挿入方向前面に係合凹部を設 けると共に、前記凹部と対向する機器本体側に、前記凹部と給紙カセットの挿入 方向に係合して給紙カセットの挿入状態を適正位置に位置決めする係合突起を設 けていることを特徴とするものである。

【０００７】

【作用】

前記構成に依り、給紙カセットを機器本体の適正位置に位置決めさせるための 係合突起と、係合凹部とを給紙カセットの挿入方向に係合するように設けている ことで、位置決めに際しては、従来のようにカセットを持ち上げる必要がなく前 記給紙カセットの底板を本体の底面上にスライド式に挿入するだけで良く簡単、 容易に位置決めすることができると共に、 本体側のカセット挿入口を給紙カセットの高さより大きくする必要がないので 挿入後の給紙カセットが振動で上方向へ浮動するのを確実に解消できる。

【０００８】

【実施例】

本考案に係る給紙カセットの位置決め構造を図面の実施例に基づいて説明する 。 図１は前記給紙カセットの位置決め構造の側面方向断面図である。 前記給紙カセットの位置決め構造は、給紙カセット１と、該給紙カセット１を 挿入する機器本体２と、給紙カセット１の挿入状態を規制する規制体３と、用紙 Ｋを給送する給紙ローラＲとで構成されている。

【０００９】 前記給紙カセット１は、上面を開口し、周囲に立壁を設けて平坦な底板１ａを 有する概略有底箱状を呈しており、その内面には所定サイズの用紙Ｋを収容可能 な空間が形成されている。 前記給紙カセット１の挿入方向前面１ｂには、後記する規制体３の凸状係合突 起３ａと係合可能な係合凹部１ｃが設けてある。

【００１０】 前記機器本体２は、所定の機能を備えた各装置を内蔵したボックス体に成され ていて、該本体２の前壁２ｂには給紙カセット１を挿入するためのカセット挿入 口２ｃが開口させてあり、該カセット挿入口２ｃは給紙カセット１の高さ１ｄが 容易に通過できる程度のクリアランスを加味した前記高さ１ｄ相当の寸法に成し てある。

【００１１】 又、給紙カセット１を支承する底板２ａには、前記した規制体３が設けてあり 該規制体３には、給紙カセット１の係合凹部１ｃと嵌合状にかつ、前後方向に係 合可能な凸状の係合突起３ａが設けてあって、前記給紙カセット１を本体２の底 面２ａに支承させてスライド式に挿入するとき、前記給紙カセット１の所定挿入 量以上の挿入を規制すると共に、前記給紙カセット１の本体２に対する上下・左 右方向の挿入状態を位置決めするように成してある。

【００１２】 一方、前記給紙カセット１の係合凹部１ｃと規制体３の係合突起３ａが係合さ れて、本体２に対する給紙カセット１の位置決めが成されたとき、該カセット１ に収容されている用紙Ｋを給送可能な位置の本体２側に給紙ローラＲが設けられ ている。 さらに、カセット１両側面には、係合凹部１ｅ（図２では片側のみ図示）が形 成され、本体２に設けられる係合爪４（カセット１に向かって付勢されている） が係合する。この係合により、カセット１の脱着方向についての位置決めが正確 に行われると共に、係合時の感触により、使用者が正しくカセット本体に装着さ れたことが認識できる。なお１ｆは分離爪である。

【００１３】 次に以上のように成された実施例の作用について説明する。 先ず本体２の前壁２ｂにおけるカセット挿入口２ｃに給紙カセット１の前面１ ｂを位置させて、該給紙カセット１の底板１ａを本体２の底面２ａに支承させ、 これに沿わせてスライド式に挿入する。 そして前記給紙カセット１の前面１ｂが規制体３に当接することで、前記給紙 カセットのそれ以上の挿入が規制されると共に、係合凹部１ｃと係合突起３ａと が係合することで、前記給紙カセット１の挿入状態を本体２の適正位置に確実に 位置決めをすることが簡単容易に行える。

【００１４】 又、位置決めされた給紙カセット１に収容されている用紙Ｋは、給紙ローラＲ によりプリント機構（図示省略）へ給送される。 この場合、本体２におけるカセット挿入口２ｃが、挿入されている給紙セット １の高さ１ｄと相当寸法にしていることで運転による本体２の振動等により給紙 カセット１が上方向へ浮動するのを確実に解消できて給紙ローラＲでの用紙Ｋの 給送を良好に行えるのである。

【００１５】

【考案の効果】

以上説明したように本考案は、給紙カセットの挿入状態を簡単容易で、かつス ムーズに位置決めすることが行えながら、給紙カセットが振動等で上方向へ浮動 することがないので給紙カセットに収容されている用紙の安定性が良く給紙ロー ラによる用紙の給送性を良好に向上させることができる効果を有するものである 。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施態様を示す側面方向断面図であ
る。

【図２】本考案の実施態様を示す斜視図である。

【図３】従来例を示す側面方向断面図である。

【符号の説明】

１ 給紙カセット １ｂ 前面 １ｃ 係合凹部 ２ 機器本体 ２ｃ カセット挿入口 ３ａ 係合突起

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 機器本体の給紙カセット挿入口からスラ
   イド式に挿抜するようにした給紙カセットの位置決め構
   造であって、 前記給紙カセットの挿入方向前面に係合凹部を設けると
   共に、前記凹部と対向する機器本体側に、前記凹部と給
   紙カセットの挿入方向に係合して給紙カセットの挿入状
   態を適正位置に位置決めする係合突起を設けていること
   を特徴とする給紙カセットの位置決め構造。