JPH05140221A - オレフインの重合方法 - Google Patents

オレフインの重合方法

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JPH05140221A
JPH05140221A JP30911591A JP30911591A JPH05140221A JP H05140221 A JPH05140221 A JP H05140221A JP 30911591 A JP30911591 A JP 30911591A JP 30911591 A JP30911591 A JP 30911591A JP H05140221 A JPH05140221 A JP H05140221A
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group
compound
transition metal
carbon atoms
fluorenyl
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JP30911591A
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Norihide Inoue
則英 井上
Masahiro Jinno
政弘 神野
Tetsunosuke Shiomura
哲之助 潮村
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】下記一般式 (ここで、A1 は4置換シクロペンタジエニル基、A2
はフルオレニル基、または置換フルオレニル基を示す。
3 ,A4 は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜
20のアリール基、アルキルアリール基、アリールアル
キル基、ハロゲン化アリール基または酸素、窒素、硫
黄、珪素などのヘテロ原子を含む炭化水素基または水素
原子である。QはA1 ,A2 を連結する炭素数1〜10
の炭化水素基または珪素、ゲルマニウム、錫を含む炭化
水素基である。また、A3 ,A4 は互いに連結していて
3 ,A4 ,Qの間で環構造を形成していてもよい。R
1 ,R 2 はハロゲン原子、水素原子、炭素数1〜10の
アルキル基、炭素数6〜20のアリール基、アルキルア
リール基、アリールアルキル基を示す。Mはチタン、ジ
ルコニウム、ハフニウムである。)で表される遷移金属
化合物、有機アルミニウム化合物および遷移金属カチオ
ンを安定化することのできる化合物からなる触媒の存在
下にオレフィンを重合する。 【効果】アルミノキサンを使用せずに高活性でポリオレ
フィンを製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオレフィンの重合方法に
関する。さらに詳しくはアルミノキサンを使用せずに高
活性でポリオレフィンを製造することのできるオレフィ
ンの重合方法に関する。
【0002】
【従来技術】シクロペンタジエニル基、インデニル基、
フルオレニル基、またはそれらの誘導体を配位子とする
遷移金属化合物、いわゆるメタロセン化合物は、助触
媒、例えばアルミノキサンと共に使用してα−オレフィ
ンを重合することによりポリ−α−オレフィンが製造で
きることが知られている。特開昭58−19309号公
報、特開昭60−35008号公報には、メタロセン化
合物およびアルミノキサンからなる触媒の存在下にオレ
フィンを重合または共重合させる方法が記載されてい
る。特開昭61−130314号公報、特開昭64−6
6124号公報には、架橋性配位子を有するメタロセン
化合物およびアルミノキサンからなる触媒を用いること
によりアイソタクチック度高いポリ−α−オレフィンが
製造できることが記載されている。特開平2−4130
3号公報、特開平2−274703号公報、特開平2−
274704号公報には、互いに非対称な配位子からな
る架橋性配位子を有するメタロセン化合物およびアルミ
ノキサンからなる触媒を用いることによってシンジオタ
クチックポリ−α−オレフィンが製造できることが記載
されている。一方、上記のようないわゆるカミンスキー
型触媒の活性種が〔Cp'2MR〕+ (ここでCp' =シ
クロペンタジエニル誘導体、M=Ti,Zr,Hf,R
=アルキル)で表されるような遷移金属カチオンである
ことが示唆されて以来、アルミノキサン類を助触媒とし
ない触媒系もいくつか報告されている。Taube らは、J.
Organometall. Chem., 347 , C9 (1988) に〔Cp2
iMe(THF)〕+ 〔BPh4 - (Me=メチル
基、Ph=フェニル基)で表される化合物を用いてエチ
レン重合に成功している。Jordanらは、J. Am. Chem. S
oc., 109, 4111 (1987) で、〔Cp2 ZrR(L)〕+
(R=メチル基、ベンジル基、L=ルイス塩基)のよう
なジルコニウム錯体がエチレンを重合することを示して
いる。特表平1−501950号公報、特表平1−50
2036号公報にはシクロペンタジエニル金属化合物お
よびシクロペンタジエニル金属カチオンを安定化するこ
とのできるイオン性化合物とからなる触媒を用いてオレ
フィンを重合する方法が記載されている。Zambelliら
は、Macromolecules, 22, 2186 (1989) に、シクロペン
タジエンの誘導体を配位子とするジルコニウム化合物
と、トリメチルアルミニウムとフルオロジメチルアルミ
ニウムとを組み合わせた触媒により、アイソタクチック
ポリプロピレンが製造できることを報告している。特開
平3−179005号公報には、a)中性のメタロセン
化合物、b)アルミニウムアルキル、c)ルイス酸から
なるオレフィン重合用触媒が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、カミン
スキ−型触媒は高価なアルミノキサンを大量に使用する
ため、アルミノキサンをを使用しない触媒系がいくつか
提案されている。しかしながら、これらの触媒系はどれ
もアルミノキサンを使用した系と比べると遷移金属当た
りの重合活性が低く、不充分なものが多かった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決するため、アルミノキサンを使用した触媒系以上の
活性を示す触媒系の開発について鋭意検討した結果、特
定の遷移金属化合物を用いることに目的が達成されるこ
とを見出し、本発明を完成するに到った。すなわち、本
発明は (A)一般式〔I〕(化2)
【0005】
【化2】 (ここで、A1 は4置換シクロペンタジエニル基、A2
はフルオレニル基、または置換フルオレニル基を示す。
3 ,A4 は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜
20のアリール基、アルキルアリール基、アリールアル
キル基、ハロゲン化アリール基または酸素、窒素、硫
黄、珪素などのヘテロ原子を含む炭化水素基または水素
原子である。QはA1 ,A2 を連結する炭素数1〜10
の炭化水素基または珪素、ゲルマニウム、錫を含む炭化
水素基である。また、A3 ,A4 は互いに連結していて
3 ,A4 ,Qの間で環構造を形成していてもよい。R
1 ,R 2 はハロゲン原子、水素原子、炭素数1〜10の
アルキル基、炭素数6〜20のアリール基、アルキルア
リール基、アリールアルキル基を示す。Mはチタン、ジ
ルコニウム、ハフニウムである。)で表される新規遷移
金属化合物 (B)有機アルミニウム化合物 (C)遷移金属カチオンを安定化することのできる化合
物 からなる触媒の存在下にオレフィンを重合することを特
徴とするオレフィンの重合方法である。
【0006】一般式〔I〕中、A1 は4置換シクロペン
タジエニル基である。好ましくはテトラメチルシクロペ
ンタジエニル基である。A2 はフルオレニル基、または
置換フルオレニル基を示す。A2 の具体例としては、フ
ルオレニル基、2,7−ジt−ブチルフルオレニル基な
どを挙げることができる。A3 ,A4 は炭素数1〜10
のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、アルキル
アリール基、アリールアルキル基、ハロゲン化アリール
基または酸素、窒素、硫黄、珪素などのヘテロ原子を含
む炭化水素基または水素原子である。A3 ,A4 の具体
例としては、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル
基、フェニル基、トルイル基、フルオロフェニル基、メ
トキシフェニル基、ベンジル基などを挙げることができ
る。QはA1 ,A2 を連結する炭素数1〜10の炭化水
素基または珪素、ゲルマニウム、錫を含む炭化水素基で
あり、好ましくは炭素原子、珪素原子である。また、A
3 ,A4 は互いに連結していてA3 ,A4 ,Qの間で環
構造を形成していてもよい。そのような場合のA3 ,A
4 ,Qがなす基としては、例えばシクロペンチリデン
基、シクロヘキシリデン基、シクロペンタン−1−シラ
−1−イリデン基、テトラヒドロピラン−4−イリデン
基などを挙げることができる。R1 ,R2 はハロゲン原
子、水素原子、炭素数1〜10までのアルキル基、珪素
含有アルキル基、炭素数6〜20までのアリール基、ア
ルキルアリール基、アリールアルキル基を示し、好まし
くは塩素原子、メチル基、ベンジル基である。Mはチタ
ン、ジルコニウム、ハフニウムを示し、好ましくはジル
コニウム、ハフニウムである。
【0007】本発明の一般式〔I〕で表される遷移金属
化合物は、例えば下記のような経路により合成すること
ができる。Qが炭素原子の場合、 A3 4 Q=A1 + HA2 Li + HCl ──→ A3 4 QHA1 HA2 + LiCl (1) A3 4 QHA1 HA2 + 2n−BuLi ──→ A3 4 QA1 2 Li2 + 2BuH (2) A3 4 QA1 2 Li2 + MX4 ──→ A3 4 QA1 2 MX2 + 2LiX (3) Qが炭素原子以外の場合、 HA1 Li + A3 4 QX1 2──→ A3 4 QHA1 1 + LiX1 (4) A3 4 QHA1 1 + HA2 Li ──→ A3 4 QHA1 HA2 + LiX1 (5) A3 4 QHA1 HA2 + 2n−BuLi ──→ A3 4 QA1 2 Li2 + 2BuH (6) A3 4 QA1 2 Li2 + MX4 ──→ A3 4 QA1 2 MX2 + 2LiX (7) (ここでX,X1 はハロゲン原子である。) さらに、上記A3 4 QA1 2MX2 は、RLiやR
MgX(Rはアルキル基、アリール基、アリールアルキ
ル基である)などの周期律表1A族、2A族の有機金属
化合物と反応させることにより、Xの少なくとも1つを
Rで置換した化合物を得ることができる。
【0008】反応式(1)で使用されるA3 4 Q=A
1 で表されるフルベン化合物は、例えば、J. Org. Che
m., 33 , 2368 (1968) 、J. Organomet. Chem., 353, 9
3 (1984) などに記載されている方法を用いて合成する
ことができる。反応式(1)および(2)または反応式
(4)、(5)、(6)を行う際に使用する溶媒として
はテトラヒドロフラン、ジエチルエーテルなどのエーテ
ル類が好ましく利用される。反応式(3)および(7)
を行う際に使用する溶媒としては、テトラヒドロフラ
ン、ジエチルエーテルなどのエーテル類、クロロホル
ム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素の他に、
ペンタン、ヘキサン、ベンゼン、トルエンなどの脂肪族
または芳香族炭化水素媒体も使用することができる。そ
の他の合成条件については類似化合物の合成方法の記載
があるJ.A.C.S.112,9558(1990)
などに準じて行うことができる。前記反応式(2)また
は(5)で得られるA3 4 QHA1 HA2 は本発明に
おける新規化合物であり、本発明の一般式〔I〕で表さ
れる遷移金属化合物を合成するための中間体として有用
である。
【0009】本発明の一般式〔I〕で表される遷移金属
化合物の具体例としては例えば、ジメチルシリレン(テ
トラメチルシクロペンタジエニル)(9−フルオレニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(テト
ラメチルシクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)
ジルコニウムジメチル、ジメチルシリレン(テトラメチ
ルシクロペンタジエニル)(2,7−ジt−ブチル−9
−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシ
リレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2,7
−ジt−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジメ
チル、ジフェニルシリレン(テトラメチルシクロペンタ
ジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ジフェニルシリレン(テトラメチルシクロペンタジ
エニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジメチル、
ジフェニルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニ
ル)(2,7−ジt−ブチル−9−フルオレニル)ジル
コニウムジクロリド、ジフェニルシリレン(テトラメチ
ルシクロペンタジエニル)(2,7−ジt−ブチル−9
−フルオレニル)ジルコニウムジメチル、エチリデン
(テトラメチルシクロペンタジエニル)(9−フルオレ
ニル)ジルコニウムジクロリド、エチリデン(テトラメ
チルシクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジル
コニウムジメチル、エチリデン(テトラメチルシクロペ
ンタジエニル)(2,7−ジt−ブチル−9−フルオレ
ニル)ジルコニウムジクロリド、エチリデン(テトラメ
チルシクロペンタジエニル)(2,7−ジt−ブチル−
9−フルオレニル)ジルコニウムジメチルなどの他に同
様のハフニウム化合物を挙げることができる。
【0010】本発明において(B)成分として使用され
る有機アルミニウム化合物は、 一般式 R1 j Al(OR2 k l m (ここでR1 ,R2 は炭素数1〜20の炭化水素基を示
し、R1 ,R2 は互いに同一であっても異なっていても
よい。Xはハロゲン原子、Oは酸素原子、Hは水素原子
を示す。jは1〜3の整数、k,l,mは0から2まで
の整数であり、j+k+l+m=3である)で表すこと
ができる。具体的には例えば、トリメチルアルミニウ
ム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニ
ウム、ジエチルアルミニウムクロリド、エチルアルミニ
ウムジクロリド、ジイソブチルアルミニウムヒドリドな
どを挙げることができる。その中でも、トリエチルアル
ミニウム、トリイソブチルアルミニウムが好適に用いら
れる。(A)成分として用いられる遷移金属化合物に対
する(B)成分の有機アルミニウム化合物の使用割合と
しては、0.1〜10000モル倍、好ましくは1〜1
000モル倍である。
【0011】本発明における(C)成分として使用され
る遷移金属カチオンを安定化することのできる化合物と
しては、遷移金属カチオンを安定化することのできるア
ニオンを含む化合物や、ルイス酸性化合物を挙げること
ができる。遷移金属カチオンを安定化することのできる
アニオンとしては、例えば有機硼素化合物アニオン、有
機砒素化合物アニオン、有機リン化合物アニオン、有機
アルミニウム化合物アニオン、有機ガリウム化合物アニ
オン等であり、それらの中で比較的かさ高く、生成した
遷移金属カチオン化合物に対して結合したり、強く配位
して重合活性種を不活性化しない物が好適に利用され
る。そのような好適なアニオンの例としては例えば、前
記 Taube, Jordanらによるテトラフェニル硼素アニオ
ン、特表平1−501950号公報、特表平1−502
036号公報、特開平3−179006号公報記載のテ
トラキス(ペンタフルオロフェニル)硼素アニオンや、
同様のアルミニウム化合物アニオン、ガリウム化合物ア
ニオンなどを挙げることができる。これらのアニオンと
対をなしてイオン性化合物を形成するためのカチオンと
しては、重合活性種を不活性化しない物であれば特に制
限はなく、上記アニオンと対を成し得る公知のカチオン
を挙げることができる。そのようなカチオンとしては、
金属カチオン、有機金属カチオン、カルボニウムカチオ
ン、トリピウムカチオン、アンモニウムカチオン等が挙
げられる。詳しくは、銀カチオン、ジシクロペンタジエ
ニル鉄カチオン、トリフェニルカルベニウムカチオン、
トリフェニルホスホニウムカチオン、トリブチルアンモ
ニウムカチオンなどである。ルイス酸性化合物として
は、ルイス酸性を示す公知の化合物で、重合活性種を不
活性化しない物であれば特に制限はなく利用できる。好
ましい例としては特開平3−179005号公報に記載
されているトリス(ペンタフルオロフェニル)硼素など
を挙げることができる。(A)成分として用いられる遷
移金属化合物に対する(C)成分の遷移金属カチオンを
安定化することのできる化合物の使用割合としては、
0.1〜1000モル倍、好ましくは1〜100モル倍
である。
【0012】本発明における触媒成分は、そのままでも
SiO2 ,Al2 3 ,MgCl2 などのチーグラー型
触媒を担持する公知の担体上に担持して使用してもよ
い。本発明の遷移金属触媒化合物を用いた重合方法およ
び重合条件については特に制限はなくα−オレフィンの
重合で行われる公知の方法が用いられ、不活性炭化水素
媒体を用いる溶媒重合法、または実質的に不活性炭化水
素媒体の存在しない塊状重合法、気相重合法も利用で
き、重合温度としては−100〜200℃、重合圧力と
しては常圧〜100kg/cm2 で行うのが一般的であ
る。好ましくは−50〜100℃、常圧〜50kg/c
2 である。触媒の処理および/または重合に際し使用
される炭化水素媒体としては例えばブタン、ペンタン、
ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、シク
ロペンタン、シクロヘキサンなどの飽和炭化水素の他
に、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水
素も使用することができる。重合に際し使用されるオレ
フィンとしては、プロピレン、1−ブテン、4−メチル
−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デ
セン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデ
セン、1−オクタデセンなどの炭素数3〜25のα−オ
レフィンおよびエチレンを挙げることができる。本発明
においては、オレフィンの単独重合のみならず、例えば
プロピレンとエチレン、プロピレンと1−ブテンなどの
炭素数2〜25程度のエチレンまたはα−オレフィンの
共重合体を製造する際にも利用できる。
【0013】
【実施例】以下に本発明を実施例によって具体的に説明
する。 実施例1 〔遷移金属化合物の合成〕テトラメチルシクロペンタジエニルフルオレニルジメチ
ルシラン 充分窒素置換した500mlのガラス製フラスコに、J.
Am. Chem. Soc., 112, 9558(1988)に記載されている方
法により合成したテトラメチルシクロペンタジエニルジ
メチルクロロシラン7.3gをフルオレニルナトリウム
34mmolを含むTHF溶液150mlに滴下した。
室温で24時間反応させた後、沈澱を濾別、濾液を減圧
留去することにより10.8gのテトラメチルシクロペ
ンタジエニルフルオレニルジメチルシランを得た。この
化合物の物性値を下に示す。
【0014】 1H−NMRスペクトル(90MHz,C
DCl3 溶液)(ppm) 7.9〜7.2(m,8H),4.13(s,1H),
3.25(s,1H),1.98(s,6H),1.8
5(s,6H),−0.31(s,6H)ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニ
ル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド 充分窒素置換した300mlのガラス製フラスコに、上
記合成したテトラメチルシクロペンタジエニルフルオレ
ニルジメチルシラン5.0gを装入しTHF100ml
に溶解した。この溶液にn−BuLi30mmolを滴
下し、室温で一晩反応させた後溶媒を減圧留去し、得ら
れた固体をペンタン洗浄することによりジメチルシリレ
ン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(9−フルオ
レニル)ジリチウムを得た。このジリチウム塩を−78
℃で200mlの塩化メチレンに溶解し、さらに四塩化
ジルコニウム3.4gを加えた。12時間かけて室温ま
でゆっくり昇温した後、反応液を濾過、濾液を濃縮する
ことにより生成した沈澱を濾過、乾燥することにより黄
色粉末のジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタ
ジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリ
ド1.3gを得た。この化合物の物性値を下に示す。 1 H−NMRスペクトル(90MHz,CDCl3
液)(ppm) 8.2〜7.1(m,8H),1.98(s,6H),
1.87(s,6H),1.31(s,6H) 〔重合〕充分窒素置換した1.5dm3 のオートクレー
ブにプロピレン0.75dm3 を装入し、次いで上記合
成したジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジ
エニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド
3.0mgおよびトリエチルアルミニウム50mg、ト
リフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフ
ェニル)ボレート6mgを加え、40℃で1時間重合し
た。少量のメタノールを系内に導入することにより重合
を停止し、未反応のプロピレンをパージし、さらに大量
のメタノール塩酸で洗浄、乾燥することにより190.
7gのポリプロピレンを得た。これより、遷移金属当た
りの重合活性は352(kgポリマー/gZr・h)と
算出できる。このポリマーを13C−NMRで分析した結
果、アイソタクチックトリアド分率(mm)0.15、
シンジオタクチックトリアド(rr)0.38であっ
た。また135℃のテトラリン溶液で測定した極限粘度
(〔η〕)は1.89dl/g、ゲル・パーミエイショ
ン・クロマトグラフィー(GPC)で測定した分子量分
散度(Mw/Mn)は2.5であった。
【0015】比較例1 〔重合〕ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタ
ジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリ
ド3.0mgおよび東ソー・アクゾ(株)製メチルアル
ミノキサン(重合度17.7)1.0gを触媒として使
用した以外は実施例1の〔重合〕と同様にして重合を行
った。その結果、8.0gのポリプロピレンしか得られ
なかった。これより、遷移金属当たりの重合活性は15
(kgポリマー/gZr・h)と算出できる。このよう
に、アルミノキサンを使用した場合は極めて活性が低か
った。
【0016】
【発明の効果】本発明の方法を実施することにより、ア
ルミノキサンを使用しなくても高活性にポリオレフィン
を製造することができ、工業的に極めて価値がある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)一般式〔I〕(化1) 【化1】 (ここで、A1 は4置換シクロペンタジエニル基、A2
    はフルオレニル基、または置換フルオレニル基を示す。
    3 ,A4 は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜
    20までのアリール基、アルキルアリール基、アリール
    アルキル基、ハロゲン化アリール基または酸素、窒素、
    硫黄、珪素などのヘテロ原子を含む炭化水素基または水
    素原子である。QはA1 ,A2 を連結する炭素数1〜1
    0の炭化水素基または珪素、ゲルマニウム、錫を含む炭
    化水素基である。また、A3,A4 は互いに連結してい
    てA3 ,A4 ,Qの間で環構造を形成していてもよい。
    1 ,R2 はハロゲン原子、水素原子、炭素数1〜10
    のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、アルキル
    アリール基、アリールアルキル基を示す。Mはチタン、
    ジルコニウム、ハフニウムである。)で表される遷移金
    属化合物 (B)有機アルミニウム化合物 (C)遷移金属カチオンを安定化することのできる化合
    物 からなる触媒の存在下にオレフィンを重合することを特
    徴とするオレフィンの重合方法。
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JP (1) JPH05140221A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6605676B1 (en) 1994-12-30 2003-08-12 Repsol Quimica, S.A. Process for obtaining polyolefins with broad bimodal or multimodal molecular weight distributions

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