JPH05139927A - 歯科・医科用組成物およびその使用 - Google Patents

歯科・医科用組成物およびその使用

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JPH05139927A
JPH05139927A JP4025056A JP2505692A JPH05139927A JP H05139927 A JPH05139927 A JP H05139927A JP 4025056 A JP4025056 A JP 4025056A JP 2505692 A JP2505692 A JP 2505692A JP H05139927 A JPH05139927 A JP H05139927A
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acid
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 充填材、虫歯のライナーやベース、セメン
ト、ピットや割れ目のシーラント、又、歯の構造や骨と
重合性複合体との間の接着剤として、及び同様の歯科用
途や矯正用途に有用なる新規の歯科用組成物を提供す
る。 【構成】 一般式(I) (RO2 C)x −C46 −(CO2 R´)y
(I) (式中、Rは酸ラジカル若しくは反応性酸誘導体、R´
は炭素数2乃至13の重合性不飽和ラジカル、xは2乃
至3、yは1乃至2である)で表される、酸若しくは反
応性酸誘導体の官能基部を有する重合性不飽和置換ブタ
ン化合物を含む歯科・医科用修復・補綴用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は新規の歯科・医科用材料に関し、
より詳細には酸若しくは反応性酸誘導体官能性を有する
置換ブタン化合物の比較的低分子量の重合性不飽和単量
体に基づく新規の歯科・医科用材料に関するものであ
る。
【0002】米国特許第4,872,936号は重合可
能な不飽和モノマー及び/又はオリゴマー及び/又は酸
基及び/又はそれらの反応性酸誘導体群を含むプレポリ
マーを含む歯科用セメント混合物を教示している。しか
しながら、教示されている重合性化合物は本発明の化合
物の非常に特定の、かつ有効な特定部分に比較して高分
子量の化合物に向けられたものである。米国特許第4,
589,756号は歯科の分野で利用される同様の芳香
族ベースの組成物に関するものである。
【0003】本発明の一態様によれば、新しい群の歯科
用材料が提供され、それらは患者に対し温和で、毒性が
無く、また象牙質、エナメル質、及び骨に適切に調合さ
れた時優れた接着力を与えるものであり、更に他の好ま
しい特徴を持つものである。好適な歯科用材料群はとく
に虫歯孔ライナー、接着材料、及び充填材料を含む。
【0004】本歯科用材料はそれらが新しい重合性組成
物に基づいているものであるので、以前の歯科用材料と
は異なるものである。それら新しい重合性組成物はその
好適実施例において、主好適官能基としてオレフィン
類、より好適には(メタ)アクリレート類、及び酸ベー
スのラジカル、特に好適にはカルボン酸、反応性酸誘導
体ラジカルを含むブタン化合物に基づくものである。本
発明のブタン(ベース)化合物は下記一般式で表され
る。 (RO2 C)x −C46 −(CO2 R´)y 式中、Rは酸ラジカル若しくは反応性酸誘導体、R´は
炭素数2乃至13の重合性不飽和ラジカル、xは2乃至
3、yは1乃至2である。
【0005】本発明の目的は、充填材料、虫歯用ライナ
ー及びベース、セメント、ピットや裂溝のシーラントと
して使用され虫歯を予防し、歯の構造体及び/又は骨と
重合複合体との間の接着剤として有効であり、また同様
の歯科用矯正用途に有用な新規の歯科用組成物を提供す
ることである。本発明の更なる目的は、高純度、高硬
度、及び高均一性を有する歯科・医科用修復・補綴用組
成物を提供することである。更に重要な目的は比較的安
価で製造容易な歯科・医科用修復・補綴用組成物を提供
することである。本発明の更なる目的は、高い反応性を
有し、比較的低粘度の液体である歯科用・医科用修復・
補綴組成物を提供することであり、適当な粘度を与える
ため高濃度の希釈剤を必要としない、優れた歯科・医科
用修復材及び補綴材を提供することである。
【0006】本発明の一態様において、新しい歯科・医
科用修復・補綴組成物は、下記の一般式で表される、酸
若しくは反応性酸誘導体官能性を有する重合性不飽和置
換ブタン化合物に基づくものである。 (RO2 C)x −C46 −(CO2 R´)y 式中、Rは酸ラジカル若しくは反応性酸誘導体、R´は
炭素数2乃至13の重合性不飽和ラジカル、xは2乃至
3、yは1乃至2である。好適な化合物はブタンテトラ
カルボン酸ビス−(2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト)エステルである。好ましくは、ブタン化合物は組成
物において主たる即ち唯一のバインダーである。主たる
バインダーとはその量と機能性との両方においてと言う
意味である。
【0007】一好適態様において、組成物はブタン化合
物と、無添加、硬化触媒、開始剤、加速剤、及びそれら
の混合物より成る群より選択される他の活性成分とより
実質的に成る歯科用ライナーである。いくつかの好適な
例において、歯科用ライナーは他の成分を含んでいる。
他の好適な態様において、組成物は、ブタン化合物と、
ブタン化合物の酸若しくは酸誘導体とイオン反応可能な
少なくとも一つの細分化された反応性フィラーと、硬化
剤とを含む歯科用複合体である。本発明の更なる態様に
より、上記記載の組成物は生体内の歯に塗布することに
よる歯科処置方法としてそれぞれの目的のために採用さ
れる。更に他の態様において、ブタン化合物は骨セメン
ト中の成分として、また好ましくは、骨セメント中の主
たる即ち唯一のバインダーとして、医科処置に採用され
る。
【0008】最良形態 一般的記載 本発明の一態様によって、新しい歯科・医科用修復・補
綴組成物を提供する。これら組成物はかかる用途に新規
の化合物を使用する製品である。ライナーや接着剤とし
て特に歯のエナメル質や象牙質(自然の歯の構成体)に
塗布するための歯科用ライナーとして化合物は単体で塗
布することができ、また、素早い硬化と組成物の硬化の
完了を手助けするために加えられる重合開始剤と共に塗
布することもできる。もちろん、意図する用途により、
他の材料を加えても良い。歯科用セメントや複合体が目
的の組成物である場合に、本発明の化合物を従来の樹脂
の全面的若しくは部分的代替品として使用できる。
【0009】使用される化合物 本発明を特徴づける化合物は下記一般式で表される、酸
若しくは反応性酸誘導体官能性を有する置換ブタン化合
物の重合性不飽和モノマーを主機能成分として有する化
合物である。 (RO2 C)x −C46 −(CO2 R´)y 式中、Rは酸ラジカル若しくは反応性酸誘導体、R´は
炭素数2乃至13の重合性不飽和ラジカル、xは2乃至
3、yは1乃至2である。好適には、(CO2 R´)y
を持つ各炭素に隣接する炭素のうち少なくとも一つは、
(RO2 C)x と関連し、好適な重合性不飽和ラジカル
は(メタ)アクリレートである。(メタ)アクリレート
はアクリレートまたはメタクリレートのいずれかを意味
する。
【0010】化合物の平均分子量は好適には200乃至
600、より好適には260乃至499、最も好適には
290乃至460である。好適な化合物は室温で液体で
ある。液体とは23℃で100,000cps以下の粘
度を有する流体を意味している。化合物は実質的に単一
の化合物中に、少なくとも二つの異なる官能置換基を含
み、その内の一つは付加重合可能で、他方はカルボン酸
又は他の酸又は反応性酸誘導体である。重要なことは、
少なくとも一つのかかる付加重合性基が存在すべきであ
るが、それが二以下であり、そして、二以上の酸又は反
応性酸誘導体基が存在しなければならないが、最適な化
合物ではそれが三以下である、ことである。好適化合物
は好適な態様においてヒドロキシ化合物若しくはポリヒ
ドロキシ化合物と、ブタンテトラカルボン酸若しくはそ
の酸無水物とよりエステルやジエステルを形成する反応
により誘導されるものである。
【0011】本発明の新規な歯科用・医科用化合物は、
重合して直線若しくは架橋したポリマーを形成できる
が、それらポリマーは、更にカチオン、特に二価以上の
カチオンと反応し、水に比較的不溶の高分子塩を形成す
ることのできる、複数の酸基又は反応性酸誘導体基を含
んでいる。化合物は高密度のエチレン性不飽和及びカル
ボン酸反応性誘導体サイトを有する比較的低分子量のモ
ノマーなので、高い集結性を有する優れた硬化が起き
る。カチオンは与えられた調合物の原料又は成分より供
給されるか、又は、調合物の第二成分から供給されるカ
チオン溶液から与えられ得る。またカチオンは配合を重
合化させる相手基体から供給され得るが、特に好適な歯
科用化合物においては、相手基体は歯であり、その場合
に化合物は特に良好な接着を好適な用途において発揮す
る。そのような場合において、カルボキシルイオンや他
の酸イオン若しくは反応性酸誘導体イオンは相手基体の
表面カチオンとキレート化し接着結合を与える。好適な
歯科用組成物において、この基体との結合が有効である
ばかりでなく、イオンを提供する無機フィラーの助けに
より、全体を一体に結合できることも有効である。ここ
で使用される用語「反応性酸誘導体イオン」とは、カチ
オンの水溶性塩、特に一価のカチオンの塩、例えばナト
リウム、アンモニウム、カリウムの塩を含むが、それら
は複分解によりより高い原子価のカチオンと置き換えら
れる。しかしながら、カルボキシル基自体は他の酸基や
反応性酸誘導体イオンに対し最適である。特に適した酸
基は、酸化物、鉱物、セラミック、ガラス質、又は金属
フィラーと反応できるもの全てである。
【0012】他の酸ラジカルの例として、式
【化1】 (式中、Rは例えばアルキル、アリール又はビニルであ
る)で表される燐酸類のラジカル、式 −SO2 H、−SO3 H 又は −O−SO3 H で表される硫酸類のラジカル、及び式
【化2】 (式中、Rはアルキル、アリール又はビニルである)で
表される硼酸類ラジカルがある。
【0013】−NR2+ や−PR2+ (RはH又は
アルキル)のごときカチオン性酸ラジカルも適してい
る。反応性酸誘導体は酸ハロゲン化物、酸無水物、酸ア
ミド、ニトリル及びエステル類で置き換えることが可能
で、それらは容易に加水分解して酸と成り、反応性フィ
ラーとイオン交換、中和、塩形成、若しくはキレート化
反応することができる。酸基若しくは反応性酸誘導体は
カルボン酸、リン酸、ホスホン酸、スルホン酸、ホウ酸
ラジカル又はそれらの反応性誘導体の形態が好ましい。
好適な重合性不飽和ラジカルはアルケニル、アルケノキ
シ、シクロアルケニルラジカルで、アクリル、メタクリ
ル、ビニル、及び、それらのラジカルを有し、オレフィ
ンは特にアクリルやメタクリルラジカルを有すると好ま
しい。本発明の好適なエチレン性不飽和カルボン酸化合
物を製造する方法をより良く理解できるよう、最適なシ
リーズであるブタンベース化合物の製造につき以下に好
適な製造方法を示しながら説明する。
【0014】出発材料として、ブタン1,2,3,4−
テトラカルボン酸を無水酢酸と還流する。
【化3】
【0015】この反応により、ブタンテトラカルボン酸
二無水物と酢酸を得る。
【化4】
【0016】1モルの無水ブタンテトラカルボン酸を2
モルの2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEM
A)と、硫酸又は他の適当な触媒の存在下に反応する。
【化5】
【0017】この反応により液体生成物を得るが、これ
ら液体生成物はブタンテトラカルボン酸ビス(2−ヒド
ロキシエチルメタクリレート)エステルの異性単量体の
混合体と考えられる。この異性体はカルボン酸基上のヒ
ドロキシエチルメタクリレート部分の位置が異なる。
【化6】
【0018】この例においてRはヒドロキシエチルメタ
クリレート基である。従って上記二番目の異性体は以下
のように構成を記述できる。
【化7】
【0019】ブタンテトラカルボン酸ビス(2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート)エステルを以後BCAとし
て示す。上記反応により二つの反応したカルボン酸基と
二つの未反応カルボン酸基を有するモノマー分子が得ら
れる。同様の方法で、1モルの無水ブタンジカルボン酸
を1モルのヒドロキシエチルメタクリレートと反応し、
同様にブタンテトラカルボン酸モノ(2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート)の異性体を得ることもできる。他
の反応性エステルの組み合わせも他の濃度の反応物によ
り形成され得るが、本発明によれば、少なくとも二つの
未反応カルボン酸基がモノマー中に無ければならない。
モノマー中の反応済又は未反応カルボン酸基の数は反応
条件を変えることによりコントロールされる。
【0020】様々な(メタ)アクリレートラジカルを各
種の方法によって使用できる。例えば、以下が例として
上げられる。
【化8】
【0021】好適なラジカルは(メタ)アクリレートで
あり、特に、エトキシ(メタ)アクリレートラジカルで
ある。
【0022】歯科用・医科用組成物 本発明の化合物は必要であればある好適な態様におい
て、開始剤のみ、開始剤と加速剤、加速剤のみ、のいづ
れかの存在下にプライマーとして使用することができ
る。ある場合には、ブタン化合物は単独で、若しくは、
硬化剤、及び、付随的と考えられる成分で「実質的に〜
より成る」と記載する場合に含まれない成分と共に使用
することもできる。かかる付随的な成分とは、酸化防止
剤、安定剤、顔料、等であり、通常含まれ得るようなも
のである。
【0023】本発明のモノマーは各種の方法でエチレン
性不飽和基を介し周知の付加重合で重合する。しばし
ば、硬化剤、触媒、開始剤、加速剤を重合の促進又は制
御のために使用する。歯科の分野においては、過酸化
物、例えば、ベンゾイルペルオキシドを使い、加熱して
反応を開始する付加重合が知られている。また、加速剤
が室温で反応がより迅速に進むよう促進することも知ら
れている。加速剤は、例えば、還元性のアミン若しくは
亜硫酸塩である。更に、当該分野に知られる開始剤や加
速剤を使って、紫外光や可視光で化合物を重合させるこ
とも知られている。可視光硬化が好適である。また、プ
レフォームしたもの、または、人体の外で硬化したもの
には、例えば、電離放射線が知られている。
【0024】生体内重合は患者内でモノマーやオリゴマ
ー化合物の重合や組成物の硬化が起こった時、患者に害
を与えないよう、方法や組成物の妥当性を考慮する必要
があることを理解しなければならない。従って、重合系
の要素を、例えば、過酸化物とアミンのように、二部配
合の成分として、それらの成分が組み合わされ、モノマ
ー重合のため反応されるまで重合を遅らせてもよい。若
しくは、全ての必要な化学成分を単一の組成物内に組み
込んで、その組成物が熱、光及びその他の開始作用の適
用により重合を誘導するようにしても良い。例えば、紫
外光又は可視光を照射して反応を開始する方法が知られ
ており、その場合に、開始剤、しばしばベンゾフェノン
やカンホロキノンを、単一の前混合された即使用可能な
保存安定性のある組成物と組み合わせて使用できる。特
定の重合方法及び系が材料の適用要件により好ましい場
合がある。単数又は複数のモノマーを含む組成物の重合
若しくは「硬化」の仕方がいかなるものであろうとも、
形成するポリマーの重要な特徴はそれらが、二価若しく
は多価のカチオンと、それらの酸または反応性酸誘導体
官能性を介して更に反応できることである。本発明の化
合物及び組成物の更に重要な点は、モノマー化合物と重
合が行われるカチオン含有表面、金属、金属酸化物、歯
の骨、等との間に接着性を持つものでなければならない
ことである。
【0025】本発明の一好適組成物は可視光に応答して
硬化を開始する保存安定な組成物である。保存安定とは
組成物を可視光に不透明な容器内に室温で一年以上保管
した場合にも良好な塗布、硬化性を保持することを意味
している。可視光硬化とは約360乃至600ナノメー
ターの可視光領域において化学線で開始される組成物の
硬化を意味している。
【0026】多くの歯科・医科用途において、反応性カ
チオンを提供するフィラーを含んでも良く、また必要に
応じて、非反応性フィラーやそれらの混合物を本発明の
好適態様において本発明の組成物中に含むことが望まれ
ることもある。本発明に特に適したフィラーの一つはガ
ラスアイオノマーセメント組成物を形成するものとして
当分野において知られている無機ガラスである。かかる
フィラーの例として米国特許第4,814,362号に
示されるものがあり、その内容をここに引用して記載の
一部とする。ガラスの好ましい種類は、例えば、バリウ
ムアルミノシリケート、カルシュウムアルミノシリケー
ト、ストロンチュウム、ランタン、タンタル、タングス
テン等のガラスである。サブミクロンのシリカを含むシ
リカやクォーツもまた使用できる。セラミックフィラー
例えば、カルシュウムヒドロキシアパタイトもまた良い
効果を示すものとしてあげることができる。本発明にお
いて使用されるフィラーは、その粒子サイズを減じ、組
成物に混ぜ合わせる前に当分野に知られる方法によりシ
ラン化しても良い。フィラー材の好適なレベルは接着剤
組成物の全重量に対し約20乃至約80%であり、より
好適には約40乃至約70%、最も好適には約45乃至
60%である。より細かい粒子のフィラーを使用する場
合には、フィラーの量はより小さい粒子に付随する表面
積の相対的増加により、その量を減らすことができる。
好適な粒子サイズの分布は0.02乃至50μm、より
好適には0.1乃至10μm、そして最も好適には1乃
至6μmである。
【0027】他に含まれ得る成分は、例えば、溶媒、可
塑剤、顔料、組成物から経時放出される殺菌剤や治療剤
及びブチル化ヒドロキシトルエンのごとき酸化防止剤等
である。本発明による混合物はまた、他の重合性不飽和
モノマー及び/又はオリゴマー及び/又は酸基を含まな
いプレポリマー及び/又はそれらの塩及び/又はそれら
の反応性加水分解容易な酸誘導体グループを含むことも
できる。例えばヒドロキシアルキルメタクリレートのよ
うな従来の複合体の構成体であるモノマーは特に適して
いる。混合物はまた必要であれば、酸基及び/又はそれ
らの塩及び/又は反応性で容易に加水分解するそれらの
誘導体基を持つが、不飽和で重合可能である基を含まな
いその他の化合物を含んでも良い。この場合に、多塩基
酸や反応性で容易に加水分解するそれらの誘導体が適し
ている。特に、多塩基酸は酒石酸やクエン酸のようなヒ
ドロキシ酸類が好ましく、また、ポリカルボン酸、ポリ
フォスフォン酸、ポリリン酸、ポリスルフォン酸等の多
酸類もまた好ましい。
【0028】キレート基を有するが酸基や容易に加水分
解する酸誘導体基を含まない化合物を使用することもで
きる。このタイプの例として、バニリン酸塩類、シリン
ゲン酸塩類、サリチル酸塩類がある。本発明の化合物
を、哺乳類、特にヒト、そしてとりわけ顔面の顎回りや
口の領域に歯科分野において使用する場合の特別な利点
の一つは、化合物が比較的流動性のあるモノマーで大量
の希釈剤を必要としないことであるが、希釈剤使用が望
ましい場合もあり得る。例えば、接着剤の場合、接着組
成物が相手基体をより完全に素早く濡らすのを助けるた
めに必要とされる。好適な希釈剤は例えばエタノール、
水、低粘度のモノマーである。
【0029】本発明の組成物の混合は標準的化合技術を
使って達成される。例えば、液体、光開始剤、及び加速
剤をまず混合し、次にフィラーを導入する際にそれらを
徐々に加える。しかしながら、光に感度の高い化合物を
混合する場合に、感光しない光、即ち、使用される光開
始系を活性化するような実質的量の電磁波の波長を含ま
ない光を使用して、重合が予定より早く開始するのを防
ぐ必要がある。本発明のブタンベース化合物はまた医療
用途を有しており、骨用セメント若しくは接着剤として
特に適している。しかし、本発明の最も好適な使用方法
は歯科医により患者の口内の生体歯に塗布することによ
る歯科用処置方法として本発明を適用することである。
【0030】一つの好適な歯科用処置方法は歯科用ライ
ナーとして組成物を適用することである。歯科用ライナ
ー組成物は最も好適な実施例において、ブタン化合物
と、無添加、硬化触媒、開始剤、加速剤、それらの混合
物よりなる群より選ばれる他の活性成分とより実質的に
成る。他の好適な組成物において、希釈剤や他の成分を
含んでも良い。組成物は従来の技術を使ってライナーと
して塗布され、好ましくは従来の方法で可視光を使って
硬化される。他の好適な態様において組成物は二成分系
で硬化剤は塗布に先立ちスパチュラで撹拌し標準的方法
で塗布される。更に好適な態様は二成分系であるが、混
合後に系が実質的に自己硬化しながら可視光により硬化
するような二成分の組合わせである。
【0031】他の好適な歯科処置方法は歯科用複合体充
填剤としての組成物用途である。歯科用複合体充填組成
物は最も好適な態様において、ブタン化合物と、その酸
若しくは酸誘導体とイオン反応できる細分化された反応
性フィラー、硬化剤、それら混合物とより成る群より選
択されるその他の活性成分とより実質的になるものであ
る。他の好適組成物において希釈剤や他の成分を含んで
も良い。組成物は従来の技術を使って複合体充填剤とし
て塗布され、好ましくは、従来の方法で可視光の適用に
よって硬化される一成分系複合体充填剤である。他の好
適な態様において、組成物は二成分系で、硬化剤は塗布
に先立ちスパチュラで混ぜ標準的方法により塗布され
る。また更に他の好適態様は、他の二成分の組合わせで
あるが、この場合、二成分系があり、系は混合後実質的
に自己硬化しながら可視光で硬化する。
【0032】以上に本発明を概略的に説明したが、より
完全な理解は以下の特定の実施例を参照して得られる。
それら実施例は単により良い説明のために含まれるもの
である。発明は特定の実施例に限定されるものではない
ことは理解されるべきである。実施例を通して、材料、
手順及び試験方法を一度記載したものに関しては、記載
が同じ場合には続く実施例において記載を繰り返さな
い。従って、その記載は続く実施例においても適用され
るものと理解される。全ての成分は特記しない限り重量
によって示す。
【0033】圧縮強さ測定方法 試験用の各材料に関して直径4mm、長さ6mmの円筒
を作成した。その円筒はステンレススチールの金型に混
合した材料を詰め、プリスメティクス(Prismet
ics:商標)ライトを使用して40秒間各端部から光
硬化して作成された。試験用円筒を金型から取り出し試
験前24時間37℃で水中に保存した。破断点まで試験
片に負荷をかけるに必要な力はクロスヘッド速度1mm
/分に設定されたツウィックモデル(Zwick mo
del)1455を使用して測定した。
【0034】横曲げ強さ測定方法 内側寸法25mm×2mm×2mmの分割型ステンレス
スティール金型に未硬化の材料を充填した。次に、露出
面をポリエステル箔で覆い、約5mmの厚さの透明なプ
ラスチックブロックの間に挟んだ。プラスチックブロッ
クに接触する光の管を使い歯科用硬化光を金型に添って
前後平均して移動して、120秒間で光硬化した。硬化
した試験片を24時間37℃で水中に保存した。試験
前、試験片の端部に沿って残っているバリを注意深く取
り除き各試験片の正確な寸法を測定した。次に、試験片
をツウィックモデル1455を使って三点曲げモードで
試験した。試験時ツウィックモデル1455はクロスヘ
ッド速度を1mm/分に設定し、試験片は20mm間隔
の支持上に置き中間点に負荷をかけた。横曲げ強さはメ
ガパスカル(MPa)単位で標準式より計算した。
【0035】径方向強さ測定方法 試験用の各材料に関して、直径約6mm、長さ約3mm
の円筒を作成した。その円筒は混合した材料をステンレ
ススティールの金型に満たし、プリスメティクスライト
を使って、40秒間各端より光硬化して作成された。円
筒を金型より取り出し、試験前24時間37℃で水中に
保管した。試験直前に各円筒の正確な寸法を、後に径方
向強さを計算する時に使用するためマイクロメーターを
使って測定した。試験片に直径方向に破断点まで負荷を
かけるに必要な力をクロスヘッド速度10mm/分に設
定したツウィックモデル1455を使って測定した。
【0036】バーコル硬度測定 全測定はバーコル硬度テスターモデルGYZJ 935
を使って行った。周囲光の変化による誤差や影響を避け
るため、光開始剤系が感応しにくい黄色照明の部屋で試
験を行った。内径8mm、厚さ1.3mmの円形黄銅の
金型を使用した。この金型を白い面上に置き、試験材料
で満たした。次に、その表面を透明なポリエステルフィ
ルムの小片で覆いサンプルを必要時間以上、通常30
秒、上から硬化した。この硬化は光ガイドの端部をフィ
ルムに軽く接触させて保持しながら行った。硬化時間の
終わりにストップウォッチをスタートし、60秒後に硬
度を測定した。光硬化する化合物は硬化後始めの数秒の
間にその硬度を急速に増し、この時間の間に測定しよう
とすると不必要な変動や誤差を招く恐れがあるので、材
料硬化後、硬度測定前60秒間待つ必要がある。60秒
の待ち時間は、信頼性と、再現性を持って実行でき、化
合物の硬度がこの時間で比較的緩やかに増加するように
なるので選定された。
【0037】象牙質への接着の測定 歯の準備 抜歯したヒトの歯を洗浄し、1%の次亜塩素酸ナトリウ
ム溶液中で殺菌した。そして、歯を必要となるまで4℃
で新鮮な次亜塩素酸ナトリウム溶液中に保存した。前歯
と後歯を無作為に使用した。使用前に荒さ300番手の
研磨紙で各歯のクラウン平面を研磨し、更に荒さ600
番手の研磨紙で磨きを掛けて、象牙質表面を露出した。
これらは全て象牙質の乾燥を防ぐため、水を使って行な
った。
【0038】接着サンプルの作成 使用直前に、準備した象牙質表面を素早く紙片で吸い取
った。これによって、細管を乾燥し切ること無く過剰の
表面水を取り除くことができ、象牙質は過剰に乾燥した
時になる白い不透明な外観ではなく、半透明の外観を保
持する。長さ約4mm、直径約3mmのプラスチックの
飲用ストローを試験材料で満たし、象牙質表面に軽く押
し当てた。そして、プリスメティクス硬化光を使って4
0秒間ストローを介して材料を光硬化した。用意したサ
ンプルは通常24時間37℃で水中に保存した後試験し
た。しかしながらその内いくつかのサンプルは10分後
に試験したものもある。
【0039】作成したサンプルの試験 必要時間保存した後、サンプルを象牙質表面が垂直にな
るようにプラスタ内にセットした。サンプルは乾燥を避
けるため、この間湿った紙片で覆った。象牙質から円筒
を剪断するに必要な力はツィックモデル1455を使い
クロスヘッド速度を1mm/分に設定して測定し、接着
力をメガパスカル単位で計算した。十分後に試験しよう
とするサンプルを使用前プラスタにセットした。
【0040】粉体サンプルの作成 成分をガラス容器に計り入れ、一時間タンブリングして
充分に混合した。次に粉体を二度150μのナイロン篩
を通した後ラベル付きの容器に移した。
【0041】弗化物放出測定方法 各材料につき、直径20mm、厚さ1mmの3つの硬化
した円板を用意した。各円板を蒸留水25mlを含むボ
トルの中に入れ、37℃で保管した。水を一週間ごとに
交換し、古い水の弗化物含有量を10%TISAB I
V緩衝剤の存在下に測定した。三つの円板の平均値を計
算し側面を含む円板の表面積(cm2 )あたりの弗化物
イオン重量(μg)で表した。各週とも水だけを含むボ
トルを保管して空試験を行った。この弗化物含有量は対
照標準として測定された。電極を既知の弗化物含有量の
溶液を用い、10%TISAB IV緩衝液の存在下に
使用前に較正した。
【0042】実施例1 ブタン1,2,3,4テトラカルボン酸二無水物(BT
CA)の調製 ブタン1,2,3,4テトラカルボン酸(230g)
[アルドリッヒ化学社(Aldrich−Chemie
GmbH)、カタログNo.B、402−3、97
%]と無水酢酸(690ml)(アルドリッヒ化学社、
カタログNo.11,004−3、99%)を1500
mlのフラスコに入れ、分溜仕切りと還流冷却器を取り
付け、撹拌しながら3時間加熱還流した。その後、酢酸
と無水酢酸の混合物250mlを還流温度が118から
138℃へとゆっくりと増加する際にゆっくりと蒸留し
て取り出した。次に、混合物を冷却する間撹拌した。結
晶物を吸引漏斗を使って濾過し、300〜400mlの
ヘキサンで二度洗浄し、フィルターケイクを乾燥するま
で吸引した。白色の結晶185gを乾燥器に移し水酸化
ナトリウムペレット上に保存した。
【0043】実施例2 モノマーAの調製 ブタン1,2,3,4テトラカルボン酸ビス(2−ヒド
ロキシエチルメタクリレート)エステルを以下のごとく
調製する。ブタン1,2,3,4テトラカルボン酸二無
水物(34.5g)、2−ヒドロキシエチル−メタクリ
レート(HEMA、50g)(アルドリッヒ化学社、カ
タログNo.12,813−5、97%)、及び無水酢
酸ナトリウム(0.46g)(メルク社、カタログN
o.6268)を80℃で共に加熱撹拌した。反応物と
生成物の濃度変化をHPLCとIR分析により追跡し、
7時間後全ての無水物が消費され、従って、反応が終了
していることを確認した。生成物は薄い色の粘性の液体
であり、そのまま調合物に直接使用した。
【0044】実施例3、4 粉体組成物を以下の二つの成分から調製した。ストロン
チュウムガラスは米国特許第4,814,362号に従
い作成され、以下の分析結果を得た。弗素を除く全ての
元素はその元素の酸化物として計算されている。平均粒
子サイズは5.5μmであった。 組成 部 SiO2 32.1 Al23 24.6 Na2 O 2.9 SrO 28.7 F 12.3 P25 4.8 ポリアクリル酸(PAA)(分子量:規格範囲30,0
00〜45,000;常用範囲約35,000)。粉体
はガラスとPAAを共にボトル中で1時間タンブリング
し、得られた混合物を150μmの篩を通して作成し
た。二つの粉体組成物3及び4を以下に重量部で与えら
れる比率で調製した。 粉体組成物 2 3 ストロンチュウムガラス 90.9 80 PAA 9.1 20
【0045】実施例5〜10 接着性光硬化組成物 一連の組成物を表1に重量部にて与えられる比率で成分
を配合して得た。表中の成分のうちCQはカンホロキノ
ン(アルドリッヒ化学社、カタログNo.23,122
−3)、DMABEはジメタアミノ安息香酸エチルエス
テル(アルドリッヒ化学社、カタログNo.E2,49
0−5)である。まずモノマーAと2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレートを撹拌しながら混合し、次にカンホロ
キノンとジメタアミノ安息香酸エチルエステルをモノマ
ー混合物中に50℃で撹拌しながら溶解して組成物を調
製した。最後に水を加え完全に解けるまで撹拌した。ほ
ぼ等重量の液体と粉体とを紙パッド上で混合し、歯科用
材料として、特に、詰め物の下のライニング材料とし
て、またセメントとして、若しくは割れ目のシール材と
して、特に使用するに適した硬さを視覚的にも触覚的に
も有する液体組成物を得た。これを歯科用硬化光(プリ
スメチックスライト、デンツプライインターナショナル
社)を当てて、30秒で硬化した。以下の特性が測定さ
れた。
【0046】 表 1 液体組成物 [グラム] 実施例 5 6 7 8 9 10 モノマーA 6.25 7.14 6.82 6.00 4.50 8.50 HEMA 2.50 1.90 2.73 3.20 5.50 1.50 水 1.25 0.95 0.45 0.80 0.00 0.00 CQ 0.06 0.06 0.06 0.06 0.06 0.06 DMABE 0.08 0.08 0.08 0.08 0.08 0.08 粉体# 2 2 2 2 3 3 特性評価は次の通りであった。 バーコル硬度 75 80 89 86 90 90 圧縮強さ MPa 62.1 72.4 91.4 81.2 N/D N/D 湿象牙質 への接着 MPa 4.7 5.8 6.6 5.8 N/D N/D 弗素放出 μg/cm2 17 31 40 34 92 60
【0047】これら実施例は、その強度、急速な重合、
象牙質への接着力及び記述の組成物の重合マトリックス
を通しガラス成分から弗化物を放出する能力によって示
されるように組成物の有用性を示している。表中N/D
は「測定不能」を意味する。
【0048】実施例11 粉体配合物 ストロンチウムガラス 90 PAA 10 液体配合物 モノマーA 59.4 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 31.8 水 8.0 CQ 0.38 DMABE 0.44 ブチル化ヒドロキシトルエン 0.01
【0049】粉体と液体は実施例5〜10と同様に重量
比で1:1にて混合した。これにより、作成した歯の空
洞の床を覆うライナーとして使用するに適した硬さの液
体セメントを得た。特性を測定し比較した。同様の目的
で販売され、やはり光重合する3Mの商品ビトラ−ボン
ド(Vitra−bond:商標)と特性を比較した。
【0050】 表 2 実施例11 ビトラボンド 圧縮強さ MPa 81±3.2 49 曲げ強さ MPa 17.2 ±0.5 20.7 ±1 曲げモジュラス MPa 1332±252 1268±115 径方向引っ張り強さ MPa 15.4 ±0.9 17.6 ±1 象牙質への接着力 MPa 8.4 ±3.8 6.5 ±1.3 全て設定は標準方法によった。 30秒間光照射後60秒におけるバーコル硬度の測定 試験片上面 80 0 試験片底面 80 0 弗素放出(7日間) g/cm2 90(7日間) 114(3日間) 透明度 C0.7 透明 不透明 <0.35 >0.75 [ランガー(Langer)フォトメーターモデル UME3を使って測定]
【0051】実施例12 モノマーAとカルシウムガラスの配合 粉体配合物 カルシウムガラス 75 PAA 25 液体配合物 モノマーA 59.4 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 31.8 水 8.0 CQ 0.38 DMABE 0.44 ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT) 0.10
【0052】粉体と液体は以前と同様に紙パッド上で重
量比で1:1にて混合した。これにより例えば、歯の孔
のライナーやセメントとして使用するに適したクリーム
状の硬さを持つ、可視光硬化(VLC)ガラスアイオノ
マーセメントを得た。このガラスは溶離により、重合体
を架橋する手助けをするカルシウムイオンを提供すると
思われる。混合物は一面のみから照射される歯科用硬化
光に30秒間暴露して硬化した。バーコル硬度は露出表
面下1.3mmで、上面においては75、下面において
は70であった。カルシウムガラスは6.5μmの平均
粒子サイズを有していた。分析はドイツのDorfne
r Analysen Zentrum,Hirsch
an,Germanyで行われた。 組成 部 SiO2 27.8 Al23 31.3 Na2 O 10.6 CaO 10.8 F 14.8 P25 7.0
【0053】実施例13 モノマーAとカルシウムガラスの配合 他の粉体を以下のように配合した。 粉体配合物 カルシウムガラス 85 PAA 15 この粉体を実施例12の液体成分とガラスパッド上で
1:1の比率で組み合わせ、歯科用スパチュラで混合し
た。以前と同様に、それをプリスメチクスライトで硬化
した。バーコル硬度は、上面で78、下面では、1.3
mm下で、73であった。実施例12及び13は本発明
のモノマーや組成物が反応性を有し、組成物を架橋する
ことの出来るカチオンを与える各種ガラスの存在下に、
付加重合により重合できることを示している。これらイ
オン架橋重合体はライナーやセメント及び充填剤として
有用なものである。それらは例外的な透明度を有し、市
販されている歯科用ライナーやセメントに比較して、か
なりの深さまで硬化され得るものである。これらの特性
は、固有の接着性を有するイオン架橋修復材料のかなり
の深さまで急速に硬化することが望まれる場合には、特
に価値のあるものである。
【0054】実施例14 酸化亜鉛との架橋 実施例12の液体組成物1部を4.6重量部の粉体を含
む酸化亜鉛(PolyF(商標)プラス、デトレイ デ
ンツプライ社、コンスタンツ)と歯科用混合パッド上で
混合し、歯科用充填剤として使用するに適した硬さのペ
ーストを形成した。粉体は、酸化亜鉛と少量のマグネシ
ウム、アルミニウムの酸化物、シリカとの混合物を83
重量%、粉体ポリアクリル酸13%、及び弗化錫4%を
含んでいる。この材料の素材表面は歯科用硬化光に30
秒暴露して硬化され、高耐水性表面を与える。この場合
に、可視光照射による硬化は緩やかで実施例12の組成
物に比較して、むしろ不透明な組成物を与える。下表は
組成物が光に暴露されてもされなくても、硬化すること
を示しているが、重合が架橋に先立って起こる場合に硬
い組成物がより急速に得られることを示し、そして酸化
亜鉛との反応が前重合が無くても起こることを示してい
る。この組成物は、例えば、永久的な詰め物の下のライ
ナーやベースとして、また一時的な詰め物材料として、
若しくは、セメントとして、歯科用の用途を有してい
る。
【0055】
【0056】測定は一光硬化試験片と一非光硬化試験片
上で連続的に行われた。
【0057】実施例15 タイコート及びトップコート組成物 抜歯したヒトの歯のクラウンを磨いて象牙質の平坦な面
を露出した。これを紙片で乾かし実施例12の液体を薄
い層で塗布した。これを標準的臨床法で使用されるプリ
スメティクス硬化光を用いて10秒間硬化した。実施例
39の粉体と液体混合物の小塊を歯の頂部に直径約4m
mの面積を覆うように塗布した。これを標準的臨床法に
おいて使用されるプリスメティクスライトを用いて30
秒間硬化した。5分後、金属のスパチュラを用いて象牙
質と組成物の界面に力をかけた。この方法により組成物
を象牙質表面から取り外すことは可能ではなっかたの
で、組成物の象牙質への接着は非常に強く臨床的に有効
なレベルであることを示している。一方、Poly F
(商標)プラス粉体(同じ反応性酸化亜鉛フィラーと同
じポリアクリル酸の組み合わせにより形成される組成
物)と、この材料を使用するために推奨される方法であ
る水との混合物を、指示に従い混合し象牙質表面に塗布
したものでは簡単に外れてしまった。
【0058】実施例16及び17 歯科用複合充填材用接着剤の調製 配合は以下のように行いその量は重量部で与えられてい
る。 実施例16 モノマーA 52.59 HEMA 38.49 水 8.0 CQ 0.38 DMABE 0.44 BHT 0.10 実施例17 モノマーA 54.58 HEMA 36.39 水 3.99 25%グルタルアルデヒド溶液 3.99 CQ 0.36 DMABE 0.45 BHT 0.23 25%グルタルアルデヒド溶液はフルカ(Fluka)
製、カタログNo.49630。複合材料(AP.H
(商標)、デンツプライ インターナショナル社)の象
牙質への接着は象牙質プライマー若しくはタイコートと
して上記の液体組成物を使って測定した。選定した液体
を用意した象牙質表面上に薄く刷毛塗りし、複合剤を充
填したストローを当てる前に10秒間硬化した。他の方
法は前述した一般的方法と同様である。結果を以下に、
市販されている象牙質接着剤(プリスマ ユニバーサル
ボンド(商標)、デンツプライ インターナショナル
社)に関して同様の方法で測定したものと比較して示し
た。
【0059】 表 4 実施例16の液 接着力= 6.62 ±2.09 MPa 実施例17の液 接着力= 5.12 ±1.86 MPa 歯科用接着剤 接着力= 4.22 ±0.99 MPa
【0060】両実施例の配合物は少なくとも市販の歯科
用接着剤(プリスマ ユニバーサルボンド II)で得
られる接着力を与え、モノマーAのこの用途における有
用性を示している。
【0061】実施例18〜21 弗素イオン放出接着剤配合 接着性樹脂配合物は以下に示す組成で作成した。 実施例18の液 モノマーA 61.36 2−ヒドロキシエチル メタクリレート 33.39 水 4.51 CQ 0.34 DMABE 0.40 BHT 0.1
【0062】 実施例19の液 モノマーA 51.15 2−ヒドロキシエチル メタクリレート 37.43 水 8.0 CQ 0.38 DMABE 0.44 BHT 0.1 セチルアミン ヒドロフルオリド 2.5
【0063】 実施例20の液 モノマーA 51.15 2−ヒドロキシエチル メタクリレート 37.43 CQ 0.38 DMABE 0.44 BHT 0.1 セチルアミン ヒドロフルオリド 2.5 実施例21の液
【0064】実施例18の組成物を使いセチルアミンフ
ルオリドを0.2部の弗化ナトリウムで置き換え、当量
の弗素イオンを含む組成物を調製しようとしたが、弗化
ナトリウムは溶解しなかった。上記セチルアミン ヒド
ロフルオリドはドイツのメルク社のカタログNo.11
679を使用した。
【0065】 表 5 接着剤 接着力MPa 弗素放出μg/cm2 実施例18の液 6.62 ±2.09 0 実施例19の液 4.39 ±1.89 88 実施例20の液 2.73 ±0.86 141 プリスマユニバーサル ボンドII(デンツプライ) 4.22 ±0.99 0
【0066】この接着剤は弗素イオンが完全に溶解し、
液体中で均一に分散し、ガラスが硬化時透明のままであ
る点で興味深いものである。
【0067】実施例22 接着剤やプライマーとしてのモノマーA(ブタンテトラ
カルボン酸二無水物と2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ートとの反応生成物)の一般的有用性を更に示すため、
液体組成物を以下のように作成した。
【0068】1)モノマーAのHEMA中での直接調製 ブタンテトラカルボン酸二無水物(500g、2.5モ
ル)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(1.5k
g、11.5モル)、BHT(1.5g)、及び、酢酸
ナトリウム(5.0g)をともに80℃で2時間加熱撹
拌した。反応後透明で、粘稠な液体を得た。この赤外ス
ペクトルは全ての無水物が反応し、従って反応が終了し
ていることを示した。この液体は、約1500グラムの
モノマーAを約850グラムのHEMAに混合して成
り、冷却して以下の液体配合に使用された。
【0069】2)重量部による接着剤プライマー組成 HEMA中モノマーAの溶液 200 BHT 0.44 CQ 0.84 DMABE 0.97 水 17.59 混合物を50℃まで加熱し、均質となるまで撹拌し、そ
の後冷却した。
【0070】3)ニッケル−クロム歯科用合金への接着
剤プライマーとしての2)中液体組成物の使用 金属合金の塊(ワイロン(Wiron)88、ベゴ(B
EGO)社製、ブレーメン、ドイツ)を220番のシリ
コンカーバイド紙上で一表面を平坦に研磨して調製し
た。次に、その表面を清浄な水で洗浄し紙片で乾かし
た。2)における液体を薄く刷毛塗りし、プリスメティ
クス歯科用硬化光に10秒間暴露して硬化した。内径
5.25mm、長さ約2mmのプラスチック飲用ストロ
ーの断面を、上記合金表面に保持し、市販の複合剤(A
P.H.(商標)、デンツプライ)で満たした。これ
を、プリスメティクスライトに40秒間暴露して硬化し
た。その後、サンプルを37℃で24時間水中に保存し
た。クロスヘッド速度を1mm/分に設定したツウィッ
クモデル1455で剪断接着強さを試験した。六箇のサ
ンプルを使って、平均接着力5.7±2.15 MPa
を得た。
【0071】4)コバルト−クロム合金への接着 コバルト−クロム合金(デンタリウム(Dentall
ium:商標)、エクストラ ハード、スベディア社
製)を使って3)の実験を繰り返した。七箇のサンプル
に関して、平均接着力7.3±1.7MPaを得た。
【0072】5)金への接着 再生金クラウンを、二つの面がツウィック試験機内のク
ランプに垂直に保持されるように、スチール製ポストに
取り付けた。クラウンを磨き粉と洗剤の混合物で良く洗
い、良く洗浄した後、乾燥した。次に、2)における液
体を薄い層で刷毛塗りしプリスメティクスライトを使っ
て10秒間硬化した。AP.H.(商標)複合材を以前
の実施例と同様にしてストローに入れ、40秒間硬化し
た。この過程をもう一方の面にも繰り返した。クラウン
を試験前、15分間37℃で水中に保存し、クロスヘッ
ド速度を1mm/分に設定したツウィック試験機で試験
した。八箇のサンプルに関し、平均剪断接着力6.2±
2.6MPaを得た。
【0073】6)セラミック材への接着 セラミック歯(デンツプライ社、ドライエイヒ、ドイ
ツ)を220番のSiC紙上で水と共に磨きをかけ、平
坦な面を整えた。2)における液体を塗布し、硬化し、
AP.H.(商標)複合体を以前と同様に塗布した。用
意したサンプルをやはり以前と同様に試験前24時間水
中に保管した。全サンプルはセラミック部分で破損し
た、それで、破壊後多くのセラミック片が複合体底部に
付着して残った。従って、セラミックへの真の接着力は
測定できず、得られた8.53±3.93MPaの値は
セラミック歯の強度の測定値である。しかしながら、得
られた最高値は15.2MPaで、接着がハイレベルで
有効であることを示しており、通常はセラミックのシラ
ン処理によってのみ得られる程のものであった。
【0074】以上の記述は本発明の好適な実施例を示す
ものである。しかしながら、用いた概念はかかる記述に
基づき本発明の範囲を離れること無く他の実施例にも援
用できることもちろんである。従って、特許請求の範囲
は発明を広く保護しようとするものであり、またここに
示した特定の態様に関しても同様である。

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 (RO2 C)x −C46 −(CO2 R´)y (式中、Rは酸ラジカル若しくは反応性酸誘導体、R´
    は炭素数2乃至13の重合性不飽和ラジカル、xは2乃
    至3、yは1乃至2である)で表される、酸若しくは反
    応性酸誘導体官能性を有する重合性不飽和置換ブタン化
    合物を含む歯科・医科用修復・補綴用組成物。
  2. 【請求項2】 前記ブタン化合物と、無添加、硬化触
    媒、開始剤、加速剤、及び、それらの混合物よりなる群
    より選択される他の活性成分とより実質的になる歯科用
    ライナー又は接着剤の形態の請求項1記載の歯科・医科
    用修復・補綴用組成物。
  3. 【請求項3】 前記組成物が、保存安定で、可視光硬化
    型の一成分系であることを特徴とする請求項2記載の歯
    科・医科用修復・補綴用組成物。
  4. 【請求項4】 硬化剤及びアルデヒドを更に含んで成る
    歯科用ライナー若しくは接着剤形態の請求項1記載の歯
    科・医科用修復・補綴用組成物。
  5. 【請求項5】 前記アルデヒドがグルタルアルデヒドで
    あり、前記組成物が保存安定で、可視光硬化型の一成分
    系であることを特徴とする請求項4記載の歯科・医科用
    修復・補綴用組成物。
  6. 【請求項6】 前記ブタン化合物と、該ブタン化合物の
    酸若しくは酸誘導体とイオン反応可能な少なくとも一つ
    の細分化された反応性フィラーと、硬化剤とを含む歯科
    用複合体形態の請求項1記載の歯科・医科用修復・補綴
    用組成物。
  7. 【請求項7】 前記ブタン化合物の酸若しくは酸誘導体
    とイオン反応可能な細分化された反応性フィラー、硬化
    剤、及びそれらの混合物よりなる群より選択される他の
    活性成分と、ブタン化合物とより実質的になる歯科用複
    合体形態の請求項1記載の歯科・医科用修復・補綴用組
    成物。
  8. 【請求項8】 前記ブタン化合物と、硬化剤と、該ブタ
    ン化合物の酸若しくは酸誘導体とイオン反応可能な細分
    化された反応性フィラー、非反応性フィラー、反応性希
    釈剤、及びそれらの混合物より成る群より選択される他
    の成分とを含む歯科用セメント形態の請求項1記載の歯
    科・医科用修復・補綴用組成物。
  9. 【請求項9】 前記組成物が保存安定で可視光硬化型の
    一成分系であることを特徴とする請求項1記載の歯科・
    医科用修復・補綴用組成物。
  10. 【請求項10】 Rが水素原子であり、酸ラジカルCO
    (OH)を与えることを特徴とする請求項1記載の歯科
    ・医科用修復・補綴用組成物。
  11. 【請求項11】 Rが水素原子であり、R´が2−ヒド
    ロキシエチルメタクリレートラジカルであり、xが2、
    yが2であることを特徴とする請求項1記載の歯科・医
    科用修復・補綴用組成物。
  12. 【請求項12】 反応性ガラス、非反応性ガラス、及
    び、金属酸化物、水酸化物、塩及びそれらの混合物より
    実質的に成る無機粒状物よりなる群より選択されるフィ
    ラーを更に含んで成る請求項1記載の歯科・医科用修復
    ・補綴用組成物。
  13. 【請求項13】 前記フィラーが酸化亜鉛であることを
    特徴とする請求項12記載の歯科・医科用修復・補綴用
    組成物。
  14. 【請求項14】 前記組成物に可溶な弗化物イオンを更
    に含んで成る請求項1記載の歯科・医科用修復・補綴用
    組成物。
  15. 【請求項15】 前記弗化物イオンがアミン弗化物であ
    ることを特徴とする請求項14記載の歯科・医科用修復
    ・補綴用組成物。
  16. 【請求項16】 前記化合物と反応するカチオン源であ
    る弗化物イオン溶離フィラーを更に含んで成る請求項1
    記載の歯科・医科用修復・補綴用組成物。
  17. 【請求項17】 前記化合物がブタンテトラカルボン酸
    ビス−(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)エステ
    ルであることを特徴とする請求項1記載の歯科・医科用
    修復・補綴用組成物。
  18. 【請求項18】 一般式 (RO2 C)x −C46 −(CO2 R´)y (式中、Rは酸ラジカル若しくは反応性酸誘導体、R´
    は炭素数2乃至13の重合性不飽和ラジカル、xは2乃
    至3、yは1乃至2である)で表される、酸若しくは反
    応性酸誘導体官能性を有する重合性不飽和置換ブタン化
    合物を含む組成物を生体中の歯に施用することを特徴と
    する歯科処置方法。
  19. 【請求項19】 前記処理が歯のライナー又は接着剤の
    施用であり、前記組成物が前記ブタン化合物と、無添
    加、硬化触媒、開始剤、加速剤、及びそれらの混合物よ
    り成る群より選択される他の活性成分とより実質的に成
    ることを特徴とする請求項18記載の歯科処置方法。
  20. 【請求項20】 前記処理が歯科用複合体の施用であ
    り、該複合体が前記ブタン化合物と、該ブタン化合物の
    酸若しくは酸誘導体とイオン反応可能な少なくとも一つ
    の細分化した反応性フィラーと、硬化剤とより成ること
    を特徴とする請求項18記載の歯科処置方法。
  21. 【請求項21】 前記組成物の成分として弗化物イオン
    を更に含んで成る請求項20記載の歯科処置方法。
  22. 【請求項22】 前記施用が無撹拌貯蔵条件の組成物の
    直接塗布を含み、硬化が可視光により開始されることを
    特徴とする請求項21記載の歯科処置方法。
  23. 【請求項23】 前記施用が無撹拌貯蔵条件の組成物の
    直接塗布を含み、硬化が可視光の適用により開始される
    ことを特徴とする請求項19記載の歯科処置方法。
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