JPH0513965U - 容 器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 充填液を飲み易く、しかも、開封の瞬間に内
部の充填液が飛び出すようなことが起きにくい容器を提
供することである。 【構成】 フレキシブルな素材で構成され、ストローが
内部に収納されていない容器であって、容器を開口し、
この開口部からストローを挿入した際、このストローの
姿勢が所定のものに規制されるようストロー姿勢規制用
のシールがストロー挿入方向に沿って構成されてなる容
器。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、例えばジュース等の飲料といった流動体が充填される容器に関する ものである。

【０００２】

【従来の技術】

例えば、ジュース等の飲料が充填される容器２０として、図３に示す如く、容 器の胴部を構成する為に所定の形状に形成された第１のシート部２１ａ及び第２ のシート部２１ｂ、さらには矩形状の底部シート部を１枚合わせ、これらの周辺 部をヒートシールしたものが提案されている。尚、２２は予め内部に収納されて いるストロー、２３はストロー２２を固定する為の固定用シールである。そして 、このような容器２０の開封は、上端側部に設けられた切片２４から力を作用さ せることによって行われる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、上記の構成の容器は、図３からも判るように、ストロー２２を固定 する為の固定用シール２３が構成されているから、ストロー２２で吸飲するに際 して、ストロー２２が倒れにくく、ジュースを比較的飲み易い特長を有したもの であるが、開封の瞬間に、ストロー２２あるいは固定用シール２３と周囲のシー ル２５との間の通路２６から内部のジュースが飛び出て、衣服を汚したりする問 題がある。

【０００４】 前記の問題点についての原因を子細に検討して行った結果、開封の瞬間に起き たストロー２２あるいは固定用シール２３と周囲のシール２５との間の通路２６ からのジュースの飛び散りは、開封した際に第１のシート部２１ａ及び第２のシ ート部２１ｂに加わる押圧力によって充填液が押し上げられ、これらストロー２ ２及び通路２６の開口径は容器全体の径に比べて格段に小さいことから、入江に 波が打ち寄せる時の如く、少しの押圧力でもストロー２２及び通路２６の部分で の充填液の押上量は大きくなり、ストロー２２あるいは通路２６からの充填液の 飛び散りが大きくなり、衣服を汚すに至ることを究明した。

【０００５】 このような原因の究明から本考案は達成されたものであり、本考案の目的は、 充填液を飲み易く、しかも、開封の瞬間に内部の充填液が飛び出すようなことが 起きにくい容器を提供することである。

【０００６】

【課題を解決する為の手段】

上記本考案の目的は、フレキシブルな素材で構成され、ストローが内部に収納 されていない容器であって、容器を開口し、この開口部からストローを挿入した 際、このストローの姿勢が所定のものに規制されるようストロー姿勢規制用のシ ールがストロー挿入方向に沿って構成されてなることを特徴とする容器によって 達成される。

【０００７】 尚、この容器において、ストロー挿入方向に沿って構成されたストロー姿勢規 制用のシール端は、充填液に浸からないよう構成されたものであることが好まし い。

【０００８】

【作用】

上記のように構成させてなる容器は、開封に際しては、ストローが充填液に浸 かってないから、口径の小さなストローから充填液が持ち上げられるといったこ とがなく、従って充填液が飛び散り、衣服を汚すといった問題は極めて起きない 。

【０００９】 又、開封し、ストロー挿入後にあっては、ストローはストロー挿入方向に沿っ て構成されてなるシールによって姿勢が規制されるから、倒れるようなことは起 きず、充填液を飲み易くなる。 尚、ストロー挿入方向に沿って構成されてなるシールのシール端が充填液に浸 からないようになっておれば、充填液の飛び散りの問題、衣服の汚染の問題が一 層起きにくいものとなる。

【００１０】

【実施例】

図１は、本考案に係る容器の第１実施例を示す要部の斜視図である。 同図中、１は、例えばアルミニウム箔と熱溶着性樹脂フィルムとのラミネート 材あるいは積層した樹脂フィルムで構成された容器の胴部を構成する為の略矩形 状のシートであり、従来から提供されて来た容器の略矩形状のシートと基本的な 変更はないから、その詳細な説明は省略する。

【００１１】 容器Ａの構成は、略矩形状のシート１を２枚及び矩形状の底部シート（図示せ ず）１枚を合わせ、シート１同士の側方部２ａ，２ｂを点線で示す如くヒートシ ールして接合し、又、シート１の下端部と底部シートの端部をヒートシールする 。 さらに、図１に示す如く、側方部２ａに沿っても数ｃｍの長さだけ点線で示す 如くヒートシールし、溶着部３を構成し、筒状部４がシート１によって構成され るようにする。

【００１２】 このように構成された自立型の容器素材の上端部５側から内部にジュース等の 液を充填した後、上端部５側をヒートシールすると、内部に液が充填された容器 が得られる。尚、容器内に液が充填され、これを図１に示す如く自立させた状態 では、溶着部３の下端部３ａに充填液Ｂは浸からない程度に充填液の量は制限さ れている。

【００１３】 そして、切込部６からシート１を破り、開口部を形成し、図１に示す如くスト ロー７を筒状部４の部分に挿入することにより、充填液の吸飲がなされる。 上記の動作に際して、すなわち開封に際しては、ストロー７は充填液Ｂに浸か っていないから、力がシート１に加わっても、口径の小さなストロー７から充填 液が飛び出すことはなく、よって衣服を汚すことはない。又、溶着部３の下端部 ３ａに充填液Ｂは浸かっていないから、口径の小さな筒状部４から充填液が飛び 出すことはなく、よって衣服を汚すことはない。

【００１４】 又、ストロー７を筒状部４から容器Ａ内に挿入した後には、このストロー７は 溶着部３によって姿勢が規制されるから、ストロー７が倒れたりすることなく、 吸飲が極めて容易なものとなる。 又、切込部６からの開口長を溶着部３の部分で停止することも容易であり、こ のようにした場合には開口径が小さいから、ストロー無しで充填液を飲むのも容 易であり、又、注ぎ出しも容易で、周囲にこぼすといった不手際も起きにくいも のである。

【００１５】 尚、開封に際して切込部６からの開口が溶着部３の部分で停止しなくても、す なわち溶着部３より右側の部分まで切り裂かれても、この部分に開口が形成され ないよう広幅にわたって、つまり上端部５側から一点鎖線で示される広い領域部 分にわたって、あるいは上端部５側から点線で示される領域と一点鎖線で示され る近傍の位置のように二つのライン状といったシールが施されている。

【００１６】 図２は、本考案に係る容器の第２実施例を示す要部の斜視図である。 同図中、１１は容器の胴部を構成する為の略矩形状のシートである。容器Ａの 構成は、略矩形状のシート１１を２枚及び矩形状の底部シート（図示せず）を１ 枚合わせ、シート１１同士の側方部１２ａ，１２ｂをヒートシールして接合し、 又、シート１１の下端部と底部シートの端部とをヒートシールし、又、シート１ １の上端中央部に折目１３を設けておき、折目１３に沿って略三角形状のヒダ１ ４が構成されるようにシート１１の上端中央部１５同士をヒートシールし、さら に前記ヒダ１４の部分以外の上端部では突き合わされているシート１１同士をヒ ートシールし、又、ヒダ１４の部分の両側において側方部１２ａ，１２ｂに沿っ ても数ｃｍの長さだけ点線で示す如くヒートシールし、溶着部１６を構成し、こ の間に筒状部１７が構成されるようにしたものである。

【００１７】 上記のように構成させた容器の開封を行うには、図２中矢印で示す方向にシー ト１１を引っ張ると、ヒダ１４，１４の部分のシール部分ではヒダ１４，１４面 に対して垂直方向の力が作用するから、ヒダ１４，１４の部分のシールが剥離し 、開封が行われる。この開封後に、ストロー１８を挿入し、充填液の吸飲がなさ れる。そして、本実施例にあっても、前記実施例と同様な特長が奏される。

【００１８】

【考案の効果】

本考案に係る容器は、フレキシブルな素材で構成され、ストローが内部に収納 されていない容器であって、容器を開口し、この開口部からストローを挿入した 際、このストローの姿勢が所定のものに規制されるようストロー姿勢規制用のシ ールがストロー挿入方向に沿って構成されてなるので、ストローを用いての吸飲 が極めて容易に行え、すなわち挿入されたストローが倒れたりすることがないか ら吸飲が極めて容易に行え、しかもこのような目的達成の為に構成させた為に起 きる欠陥、すなわち開封の瞬間に起きる充填液の飛び散りは起きにくいように構 成されてなり、衣服の汚染が引き起こされにくく、特に、注意力が少ない子供の ような対象者であってもストローを用いての吸飲が極めて容易に行え、かつ、衣 服の汚染が引き起こされにくい等の特長を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る容器の第１実施例の要部を示す斜
視図である。

【図２】本考案に係る容器の第２実施例の要部を示す斜
視図である。

【図３】先行例になる容器の断面図である。

【符号の説明】

Ａ 容器 １，１１ シート ３，１６ 溶着部 ３ａ 下端部 ７，１８ ストロー

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 フレキシブルな素材で構成され、ストロ
   ーが内部に収納されていない容器であって、容器を開口
   し、この開口部からストローを挿入した際、このストロ
   ーの姿勢が所定のものに規制されるようストロー姿勢規
   制用のシールがストロー挿入方向に沿って構成されてな
   ることを特徴とする容器。
2. 【請求項２】 ストロー挿入方向に沿って構成されたス
   トロー姿勢規制用のシール端が、充填液に浸からないよ
   う構成されたことを特徴とする請求項１記載の容器。