JPH0513963B2 - - Google Patents

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JPH0513963B2
JPH0513963B2 JP60164655A JP16465585A JPH0513963B2 JP H0513963 B2 JPH0513963 B2 JP H0513963B2 JP 60164655 A JP60164655 A JP 60164655A JP 16465585 A JP16465585 A JP 16465585A JP H0513963 B2 JPH0513963 B2 JP H0513963B2
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JP
Japan
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molecular weight
acid
reaction
polyglycolide
polycondensate
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JP60164655A
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JPS6225121A (ja
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Takao Okada
Hironobu Fukuzaki
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Taki Chemical Co Ltd
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Taki Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明はグリコール酸、乳酸の脱水重縮合反応
によつて得られるポリグリコリド、ポリラクチド
の製造方法に関し、殊に徐放性重合体として有用
なる高分子量のポリグリコリド、ポリラクチドを
提供することを目的とするものである。 ポリグリコリド、ポリラクチドは徐放性重合体
として、縫合糸等の生体分解性医用材料、除草
剤、土壌殺菌剤等の土壌処理用農薬組成物、マイ
クロカプセルとしての基剤等として、近年多方面
に利用されている。 この徐放性重合体が具有すべき条件として、農
薬組成物の場合では長期間にわたり薬剤成分を放
出することが必要とされ、そのためには適度に高
分子量であることが必要である。また医用材料と
して使用される場合についても重合体材料が生体
に癒合するまでの期間に必要な強度を保持し、そ
の後は速やかに分解吸収されることが必要であ
り、同様に高分子量の重合体が要求されている。 (従来の技術) 高分子量のポリグリコリド、ポリラクチドを得
る方法として一般にグリコール酸、乳酸からグリ
コリド、ラクチドを製造し、これを開環重合し、
ポリグリコリド、ポリラクチドを製造する方法が
知られているが、この方法によると高分子量のも
のが得られる反面、グリコリド、ラクチドの製造
に際して多大の労力と費用を必要とし、経済的で
ない。また別の方法として、グリコール酸、乳酸
から直接ポリグリコリド、ポリラクチドを得る方
法があるが、この方法は簡易な重縮合方法である
反面、高分子量の重縮合体が得られない。 (発明が解決しようとする問題点) そこで本発明者らは安価で高分子量の重縮合品
を得べく、グリコール酸、乳酸からの直接重縮合
法による検討を行なつた。 グリコール酸、乳酸の直接重縮合反応は、二塩
基酸と多価のアルコールによるエステル反応と同
様に遂次反応であり、反応時間と共に分子量は増
大する。しかしこの反応は平衝反応であり、その
平衝定数が著しく小さいため、分子量を増大させ
る為には触媒を必要とする。 一般にこの種の触媒として金属塩、金属酸化物
等が使用されるが、グリコール酸、乳酸等のオキ
シ酸の場合には、たとえば重縮合反応でエステル
結合が生成してもポリマーの分解作用も併有する
ため、この作用により高分子量の重縮合品を得る
ことは困難であつた。 (問題点を解決するための手段) 本発明者らはこれらの知見をもとにスズ化合物
を触媒とするグリコール酸、乳酸の脱水重縮合反
応により高分子量のポリグリコリドまたはポリラ
クチドを得べく鋭意研究を重ねた結果、反応の進
行に伴ない反応系内で対反応基当り遂次過剰とな
るスズ化合物の触媒作用を低下させることにより
分解反応は抑制できるものと考え、かかる作用を
有するものとしてピロりん酸等のりん酸系化合物
を検討した結果、これらがスズ化合物の分解抑制
機能を有することを見い出し本発明を完成したも
のである。 即ち、本発明はスズ化合物を触媒とするポリグ
リコリドまたはポリラクチドの製造において、乳
酸又はグリコール酸の重縮合時の分子量が2000〜
6000となつた時点で、りん酸又は亜りん酸化合物
を添加することからなるポリグリコリドまたはポ
リラクチドの製造方法に関し、徐法性高分子材料
等に適する高分子量のポリグリコリド、ポリラク
チドを得る方法に関する。 (作用) 本発明に使用するモノマーは、グリコール酸、
乳酸であつて、乳酸に関してD型またL型のいず
れであつても、あるいはラセミ体であつてもよ
い。 反応を行なう際にこれらの濃度について特に限
定はされないが、重縮合反応開始時の濃度が低い
場合には反応の初期に生成するオリゴマー等の揮
散量が多くなり、収率が低下することから、モノ
マー濃度が低い場合には開始前、適度に濃縮を行
ない使用することが望ましい。 重縮合反応はモノマーに触媒としてスズ化合物
を添加後、密封減圧下、または窒素ガス等の不活
性ガスの導入下で150〜250℃に加温をしながら行
なう。 触媒として用いるスズ化合物としては塩化第1
スズ、塩化第2スズ、硫酸第1スズ、硫酸第2ス
ズ、硝酸第1スズ、硝酸第2スズ、酸化第1ス
ズ、シユウ酸第1スズ、シユウ酸第2スズ、酒石
酸第1スズ、酒石酸第2スズ、テトラフエニルス
ズ、金属スズ粉末等を使用することができ、これ
らの添加量はグリコール酸または乳酸のモノマー
量に対して0.01〜1.0重量%の範囲で使用する。 即ち、下限以下では反応は信号せず、また上限
を越えると反応の進行が急速に過ぎ、重縮合体の
分子量が充分に高まらないうちにこの分解反応が
優先し、生成する重縮合体は低分子量となる。 反応の開始後、重縮合体の分子量は遂次上昇す
るが、本発明はこの時の分子量が200〜6000の範
囲となつた時にりん酸又は亜りん酸化合物を添加
する。これらの添加によりスズ化合物の触媒作用
は低下し、重縮合反応と共に併起する重縮合体の
分解作用も抑制される。 遂次上昇する重縮合体の分子量は一定時間毎に
反応液を採取し、次の方法で分子量測定を行な
う。 <分子量測定方法> 反応液の約1gを20mlのベンジルアルコールに
加熱溶解し、冷却後フエノールフタレインを指示
薬に用い0.025Nの水酸化カリウムのベンジルア
ルコール溶液で滴定する。滴定に際しては空気中
の二酸化炭素等の妨害を除去するためN2ガスを
導入しながら窒素雰囲気下で行なう。 滴定値より次式により重縮合体の分子量を求め
る。 n=w/0.025f(S−B) 但し w:重縮合体重量(g) f:0.025N水酸化カリウム溶液のフアクター S: 〃 滴定量(サンプル) B: 〃 滴定量(ブランク) n:重縮合体の数平均分子量 尚、この方法は、重縮合体末端基のカルボキシ
ル基量を定量することにより、この値から分子量
を算出し求めるものであり、また本発明で云う分
子量は数平均分子量を云う。 重縮合体の分子量は反応開始後約2〜10時間
で、2000〜6000の範囲となるが、この範囲内に於
て、りん酸又は亜りん酸化合物の添加を行なう。
本発明ではこのりん酸又はりん酸化合物の添加時
期は殊に重要であり、重縮合体の分子量が2000末
満、あるいは6000を越える時点での添加では高分
子量の重縮合体を得ることができない。 りん酸又は亜りん酸化合物の種類としては、り
ん酸、亜りん酸、ピロりん酸、ポリりん酸、ポリ
りん酸モノエチルエステル、ポリりん酸ジエチル
エステル、りん酸トリエチル、りん酸トリフエニ
ル、ピロりん酸テトラエチル、ピロりん酸、テト
ラフエニル、亜りん酸トリエチル、亜りん酸トリ
フエニル、ピロりん酸ヘキサメチルアミド、
ATP(アデノシントリホスフエート)等を使用で
きるが、効果の点からして望ましくはピロりん酸
を使用し、これらは直接、あるいは適当な有機溶
媒に溶解し用いる。 またその使用割合に関して云えば、使用するり
ん酸又は亜りん酸化合物、モノマー、スズ化合物
の種類及び濃度、反応温度等によつて異なるが、
大略スズ化合物の使用量に対してSn/P2O7化学
当量比(但し、Snは2価、P2O7は4価として算
定)(以下、単にSn/P2O7比と略記する)で0.9
〜4.5の範囲で用いる。 即ち、4.5を越えると、本発明のスズ化合物の
触媒作用を抑制できず、また0.9を下廻ると、り
ん酸又は亜りん酸化合物の重縮合反応は急速に低
下し、高分子量の重縮合体を得ることができな
い。 りん酸又は亜りん酸化合物の添加後は反応を約
1〜20時間継続することにより本発明の重縮合体
が得られる。尚、当該化合物の添加は分子量2000
〜6000の範囲であれば、連続的であつても間欠的
であつてもよい。 (発明の効果) 本発明の方法により得られる重縮合体の分子量
は高く、グリコール酸または乳酸をスズ化合物の
みの触媒で直接重縮合反応を行なう方法の数平均
分子量が、通常約7000が限界であるのに対して、
本発明の方法によればこの分子量は約10000にま
で上昇させることができる。 また先に記したグリコリド、ラクチドからの開
環重合によりポリグリコリド、ポリラクチドを得
る方法に於ても、触媒としてスズ化合物を使用す
る場合については、本発明の方法を応用すること
により、より高分子量の重縮合体を得ることが可
能なることは云うまでもない。 本発明の方法により製造されたポリグリコリド
またはポリラクチドは高分子量であるから、その
強度が大きい等の優れた特性を有し、従つて徐放
性基材として例えば、生体吸収材料、医薬、農薬
等の薬剤徐放性マトリツクス、マイクロカプセル
基剤、土壌改良剤への利用のみならず、崩壊性農
業用フイルム、界面活性剤、果実の品質向上剤、
気体分離透過膜等幅広い利用用途を有する。 (実施例) 本発明を更に詳細に説明するために、以下に実
施例を挙げて説明を行なうが、本発明はこれらに
限定されるものではない。 実施例 1 撹拌機、温度計、コンデンサーを備えた500ml
容フラスコに71%グリコール酸395gを入れ、撹
拌しながら温度140℃、減圧度100mmHgでグリコ
ール酸を濃縮した。約115gの水が留出した後、
塩化第1スズ(Sncl2・2H2O)を0.269g添加し、
温度、減圧度を徐々に上昇し、205℃、20mmHgで
8時間の反応を行なつた。8時間後のポリグリコ
リドの分子量は2300となり、この時ピロりん酸を
0.0664g添加し、(Sn/P2O7比1.60)再び温度245
℃減圧度5mmHgで、10時間の反応を行なつた。 反応の終了後、重縮合体の分子量を測定した結
果、分子量は10300であつた。 また、比較のために前記のピロりん酸を添加せ
ず、同様に反応を行なつた結果、得られたポリグ
リコリドの分子量は3100であつた。 実施例 2 実施例1と同様のフラスコに90%L−乳酸450
gを入れ、撹拌をしながら温度92℃、減圧度13mm
HgでL−乳酸を濃縮した。約45gの水が留出し
た後、酸化第1スズ(SnO)を0.243g添加し、
温度、減圧度を徐々に上昇し200℃、20mmHgで2
〜26時間の反応を行なつた。 これらの操作を同様に行ない、反応を2〜26時
間とした時の重縮合体の分子量は、各々第1表に
示した通りとなつたが、この時にピロりん酸を
0.073g添加し(Sn/P2O7比2.2)、再び温度205
℃、減圧度20mmHgで20時間の反応を行なつた。 反応終了後、各々の重縮合体の分子量を測定し
た結果を第1表に示した。
【表】 実施例 3 N2ガス導入管、温度計、コンデンサーを備え
た100ml容ガラス製の反応器に90%L−乳酸50g
を入れこれに塩化第1スズ(Sncl2・2H2O)を
0.0229g添加した。 N2ガスを200ml/minの流量で溶液中に吹込み
ながら温度を203℃に昇温した。温度203℃を保持
し約4時間後に重縮合体の分子量が3700となつた
時点で第2表に示したように各種りん酸又は亜り
ん酸化合物の所定量を添加し更にN2ガス流量200
ml/min、温度203℃で12時間の反応を行なつた。 反応の終了後、各々の重縮合体の分子量を測定
した結果を第2表に示した。 また、比較のためにりん酸又は亜りん酸化合物
以外の他の酸を使用し、前記と同様の条件で重縮
合反応を行ない(比較例1)、更には触媒にスズ
化合物の添加を行なわず、りん酸又は亜りん酸化
合物の添加を行ない、他は前記と同様の条件で重
縮合反応を行なつたが(比較例2)これらの結果
を第2表に示した。
【表】 実施例 4 N2ガス導入管、温度計、コンデンサーを備え
た350ml容ガラス製の反応器に90%L−乳酸の200
gを入れ、これに塩化第1スズ(Sncl2・2H2O)
を0.090g添加した。 N2ガスを200ml/minの流量で溶液中に吸込み
ながら、温度を205℃に昇温し、2時間の反応を
行なつた。2時間後、N2ガス流量を750ml/min
に変え、更に反応を継続し、系内の重縮合体の分
子量が3500となつた時点でピロりん酸を第3表に
示すように、各Sn/P2O7比の割合で添加した。 その後再びN2ガス流量750ml/min、温度205
℃で20時間の反応を行ない、反応の終了後各々の
重縮合体の分子量を測定した結果を第3表に示し
た。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 スズ化合物を触媒とするポリグリコリドまた
    はポリラクチドの製造において、乳酸又はグリコ
    ール酸の重縮合時の分子量が2000〜6000となつた
    時点で、りん酸又は亜りん酸化合物を添加するこ
    とからなるポリグリコリドまたはポリラクチドの
    製造方法。 2 りん酸又は亜りん酸化合物の使用割合が
    Sn/P2O7化学当量比(但し、Snは2価、P2O7
    4価として算定)で0.9〜4.5である特許請求の範
    囲第1項記載の製造方法。 3 りん酸化合物がピロりん酸である特許請求の
    範囲第1項記載の製造方法。
JP16465585A 1985-07-24 1985-07-24 ポリグリコリドまたはポリラクチドの製造方法 Granted JPS6225121A (ja)

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