JPH05139277A - 車両のスリツプ制御装置 - Google Patents
車両のスリツプ制御装置Info
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- JPH05139277A JPH05139277A JP33261491A JP33261491A JPH05139277A JP H05139277 A JPH05139277 A JP H05139277A JP 33261491 A JP33261491 A JP 33261491A JP 33261491 A JP33261491 A JP 33261491A JP H05139277 A JPH05139277 A JP H05139277A
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- JP
- Japan
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- brake
- master cylinder
- pressure
- control
- brake fluid
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Abstract
(57)【要約】
【目的】返送用ポンプ74Lを運転することに起因する
ブレ−キ液の脈動によって車体が振動されないようにす
る。 【構成】スリップ制御時に、ダッシュパンル61に取付
けた倍力装置11が作動されて、マスタシリンダ8から
のブレ−キ液圧が駆動輪用ブレ−キ装置7FLに供給さ
れる。切換弁15Lを介して解放されたブレ−キ液は、
ポンプ74L、アキュムレ−タ76L、オリフィス77
Lを介して、マスタシリンダ8の吐出側に戻される。ア
キュムレ−タ76Lの蓄圧力が、マスタシリンダ8の吐
出側圧力よりも大きく設定されている。
ブレ−キ液の脈動によって車体が振動されないようにす
る。 【構成】スリップ制御時に、ダッシュパンル61に取付
けた倍力装置11が作動されて、マスタシリンダ8から
のブレ−キ液圧が駆動輪用ブレ−キ装置7FLに供給さ
れる。切換弁15Lを介して解放されたブレ−キ液は、
ポンプ74L、アキュムレ−タ76L、オリフィス77
Lを介して、マスタシリンダ8の吐出側に戻される。ア
キュムレ−タ76Lの蓄圧力が、マスタシリンダ8の吐
出側圧力よりも大きく設定されている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、駆動輪の路面に対する
スリップが過大になるのを防止する車両のスリップ制御
装置に関するものである。
スリップが過大になるのを防止する車両のスリップ制御
装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】車両の発進時や加速時等に駆動輪の路面に
対するスリップが過大になるのを防止して、加速性や車
両安定性を満足させるようにしたスリップ制御装置(ト
ラクション制御装置)が種々提案されている。
対するスリップが過大になるのを防止して、加速性や車
両安定性を満足させるようにしたスリップ制御装置(ト
ラクション制御装置)が種々提案されている。
【0003】上記スリップ制御は、駆動輪への付与トル
クを低減することにより行なわれ、このため駆動輪へブ
レ−キ力を与えるブレ−キ制御や、エンジンの発生トル
ク(出力)を低下させるエンジン制御が行なわれる。こ
のスリップ制御を、ブレ−キ制御とエンジン制御との両
方で行なうものの他、ブレ−キ制御のみ、あるいはエン
ジン制御のみで行なうことも提案されている。そして、
ブレ−キ制御およびエンジン制御の場合共に、駆動輪の
路面に対する実際のスリップ値が所定の目標値となるよ
うにフィ−ドバック制御されるのが一般的である。
クを低減することにより行なわれ、このため駆動輪へブ
レ−キ力を与えるブレ−キ制御や、エンジンの発生トル
ク(出力)を低下させるエンジン制御が行なわれる。こ
のスリップ制御を、ブレ−キ制御とエンジン制御との両
方で行なうものの他、ブレ−キ制御のみ、あるいはエン
ジン制御のみで行なうことも提案されている。そして、
ブレ−キ制御およびエンジン制御の場合共に、駆動輪の
路面に対する実際のスリップ値が所定の目標値となるよ
うにフィ−ドバック制御されるのが一般的である。
【0004】スリップ制御を少なくとも駆動輪へのブレ
−キ力付与による行なう場合に、ブレ−キペダルの操作
時にブレ−キ液圧を発生するマスタシリンダを、スリッ
プ制御時のブレ−キ液圧発生源として利用することが提
案されている。例えば特公平3−5344号公報には、
スリップ制御時すなわちブレ−キペダルの非操作時に、
ブレ−キペダルの操作力を倍力してマスタシリンダへ伝
達する真空倍力装置を強制的に作動させて、マスタシリ
ンダにブレ−キ液圧を発生させるものが開示されてい
る。勿論、この場合でも、駆動輪用ブレ−キ装置への供
給ブレ−キ液圧を調整するため、当該ブレ−キ装置へ供
給されているブレ−キ液圧を解放するための切換弁が設
けられる。
−キ力付与による行なう場合に、ブレ−キペダルの操作
時にブレ−キ液圧を発生するマスタシリンダを、スリッ
プ制御時のブレ−キ液圧発生源として利用することが提
案されている。例えば特公平3−5344号公報には、
スリップ制御時すなわちブレ−キペダルの非操作時に、
ブレ−キペダルの操作力を倍力してマスタシリンダへ伝
達する真空倍力装置を強制的に作動させて、マスタシリ
ンダにブレ−キ液圧を発生させるものが開示されてい
る。勿論、この場合でも、駆動輪用ブレ−キ装置への供
給ブレ−キ液圧を調整するため、当該ブレ−キ装置へ供
給されているブレ−キ液圧を解放するための切換弁が設
けられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】マスタシリンダをスリ
ップ制御時のブレ−キ液圧発生源として用いる場合、駆
動輪用ブレ−キ装置から解放されたブレ−キ液圧をマス
タシリンダへ戻す必要があり、この戻し位置として、マ
スタシリンダの吐出側すなわち高圧側とすることが考え
られている。このため、切換弁を介して一旦リザ−バタ
ンクへ解放されたブレ−キ液を、ポンプによってマスタ
シリンダの吐出側へ圧送することが考えられている。
ップ制御時のブレ−キ液圧発生源として用いる場合、駆
動輪用ブレ−キ装置から解放されたブレ−キ液圧をマス
タシリンダへ戻す必要があり、この戻し位置として、マ
スタシリンダの吐出側すなわち高圧側とすることが考え
られている。このため、切換弁を介して一旦リザ−バタ
ンクへ解放されたブレ−キ液を、ポンプによってマスタ
シリンダの吐出側へ圧送することが考えられている。
【0006】しかしながら、ポンプによってマスタシリ
ンダの吐出側へブレ−キ液を圧送する場合、ポンプの脈
動が、ブレ−キ液を介して、マスタシリンダすなわち当
該マスタシリンダや倍力装置が取付けられている車体パ
ネル(一般にはダッシュパネル)に伝達されて、車体振
動を生じてしまう、ということが判明した。
ンダの吐出側へブレ−キ液を圧送する場合、ポンプの脈
動が、ブレ−キ液を介して、マスタシリンダすなわち当
該マスタシリンダや倍力装置が取付けられている車体パ
ネル(一般にはダッシュパネル)に伝達されて、車体振
動を生じてしまう、ということが判明した。
【0007】したがって、本発明の目的は、ブレ−キ装
置から解放されたブレ−キ液をポンプによってマスタシ
リンダの吐出側へ返送するようにしたものを前提とし
て、ポンプの脈動に起因する車体振動を防止し得るよう
にした車両のスリップ制御装置を提供することにある。
置から解放されたブレ−キ液をポンプによってマスタシ
リンダの吐出側へ返送するようにしたものを前提とし
て、ポンプの脈動に起因する車体振動を防止し得るよう
にした車両のスリップ制御装置を提供することにある。
【0008】
【発明の構成】上記目的を達成するため、本発明にあっ
ては次のような構成としてある。すなわち、駆動輪用ブ
レ−キ装置へのブレ−キ液圧発生源となるマスタシリン
ダと、ブレ−キペダルの操作力を倍力してマスタシリン
ダへ伝達する倍力装置と、前記ブレ−キ装置へ供給され
ているブレ−キ液圧をリザ−バタンクへ解放させる切換
弁と、ブレ−キペダルの非操作時に、前記倍力装置を作
動させて前記マスタシリンダにブレ−キ液圧を作動させ
ると共に前記切換弁を制御して、駆動輪の路面にするス
リップが過大になるのを防止するスリップ制御手段と、
前記リザ−バタンクのブレ−キ液を戻し通路を介して前
記マスタシリンダの吐出側へ返送するためのポンプと、
前記ポンプにより圧送されるブレ−キ液の戻し通路に接
続され、蓄圧力が前記マスタシリンダの吐出側の圧力よ
りも大きくなるように設定されたアキュムレ−タと、前
記アキュムレ−タよりも下流側において前記戻し通路に
接続されたオリフィスと、を備えた構成としてある。
ては次のような構成としてある。すなわち、駆動輪用ブ
レ−キ装置へのブレ−キ液圧発生源となるマスタシリン
ダと、ブレ−キペダルの操作力を倍力してマスタシリン
ダへ伝達する倍力装置と、前記ブレ−キ装置へ供給され
ているブレ−キ液圧をリザ−バタンクへ解放させる切換
弁と、ブレ−キペダルの非操作時に、前記倍力装置を作
動させて前記マスタシリンダにブレ−キ液圧を作動させ
ると共に前記切換弁を制御して、駆動輪の路面にするス
リップが過大になるのを防止するスリップ制御手段と、
前記リザ−バタンクのブレ−キ液を戻し通路を介して前
記マスタシリンダの吐出側へ返送するためのポンプと、
前記ポンプにより圧送されるブレ−キ液の戻し通路に接
続され、蓄圧力が前記マスタシリンダの吐出側の圧力よ
りも大きくなるように設定されたアキュムレ−タと、前
記アキュムレ−タよりも下流側において前記戻し通路に
接続されたオリフィスと、を備えた構成としてある。
【0009】
【発明の効果】上述のように構成された本発明にあって
は、ポンプから圧送されるブレ−キ液は、オリフィスの
絞り作用によってアキュムレ−タに蓄圧されて、ポンプ
の運転によって生じる脈動が当該アキュムレ−タによっ
て吸収されて、車体振動が防止される。
は、ポンプから圧送されるブレ−キ液は、オリフィスの
絞り作用によってアキュムレ−タに蓄圧されて、ポンプ
の運転によって生じる脈動が当該アキュムレ−タによっ
て吸収されて、車体振動が防止される。
【0010】オリフィスを可変オリフィスとして、非ス
リップ制御時特にブレ−キペダルの踏込み操作時には、
当該オリフィスの絞り作用を解除すなわち絞り作用をな
くして、ブレ−キ液圧をすみやかにマスタシリンダ側へ
返送するのが好ましい。このようにすることによって、
ブレ−キペダルを操作したときに、ブレ−キ液減少に起
因するペダルストロ−クの増大防止を図る上で好ましい
ものとなる。
リップ制御時特にブレ−キペダルの踏込み操作時には、
当該オリフィスの絞り作用を解除すなわち絞り作用をな
くして、ブレ−キ液圧をすみやかにマスタシリンダ側へ
返送するのが好ましい。このようにすることによって、
ブレ−キペダルを操作したときに、ブレ−キ液減少に起
因するペダルストロ−クの増大防止を図る上で好ましい
ものとなる。
【0011】
【実施例】図1において、1FLは左前輪、1FRは右
前輪、1RLは左後輪、1RRは右後輪である。車体前
部にはエンジン2が横置きに塔載され、該エンジン2で
の発生トルクは、クラッチ3、変速機4、差動ギア5に
伝達された後、左ドライブシャフト6Lを介して左前輪
1FLに、また右ドライブシャフト6Rを介して右前輪
1FRに伝達される。このように、車両は、前輪1F
L、1FRが駆動輪とされ、後輪1RL、1RRが従動
輪とされた前輪駆動車とされている。
前輪、1RLは左後輪、1RRは右後輪である。車体前
部にはエンジン2が横置きに塔載され、該エンジン2で
の発生トルクは、クラッチ3、変速機4、差動ギア5に
伝達された後、左ドライブシャフト6Lを介して左前輪
1FLに、また右ドライブシャフト6Rを介して右前輪
1FRに伝達される。このように、車両は、前輪1F
L、1FRが駆動輪とされ、後輪1RL、1RRが従動
輪とされた前輪駆動車とされている。
【0012】各車輪に装備されたブレ−キ7FR〜7R
Rは、油圧式とされたディスクブレ−キとされている。
また、ブレ−キ液圧発生源としてのマスタシリンダ8
は、2つの吐出口8a、8bを有するタンデム型とされ
ている。このマスタシリンダ8の一方の吐出口8aから
伸びるブレ−キ配管13は、途中で2本に分岐されて、
分岐配管13Fが左前輪用ブレ−キ7FL(のキャリパ
内に装備されたホイ−ルシリンダ)に接続され、分岐配
管13Rが右後輪用ブレ−キ7RRに接続されている。
マスタシリンダ8の他方の吐出口8bから伸びる分岐配
管14も2本に分岐されて、分岐配管14Fが右前輪用
ブレ−キ7FRに接続され、分岐配管14Rが左後輪用
ブレ−キ7RLに接続されている。
Rは、油圧式とされたディスクブレ−キとされている。
また、ブレ−キ液圧発生源としてのマスタシリンダ8
は、2つの吐出口8a、8bを有するタンデム型とされ
ている。このマスタシリンダ8の一方の吐出口8aから
伸びるブレ−キ配管13は、途中で2本に分岐されて、
分岐配管13Fが左前輪用ブレ−キ7FL(のキャリパ
内に装備されたホイ−ルシリンダ)に接続され、分岐配
管13Rが右後輪用ブレ−キ7RRに接続されている。
マスタシリンダ8の他方の吐出口8bから伸びる分岐配
管14も2本に分岐されて、分岐配管14Fが右前輪用
ブレ−キ7FRに接続され、分岐配管14Rが左後輪用
ブレ−キ7RLに接続されている。
【0013】前輪用すなわち駆動輪用の分岐配管13
F、14Fには、電磁式の切換弁15Lあるいは15R
が接続され、後輪用の分岐配管13R、14Rには、電
磁式の開閉弁16Lあるいは16Rが接続されている。
切換弁15L、15Rは、ブレ−キ7FL、7FRへの
マスタシリンダ8からのブレ−キ液圧供給と、該ブレ−
キ7FL、7FRのブレ−キ液圧を配管21L、21R
を介して解放する態様とを切換える。配管21Rあるい
は21Lより解放されたブレ−キ液は、後述する戻し機
構22Rあるいは22Lを介して、配管13あるいは1
4に戻さる。
F、14Fには、電磁式の切換弁15Lあるいは15R
が接続され、後輪用の分岐配管13R、14Rには、電
磁式の開閉弁16Lあるいは16Rが接続されている。
切換弁15L、15Rは、ブレ−キ7FL、7FRへの
マスタシリンダ8からのブレ−キ液圧供給と、該ブレ−
キ7FL、7FRのブレ−キ液圧を配管21L、21R
を介して解放する態様とを切換える。配管21Rあるい
は21Lより解放されたブレ−キ液は、後述する戻し機
構22Rあるいは22Lを介して、配管13あるいは1
4に戻さる。
【0014】ブレ−キペダル12に対する踏込み力は、
倍力装置すなわちブレ−キブ−スタ11を介してマスタ
シリンダ8に伝達される。このブ−スタ11は、基本的
には既知の真空倍力装置と同じであるが、スリップ制御
の際には後述するように、ブレ−キペダルの踏込み操作
が行なわれていなくても倍力作用を行なうように構成さ
れている。
倍力装置すなわちブレ−キブ−スタ11を介してマスタ
シリンダ8に伝達される。このブ−スタ11は、基本的
には既知の真空倍力装置と同じであるが、スリップ制御
の際には後述するように、ブレ−キペダルの踏込み操作
が行なわれていなくても倍力作用を行なうように構成さ
れている。
【0015】ブ−スタ11は、車体およびマスタシリン
ダ8に固定されたケ−ス31を有し、該ケ−ス31内
が、ダイヤフラム32とこれに固定されたバルブボディ
33とによって、第1室34と第2室35とに画成され
ている。第1室34には常に負圧(例えばエンジン2の
吸気負圧)が供給されており、ブレ−キペダルが踏込み
操作されていないときは第2室35が第1室34と連通
されて、ブ−スタ11の作動が停止された状態とされ
る。そして、ブレ−キペダル12を踏込み操作すると、
両室34と35との連通が遮断されると共に第2室35
に大気圧が供給され、これによりダイヤフラム32がバ
ルブボディ33と共に前方へ変位して倍力機能が行なわ
れる。
ダ8に固定されたケ−ス31を有し、該ケ−ス31内
が、ダイヤフラム32とこれに固定されたバルブボディ
33とによって、第1室34と第2室35とに画成され
ている。第1室34には常に負圧(例えばエンジン2の
吸気負圧)が供給されており、ブレ−キペダルが踏込み
操作されていないときは第2室35が第1室34と連通
されて、ブ−スタ11の作動が停止された状態とされ
る。そして、ブレ−キペダル12を踏込み操作すると、
両室34と35との連通が遮断されると共に第2室35
に大気圧が供給され、これによりダイヤフラム32がバ
ルブボディ33と共に前方へ変位して倍力機能が行なわ
れる。
【0016】第2室35に対する負圧供給と大気圧供給
との切換えは、基本的には、バルブボディ33内に装備
された弁装置によってなされる。このバルブボディ33
部分を図2に基づいて説明する。
との切換えは、基本的には、バルブボディ33内に装備
された弁装置によってなされる。このバルブボディ33
部分を図2に基づいて説明する。
【0017】先ず、バルブボディ33は、ダイヤフラム
32に固定されるパワ−ピストン41を有し、このパワ
−ピストン41に形成された凹部41a内には、リアク
ションディスク42と出力軸43の基端部とが嵌合され
ている。この出力軸43は、マスタシリンダ8の入力軸
となるものである。また、ブレ−キペダル12に連結さ
れた入力軸44の先端部には、バルブボディ33内にお
いて、バルブプランジャ45が取付けられている。この
バルブプランジャ45の後方には、真空弁46が配設さ
れている。
32に固定されるパワ−ピストン41を有し、このパワ
−ピストン41に形成された凹部41a内には、リアク
ションディスク42と出力軸43の基端部とが嵌合され
ている。この出力軸43は、マスタシリンダ8の入力軸
となるものである。また、ブレ−キペダル12に連結さ
れた入力軸44の先端部には、バルブボディ33内にお
いて、バルブプランジャ45が取付けられている。この
バルブプランジャ45の後方には、真空弁46が配設さ
れている。
【0018】パワ−ピストン41には圧力導入通路50
が形成されており、該圧力導入通路50は常時、前記バ
ルブプランジャ45の周囲に形成される空間Xに連通さ
れている。この空間Xは、常に第2室35と連通されて
いる。そして、圧力導入通路50の空間X側への開口端
部に、前記真空弁46が離着座される弁座47が形成さ
れている。また、真空弁46は、バルブプランジャ45
の後端に形成された弁座45aに対しても離着座され
る。
が形成されており、該圧力導入通路50は常時、前記バ
ルブプランジャ45の周囲に形成される空間Xに連通さ
れている。この空間Xは、常に第2室35と連通されて
いる。そして、圧力導入通路50の空間X側への開口端
部に、前記真空弁46が離着座される弁座47が形成さ
れている。また、真空弁46は、バルブプランジャ45
の後端に形成された弁座45aに対しても離着座され
る。
【0019】以上のような構成において、いま、圧力導
入通路50に負圧が導入されている場合を想定する。こ
の状態で、ブレ−キペダル12が踏込み操作されていな
いときは、図2の状態で、スプリング48、49の付勢
力によって真空弁46が弁座45aに着座するも、弁座
47とは離間されている。したがって、圧力導入通路5
0からの負圧は、空間Xを介して第2室35に導入さ
れ、倍力作用は行なわれない。
入通路50に負圧が導入されている場合を想定する。こ
の状態で、ブレ−キペダル12が踏込み操作されていな
いときは、図2の状態で、スプリング48、49の付勢
力によって真空弁46が弁座45aに着座するも、弁座
47とは離間されている。したがって、圧力導入通路5
0からの負圧は、空間Xを介して第2室35に導入さ
れ、倍力作用は行なわれない。
【0020】ブレ−キペダル12を踏込み操作すると、
入力軸44したがってバルブプランジャ45が前方動
(図中左方動)される。この前方動の際、真空弁46
は、先ず弁座47に着座して空間Xと圧力導入通路50
との連通を遮断し、その後真空弁46に対して弁座45
aが離間される。この真空弁46と弁座45aとが離間
することにより、バルブボディ33の後方からの大気圧
が空間Xに導入されて、第2室35が大気圧となる。こ
れにより、ダイヤフラム32がバルブボディ33と共に
前方へ変位し、この結果出力軸43が前方動して倍力作
用が行なわれる。マスタシリンダ8からのブレ−キ反力
は、リアクションディスク42を介して、バルブプラン
ジャ45したがってブレ−キペダル12に伝達される。
ブレ−キペダル12の踏込み操作力が解放されると、リ
タ−ンスプリング36(図1参照)により図2の状態へ
復帰して、次の倍力作用に備えることになる。
入力軸44したがってバルブプランジャ45が前方動
(図中左方動)される。この前方動の際、真空弁46
は、先ず弁座47に着座して空間Xと圧力導入通路50
との連通を遮断し、その後真空弁46に対して弁座45
aが離間される。この真空弁46と弁座45aとが離間
することにより、バルブボディ33の後方からの大気圧
が空間Xに導入されて、第2室35が大気圧となる。こ
れにより、ダイヤフラム32がバルブボディ33と共に
前方へ変位し、この結果出力軸43が前方動して倍力作
用が行なわれる。マスタシリンダ8からのブレ−キ反力
は、リアクションディスク42を介して、バルブプラン
ジャ45したがってブレ−キペダル12に伝達される。
ブレ−キペダル12の踏込み操作力が解放されると、リ
タ−ンスプリング36(図1参照)により図2の状態へ
復帰して、次の倍力作用に備えることになる。
【0021】以上説明した部分は、既知の真空倍力装置
と同じであるが、本実施例では、スリップ制御のため
に、圧力導入通路50に対して、第1室34の負圧を導
入させる状態と大気圧を導入させる状態とに切換えるよ
うにしている。すなわち、第1室34と圧力導入通路5
0とが配管37を介して接続され、該配管37に3方電
磁切換弁38(図1参照)が接続されている。この切換
弁38は、消磁時に圧力導入通路50を第1室34に連
通させ、励磁時に圧力導入通路50に大気圧を導入させ
る。この切換弁38が励磁されて圧力導入通路50に大
気圧が導入されると、前記空間Xしたがって第2室35
は、ブレ−キペダル12の踏込み操作が行なわれていな
くても大気圧となり、この結果倍力作用を行なってマス
タシリンダ8にブレ−キ液圧を発生させることになる。
と同じであるが、本実施例では、スリップ制御のため
に、圧力導入通路50に対して、第1室34の負圧を導
入させる状態と大気圧を導入させる状態とに切換えるよ
うにしている。すなわち、第1室34と圧力導入通路5
0とが配管37を介して接続され、該配管37に3方電
磁切換弁38(図1参照)が接続されている。この切換
弁38は、消磁時に圧力導入通路50を第1室34に連
通させ、励磁時に圧力導入通路50に大気圧を導入させ
る。この切換弁38が励磁されて圧力導入通路50に大
気圧が導入されると、前記空間Xしたがって第2室35
は、ブレ−キペダル12の踏込み操作が行なわれていな
くても大気圧となり、この結果倍力作用を行なってマス
タシリンダ8にブレ−キ液圧を発生させることになる。
【0022】前述の戻し機構22R、22Lの一例につ
いて、図4を参照しつつ説明するが、22Rと22Lと
は同様に構成されているので、22Lに着目して説明す
ることとする。
いて、図4を参照しつつ説明するが、22Rと22Lと
は同様に構成されているので、22Lに着目して説明す
ることとする。
【0023】先ず、戻し機構22Lは、配管21Lから
のブレ−キ液が解放されるリザ−バタンク71Lと、こ
のリザ−バタンク71Lのブレ−キ液をマスタシリンダ
8の吐出側となる配管13Fに戻す戻し通路72Lを備
えている。戻し通路72Lには、その上流側すなわちリ
ザ−バタンク71L側から下流側へ順次、逆止弁73
L、ポンプ74L、逆止弁75L、アキュムレ−タ76
L、可変オリフィス77Lが接続されている。逆止弁7
3L、75Lはそれぞれ、リザ−バタンク71Lへ向け
てのブレ−キ液の逆流を防止するためのものである。ポ
ンプ74Lは、例えば往復動型とされて、ブレ−キ液を
間欠的に圧送する関係上、圧送ブレ−キ液に脈動を生じ
させる形式のものとなっている。
のブレ−キ液が解放されるリザ−バタンク71Lと、こ
のリザ−バタンク71Lのブレ−キ液をマスタシリンダ
8の吐出側となる配管13Fに戻す戻し通路72Lを備
えている。戻し通路72Lには、その上流側すなわちリ
ザ−バタンク71L側から下流側へ順次、逆止弁73
L、ポンプ74L、逆止弁75L、アキュムレ−タ76
L、可変オリフィス77Lが接続されている。逆止弁7
3L、75Lはそれぞれ、リザ−バタンク71Lへ向け
てのブレ−キ液の逆流を防止するためのものである。ポ
ンプ74Lは、例えば往復動型とされて、ブレ−キ液を
間欠的に圧送する関係上、圧送ブレ−キ液に脈動を生じ
させる形式のものとなっている。
【0024】アキュムレ−タ76Lは、液室82を画成
するフリ−ピストン81と、液室82を圧縮する方向に
フリ−ピストン81を付勢するバネ83を備えている。
このバネ83の付勢力すなわちアキュムレ−タ76Lの
蓄圧力は、マスタシリンダ8の最大吐出圧よりも大きく
なるように設定されている。また、可変オリフィス77
Lは、電磁式とされて、励磁されたときに絞り作用を行
なう第1位置とされ、消磁されたときに絞り作用のない
第2位置とされる。
するフリ−ピストン81と、液室82を圧縮する方向に
フリ−ピストン81を付勢するバネ83を備えている。
このバネ83の付勢力すなわちアキュムレ−タ76Lの
蓄圧力は、マスタシリンダ8の最大吐出圧よりも大きく
なるように設定されている。また、可変オリフィス77
Lは、電磁式とされて、励磁されたときに絞り作用を行
なう第1位置とされ、消磁されたときに絞り作用のない
第2位置とされる。
【0025】図1に示すマスタシリンダとブレ−キブ−
スタ11との組立体は、図4に示すように、車室とエン
ジンル−ムとを画成するダッシュパネル61に対して、
ボルト62を利用して固定されている。
スタ11との組立体は、図4に示すように、車室とエン
ジンル−ムとを画成するダッシュパネル61に対して、
ボルト62を利用して固定されている。
【0026】図3は、制御系を簡略的に示すものであ
り、同図中Uは、マイクロコンピュ−タを利用して構成
された制御ユニットである、この制御ユニットUには、
センサあるいはスイッチS1〜S7からの信号が入力さ
れる。センサS1〜S4は、各車輪1FL〜1RRの回
転速度を検出するものである。スイッチS5はアクセル
ペダル10が全閉となったときにオンとされるアクセル
スイッチである。スイッチS6、S7はそれぞれブレ−
キペダル12が踏込み操作されたときに作動されるもの
で、例えば一方のスイッチは常開型とされ、他方は常閉
型とされる。
り、同図中Uは、マイクロコンピュ−タを利用して構成
された制御ユニットである、この制御ユニットUには、
センサあるいはスイッチS1〜S7からの信号が入力さ
れる。センサS1〜S4は、各車輪1FL〜1RRの回
転速度を検出するものである。スイッチS5はアクセル
ペダル10が全閉となったときにオンとされるアクセル
スイッチである。スイッチS6、S7はそれぞれブレ−
キペダル12が踏込み操作されたときに作動されるもの
で、例えば一方のスイッチは常開型とされ、他方は常閉
型とされる。
【0027】制御ユニットUからは、図3に示す各機器
類に出力されるが、符号9は、エンジン2の発生トルク
を調整するトルク調整手段である。なお、トルク調整手
段9は、例えば吸入空気量調整することにより、あるい
は燃料カット気筒数と点火時期調整との組み合わせによ
り、発生トルク調整を行なうものである。
類に出力されるが、符号9は、エンジン2の発生トルク
を調整するトルク調整手段である。なお、トルク調整手
段9は、例えば吸入空気量調整することにより、あるい
は燃料カット気筒数と点火時期調整との組み合わせによ
り、発生トルク調整を行なうものである。
【0028】次に、スリップ制御の概要について説明す
るが、駆動輪のスリップ値としては、実施例では、「ス
リップ値=駆動輪速−車速」として設定され、車速は左
右従動輪速の平均値を用いるようにしてある。
るが、駆動輪のスリップ値としては、実施例では、「ス
リップ値=駆動輪速−車速」として設定され、車速は左
右従動輪速の平均値を用いるようにしてある。
【0029】エンジン制御 先ず、エンジン制御の開始は、左右前輪1FL、1FR
の各スリップ値のうち大きい方のスリップ値が、所定の
開始しきい値以上となったときとされる。エンジン制御
は、実際のスリップ値がエンジン用目標値(第1目標
値)STEとなるように、トルク調整手段9をフィ−ド
バック制御することにより行なわれる。エンジン制御
は、アクセルが全閉になったときに中止される。
の各スリップ値のうち大きい方のスリップ値が、所定の
開始しきい値以上となったときとされる。エンジン制御
は、実際のスリップ値がエンジン用目標値(第1目標
値)STEとなるように、トルク調整手段9をフィ−ド
バック制御することにより行なわれる。エンジン制御
は、アクセルが全閉になったときに中止される。
【0030】ブレ−キ制御 ブレ−キ制御の開始は、次の条件の全てを満足したとき
とされる。第1の開始条件は、エンジン制御中であるこ
とである。第2の開始条件は、車速が所定の第1車速V
1以下であることである。第3の開始条件は、後述する
所定の遅延時間を経過したことである。
とされる。第1の開始条件は、エンジン制御中であるこ
とである。第2の開始条件は、車速が所定の第1車速V
1以下であることである。第3の開始条件は、後述する
所定の遅延時間を経過したことである。
【0031】このブレ−キ制御の開始に先立ち、応答遅
れを見込んで、エンジン制御の開始と同時に切換弁38
が励磁されて、ブ−スタ11が倍力作用状態とされると
共に、液圧調整弁15L、15Rはリリ−フ位置に、ま
た開閉弁16L、16Rは閉とされる。そして、切換弁
38を励磁した後所定の遅延時間が経過すると、ブレ−
キ制御が開始される。
れを見込んで、エンジン制御の開始と同時に切換弁38
が励磁されて、ブ−スタ11が倍力作用状態とされると
共に、液圧調整弁15L、15Rはリリ−フ位置に、ま
た開閉弁16L、16Rは閉とされる。そして、切換弁
38を励磁した後所定の遅延時間が経過すると、ブレ−
キ制御が開始される。
【0032】ブレ−キ制御は、左右駆動輪1FL、1F
Rについて個々独立して、それぞれ実際のスリップ値が
ブレ−キ用目標値(第2目標値)STB(>STE)と
なるように、液圧調整弁15L、15Rをフィ−ドバッ
ク制御することにより行なわれる(デュ−ティ制御)。
Rについて個々独立して、それぞれ実際のスリップ値が
ブレ−キ用目標値(第2目標値)STB(>STE)と
なるように、液圧調整弁15L、15Rをフィ−ドバッ
ク制御することにより行なわれる(デュ−ティ制御)。
【0033】ブレ−キ制御の中止は、次のいずれか1つ
の条件を満足したときに行なわれる。第1の中止条件
は、エンジン制御が中止されたときである。第2の中止
条件は、車速が所定の第2車速V2(V2>V1)以上
の高車速となったときである。第3の中止条件は、ブレ
−キペダル12が踏込み操作されたことが、スイッチS
6、S7のいずれか一方で検出されたときである(スイ
ッチS6、S7によりブレ−キペダル12が踏込み操作
されていることが検出されたときは、ブレ−キ制御の開
始が禁止される)。
の条件を満足したときに行なわれる。第1の中止条件
は、エンジン制御が中止されたときである。第2の中止
条件は、車速が所定の第2車速V2(V2>V1)以上
の高車速となったときである。第3の中止条件は、ブレ
−キペダル12が踏込み操作されたことが、スイッチS
6、S7のいずれか一方で検出されたときである(スイ
ッチS6、S7によりブレ−キペダル12が踏込み操作
されていることが検出されたときは、ブレ−キ制御の開
始が禁止される)。
【0034】ブレ−キ制御中止の際は、エンジン制御が
行なわれている限り切換弁38は作動されており、液圧
調整弁15L、15Rはリリ−フ位置にあり、開閉弁1
6L、16Rは閉状態とされる(ブレ−キ制御開始まで
の待機状態と同じ状態)。そして、エンジン制御が中止
された時点あるいはブレ−キペダル12が踏込み操作さ
れた時点で、切換弁38が消磁される。
行なわれている限り切換弁38は作動されており、液圧
調整弁15L、15Rはリリ−フ位置にあり、開閉弁1
6L、16Rは閉状態とされる(ブレ−キ制御開始まで
の待機状態と同じ状態)。そして、エンジン制御が中止
された時点あるいはブレ−キペダル12が踏込み操作さ
れた時点で、切換弁38が消磁される。
【0035】可変オリフィス77Lは、少なくともブレ
−キ制御を行なうときに励磁されて絞り作用を有する第
1位置とされ、その他のときは消磁されて絞り作用のな
い第2位置とされる。ただし、実施例では、ブレ−キ制
御は行なわれていなくてもエンジン制御によるスリップ
制御が行なわれているときは、可変オリフィス77Lを
第1位置とするようにしてある。また、ブレ−キペダル
12が踏込み操作されたときは、可変オリフィス77L
は他の条件に優先して第2位置とされて絞り作用が解除
される。
−キ制御を行なうときに励磁されて絞り作用を有する第
1位置とされ、その他のときは消磁されて絞り作用のな
い第2位置とされる。ただし、実施例では、ブレ−キ制
御は行なわれていなくてもエンジン制御によるスリップ
制御が行なわれているときは、可変オリフィス77Lを
第1位置とするようにしてある。また、ブレ−キペダル
12が踏込み操作されたときは、可変オリフィス77L
は他の条件に優先して第2位置とされて絞り作用が解除
される。
【0036】制御ユニットUによる制御内容のうち、可
変オリフィス77Lの制御部分について、図5のフロ−
チャ−トに示してある。この図5において、P(ステッ
プ−以下同じ)1において、各センサ等からの信号が入
力された後、P2において、現在スリップ制御中である
か否かが判別される。このP2の判別でYESのとき
は、P3において、スイッチS6、S7の状態をみるこ
とによって、ブレ−キペダル12が踏込み操作されたか
否かが判別される。このP3の判別でNOのときは、P
4において、可変オリフィス77Lが第1位置されて、
絞り作用を行なうことになる(開度小)。
変オリフィス77Lの制御部分について、図5のフロ−
チャ−トに示してある。この図5において、P(ステッ
プ−以下同じ)1において、各センサ等からの信号が入
力された後、P2において、現在スリップ制御中である
か否かが判別される。このP2の判別でYESのとき
は、P3において、スイッチS6、S7の状態をみるこ
とによって、ブレ−キペダル12が踏込み操作されたか
否かが判別される。このP3の判別でNOのときは、P
4において、可変オリフィス77Lが第1位置されて、
絞り作用を行なうことになる(開度小)。
【0037】P2の判別でNOのとき、あるいはP3の
判別でYESのときは、それぞれP5において、可変オ
リフィス77Lが第2位置とされて、絞り作用が解除さ
れる(開度大)。
判別でYESのときは、それぞれP5において、可変オ
リフィス77Lが第2位置とされて、絞り作用が解除さ
れる(開度大)。
【0038】ここで、ブレ−キ制御を行なっていると
き、リザ−バタンク71Lへ解放されたブレ−キ液は、
ポンプ74Lによって、マスタシリンダ8の吐出側へ戻
される。これにより、ブレ−キ制御が長く続いても、ブ
レ−キ装置7FL、7FRへ供給するブレ−キ液に不足
を生じてしまうというような事態が防止される。
き、リザ−バタンク71Lへ解放されたブレ−キ液は、
ポンプ74Lによって、マスタシリンダ8の吐出側へ戻
される。これにより、ブレ−キ制御が長く続いても、ブ
レ−キ装置7FL、7FRへ供給するブレ−キ液に不足
を生じてしまうというような事態が防止される。
【0039】ブレ−キ制御時に、可変オリフィス77L
の絞り作用により、アキュムレ−タ76Lに蓄圧され
る。このアキュムレ−タ76Lの蓄圧力は、マスタシリ
ンダ8の吐出圧よりも大きいので、ポンプ74Lから圧
送されるブレ−キ液の脈動は、アキュムレ−タ76Lに
よってほぼ完全に吸収される。この結果、ダッシュパネ
ル61が、ブレ−キ液の脈動によって振動されてしまう
というような事態が確実に防止される。
の絞り作用により、アキュムレ−タ76Lに蓄圧され
る。このアキュムレ−タ76Lの蓄圧力は、マスタシリ
ンダ8の吐出圧よりも大きいので、ポンプ74Lから圧
送されるブレ−キ液の脈動は、アキュムレ−タ76Lに
よってほぼ完全に吸収される。この結果、ダッシュパネ
ル61が、ブレ−キ液の脈動によって振動されてしまう
というような事態が確実に防止される。
【0040】少なくともブレ−キペダル12を踏込み操
作したとき、可変オリフィス77Lの絞り作用が解除さ
れて、リザ−バタンク71Lのブレ−キ液はすみやかに
マスタシリンダ8の吐出側に戻される。これにより、ブ
レ−キ液の減少に起因するブレ−キペダルのストロ−ク
量増大ということが防止されて、ブレ−キペダル12を
操作する上での違和感を運転者に与えることもない。
作したとき、可変オリフィス77Lの絞り作用が解除さ
れて、リザ−バタンク71Lのブレ−キ液はすみやかに
マスタシリンダ8の吐出側に戻される。これにより、ブ
レ−キ液の減少に起因するブレ−キペダルのストロ−ク
量増大ということが防止されて、ブレ−キペダル12を
操作する上での違和感を運転者に与えることもない。
【0041】以上実施例について説明したが、本発明は
これに限らず、例えば次のような場合をも含むものであ
る。駆動輪のスリップ値としては、駆動輪速と車速との
差ではなく、比として示すように、例えば「駆動輪速/
車速」、あるいは「(駆動輪速−車速)/車速)]とし
て示すこともできる。スリップ制御はブレ−キ制御のみ
であってもよく、また倍力装置としては液圧式のもの等
適宜のものを採択し得る。アキュムレ−タ76Lは、ガ
ス式のもの等適宜の形式のものを採択し得る。
これに限らず、例えば次のような場合をも含むものであ
る。駆動輪のスリップ値としては、駆動輪速と車速との
差ではなく、比として示すように、例えば「駆動輪速/
車速」、あるいは「(駆動輪速−車速)/車速)]とし
て示すこともできる。スリップ制御はブレ−キ制御のみ
であってもよく、また倍力装置としては液圧式のもの等
適宜のものを採択し得る。アキュムレ−タ76Lは、ガ
ス式のもの等適宜の形式のものを採択し得る。
【0042】なお、ブレ−キブ−スタ11に設けられて
いる大気解放口に電磁式の可変オリフィスを設けて、ス
リップ制御時における倍力作用すなわち発生ブレ−キ液
圧を連続可変的あるいは段階的に調整することもできる
が、ブレ−キ装置7FL、7FRへのブレ−キ液圧調整
は、ブレ−キ液圧経路に設けた切換弁15L、15Rを
用いて行なう方が精度よく行なえるものである。また、
スリップ制御中は、ランプを点灯させて運転者にスリッ
プ制御中であることを知らせることが望ましいが、スリ
ップ制御の制御量が小さいときは、このランプを点灯さ
せないようにすることもできる。
いる大気解放口に電磁式の可変オリフィスを設けて、ス
リップ制御時における倍力作用すなわち発生ブレ−キ液
圧を連続可変的あるいは段階的に調整することもできる
が、ブレ−キ装置7FL、7FRへのブレ−キ液圧調整
は、ブレ−キ液圧経路に設けた切換弁15L、15Rを
用いて行なう方が精度よく行なえるものである。また、
スリップ制御中は、ランプを点灯させて運転者にスリッ
プ制御中であることを知らせることが望ましいが、スリ
ップ制御の制御量が小さいときは、このランプを点灯さ
せないようにすることもできる。
【図1】図1は本発明の一実施例を示す全体系統図。
【図2】図2はブレ−キブ−スタの要部拡大断面図。
【図3】図3は本発明の制御系統を示す図。
【図4】図4はブレ−キ液をマスタシリンダ側へ戻す部
分の構成を示す図。
分の構成を示す図。
【図5】図5は可変オリフィスの制御例を示すフロ−チ
ャ−ト。
ャ−ト。
1FR、1FL:駆動輪 1RR、1RL:従動輪 7FR、7FL:ブレ−キ装置 11:ブレ−キブ−スタ(倍力装置) 15R、15L:切換弁 U:制御ユニット S1〜S4:車輪速センサ 71L:リザ−バタンク 72L:戻し通路 74L:ポンプ 76L:アキュムレ−タ 77L:可変オリフィス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 和泉 知示 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】駆動輪用ブレ−キ装置へのブレ−キ液圧発
生源となるマスタシリンダと、 ブレ−キペダルの操作力を倍力してマスタシリンダへ伝
達する倍力装置と、 前記ブレ−キ装置へ供給されているブレ−キ液圧をリザ
−バタンクへ解放させる切換弁と、 ブレ−キペダルの非操作時に、前記倍力装置を作動させ
て前記マスタシリンダにブレ−キ液圧を作動させると共
に前記切換弁を制御して、駆動輪の路面にするスリップ
が過大になるのを防止するスリップ制御手段と、 前記リザ−バタンクのブレ−キ液を戻し通路を介して前
記マスタシリンダの吐出側へ返送するためのポンプと、 前記ポンプにより圧送されるブレ−キ液の戻し通路に接
続され、蓄圧力が前記マスタシリンダの吐出側の圧力よ
りも大きくなるように設定されたアキュムレ−タと、 前記アキュムレ−タよりも下流側において前記戻し通路
に接続されたオリフィスと、を備えていることを特徴と
する車両のスリップ制御装置。 - 【請求項2】請求項1において、 前記オリフィスが可変オリフィスとされて、前記スリッ
プ制御手段の非制御中は該可変オリフィスによる絞り作
用が解除されるもの。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33261491A JPH05139277A (ja) | 1991-11-21 | 1991-11-21 | 車両のスリツプ制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33261491A JPH05139277A (ja) | 1991-11-21 | 1991-11-21 | 車両のスリツプ制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05139277A true JPH05139277A (ja) | 1993-06-08 |
Family
ID=18256919
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33261491A Pending JPH05139277A (ja) | 1991-11-21 | 1991-11-21 | 車両のスリツプ制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05139277A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7144091B2 (en) * | 2002-02-20 | 2006-12-05 | Denso Corporation | Brake apparatus with orifices for restricting brake fluid pressure pulsation |
-
1991
- 1991-11-21 JP JP33261491A patent/JPH05139277A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7144091B2 (en) * | 2002-02-20 | 2006-12-05 | Denso Corporation | Brake apparatus with orifices for restricting brake fluid pressure pulsation |
DE10303251B4 (de) * | 2002-02-20 | 2015-02-19 | Denso Corporation | Fahrzeugbremsvorrichtung |
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