JPH05138137A - 超音波固着物剥離装置 - Google Patents

超音波固着物剥離装置

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JPH05138137A
JPH05138137A JP32821591A JP32821591A JPH05138137A JP H05138137 A JPH05138137 A JP H05138137A JP 32821591 A JP32821591 A JP 32821591A JP 32821591 A JP32821591 A JP 32821591A JP H05138137 A JPH05138137 A JP H05138137A
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JP
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piezoelectric vibrator
adhered
ultrasonic
piezoelectric
removing device
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JP32821591A
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Koji Toda
耕司 戸田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 超音波励振器により発生させた弾性振動によ
り、固体に固着した固着物を剥離する。 【構成】 圧電振動子1にその共振周波数にほぼ等しい
周波数の交流信号を印加すると、圧電振動子1は励振さ
れる。この励振は振動板2に伝搬し、振動板2は片持ち
梁の形で振動する。固体の固着物が固着した部分に、強
い弾性振動の状態にある振動板2の先端を接触させる
と、固着物が固体から剥離する。 【効果】 装置が小型軽量で、低消費電力駆動で、携帯
に便利で、使用方法も簡便である。固着物の固着した固
体自身にダメージを与えることがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波励振器により発
生させた弾性振動により固体に付着した固着物を剥離す
る超音波固着物剥離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、細長い筒状のペン先を有するロ
ットリングなどの筆記用具においては、ペン先の内周面
に接触しているインクは時間の経過とともに固化しやす
い。従って、ペン先の内周面には固化したインク層が形
成されるから、時間の経過に伴いペン先内のインク流路
は小さくなり、ひいては該インク流路は閉鎖されること
がある。従って、前記筆記用具のペン先内を定期的に洗
浄し、前記固化したインク層を取り除く必要がある。前
記筆記用具のペン先を洗浄する方法として、前記筆記用
具内からペン先を取り出し、そのペン先内に圧力水を注
入してペン先内にある固化したインク層を除去する方法
がある。
【0003】歯磨き粉によってもなお除去することがで
きない歯の歯石を除去するためには、先の細いピンセッ
トなどを用いてそぎ落とす方法が一般的である。このよ
うな従来の方法では必要以上に歯にダメージを与える可
能性が大きく、また、歯茎に非常に近い部分に固着して
いる歯石を除去する際には特に歯茎に与えるダメージが
大きく、出血を伴うこともある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ペン先を洗浄する場
合、ペン先の内径寸法は非常に小さいことにより、ペン
先内に流入する圧力水の流量が小さくなるからペン先内
に形成されている固化したインク層を除去するのに時間
がかかる。また、ペン先内に溜まっている水は蒸発しに
くいからペン先内を乾燥させるのに時間がかかる。つま
り、従来の方法ではペン先の洗浄作業に多くの時間を要
する。その上、長時間の放置により固化したインク層が
変質し洗浄不可能に陥る可能性がある。
【0005】歯の歯石を除去する場合、従来の方法では
必要以上に歯にダメージを与える可能性が大きく、ま
た、歯茎に非常に近い部分に固着している歯石を除去す
る際には特に歯茎に与えるダメージが大きく、出血を伴
うこともある。
【0006】本発明の目的は、ロットリングのペン先な
どの細長い筒状のペン先を洗浄する場合や歯の歯石を除
去する場合など、固体に固着した固着物を剥離する際に
短時間での剥離が可能で、固着物の固着している固体や
その固体を支持している物体などにダメージを与えるこ
とがなく、しかも使用方法が簡便で温度上昇などの手段
を必要とせず、装置の小形化、駆動電源コストの面から
みても満足のできる超音波固着物剥離装置を提供するこ
とにある。ロットリングのペン先などの細長い筒状のペ
ン先を洗浄する場合には、長時間の放置により固化し変
質したインク層でも洗浄可能なことを、また、歯の歯石
を除去する場合には、歯や歯茎にダメージを与えること
なく歯石を除去することをさらなる目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の超音波
固着物剥離装置は、圧電振動子に振動板を固着してなる
超音波励振器により発生させた弾性振動により、固体に
付着した固着物を剥離する超音波固着物剥離装置におい
て、前記圧電振動子は圧電磁器と、該圧電磁器の厚さ方
向に垂直な両端面に形成されている第1および第2の電
極とから成り、前記第1および第2の電極のうち少なく
とも一方は互いに絶縁された2つの部分に分割されてい
て、前記振動板は、前記圧電振動子の少なくとも一つの
面上に一体的に連なって固着されており、前記圧電振動
子の外方に向けて前記圧電振動子の該面にほぼ平行に突
出する振動部を有し、前記振動部の突出方向に直交する
方向の寸法は、前記突出方向に向けて漸次小さくなるこ
とを特徴とする。
【0008】請求項2に記載の超音波固着物剥離装置
は、前記圧電振動子の共振周波数が、前記圧電振動子と
前記振動板との複合体における2つの共振周波数の中間
値にほぼ等しいことを特徴とする。
【0009】請求項3に記載の超音波固着物剥離装置
は、前記圧電振動子が、長さと幅の寸法比が1に近くし
かも1に等しくない矩形状の板であることを特徴とす
る。
【0010】請求項4に記載の超音波固着物剥離装置
は、前記圧電振動子が、厚さと幅の寸法比が1に近くし
かも1に等しくない矩形状の角柱であることを特徴とす
る。
【0011】請求項5に記載の超音波固着物剥離装置
は、前記圧電振動子が、この圧電振動子の容量およびイ
ンダクタンスを主なリアクタンス成分とする共振回路で
共振して発振する発振回路から交流電力を受けて励振さ
れることを特徴とする。
【0012】
【作用】請求項1に記載の超音波固着物剥離装置の使用
時、前記圧電振動子には前記圧電振動子の共振周波数に
ほぼ等しい周波数の交流信号が印加され、前記圧電振動
子は励振される。前記圧電振動子の励振は前記振動板を
振動させる。従って、固体に固着物が固着している場
合、前記固体の固着物が固着している部分に前記振動部
の先端を接触させると、前記振動部の振動は前記固着部
分に伝達される。前記接触から数十秒後には、前記固着
部分に固着されている固着物は前記振動によって前記固
着部分から剥離される。ロットリングなどの筆記用具に
設けられている筒状のペン先に固着している固体インク
層を除去するために前記ペン先と前記振動部の先端とを
接触させると、前記振動部の振動は前記ペン先に伝達さ
れる。前記ペン先と前記振動部の先端とを接触させてか
ら数十秒後には、前記ペン先内に固着されている固体イ
ンク層は前記振動によって前記ペン先内の内周面から剥
離されかつ前記外部へ押し出される。その結果、短時間
で前記ペン先内のインク流路の詰まりを解消することが
できる。前記振動部の先端を歯の歯石の固着した部分に
接触させると前記振動部の振動は前記歯石固着部分に伝
達され、数十秒後には前記歯石は前記振動によって前記
歯石固着部分から剥離される。
【0013】前記圧電振動子は前記圧電磁器と、前記圧
電磁器の厚さ方向に垂直な両端面に形成されている第1
および第2の電極とからなる。このような簡単な構造の
圧電振動子の採用により、超音波固着物剥離装置を小形
化でき、しかもこの装置では短時間に確実に固着物を剥
離できる。さらに前記第1および第2の電極のうち少な
くとも一方は互いに絶縁された2つの部分に分割されて
いることにより、前記2つの部分の一方を自励式電源の
ための電極として用いることができるから、外部環境の
変化に対しても安定で効率がよく、かつ低消費電力駆動
が可能な超音波固着物剥離装置を提供できる。また、前
記振動板が前記圧電振動子の少なくとも一つの面上に一
体的に連なって固着されていることにより、前記振動部
は、前記固着部を固定端とする片持ち梁の形で屈曲振動
するから、前記振動部の固着物剥離効果を増強できる。
しかも前記振動部の突出方向に直交する方向の寸法は、
前記突出方向に向けて漸次小さくなることにより、前記
振動部の先端に振動のエネルギーが集中するから固着物
剥離効果はさらに高められる。
【0014】請求項2に記載の超音波固着物剥離装置で
は、前記圧電振動子の共振周波数が、前記圧電振動子と
前記振動板との複合体における2つの共振周波数の中間
値にほぼ等しいから、その共通の共振周波数の電圧を前
記圧電振動子に印加することにより、該振動板は効率的
に励振され前記振動部の先端の固着物剥離効果が促進さ
れる。
【0015】請求項3に記載の超音波固着物剥離装置で
は、前記圧電振動子が長さと幅の寸法比が1に近くてし
かも1に等しくない矩形状の板であることにより、前記
圧電振動子と前記振動板との複合体の結合振動が増強さ
れるから、前記振動部の先端の固着物剥離効果がいっそ
う促進される
【0016】請求項4に記載の超音波固着物剥離装置で
は、前記圧電振動子が厚さと幅の寸法比が1に近くてし
かも1に等しくない矩形状の角柱であることにより、前
記圧電振動子と前記振動板との複合体の結合振動が増強
されるから、前記振動部の先端の固着物剥離効果がいっ
そう促進される
【0017】請求項5に記載の超音波固着物剥離装置で
は、前記圧電振動子が、この圧電振動子の容量およびイ
ンダクタンスを主なリアクタンス成分とする共振回路で
共振して発振する発振回路から交流電力を受けて励振さ
れることにより、外部温度などの環境変化にも対応しう
る駆動回路を提供できる。
【0018】
【実施例】図1は本発明の超音波固着物剥離装置の一実
施例を示す断面図である。本実施例では銅箔からなる端
子P、Q、Rが取り付けられている圧電振動子1と、振
動板2と、支持台3と、電源室4とがペンシル状の本体
の内部に設けられている。圧電振動子1は支持台3によ
って本体に固定されている。電源室4の内部には電源が
設けられていて該電源は圧電振動子1に交流電力を供給
する。なお、図1では圧電振動子1に交流電力を供給す
る電源回路および端子P、Q、Rが省いて描かれてい
る。
【0019】図2は圧電振動子1と振動板2とから成る
超音波励振器を示す斜視図である。圧電振動子1は矩形
角柱状の圧電磁器20を有し、圧電磁器20の材質はT
DK72A材(製品名)で、その長さは20mm、幅は5
mm、厚さは6mmである。TDK72A材は電気機械結合
係数が大きいことから、ここでの実施例に用いている。
圧電磁器20の分極軸の方向は厚さ方向に一致してお
り、この厚さ方向に垂直な両端面に電極21、22、2
3が形成されている。電極21および22は同一面上に
設けられていて互いに絶縁状態にある。電極21は圧電
磁器の長さ方向の先端から15mmの部位を覆い、圧電振
動子1に交流電圧を印加するための電極として用いられ
る。電極22は電極21から1mm離れた残りの部分を覆
い、自励式電源のための電極として用いられる。電極2
3は圧電磁器20のもう一方の面を覆っている。電極2
1には端子Pが、電極22には端子Qが、電極23には
端子Rがそれぞれ取り付けられている。圧電振動子1の
一方の面には、舌片状の振動板2が取り付けられてい
る。振動板2は燐青銅製で、細長い板状の固着部24に
おいて圧電振動子1と一体的に連なって固着されてお
り、圧電振動子1より突出している部分の振動板2が振
動部25をなしている。固着部24は電極21を介して
圧電振動子1に接着剤で接着されている。固着部24は
長さ1.5mm、幅5mmである。振動部25は圧電振動子
1の幅方向に沿う縁部から外方に向けて圧電振動子1の
端面に平行に伸び突出している。振動部25はその板面
が、長さ3.5mm、幅5mmの長方形部分と、幅方向を底
辺とし長さ方向を高さとする底辺5mm、高さ7mmの二等
辺三角形部分とから成る。ただし、その二等辺三角形の
頂点部分は少し丸みをおびている。
【0020】図3は図1の超音波固着物剥離装置の先端
部を振動板2の板面に垂直な方向から見たときの断面図
である。支持台3はステンレススチール製であって、圧
電振動子1を支持する部分の支持台3は鰐型クリップ状
をなしている。支持台3は支持台3の圧電振動子1を支
持する部分の弾性により圧電振動子1を支持している。
支持台3自身は本体に固着されているので、圧電振動子
1は支持台3を介して本体に固定されている。
【0021】図1の超音波固着物剥離装置の駆動時、圧
電振動子1と振動板2との複合体における2つの共振周
波数の中間値にほぼ等しい周波数を有する交流信号を端
子Pおよび端子Rを介して圧電振動子1に印加する。こ
のとき、その交流信号の周波数は圧電振動子1の共振周
波数にほぼ一致している。圧電振動子1は励振され、振
動板2はその固着部24を固定端とする片持ち梁の形で
振動される。圧電振動子1を本体に固定させている支持
台3がステンレススチール製で、しかも支持台3の圧電
振動子1との接触面積が小さいことから、圧電振動子1
の励振が支持台3に伝搬し散失されるのが抑制され、振
動板2は効率良く振動される。振動部25に生じる振動
は屈曲振動であり、特に振動部25の先端部分が強い弾
性振動の状態にある。この振動部25の先端部分におけ
る強い弾性振動が固体に固着した固着物の剥離に有効に
機能する。ロットリング(製品名)に設けられている筒
状のペン先に固着している固体インク層を除去する場合
には、洗浄液中にそのペン先を漬け、前記ペン先と振動
部25の先端とを接触させる。振動部25の先端部分の
弾性振動は前記ペン先に伝達され、数秒後には、前記ペ
ン先内に固着されている固体インク層は弾性振動によっ
て前記ペン先内の内周面から剥離されかつペン先の外部
へ押し出される。その結果、前記ペン先内のインク流路
の詰まりを解消することができる。長時間の放置により
固化し変質したインク層でも数十秒で洗浄されることが
確認された。また、長時間の放置によるボールペンのペ
ン先の目詰まりも解消された。振動部25の先端を歯の
歯石の固着した部分に接触させると振動部25の先端部
分の弾性振動は前記歯石固着部分に伝達され、数十秒後
には歯石は弾性振動によって前記歯石固着部分から剥離
される。この際、歯や歯茎にダメージを与えることなく
歯石を除去することが可能である。
【0022】図4は図2の例に代えて示す圧電振動子1
と振動板2とからなる超音波励振器を示す斜視図であ
る。圧電磁器20は長さ10mm、幅5mm、厚さ6mmであ
る。圧電磁器20の一方の端面上に設けられている電極
は、1mmの幅を隔てて等分されていて、その2等分され
た電極がそれぞれ電極21および22を成す。本実施例
では振動板2は圧電振動子1の下側に設けられている。
振動部25はその板面が、長さ2.5mm、幅5mmの長方
形部分と、幅方向を底辺とし長さ方向を高さとする底辺
5mm、高さ7mmの二等辺三角形部分とから成る。ただ
し、その二等辺三角形の頂点部分は少し丸みをおびてい
る。本実施例においても図2の場合と同様に安定で効率
がよく低消費電力駆動が可能な固着物剥離装置を提供で
きる。
【0023】図2の超音波励振器によれば、印加電圧が
9.8Vのときに周波数が114.6kHz でロットリン
グのペン先の固体インク層の剥離効果が最大となり、そ
のときの消費電力は294mW、電流は30mAである。ま
た電源を含む装置全体、つまり図1の超音波固着物剥離
装置においては消費電力は588mW、電流は60mAであ
る。
【0024】図5は図2の圧電振動子1のインピーダン
スの位相と周波数との関係を示す特性図であり、図6は
図2の圧電振動子1と振動板2との複合体についてのイ
ンピーダンスの位相と周波数との関係を示す特性図であ
る。位相が0度のときの周波数の値が共振周波数を示す
ので、図5においては圧電振動子1は4つの共振周波数
を有する。faは4つの共振周波数のうちの2つの共振
周波数の中間値を示す。図6ではfa付近のピークが2
つに分かれ、共振周波数fb1 ,fb2 を生じ、その中
間値f0 が固着物剥離効果が最大になるときの周波数を
示し、f0 はほぼfaと一致する。なお、振動部25の
長さを短くするにつれfb1 ,fb2 は高周波側に偏移
し、faから遠ざかるので固着物剥離効果は減少する。
【0025】
【発明の効果】本発明の超音波固着物剥離装置によれ
ば、圧電振動子として圧電磁器とその圧電磁器の厚さ方
向に垂直な両端面に形成されている電極とからなる簡単
な構造を採用することにより、装置を小型化できる。し
かもこの装置では短時間で高い効率で固体に固着した固
着物を剥離することができ、その上、低消費電力での駆
動が可能である。また、振動板を圧電振動子の少なくと
も一方の面上に一体的に連なって固着させる構造の採用
により、振動部は固着部を固定端とする片持ち梁の形で
屈曲振動するから、固着物の剥離効果が増大される。振
動部の突出方向に直交する方向の寸法は、その突出方向
に向けて漸次小さくなることにより、特に振動部の先端
に強い弾性振動のエネルギーが集中する。従って振動部
の先端の固着物剥離効果はさらに高められる。固体に固
着物が固着している場合、その固体の固着物が固着して
いる部分に振動部の先端を接触させると、振動部の振動
は固着部分に伝達される。接触してから数十秒後には、
固着物は固着部分から剥離される。
【0026】圧電磁器の厚さ方向に垂直な両端面に形成
されている電極のうち少なくとも一方は互いに絶縁され
た2つの部分に分割されていることにより、前記2つの
部分の一方を自励式電源のための電極として用いること
ができるから、外部環境の変化に対しても安定で効率が
よく、かつ低消費電力駆動が可能な超音波固着物剥離装
置を提供できる。
【0027】圧電振動子と振動板との複合体における2
つの共振周波数の中間値が圧電振動子の共振周波数にほ
ぼ等しくなるような構造を採用することにより、圧電振
動子と振動板との複合体の結合振動が増強するから、固
着物剥離の効果が高まる。
【0028】圧電振動子としてその長さと幅の寸法比が
1に近くてしかも1に等しくない矩形板状構造を採用す
ることにより、圧電振動子と振動板との複合体の結合振
動が増強するから、固着物剥離の効果が高まる。
【0029】圧電振動子としてその厚さと幅の寸法比が
1に近くてしかも1に等しくない矩形状の角柱構造を採
用することにより、圧電振動子と振動板との複合体の結
合振動が増強するから、固着物剥離の効果が高まる。
【0030】印加電圧を増加させるとそれにつれて固着
物の剥離効果も増大するので、目的に応じて電圧を変え
ることにより、固着の程度に応じた効果的な固着物の剥
離ができる。
【0031】圧電振動子が、この圧電振動子の容量およ
びインダクタンスを主なリアクタンス成分とする共振回
路で共振して発振する発振回路から交流電力を受けて励
振されることにより、外部温度などの環境変化にも対応
しうる駆動回路を提供できる。
【0032】圧電振動子を支持する支持台として圧電振
動子に比べて音響インピーダンスが低い発泡スチロール
その他の物質を採用するか、または圧電振動子との接触
面積をできるだけ小さくするような形態の支持台を採用
することにより、圧電振動子の励振が支持台自身に伝搬
し散失されるのが抑制され、圧電振動子の励振は効率良
く振動板に伝搬されるから、固着物剥離の効率がなおい
っそう向上する。
【0033】以上に示したように本発明の超音波固着物
剥離装置は、小型軽量で携帯に便利で、低消費電力駆動
で、使用方法が簡便である。固体に固着した固着物を剥
離する際に短時間での効率的な剥離が可能で、固着物の
固着している固体やその固体を支持している物体などに
ダメージを与えることがない。ロットリングのペン先や
ボールペンのペン先などの細長い筒状のペン先を洗浄す
る場合には、長時間の放置により固化し変質したインク
層でも洗浄可能である。また、歯の歯石を除去する場合
には、歯や歯茎にダメージを与えることなく歯石を除去
することが可能である。特に歯と歯の間の歯石や歯茎の
近くの歯石の除去に効果的である。洗浄液では落ちない
入れ歯の歯石の除去などにも効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超音波固着物剥離装置の一実施例を示
す断面図。
【図2】圧電振動子1と振動板2とからなる超音波励振
器を示す斜視図。
【図3】図1の超音波固着物剥離装置の先端部を振動板
2の板面に垂直な方向から見たときの断面図。
【図4】図2の例に代えて示す圧電振動子1と振動板2
とからなる超音波励振器を示す斜視図。
【図5】図2の圧電振動子1のインピーダンスの位相と
周波数との関係を示す特性図。
【図6】図2の圧電振動子1と振動板2との複合体につ
いてのインピーダンスの位相と周波数との関係を示す特
性図。
【符号の説明】
1 圧電振動子 2 振動板 3 支持台 4 電源室 20 圧電磁器 21 電極 22 電極 23 電極 24 固着部 25 振動部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電振動子に振動板を固着してなる超音
    波励振器により発生させた弾性振動により、固体に付着
    した固着物を剥離する超音波固着物剥離装置において、 前記圧電振動子は圧電磁器と、該圧電磁器の厚さ方向に
    垂直な両端面に形成されている第1および第2の電極と
    から成り、 前記第1および第2の電極のうち少なくとも一方は互い
    に絶縁された2つの部分に分割されていて、 前記振動板は、前記圧電振動子の少なくとも一つの面上
    に一体的に連なって固着されており、前記圧電振動子の
    外方に向けて前記圧電振動子の該面にほぼ平行に突出す
    る振動部を有し、 前記振動部の突出方向に直交する方向の寸法は、前記突
    出方向に向けて漸次小さくなることを特徴とする超音波
    固着物剥離装置。
  2. 【請求項2】 前記圧電振動子の共振周波数は、前記圧
    電振動子と前記振動板との複合体における2つの共振周
    波数の中間値にほぼ等しいことを特徴とする請求項1に
    記載の超音波固着物剥離装置。
  3. 【請求項3】 前記圧電振動子は、長さと幅の寸法比が
    1に近くしかも1に等しくない矩形状の板であることを
    特徴とする請求項2に記載の超音波固着物剥離装置。
  4. 【請求項4】 前記圧電振動子は、厚さと幅の寸法比が
    1に近くしかも1に等しくない矩形状の角柱であること
    を特徴とする請求項2に記載の超音波固着物剥離装置。
  5. 【請求項5】 前記圧電振動子は、この圧電振動子の容
    量およびインダクタンスを主なリアクタンス成分とする
    共振回路で共振して発振する発振回路から交流電力を受
    けて励振されることを特徴とする請求項1に記載の超音
    波固着物剥離装置。
JP32821591A 1991-11-15 1991-11-15 超音波固着物剥離装置 Pending JPH05138137A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2010110557A2 (ko) * 2009-03-25 2010-09-30 에버소닉 주식회사 일체형 초음파 스케일 방지 및 제거장치

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WO2010110557A2 (ko) * 2009-03-25 2010-09-30 에버소닉 주식회사 일체형 초음파 스케일 방지 및 제거장치
WO2010110557A3 (ko) * 2009-03-25 2010-11-18 에버소닉 주식회사 일체형 초음파 스케일 방지 및 제거장치
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