JPH0513809B2 - - Google Patents

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JPH0513809B2
JPH0513809B2 JP29308089A JP29308089A JPH0513809B2 JP H0513809 B2 JPH0513809 B2 JP H0513809B2 JP 29308089 A JP29308089 A JP 29308089A JP 29308089 A JP29308089 A JP 29308089A JP H0513809 B2 JPH0513809 B2 JP H0513809B2
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Japan
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resin
pressure
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holding
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Kazutoshi Yakimoto
Tsukasa Shiroganeya
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Japan Steel Works Ltd
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Japan Steel Works Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、射出成形における保圧時間制御方法
及びその装置に関し、特に、射出成形における保
圧段階において、ゲートシール時刻又はキヤビテ
イ部固化時刻の近傍で成形品の比容積が目標値に
達した時点において、保圧を停止することにより
成形品比容積を制御するための新規な改良に関す
る。
[従来の技術] 一般に、保圧時間とは、保圧段階において、こ
の保圧段階の開始からスクリユの押圧力を解除す
るか、シヤツトオフノズルを遮断するか、金型の
ゲート部に設けたニードル弁を閉弁することによ
り、ランナ部からゲート部を経て金型キヤビテイ
部に流入する樹脂補給を停止する迄の時間のこと
である。
従来、この保圧時間は、ゲート部の樹脂が固化
しランナ部から金型キヤビテイ部への樹脂補給が
途絶える時刻すなわちゲートシール時刻又は金型
キヤビテイ部の樹脂が固化しゲート部から金型キ
ヤビテイ部への樹脂補給が途絶える時刻すなわち
成形品固化時刻よりも余裕をもつた長めの時間に
設定されていた。
これは、すなわち、保圧時間がゲートシール時
刻又は成形品固化時刻よりも短いと、金型キヤビ
テイ部からゲート部を経てランナ部に向かう流
れ、すなわち逆流が発生して成形品にヒケが生じ
る恐れ、又は、充分に樹脂を補給しない事による
成形品のヒケが生じる恐れがあるためである。
さらに、保圧時間は、繰返し行われる射出成形
サイクルにおいて同一の値が使用されていたが、
金型温度、樹脂温度が変動すると、これにともな
つて、金型内の樹脂圧力、樹脂温度が変動し、よ
つて、ゲートシール又は成形品固化時刻における
金型内の樹脂圧力、樹脂温度が変動していた。一
般に、金型キヤビテイにて形成される成形品の重
量寸法は、ゲートシール時刻又は成形品固化時刻
の金型キヤビテイ内の樹脂圧力、樹脂温度と、材
料のpvT特性より定まるゲートシール時刻又は成
形品固化時刻の比容積により決定づけられる。従
つて、前記のように、ゲートシール又は成形品固
化時刻の金型内樹脂圧力、樹脂温度が変動する
と、ゲートシール又は成形品固化時刻の比容積が
変動し、その結果、成形品の重量、寸法が変動す
ることになる。しかし、保圧時間は、該ゲートシ
ール又は成形品固化時刻より長めの固定された時
間に設定されていたため、成形品重量、寸法が確
定するゲートシール時間又は成形品固化時間の近
辺において、成形品比容積を調整するための手段
として、保圧時間を制御する事はなかつた。
[発明が解決しようとする課題] 従来の射出成形における保圧時間制御方法は、
以上のように構成されているため、次のような課
題が存在していた。
まず、ゲートシール時刻又は成形品固化時刻を
越えてスクリユを押圧することは、金型キヤビテ
イ部の中でも特にゲート部付近の樹脂圧力が過大
となり、当該部位の成形品の強度低下を来すこと
になつていた。
また、成形品重量、寸法が確定する時間である
ゲートシール時間又は成形品固化時間の近辺で、
成形品比容積を制御する手段として保圧時間を制
御するという方法はなかつた。
本発明は、以上のような課題を解決するために
なされたもので、特に、射出成形における保圧段
階において、ゲートシール時刻又はキヤビテイ部
固化時刻の近傍で成形品の比容積が目標値に達し
た時点において、保圧を停止することにより成形
品比容積を制御するようにした射出成形における
保圧時間制御方法及びその装置を提供することを
目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明による射出成形における保圧時間制御方
法は、スクリユのスクリユ前部に溜められた溶融
樹脂を前記スクリユの前進によつて金型のゲート
部を介して金型キヤビテイ部に充填し、前記金型
キヤビテイ部に溶融樹脂が充満した時点である充
填完了時からキヤビテイ内溶融樹脂の冷却による
固化収縮を補うため、前記スクリユを押圧するた
めの保圧段階において、前記ゲート部の溶融樹脂
が固化し前記金型のランナ部から金型キヤビテイ
部への樹脂補給が途絶える時刻すなわちゲートシ
ール時刻又は前記金型キヤビテイ部の樹脂が固化
し前記ゲート部から金型キヤビテイ部への樹脂補
給が途絶える時刻すなわち成形品固化時刻を予め
求めて設定する第1工程と、前記ゲートシール時
刻又は成形品固化時刻の近傍の前後範囲を予め設
定する第2工程と、前記保圧段階の開始から時間
の計時を開始し、前記時間が予め設定されたゲー
トシール時刻又は成形品固化時刻の近傍範囲に達
した時点から、キヤビテイ内樹脂圧力、金型温度
及びノズル部樹脂温度の計測に基づいてキヤビテ
イ内樹脂温度の計算及びキヤビテイ内樹脂の比容
積の計算を開始する第3工程と、前記比容積が予
め設定された目標比容積以下に達するか又は計時
された前記時刻がゲートシール時刻又は成形品固
化時刻の近傍範囲を越えた時に前記ランナ部から
前記金型キヤビテイ部への溶融樹脂の補給を停止
する第4工程とからなる方法である。
また、本発明による射出成形における保圧時間
制御装置は、金型の金型キヤビテイ部に設けられ
キヤビテイ内樹脂圧力を検出するための樹脂圧力
センサと、前記金型に設けられた金型温度センサ
と、前記金型に溶融樹脂を注入するノズル部に設
けられた樹脂温度センサと、前記各センサからの
樹脂圧力信号、金型温度信号及び樹脂温度信号を
入力するための制御装置と、前記各信号をA/D
変換するためのA/D変換器と、前記溶融樹脂の
樹脂材料に関する有効熱拡散係数及びPvT特性
データを記憶するためのデータメモリと、前記制
御装置に設けられ保圧力、ゲートシール時刻又は
成形品固化時刻、ゲートシール時刻又は成形品固
化時刻の近傍の前後範囲及び目標比容積などを設
定するための設定器と、前記キヤビテイ内樹脂圧
力が予め設定された充填−保圧切換圧力に達した
か否かを判定し、前記充填−保圧切換圧力に達し
た時点から予め設定された保圧力設定値に対応す
る圧力信号を電磁リリーフ弁に出力するための保
圧制御部と、前記各信号に基づく樹脂圧力計測
値、金型温度計測値及び樹脂温度計測値を入力
し、前記データメモリ、設定器及び保圧制御部に
接続された保圧時間演算処理部とを備え、前記保
圧時間演算処理部から出力される保圧停止指令に
より前記金型のランナ部から金型キヤビテイ部へ
の樹脂補給を停止するようにした構成である。
[作用] 本発明による射出成形における保圧時間制御方
法及びその装置においては、 まず、成形品の重量、寸法は、ゲートシール又
は成形品固化時刻の圧力、温度の関数として材料
のPvT特性に基づいて定まるキヤビテイ内樹脂
比容積によつて決定づけられる。
従つて、ゲート部の寸法が小さく、キヤビテイ
部よりもゲート部の樹脂が早く固化する時は、ゲ
ートシール時刻において成形品の重量は確定す
る。又、ゲート部の寸法が、ダイレクトゲート金
型の場合のように大きく、ゲート部よりも金型キ
ヤビテイ部の樹脂が早く固化する時は、金型キヤ
ビテイ部の成形品固化時刻において成形品の重量
は確定する。すなわち、ゲートシール時刻又は成
形品固化時刻のうち、小さいほうの時刻に成形品
重量は確定することになる。
さらに、ゲートシール時刻又は成形品固化時刻
の近傍において比容積を調整すれば、成形品重
量、寸法の変動を抑える事ができる。このゲート
シール時刻又は成形品固化時刻の近傍では、ゲー
ト部又は金型キヤビテイ部の樹脂の固化が相当に
進行しているため、該近傍にてスクリユの押圧を
解除するなどの手段によつて金型キヤビテイ部へ
の樹脂補給を停止しても、樹脂補給不足ないし
は、金型キヤビテイ部からランナ部に向かう樹脂
の逆流による成形品のヒケの発生の危険性は少な
い。
以上述べた前提に基づき、成形品重量、寸法の
変動を抑えるために、本発明では、ゲートシール
時刻又は成形品固化時刻を予め求めておき、かつ
そのまわりで成形品にヒケのでない近傍範囲を設
定しておいて、ゲートシール時刻又は成形品固化
時刻の近傍において、金型温度、ノズル部樹脂温
度の計測から、時々刻々のキヤビテイ内樹脂温度
を計算し、該計算値と、キヤビテイ内樹脂圧力計
測値と、予め求めておいた対象とする樹脂材料の
PvT特性データとから、キヤビテイ内樹脂比容
積を時々刻々計算により求め、こうして求められ
た比容積を予め設定された目標比容積と比較し、
計算により求めた比容積が目標比容積に達する
か、あるいは保圧開始から計時した時間が、ゲー
トシール時刻又は成形品固化時刻の近傍範囲を外
れた場合に、保圧を停止とする、すなわち、スク
リユの押圧力を解除するか、シヤツトオフノズル
を遮断するか、金型のゲート部に設けたニードル
バルブを閉弁とすることにより、ランナ部からゲ
ート部を通つて金型キヤビテイ部に流入する樹脂
補給を遮断することができ、ゲート部の樹脂の過
大応力の抑止、成形品重量及び寸法の変動を抑止
することによつて、目標とする成形品重量に向か
つて制御することが可能となる。
[実施例] 以下、図面と共に本発明による射出成形におけ
る保圧時間制御方法及びその装置の好適な実施例
について、詳細に説明する。
第1図から第4図迄は、本発明による射出成形
における保圧時間制御方法及びその装置を示すた
めのもので、第1図は装置の全体構成を示すブロ
ツク構成図、第2図は制御のフローチヤート、第
3図はキヤビテイ内樹脂温度、圧力の状態及び保
圧時間制御の関係を示す特性図、第4図は樹脂材
料のPvT特性と保圧時間制御の関連を示す特性
図である。
第1図において符号1で示されるものは、油圧
室2を有するシリンダであり、このシリンダ1内
には油圧室2のピストン3によつて軸方向に前後
進されるスクリユ4が設けられている。
前記スクリユ4は前記油圧室2に設けられた駆
動モータ5によつて回転すると共に、前記シリン
ダ1の先端には、溶融樹脂が溜まるスクリユ前部
1aが形成され、このスクリユ前部1aの先端に
は、樹脂温度センサ6を有するノズル7が設けら
れている。
前記ノズル7の先端には、ランナ部8a、ゲー
ト部8b及び金型キヤビテイ部8cを連通して有
する二分割形の金型8が設けられており、この金
型8には金型温度センサ9が設けられていると共
に、前記金型キヤビテイ部8cには樹脂圧力セン
サ10が設けられている。
前記各センサ6,9及び10からの樹脂温度信
号6a、金型温度信号9a及び樹脂圧力信号10
aは、各増幅器6b,9b及び10b並びにA/
D変換器6c,9c及び10cを介して制御装置
11の保圧時間演算処理部12に入力されると共
に、前記樹脂圧力信号10のみは同時に前記保圧
時間演算処理部12と接続された保圧制御部13
に入力されている。
前記保圧時間演算処理部12から保圧制御部1
3へは保圧停止指令12aが印加され、前記保圧
制御部13から保圧時間演算処理部12へは充填
−保圧切換信号13cが印加される。
前記保圧時間演算処理部12には、材料物性デ
ータ14aを出力するデータメモリ14及びゲー
トシール時間、成形品固化時間、比容積目標値、
保圧時間設定値等の第1設定データ15aを出力
する設定器15が接続されており、この設定器1
5からの保圧力、保圧時間設定値、充填−保圧切
換圧力等からなる第2設定データ15bは前記保
圧制御部13に入力されている。
前記保圧制御部13からは、保圧停止指令13
a及び圧力信号13bが出力され、この圧力信号
13bは、前記油圧室2に圧油を送るための電磁
リリーフ弁16に接続されている。
さらに、前記保圧時間演算処理部12及び保圧
制御部13には、シーケンス制御部17からの充
填開始指令17aが印加されている。
本発明による射出成形における保圧時間制御装
置は前述したように構成されており、以下に、そ
の方法について説明する。
まず、本発明による射出成形における保圧時間
制御方法及びその装置の動作を第2図のフローチ
ヤート及び第3図、第4図を用いて説明する。
第2図は、本発明の方法及び装置の作用の全体
の流れを示すフローチヤートである。
まず、ゲートシール時刻又は成形品固化時刻
は、成形運転中においては金型温度、ノズル部樹
脂温度の変動によつて、変動する。従つて、成形
運転中において、ゲートシール時刻又は成形品固
化時刻を求めるためには、金型温度、ノズル部の
樹脂温度の計測に基づいて、予め事前に求めてお
いたゲートシール時刻又は成形品固化時刻を補正
する必要がある。このための方法は次の様に行
う。
まず、予め、図示しない方法によりゲートシー
ル時刻又は成形品固化時刻を求め、該時刻を求め
た時点の金型温度、ノズル部の樹脂温度計測値も
求めておく。予め求めたゲートシール時刻又は成
形品固化時刻をt^img(sec)、該時刻を求めた時の
金型温度計測値をT^M(℃)、ノズル部樹脂温度平
均値をT^R(℃)とする。前記金型温度がTM、ノ
ズル部樹脂温度がTRとなつた時のゲートシール
時刻又は成形品固化時刻timgは近似的に次式で
表される。
timg=t^img+(∂tim/∂TM)(TM−T^M) TM=T^M+(∂tim/∂TR)(TR−T^R) TR=T^R −(式1) 但し、 (∂tim/∂TMTM=T^M (∂tim/∂TRTR=T^R は、TR,TMの近辺において、金型温度、樹脂温
度の変化に対するゲートシール時刻又は成形品固
化時刻の変化の割合を示す係数であり、予め求
め、設定しておく値である。又、該係数は、樹脂
材料、金型によつて変化する。但し、ゲートシー
ル時刻又は成形品固化時刻は充填−保圧切換時点
をOsecとした値である。
金型温度TMは、スクリユ4が前進を開始する
時つまり充填段階の開始時点に計測し、サンプル
ホールドした値である。
ノズル部7の樹脂温度TRは、充填段階の開始
から計測を行つてサンプルホールドを行い、充填
−保圧切換時点で計測を終了し、充填開始から充
填−保圧切換時点までの計測値を平均して求めた
値である。
前記金型キヤビテイ部8cのキヤビテイ内樹脂
温度TC(℃)は、金型温度計測値TM(℃)、ノズ
ル部樹脂温度平均値TR(℃)、予め設定された樹
脂材料の有効熱拡散係数aeff(mm2/sec)、成形品
の肉厚h(mm)と、充填−保圧切換時点を起点と
して計時された時間t(sec) とから次式によつて求める。
TC=TM+(TR−TM)・8/π2・exp(−aeff・π
2/h2・t)−(式2) 前記金型キヤビテイ部8cのキヤビテイ内樹脂
の比容積vc(cm3/g)は、樹脂材料の圧力−温度
−比容積の関係を示す第4図に記したPvT特性
データを、式により表したSpencer&Gilmoreの
式と、前記キヤビテイ内樹脂温度計算値TCと、
キヤビテイ内樹脂圧力の計測値(Kg/cm2)より、
次式に従つて求める。
vc=w+R′TC/(PC+πi) −(式3) 但し、w(cm3/g)は絶対0°における比容積を
示し、πi(Kg/cm3)は内部圧力と呼ばれるもので
ある。
また、R′(Kg/cm3/cm3・g・℃)は修正ガス定
数と呼ばれるものである。これらは全て、予め設
定される値である。
ゲートシール時刻の近傍区間△timg(sec)は、
ゲートシール又は成形品、固化時刻近辺で成形品
にヒケのでない範囲として予め求め、設定される
値である。
保圧時間近傍、つまり保圧をオフにする時間t
の近傍範囲、換言すれば保圧時間制御の領域とな
るゲートシール時刻近傍は、次式の範囲である。
timg−△timg<t<timg+△timg −(式4) 比容積の目標値vc(cm3/g)は、予め設定して
おく値である。
以上の下で、保圧時間制御のフローは、第2図
に示す通りである。すなわち、充填が開始される
と、金型温度TMを計測し(第1ステツプ:40)、
充填−保圧切換時点までノズル部樹脂温度TR1
計測し(第2ステツプ:41)、充填−保圧切換時
点で、保圧時間tの計時を開始(第3ステツプ:
42)すると共に、充填開始から充填−保圧切換時
点までのノズル部樹脂温度計測値を平均してノズ
ル部樹脂温度計測値の平均値TRを求める(第4
ステツプ:43)。
次に、金型温度計測値TM、ノズル部樹脂温度
平均値TRと予め設定されたt^img,T^M,T^R
(∂tim/∂TMTM=T^M,(∂tim/∂TR1TR1=T^Rより
、(式F1)に従 つてゲートシール時刻又は成形品固化時刻timg
を計算する(第5ステツプ:44)。保圧時間tが
ゲートシール又は成形品固化時刻近傍つまり、
timg−△timgからtimg+△timgの範囲に入つた
か否かを判定し(第6ステツプ:45)、該近傍範
囲に入つた場合は、前述の(式2)、(式3)に従
つて比容積vcを計算する(第7ステツプ:46)。
比容積vcが目標比容積vc以下になつたか、ある
いは保圧時間tがtimg+△timg以上になつた時
(第8ステツプ:47)、保圧を停止する(第9ステ
ツプ:48)。
これは第3図においては、例えばゲートシール
又は成形品固化時刻に目標比容積に到達した時は
に示す保圧時間となり、ゲートシール又は成形
品固化時刻の近傍の下側つまり保圧時間tが近傍
timg+△timgに達しても目標比容積に達しない
時はに示す保圧時間となり、tがtimg−△
timgに達した時に、目標比容積以下になつた時
はに示す保圧時間となる。これをPvT特性デ
ータ上にて示せば前述の,,の場合共、第
4図のa−1,a−2,a−3点にて保圧を停止
することになる。
次に、第1図に示すブロツク構成図に従つて本
発明による射出成形における保圧時間制御方法に
ついて説明する。
まず、シーケンス制御部17より制御装置11
に充填開始指令信号17aが入力されると、保圧
制御部13はスクリユ4を前進させるように、電
磁リリーフ弁16に圧力信号13bを出力する。
前記スクリユ4が前進すると、スクリユ前部1a
に溜められた溶融樹脂は金型8のランナ部8a、
ゲート部8bを経て金型キヤビテイ部8cに充填
される。前記保圧制御部13は予め設定器15で
設定された充填−保圧切換圧力15aA(第3図参
照)と、A/D変換器10cを介して入力される
キヤビテイ内樹脂圧力信号10aを比較し、キヤ
ビテイ内樹脂圧力が充填−保圧切換圧力に達する
と、充填−保圧切換信号13aを保圧時間演算処
理部12に出力する。また、前記保圧時間演算処
理部12は、シーケンス制御部17から充填開始
指令17aを入力すると、A/D変換器9cを通
して入力される金型温度信号9aサンプルホール
ドし、金型温度TMとして記憶しておく。また、
A/D変換器6cを通してノズル部の樹脂温度信
号6aを時々刻々入力して記憶する。前記保圧制
御部13から充填−保圧切換信号13cが入力さ
れると、記憶したノズル部樹脂温度を平均して、
ノズル部樹脂温度平均値TRを求める。これと共
に、保圧時間tの計時を開始し、さらに予め設定
器15にて設定されたゲートシール又は成形品固
化時刻Timg、及びTimgを求めた時点の金型温
度TM、ノズル部樹脂温度TRより、前述の(式
1)に従つてゲートシール又は成形品固化時刻
timgを求める。
次に、保圧段階にて、保圧制御部13は、予め
設定器15にて設定された保圧力に対応する圧力
信号13bを電磁リリーフ弁16に出力する。ま
た、保圧時間演算処理部12は、保圧時間tがゲ
ートシール又は成形品固化時刻の近傍timg−△
timg以上になつたか否かを判定し、該近傍時刻
を越えると、予めデータメモリ14に設定された
有効熱拡散率aeff、PvT特性データw,R′,πi
と、予め設定器15にて設定された成形品肉厚
h、及び、金型温度計測値TM、ノズル部樹脂温
度平均値TR、キヤビテイ内樹脂圧力計測値Pcと、
計時中の保圧時間tより、前述の(式2)、(式
3)に従つてキヤビテイ内樹脂温度Tc、キヤビ
テイ内樹脂比容積vcを求める。該比容積vcが予
め設定器15で設定された目標比容積vc以下に
達するか、保圧時間がゲートシール又は成形品固
化時刻の近傍範囲timg+△timgを越えると、保
圧制御部13に保圧停止指令12aを出力する。
これを受けて保圧制御部13は、電磁リリーフ弁
16に出力する圧力信号13bをオフにしてスク
リユ4の押圧力を解除すると共に、さらにシヤツ
トオフノズル(図示せず)を遮断するか、金型8
のゲート部8bに設けたニードル弁(図示せず)
を閉弁する場合のための信号として、保圧停止指
令信号13aを出力する。以上の動作で保圧段階
を終了し、冷却段階へと移行する。
さらに、前述のゲートシール又は成形品固化時
刻の近傍においては、ランナ部3aからゲート部
3bを経て金型キヤビテイ部3cに到る溶融樹脂
量は微小となつており、ゲートシール又は成形品
固化時刻の近傍でスクリユ押圧力を解除するか、
シヤツトオフノズルを遮断するか、金型3のゲー
ト部3bのニードル弁を閉弁することにより、金
型キヤビテイ部3cの樹脂補給を停止しても、成
形品にヒケの生ずる可能性は殆どなく、重量及び
寸法の変動のない安定した成形品を得ることがで
きる。従つて、前述のように保圧時間を調整して
成形品重量及び寸法の変動を抑えると云う本発明
による方法は従来にない全く新規なものである。
[発明の効果] 本発明による射出成形における保圧時間制御方
法及びその装置は、以上のように構成されている
ため、次のような効果を得ることができる。
すなわち、保圧段階において、ゲートシール時
刻又はキヤビテイ部固化時刻の近傍で成形品の比
容積が目標値に達した時点において、保圧を停止
することにより成形品比容積を制御するようにて
いるため、従来行われていた保圧時間をゲートツ
ール時間より長めに設定することにより発生して
いたゲート部樹脂の過大応力を抑え、且つ、成形
品重量・寸法の変動を抑えることができ、目標と
する成形品重量に向かつて制御することができ
る。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明による射出成形における保圧時間
制御方法及びその装置を示すためのもので、第1
図は装置の全体構成を示すブロツク構成図、第2
図は制御のフローチヤート、第3図はキヤビテイ
内樹脂温度、圧力の状態及び保圧時間制御の関係
を示す特性図、第4図は樹脂材料のPvT特性と
保圧時間制御の関連を示す特性図である。 1はスクリユ、1aはスクリユ前部、4はスク
リユ、6は樹脂温度センサ、6aは樹脂温度信
号、7はノズル部、8は金型、8aはランナ部、
8bはゲート部、8cは金型キヤビテイ部、9は
金型温度センサ、9aは金型温度信号、10は樹
脂圧力センサ、10aは樹脂圧力信号、11は制
御装置、12は保圧時間演算処理部、13は保圧
制御部、13aは保圧停止指令、14はデータメ
モリ、15は設定器である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 スクリユ4のスクリユ前部1aに溜められた
    溶融樹脂を前記スクリユ1の前進によつて金型8
    のゲート部8bを介して金型キヤビテイ部8cに
    充填し、前記金型キヤビテイ部8cに溶融樹脂が
    充満した時点である充填完了時からキヤビテイ内
    溶融樹脂の冷却による固化収縮を補うため、前記
    スクリユ4を押圧するための保圧段階において、 前記ゲート部8bの溶融樹脂が固化し前記金型
    8のランナ部8aから金型キヤビテイ部8cへの
    樹脂補給が途絶える時刻すなわちゲートシール時
    刻又は前記金型キヤビテイ部8cの樹脂が固化し
    前記ゲート部8bから金型キヤビテイ部8cへの
    樹脂補給が途絶える時刻すなわち成形品固化時刻
    を予め求めて設定する第1工程と、前記ゲートシ
    ール時刻又は成形品固化時刻の近傍の前後範囲を
    予め設定する第2工程と、前記保圧段階の開始か
    ら時間の計時を開始し、前記時間が予め設定され
    たゲートシール時刻又は成形品固化時刻の近傍範
    囲に達した時点から、キヤビテイ内樹脂圧力、金
    型温度及びノズル部樹脂温度の計測に基づいてキ
    ヤビテイ内樹脂温度の計算及びキヤビテイ内樹脂
    の比容積の計算を開始する第3工程と、前記比容
    積が予め設定された目標比容積以下に達するか又
    は計時された前記時刻がゲートシール時刻又は成
    形品固化時刻の近傍範囲を越えた時に前記ランナ
    部8aから前記金型キヤビテイ部8cへの溶融樹
    脂の補給を停止する第4工程とからなることを特
    徴とする射出成形における保圧時間制御方法。 2 金型8の金型キヤビテイ部8cに設けられキ
    ヤビテイ内樹脂圧力を検出するための樹脂圧力セ
    ンサ10と、前記金型8に設けられた金型温度セ
    ンサ9と、前記金型8に溶融樹脂を注入するノズ
    ル部7に設けられた樹脂温度センサ6と、前記各
    センサ6,9,10からの樹脂圧力信号10a、
    金型温度信号9a及び樹脂温度信号6aを入力す
    るための制御装置11と、前記各信号6a,9
    a,10aをA/D変換するためのA/D変換器
    6c,9c,10cと、前記溶融樹脂の樹脂材料
    に関する有効熱拡散係数及びPvT特性データを
    記憶するためのデータメモリ14と、前記制御装
    置11に設けられ保圧力、ゲートシール時刻又は
    成形品固化時刻、ゲートシール時刻又は成形品固
    化時刻の近傍の前後範囲及び目標比容積などを設
    定するための設定器15と、前記キヤビテイ内樹
    脂圧力が予め設定された充填−保圧切換圧力に達
    したか否かを判定し、前記充填−保圧切換圧力に
    達した時点から予め設定された保圧力設定値に対
    応する圧力信号13bを電磁リリーフ弁16に出
    力するための保圧制御部13と、前記各信号6
    a,9a,10aに基づく樹脂圧力計測値、金型
    温度計測値及び樹脂温度計測値を入力し、前記デ
    ータメモリ14、設定器15及び保圧制御部13
    に接続された保圧時間演算処理部12とを備え、
    前記保圧時間演算処理部12から出力される保圧
    停止指令13aにより前記金型8のランナ部8a
    から金型キヤビテイ部8cへの樹脂補給を停止す
    るように構成したことを特徴とする射出成形にお
    ける保圧時間制御装置。
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