JPH0513732U - 貼着シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 平滑面に粘着剤を用いないで貼着−剥離を行
なうことができ、剥離後に貼着面の接着剤による汚損を
生じない貼着シートを得ること。 【構成】 シート状物の片面に吸盤機構により平滑面に
貼着しうる微小凹部を多数備えた発泡シート層を接合す
る。 【効果】 平滑面に粘着剤を用いることなく、吸盤機構
によりシート類を貼着することができ、防汚シート等と
して用いた場合、基材の粘着剤による汚損を防ぐことが
できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は壁面や、台所のステンレス天板、ステンレス壁面、あるいはホワイト ボード面などに比較的強い力で貼着することができ、かつ、不要となった際には 容易に剥離することができる貼着、脱着が容易なシートに関するものであり、こ のシートは台所等の壁面や換気扇の羽根に適用する際には、汚れ防止シートとし て、その他の場合には表示シートとして利用できるものである。

【０００２】

【従来の技術】

台所の壁やレンジまわりの汚染防止には実開平２−１４７７１１号公報に示さ れる如く、離面が離型粘着性を備えたシートを接着し、該シートの表面に油の飛 沫などを付着させ用済後このシートを剥離廃棄する方法が取られている。 また、換気扇の羽根の汚染防止法としては離型性塗膜を形成し、やはり用済後 、この塗膜を剥離除去した後、羽根の再塗装を行なう方法もとられている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来法のうち、コーティング材を要防汚面に塗布する方法は防汚膜を形成 するのにかなりの時間を要し、未乾燥状態で防汚処理した機器を使用することが できないという不便がある。

【０００４】 粘着シートを防汚面に貼着する方法は機材表面がステンレスなどの如き離型性 を有しているものであるときは有効に作用するが、壁や、塗膜面上へ当該シート の貼着して使用し、用済後、剥離すると壁や塗膜の一部が剥れるという難点があ り、この粘着シートの貼着面は十分に選定しなければならばいという難点がある 。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

そこで、本考案者らは従来開発された貼着シートの有する難点を解決し得た新 規な貼着シートを開発すべく検討した結果本考案を完成したものであり、その要 旨とするところは、シート状物の離面に吸盤機構により平滑面に貼着しうる機能 を備えた多数の微小吸着部を備えた発泡樹脂層を設けたことを特徴とする貼着シ ートにある。

【０００６】 以下、図面により本考案を詳しく説明する。 図１は、本考案の貼着シートの断面図であり、同図中１は本考案の貼着シート であり、２はシート状物を、３は吸着機構により平滑面に貼着しうる発泡シート 層であり、４は発泡シート層中の発泡部を、５は吸着機構を備えた微小吸着部で あり、通常、吸盤状凹部にて構成されている。

【０００７】 図２は本考案の貼着シートを要貼着面に貼着した状態を示す断面図である。同 図中２１は本考案の貼着シートを、２２はシート状物を、２３は吸着機能を備え た発泡シート層を、２６は貼着シート２１の要貼着面である。

【０００８】 図２に示す如く、本考案の貼着シートは要貼着面に押圧することにより吸盤状 の微小凹部は変形しその内部が減圧となって要貼着面に強い力で貼着されるので あり、粘着剤を用いた貼着シートの如く、粘着剤による汚損がないという大きな 利点を有している。

【０００９】 本考案を実施するに際して用いるシート状物とは、当該シート状物の用途によ り種々のものを用いることができ、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン 、ポリエチレン、ＭＢＳ樹脂等のプラスチック製シートまたはフィルムやこれら シート類の金属蒸着品、アルミホイル、アルミシートなどの金属シート類、液体 飛沫の吸着特性に優れた布状シート類や紙類を上げることができる。

【００１０】 本考案を実施するに際して用いる吸盤機能により貼着しうる機能を備えた発泡 シートはアクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリブタジエン樹脂等の柔軟性良好 な樹脂にて構成されており、その面には微小な吸盤状の凹部を多数備えた発泡対 である。

【００１１】

【実施例】

以下実施例により本考案を更に詳細に説明する。 ［実施例１］ 図１に示す如くポリエチレンシートをシート状物１として用いこのシートの片 面にアクリル系発泡樹脂層を設け、その表面に吸着機能を備えた微小吸着部５を 多数均一に発生させ、本考案の貼着シートとした。 このシートをステンレス板面に貼着し１１０℃で８時間、次いで常温で１６時 間放置するという操作を５回繰り返したが、ステンレス板面への貼着特性は良好 に保たれておりステンレス板面の汚れは全く認められなかった。 上記と同様の方法で１１０℃を１５０℃に変えて試みたが同じくステンレス板 面への貼着特性は良好に保たれておりステンレス板面の汚れは全く認められなか った。 また、貼着シートのシート状物面に油の飛沫を吸着させた後、洗浄し、乾燥し て当該シートの貼着特性を判定したが、洗浄前後における貼着特性の変化は認め られなかった。

【００１２】

【考案の効果】

本考案の貼着シートは上述した如き構成を備えたものであり平滑面に押圧する ことにより容易に貼着することができ、台所等、油の飛沫で汚れ易いところに貼 るだけで防汚シートとして使用することができ、また、汚れた場合は洗浄して再 使用でき、しかも貼着能を備えた模造紙として、あるいは自動車等のフロントガ ラス内面に貼着することにより日除シートなどとして利用することができ、非常 に広い用途を有している。

【００１３】

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の貼着シートの断面図である。

【図２】本考案の貼着シートを平滑面に貼着した状態の
断面図である。

【符号の説明】

１、２１・・・貼着シート ２、２２・・・シート状物 ３、２３・・・貼着性を備えた発泡シート層 ４・・・・・・発泡部 ５、２５・・・貼着性微小凹部 ２６・・・・・貼着シート２１の要貼着面

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 シート状物の離面に吸盤機構により平滑
   面に貼着しうる機能を備えた多数の微小吸着部を備えた
   発泡樹脂層を設けたことを特徴とする貼着シート。