JPH0513710B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、内周面に多数のツボ穴の構成され
ている回転選別筒で、籾・玄米の混合米を選別す
る回転選別筒型の籾摺機の調節装置に関するもの
である。

［従来技術］ 脱ぷ部、摺落米風選部、内周面に多数のツボ穴
の構成されている回転選別筒で、籾・玄米の混合
米を選別する混合米選別部を有する籾摺機があ
る。この回転選別筒型の籾摺機にあつては、回転
選別筒で掻き上げられた玄米を受ける仕上米樋が
回転選別筒内に配置されていて、この仕上米樋に
は穀粒の受け面積を増減調節する仕上米調節弁が
設けられていると共に、回転選別筒内の被選別穀
粒量を層厚検出器で検出し、この検出結果に基づ
き脱ぷ部の籾供給調節弁を関連調節し、回転選別
筒内の穀粒量の適正化をはかるものである。

［発明が解決しようとする問題点］ このような籾摺機において、仕上米樋の仕上米
調節弁で玄米受け面積を増減調節して選別能率の
調節をしながら籾摺作業をするものであるが、こ
の回転選別筒での選別能率の増減調節に関連し
て、脱ぷ部での摺落米の量も増減変更し、摺落米
風選部に増減して供給される摺落米を適正に選別
するために、摺落米風選部の風量調節をしなけれ
ばならないという問題がある。従来装置では、こ
の仕上米樋の仕上米調節弁及び摺落米風選部の風
量調節を別々に行うものであるため、調節操作が
煩わしく、また、その関連調節が適正に行われに
くいという問題点があつた。

［問題を解決するための手段］ 上述の技術課題を解決するためのこの発明の技
術的手段は、脱ぷ部１、摺落米風選部４及び内周
面に多数のツボ穴の構成されている回転選別筒１
１で構成されている回転式混合米選別部を具備す
る籾摺機であつて、回転選別筒１１内の被選別穀
粒量を検出する層厚検出器２３と脱ぷ部１の籾供
給調節弁２６とを関連的に結合すると共に、回転
選別筒１１内に設けられていてソボ穴で掻き上げ
られた穀粒を受ける仕上米樋１６の仕上米調節弁
１６ａと摺落米風選部４の風力調節手段とを関連
的に調節することを特徴とする籾摺機の調節装置
の構成としたことである。

［発明の作用及び効果］ 回転選別筒１１のツボ穴で高く掻き上げられた
粒長の短い玄米を仕上米樋１６で受けながら、ま
た、層厚検出器２３による回転選別筒１１内の被
選別穀粒量の増減検出に関連して、脱ぷ部１の籾
供給調節弁２６の開閉度を関連的に減増調節しな
がら籾摺選別作業をする。このような籾摺選別過
程で、仕上米樋１６の仕上米調節弁１６ａを穀粒
受け面積増加側あるいは減少側に調節して、仕上
米樋１６の穀粒受け止め量が増減して回転選別筒
１１の選別能率を増減調節すると、仕上米樋１６
の回収量の増減に関連して回転選別筒１１の被選
別穀粒量も減増変化し、脱ぷ部１の籾供給調節弁
２６の開度も関連的に増減調節され、摺落米風選
部４で選別される摺落米が増減する。このような
場合にも、仕上米樋１６の仕上米調節弁１６ａの
増減調節と関連して摺落米風選部４の選別風量も
増減調節されるので、摺落米風選別４で摺落米の
風選を適正化しながら籾摺選別作業をすることが
できる。

［実施例］ 以下、図面に示すこの発明の実施例について説
明する。

まず、実施例の構成について説明する。１は脱
ぷ部で、この脱ぷ部１は、籾タンク２、一対の脱
ぷロール３，３等で構成されている。４は、摺落
米風選路で構成されている摺落米風選部で、前方
の吸引フアン室５により発生する選別風によつて
脱ぷ部１からの摺落米を風選し、軽い籾穀は吸引
フアン室５、排塵筒６を経て機外に排出され、ま
た、重い玄米・籾の混合米は下方の摺落米受樋７
に落下選別される。摺落米受樋７に落下した混合
米は、混合米揚穀機８で混合米受樋も兼ねている
供給樋１４の始端側へ搬送される構成である。

１０は、選別ケースで、この選別ケース１０内
には、内周面に多数のツボ穴のある回転選別筒１
１が、横軸回りに回転できるように供給側端部
（第１図で右側）および排出側端部（第１図で左
側）を駆動ローラ１２，１２で回転自在に支持さ
れている。この回転選別筒１１内には、供給ラセ
ン１３のある供給樋１４および仕上米ラセン１５
のある仕上米樋１６が横架されている。

この供給樋１４及び仕上米樋１６を回転選別筒
１１内に配設するにあたり、供給樋１４は第２図
に示すように回転選別筒１１の下方から上方へ回
転する掻き上げ側に配置され、仕上米樋１６は回
転選別筒１１の上方から下方へ回転する側に配置
されていて、回転選別筒１１のツボ穴で低く掻き
上げられた籾・玄米の混合米は、供給樋１４に落
下選別されて、供給ラセン１３で供給樋１４の終
端側に移送されるように構成されていて、供給樋
１４は混合米受樋の機能も兼ねている。仕上米樋
１６の排出側端部へ移送された玄米は、仕上米流
下筒１７、仕上米流穀板１８を経由して、仕上米
受樋１９に流下するように構成されていて、仕上
米受樋１９に流下した玄米は、仕上米揚穀機２０
を経て機外へ取出される構成である。回転選別筒
１１の排出側端部には、籾汲上げ筒体２１を連設
している。２２は、籾還元樋で、この籾還元樋２
２は、回転選別筒１１の籾汲上げ筒体２１の汲上
げ位置下方まで延出し、籾汲上げ筒体２１で汲上
げられた選別後の籾を、脱ぷ部１の籾還元タンク
部２ａに還元する機能をはたす。

２３は、回転選別筒１１内の供給側端部におけ
る供給樋１４の下方に配置されている層厚検出器
で、この層厚検出器２３は、選別ケース１０に軸
支されている層厚検出軸２４に固着されていて、
回転選別筒１１内における被選別穀粒量の大小に
より上下方向に回動するものであり、また、この
層厚検出軸２４の脱ぷ部１側端部は、アーム・ロ
ツド等で構成されている連動部材２５を経由して
脱ぷ部１の籾供給調節弁２６に連動連結されてい
て、層厚検出器２３が回転選別筒１１内の被選別
穀粒量の増加により上方に回動すると、籾供給調
節弁２６は閉鎖側に関連して調節されるものであ
る。

１６ａは、仕上米樋１６の上端部に回動自在に
支持されている仕上米調節弁で、この仕上米調節
弁１６ａは仕上米調節レバー２７の操作で上下回
動し、仕上米樋１６の穀粒受け面積を増減調節す
ることができる。

２８は、摺落米風選部４に設けた風力調節弁
で、この風力調節弁２８の軸部２８ａには風力調
節レバー２９をボルト３０で固着し、また、風力
調節弁２８の軸部２８ａには、調節アーム３１を
回動自在に軸支し、この調節アーム３１と風力調
節レバー２９との間には、両部材の連係位置を調
節するために、調節アーム３１に構成されている
一定の長さを有するギザギザの係止面３２ａ、風
力調節レバー２９側のバネ３２ａに係合する係合
突起３２ｃからなる風力調節部３２が構成されて
いる。また、この調節アーム３１と仕上米調節レ
バー２７との間を、連動ワイヤ３３で連動連結し
て、仕上米調節レバー２７で仕上米調節弁１６ａ
の開閉度を調節すると、摺落米風選部４の風力調
節弁２８が関連して調節されるように構成されて
いる。

次に、実施例の作用について説明する。籾摺作
業をする場合には、籾タンク２に原籾を供給し、
籾摺機の回転各部を駆動する。すると、籾タンク
２から脱ぷ部ロール３，３に供給された籾は、脱
ぷ作用を受け、摺落米は下方の摺落米風選部４で
吸引フアン室５からの選別風により選別されて、
籾殻は排塵筒６から機外へ排出され、また、玄米
および籾の混合米は、摺落米受樋７に落下選別さ
れて、混合米揚穀機８で回転選別筒１１側の供給
樋１４の始端部に揚上供給され、供給樋１４内の
供給ラセン１３で回転選別筒１１の供給側端部に
供給される。

次いで、混合米は第２図で時計方向へ回転して
いる回転選別筒１１のツボ穴で掻き上げられ、高
く汲み上げられた粒長の短い玄米は、仕上米樋１
６に落下選別され、低く汲み上げられた籾および
一部の玄米の混合米は、供給樋１４に落下選別さ
れる。供給樋１４に落下した未選別の混合米は、
供給ラセン１３で回転選別筒１１の供給側へ移送
供給され再選別される。また、仕上米樋１６に落
下選別された玄米は、仕上米ラセン１５で仕上米
流下筒１７に搬送され、仕上米流穀板１８を経て
仕上米受樋１９に落下する間に選別風で選別さ
れ、仕上米揚穀機２０で機外へ取り出される。

回転選別筒１１の排出側端部に送られた選別後
の籾は、隣接する籾汲上げ筒体２１に流入し、籾
汲上げ筒体２１で汲上げられ、上方の籾還元樋２
２に落下して脱ぷ部１の籾還元タンク２ａに還元
され、再度脱ぷ部１で脱ぷされる。

上述のようにして、籾摺選別作業が行なわれる
のであるが、回転選別筒１１での選別能率を上げ
るために、仕上米調節レバー２７を下方へ回転操
作し、仕上米調節弁１６ａを広げると、連動ワイ
ヤ３３、調節アーム３１、風力調節部３２、風力
調節レバー２９、ボルト３０、風力調節弁２８の
軸部２８ａを経由して、風力調節弁２８が反時計
方向に回動し、風力調節口３４が閉鎖側に調節さ
れ、摺落米風選部４の風量が増加調節される。

このように、回転選別筒１１の仕上米樋１６の
仕上米調節弁１６ａ及び風力調節弁２８が関連し
て調節されると、回転選別筒１１の被選別穀粒が
仕上米樋１６に多く回収されて回転選別筒１１内
の被選別穀粒が減少し、この減少状態を層厚検出
器２３が検出すると、層厚検出軸２４、連動部材
２５を経由して脱ぷ部１の籾供給調節弁２６が開
側に調節され、脱ぷ部１からの摺落米が増加す
る。このように脱ぷ部１からの摺落米が増加する
と、仕上米調節弁１６ａの調節と関連して摺落米
風選部４の選別風が増加調節されているため、摺
落米を適正に風選することができ、回転選別筒１
１での選別能力と摺落米風選部４での摺落米の選
別能力とを合致させて、円滑に籾摺選別作業をす
ることができる。

また、回転選別筒１１での選別能率を下げるた
めに、仕上米調節レバー２７を上方へ回動操作
し、仕上米調節弁１６ａを閉鎖側に回動すると、
連動ワイヤ３３、調節アーム３１、風力調節部３
２、風力調節レバー２９、ボルト３０、風力調節
弁２８の軸部２８ａを経由して風力調節弁２８が
時計方向に回動し、風力調節口３４が開口側に調
節され、摺落米風選部４の風量が減少調節され
る。このように、回転選別筒１１の仕上米樋１６
の仕上米調節弁１６ａ及び風力調節弁２８が調節
されると、回転選別筒１１の被選別穀粒の仕上米
樋１６への回収が減少し、回転選別筒１１内の被
選別穀粒量が増加し、この増加状態を層厚検出器
２３が検出すると、層厚検出軸２４、連動部材２
５を経由して脱ぷ部１の籾供給調節弁２６が閉側
に調節され、脱ぷ部１からの摺落米が減少するこ
とになる。しかし、仕上米調節弁１６ａの減少調
節と関連して摺落米風選部４の選別風が減少調節
されているため、摺落米を適正に風選することが
でき、回転選別筒１１での選別能力と摺落米風選
部４での摺落米の選別能力とを合致させて、円滑
に籾摺選別作業をすることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は、この発明の実施例を示すもので、第１
図は、側断面図、第２図は、切断背面図、第３図
は、斜視図、第４図は、切断背面図である。 符号の説明、１……脱ぷ部、２……籾タンク、
３……脱ぷロール、４……摺落米風選部、５……
吸引フアン室、６……排塵筒、７……摺落米受
樋、８……混合米揚穀機、１０……選別ケース、
１１……回転選別筒、１２……駆動ローラ、１３
……供給ラセン、１４……供給樋、１５……仕上
米ラセン、１６……仕上米樋、１６ａ……仕上米
調節弁、２３……層厚検出器、２４……層厚検出
軸、２５……連動部材、２６……籾供給調節弁、
２７……仕上米調節レバー、２８……風力調節
弁、２９……風力調節レバー、３０……ボルト、
３１……調節アーム、３２……風力調節部、３３
……連動ワイヤ、３４……風力調節口。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 脱ぷ部１、摺落米風選部４及び内周面に多数
   のツボ穴の構成されている回転選別筒１１で構成
   されている回転式混合米選別部を具備する籾摺機
   であつて、回転選別筒１１内の被選別穀粒量を検
   出する層厚検出器２３と脱ぷ部１の籾供給調節弁
   ２６とを関連的に結合すると共に、回転選別筒１
   １内に設けられていてツボ穴で掻き上げられた穀
   粒を受ける仕上米樋１６の仕上米調節弁１６ａと
   摺落米風選部４の風力調節手段とを関連的に調節
   することを特徴とする籾摺機の調節装置。