JPH0513681A - 過電流保護回路と半導体装置 - Google Patents
過電流保護回路と半導体装置Info
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- JPH0513681A JPH0513681A JP20499891A JP20499891A JPH0513681A JP H0513681 A JPH0513681 A JP H0513681A JP 20499891 A JP20499891 A JP 20499891A JP 20499891 A JP20499891 A JP 20499891A JP H0513681 A JPH0513681 A JP H0513681A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 簡単に負荷に直列に接続することができ、遮
断特性を負荷に合わせて、速動形にも、遅延形にもで
き、別電源を必要としない、N型・P型の接合形電界効
果半導体による交流形過電流保護回路とその半導体装置
を提供すること。 【構成】 N型接合形電界効果半導体2のソースとP型
接合形電界効果半導体3のソースとを接続し、P型接合
形電界効果半導体3のドレインとN型接合形電界効果半
導体4のソースとを接続し、N型接合形電界効果半導体
2のゲートは抵抗等を通じてN型接合形電界効果半導体
4のドレインに接続し、N型接合形電界効果半導体4の
ゲートは抵抗等を通じてN型接合形電界効果半導体2の
ドレインに接続し、P型接合形電界効果半導体3のゲー
トは一方の抵抗等を通じてN型接合形電界効果半導体2
のドレインに接続し、同時に、他方の抵抗等を通じてN
型接合形電界効果半導体4のドレインに接続してなる交
流形の過電流保護回路である。
断特性を負荷に合わせて、速動形にも、遅延形にもで
き、別電源を必要としない、N型・P型の接合形電界効
果半導体による交流形過電流保護回路とその半導体装置
を提供すること。 【構成】 N型接合形電界効果半導体2のソースとP型
接合形電界効果半導体3のソースとを接続し、P型接合
形電界効果半導体3のドレインとN型接合形電界効果半
導体4のソースとを接続し、N型接合形電界効果半導体
2のゲートは抵抗等を通じてN型接合形電界効果半導体
4のドレインに接続し、N型接合形電界効果半導体4の
ゲートは抵抗等を通じてN型接合形電界効果半導体2の
ドレインに接続し、P型接合形電界効果半導体3のゲー
トは一方の抵抗等を通じてN型接合形電界効果半導体2
のドレインに接続し、同時に、他方の抵抗等を通じてN
型接合形電界効果半導体4のドレインに接続してなる交
流形の過電流保護回路である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、負荷である回路を過電
流から保護するための接合形電界効果半導体による過電
流保護回路と半導体装置に関するものである。
流から保護するための接合形電界効果半導体による過電
流保護回路と半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】負荷に直列に接続して過電流から負荷を
保護する装置として、ヒューズやブレーカー、また、サ
イリスター等の保護回路が使用されている。
保護する装置として、ヒューズやブレーカー、また、サ
イリスター等の保護回路が使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ヒューズは、過電流が
流れると溶断するために、その度に、交換しなければな
らない。ブレーカーは遮断速度が遅いために、速動性を
必要とする回路には使用できない。サイリスター等の保
護回路は、負荷に直列に接続するだけでなく、この保護
回路を制御するための別電源が必要である。このため
に、この保護回路は、ヒューズやブレーカーのように必
要なところに簡単に、負荷に直列に接続して使用するこ
とができない。本発明は、ヒューズやブレーカーのよう
に、必要なところに簡単に負荷に直列に接続することが
でき、過電流が流れるたびに交換する必要がなく、遮断
特性を負荷に合わせて、速動形にも、遅延形にもでき、
別電源を必要としない、N型・P型の接合形電界効果半
導体による交流形過電流保護回路とその半導体装置を提
供することを目的としている。
流れると溶断するために、その度に、交換しなければな
らない。ブレーカーは遮断速度が遅いために、速動性を
必要とする回路には使用できない。サイリスター等の保
護回路は、負荷に直列に接続するだけでなく、この保護
回路を制御するための別電源が必要である。このため
に、この保護回路は、ヒューズやブレーカーのように必
要なところに簡単に、負荷に直列に接続して使用するこ
とができない。本発明は、ヒューズやブレーカーのよう
に、必要なところに簡単に負荷に直列に接続することが
でき、過電流が流れるたびに交換する必要がなく、遮断
特性を負荷に合わせて、速動形にも、遅延形にもでき、
別電源を必要としない、N型・P型の接合形電界効果半
導体による交流形過電流保護回路とその半導体装置を提
供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1のN型接
合形電界効果半導体(以下N型FETと略す)のソース
とP型接合形電界効果半導体(以下P型FETと略す)
のソースとを接続し、P型FETのドレインと第2のN
型FETのソースとを接続し、第1のN型FETのゲー
トは抵抗等を通じて第2のN型FETのドレインに接統
し、第2のN型FETのゲートは抵抗等を通じて第1の
N型FETのドレインに接続し、P型FETのゲートは
一方の抵抗等を通じて第1のN型FETのドレインに接
続し、同時に、他方の抵抗等を通じて第2のN型FET
のドレインに接統してなる交流形の過電流保護回路であ
る。そして、その交流形の過電流保護回路を1つにまと
めた半導体装置において、交流の両方向の電流に対して
同じ遮断特性をもつために、過電流保護回路の第1のN
型FETの領域と第2のN型FETの領域を隣合わせに
配置する。また、第1のN型FETを2つの領域に分け
て、第2のN型FETの領域の両側に配置する。また、
第1のN型FETを2つの領域に分け、第2のN型FE
Tも2つの領域に分けて、第1のN型FETの領域と第
2のN型FETの領域を交互に隣合わせて配置する。
合形電界効果半導体(以下N型FETと略す)のソース
とP型接合形電界効果半導体(以下P型FETと略す)
のソースとを接続し、P型FETのドレインと第2のN
型FETのソースとを接続し、第1のN型FETのゲー
トは抵抗等を通じて第2のN型FETのドレインに接統
し、第2のN型FETのゲートは抵抗等を通じて第1の
N型FETのドレインに接続し、P型FETのゲートは
一方の抵抗等を通じて第1のN型FETのドレインに接
続し、同時に、他方の抵抗等を通じて第2のN型FET
のドレインに接統してなる交流形の過電流保護回路であ
る。そして、その交流形の過電流保護回路を1つにまと
めた半導体装置において、交流の両方向の電流に対して
同じ遮断特性をもつために、過電流保護回路の第1のN
型FETの領域と第2のN型FETの領域を隣合わせに
配置する。また、第1のN型FETを2つの領域に分け
て、第2のN型FETの領域の両側に配置する。また、
第1のN型FETを2つの領域に分け、第2のN型FE
Tも2つの領域に分けて、第1のN型FETの領域と第
2のN型FETの領域を交互に隣合わせて配置する。
【0005】
【作用】上記のように構成された過電流保護回路は、第
1のN型FETのドレインがプラス、第2のN型FET
のドレインがマイナスの過電流が流れる時、P型FET
における電位差が第1のN型FETのゲート電圧にな
り、第1のN型FETにおける電位差がP型FETのゲ
ート電圧になるために、過電流が流れて、第1のN型F
ET、P型FETにおける電位差が大きくなると、それ
によりP型FET、第1のN型FETのゲート電圧が大
きくなり、そして、各FETのゲート電圧が大きくなる
と、また、それぞれのFETにおける電位差が大きくな
ることを、繰り返して過電流を遮断する。同様に、第2
のN型FETがプラス、第1のN型FETがマイナスの
過電流が流れる時、P型FETにおける電位差が第2の
N型FETのゲート電圧になり、第2のN型FETにお
ける電位差がP型FETのゲート電圧になって、過電流
を遮断する。そして、その交流形の過電流保護回路を1
つにまとめた半導体装置において、過電流保護回路の第
1のN型FETの領域と第2のN型FETの領域を、同
じ特性をもって形成できるように互いに隣合わせて配置
する。また、第1のN型FETを2つの領域に分けて、
第2のN型FETの領域の両側に配置する。また、第1
のN型FETを2つの領域に分け、第2のN型FETも
2つの領域に分けて、第1のN型FETの領域と第2の
N型FETの領域を交互に隣合わせて配置することによ
り、交流の両方向の電流に対して同じ遮断特性をもった
過電流保護半導体装置が形成できる。
1のN型FETのドレインがプラス、第2のN型FET
のドレインがマイナスの過電流が流れる時、P型FET
における電位差が第1のN型FETのゲート電圧にな
り、第1のN型FETにおける電位差がP型FETのゲ
ート電圧になるために、過電流が流れて、第1のN型F
ET、P型FETにおける電位差が大きくなると、それ
によりP型FET、第1のN型FETのゲート電圧が大
きくなり、そして、各FETのゲート電圧が大きくなる
と、また、それぞれのFETにおける電位差が大きくな
ることを、繰り返して過電流を遮断する。同様に、第2
のN型FETがプラス、第1のN型FETがマイナスの
過電流が流れる時、P型FETにおける電位差が第2の
N型FETのゲート電圧になり、第2のN型FETにお
ける電位差がP型FETのゲート電圧になって、過電流
を遮断する。そして、その交流形の過電流保護回路を1
つにまとめた半導体装置において、過電流保護回路の第
1のN型FETの領域と第2のN型FETの領域を、同
じ特性をもって形成できるように互いに隣合わせて配置
する。また、第1のN型FETを2つの領域に分けて、
第2のN型FETの領域の両側に配置する。また、第1
のN型FETを2つの領域に分け、第2のN型FETも
2つの領域に分けて、第1のN型FETの領域と第2の
N型FETの領域を交互に隣合わせて配置することによ
り、交流の両方向の電流に対して同じ遮断特性をもった
過電流保護半導体装置が形成できる。
【0006】
【実施例】本発明の過電流保護回路の実施例を、図1に
より詳細に説明する。N型FET1のソースとN型FE
T2のドレインとを接続し、N型FET2のソースとP
型FET3のソースとを接続し、P型FET3のドレイ
ンとN型FET4のソースとを接続し、N型FET4の
ドレインとN型FET5のソースとを接続する。N型F
ET2,4とP型FET3のピンチオフ電圧とコンダク
タンスは、絶対値において、ほぼ同じ大きさの特性であ
り、N型FET1,5のピンチオフ電圧とコンダクタン
スは、絶対値において、N型FET2,4とP型FET
3のピンチオフ電圧とコンダクタンスより大きい特性で
ある。そして、N型FET1のゲートはN型FET2の
ゲートと接続し、N型FET2のゲートは、抵抗28を
通じてP型FET6のドレインに接続し、P型FET6
のソースはN型FET7のソースに接続し、N型FET
7のドレインはN型FET4のドレインに接続する。P
型FET6のゲートは抵抗26を通じてN型FET7の
ドレインに接続し、N型FET7のゲートは抵抗27を
通じてP型FET6のドレインに接続する。抵抗29と
両方向ツェナー・ダイオード30を直列に接続して抵抗
28に並列に接続する。コンデンサー16をN型FET
2のゲートとドレインの間に接続する。N型FET5の
ゲートはN型FET4のゲートと接続し、N型FET4
のゲートは、抵抗23を通じてP型FET9のドレイン
に接続し、P型FET9のソースはN型FET8のソー
スに接続し、N型FET8のドレインはN型FET2の
ドレインに接統する。P型FET9のゲートは抵抗21
を通じてN型FET8のドレインに接続し、N型FET
8のゲートは抵抗22を通じてP型FET9のドレイン
に接続する。抵抗25と両方向ツェナー・ダイオード2
4を直列に接続して抵抗23に並列に接続する。コンデ
ンサー17をN型FET4のゲートとドレインとの間に
接統する。P型FET3のゲートはN型FET12のド
レインに接続し、N型FET12のソースはP型FET
11のソースに接続し、P型FET11のドレインは抵
抗35を通じてN型FET2のドレインに接続し、N型
FET12のゲートは抵抗34を通じてP型FET11
のドレインに接続し、P型FET11のゲートは抵抗3
3を通じてN型FET12のドレインに接続する。同時
に、P型FET3のゲートはN型FET13のドレイン
に接続し、N型FET13のソースはP型FET14の
ソースに接続し、P型FET14のドレインは抵抗38
を通じてN型FET4のドレインに接続し、N型FET
13のゲートは抵抗37を通じてP型FET14のドレ
インに接続し、P型FET14のゲートは抵抗36を通
じてN型FET13のドレインに接続する。そして、両
方向ツェナー・ダイオード40と抵抗41を直列に接続
してN型FET2のドレインとソースの間に接続する。
両方向ツェナー・ダイオード42と抵抗43を直列に接
続してP型FET3のソースとドレインの間に接続す
る。抵抗44と両方向ツェナー・ダイオード45を直列
に接続してN型FET4のソースとドレインの間に接続
する。そして、図1はN型FET1のドレインを外部へ
の端子Aとし、N型FET5のドレインを外部への端子
Bとした過電流保護回路である。この接続により、端子
Aにプラス、端子Bにマイナスの電圧VABがかかる
時、P型FET3における電位差は、N型FET1,2
のゲート電圧になり、N型FET2における電位差は、
P型FET3のゲート電圧になる。そして、端子Aにマ
イナス、端子Bにプラスの電圧VABがかかる時、P型
FET3における電位差は、N型FET4,5のゲート
電圧になり、N型FET4における電位差は、P型FE
T3のゲート電圧になる。このために、端子AB間に電
圧VABがかかって、端子Aがプラス、端子Bがマイナ
スの場合、電圧VABが徐々に大きくなると、N型FE
T1,2,4,5とP型FET3を流れる電流I
ABは、徐々に大きくなる。しかし、N型FET2にお
ける電位差が大きくなると、P型FET3のゲート電圧
が大きくなり、同様に、P型FET3における電位差が
大きくなると、N型FET2のゲート電圧が大きくなる
ように接続されているために、電圧VABがさらに大き
くなって、N型FET2とP型FET3における電位差
が大きくなり、N型FET2とP型FET3のゲート電
圧が、ある程度の値近くになるまでは、電流IABは大
きくなるが、しかし、N型FET2とP型FET3のゲ
ート電圧が、ある程度の値に近づくと、N型FET2と
P型FET3は電流IABが大きくなるのを抑え、N型
FET2とP型FET3のゲート電圧が、ある程度の値
になると、N型FET2とP型FET3は電流IABを
減らすようになる。そして、N型FET2のゲートに
は、コンデンサー16と抵抗28が接続されているた
め、N型FET2とP型FET3が電流IABを減らす
ようになると、N型FET2とP型FET3のゲート電
圧は、ある遅延時間をもってそれぞれのピンチオフ電圧
に達して、電流IABを遮断する。このように、電流I
ABはある値の大きさまでは流れるが、ある値以上の大
きな異常電流が流れると、N型FET2とP型FET3
のそれぞれにおける電位差が大きくなり、それによりN
型FET2とP型FET3のそれぞれのゲート電圧が大
きくなり、そして、ゲート電圧が大きくなると、また、
その電位差が大きくなり、また、ゲート電圧が大きくな
ることを、N型FET2とP型FET3は互いに作用し
合って繰り返し、そして、ある遅延時間をもって遮断す
る。これにより、この過電流保護回路は異常電流をある
遅延時間をもって遮断し、過電流保護のはたらきをす
る。そして、N型FET2とP型FET3が異常電流を
遮断すると、電源電圧がN型FET2とP型FET3に
かかってくるが、N型FET1のピンチオフ電圧より大
きい電源電圧がかかると、N型FET1のゲート電圧が
N型FET1のピンチオフ電圧より大きくなりN型FE
T1が遮断して、電源電圧の大部分はN型FET1にか
かり、N型FET2とP型FET3には、大きな電源電
圧はかからない。同様に、端子AB間に電圧VABがか
かって、端子Aがマイナス、端子Bがプラスの場合は、
N型FET4とP型FET3が互いに作用し合って異常
電流をある遅延時間をもって遮断する。また、N型FE
T4とP型FET3が異常電流を遮断すると、電源電圧
の大部分はN型FET5にかかり、N型FET4とP型
FET3には、大きな電源電圧はかからない。コンデン
サー16,17と抵抗28,23の大きさを変えること
により、遮断特性を速動形あるいは遅延形にすることが
できる。また、N型FET2のゲートの抵抗28とN型
FET4のドレインの間に接続されているP型FET6
とN型FET7は、端子Aがプラス、端子Bがマイナス
の時、抵抗28,29を流れる電流をN型FET4のド
レインに流すが、端子Aがマイナス、端子Bがプラスの
時、P型FET6とN型FET7は遮断してN型FET
4のドレインから抵抗28,29に電流が流れるのを防
ぐはたきをする。P型FET6のソースはN型FET7
のソースに接続し、P型FET6のゲートは抵抗26を
通じてN型FET7のドレインに接続し、N型FET7
のゲートは抵抗27を通じてP型FET6のドレインに
接続しているために、P型FET6からN型FET7へ
流れる電流に対しては、低抵抗状態になるが、N型FE
T7からP型FET6へ流れる電流に対しては、高抵抗
状態あるいは遮断状態になる。従って、電圧VABがか
かって、端子Aがプラス、端子Bがマイナスの時、抵抗
28を流れる電流は、低抵抗状態のP型FET6とN型
FET7を通って、N型FET4のドレインに流れる
が、端子Aがマイナス、端子Bがプラスの時、抵抗28
を直接N型FET4のドレインに接続すると仮定した場
合に、N型FET4のドレインから抵抗28に通常流れ
る電流より、N型FET7からP型FET6に流すこと
ができる電流容量を小さく設定すれば、端子Aがマイナ
ス、端子Bがプラスの電圧VABがかかった時、N型F
ET7とP型FET6は遮断状態になり、N型FET4
のドレインから抵抗28に電流が流れるのを防ぐことが
できる。同様にして、N型FET4のゲートの抵抗23
とN型FET2のドレインの間に接続されているP型F
ET9とN型FET8は、電圧VABがかかって、端子
Aがマイナス、端子Bがプラスの時、抵抗23,25を
流れる電流をN型FET2のドレインに流すが、端子A
がプラス、端子Bがマイナスの時、P型FET9とN型
FET8は遮断してN型FET2のドレインから抵抗2
3,25に電流が流れるのを防ぐはたらきをする。この
ことにより、交流の異常電流が流れ、端子Aがプラス、
端子Bがマイナスで、N型FET1,2が遮断すると、
コンデンサー16に蓄えられたN型FET1,2のゲー
ト電圧は、端子Aがマイナス、端子Bがプラスの周期に
なっても放電されず、保持されるために、端子Aがプラ
ス、端子Bがマイナスの次の周期までN型FET1,2
の遮断状態が保持でき、周期ごとに尖頭状のパルスが流
れることがなく交流の異常電流を遮断することができ
る。同様に、N型FET4,5のゲート電圧もコンデン
サー17に蓄えられて放電されないため、N型FET
4,5は次の周期まで遮断状態を保持することができ
る。また、P型FET3のゲートに接統されているP型
FET11とN型FET12、そして、P型FET14
とN型FET13は、電圧VABがかかって、端子Aが
プラス、端子Bがマイナスの時、P型FET11とN型
FET12は低抵抗状態になり、P型FET14とN型
FET13は高抵抗状態あるいは遮断状態になるため、
P型FET3のゲートは抵抗35を通じてN型FET2
のドレインに接続されたことになり、端子Aがマイナ
ス、端子Bがプラスの時、P型FET11とN型FET
12は高抵抗状態あるいは遮断状態になり、P型FET
14とN型FET13は低抵抗状態になるため、P型F
ET3のゲートは抵抗38を通じてN型FET4のドレ
インに接続されたことになる。これにより、P型FET
3は、交流の両方向の異常電流を遮断することができ
る。この過電流保護回路の遮断特性を図5に示す。ま
た、この実施例の過電流保護回路は、コンデンサー16
と抵抗28、あるいは、コンデンサー17と抵抗23に
よって、負荷回路に許容される範囲の短時間のあまり大
きくない異常電流は流すことができる遅延性がある。し
かし、極端に大きな異常電流を遅延性をもって遮断する
と、負荷回路が壊れる場合があるため、極端に大きな異
常電流に対しては、速く遮断する速動性が必要である。
このために、低抵抗の抵抗29と両方向ツェナー・ダイ
オード30とを直列に接続したものを、N型FET2の
ゲートに接続した高抵抗の抵抗28に並列に接続するこ
とにより、端子Aがプラス、端子Bがマイナスの極端に
大きな異常電流が流れて、高抵抗の抵抗28における電
圧降下が両方向ツェナー・ダイオード30のツェナー電
圧以上になると、両方向ツェナー・ダイオード30は導
通し、コンデンサー16の充電電流は低抵抗の抵抗29
を通じて流れるので、速く遮断することができる。同様
に、端子Aがマイナス、端子Bがプラスの極端に大きな
異常電流に対しても、低抵抗の抵抗25と両方向ツェナ
ー・ダイオード24とを直列に接続したものを、N型F
ET4のゲートに接続した高抵抗の抵抗23に並列に接
続することにより、速く遮断することができる。そし
て、両方向ツェナー・ダイオードのツェナー電圧を変え
ることにより、遮断特性が遅延性から速動性に変わる異
常電流の大きさを調整することができる。また、両方向
ツェナー・ダイオード40と抵抗41を直列に接続して
N型FET2のドレインとソースの間に接続することに
よって、大きな異常電流が流れてもN型FET2におけ
る電位差を、両方向ツェナー・ダイオード40のツェナ
ー電圧と抵抗41における電圧降下との和の大きさ以下
にすることができる。同様に、両方向ツェナー・ダイオ
ード42と抵抗43を直列に接続してP型FET3のソ
ースとドレインの間に接続することによって、大きな異
常電流が流れてもP型FET3における電位差を、両方
向ツェナー・ダイオード42のツェナー電圧と抵抗43
における電圧降下との和の大きさ以下にすることができ
る。抵抗44と両方向ツェナー・ダイオード45を直列
に接続してN型FET4のソースとドレインの間に接続
することによって、大きな異常電流が流れてもN型FE
T4における電位差を、両方向ツェナー・ダイオード4
5のツェナー電圧と抵抗44における電圧降下との和の
大きさ以下にすることができる。図1の過電流保護回路
では、両方向ツェナー・ダイオードを使用しているが、
これらの両方向ツェナー・ダイオードをパンチスルー現
象を利用した素子に置き換えて過電流保護回路を構成す
ることもできる。そのパンチスルー現象を利用した素子
の実施例を図2から図4において、説明する。図3は、
例えば、図1の低抵抗の抵抗29と両方向ツェナー・ダ
イオード30を直列に接続して高抵抗の抵抗28に並列
に接続したものと、同じはたらきをするように、パンチ
スルー現象を利用して1個の素子にまとめた可変抵抗素
子の表面図である。図2は、図3の素子を線KLで切っ
た断面図である。図3により説明する。P型シリコン基
板51に熱拡散法あるいはイオン注入法を用いて、N型
領域52,53,54を形成する。図3のように、N型
領域52は高抵抗の抵抗になるように長く形成し、N型
領域53,54は低抵抗の抵抗になるように短く同じ長
さに形成する。次に、熱拡散法を用いて、N+型領域5
5,56,57,58を形成する。N+型領域55は、
N型領域52,53,54のそれぞれの一方の端に接続
するように形成する。N+型領域56はN型領域53の
他方の端に接続して、N+型領域57はN型領域54の
他方の端に接続して形成する。N+型領域58はN型領
域52の他方の端に接続し、そして、N+型領域56,
57に面して、N+型領域56,57からある決められ
た間隔を離して形成する。N型領域52は図1の抵抗2
8にあたり、並列に形成したN型領域53,54は図1
の抵抗29にあたり、N+型領域56,57とN+型領
域58は図1の両方向ツェナー・ダイオード30にあた
る。図2に示すように、N+型領域55は外部への一方
の端子Eで、図1の抵抗28の一方の端にあたり、N+
型領域58は外部への他方の端子Fで、抵抗28の他方
の端にあたる。この可変抵抗素子のはたらきについて説
明する。N+型領域56,57とN+型領域58との間
にある決められた電圧がかかると、P型シリコン基板5
1にできるN+型領域56,57による空乏層とN+型
領域58による空乏層がつながってパンチスルー現象を
起こすことができる間隔をもって、N+型領域56,5
7とN+型領域58を形成する。これにより、電流が流
れてN型領域52における電圧降下がある決められた値
より小さい範囲の電流は、N+型領域55から高抵抗の
抵抗であるN型領域52を通ってN+型領域58に流れ
るが、N型領域52における電圧降下がある決められた
値以上になる大きい範囲の電流は、N+型領域55から
低抵抗の抵抗であるN型領域53,54を通ってN+型
領域56,57に流れ、そして、パンチスルーによっ
て、N+型領域56,57からN+型領域58に流れ
る。従って、この素子は、端子EF間にかかる電圧があ
る値より小さい時は高抵抗の抵抗として機能し、電圧が
ある値以上の時は低抵抗の抵抗として機能する。低抵抗
のN型領域は、図3においては2個並列に形成している
が、必要に応じて増減することができる。次に、パンチ
スルー現象を利用した可変抵抗素子の別の実施例を図4
により説明する。図3においては、N型領域53とN型
領域54は同じ長さで同じ抵抗値であり、N+型領域5
6とN+型領域58の間隔と、N+型領57とN+型領
域58の間隔は、同じであるが、図4においては、N型
領域62はN型領域61より短く小さい抵抗値であり、
N+型領域64とN+型領域58の間隔は、N+型領域
63とN+型領域58の間隔より広く形成する。そし
て、N+型領域65,66は、パンチスルーの時に、電
流がN+型領域63,64のわん曲部に集中するのを防
ぐためのガードリングである。図4の可変抵抗素子のは
たらきについて説明する。電流が流れてN型領域52に
おける電圧降下がある決められた値より小さい範囲の電
流は、N+型領域55から高抵抗の抵抗であるN型領域
52を通ってN+型領域58に流れるが、N型領域52
における電圧降下がある決められた値以上になる大きい
範囲の電流は、N+型領域55から低抵抗の抵抗である
N型領域61を通ってN+型領域63に流れ、そして、
パンチスルーによって、N+型領域63からN+型領域
58に流れる。次に、もっと大きな電流が流れてN型領
域52における電圧降下がさらに大きくなると、N+型
領域64N+型領域58の間にもパンチスルーが起こ
り、電流はN+型領域55からさらに低い抵抗値の抵抗
であるN型領域62を通ってN+型領域64にも流れ、
そして、N+型領域58に流れる。従って、この素子
は、端子EF間にかかる電圧がある値より小さい時は高
抵抗の抵抗として機能し、電圧がある値以上の時は低抵
抗の抵抗として機能し、電圧がさらに大きくなるとさら
に低い抵抗値の抵抗として機能する。この図4の可変抵
抗素子を図1の過電流保護回路に用いると、遮断特性が
遅延性から速動性に変わる異常電流の大きさを2段階に
設定することができる。図4においては、低抵抗の抵抗
のN型領域61とさらに低い抵抗値の抵抗のN型領域6
2は、各1個しか示していないが、必要によりそれぞれ
複数個形成することができる。図3または図4の可変抵
抗素子は、図1の低抵抗の抵抗25と両方向ツェナー・
ダイオード24を直列に接続して高抵抗の抵抗23に並
列に接続したところにも使用することができる。また、
図3または図4の可変抵抗素子から高抵抗の抵抗である
N型領域52を外した素子を形成して、図1の両方向ツ
ェナー・ダイオード40と抵抗41を直列に接続したと
ころに、両方向ツェナー・ダイオード42と抵抗43を
直列に接続したところに、そして、両方向ツェナー・ダ
イオード45と抵抗44を直列に接続したところにも、
素子の抵抗値やパンチスルーを起こす電圧を使用すると
ころに合わせて、置き換えて使用することができる。次
に、図1の交流形の過電流保護回路を1つにまとめた半
導体装置において、交流の両方向の電流に対して同じ遮
断特性をもつために、過電流保護回路のN型FET1,
2を形成するN1領域とN型FET4,5を形成するN
2領域とP型FET3を形成するP領域、そして、抵
抗、コンデンサー、ツェナー・ダイオード等を形成する
CR1領域、CR2領域の配置のパターンの実施例を図
6〜図8に示す。図6は、シリコン基板71に過電流保
護回路のN型FET1,2を形成するN1領域72とN
型FET4,5を形成するN2領域73を左右に隣合わ
せに配置し、そのN1領域72、N2領域73の下にP
型FET3と、P型FET3のゲートに接続された抵
抗、N型FET12,13、P型PET11,14等を
形成するP領域74を配置し、N型FET1,2のゲー
トに接続された抵抗、コンデンサー、ツェナー・ダイオ
ード、N型FET7、P型FET6等を形成するCR1
領域75をN1領域72の左側に、N型FET4,5の
ゲートに接続された抵抗、コンデンサー、ツェナー・ダ
イオード、N型FET8、P型FET9等を形成するC
R2領域76を領域73の右側に配置したパターン図で
ある。パターンの別の実施例を、図7により説明する。
図7は、シリコン基板81に過電流保護回路のN型FE
T1,2を形成するN1領域を2つのN1領域82,8
4に分けて、N型FET4,5を形成するN2領域83
の上下に配置し、そのN1領域84の下にP型FET3
と、P型FET3のゲートに接続された抵抗、N型FE
T12,13、P型FET11,14等を形成するP領
域85を配置し、N型FET1,2のゲートに接続され
た抵抗、コンデンサー、ツェナー・ダイオード、N型F
ET7、P型FET6等を形成するCR1領域86をN
1領域82,84、N2領域83の左側に、N型FET
4,5のゲートに接続された抵抗、コンデンサー、ツェ
ナー・ダイオード、N型FET8、P型FET9等を形
成するCR2領域87をN1領域82,84、N2領域
83の右側に配置したパターン図である。また、パター
ンの次の実施例を図8により説明する。図8は、シリコ
ン基板91に過電流保護回路のN型FET1,2を形成
するN1領域を2つのN1領域92,94に分け、N型
FET4,5を形成するN2領域も2つのN2領域9
3,95に分けて、N1領域92,94とN2領域9
3,95を交互に隣合わせになるように、N2領域95
の上にN1領域94を、N1領域94の上にN2領域9
3を、N2領域93の上にN1領域92を配置し、その
N2領域95の下にP型FET3と、P型FET3のゲ
ートに接続された抵抗、N型FET12,13, P型
PET11,14等を形成するP領域96を配置し、N
型FET1,2のゲートに接続された抵抗、コンデンサ
ー、ツェナー・ダイオード、N型FET7、P型FET
6等を形成するCR1領域97をN1領域92,94,
N2領域93,95の左側に、N型FET4,5のゲー
トに接続された抵抗、コンデンサー、ツェナー・ダイオ
ード、N型FET8、P型FET9等を形成するCR2
領域98をN1領域92,94、N2領域93,95の
右側に配置したパターン図である。N型FET2,4、
P型FET3のソース・ドレイン間に接続している抵抗
41,43,44とツェナー・ダイオード40,42,
45は、P型FET3を形成するP領域74,85,9
6に形成することができる。
より詳細に説明する。N型FET1のソースとN型FE
T2のドレインとを接続し、N型FET2のソースとP
型FET3のソースとを接続し、P型FET3のドレイ
ンとN型FET4のソースとを接続し、N型FET4の
ドレインとN型FET5のソースとを接続する。N型F
ET2,4とP型FET3のピンチオフ電圧とコンダク
タンスは、絶対値において、ほぼ同じ大きさの特性であ
り、N型FET1,5のピンチオフ電圧とコンダクタン
スは、絶対値において、N型FET2,4とP型FET
3のピンチオフ電圧とコンダクタンスより大きい特性で
ある。そして、N型FET1のゲートはN型FET2の
ゲートと接続し、N型FET2のゲートは、抵抗28を
通じてP型FET6のドレインに接続し、P型FET6
のソースはN型FET7のソースに接続し、N型FET
7のドレインはN型FET4のドレインに接続する。P
型FET6のゲートは抵抗26を通じてN型FET7の
ドレインに接続し、N型FET7のゲートは抵抗27を
通じてP型FET6のドレインに接続する。抵抗29と
両方向ツェナー・ダイオード30を直列に接続して抵抗
28に並列に接続する。コンデンサー16をN型FET
2のゲートとドレインの間に接続する。N型FET5の
ゲートはN型FET4のゲートと接続し、N型FET4
のゲートは、抵抗23を通じてP型FET9のドレイン
に接続し、P型FET9のソースはN型FET8のソー
スに接続し、N型FET8のドレインはN型FET2の
ドレインに接統する。P型FET9のゲートは抵抗21
を通じてN型FET8のドレインに接続し、N型FET
8のゲートは抵抗22を通じてP型FET9のドレイン
に接続する。抵抗25と両方向ツェナー・ダイオード2
4を直列に接続して抵抗23に並列に接続する。コンデ
ンサー17をN型FET4のゲートとドレインとの間に
接統する。P型FET3のゲートはN型FET12のド
レインに接続し、N型FET12のソースはP型FET
11のソースに接続し、P型FET11のドレインは抵
抗35を通じてN型FET2のドレインに接続し、N型
FET12のゲートは抵抗34を通じてP型FET11
のドレインに接続し、P型FET11のゲートは抵抗3
3を通じてN型FET12のドレインに接続する。同時
に、P型FET3のゲートはN型FET13のドレイン
に接続し、N型FET13のソースはP型FET14の
ソースに接続し、P型FET14のドレインは抵抗38
を通じてN型FET4のドレインに接続し、N型FET
13のゲートは抵抗37を通じてP型FET14のドレ
インに接続し、P型FET14のゲートは抵抗36を通
じてN型FET13のドレインに接続する。そして、両
方向ツェナー・ダイオード40と抵抗41を直列に接続
してN型FET2のドレインとソースの間に接続する。
両方向ツェナー・ダイオード42と抵抗43を直列に接
続してP型FET3のソースとドレインの間に接続す
る。抵抗44と両方向ツェナー・ダイオード45を直列
に接続してN型FET4のソースとドレインの間に接続
する。そして、図1はN型FET1のドレインを外部へ
の端子Aとし、N型FET5のドレインを外部への端子
Bとした過電流保護回路である。この接続により、端子
Aにプラス、端子Bにマイナスの電圧VABがかかる
時、P型FET3における電位差は、N型FET1,2
のゲート電圧になり、N型FET2における電位差は、
P型FET3のゲート電圧になる。そして、端子Aにマ
イナス、端子Bにプラスの電圧VABがかかる時、P型
FET3における電位差は、N型FET4,5のゲート
電圧になり、N型FET4における電位差は、P型FE
T3のゲート電圧になる。このために、端子AB間に電
圧VABがかかって、端子Aがプラス、端子Bがマイナ
スの場合、電圧VABが徐々に大きくなると、N型FE
T1,2,4,5とP型FET3を流れる電流I
ABは、徐々に大きくなる。しかし、N型FET2にお
ける電位差が大きくなると、P型FET3のゲート電圧
が大きくなり、同様に、P型FET3における電位差が
大きくなると、N型FET2のゲート電圧が大きくなる
ように接続されているために、電圧VABがさらに大き
くなって、N型FET2とP型FET3における電位差
が大きくなり、N型FET2とP型FET3のゲート電
圧が、ある程度の値近くになるまでは、電流IABは大
きくなるが、しかし、N型FET2とP型FET3のゲ
ート電圧が、ある程度の値に近づくと、N型FET2と
P型FET3は電流IABが大きくなるのを抑え、N型
FET2とP型FET3のゲート電圧が、ある程度の値
になると、N型FET2とP型FET3は電流IABを
減らすようになる。そして、N型FET2のゲートに
は、コンデンサー16と抵抗28が接続されているた
め、N型FET2とP型FET3が電流IABを減らす
ようになると、N型FET2とP型FET3のゲート電
圧は、ある遅延時間をもってそれぞれのピンチオフ電圧
に達して、電流IABを遮断する。このように、電流I
ABはある値の大きさまでは流れるが、ある値以上の大
きな異常電流が流れると、N型FET2とP型FET3
のそれぞれにおける電位差が大きくなり、それによりN
型FET2とP型FET3のそれぞれのゲート電圧が大
きくなり、そして、ゲート電圧が大きくなると、また、
その電位差が大きくなり、また、ゲート電圧が大きくな
ることを、N型FET2とP型FET3は互いに作用し
合って繰り返し、そして、ある遅延時間をもって遮断す
る。これにより、この過電流保護回路は異常電流をある
遅延時間をもって遮断し、過電流保護のはたらきをす
る。そして、N型FET2とP型FET3が異常電流を
遮断すると、電源電圧がN型FET2とP型FET3に
かかってくるが、N型FET1のピンチオフ電圧より大
きい電源電圧がかかると、N型FET1のゲート電圧が
N型FET1のピンチオフ電圧より大きくなりN型FE
T1が遮断して、電源電圧の大部分はN型FET1にか
かり、N型FET2とP型FET3には、大きな電源電
圧はかからない。同様に、端子AB間に電圧VABがか
かって、端子Aがマイナス、端子Bがプラスの場合は、
N型FET4とP型FET3が互いに作用し合って異常
電流をある遅延時間をもって遮断する。また、N型FE
T4とP型FET3が異常電流を遮断すると、電源電圧
の大部分はN型FET5にかかり、N型FET4とP型
FET3には、大きな電源電圧はかからない。コンデン
サー16,17と抵抗28,23の大きさを変えること
により、遮断特性を速動形あるいは遅延形にすることが
できる。また、N型FET2のゲートの抵抗28とN型
FET4のドレインの間に接続されているP型FET6
とN型FET7は、端子Aがプラス、端子Bがマイナス
の時、抵抗28,29を流れる電流をN型FET4のド
レインに流すが、端子Aがマイナス、端子Bがプラスの
時、P型FET6とN型FET7は遮断してN型FET
4のドレインから抵抗28,29に電流が流れるのを防
ぐはたきをする。P型FET6のソースはN型FET7
のソースに接続し、P型FET6のゲートは抵抗26を
通じてN型FET7のドレインに接続し、N型FET7
のゲートは抵抗27を通じてP型FET6のドレインに
接続しているために、P型FET6からN型FET7へ
流れる電流に対しては、低抵抗状態になるが、N型FE
T7からP型FET6へ流れる電流に対しては、高抵抗
状態あるいは遮断状態になる。従って、電圧VABがか
かって、端子Aがプラス、端子Bがマイナスの時、抵抗
28を流れる電流は、低抵抗状態のP型FET6とN型
FET7を通って、N型FET4のドレインに流れる
が、端子Aがマイナス、端子Bがプラスの時、抵抗28
を直接N型FET4のドレインに接続すると仮定した場
合に、N型FET4のドレインから抵抗28に通常流れ
る電流より、N型FET7からP型FET6に流すこと
ができる電流容量を小さく設定すれば、端子Aがマイナ
ス、端子Bがプラスの電圧VABがかかった時、N型F
ET7とP型FET6は遮断状態になり、N型FET4
のドレインから抵抗28に電流が流れるのを防ぐことが
できる。同様にして、N型FET4のゲートの抵抗23
とN型FET2のドレインの間に接続されているP型F
ET9とN型FET8は、電圧VABがかかって、端子
Aがマイナス、端子Bがプラスの時、抵抗23,25を
流れる電流をN型FET2のドレインに流すが、端子A
がプラス、端子Bがマイナスの時、P型FET9とN型
FET8は遮断してN型FET2のドレインから抵抗2
3,25に電流が流れるのを防ぐはたらきをする。この
ことにより、交流の異常電流が流れ、端子Aがプラス、
端子Bがマイナスで、N型FET1,2が遮断すると、
コンデンサー16に蓄えられたN型FET1,2のゲー
ト電圧は、端子Aがマイナス、端子Bがプラスの周期に
なっても放電されず、保持されるために、端子Aがプラ
ス、端子Bがマイナスの次の周期までN型FET1,2
の遮断状態が保持でき、周期ごとに尖頭状のパルスが流
れることがなく交流の異常電流を遮断することができ
る。同様に、N型FET4,5のゲート電圧もコンデン
サー17に蓄えられて放電されないため、N型FET
4,5は次の周期まで遮断状態を保持することができ
る。また、P型FET3のゲートに接統されているP型
FET11とN型FET12、そして、P型FET14
とN型FET13は、電圧VABがかかって、端子Aが
プラス、端子Bがマイナスの時、P型FET11とN型
FET12は低抵抗状態になり、P型FET14とN型
FET13は高抵抗状態あるいは遮断状態になるため、
P型FET3のゲートは抵抗35を通じてN型FET2
のドレインに接続されたことになり、端子Aがマイナ
ス、端子Bがプラスの時、P型FET11とN型FET
12は高抵抗状態あるいは遮断状態になり、P型FET
14とN型FET13は低抵抗状態になるため、P型F
ET3のゲートは抵抗38を通じてN型FET4のドレ
インに接続されたことになる。これにより、P型FET
3は、交流の両方向の異常電流を遮断することができ
る。この過電流保護回路の遮断特性を図5に示す。ま
た、この実施例の過電流保護回路は、コンデンサー16
と抵抗28、あるいは、コンデンサー17と抵抗23に
よって、負荷回路に許容される範囲の短時間のあまり大
きくない異常電流は流すことができる遅延性がある。し
かし、極端に大きな異常電流を遅延性をもって遮断する
と、負荷回路が壊れる場合があるため、極端に大きな異
常電流に対しては、速く遮断する速動性が必要である。
このために、低抵抗の抵抗29と両方向ツェナー・ダイ
オード30とを直列に接続したものを、N型FET2の
ゲートに接続した高抵抗の抵抗28に並列に接続するこ
とにより、端子Aがプラス、端子Bがマイナスの極端に
大きな異常電流が流れて、高抵抗の抵抗28における電
圧降下が両方向ツェナー・ダイオード30のツェナー電
圧以上になると、両方向ツェナー・ダイオード30は導
通し、コンデンサー16の充電電流は低抵抗の抵抗29
を通じて流れるので、速く遮断することができる。同様
に、端子Aがマイナス、端子Bがプラスの極端に大きな
異常電流に対しても、低抵抗の抵抗25と両方向ツェナ
ー・ダイオード24とを直列に接続したものを、N型F
ET4のゲートに接続した高抵抗の抵抗23に並列に接
続することにより、速く遮断することができる。そし
て、両方向ツェナー・ダイオードのツェナー電圧を変え
ることにより、遮断特性が遅延性から速動性に変わる異
常電流の大きさを調整することができる。また、両方向
ツェナー・ダイオード40と抵抗41を直列に接続して
N型FET2のドレインとソースの間に接続することに
よって、大きな異常電流が流れてもN型FET2におけ
る電位差を、両方向ツェナー・ダイオード40のツェナ
ー電圧と抵抗41における電圧降下との和の大きさ以下
にすることができる。同様に、両方向ツェナー・ダイオ
ード42と抵抗43を直列に接続してP型FET3のソ
ースとドレインの間に接続することによって、大きな異
常電流が流れてもP型FET3における電位差を、両方
向ツェナー・ダイオード42のツェナー電圧と抵抗43
における電圧降下との和の大きさ以下にすることができ
る。抵抗44と両方向ツェナー・ダイオード45を直列
に接続してN型FET4のソースとドレインの間に接続
することによって、大きな異常電流が流れてもN型FE
T4における電位差を、両方向ツェナー・ダイオード4
5のツェナー電圧と抵抗44における電圧降下との和の
大きさ以下にすることができる。図1の過電流保護回路
では、両方向ツェナー・ダイオードを使用しているが、
これらの両方向ツェナー・ダイオードをパンチスルー現
象を利用した素子に置き換えて過電流保護回路を構成す
ることもできる。そのパンチスルー現象を利用した素子
の実施例を図2から図4において、説明する。図3は、
例えば、図1の低抵抗の抵抗29と両方向ツェナー・ダ
イオード30を直列に接続して高抵抗の抵抗28に並列
に接続したものと、同じはたらきをするように、パンチ
スルー現象を利用して1個の素子にまとめた可変抵抗素
子の表面図である。図2は、図3の素子を線KLで切っ
た断面図である。図3により説明する。P型シリコン基
板51に熱拡散法あるいはイオン注入法を用いて、N型
領域52,53,54を形成する。図3のように、N型
領域52は高抵抗の抵抗になるように長く形成し、N型
領域53,54は低抵抗の抵抗になるように短く同じ長
さに形成する。次に、熱拡散法を用いて、N+型領域5
5,56,57,58を形成する。N+型領域55は、
N型領域52,53,54のそれぞれの一方の端に接続
するように形成する。N+型領域56はN型領域53の
他方の端に接続して、N+型領域57はN型領域54の
他方の端に接続して形成する。N+型領域58はN型領
域52の他方の端に接続し、そして、N+型領域56,
57に面して、N+型領域56,57からある決められ
た間隔を離して形成する。N型領域52は図1の抵抗2
8にあたり、並列に形成したN型領域53,54は図1
の抵抗29にあたり、N+型領域56,57とN+型領
域58は図1の両方向ツェナー・ダイオード30にあた
る。図2に示すように、N+型領域55は外部への一方
の端子Eで、図1の抵抗28の一方の端にあたり、N+
型領域58は外部への他方の端子Fで、抵抗28の他方
の端にあたる。この可変抵抗素子のはたらきについて説
明する。N+型領域56,57とN+型領域58との間
にある決められた電圧がかかると、P型シリコン基板5
1にできるN+型領域56,57による空乏層とN+型
領域58による空乏層がつながってパンチスルー現象を
起こすことができる間隔をもって、N+型領域56,5
7とN+型領域58を形成する。これにより、電流が流
れてN型領域52における電圧降下がある決められた値
より小さい範囲の電流は、N+型領域55から高抵抗の
抵抗であるN型領域52を通ってN+型領域58に流れ
るが、N型領域52における電圧降下がある決められた
値以上になる大きい範囲の電流は、N+型領域55から
低抵抗の抵抗であるN型領域53,54を通ってN+型
領域56,57に流れ、そして、パンチスルーによっ
て、N+型領域56,57からN+型領域58に流れ
る。従って、この素子は、端子EF間にかかる電圧があ
る値より小さい時は高抵抗の抵抗として機能し、電圧が
ある値以上の時は低抵抗の抵抗として機能する。低抵抗
のN型領域は、図3においては2個並列に形成している
が、必要に応じて増減することができる。次に、パンチ
スルー現象を利用した可変抵抗素子の別の実施例を図4
により説明する。図3においては、N型領域53とN型
領域54は同じ長さで同じ抵抗値であり、N+型領域5
6とN+型領域58の間隔と、N+型領57とN+型領
域58の間隔は、同じであるが、図4においては、N型
領域62はN型領域61より短く小さい抵抗値であり、
N+型領域64とN+型領域58の間隔は、N+型領域
63とN+型領域58の間隔より広く形成する。そし
て、N+型領域65,66は、パンチスルーの時に、電
流がN+型領域63,64のわん曲部に集中するのを防
ぐためのガードリングである。図4の可変抵抗素子のは
たらきについて説明する。電流が流れてN型領域52に
おける電圧降下がある決められた値より小さい範囲の電
流は、N+型領域55から高抵抗の抵抗であるN型領域
52を通ってN+型領域58に流れるが、N型領域52
における電圧降下がある決められた値以上になる大きい
範囲の電流は、N+型領域55から低抵抗の抵抗である
N型領域61を通ってN+型領域63に流れ、そして、
パンチスルーによって、N+型領域63からN+型領域
58に流れる。次に、もっと大きな電流が流れてN型領
域52における電圧降下がさらに大きくなると、N+型
領域64N+型領域58の間にもパンチスルーが起こ
り、電流はN+型領域55からさらに低い抵抗値の抵抗
であるN型領域62を通ってN+型領域64にも流れ、
そして、N+型領域58に流れる。従って、この素子
は、端子EF間にかかる電圧がある値より小さい時は高
抵抗の抵抗として機能し、電圧がある値以上の時は低抵
抗の抵抗として機能し、電圧がさらに大きくなるとさら
に低い抵抗値の抵抗として機能する。この図4の可変抵
抗素子を図1の過電流保護回路に用いると、遮断特性が
遅延性から速動性に変わる異常電流の大きさを2段階に
設定することができる。図4においては、低抵抗の抵抗
のN型領域61とさらに低い抵抗値の抵抗のN型領域6
2は、各1個しか示していないが、必要によりそれぞれ
複数個形成することができる。図3または図4の可変抵
抗素子は、図1の低抵抗の抵抗25と両方向ツェナー・
ダイオード24を直列に接続して高抵抗の抵抗23に並
列に接続したところにも使用することができる。また、
図3または図4の可変抵抗素子から高抵抗の抵抗である
N型領域52を外した素子を形成して、図1の両方向ツ
ェナー・ダイオード40と抵抗41を直列に接続したと
ころに、両方向ツェナー・ダイオード42と抵抗43を
直列に接続したところに、そして、両方向ツェナー・ダ
イオード45と抵抗44を直列に接続したところにも、
素子の抵抗値やパンチスルーを起こす電圧を使用すると
ころに合わせて、置き換えて使用することができる。次
に、図1の交流形の過電流保護回路を1つにまとめた半
導体装置において、交流の両方向の電流に対して同じ遮
断特性をもつために、過電流保護回路のN型FET1,
2を形成するN1領域とN型FET4,5を形成するN
2領域とP型FET3を形成するP領域、そして、抵
抗、コンデンサー、ツェナー・ダイオード等を形成する
CR1領域、CR2領域の配置のパターンの実施例を図
6〜図8に示す。図6は、シリコン基板71に過電流保
護回路のN型FET1,2を形成するN1領域72とN
型FET4,5を形成するN2領域73を左右に隣合わ
せに配置し、そのN1領域72、N2領域73の下にP
型FET3と、P型FET3のゲートに接続された抵
抗、N型FET12,13、P型PET11,14等を
形成するP領域74を配置し、N型FET1,2のゲー
トに接続された抵抗、コンデンサー、ツェナー・ダイオ
ード、N型FET7、P型FET6等を形成するCR1
領域75をN1領域72の左側に、N型FET4,5の
ゲートに接続された抵抗、コンデンサー、ツェナー・ダ
イオード、N型FET8、P型FET9等を形成するC
R2領域76を領域73の右側に配置したパターン図で
ある。パターンの別の実施例を、図7により説明する。
図7は、シリコン基板81に過電流保護回路のN型FE
T1,2を形成するN1領域を2つのN1領域82,8
4に分けて、N型FET4,5を形成するN2領域83
の上下に配置し、そのN1領域84の下にP型FET3
と、P型FET3のゲートに接続された抵抗、N型FE
T12,13、P型FET11,14等を形成するP領
域85を配置し、N型FET1,2のゲートに接続され
た抵抗、コンデンサー、ツェナー・ダイオード、N型F
ET7、P型FET6等を形成するCR1領域86をN
1領域82,84、N2領域83の左側に、N型FET
4,5のゲートに接続された抵抗、コンデンサー、ツェ
ナー・ダイオード、N型FET8、P型FET9等を形
成するCR2領域87をN1領域82,84、N2領域
83の右側に配置したパターン図である。また、パター
ンの次の実施例を図8により説明する。図8は、シリコ
ン基板91に過電流保護回路のN型FET1,2を形成
するN1領域を2つのN1領域92,94に分け、N型
FET4,5を形成するN2領域も2つのN2領域9
3,95に分けて、N1領域92,94とN2領域9
3,95を交互に隣合わせになるように、N2領域95
の上にN1領域94を、N1領域94の上にN2領域9
3を、N2領域93の上にN1領域92を配置し、その
N2領域95の下にP型FET3と、P型FET3のゲ
ートに接続された抵抗、N型FET12,13, P型
PET11,14等を形成するP領域96を配置し、N
型FET1,2のゲートに接続された抵抗、コンデンサ
ー、ツェナー・ダイオード、N型FET7、P型FET
6等を形成するCR1領域97をN1領域92,94,
N2領域93,95の左側に、N型FET4,5のゲー
トに接続された抵抗、コンデンサー、ツェナー・ダイオ
ード、N型FET8、P型FET9等を形成するCR2
領域98をN1領域92,94、N2領域93,95の
右側に配置したパターン図である。N型FET2,4、
P型FET3のソース・ドレイン間に接続している抵抗
41,43,44とツェナー・ダイオード40,42,
45は、P型FET3を形成するP領域74,85,9
6に形成することができる。
【0007】
【発明の効果】本発明の過電流保護回路は、接合形電界
効果半導体と抵抗とコンデンサーで構成されているため
に、ピンチオフ電圧の小さい電界効果半導体で回路を構
成すれば、正常電流が流れる時の過電流保護回路におけ
る電圧降下を小さくでき、また、負荷回路の正常電流は
接合形電界効果半導体のみを流れ、1つのPN接合も横
切らないために、正常電流はゼロから正常値までスムー
ズに立ち上がることができる。また、本発明の過電流保
護回路は、N型FET1,2のゲートに接続されている
高抵抗の抵抗28に、低抵抗の抵抗29と両方向ツェナ
ー・ダイオード30を直列に接続したものを並列に接続
しているために、小さい異常電流に対しては遅延性の遮
断特性を、大きい異常電流に対しては速動性の遮断特性
をもつことができるので、過電流から負荷回路をより正
確に保護することができる。また、N型FET1,2の
ゲートは、抵抗28を通じてP型FET6のドレインに
接続し、P型FET6のソースはN型FET7のソース
に接続し、N型FET7のドレインはN型FET4のド
レインに接続し、そして、P型FET6のゲートは抵抗
26を通じてN型FET7のドレインに接続し、N型F
ET7のゲートは抵抗27を通じてP型FET6のドレ
インに接続しているために、端子Aがプラス、端子Bが
マイナスの電圧VABがかかる時は、P型FET6とN
型FET7は低抵抗状態になり、N型FET1,2のゲ
ートはいつも抵抗28を通じてN型FET4のドレイン
に結び付けられているので、N型FET1,2のゲート
電圧が不安定になることがない。そして、端子Aにマイ
ナス、端子Bにプラスの電圧VABがかかる時は、P型
FET6とN型FET7は高抵抗状態あるいは遮断状態
になるため、コンデンサー16に蓄えられたN型FET
1,2のゲート電圧を放電せずに次の周期まで保持する
ことができる。これにより、周期ごとに尖頭状のパルス
が流れることがなく交流の異常電流を遮断することがで
き、また、高周波の小さい異常電流に対しては、周期ご
とにゲート電圧をコンデンサー16に蓄積していき、N
型FET1,2を遮断し、異常電流を遮断することがで
きる。本発明の過電流保護回路は、N型FET2、P型
FET3、N型FET4のそれぞれのソース・ドレイン
間に、ツェナー・ダイオードと抵抗を直列に接続したも
のを1対づつ接続しているために、急に大きな異常電流
が過電流保護回路に流れても、N型FET2、P型FE
T3、N型FET4のそれぞれに大きな電圧がかかるこ
とがなく、それらのN型FET、P型FETが大きな電
圧によって壊れるのを防ぐことができる。過電流保護回
路を1つにまとめた半導体装置のパターンにおいて、図
6のように、N型FET1,2のN1領域72とN型F
ET4,5のN2領域73を隣合わせに配置することに
より、また、図7のように、N型FET1,2のN1領
域を2つのN1領域82,84に分けて、N型FET
4,5のN2領域83の上下に配置することにより、そ
して、また、図8のように、N型FET1,2のN1領
域を2つのN1領域92,94に分け、N型FET4,
5も2つのN2領域93,95に分けて、N1領域とN
2領域が交互に隣合うように配置することにより、N型
FET1とN型FET5のピンチオフ電圧とコンダクタ
ンスを揃えて、N型FET2とN型FET4のピンチオ
フ電圧とコンダクタンスを揃えて形成できるため、交流
の両方向の電流に対して同じ遮断特性をもった過電流保
護半導体装置を形成することができる。
効果半導体と抵抗とコンデンサーで構成されているため
に、ピンチオフ電圧の小さい電界効果半導体で回路を構
成すれば、正常電流が流れる時の過電流保護回路におけ
る電圧降下を小さくでき、また、負荷回路の正常電流は
接合形電界効果半導体のみを流れ、1つのPN接合も横
切らないために、正常電流はゼロから正常値までスムー
ズに立ち上がることができる。また、本発明の過電流保
護回路は、N型FET1,2のゲートに接続されている
高抵抗の抵抗28に、低抵抗の抵抗29と両方向ツェナ
ー・ダイオード30を直列に接続したものを並列に接続
しているために、小さい異常電流に対しては遅延性の遮
断特性を、大きい異常電流に対しては速動性の遮断特性
をもつことができるので、過電流から負荷回路をより正
確に保護することができる。また、N型FET1,2の
ゲートは、抵抗28を通じてP型FET6のドレインに
接続し、P型FET6のソースはN型FET7のソース
に接続し、N型FET7のドレインはN型FET4のド
レインに接続し、そして、P型FET6のゲートは抵抗
26を通じてN型FET7のドレインに接続し、N型F
ET7のゲートは抵抗27を通じてP型FET6のドレ
インに接続しているために、端子Aがプラス、端子Bが
マイナスの電圧VABがかかる時は、P型FET6とN
型FET7は低抵抗状態になり、N型FET1,2のゲ
ートはいつも抵抗28を通じてN型FET4のドレイン
に結び付けられているので、N型FET1,2のゲート
電圧が不安定になることがない。そして、端子Aにマイ
ナス、端子Bにプラスの電圧VABがかかる時は、P型
FET6とN型FET7は高抵抗状態あるいは遮断状態
になるため、コンデンサー16に蓄えられたN型FET
1,2のゲート電圧を放電せずに次の周期まで保持する
ことができる。これにより、周期ごとに尖頭状のパルス
が流れることがなく交流の異常電流を遮断することがで
き、また、高周波の小さい異常電流に対しては、周期ご
とにゲート電圧をコンデンサー16に蓄積していき、N
型FET1,2を遮断し、異常電流を遮断することがで
きる。本発明の過電流保護回路は、N型FET2、P型
FET3、N型FET4のそれぞれのソース・ドレイン
間に、ツェナー・ダイオードと抵抗を直列に接続したも
のを1対づつ接続しているために、急に大きな異常電流
が過電流保護回路に流れても、N型FET2、P型FE
T3、N型FET4のそれぞれに大きな電圧がかかるこ
とがなく、それらのN型FET、P型FETが大きな電
圧によって壊れるのを防ぐことができる。過電流保護回
路を1つにまとめた半導体装置のパターンにおいて、図
6のように、N型FET1,2のN1領域72とN型F
ET4,5のN2領域73を隣合わせに配置することに
より、また、図7のように、N型FET1,2のN1領
域を2つのN1領域82,84に分けて、N型FET
4,5のN2領域83の上下に配置することにより、そ
して、また、図8のように、N型FET1,2のN1領
域を2つのN1領域92,94に分け、N型FET4,
5も2つのN2領域93,95に分けて、N1領域とN
2領域が交互に隣合うように配置することにより、N型
FET1とN型FET5のピンチオフ電圧とコンダクタ
ンスを揃えて、N型FET2とN型FET4のピンチオ
フ電圧とコンダクタンスを揃えて形成できるため、交流
の両方向の電流に対して同じ遮断特性をもった過電流保
護半導体装置を形成することができる。
【図1】交流形の過電流保護回路を示した回路図であ
る。
る。
【図2】パンチスルー現象を利用した可変抵抗素子の断
面図である。
面図である。
【図3】〜
【図4】パンチスルー現象を利用した可変抵抗素子の表
面図である。
面図である。
【図5】交流形の過電流保護回路の遮断特性図である。
【図6】〜
【図8】交流形の過電流保護半導体装置のパターン図で
ある。
ある。
1,2,4,5,7,8,12,13・・・・・N型F
ET 3,6,9,11,14・・・・・・・・・P型FET 23,25,28,29,35,38,41,43,4
4・・・抵抗 16,17・・・・・・・・・・・・・コンデンサー 24,30,40,42,45・・・・・・・・・両方
向ツェナー・ダイオード 51・・・・・・・・・・・・・・・P型シリコン基板 52,53,54,61,62・・・・・・・・・N型
領域 55,56,57,58,63,64・・・・・・・N
+型領域 71,81,91・・・・・・・・・・・・シリコン基
板 72,82,84,92,94・・・・・・・・・N1
領域 73,83,93,95・・・・・・・・・・N2領域 74,85,96・・・・・・・・・・・・P領域 75,86,97・・・・・・・・・・・・CR1領域 76,87,98・・・・・・・・・・・・CR2領域
ET 3,6,9,11,14・・・・・・・・・P型FET 23,25,28,29,35,38,41,43,4
4・・・抵抗 16,17・・・・・・・・・・・・・コンデンサー 24,30,40,42,45・・・・・・・・・両方
向ツェナー・ダイオード 51・・・・・・・・・・・・・・・P型シリコン基板 52,53,54,61,62・・・・・・・・・N型
領域 55,56,57,58,63,64・・・・・・・N
+型領域 71,81,91・・・・・・・・・・・・シリコン基
板 72,82,84,92,94・・・・・・・・・N1
領域 73,83,93,95・・・・・・・・・・N2領域 74,85,96・・・・・・・・・・・・P領域 75,86,97・・・・・・・・・・・・CR1領域 76,87,98・・・・・・・・・・・・CR2領域
Claims (9)
- 【請求項1】 N型接合形電界効果半導体(1)のソー
スとN型接合形電界効果半導体(2)のドレインとを接
続し、N型接合形電界効果半導体(2)のソースとP型
接合形電界効果半導体(3)のソースとを接続し、P型
接合形電界効果半導体(3)のドレインとN型接合形電
界効果半導体(4)のソースとを接続し、N型接合形電
界効果半導体(4)のドレインとN型接合形電界効果半
導体(5)のソースとを接続し、 N型接合形電界効果半導体(1)のゲートはN型接合形
電界効果半導体(2)のゲートに接続し、N型接合形電
界効果半導体(2)のゲートは抵抗(28)を通じてP
型接合形電界効果半導体(6)のドレインに接続し、P
型接合形電界効果半導体(6)のソースはN型接合形電
界効果半導体(7)のソースに接続し、N型接合形電界
効果半導体(7)のドレインはN型接合形電界効果半導
体(4)のドレインに接続し、P型接合形電界効果半導
体(6)のゲートは抵抗(26)を通じてN型接合形電
界効果半導体(7)のドレインに接続し、N型接合形電
界効果半導体(7)のゲートは抵抗(27)を通じてP
型接合形電界効果半導体(6)のドレインに接続し、 N型接合形電界効果半導体(5)のゲートはN型接合形
電界効果半導体(4)のゲートに接続し、N型接合形電
界効果半導体(4)のゲートは、抵抗(23)を通じて
P型接合形電界効果半導体(9)のドレインに接続し、
P型接合形電界効果半導体(9)のソースはN型接合形
電界効果半導体(8)のソースに接続し、N型接合形電
界効果半導体(8)のドレインはN型接合形電界効果半
導体(2)のドレインに接続し、P型接合形電界効果半
導体(9)のゲートは抵抗(21)を通じてN型接合形
電界効果半導体(8)のドレインに接続し、N型接合形
電界効果半導体(8)のゲートは抵抗(22)を通じて
P型接合形電界効果半導体(9)のドレインに接続し、 P型接合形電界効果半導体(3)のゲートはN型接合形
電界効果半導体(12)のドレインに接続し、N型接合
形電界効果半導体(12)のソースはP型接合形電界効
果半導体(11)のソースに接続し、P型接合形電界効
果半導体(11)のドレインは抵抗(35)を通じてN
型接合形電界効果半導体(2)のドレインに接続し、N
型接合形電界効果半導体(12)のゲートは抵抗(3
4)を通じてP型接合形電界効果半導体(11)のドレ
インに接統し、P型接合形電界効果半導体(11)のゲ
ートは抵抗(33)を通じてN型接合形電界効果半導体
(12)のドレインに接続し、 同時に、P型接合形電界効果半導体(3)のゲートはN
型接合形電界効果半導体(13)のドレインに接続し、
N型接合形電界効果半導体(13)のソースはP型接合
形電界効果半導体(14)のソースに接続し、P型接合
形電界効果半導体(14)のドレインは抵抗(38)を
通じてN型接合形電界効果半導体(4)のドレインに接
続し、N型接合形電界効果半導体(13)のゲートは抵
抗(37)を通じてP型接合形電界効果半導体(14)
のドレインに接続し、P型接合形電界効果半導体(1
4)のゲートは抵抗(36)を通じてN型接合形電界効
果半導体(13)のドレインに接続し、N型接合形電界
効果半導体(2)のゲートとドレインの間にコンデンサ
ー(16)を接続し、N型接合形電界効果半導体(4)
のゲートとドレインの間にコンデンサー(17)を接続
し、 N型接合形電界効果半導体(1)のドレインを外部への
一方の端子とし、N型接合形電界効果半導体(5)のド
レインを外部への他方の端子とする過電流保護回路。 - 【請求項2】 抵抗(29)と両方向ツェナー・ダイオ
ード(30)を直列に接続したものを抵抗(28)に並
列に接続し、抵抗(25)と両方向ツェナー・ダイオー
ド(24)を直列に接続したものを抵抗(23)に並列
に接続した請求項1記載の過電流保護回路。 - 【請求項3】 両方向ツェナー・ダイオード(40)と
抵抗(41)を直列に接続したものをN型接合形電界効
果半導体(2)のドレインとソースの間に接続し、両方
向ツェナー・ダイオード(42)と抵抗(43)を直列
に接続したものをP型接合形電界効果半導体(3)のソ
ースとドレインの間に接続し、両方向ツェナー・ダイオ
ード(45)と抵抗(44)を直列に接続したものをN
型接合形電界効果半導体(4)のドレインとソースの間
に接続した請求項1記載の過電流保護回路。 - 【請求項4】 シリコン基板に高抵抗の抵抗と低抵抗の
抵抗とパンチスルーを起こすための電極と外部への端子
となる電極を形成してなる可変抵抗素子。 - 【請求項5】 P型シリコン基板(51)に、高抵抗の
抵抗であるN型領域(52)を長く形成し、低抵抗の抵
抗であるN型領域(53,54)を短く同じ長さに形成
し、N+型領域(55)はN型領域(52,53,5
4)のそれぞれの一方の端に接続するように形成し、N
+型領域(56)はN型領域(53)の他方の端に接続
して形成し、N+型領域(57)はN型領域(54)の
他方の端に接続して形成し、N+型領域(58)はN型
領域(52)の他方の端に接続し、そして、N+型領域
(56,57)に面して、N+型領域(56,57)か
らある間隔を離して形成し、N+型領域(55)を外部
への一方の端子とし、N+型領域(58)を外部への他
方の端子とした可変抵抗素子。 - 【請求項6】 P型シリコン基板(51)に、高抵抗の
抵抗であるN型領域(52)を長く形成し、低抵抗の抵
抗であるN型領域(61)を短く形成し、さらに低い抵
抗値の抵抗であるN型領域(62)をさらに短く形成
し、N+型領域(55)はN型領域(52,61,6
2)のそれぞれの一方の端に接続するように形成し、N
+型領域(63)はN型領域(61)の他方の端に接続
して形成し、N+型領域(64)はN型領域(62)の
他方の端に接続して形成し、N+型領域(58)はN型
領域(52)の他方の端に接続し、そして、N+型領域
(63,64)に面して、N+型領域(63)からある
間隔を離して形成し、N+型領域(64)からはさらに
広い間隔を離して形成し、N+型領域(63,64)の
ガードリングのN+型領域(65,66)を形成し、N
+型領域(55)を外部への一方の端子とし、N+型領
域(58)を外部への他方の端子とした可変抵抗素子。 - 【請求項7】 シリコン基板(71)に、第1のN型接
合形電界効果半導体を形成するN1領域(72)と第2
のN型接合形電界効果半導体を形成するN2領域(7
3)を左右に隣合わせに配置し、そのN1領域(7
2)、N2領域(73)の下にP型接合形電界効果半導
体を形成するP領域(74)を配置し、第1のN型接合
形電界効果半導体のゲートに接続する抵抗、コンデンサ
ー等を形成するCR1領域(75)をN1領域(72)
の左側に、第2のN型接合形電界効果半導体のゲートに
接続する抵抗、コンデンサー等を形成するCR2領域
(76)をN2領域(73)の右側に配置したパターン
の過電流保護半導体装置。 - 【請求項8】 シリコン基板(81)に、第1のN型接
合形電界効果半導体を形成するN1領域を2つのN1領
域(82,84)に分けて、第2のN型接合形電界効果
半導体を形成するN2領域(83)の上下に配置し、そ
のN1領域(84)の下にP型接合形電界効果半導体を
形成するP領域(85)を配置し、第1のN型接合形電
界効果半導体のゲートに接続する抵抗、コンデンサー等
を形成するCR1領域(86)をN1領域、N2領域の
左側に、第2のN型接合形電界効果半導体のゲートに接
続する抵抗、コンデンサー等を形成するCR2領域(8
7)をN1領域、N2領域の右側に配置したパターンの
過電流保護半導体装置。 - 【請求項9】 シリコン基板(91)に、第1のN型接
合形電界効果半導体を形成するN1領域を2つのN1領
域(92,94)に分けて、第2のN型接合形電界効果
半導体を形成するN2領域も2つのN2領域(93,9
5)に分けて、N1領域、(92,94)とN2領域
(93,95)を交互に隣合わせになるように上下に配
置し、N1領域、N2領域の下にP型接合形電界効果半
導体を形成するP領域(96)を配置し、第1の接合形
電界効果半導体のゲートに接続する抵抗、コンデンサー
等を形成するCR1領域(97)をN1領域、N2領域
の左側に、第2の接合形電界効果半導体のゲートに接続
する抵抗、コンデンサー等を形成するCR2領域(9
8)をN1領域、N2領域の右側に配置したパターンの
過電流保護半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20499891A JPH0513681A (ja) | 1991-04-27 | 1991-05-13 | 過電流保護回路と半導体装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19137291 | 1991-04-27 | ||
JP3-191372 | 1991-04-27 | ||
JP20499891A JPH0513681A (ja) | 1991-04-27 | 1991-05-13 | 過電流保護回路と半導体装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0513681A true JPH0513681A (ja) | 1993-01-22 |
Family
ID=26506656
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20499891A Pending JPH0513681A (ja) | 1991-04-27 | 1991-05-13 | 過電流保護回路と半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0513681A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1994018736A1 (en) * | 1993-02-10 | 1994-08-18 | Masaya Maruo | Overcurrent protective circuit and semiconductor device |
US6002566A (en) * | 1997-07-22 | 1999-12-14 | Soc Corporation | Resettable overcurrent protective circuit |
-
1991
- 1991-05-13 JP JP20499891A patent/JPH0513681A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1994018736A1 (en) * | 1993-02-10 | 1994-08-18 | Masaya Maruo | Overcurrent protective circuit and semiconductor device |
US6002566A (en) * | 1997-07-22 | 1999-12-14 | Soc Corporation | Resettable overcurrent protective circuit |
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