JPH0513543U - 電気集塵装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気集塵装置のメンテナンスを容易に行なえ
るようにする。 【構成】 枠体１５内に配される荷電用電極板１６と放
電線１７とにより構成される荷電部５を収納ケースと独
立させ、且つ全体の素材を安価で交換自在の低質素材
（例えば、紙、アルミ箔等）により構成することで、荷
電部の交換が容易となる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、空気中の塵埃を荷電して、静電気で集塵する電気集塵装置に関す る。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の電気集塵装置としては、例えば実開昭６３−６６１５１号公報 に開示されているものが公知である。

【０００３】 この先行技術は、図５に示されるように、複数の荷電用電極板１００の間に放 電線１０２を配し、該放電線１０２と荷電用電極板１００との間でコロナ放電を 行なって、空気中の荷電した塵埃を図示しない集塵用電極板に集塵させるもので あった。そして、放電線１０２を屈曲させる部位にはバネ部材１０４を配し、こ のバネ部材１０４を介して放電線１０２を架張していた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記先行技術に係る電気集塵装置は、荷電部（荷電用電極板と 放電線とで構成）に塵等が堆積してきた場合にその清掃が必要となるが、この清 掃作業は大変手間がかかり、メンテナンス上の不具合を有していた。

【０００５】 また、放電線をバネ部材を介して屈曲して架張するものであるから、その構造 が複雑であり、放電線の交換が容易に行えないものであった。

【０００６】 そこで、この考案は上記問題点に鑑み、メンテナンスを容易に行なえるように 図った電気集塵装置を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案に係る電気集塵装置は、集塵用電極板と、 該集塵用電極板と同極の複数の荷電用電極板と、該複数の荷電用電極板の間に配 される放電線とを具備し、前記放電線と荷電用電極板との間でコロナ放電をなし て荷電した塵埃を集塵用電極板に集塵して成る電気集塵装置において、前記放電 線と荷電用電極板との間でコロナ放電をなして荷電した塵埃を集塵用電極板に集 塵して成る電気集塵装置において、前記放電線と荷電用電極板とを枠体内に配し て構成し、この荷電部を電気集塵装置の収納ケース内に独立して配するようにす ると共に、荷電部の放電線が弾性体を介添して枠体の側壁に取り付けられたこと を特徴とする電気集塵装置。

【０００８】

【作用】

したがって、荷電部が収納ケースと独立して配されるので、メンテナンスはこ の荷電部をそのまま交換するだけで良いし、また、放電線は弾性体により適度の 弾力を持たせて架張することができるようになり、荷電用電極板と共に荷電部内 に共に配することが可能となって放電線の交換も荷電部ごとに交換されるので容 易である。

【０００９】

【実施例】

以下、この考案の実施例を図面により説明する。

【００１０】 図１乃至図３において、電気集塵装置１は、収納ケース２と、ファン３と、該 ファン３を回転させるモータ４と、荷電部５と、集塵用電極板６とにより基本的 に構成されている。

【００１１】 収納ケース２は、樹脂等の絶縁体により構成されており、空気の吸入口１０と 吹出口１１が開口されている。

【００１２】 ファン３は、吸入口１０から収納ケース２内に空気を吸入し、その空気を下記 する荷電部５と集塵用電極板６とを通過させて清浄化した後、その清浄化された 空気を吹出口１１から外部に吹き出すもので、モータ４により作動する。

【００１３】 荷電部５は、図２に詳しく示されるように、枠体１５と、該枠体１５内に等間 隔に配列された複数の荷電用電極板１６と、この荷電用電極板１６の間及び外側 に架張された複数の放電線１７とにより構成されている。

【００１４】 枠体１５は、矩形状をなし、収納ケース２の所定位置（吸入口１０側）に固定 され、その素材に紙等の肉厚の薄い交換自在の素材を用い、この実施例において は、薄いダンボール紙を使用している。

【００１５】 荷電用電極板１６は、上記枠体１５と同様に肉厚の薄い素材によって形成され た中板１６ａが、その両端部を曲折して所謂ハトメパンチ２０により枠体１５の 側壁１５ａにパンチ止めされ、風の流れに対して水平となるように枠体１５内に 配されたものである。そしてこの中板１６ａの上下両面には、電極の役目をなす 薄い電極体（例えば、アルミ箔等）２１が貼付されており、各電極体２１は図示 しない配線によって接続され、図示しない電源の一方の端子（例えばマイナス電 位側）に接続されている。

【００１６】 放電線１７は、例えばタングステンの線から成り、その両端に図示しない環状 の輪１７ａが形成され、この輪１７ａを介して所謂ハトメパンチ２３により枠体 １５の側壁１５ａにパンチ止めされ、この放電線１７の固定部近傍には、該放電 線１７に所定の張りを持たせるための薄肉の弾性体（例えば、薄肉の樹脂）２２ が放電線１７と共にパンチ止めされている（図３参照）。この放電線１７は、各 荷電用電極板１６間に各々２本ずつ架張されている。なお、各放電線１７は図示 しない配線によって接続され、前記荷電用電極板１６の電極体２１とは逆電位と なるように電源に接続されている。

【００１７】 かかる荷電部５は、その全体の素材が交換自在な紙、樹脂素材によって構成さ れ、所謂使い捨てができるように構成されている。

【００１８】 集塵用電極板６は、上記荷電部５で帯電された塵埃を吸着するためのもので、 平行板が等間隔に形成されており、荷電用電極板１６の電極体２１と同電位とな るように電源に接続されている。

【００１９】 以上のように構成される電気集塵装置１は、モータ４の駆動によりファン３を 回転させて収納ケース２の吸入口１０から空気を吸入する。この吸入された空気 は、複数の荷電用電極板１６の電極２１と放電線１７とによって構成される荷電 部５を通過する。荷電用電極板１６の電極２１と放電線１７との間には、高電圧 が印加されてコロナ放電がなされ、このコロナ放電によって空気中の塵埃が荷電 される。そしてこの荷電された塵埃を伴った空気が集塵用電極板６を通過する過 程において、帯電した塵埃は、集塵用電極板６に吸着して捕捉される。この集塵 用電極板６を通過した空気は清浄化されて収納ケース２の吹出口１１から吹き出 される。

【００２０】 しかるに、この電気集塵装置１の荷電部５は、上述したように全体の素材が安 価で交換自在な紙、樹脂素材によって構成されているから、メンテナンスを行な う場合はその荷電部５自体を交換すれば良く、所謂使い捨てが可能で、清掃や放 電線の交換等の手間を省くことができるようになっている。

【００２１】 なお、この荷電部５は、薄手の素材で構成されているから、図４に示されるよ うに折り畳むことが可能であり、製造後から設置前にかけて折り畳んでおけば、 装置の収納を省スペースで行なうことができるようになっている。 折り畳んでおいた状態から使用するために、力を加えて四角形状に戻すと、そ れにつれて放電線１７、荷電用電極板１６とが適宜な隙間を有するようになると 共に、放電線１７は弾性体２２の弾力により適切な張力を有するようになるもの である。したがって、放電線１７共に交換を可能とするので、清掃の必要な部品 がなくなる利点を有し、一般家庭用として十分対応できるものである。

【００２２】

【考案の効果】 以上述べたように、この考案によれば、電気集塵装置の放電線と荷電用電極板 を組込んだ荷電部を収納ケースと独立させて配したので、メンテナンスを行なう 場合はその荷電部自体を交換するだけで良く、所謂使い捨てが可能で、清掃や放 電線の交換等の手間を省くことができるようになっている。また、荷電部の放電 線は折り畳んで後の再使用時であっても、弾性体にて適切な張力が得られること になり、荷電用電極板と一体の構成の荷電部を得ることができる。さらに、荷電 部自体を交換するから、交換時に初期の性能を容易に回復できるというメリット を有している。

【図面の簡単な説明】

【図１】電気集塵装置の断面図である。

【図２】荷電部の斜視図である。

【図３】（ａ）は要部の拡大図であり、（ｂ）は同分解
図である。

【図４】荷電部の折り畳みの状態を示す図である。

【図５】従来の荷電部を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 電気集塵装置 ２ 収納ケース ３ ファン ５ 荷電部 ６ 集塵用電極板 １５ 枠体 １６ 荷電用電極板 １７ 放電線 ２０ ハトメパンチ ２１ 電極体 ２２ 弾性体

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 集塵用電極板と、該集塵用電極板と同極
   の複数の荷電用電極板と、該複数の荷電用電極板の間に
   配される放電線とを具備し、前記放電線と荷電用電極板
   との間でコロナ放電をなして荷電した塵埃を集塵用電極
   板に集塵して成る電気集塵装置において、前記放電線と
   荷電用電極板とを枠体内に配して構成し、この荷電部を
   電気集塵装置の収納ケース内に独立して配するようにす
   ると共に、荷電部の放電線が弾性体を介添して枠体の側
   壁に取り付けられたことを特徴とする電気集塵装置。