JPH05135221A - 半導体記憶媒体におけるデータの非接触転送方法 - Google Patents

半導体記憶媒体におけるデータの非接触転送方法

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JPH05135221A
JPH05135221A JP3323718A JP32371891A JPH05135221A JP H05135221 A JPH05135221 A JP H05135221A JP 3323718 A JP3323718 A JP 3323718A JP 32371891 A JP32371891 A JP 32371891A JP H05135221 A JPH05135221 A JP H05135221A
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bit
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signal wave
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JP3323718A
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English (en)
Inventor
Eiichi Komatsu
栄一 小松
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ICカードとリーダライタ装置との間を物理
的に非接触な状態に保ったまま、より信頼性の高い正確
なデータ転送を双方向同時に行う。 【構成】 第1のビット情報(a) を送信するため、リー
ダライタ装置内で第1の信号波(b) を生成する。この信
号波(b) には、所定の周期Tでトリガーパルス(周期T
の先頭のパルス)が配置され、時間t1+δだけ遅延し
てビット情報が配置される。ビット情報は、ビットパル
スの有無によって表現され、有がビット1、無がビット
0を表現する。同様に第2のビット情報(e) を送信する
ため、ICカード内で第2の信号波(d) を生成する。信
号波(b) は、所定の搬送波にのせられて、コイルを介し
てICカードへ伝送される。ICカードは受信コイルの
入力インピーダンスを信号波(d) に基づいて変化させ
る。その結果、コイル間には変調波(c) が伝送される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体記憶媒体における
データの非接触転送方法に関し、特に、ICカードに対
するデータ転送を非接触で行うのに適したデータ転送方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、新しい情報記憶媒体として、IC
カードが注目を集めている。ICカードは、形態に便利
なカード状の記憶媒体でありながら半導体記憶素子を内
蔵しており、磁気カードなどに比べて極めて大容量の情
報記録が可能である。また、CPU内蔵型のICカード
では、ICカード自身が演算処理機能を有するため、高
度のセキュリティが必要な用途への利用価値も高い。
【0003】上述したICカードをはじめとする半導体
記憶媒体に対してデータを書き込んだり、データを読出
したりするには、リーダライタ装置が用いられる。この
リーダライタ装置側の入出力端子をICカード側の入出
力端子に電気的に接触させれば、リーダライタ装置から
ICカードへ電力やクロックの供給を行うことができ、
また、両者間でのデータ転送が可能になる。両者間のデ
ータ転送を行う新しい方式として、最近では、両者を物
理的に非接触の状態においたまま、データの転送を行う
方法が提案されている。すなわち、リーダライタ装置側
に設けられた第1のコイルと、ICカード側に設けられ
た第2のコイルとにより、両者を磁気的に結合し、電力
やクロックの供給とともに、データ転送を行うようにす
るものである。このような非接触方式のデータ転送を行
うようにすれば、外部入出力端子が不要になり、ICカ
ードなどはより携帯性が便利になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の半導体記憶媒体におけるデータの非接触転送方
法には、正確なデータ転送を行うことができないという
問題がある。一般に、非接触状態でのデータ転送は、電
気的な接触が確保された状態でのデータ転送に比べる
と、正確な情報転送を行うという点では非常に不利にな
る。すなわち、非接触状態でデータ転送を行うために
は、データ信号を搬送波によって変調し、この変調波を
第1のコイルから第2のコイルへと電磁誘導によって伝
達した後、変調波に対する復調を行ってもとのデータ信
号を抽出するという処理を行わねばならない。このた
め、復調後のデータ信号は、もとのデータ信号に比べて
かなり波形がなまった状態となり、いわゆるビット落ち
が発生する可能性が高くなる。また、外部からのノイズ
の混入も受けやすい。したがって、信頼性の高いデータ
転送を実現するためには、十分なエラーチェック処理な
どを行う必要がある。
【0005】また、従来の非接触転送方法のもうひとつ
の問題点は、リーダライタ装置側から半導体記憶媒体側
へのデータ転送と、半導体記憶媒体側からリーダライタ
装置側へのデータ転送と、を同時に行うことができない
点である。このため、転送時間を時分割し、一方向への
転送が完了したらもう一方向への転送を行うというよう
に、交互に一方向ずつ転送を行う必要があった。したが
って、両者間でデータ転送に関する迅速な対応をとるこ
とができなくなる。
【0006】そこで本発明は、より信頼性の高い正確な
データ転送を、双方向同時に行うことのできる半導体記
憶媒体におけるデータの非接触転送方法を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、半導体記憶媒
体と、この半導体記憶媒体に対するデータの書き込み/
読出しを行うリーダライタ装置と、の両者間でデータ転
送を行うために、リーダライタ装置側では、信号波と搬
送波とを重畳して変調波を生成し、この変調波を第1の
コイルに与えて送信を行い、半導体記憶媒体側では、第
2のコイルにより前記変調波を受信し、受信した変調波
を復調することにより信号波を検出し、両者を物理的に
非接触の状態においたまま、データ転送を行うデータの
非接触転送方法において、所定の周期Tで配置されるト
リガー情報と、トリガー情報の配置位置から所定の時間
t1(t1<T)だけ遅れた位置に配置される第1のビ
ット情報と、トリガー情報の配置位置から所定の時間t
2(t2<T)だけ遅れた位置に配置される第2のビッ
ト情報と、により信号波を形成し、第1のビット情報に
よりリーダライタ装置から半導体記憶媒体へのデータ転
送を行い、第2のビット情報により半導体記憶媒体から
リーダライタ装置へのデータ転送を行うようにしたもの
である。
【0008】
【作 用】従来の一般的なデータの転送方法では、転送
すべきデータをビット情報の羅列として表わし、この一
連のビット情報を搬送波にのせて転送するという形式を
採っていたが、本発明に係るデータの転送方法では、ビ
ット情報はトリガー情報とともに搬送波にのせられて転
送される。すなわち、1つのトリガー情報に第1ビット
情報と第2ビット情報とが後続するという形式を周期T
で繰り返す信号波が搬送波にのせられて転送される。ト
リガー情報とこれに後続する第1ビット情報との間隔は
所定の時間間隔t1に設定され、第2ビット情報との間
隔は所定の時間間隔t2に設定される。したがって、復
調後の信号波がなまりを生じていたとしても、まずトリ
ガー情報を検出し、続いてこのトリガー情報から時間t
だけ遅れた位置に存在するビット情報を検出するという
手順を踏むことにより、ビット情報を確実に検出するこ
とができる。また、周期Tの間に、第1ビット情報と第
2ビット情報との両方を転送することができるので、双
方向のデータ転送を同時に行うことができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明を図示する実施例に基づいて説
明する。図1は、本発明に係るデータの非接触転送方法
の適用対象となるリーダライタ装置100およびICカ
ード200を示すブロック図である。リーダライタ装置
100には第1のコイル110が、ICカード200に
は第2のコイル210が、それぞれ備わっている。これ
らのコイルを電磁的に結合させることにより、両者間で
のデータ転送が行われる。より具体的には、リーダライ
タ装置100からICカード200に対して、電力およ
びクロックが供給されるとともに、両者間でデータ信号
が送受される。
【0010】リーダライタ装置100は、転送すべきデ
ータに関する情報を含んだ信号波と、所定周波数の搬送
波とを重畳して変調波を生成し、この変調波を第1のコ
イル110に与えて送信を行う。一方、ICカード20
0は、送信された変調波を第2のコイル210によって
受信し、受信した変調波を整流することにより電源電力
を発生し、受信した変調波から所定周波数成分を抽出す
ることによりクロック信号を発生し、受信した変調波を
復調することにより信号波を検出する。
【0011】図2に、上述した搬送波、信号波、変調波
の一例を示す。図2(a) に示す搬送波は、便宜上、三角
波の例を示してあるが、正弦波あるいは矩形波の搬送波
を用いても勿論かまわない。図2(b) に示す信号波は、
レベルLまたはHのいずれかをとる二値データである。
本発明の本質は、この二値データによる情報の表現方法
にあり、これについては後に詳述する。図2(c) に示す
変調波は、図2(b) に示す信号波を図2(a) に示す搬送
波によって変調した波形であり、搬送波と信号波とを重
畳することによって得られる。第1のコイル110に
は、図2(c) に示すような変調波が与えられ、この変調
波はICカード200側の第2のコイル210によって
受信される。
【0012】以上、リーダライタ装置100からICカ
ード200へ、電力、クロック、データを伝達する原理
について述べたが、逆に、ICカード200からリーダ
ライタ装置100への方向には、データだけが伝達され
る。もっとも、搬送波は第1のコイル110から第2の
コイル210の方向だけに伝播し、この逆の方向への搬
送波の伝播はない。そこで、ICカード200からリー
ダライタ装置100へデータを伝達させるために、IC
カード200側では、第2のコイル210の入力インピ
ーダンスを変化させるという方法を採る。たとえば、第
2のコイル210に接続された抵抗素子の抵抗値を切り
換えるようにすると、この第2のコイル210に対して
電磁的に結合された第1のコイル110を流れる電流に
加わる負荷が変化することになる。その結果、第1のコ
イル110から送信される搬送波の振幅に変化が生じ
る。こうして、ICカード200内部での抵抗値の切り
換え状態を示す情報を、リーダライタ装置100側へ伝
達することができる。この情報伝達の詳細な説明は後述
する。
【0013】図3は、ICカード200の入出力段の内
部構成を示すブロック図である。この入出力段は、電力
入力部10、クロック入力部20、信号入出力部30、
の3つの主たる構成要素からなり、第2のコイル210
で受信した受信信号、すなわち変調波は、これらの各構
成要素に与えられる。電力入力部10に与えられた変調
波は、整流ブリッジ11によって整流され、リプルフィ
ルタ12を通って平滑化され、レギュレータ13によっ
て安定した電源電圧VCCに変換される。こうして、電
力入力部10は、受信信号から、ICカードの動作に必
要な電源電力を取り出す。一方、クロック入力部20に
与えられた変調波は、キャリアクロック・レベルシフタ
21に入力される。ここで、搬送波のもつ周波数成分が
抽出され、更に、分周回路22において所定の分周比に
分周され、所定の周波数のクロック信号CLKが生成さ
れる。こうして、クロック入力部20は、受信信号か
ら、ICカードの動作に必要なクロック信号を取り出
す。また、信号入出力部30に与えられた変調波は、A
M復調回路31において復調される。すなわち、図2
(c) に示すような変調波から、図2(b) に示すような信
号波が抽出されることになる。この信号波は、トリガー
パルス検出回路32および受信データ復調回路33に与
えられる。トリガーパルス検出回路32は、受信データ
の復調および送信データの変調に必要なトリガーパルス
の検出を行い、検出タイミングを受信データ復調回路3
3および送信データ変調回路34に知らせる。受信デー
タ復調回路33は、この検出タイミングに基づいて、受
信データの復調を行い、リーダライタ装置100からの
転送されてきた情報を入力データDIとして取り出す。
一方、送信データ変調回路34は、出力データDOとし
て与えられた情報をリーダライタ装置100へ転送する
ために、トリガーパルスの検出タイミングに基づいて、
送信データの変調を行い、変調した送信データをAM変
調回路35に与える。AM変調回路35は、この送信デ
ータに基づいて、第2のコイル210の入力インピーダ
ンスを変化させる動作(たとえば、コイルに接続された
抵抗素子の切り換え動作)を行う。なお、入出力制御回
路36は、図示されていないCPUとの間で、入出力制
御信号I/Oをやりとりし、上述の送受信動作を制御す
る。なお、本発明の特徴となる受信データの復調方法お
よび送信データの変調方法については後述する。
【0014】以上のような構成により、物理的に非接触
の状態を保ちながら、リーダライタ装置100からIC
カード200へ、電力、クロック、データの転送が可能
になり、逆に、ICカード200からリーダライタ装置
100へ、データの転送が可能になる。ここで、転送す
べきデータの表現形式について考えてみる。転送すべき
情報は、図2(b) に示すような二値データによって表現
された信号波として転送される。従来からの一般的な二
値データによる情報表現は、図4に示すように、レベル
LおよびレベルHに、いずれか一方のビット状態を定義
することによってなされる。たとえば、レベルLにビッ
ト“0”を、レベルHにビット“1”を、それぞれ定義
すれば、図4に示す二値データは、“01110100
101”という情報を示すことになる。ところが、図4
に示すような二値データを信号波として用い、これを搬
送波にのせて送信した場合、正確な情報伝達が損なわれ
る可能性がある。図2に示した各波の波形は、理論的な
波形を示したものであり、実際の波形には歪みやなまり
が生じる。特に、ICカード200が受信した変調波
は、かなりなまったものとなる。したがって、図4に示
すような信号波を送信したとしても、ICカード200
側で復調された信号波は、このようなきれいな波形には
ならないため、正確なビット情報が復元できない可能性
がある。
【0015】本発明に係るデータ転送方法の特徴のひと
つは、このような環境においても、より信頼性の高い正
確なデータ転送を行うことができるデータの表現形式を
提案するものである。いま、図5に示すように、所定の
周期TでトリガーパルスP1,P2,P3,…を配置す
る。そして、各トリガーパルスP1,P2,P3,…の
配置位置から、所定の時間t1(t1<T)だけ遅れた
位置にビット情報A1,A2…を配置する。この実施例
では、ビット情報として、ビットパルスの有無に関する
情報を配置している。より具体的に説明すれば、所定位
置にビットパルスが存在するか、存在しないか、という
情報により、ビットを表現するのである。たとえば、図
5において、ビット情報A1は、トリガーパルスP1か
ら所定時間t1だけ遅れた位置にビットパルスが存在す
るのでビット“1”を表現しており、ビット情報A2
は、トリガーパルスP2から所定時間t1だけ遅れた位
置にビットパルスが存在しないのでビット“0”を表現
している。このように、トリガーパルスP1,P2,P
3,…は、周期Tごとに必ず現れるパルスであるが、ビ
ットパルスA1,A2,A3…は、トリガーパルスから
時間t1だけ遅れて現れたり現れなかったりするパルス
である。もっとも、トリガーパルスもビットパルスも、
1つのパルス波形としてみれば、全く同一のパルスであ
り、その存在位置によってのみ区別されるものである。
【0016】このようにして、本発明の方法では、転送
すべき情報の1ビットが、周期Tごとに表現されること
になる。トリガーパルスの周期Tおよびビット情報の配
置遅延時間t1を予め設定しておけば、図5に示すよう
な信号波から、1ビットずつ情報を取り出すことができ
る。すなわち、受信側では、まず、トリガーパルスP
1,P2,P3,…を検出し、これに基づいてビットパ
ルスの検出を行えばよい。具体的には、トリガーパルス
P1,P2,P3,…が立上がった時点から、時間t1
だけ経過した時点で、ビットパルスが立上がるか否かを
検出すればよい。実際には、時間t1に所定の余裕δ
(たとえば、ビットパルスの幅の1/2の値を余裕δと
する)を加えた時間t1+δを設定時間とし、トリガー
パルスP1,P2,P3,…が立上がった時点から、こ
の設定時間t1+δだけ経過した時点において、信号波
がレベルHにあるかレベルLにあるかを検出する処理を
行うのが好ましい。信号波がレベルHにあればビット
“1”が、レベルLにあればビット“0”が、それぞれ
検出されることになる。
【0017】本発明に係るデータ転送方法のもうひとつ
の特徴は、リーダライタ装置100とICカード200
との間で、同時に双方向のデータ転送を行う点である。
従来のデータ転送方法では、時分割により一方向への転
送を交互に行うという形式で、双方向の転送を行ってい
たが、本発明に係る方法では、これを同時に行うことが
できる。もちろん、情報の転送路はただ1つだけしか用
意されていないので、厳密な意味で全く同時に双方向の
情報転送を行うことはできない。したがって、本明細書
における双方向の同時データ転送とは、1ビット単位で
データが交互に伝達されるという意味である。
【0018】いま、リーダライタ装置100において、
図5に示すような第1の信号波が生成されたものとす
る。この信号波は、トリガーパルスP1,P2,P3
と、ビットパルスA1(A2は存在しない)とによって
構成されており、期間2Tにおいて、「10」なるバイ
ナリデータを表現している。このような第1の信号波に
対して、図6に示すような第2の信号波を考える。第2
の信号波は、ビットパルスB1(B2は存在しない)に
よって構成されている。第1の信号波と第2の信号波と
は、時間軸(横軸)が同一であり、第1の信号波におけ
るトリガーパルスP1,P2,P3の位置だけが、第2
の信号波において一点鎖線で示されている。第2の信号
波におけるデータの表現形式は、第1の信号波における
ものと同様である。すなわち、各トリガーパルスP1,
P2,P3,…の配置位置から、所定の時間t2(t2
<T)だけ遅れた位置にビット情報B1,B2…が配置
される。たとえば、図6において、ビット情報B1は、
トリガーパルスP1から所定時間t2だけ遅れた位置に
ビットパルスが存在するのでビット“1”を表現してお
り、ビット情報B2は、トリガーパルスP2から所定時
間t2だけ遅れた位置にビットパルスが存在しないので
ビット“0”を表現している。したがって、この信号波
は、期間2Tにおいて、「10」なるバイナリデータを
表現している。このような信号波からビット情報を取り
出すには、受信側で、まず、トリガーパルスP1,P
2,P3,…を検出し、これに基づいてビットパルスの
検出を行えばよい。具体的には、トリガーパルスP1,
P2,P3,…が立上がった時点から、時間t2だけ経
過した時点で、ビットパルスが立上がるか否かを検出す
ればよい。実際には、時間t2に所定の余裕δ(たとえ
ば、ビットパルスの幅の1/2の値を余裕δとする)を
加えた時間t2+δを設定時間とし、トリガーパルスP
1,P2,P3,…が立上がった時点から、この設定時
間t2+δだけ経過した時点において、信号波がレベル
HにあるかレベルLにあるかを検出する処理を行うのが
好ましい。信号波がレベルHにあればビット“1”が、
レベルLにあればビット“0”が、それぞれ検出される
ことになる。
【0019】さて、リーダライタ装置100側で、図5
に示す第1の信号波を生成し、ICカード200側で、
図6に示す第2の信号波を生成したものとする。リーダ
ライタ装置100側では、生成した第1の信号波を搬送
波にのせて変調し、この変調波に対応する電流を第1の
コイル110に流す。一方、ICカード側では、生成し
た第2の信号波に基づいて、第2のコイル210の入力
インピーダンスを変化させる。たとえば、コイルに接続
されている抵抗素子の値を、第2の信号波がレベルHの
ときには抵抗値R1とし、レベルLのときには抵抗値R
2とするような切り換えを行えばよい。このように、第
2のコイル210の入力インピーダンスが変化すると、
第1のコイル110を流れる電流の負荷が変化すること
になり、リーダライタ装置100側で生成された変調波
に、ICカード200側で生成された第2の信号波の情
報が重畳されることになる。結局、図7に示すような合
成信号波が搬送波にのせられて、リーダライタ装置10
0からICカード200へ伝送されることになる。すな
わち、トリガーパルスP1に後続する周期T内には、リ
ーダライタ装置100からICカード200への送信デ
ータビット情報A1と、ICカード200からリーダラ
イタ装置100への送信データビット情報B1と、が含
まれることになる。同様に、トリガーパルスP2に後続
する周期T内には、両ビット情報A2とB2とが含まれ
ることになる。したがって、ICカード200内では、
トリガーパルス検出時からt1+δ経過後の合成信号波
のレベルを検出することにより、リーダライタ装置10
0から伝達されたビットを認識することができ、リーダ
ライタ装置100内では、トリガーパルス検出時からt
2+δ経過後の合成信号波のレベルを検出することによ
り、ICカード200から伝達されたビットを認識する
ことができる。
【0020】図8は、本発明のより具体的な実施例を示
す波形図である。以下、この波形図を参照しながら、図
3に示すICカード200の入出力段の動作を説明す
る。いま、図8(a) に示すように、「00110」なる
5ビットからなる第1の情報をリーダライタ装置100
からICカード200へ転送し、これと同時に、図8
(e) に示すように、「01010」なる5ビットからな
る第2の情報をICカード200からリーダライタ装置
100へ転送する場合を考える。この場合、リーダライ
タ装置100は、図8(b) に示すような第1の信号波を
生成すればよい。この第1の信号波には、所定の周期T
ごとにトリガーパルスが配置されており、各トリガーパ
ルスの立上がり時点から、所定の設定時間t1+δだけ
経過した時点におけるビットパルスの有無によって、図
8(a) のビット情報が表現されている。すなわち、第1
周期および第2周期にはビットパルスは存在せず、「0
0」なるビット情報が表現され、第3周期および第4周
期にはビットパルスが存在し、「11」なるビット情報
が表現され、第5周期にはビットパルスが存在せず、
「0」なるビット情報が表現されていることになる。一
方、ICカード200は、図8(d) に示すような第2の
信号波を生成すればよい。すなわち、第1、第3、第5
周期にはビットパルスは存在せず、第2および第4周期
において、トリガーパルスの立上がり時点から時間t2
だけ遅れて立ち上がるビットパルスが配置されている。
第1のコイル110から第2のコイル210へ伝達され
る変調波は、図8(b) に示す第1の信号波と図8(d) に
示す第2の信号波との合成信号波を、搬送波にのせたも
のとなるため、図8(c) に示すようなものになる。
【0021】図3に示すICカード200の入出力段で
は、まず、AM復調回路31によって、図8(c) に示す
変調波から信号波が取り出される。そして、トリガーパ
ルス検出回路32は、この信号波から、所定の周期Tご
とに現れるトリガーパルスを検出し、この検出タイミン
グから所定時間t1+δだけ経過した時点で第1のトリ
ガー信号を受信データ復調回路33に与え、所定時間t
2だけ経過した時点で第2のトリガー信号を送信データ
変調回路34に与える。受信データ復調回路33が行う
復調作業は、図8(b) に示す第1の信号波から図8(a)
に示す第1のビット情報を抽出する作業である。すなわ
ち、トリガーパルス検出回路32から第1のトリガー信
号が与えられた時点で、信号波のレベルを検出し、レベ
ルHであればビット“1”を、レベルLであればビット
“0”を、それぞれ出力し、こうして出力されたビット
列により入力データDIが形成される。このようなビッ
ト検出方法を用いれば、信号波がなまりを生じていたと
しても、正確なビット検出が可能になる。一方、送信デ
ータ変調回路34が行う変調作業は、図8(e) に示す第
2のビット情報を変調して図8(d) に示す第2の信号波
を生成する作業である。すなわち、トリガーパルス検出
回路32から第2のトリガー信号が与えられた時点で、
出力データDOのビット値に応じたビット情報を生成す
る。より具体的には、出力データDOがビット“1”で
あれば、第2のトリガー信号が与えられた時点でビット
パルスを1つ発生し、ビット“0”であればビットパル
スは発生しない。こうして生成された第2の信号波に基
づいて、AM変調回路35が第2のコイル210の入力
インピーダンスの切り換えを行うことになる。入出力制
御回路36は、受信データ復調回路33が1ビットの受
信を完了したら、送信データ変調回路34に対して1ビ
ットの送信を指示し、送受信動作を制御する。こうし
て、双方向におけるデータ転送を同時に行うことが可能
になる。
【0022】以上、本発明を図示する実施例に基づいて
説明したが、本発明はこの実施例のみに限定されるもの
ではなく、この他にも種々の態様で実施可能である。た
とえば、上述の実施例では、トリガーパルスとして単一
のパルスを用いていたが、複数のパルスをトリガーパル
スに用いるようにしてもかまわない。また、上述の実施
例では、トリガーパルスとビットパルスとを、全く同じ
波形のパルスによって構成していたが、両者のパルス幅
を変えるようにすることも可能である。更に、上述の実
施例では、2つのコイルによりデータ転送を行っている
が、より多くのコイルを用いてもかまわない。たとえ
ば、リーダライタ装置100側に、第2のコイルの負荷
変動を検出するための高感度コイルを設け、第2のビッ
ト情報をこの高感度コイルで検出するようにすると効果
的である。また、上述の実施例では、リーダライタ装置
100側でトリガーパルスの発生を行い、これをICカ
ード200側で検出しているが、逆に、ICカード20
0側でトリガーパルスの発生を行い(コイルの入力イン
ピーダンスを変化させれば良い)、リーダライタ装置1
00側でこれを検出するようにしてもかまわない。ま
た、上述の実施例では、ICカードに本発明を適用した
例を示したが、本発明はICカードをはじめとするあら
ゆる半導体記憶媒体に適用可能である。
【0023】
【発明の効果】以上のとおり、本発明に係るデータの非
接触転送方法によれば、所定の周期Tで配置されるトリ
ガー情報と、このトリガー情報の配置位置から所定の時
間t1(t1<T)だけ遅れた位置に配置される第1の
ビット情報と、所定の時間t2(t2<T)だけ遅れた
位置に配置される第2のビット情報と、により信号波を
形成するようにしたため、より信頼性の高い正確なデー
タ転送を双方向同時に行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るデータの非接触転送方法の適用対
象となるリーダライタ装置100およびICカード20
0を示すブロック図である。
【図2】本発明に係るデータの非接触転送方法において
用いられる搬送波、信号波、変調波の一例を示す波形図
である。
【図3】図1に示すICカード200の入出力段の構成
を示すブロック図である。
【図4】従来の転送方法における信号波の表現内容を示
す波形図である。
【図5】本発明の転送方法において、ICカード側へ送
信する情報をもった第1の信号波の表現内容を示す波形
図である。
【図6】本発明の転送方法において、リーダライタ装置
側へ送信する情報をもった第2の信号波の表現内容を示
す波形図である。
【図7】図5に示す第1の信号波と図6に示す第2の信
号波との合成信号波を示す波形図である。
【図8】本発明の一実施例に係る転送方法におけるビッ
ト情報、信号波、変調波の関係を示す図である。
【符号の説明】
10…電力入力部 11…整流ブリッジ 12…リプルフィルタ 13…レギュレータ 20…クロック入力部 21…キャリアクロック・レベルシフタ 22…分周回路 30…信号入出力部 31…AM復調回路 32…トリガーパルス検出回路 33…受信データ復調回路 34…送信データ変調回路 35…AM変調回路 36…入出力制御回路 100…リーダライタ装置 110…第1のコイル 200…ICカード 210…第2のコイル P1,P2,P3…トリガーパルス A1,A2,B1,B2…ビットパルス(ビット情報)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体記憶媒体と、この半導体記憶媒体
    に対するデータの書き込み/読出しを行うリーダライタ
    装置と、の両者間でデータ転送を行うために、 リーダライタ装置側では、信号波と搬送波とを重畳して
    変調波を生成し、この変調波を第1のコイルに与えて送
    信を行い、 半導体記憶媒体側では、第2のコイルにより前記変調波
    を受信し、受信した変調波を復調することにより信号波
    を検出し、 両者を物理的に非接触の状態においたまま、データ転送
    を行うデータの非接触転送方法において、 所定の周期Tで配置されるトリガー情報と、前記トリガ
    ー情報の配置位置から所定の時間t1(t1<T)だけ
    遅れた位置に配置される第1のビット情報と、前記トリ
    ガー情報の配置位置から所定の時間t2(t2<T)だ
    け遅れた位置に配置される第2のビット情報と、により
    信号波を形成し、 前記第1のビット情報によりリーダライタ装置から半導
    体記憶媒体へのデータ転送を行い、前記第2のビット情
    報により半導体記憶媒体からリーダライタ装置へのデー
    タ転送を行うようにしたことを特徴とする半導体記憶媒
    体におけるデータの非接触転送方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のデータの非接触転送方
    法において、 リーダライタ装置側では、トリガー情報と第1のビット
    情報とを有する第1の信号波を生成し、生成した第1の
    信号波に対応する変調波を第1のコイルから送信し、 半導体記憶媒体側では、第2のビット情報を有する第2
    の信号波を生成し、生成した第2の信号波によって第2
    のコイルの入力インピーダンスを変化させ、 リーダライタ装置側と半導体記憶媒体側との双方におい
    て、トリガー情報、第1のビット情報、第2のビット情
    報、の3つの情報を認識しうるようにしたことを特徴と
    する半導体記憶媒体におけるデータの非接触転送方法。
JP3323718A 1991-11-12 1991-11-12 半導体記憶媒体におけるデータの非接触転送方法 Pending JPH05135221A (ja)

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EP92119290A EP0542229B1 (en) 1991-11-12 1992-11-11 Method for contactless communication between a semiconductor data recording medium and a reader/writer device
DE69232627T DE69232627T2 (de) 1991-11-12 1992-11-11 Verfahren zur kontaktfreien Kommunikation zwischen einem Halbleiter- Datenaufzeichnungsträger und einer Lese-/Schreibvorrichtung
US07/975,434 US5362954A (en) 1991-11-12 1992-11-12 Data transfer method for use in semiconductor data recording medium

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10145987A (ja) * 1996-09-13 1998-05-29 Hitachi Ltd 電力伝送システムおよびicカード並びにicカードを用いた情報通信システム
CN104050432A (zh) * 2013-03-13 2014-09-17 三星电子株式会社 非接触式集成电路读取器、检测方法、检测电路及其系统

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