JPH05133222A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置

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JPH05133222A
JPH05133222A JP3318675A JP31867591A JPH05133222A JP H05133222 A JPH05133222 A JP H05133222A JP 3318675 A JP3318675 A JP 3318675A JP 31867591 A JP31867591 A JP 31867591A JP H05133222 A JPH05133222 A JP H05133222A
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internal combustion
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健治 加藤
Tokuta Inoue
悳太 井上
Kiyoshi Nakanishi
清 中西
Satoru Iguchi
哲 井口
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 遷移金属/ゼオライト触媒を備えた内燃機関
の排気浄化装置におけるコールド時のHCの外部への排
出を抑制すること。 【構成】 希薄燃焼可能な内燃機関の排気系2に、遷移
金属/ゼオライト触媒4を配設し、該触媒4の下流に、
ヒータ付の、酸化能力を有する触媒6(または6と8)
を配設した。コールド時にヒータをオンとして下流の触
媒4を早期に活性化させることにより、コールド時に遷
移金属/ゼオライト触媒4を通り抜けてくるHCを下流
側の触媒6(または6と8)で浄化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コールド時のHC、C
Oの排出を抑制できる、NOx 触媒具備の内燃機関の排
気浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平1−39145号公報は、希薄燃
焼可能な内燃機関の排気系に、Cuをイオン交換してゼ
オライトに担持したCu/ゼオライト触媒を配設し、そ
の下流に酸化触媒または三元触媒を配置した内燃機関の
排気浄化装置を開示している。このような内燃機関の排
気浄化装置では、暖機後の定常運転状態において、空燃
比リーン時にはHC存在下でCu/ゼオライト触媒でN
Ox が浄化され、酸化触媒または三元触媒でHC、CO
が浄化される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来装置には
次の問題がある。すなわち、Cu/ゼオライト触媒が高
浄化率でNOx を浄化するためには、触媒を通り抜ける
排気ガス速度すなわち空間速度SVが小でなければなら
ず、そのためには触媒容量が大でなければらならい。し
かし、Cu/ゼオライト触媒の容量を大にすると、エン
ジン始動時等のコールド時に、排気ガスの熱量がCu/
ゼオライト触媒の暖機に消費されてしまって、下流側の
酸化触媒または三元触媒の暖機が遅れ、HCとCOエミ
ッションが浄化されずにそのまま外気に排出されてしま
うという問題が生じる。リーンバーン状態ではCOの発
生は比較的少ないので、なかでもHCエミッションの問
題が大きい。
【0004】本発明の目的は、排気系にCu等の遷移触
媒を担持したゼオライトから成るNOx 浄化用触媒を配
設した内燃機関の排気浄化装置において、コールド時の
HCエミッションの外気への排出を抑制することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明によ
れば、希薄燃焼可能な内燃機関の排気系に、遷移金属/
ゼオライト触媒を配設し、該遷移金属/ゼオライト触媒
の下流に、ヒータ付の、酸化能力を有する触媒を配設し
た内燃機関の排気浄化装置によって達成される。
【0006】
【作用】遷移金属/ゼオライト触媒はコールド時のHC
を触媒表面に吸着させる効果があるため、エンジン始動
直後のHCを吸着する。その後遷移金属/ゼオライト触
媒が飽和しても、下流側の触媒はヒータをオンにするこ
とにより早期に暖機されるので、HCは浄化され、排出
量は低減される。遷移金属/ゼオライト触媒の温度が上
昇すると、HCは離脱する。従来は下流側触媒の暖機が
遅く、この時点で多量のHCを排出するおそれがあった
が、本発明では、遷移金属/ゼオライト触媒がHC離脱
温度に達するころには下流触媒もヒータによって暖機さ
れており、HCは下流側触媒によって浄化され、HCの
排出が抑制される。
【0007】
【実施例】以下に、本発明に係る内燃機関の排気浄化装
置の望ましい実施例を、図面を参照して説明する。図
1、図2に示すように、希薄燃焼可能な内燃機関の排気
系2には、ゼオライトに、Cu等の遷移金属をイオン交
換して担持させた遷移金属/ゼオライト触媒4が配置さ
れている。排気系2の、遷移金属/ゼオライト触媒4の
下流側部分には、酸化能力を有する触媒6、8(酸化触
媒または還元触媒)が配設されている。酸化能力を有す
る触媒6、8は、上流側のスタート触媒6とその下流の
触媒8とから成る。酸化能力を有する触媒6、8のう
ち、少なくともスタート触媒6はヒータ付とされてい
る。これらの触媒4、6、8は直列に配列されている。
ヒータ付スタート触媒6とその下流の触媒8は、図1に
示すように互いに離して配設してもよいし、図2に示す
ように互いに接触させて配設してもよい。
【0008】触媒6は、その下流の触媒8に比べて容量
を小として、ヒータをオンにしたときに早期に触媒を昇
温できるようにしてあり、コールド時のスタート触媒と
して機能する。下流の触媒8は、暖機後の通常運転時用
触媒として機能する。
【0009】遷移金属/ゼオライト触媒4、スタート触
媒6の配設順序を触媒4、6の順序とするのは、その逆
にすると、スタート触媒6が内燃機関から排出されるH
Cを酸化してしまうので、遷移金属/ゼオライト触媒4
に流入する排気ガス中のHCが少なくなり、遷移金属/
ゼオライト触媒4におけるNOx 還元作用が低下するか
らである。より詳しくは、遷移金属/ゼオライト触媒4
のNOx 還元メカニズムは、HCの部分酸化により生じ
る活性種がNOx と反応してNOx を還元するものと確
定される。したがって、遷移金属/ゼオライト触媒4が
高NOx 浄化率を示すには、HCを必要量供給すること
が必要になるが、遷移金属/ゼオライト触媒4の上流に
酸化または還元触媒を配設すると、HCの供給が少なく
なるので、触媒6、8を触媒4の下流側に配設するよう
にした。
【0010】遷移金属/ゼオライト触媒4は、低空間速
度では高NOx 浄化率を示すが高空間速度ではそのNO
x 浄化率が低下する。遷移金属/ゼオライト触媒4での
空間速度を小にするためには、遷移金属/ゼオライト触
媒4の容量を大にし、触媒4中の排気ガスの流速を小に
するようにしなければならないが、遷移金属/ゼオライ
ト触媒4の容量、容積を大にすると、熱容量が大になっ
て、エンジン始動直後に遷移金属/ゼオライト触媒4が
活性温度になるのに時間がかかり、かつ遷移金属/ゼオ
ライト触媒4の昇温にエネルギを奪われて排気ガスは低
温となって遷移金属/ゼオライト触媒4を出るので、下
流側の触媒6、8の昇温、活性温度への到達が遅くな
る。このため、始動直後のコールド時には、始動直後に
エンジンから多量に排出されるHCが、まだ活性温度に
達していない触媒を通り抜けて外気に排出されようとす
る。
【0011】このようなHCの外気への排出を抑制する
ために、下流側の触媒6、8のうち少なくともスタート
触媒6はヒータ付とされる。ヒータはコールド時のみに
オンとされ、スタート触媒6を加熱し、早期に活性化温
度に達するようにする。スタート触媒6が三元触媒の場
合、活性開始温度は約250°Cである。
【0012】スタート触媒6の下流に配設される酸化触
媒または三元触媒8は、たとえばアルミナ担体にPtを
担持させたPt/アルミナ触媒から成り、スタート触媒
6に比べて容量を大きくすることにより、暖機後に十分
HC、COを浄化できるようにしてある。Pt/アルミ
ナ触媒8は、ヒータの助けがなくても、ある時間はかか
るが、排気ガス温で活性温度以上になる。
【0013】遷移金属/ゼオライト触媒4、ヒータ付ス
タート触媒6、Pt/アルミナ触媒8の順の配列は、さ
らに次の意味をもつ。遷移金属/ゼオライト触媒4は、
約250°C以下の低温域では、その結晶構造にHCを
吸着する性質をもつ。この低温でのHC吸着特性は、遷
移金属/ゼオライト触媒4が飽和するまで続き、HC吸
着時間は数時間続く。しかし、約250°Cより温度が
高くなると遷移金属/ゼオライト触媒4はHCを離脱す
る性質をもつ。
【0014】したがって、エンジンスタート直後のコー
ルド時のHCの排出の多い時には、スタート用触媒6が
ヒータをオンにしてもまだ活性温以上に暖機されないと
きであっても、遷移金属/ゼオライト触媒4も低温であ
るから、HCのほとんどは遷移金属/ゼオライト触媒4
に吸着され、外部への排出が抑制される。遷移金属/ゼ
オライト触媒4がHC離脱開始温度以上に昇温される
と、HCを離脱し始め、離脱されたHCは下流へと流れ
るが、その時までに、ヒータ付スタート触媒6(図2の
例では触媒6、8)がヒータのオンによって活性化温度
以上に昇温されているので、離脱HCはスタート触媒6
(図2の例では触媒6、8)によって酸化され、外部へ
の排出が抑制される。すなわち、ヒータ付触媒6を(図
2の例では触媒6、8)遷移金属/ゼオライト触媒4の
下流に配設することによって、コールド時の離脱HCの
浄化が可能になる。
【0015】さらに時間が経過すると、触媒6のみなら
ず最下流の触媒8も活性温度以上になり、その時は触媒
6と触媒8により、上流の触媒4で浄化しきれなかった
HC、COが浄化される。図1の例においてスタート触
媒6を容量の大きい触媒8よりも上流側とするのは、ス
タート触媒6の暖機を早めるためであり、触媒8を上流
側にすると触媒8の暖機に排気エネルギがとられて、ス
タート触媒6の暖機が遅れるのでそれを防止するためで
ある。
【0016】また、ヒータ付スタート触媒6(図2の例
では触媒6、8)のヒータはコールド時のみにオンされ
ればよいものであるから、イグニッションスイッチのオ
ンと共にオンとされ一定時間後オフとされるタイマによ
って、該タイマオン時にヒータがオンとされるようにヒ
ータのオンオフを制御すればよい。すなわち、ヒータと
電源バッテリとを接続する回路にスイッチを設け、この
スイッチを、前記タイマがオンの時にオンとなるように
すればよい。あるいは、図示しないエンジン冷却水温検
出手段の出力に応じて、水温が所定値(例えば60°
C)以下の間ヒータをオンに制御してもよい。ヒータ付
触媒6(図2の例では触媒6、8)の構造は、触媒の上
流側にニクロム線ヒータ等を配置してもよいし、触媒自
体を抵抗をもつ金属板のうず巻き体にアルミナをコート
し、その上にPt等の触媒を担持させたものから構成し
てもよい。
【0017】また、遷移金属/ゼオライト触媒4は、約
600°C以上の高温で熱劣化を呈するので、排気系2
のうち、エンジンから離れた部位に設けることが望まし
い。したがって、車両の床下に配置するのが望まれる。
このため、スタート触媒6、Pt/アルミナ触媒8もエ
ンジンから離れた部位にあり、暖機が遅いので、コール
ド時のHC、CO排出を抑制するためには、スタート触
媒6(図2の例では触媒6、8)をヒータ付きとするこ
とが必要になる。
【0018】作用については、上記の説明からも明らか
な通り、遷移金属/ゼオライト触媒4はコールド時のH
Cを触媒表面に吸着させる性質をもつため、機関始動直
後のHCを吸着する。したがってHCの外気への放出は
抑制される。
【0019】しばらくすると遷移金属/ゼオライト触媒
4はHC離脱開始温度以上になってHCを離脱するが、
スタート触媒6(図2の例では触媒6、8)がヒータに
より早期に暖機され、離脱されたHCはスタート触媒6
(図2の例では触媒6、8)で浄化され、外気への放出
は抑制される。従来はヒータ付スタート触媒6がないた
め、かつ容量の大きい触媒8はまだ活性温度以上になっ
ていないため、この時点で多量のHCを放出するおそれ
があったが、本発明ではそのような事態は生じない。さ
らに温度が上昇すると、容量の大きい触媒8も活性温度
以上になり、スタート触媒6のヒータをオフにしても、
HCは触媒8で十分に浄化される。
【0020】NOx の浄化については、コールド時で遷
移金属/ゼオライト触媒4がNOx浄化活性温度(約2
50°C)に到達するまでは、NOx はほとんど浄化さ
れないが、エンジン始動時のコールド時にはエンジンか
らのNOx の排出量自体が少ないので、NOx 排出規制
上問題にならない。
【0021】排気温が上昇して、通常運転時になると、
遷移金属/ゼオライト触媒4がNOx 浄化活性温度以上
になっているから、空燃比リーン域において、HC存在
下でNOx を高効率で還元し、浄化する。この時は、上
流側に酸化触媒または三元触媒がないので、十分なHC
量が供給される。
【0022】希薄燃焼可能な機関であっても、出力時等
には空燃比はストイキまたはややリッチにされるが、そ
の時は空燃比リーン域の排気ガス中でのみNOx 浄化能
力を示す遷移金属/ゼオライト触媒4はNOx をほとん
ど浄化できないが、下流側の三元触媒6、8がストイキ
で良好なNOx 浄化能力をもつようになるので、触媒6
および8によってNOx が浄化される。したがって、全
運転状態において、NOx の排出量が低減される。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、遷移金属/ゼオライト
触媒の下流側にヒータ付の、酸化能力を有する触媒(酸
化触媒または三元触媒)を配設したので、コールド時に
ヒータをオンにすることにより、コールド時のHCエミ
ッションの外気への排出を抑制することができる。ま
た、ヒータをオンにして酸化能力を有する触媒が活性温
度になる迄の間のHCは、低温時の遷移金属/ゼオライ
ト触媒のHC吸着作用によって外気への排出が抑制さ
れ、遷移金属/ゼオライト触媒がHC離脱温度に到達し
たときの離脱HCは早期に昇温されるヒータ付触媒によ
って浄化されるので、問題は生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る内燃機関の排気浄化装
置の断面図である。
【図2】本発明のもう一つの実施例に係る内燃機関の排
気浄化装置の断面図である。
【符号の説明】
2 排気系 4 遷移金属/ゼオライト触媒 6 ヒータ付スタート触媒(酸化能力を有する触媒、た
とえば三元触媒) 8 Pt/アルミナ触媒(ヒータ付でもヒータ付でなく
てもよい)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F01N 3/24 L 9150−3G (72)発明者 井口 哲 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 希薄燃焼可能な内燃機関の排気系に、遷
    移金属/ゼオライト触媒を配設し、該遷移金属/ゼオラ
    イト触媒の下流に、ヒータ付の、酸化能力を有する触媒
    を配設したことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
JP3318675A 1991-11-07 1991-11-07 内燃機関の排気浄化装置 Expired - Lifetime JP3055270B2 (ja)

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JPH05133222A true JPH05133222A (ja) 1993-05-28
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5402642A (en) * 1992-08-26 1995-04-04 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Exhaust emission control device for internal combustion engine
US6029443A (en) * 1996-05-24 2000-02-29 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Catalyst with upstream cooling and downstream heating

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5402642A (en) * 1992-08-26 1995-04-04 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Exhaust emission control device for internal combustion engine
US6029443A (en) * 1996-05-24 2000-02-29 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Catalyst with upstream cooling and downstream heating

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