JPH0513197A - 荷電粒子ビームの入射装置 - Google Patents
荷電粒子ビームの入射装置Info
- Publication number
- JPH0513197A JPH0513197A JP16421191A JP16421191A JPH0513197A JP H0513197 A JPH0513197 A JP H0513197A JP 16421191 A JP16421191 A JP 16421191A JP 16421191 A JP16421191 A JP 16421191A JP H0513197 A JPH0513197 A JP H0513197A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- charged particle
- particle beam
- circular accelerator
- vacuum
- tube structure
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【構成】ビーム輸送系1と円形加速器2との真空隔壁6
に設けられたチューブ構造の差動排気機構7を、その中
心軸が入射点におけるバンプ軌道の傾きに一致するよう
に設置する。また、真空隔壁6の案内構造8に着脱可能
とする。さらに、チューブ構造の差動排気機構7の出入
口に荷電粒子ビームの検出手段9を設ける。 【効果】円形加速器側の高真空を達成するために通常の
ポリイミド膜を使用する必要がなく、ポリイミド膜によ
るビームの散乱が問題となる低エネルギの電子ビームを
効率良く入射できる。
に設けられたチューブ構造の差動排気機構7を、その中
心軸が入射点におけるバンプ軌道の傾きに一致するよう
に設置する。また、真空隔壁6の案内構造8に着脱可能
とする。さらに、チューブ構造の差動排気機構7の出入
口に荷電粒子ビームの検出手段9を設ける。 【効果】円形加速器側の高真空を達成するために通常の
ポリイミド膜を使用する必要がなく、ポリイミド膜によ
るビームの散乱が問題となる低エネルギの電子ビームを
効率良く入射できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、円形加速器における荷
電粒子ビーム入射装置に関し、特に、産業用及び医療用
の高輝度X線源として有望視されている電子蓄積リング
の入射装置に当たる電磁インフレクタに関する。
電粒子ビーム入射装置に関し、特に、産業用及び医療用
の高輝度X線源として有望視されている電子蓄積リング
の入射装置に当たる電磁インフレクタに関する。
【0002】
【従来の技術】円形加速器に荷電粒子ビームを入射する
入射装置は、例えば、45MeVの低エネルギ電子ビー
ムの入射の場合、石川島播磨技報、第30巻第5号、
『小型SOR装置の開発』、p.321〜328、平成
2年9月発行、に記載されているように、通常のポリイ
ミド膜の代りにチューブ構造の差動排気機構を設けて、
円形加速器側の真空度を高真空に維持している。
入射装置は、例えば、45MeVの低エネルギ電子ビー
ムの入射の場合、石川島播磨技報、第30巻第5号、
『小型SOR装置の開発』、p.321〜328、平成
2年9月発行、に記載されているように、通常のポリイ
ミド膜の代りにチューブ構造の差動排気機構を設けて、
円形加速器側の真空度を高真空に維持している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、円
形加速器側の真空度を高めるためにはチューブの長さを
長くし、また、チューブの断面積を小さくする必要があ
る。そのため、ビームの入射効率の低下と入射ビームの
軌道調整の負担増加の問題があった。
形加速器側の真空度を高めるためにはチューブの長さを
長くし、また、チューブの断面積を小さくする必要があ
る。そのため、ビームの入射効率の低下と入射ビームの
軌道調整の負担増加の問題があった。
【0004】本発明の目的は、チューブ構造の差動排気
機構を設けて円形加速器側の真空度を高真空に維持する
場合、ビームの入射効率の低下と入射ビームの軌道調整
の負担増加を抑制することにある。
機構を設けて円形加速器側の真空度を高真空に維持する
場合、ビームの入射効率の低下と入射ビームの軌道調整
の負担増加を抑制することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、前記チュー
ブ構造の差動排気機構の中心軸を、前記円形加速器の中
心軌道と水平面内で、入射点におけるバンプ軌道の傾き
だけ角度をなすように設置することで達成される。
ブ構造の差動排気機構の中心軸を、前記円形加速器の中
心軌道と水平面内で、入射点におけるバンプ軌道の傾き
だけ角度をなすように設置することで達成される。
【0006】また上記目的は、前記チューブ構造の差動
排気機構を前記真空隔壁に設けられた案内構造に着脱可
能とすることで達成される。
排気機構を前記真空隔壁に設けられた案内構造に着脱可
能とすることで達成される。
【0007】さらに上記目的は、前記チューブ構造の差
動排気機構の入口,出口、あるいは内部に少なくとも一
つの荷電粒子ビームの検出手段を備えることで達成され
る。
動排気機構の入口,出口、あるいは内部に少なくとも一
つの荷電粒子ビームの検出手段を備えることで達成され
る。
【0008】
【作用】チューブ構造の差動排気機構の中心軸を、円形
加速器の中心軌道と水平面内で、入射点におけるバンプ
軌道の傾きだけ角度をなすように設置することで、円形
加速器を周回する入射直後の荷電粒子ビームの、チュー
ブ外壁における損失を抑制することができる。さらに、
バンプ軌道の傾きに一致するように入射される荷電粒子
ビームの、チューブ内壁における損失を抑制できる。
加速器の中心軌道と水平面内で、入射点におけるバンプ
軌道の傾きだけ角度をなすように設置することで、円形
加速器を周回する入射直後の荷電粒子ビームの、チュー
ブ外壁における損失を抑制することができる。さらに、
バンプ軌道の傾きに一致するように入射される荷電粒子
ビームの、チューブ内壁における損失を抑制できる。
【0009】また、チューブ構造の差動排気機構を真空
隔壁に設けられた案内構造に着脱可能とすることで、入
射ビームの軌道調整の際、チューブを外した状態で粗調
整ができる。さらに、実際のバンプ軌道の傾きに合った
チューブに交換可能である。さらに、チューブ構造の差
動排気機構の入口,出口、あるいは内部に少なくとも一
つの荷電粒子ビームの検出手段を備えることで、入射ビ
ームの軌道が検出でき、入射ビームの軌道調整時の一助
となる。
隔壁に設けられた案内構造に着脱可能とすることで、入
射ビームの軌道調整の際、チューブを外した状態で粗調
整ができる。さらに、実際のバンプ軌道の傾きに合った
チューブに交換可能である。さらに、チューブ構造の差
動排気機構の入口,出口、あるいは内部に少なくとも一
つの荷電粒子ビームの検出手段を備えることで、入射ビ
ームの軌道が検出でき、入射ビームの軌道調整時の一助
となる。
【0010】
【実施例】図1は、本発明による荷電粒子ビーム入射装
置の全体図である。
置の全体図である。
【0011】本発明による荷電粒子ビーム入射装置は、
ビーム輸送系側真空ダクト1,円形加速器側真空ダクト
2,真空室3から構成される真空容器4と、真空室3内
に据え付けられた荷電粒子ビームの偏向手段5と、円形
加速器側真空ダクト2と真空室3を隔てる真空隔壁6に
設けられたチューブ構造の差動排気機構7と、チューブ
構造の差動排気機構7の出入口に設けられた荷電粒子ビ
ーム検出手段9により構成される。ビーム輸送系側真空
ダクト1を通過した荷電粒子ビームは、偏向手段5によ
り偏向され、差動排気機構7を通過して円形加速器側真
空ダクト2へと入射される。真空室3と円形加速器側真
空ダクト2の真空度差は、チューブ構造の差動排気機構
7により維持される。
ビーム輸送系側真空ダクト1,円形加速器側真空ダクト
2,真空室3から構成される真空容器4と、真空室3内
に据え付けられた荷電粒子ビームの偏向手段5と、円形
加速器側真空ダクト2と真空室3を隔てる真空隔壁6に
設けられたチューブ構造の差動排気機構7と、チューブ
構造の差動排気機構7の出入口に設けられた荷電粒子ビ
ーム検出手段9により構成される。ビーム輸送系側真空
ダクト1を通過した荷電粒子ビームは、偏向手段5によ
り偏向され、差動排気機構7を通過して円形加速器側真
空ダクト2へと入射される。真空室3と円形加速器側真
空ダクト2の真空度差は、チューブ構造の差動排気機構
7により維持される。
【0012】図2は、本発明による荷電粒子ビーム入射
装置におけるチューブ構造の差動排気機構7の一実施例
を説明する詳細図である。
装置におけるチューブ構造の差動排気機構7の一実施例
を説明する詳細図である。
【0013】薄肉のチューブ7は、その中心軸が入射点
におけるバンプ軌道の傾きに一致するように、真空隔壁
6に取り付けられる。本実施例によれば、簡単な構造
で、ビームの入射効率の低下を抑制することができる。
におけるバンプ軌道の傾きに一致するように、真空隔壁
6に取り付けられる。本実施例によれば、簡単な構造
で、ビームの入射効率の低下を抑制することができる。
【0014】図3は、本発明による荷電粒子ビーム入射
装置におけるチューブ構造の差動排気機構7の他実施例
を説明する斜視図である。
装置におけるチューブ構造の差動排気機構7の他実施例
を説明する斜視図である。
【0015】差動排気機構7は、図3(a)のように、
その中心軸が入射点でのバンプ軌道の傾きに一致したチ
ューブ穴の開いたブロック構造であり、図3(b)のよ
うに、真空隔壁6に設けられた案内構造8に着脱可能で
ある。本実施例によれば、入射ビームの軌道調整の際、
差動排気機構7を外した状態で粗調整ができる。さら
に、実際のバンプ軌道の傾きに合ったチューブ穴に交換
可能である。従って、入射ビームの軌道調整の負担軽減
とビームの入射効率の低下抑制の効果がある。
その中心軸が入射点でのバンプ軌道の傾きに一致したチ
ューブ穴の開いたブロック構造であり、図3(b)のよ
うに、真空隔壁6に設けられた案内構造8に着脱可能で
ある。本実施例によれば、入射ビームの軌道調整の際、
差動排気機構7を外した状態で粗調整ができる。さら
に、実際のバンプ軌道の傾きに合ったチューブ穴に交換
可能である。従って、入射ビームの軌道調整の負担軽減
とビームの入射効率の低下抑制の効果がある。
【0016】図4は、本発明による荷電粒子ビーム入射
装置における荷電粒子ビーム検出手段9の一実施例の説
明図である。
装置における荷電粒子ビーム検出手段9の一実施例の説
明図である。
【0017】荷電粒子ビーム検出手段9は、図4(a)
のように、入射ビーム軌道上に挿入可能な機構10に取
り付けられた金属板11であり、図4(b)のように、
差動排気機構7の入口、あるいは出口に設置される。本
実施例によれば、簡単な構造の小型検出器で入射ビーム
の軌道が検出でき、入射ビームの軌道調整の負担軽減の
効果がある。
のように、入射ビーム軌道上に挿入可能な機構10に取
り付けられた金属板11であり、図4(b)のように、
差動排気機構7の入口、あるいは出口に設置される。本
実施例によれば、簡単な構造の小型検出器で入射ビーム
の軌道が検出でき、入射ビームの軌道調整の負担軽減の
効果がある。
【0018】なお、本発明による荷電粒子ビーム入射装
置における荷電粒子ビーム検出手段9の他実施例とし
て、金属板11の代わりに蛍光板を利用する。本実施例
によれば、入射ビームの軌道と形状を検出することがで
き、入射ビームの軌道調整が容易になる。
置における荷電粒子ビーム検出手段9の他実施例とし
て、金属板11の代わりに蛍光板を利用する。本実施例
によれば、入射ビームの軌道と形状を検出することがで
き、入射ビームの軌道調整が容易になる。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、ビーム輸送系から円形
加速器に荷電粒子ビームを入射する入射装置において、
ビーム輸送系と円形加速器の真空度差維持のためにチュ
ーブ構造の差動排気機構を用いた場合でも、ビームの入
射効率の低下と入射ビームの軌道調整の負担増加を回避
して、円形加速器側の高真空を達成することができる。
従って、円形加速器側の高真空を達成するために通常の
ポリイミド膜を使用する必要がなく、ポリイミド膜によ
るビームの散乱が問題となる低エネルギの電子ビームを
効率良く入射することができる。
加速器に荷電粒子ビームを入射する入射装置において、
ビーム輸送系と円形加速器の真空度差維持のためにチュ
ーブ構造の差動排気機構を用いた場合でも、ビームの入
射効率の低下と入射ビームの軌道調整の負担増加を回避
して、円形加速器側の高真空を達成することができる。
従って、円形加速器側の高真空を達成するために通常の
ポリイミド膜を使用する必要がなく、ポリイミド膜によ
るビームの散乱が問題となる低エネルギの電子ビームを
効率良く入射することができる。
【図1】本発明による荷電粒子ビーム入射装置の側面
図。
図。
【図2】本発明による荷電粒子ビーム入射装置における
チューブ構造の差動排気機構の一実施例の断面図。
チューブ構造の差動排気機構の一実施例の断面図。
【図3】本発明による荷電粒子ビーム入射装置における
チューブ構造の差動排気機構の他の実施例の斜視図。
チューブ構造の差動排気機構の他の実施例の斜視図。
【図4】本発明による荷電粒子ビーム入射装置における
荷電粒子ビーム検出手段の一実施例の説明図。
荷電粒子ビーム検出手段の一実施例の説明図。
1…ビーム輸送系側真空ダクト、2…円形加速器側真空
ダクト、3…真空室、4…真空容器、5…荷電粒子ビー
ムの偏向手段、6…真空隔壁、7…チューブ構造の差動
排気機構、8…案内構造、9…荷電粒子ビーム検出手
段。
ダクト、3…真空室、4…真空容器、5…荷電粒子ビー
ムの偏向手段、6…真空隔壁、7…チューブ構造の差動
排気機構、8…案内構造、9…荷電粒子ビーム検出手
段。
Claims (3)
- 【請求項1】ビーム輸送系から円形加速器に荷電粒子ビ
ームを入射する入射装置において、前記ビーム輸送系と
前記円形加速器の真空度差維持のために、入射点に設け
られたチューブ構造の差動排気機構の中心軸が、前記円
形加速器の中心軌道と水平面内で、入射点におけるバン
プ軌道の傾きだけ角度をなすことを特徴とする荷電粒子
ビームの入射装置。 - 【請求項2】請求項1において、前記ビーム輸送系と前
記円形加速器との真空隔壁に設けられた案内構造と、前
記案内構造に着脱可能な前記チューブ構造の差動排気機
構をもつ荷電粒子ビームの入射装置。 - 【請求項3】請求項1において、前記チューブ構造の差
動排気機構の入口,出口、あるいは内部に少なくとも一
つの荷電粒子ビームの検出手段を備えた荷電粒子ビーム
の入射装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16421191A JPH0513197A (ja) | 1991-07-04 | 1991-07-04 | 荷電粒子ビームの入射装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16421191A JPH0513197A (ja) | 1991-07-04 | 1991-07-04 | 荷電粒子ビームの入射装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0513197A true JPH0513197A (ja) | 1993-01-22 |
Family
ID=15788782
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16421191A Pending JPH0513197A (ja) | 1991-07-04 | 1991-07-04 | 荷電粒子ビームの入射装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0513197A (ja) |
-
1991
- 1991-07-04 JP JP16421191A patent/JPH0513197A/ja active Pending
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