JPH05131265A - 管継手とその製造方法 - Google Patents
管継手とその製造方法Info
- Publication number
- JPH05131265A JPH05131265A JP3292923A JP29292391A JPH05131265A JP H05131265 A JPH05131265 A JP H05131265A JP 3292923 A JP3292923 A JP 3292923A JP 29292391 A JP29292391 A JP 29292391A JP H05131265 A JPH05131265 A JP H05131265A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mold
- casting
- pipe joint
- molten metal
- alloy
- Prior art date
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 形状記憶合金(たとえばNi−Ti合金)を
材料とする、ネジのかみ合いを要しない管継手を、鋳造
法により低コストで製造する。 【構成】 コールドクルーシブル内で不活性ガス雰囲気
下に溶解を行なって汚染のない合金溶湯を得、通気性の
高いセラミック鋳型を用い、雰囲気ガスの圧力差を利用
した吸上鋳造を行なう。
材料とする、ネジのかみ合いを要しない管継手を、鋳造
法により低コストで製造する。 【構成】 コールドクルーシブル内で不活性ガス雰囲気
下に溶解を行なって汚染のない合金溶湯を得、通気性の
高いセラミック鋳型を用い、雰囲気ガスの圧力差を利用
した吸上鋳造を行なう。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、配管の接続に使用する
ソケット・エルボー・チーズなどの管継手と、その製造
方法に関する。
ソケット・エルボー・チーズなどの管継手と、その製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】配管の接続に当って、常用のネジによる
かみ合いをさせることが困難な場面では、形状記憶合金
を材料とする管継手が使用されている。 たとえば図1
に示すような断面形状をもったチーズ(7)を、Ni−
Ti合金のような形状記憶合金で製造し、液体窒素など
で変態点以下に冷却して可塑性を与えておき、治具で押
し拡げて管を差し込んでから常温に戻すと、チーズがも
との形状に戻ろうとする力で管端を把握し、接続がなさ
れる。 このとき、リング状の突起(71,72)が、
管との気密な接触をもたらす。
かみ合いをさせることが困難な場面では、形状記憶合金
を材料とする管継手が使用されている。 たとえば図1
に示すような断面形状をもったチーズ(7)を、Ni−
Ti合金のような形状記憶合金で製造し、液体窒素など
で変態点以下に冷却して可塑性を与えておき、治具で押
し拡げて管を差し込んでから常温に戻すと、チーズがも
との形状に戻ろうとする力で管端を把握し、接続がなさ
れる。 このとき、リング状の突起(71,72)が、
管との気密な接触をもたらす。
【0003】従来、このような管継手の製造は、合金ブ
ロックの鍛造に続く切削加工により行なっていた。 こ
の製法では当然に材料歩留りが低い上に工程数が多く、
管継手は高価なものになるから、航空機部品など特殊な
もののほかは、形状記憶合金製の管継手は使用されてい
なかった。
ロックの鍛造に続く切削加工により行なっていた。 こ
の製法では当然に材料歩留りが低い上に工程数が多く、
管継手は高価なものになるから、航空機部品など特殊な
もののほかは、形状記憶合金製の管継手は使用されてい
なかった。
【0004】いうまでもなく、鋳造により管継手を製造
できればコストを下げることが可能であり、形状記憶合
金製の管継手の用途も拡大するはずである。 しかし、
Ni−Ti合金をはじめとして一般に形状記憶合金は高
融点かつ化学的に活性であるため、溶解および鋳造の過
程で大気やルツボ材料、鋳型材料により汚染されやす
く、また鋳造欠陥の発生を防ぐためには特別な配慮が必
要であって、これまでは実際的な製造技術が確立されて
いなかった。
できればコストを下げることが可能であり、形状記憶合
金製の管継手の用途も拡大するはずである。 しかし、
Ni−Ti合金をはじめとして一般に形状記憶合金は高
融点かつ化学的に活性であるため、溶解および鋳造の過
程で大気やルツボ材料、鋳型材料により汚染されやす
く、また鋳造欠陥の発生を防ぐためには特別な配慮が必
要であって、これまでは実際的な製造技術が確立されて
いなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、最近
の溶解および鋳造の技術の進歩を利用して上記の問題を
克服し、形状記憶合金を材料とする管継手を鋳造法によ
り低減された価格で提供すること、さらにそれにより配
管の接続作業を容易にすることを目的とする。
の溶解および鋳造の技術の進歩を利用して上記の問題を
克服し、形状記憶合金を材料とする管継手を鋳造法によ
り低減された価格で提供すること、さらにそれにより配
管の接続作業を容易にすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の管継手の製造方
法は、形状記憶合金を、誘導電流を透過させることので
きる構造をもち水冷を施した銅製のルツボを使用して、
不活性ガス雰囲気下に誘導加熱により溶解し、得られた
溶湯を、管継手のキャビティ形状を有するセラミック鋳
型に、鋳型内外の不活性ガスの圧力差を利用して吸引注
型し鋳造することからなる。
法は、形状記憶合金を、誘導電流を透過させることので
きる構造をもち水冷を施した銅製のルツボを使用して、
不活性ガス雰囲気下に誘導加熱により溶解し、得られた
溶湯を、管継手のキャビティ形状を有するセラミック鋳
型に、鋳型内外の不活性ガスの圧力差を利用して吸引注
型し鋳造することからなる。
【0007】本発明の管継手は、変態点が−50°±5
0℃の範囲にあるNi−Ti合金である形状記憶合金を
材料とし、請求項1に記載の方法により製造した管継手
である。
0℃の範囲にあるNi−Ti合金である形状記憶合金を
材料とし、請求項1に記載の方法により製造した管継手
である。
【0008】
【作用】誘導電流を透過させることのできる構造をもち
水冷を施した銅製のルツボは、「コールドクルーシブ
ル」として知られる。 本発明者らが最近提案した改良
型(特願平3−242212)のコールドクルーシブル
は、従来より高い溶解温度を実現できるから、鋳造に適
した高温の溶湯を得ることができ、本発明にとって好適
である。
水冷を施した銅製のルツボは、「コールドクルーシブ
ル」として知られる。 本発明者らが最近提案した改良
型(特願平3−242212)のコールドクルーシブル
は、従来より高い溶解温度を実現できるから、鋳造に適
した高温の溶湯を得ることができ、本発明にとって好適
である。
【0009】一方、セラミック鋳型の改良が進んだ結
果、高い通気性をもった鋳型ができたので、鋳造を不活
性ガス雰囲気下に行ない、鋳型内を負圧にしてキャビテ
ィ内に溶湯を吸い上げる方式をとることにより、溶湯を
整流状態で注型し、ガスの巻き込みを防止して鋳造を行
なうことができるようになった。
果、高い通気性をもった鋳型ができたので、鋳造を不活
性ガス雰囲気下に行ない、鋳型内を負圧にしてキャビテ
ィ内に溶湯を吸い上げる方式をとることにより、溶湯を
整流状態で注型し、ガスの巻き込みを防止して鋳造を行
なうことができるようになった。
【0010】図2および図3は、図1に示した形状のN
i−Ti合金製チーズ(製品重量120g)を製造する
装置と、その操業例を示す。 この鋳造装置は、図2に
示すように、Arガス雰囲気に保たれたコールドクルー
シブル(1)の上に鋳造室(2)が設けてあり、鋳造室
(2)内にセラミック鋳型(31)と吸込管(32)か
らなる鋳型セット(3)を、昇降可能に配置した構造で
ある。 鋳型は、湯回りをよくするため、使用に先立っ
て1000℃程度の温度に予熱しておく。
i−Ti合金製チーズ(製品重量120g)を製造する
装置と、その操業例を示す。 この鋳造装置は、図2に
示すように、Arガス雰囲気に保たれたコールドクルー
シブル(1)の上に鋳造室(2)が設けてあり、鋳造室
(2)内にセラミック鋳型(31)と吸込管(32)か
らなる鋳型セット(3)を、昇降可能に配置した構造で
ある。 鋳型は、湯回りをよくするため、使用に先立っ
て1000℃程度の温度に予熱しておく。
【0011】高周波コイル(5)に通電して合金材料を
溶解すると、溶湯(6)は図2にみるように水冷銅製ル
ツボ壁と接触しない柱状の形を保ってに存在し、大気に
もルツボにも汚染されない状態で、かつ鋳造を容易にす
る高い温度で得られる。 そこで、図3のように鋳型セ
ット(3)を降下させて吸込管(32)の先端をこの溶
湯中に入れ、上部の真空吸引管(4)を通じてArがス
を吸引し、鋳造室内と鋳型後方との間に圧力差をつくる
ことによって、合金溶湯は鋳型内に吸い上げられ、チー
ズ形状のキャビティ(33)を満たす。吸い上げ鋳造
は、ガスの巻き込みのない、従って内部欠陥のない鋳造
を可能にする。
溶解すると、溶湯(6)は図2にみるように水冷銅製ル
ツボ壁と接触しない柱状の形を保ってに存在し、大気に
もルツボにも汚染されない状態で、かつ鋳造を容易にす
る高い温度で得られる。 そこで、図3のように鋳型セ
ット(3)を降下させて吸込管(32)の先端をこの溶
湯中に入れ、上部の真空吸引管(4)を通じてArがス
を吸引し、鋳造室内と鋳型後方との間に圧力差をつくる
ことによって、合金溶湯は鋳型内に吸い上げられ、チー
ズ形状のキャビティ(33)を満たす。吸い上げ鋳造
は、ガスの巻き込みのない、従って内部欠陥のない鋳造
を可能にする。
【0012】キャビティ下端の部分にある金属が凝固し
たところで、Arガスの圧力差をなくせば、吸込管(3
2)内にあった余分の溶湯はルツボ内に流下して、再び
加熱される。
たところで、Arガスの圧力差をなくせば、吸込管(3
2)内にあった余分の溶湯はルツボ内に流下して、再び
加熱される。
【0013】雰囲気を保存したまま鋳込みの終った鋳型
を取り出し、必要な溶解材料の補給を行なって、新しい
予熱した鋳型を配置して上記の鋳造操作を繰り返すこと
により、続いて次の製品を製造することができる。
を取り出し、必要な溶解材料の補給を行なって、新しい
予熱した鋳型を配置して上記の鋳造操作を繰り返すこと
により、続いて次の製品を製造することができる。
【0014】
【発明の効果】本発明により、Ni−Ti合金のような
高融点で活性な金属の鋳造を、汚染と欠陥の発生を防止
した条件下に実施できるから、形状記憶合金を材料とす
る管継手を鋳造法で直接製品化することが可能である。
上記した製品重量120gのNi−Ti合金製チーズ
の製造例では、良品率は95%であり、切削加工などの
必要がないから、従来品の1/3以下の価格で提供でき
る。
高融点で活性な金属の鋳造を、汚染と欠陥の発生を防止
した条件下に実施できるから、形状記憶合金を材料とす
る管継手を鋳造法で直接製品化することが可能である。
上記した製品重量120gのNi−Ti合金製チーズ
の製造例では、良品率は95%であり、切削加工などの
必要がないから、従来品の1/3以下の価格で提供でき
る。
【図1】 本発明の管継手(チーズ)の一例を示す縦断
面図。
面図。
【図2】 本発明の管継手の製造方法を説明するため
の、溶解および鋳造装置の縦断面であって、金属を溶解
したところを示す図。
の、溶解および鋳造装置の縦断面であって、金属を溶解
したところを示す図。
【図3】 図2の装置において、鋳造を行なっていると
ころを示す図。
ころを示す図。
1 コールドクルーシブル 2 鋳造室 3 鋳型セット 31 セラミック鋳型 32 吸込管 33 キャ
ビティ 4 真空吸引管 5 高周波コイル 6 合金溶湯 7 Ni−Ti形状記憶合金製チーズ 71,72 リング状突起
ビティ 4 真空吸引管 5 高周波コイル 6 合金溶湯 7 Ni−Ti形状記憶合金製チーズ 71,72 リング状突起
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16L 41/02 // C22C 19/03 A 8928−4K
Claims (2)
- 【請求項1】 形状記憶合金を、誘導電流を透過させる
ことのできる構造をもち水冷を施した銅製のルツボを使
用して、不活性ガス雰囲気下に誘導加熱により溶解し、
得られた溶湯を、管継手のキャビティ形状を有するセラ
ミック鋳型に、鋳型内外の不活性ガスの圧力差を利用し
て吸引注型し鋳造することからなる管継手の製造方法。 - 【請求項2】 変態点が−50°±50℃の範囲にある
Ni−Ti合金である形状記憶合金を材料とし、請求項
1に記載の方法により製造した管継手。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3292923A JPH05131265A (ja) | 1991-11-08 | 1991-11-08 | 管継手とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3292923A JPH05131265A (ja) | 1991-11-08 | 1991-11-08 | 管継手とその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05131265A true JPH05131265A (ja) | 1993-05-28 |
Family
ID=17788160
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3292923A Pending JPH05131265A (ja) | 1991-11-08 | 1991-11-08 | 管継手とその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05131265A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0739667A1 (en) * | 1995-04-25 | 1996-10-30 | Daido Tokushuko Kabushiki Kaisha | Method of casting metal and apparatus therefor |
US20090179064A1 (en) * | 2008-01-10 | 2009-07-16 | Turbine Overhaul Service Pte Ltd | System and method for restoring metal components |
CN102962936A (zh) * | 2012-10-11 | 2013-03-13 | 桐乡市恒佳贸易有限公司 | 高强度拉伸缠绕膜的加工装置及加工工艺 |
US8850715B2 (en) * | 2006-09-07 | 2014-10-07 | Eisenmann Ag | Process and installation for drying articles |
CN105448514A (zh) * | 2016-01-04 | 2016-03-30 | 宁波大学 | 一种制备钕铁硼精密永磁体的方法 |
-
1991
- 1991-11-08 JP JP3292923A patent/JPH05131265A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0739667A1 (en) * | 1995-04-25 | 1996-10-30 | Daido Tokushuko Kabushiki Kaisha | Method of casting metal and apparatus therefor |
US8850715B2 (en) * | 2006-09-07 | 2014-10-07 | Eisenmann Ag | Process and installation for drying articles |
US20090179064A1 (en) * | 2008-01-10 | 2009-07-16 | Turbine Overhaul Service Pte Ltd | System and method for restoring metal components |
CN102962936A (zh) * | 2012-10-11 | 2013-03-13 | 桐乡市恒佳贸易有限公司 | 高强度拉伸缠绕膜的加工装置及加工工艺 |
CN105448514A (zh) * | 2016-01-04 | 2016-03-30 | 宁波大学 | 一种制备钕铁硼精密永磁体的方法 |
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