JPH05130539A - モニター等の前面フレームの取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 前面フレームをキャビネットに精度良く取り
付けることが出来、かつ、安価である新規なモニター等
の前面フレームの取付構造を提供する。 【構成】 枠状に形成された前面フレーム８の上辺部の
略前後方向に延びる側壁１０ａの後端部内側に側面形状
で略Ｌ字状を成し後方へ突出した引掛爪１２と略前方を
向いた被押圧縁１３とを有する爪部１１を設け、合成樹
脂で形成され前方へ僅かに突出した受け片１９と該受け
片から稍離間した位置から前方へ突出した支持片２０と
を備えた支持ブラケット１７をキャビネット２の前面に
固定し、上記支持片は後半部２１と前半部２２とから成
り、後半部は前方に行くに従って上記受け片の前方に変
位して行き、前半部は後半部の前端から略前方に向かっ
て延びており、前面フレームの上記爪部の引掛爪を支持
ブラケットの受け片と支持片との間に挿入して受け片に
引っ掛ると共に、支持片の前半部を前面フレームの側壁
内面に弾接させ、支持片の後半部の前端部を上記爪部の
被押圧縁に弾接させて前面フレームをキャビネットに取
り付けるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は新規なモニター等の前面
フレームの取付構造に関する。詳しくは、前面フレーム
をキャビネットに精度良く取り付けることが出来、か
つ、安価である新規なモニター等の前面フレームの取付
構造を提供しようとするものである。

【０００２】

【従来の技術】プロジェクションテレビ、ＣＲＴモニタ
ー等において前面フレームをキャビネットに取り付ける
のに、従来は図６に示すような構造によっていた。

【０００３】ａは木製のキャビネットであり、その前面
の上端部に前方に開口した係合凹部ｂが形成されてい
る。

【０００４】また、キャビネットａの前面の上記係合凹
部ｂが形成された部分の稍下方から前方へ突出した木製
の取付片ｃが固定されており、該取付片ｃの前端部に木
製の取付台ｄが固定されている。

【０００５】ｅは板ばね材料で略逆Ｕ字状に形成された
バネクリップであり、その一の片ｆが上記取付台ｄの前
面にネジｇによって固定されて、他の片ｈがキャビネッ
トａの係合凹部ｂが形成された面と取付台ｄとの間の部
分に突出して弾発片とされている。

【０００６】ｉは枠状をした前面フレームであり、その
上辺の略前後方向に延びる側壁ｊの後端部下面に略Ｌ字
状をした爪部ｋが突設されている。この爪部ｋは後方へ
突出した引掛爪ｌと前方を向いた被押圧部ｍとを有して
いる。

【０００７】しかして、前面フレームｉの上辺の引掛爪
ｌがキャビネットａ前面の係合凹部ｂが形成されている
部分と弾発片ｈとの間に挿入され、それから、係合凹部
ｂに係合される。そして、このとき、爪部ｋの被押圧部
ｍに弾発片ｈが弾接されて、前面フレームｉをキャビネ
ットａの方へと付勢して、前面フレームｉとキャビネッ
トａ前面との間に隙間が生じないようにしている。

【０００８】尚、前面フレームｉの図示しない下辺部は
キャビネットａにネジ止めにより固定される。

【０００９】また、前面フレームｉの側片には、図７に
示すような、後方に向かって延び先端部に膨隆部ｎを有
する合成樹脂製の突起ｏを固定し、該突起ｏをキャビネ
ットａに固定された受体ｑの弾性を有する挿通孔ｐに嵌
合して取り付ける。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】上記した従来のモニタ
ー等の前面フレームの取付構造にあっては、前面フレー
ムｉの爪部ｋを受ける部分、即ち、取付片ｃや取付台ｄ
が木製であり、寸法精度を出し難く、かつ、寸法にバラ
つきが生じることを避けることが出来ず、キャビネット
ａと前面フレームｉとの間にガタが生じてしまうという
問題があった。

【００１１】また、木製のキャビネットａに係合凹部ｂ
を形成したり、キャビネットａに木製の取付片ｃや取付
台ｄを寸法精度を気にしながら固定しなければならず、
その作業が面倒で手間のかかるものであり、コスト高の
原因となっていた。

【００１２】

【課題を解決するための手段】そこで本発明は、上記し
た課題を解決するために、枠状に形成された前面フレー
ムの一の辺部の略前後方向に延びる側壁の後端部内側に
側面形状で略Ｌ字状を成し後方へ突出した引掛爪と略前
方を向いた被押圧部とを有する爪部を設け、合成樹脂で
形成され前方へ僅かに突出した受け片と該受け片から稍
離間した位置から前方へ突出しその突出量が上記受け片
よりかなり大きい支持片とを備えた支持ブラケットをキ
ャビネットの前面に固定し、上記支持片は後半部と前半
部とから成り、後半部は前方に行くに従って上記受け片
の前方に変位して行き、前半部は後半部の前端から略前
方に向かって延びており、前面フレームの上記爪部の引
掛爪を支持ブラケットの受け片と支持片との間に挿入し
て受け片に引っ掛ると共に、支持片の前半部を前面フレ
ームの側壁内面に弾接させ、支持片の後半部の前端部を
上記爪部の被押圧部に弾接させて前面フレームをキャビ
ネットに取り付けるようにしたものである。

【００１３】

【作用】従って、本発明モニター等の前面フレームの取
付構造にあっては、支持ブラケットは合成樹脂で形成さ
れ、かつ、受け片と支持片が一体に形成されているの
で、極めて精度良く形成することが出来、従って、キャ
ビネットと前面フレームとの間にガタが生じない状態で
前面フレームをキャビネットに取り付けることができ
る。

【００１４】また、支持ブラケットはこれを押し出し成
形等の樹脂成形手段によって簡単に形成することが出来
るので、従来のように施工の手間がかからず、安価に実
施することができる。

【００１５】

【実施例】以下に本発明モニター等の前面フレームの取
付構造の詳細を添付図に示す実施例に従って説明する。

【００１６】尚、図示した実施例は、本発明をプロジェ
クションテレビの前面フレーム取付構造に適用したもの
である。

【００１７】図中１がプロジェクションテレビであり、
２はそのキャビネットであって、該キャビネット２は略
縦長の枠状をしており、その前面の略上半部が開口さ
れ、後面の全体が開口され、後面はバックカバー３で覆
われ、前面の上半部に形成された開口４はスクリーン５
によって覆われている。そして、本発明モニター等の前
面フレームの取付構造はこのキャビネット２にスクリー
ン５を取着するための構造として適用されている。

【００１８】キャビネット２内の下方にはＣＲＴ６が配
置されており、該ＣＲＴ６は上方稍後側を指向するよう
に配置されている。

【００１９】７はキャビネット２内の上方部の後ろ寄り
に配置されたミラーであり、前方稍下向きになるように
傾斜されている。

【００２０】しかして、ＣＲＴ６の画面に映った映像は
ミラー７で反射されてスクリーン５の背面に投射され、
それをスクリーン５の前方から視ることが出来る。

【００２１】上記スクリーン５は枠状をした前面フレー
ム８によってキャビネット２に取着されている。

【００２２】前面フレーム８は横長長方形状の枠状をし
た前面部９と、該前面部９の外側縁から後方へ延び後ろ
に行くに従って稍外方へ変位するように傾斜した側壁１
０とが一体に形成されている。

【００２３】該前面フレーム８の上辺の側壁１０ａには
その内面の後端寄りの位置に左右に離間して３つの爪部
１１、１１、１１が突設されている。

【００２４】各爪部１１は側方から見て略Ｌ字状をして
おり、後方へ突出した引掛爪１２と、前方を向いた被押
圧縁１３と、下縁と被押圧縁１３との間を成し前下方を
向いている傾斜縁１４とを有しており、引掛爪１２と側
壁１０ａ内面との間には間隙がある。

【００２５】前面フレーム８の側辺の側壁１０ｂ、１０
ｂにはその内面の略前半部に略前後方向に延びるリブ１
５、１５、・・・が上下に離間してそれぞれ４個づつ突
設されている。そして、これらリブ１５、１５、・・・
の後端の側壁１０ｂ、１０ｂから離れた位置に後方へ向
かって突出した突起が形成され、この突起と側壁１０
ｂ、１０ｂ内面との間に係合凹部１５ａ、１５ａ、・・
・が形成される。

【００２６】１６、１６、・・・は前面フレーム８の下
辺の側壁１０ｃの後端部に形成された挿通孔である。

【００２７】そして、上記したような前面フレーム８は
その各部、即ち、前面部９、側壁１０、爪部１１、１
１、・・・及びリブ１５、１５、・・・が合成樹脂によ
って一体に形成されている。

【００２８】また、スクリーン５は前面フレーム８の前
面部９に張設されている。

【００２９】１７は支持ブラケットである。

【００３０】１８は支持ブラケット１７の取付部であ
り、前後方向を向き左右に長い板状をしている。

【００３１】１９は支持ブラケット１７の受け片であ
り、左右方向から見て略Ｌ字状をしており、取付部１８
の上端部から前方へ向かって突出している。そして、そ
の前端に位置し、上方へ向かって立ち上がっている立ち
上がり片の上端縁１９ａが受け縁となっている。

【００３２】２０は取付部１８の上記受け片１９が突出
している部分の稍下方から前方へ向けて突出した支持片
である。該支持片２０は左右方向から見て略逆「へ」字
状をした後半部２１と該後半部２１の前端から更に前方
へ向けて突出した前半部２２とから成る。

【００３３】後半部２１はその前後方向における略中間
の位置まで水平に延びそこから徐々に上方へ上がって行
ってその前端部は上記受け片１９の前端よりある程度前
方で受け片１９の上端、即ち、受け縁１９ａより稍低い
高さに位置しており、該前端部の後面、即ち、受け片１
９の前端に略対向した面２１ａは略後方を向いた平らな
押圧面となっている。また、後半部２１の前後方向にお
ける中間の部分から上記押圧面２１ａの下端までの部分
の上面２１ｂは前上がりに傾斜した傾斜面となってい
る。

【００３４】また、支持片２０の前半部２２は前端に行
くに従って僅かに下方へ変位して行くように傾斜されて
おり、その上面２２ａが僅かに前下がりに傾斜した支持
面となっている。

【００３５】２３は支持ブラケット１７の取付部１８の
後面の下端寄りの位置から後方へ突出した嵌合片であ
り、その後端には上方へ僅かに突出した突条２３ａが形
成されている。

【００３６】そして、上記した支持ブラケット１７はそ
の各部が稍弾性を有する合成樹脂で一体に形成されて成
る。例えば、合成樹脂の押し出し成形により長尺のもの
を成形して、該成形品を所望の長さに切断して使用する
ようにすれば良い。

【００３７】このような支持ブラケット１７が上記キャ
ビネット２の上端部の前面、詳しくは、上記開口４の上
辺に隣接する前面に固定される。該前面には左右方向へ
延びる嵌合溝２４が形成されており、該嵌合溝２４の上
下幅は支持ブラケット１７の上記嵌合片２３の突条２３
ａを含めた後端部の上下幅より僅かに小さくなってい
る。

【００３８】そこで、支持ブラケット１７の取付部１８
の後面をキャビネット２の上記前面に当てがい、嵌合片
２３を嵌合溝２４に圧入する。このとき、嵌合片２３の
突条２３ａが変形することによって、該嵌合片２３が嵌
合溝２４に圧入状に嵌合され、これによって、支持ブラ
ケット１７がキャビネット２に仮止めされる。そこで、
支持ブラケット１７の取付部１８の下半部の前面から該
取付部を通してタッカー針２５、２５、・・・をキャビ
ネット２に打ち込み、これによって、支持ブラケット１
７をキャビネット２に固定する。

【００３９】しかして、上記前面フレーム８の上端部の
キャビネット２への支持は、以下のようにして為され
る。

【００４０】先ず、前面フレーム８を僅かに後ろ下がり
の姿勢にして（図４に２点鎖線で傾斜の度合いを概略的
に示す。）、側壁１０ａの後端縁を支持ブラケット１７
の受け縁１９ａ上に乗せるようにしながら爪部１１、１
１、１１の引掛爪１２、１２、１２を支持ブラケット１
７の受け片１９と支持片２０の後半部２１との間に形成
されている間隙２６内に挿入する。

【００４１】そして、側壁１０ａの後端がキャビネット
２の前面に当接した状態から、該側壁１０ａ内面と受け
縁１９ａとの接触点を回動支点として、前面フレーム８
を垂直な姿勢となるように回動していく。すると、爪部
１１、１１、１１がその下縁で支持片２０を下方へ撓ま
せながらその全体が上記間隙２６内に入っていく。

【００４２】そして、前面フレーム８が垂直な姿勢とな
ったところで或いは垂直な姿勢となる直前で、爪部１
１、１１、１１が間隙２６内に完全に入り込み、この状
態となったときに、いままで下方へ撓まされていた支持
片２０がその弾性によって元へ戻ろうとして、その傾斜
面２１ｂが爪部１１、１１、１１の傾斜縁１４、１４、
１４に弾接し、かつ、押圧面２１ａが爪部１１、１１、
１１の被押圧縁１３、１３、１３に弾接して後方へ押圧
し、これによって、引掛爪１２、１２、１２が受け片１
９の下面に確実に係合する。また、支持片２０の支持面
２２ａは側壁１０ａの内面に当接する。

【００４３】このようにして、前面フレーム８の上辺部
がキャビネット２に支持される。

【００４４】そして、前面フレーム８の下辺の側壁１０
ｃに設けられた挿通孔１６、１６、・・・を通してビス
２７、２７、・・・をキャビネット２に捩じ込み、これ
によって、前面フレーム８の下辺部がキャビネット２に
固定される。

【００４５】尚、前面フレーム８の左右側辺の側壁１０
ｂ、１０ｂは上記した支持ブラケット１７と同じもので
位置決めされる。

【００４６】即ち、支持ブラケット１７、１７をキャビ
ネット２の開口４の側縁に隣接した部分に縦長の姿勢
で、かつ、支持面２２ａ、２２ａが外側を向く姿勢で固
定する。

【００４７】そこで、上記したように、前面フレーム８
の上辺部及び下辺部をキャビネット２に支持すると、そ
の側壁１０ｂ、１０ｂの内面が側部に設けられた支持ブ
ラケット１７、１７の支持面２２ａ、２２ａに弾接し、
かつ、支持片２０、２０の前端部がリブ１５、１５、・
・・の係合凹部１５ａ、１５ａ、・・・に係合して、こ
れによって、側壁１０ｂ、１０ｂが位置決めされる。

【００４８】以上のようにして、前面フレーム８がキャ
ビネット２に簡単に取付けられる。

【００４９】そして、支持ブラケット１７は合成樹脂に
よって形成されるので、その精度が高く、よって、前面
フレーム８とキャビネット２との間にガタが生じること
がない。

【００５０】しかも、前面フレーム８の側辺部の位置決
めも上辺部を支持する支持ブラケット１７と同じものを
使用して行うことが出来るので、必要とする部品の種類
が少なく、極めてシンプルな構造となる。

【００５１】

【発明の効果】以上に記載したところから明らかなよう
に、本発明モニター等の前面フレームの取付構造は、枠
状に形成された前面フレームの一の辺部の略前後方向に
延びる側壁の後端部内側に側面形状で略Ｌ字状を成し後
方へ突出した引掛爪と略前方を向いた被押圧部とを有す
る爪部を設け、合成樹脂で形成され前方へ僅かに突出し
た受け片と該受け片から稍離間した位置から前方へ突出
しその突出量が上記受け片よりかなり大きい支持片とを
備えた支持ブラケットをキャビネットの前面に固定し、
上記支持片は後半部と前半部とから成り、後半部は前方
に行くに従って上記受け片の前方に変位して行き、前半
部は後半部の前端から略前方に向かって延びており、前
面フレームの上記爪部の引掛爪を支持ブラケットの受け
片と支持片との間に挿入して受け片に引っ掛ると共に、
支持片の前半部を前面フレームの側壁内面に弾接させ、
支持片の後半部の前端部を上記爪部の被押圧部に弾接さ
せて前面フレームをキャビネットに取り付けるようにし
たことを特徴とする。

【００５２】従って、本発明モニター等の前面フレーム
の取付構造にあっては、支持ブラケットは合成樹脂で形
成され、かつ、受け片と支持片が一体に形成されている
ので、極めて精度良く形成することが出来、従って、キ
ャビネットと前面フレームとの間にガタが生じない状態
で前面フレームをキャビネットに取り付けることができ
る。

【００５３】また、支持ブラケットはこれを押し出し成
形等の樹脂成形手段によって簡単に形成することが出来
るので、従来のように施工の手間がかからず、安価に実
施することができる。

【００５４】尚、上記した実施例では、本発明をプロジ
ェクションテレビのスクリーンを取り付けるための前面
フレームの取付構造に適用したものを示したが、これ
は、本発明の適用範囲がこのようなものに限定されるこ
とを意味するものではなく、テレビモニターの前面フレ
ームの取付構造等に広く適用することができるものであ
る。

【００５５】そのほか、上記実施例において示した具体
的な形状乃至構造は何れも本発明の具体化に当たっての
ほんの一例を示したものにすぎず、これらによって本発
明の技術的範囲が限定的に解釈されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明が適用されたプロジェクションテレビの
概要を示す概略断面図である。

【図２】本発明モニター等の前面フレームの取付構造の
実施の一例をキャビネットから前面フレームを外した状
態で示す概略斜視図である。

【図３】前面フレームをキャビネットに取り付けた状態
を示す斜視図である。

【図４】要部を拡大して示す断面図である。

【図５】別の要部を拡大して示す断面図である。

【図６】従来のモニター等の前面フレームの取付構造の
一例を示す要部の断面図である。

【図７】従来のモニター等の前面フレームの取付構造の
別の要部を示す断面図である。

【符号の説明】

２ キャビネット ８ 前面フレーム １０ａ 側壁 １１ 爪部 １２ 引掛爪 １３ 被押圧部 １７ 支持ブラケット １９ 受け片 ２０ 支持片 ２１ 後半部 ２１ａ 支持片の後半部の前端部 ２２ 前半部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 枠状に形成された前面フレームの一の辺
   部の略前後方向に延びる側壁の後端部内側に側面形状で
   略Ｌ字状を成し後方へ突出した引掛爪と略前方を向いた
   被押圧部とを有する爪部を設け、合成樹脂で形成され前
   方へ僅かに突出した受け片と該受け片から稍離間した位
   置から前方へ突出しその突出量が上記受け片よりかなり
   大きい支持片とを備えた支持ブラケットをキャビネット
   の前面に固定し、上記支持片は後半部と前半部とから成
   り、後半部は前方に行くに従って上記受け片の前方に変
   位して行き、前半部は後半部の前端から略前方に向かっ
   て延びており、前面フレームの上記爪部の引掛爪を支持
   ブラケットの受け片と支持片との間に挿入して受け片に
   引っ掛ると共に、支持片の前半部を前面フレームの側壁
   内面に弾接させ、支持片の後半部の前端部を上記爪部の
   被押圧部に弾接させて前面フレームをキャビネットに取
   り付けるようにしたことを特徴とするモニター等の前面
   フレームの取付構造。