JPH05129576A - 画像読み取り素子 - Google Patents
画像読み取り素子Info
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- JPH05129576A JPH05129576A JP3290159A JP29015991A JPH05129576A JP H05129576 A JPH05129576 A JP H05129576A JP 3290159 A JP3290159 A JP 3290159A JP 29015991 A JP29015991 A JP 29015991A JP H05129576 A JPH05129576 A JP H05129576A
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- blocking layer
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【構成】画像情報を電気信号に変換する画素を集積して
なる画像読み取り素子において、該画素が有機光導電体
層7及びブロッキング層6を介して設けられた電極対を
備え、該ブロッキング層が酸化珪素を主成分とする画像
読み取り素子。 【効果】従来にになかった大面積に成膜可能であって実
用的なS/N比、感度、応答速度を兼ね備えたイメージ
センサーを作り上げることが可能となり、工業的に極め
て有用なイメージセンサーを提供できる。
なる画像読み取り素子において、該画素が有機光導電体
層7及びブロッキング層6を介して設けられた電極対を
備え、該ブロッキング層が酸化珪素を主成分とする画像
読み取り素子。 【効果】従来にになかった大面積に成膜可能であって実
用的なS/N比、感度、応答速度を兼ね備えたイメージ
センサーを作り上げることが可能となり、工業的に極め
て有用なイメージセンサーを提供できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像信号を電気信号に変
換し、電気信号として取り出すイメージセンサーに用い
られる画像読み取り素子に関するものであり、有機系の
光導電材料を光電変換材料として使用したセンサーに関
するものである。
換し、電気信号として取り出すイメージセンサーに用い
られる画像読み取り素子に関するものであり、有機系の
光導電材料を光電変換材料として使用したセンサーに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】光センサーは光強度の計測に、またロボ
ット、各種オートメーションシステムにおける位置セン
サーとして、また情報通信、情報処理における画像情報
の読み取りなどに広く用いられている。特に画像情報処
理の技術、能力の進歩した今日、高性能な画像情報の入
力装置としてのイメージセンサーの進歩が強く望まれて
いる。フアクシミリ、ワードプロセッサ、電子ファイル
システムなどは画像入力装置を必要とする代表的な装置
である。
ット、各種オートメーションシステムにおける位置セン
サーとして、また情報通信、情報処理における画像情報
の読み取りなどに広く用いられている。特に画像情報処
理の技術、能力の進歩した今日、高性能な画像情報の入
力装置としてのイメージセンサーの進歩が強く望まれて
いる。フアクシミリ、ワードプロセッサ、電子ファイル
システムなどは画像入力装置を必要とする代表的な装置
である。
【0003】このような画像入力装置としては、ビデオ
カメラのような二次元情報を取り出すものと、ラインセ
ンサーを使用して画像をスキャンして読み出すイメージ
スキャナーが考えられるが、通常十分な解像力(画素
数)を得るためにラインセンサーを使用したイメージス
キャナーが使用されている。ラインセンサーとしては、
結晶シリコンを使用した電荷結合素子が代表的である
が、素子の大きさに限界があって、大きな面積の画像を
読み取るには縮小光学系を使用するか、素子を多数高精
度に並べる必要がある。それに対して硫化カドミウム、
アモルファスシリコンを光導電面としたセンサーは比較
的大きな面積が可能であり、ロッドレンズアレイを併用
して等倍密着型のラインセンサーが一部実用化されてい
る。
カメラのような二次元情報を取り出すものと、ラインセ
ンサーを使用して画像をスキャンして読み出すイメージ
スキャナーが考えられるが、通常十分な解像力(画素
数)を得るためにラインセンサーを使用したイメージス
キャナーが使用されている。ラインセンサーとしては、
結晶シリコンを使用した電荷結合素子が代表的である
が、素子の大きさに限界があって、大きな面積の画像を
読み取るには縮小光学系を使用するか、素子を多数高精
度に並べる必要がある。それに対して硫化カドミウム、
アモルファスシリコンを光導電面としたセンサーは比較
的大きな面積が可能であり、ロッドレンズアレイを併用
して等倍密着型のラインセンサーが一部実用化されてい
る。
【0004】しかし、従来のこのような光導電材料は成
膜の方法に制約があって量産性が低く、実質的には大面
積の画像をスキャンする長いラインセンサーを作ること
は困難であった。一方光導電材料として有機系の材料を
使用したセンサーは、成膜が塗布液からの塗布によって
行なうことができ容易であり、生産性に優れているこ
と、大面積化が容易であること、暗導電性が低くシグナ
ル/ノイズ比(以下「S/N比」と略す)を大きく取れ
ることなどいくつかの有利な点を有している。そのため
有機材料を光導電面に使用したイメージセンサーの例が
いくつか知られている(例えば特開昭61−28526
2号、特開昭61−291657号、特開平1−184
961号公報等参照)。
膜の方法に制約があって量産性が低く、実質的には大面
積の画像をスキャンする長いラインセンサーを作ること
は困難であった。一方光導電材料として有機系の材料を
使用したセンサーは、成膜が塗布液からの塗布によって
行なうことができ容易であり、生産性に優れているこ
と、大面積化が容易であること、暗導電性が低くシグナ
ル/ノイズ比(以下「S/N比」と略す)を大きく取れ
ることなどいくつかの有利な点を有している。そのため
有機材料を光導電面に使用したイメージセンサーの例が
いくつか知られている(例えば特開昭61−28526
2号、特開昭61−291657号、特開平1−184
961号公報等参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら有機系の
材料を使用したセンサーにおいては、一般に、有機光導
電体層とこれに接する正の電極とは整流性のないオーミ
ック性接触となるため暗電流が増加し、その結果として
S/N比が減少しセンサーとしての性能が低下するとい
う問題があった。このような課題を解決する手段とし
て、有機光導電体層と正の電極との間にブロッキング層
として樹脂層を形成する方法、あるいは樹脂に導電性ま
たは半導電性の微粒子を分散させたブロッキング層を形
成する方法がある。しかしながら樹脂を有するブロッキ
ング層をセンサーに用いた時は応答速度が遅いという欠
点があり、また均一性、耐久性において問題点があり、
信頼性の高いセンサーの実用化は困難であった。
材料を使用したセンサーにおいては、一般に、有機光導
電体層とこれに接する正の電極とは整流性のないオーミ
ック性接触となるため暗電流が増加し、その結果として
S/N比が減少しセンサーとしての性能が低下するとい
う問題があった。このような課題を解決する手段とし
て、有機光導電体層と正の電極との間にブロッキング層
として樹脂層を形成する方法、あるいは樹脂に導電性ま
たは半導電性の微粒子を分散させたブロッキング層を形
成する方法がある。しかしながら樹脂を有するブロッキ
ング層をセンサーに用いた時は応答速度が遅いという欠
点があり、また均一性、耐久性において問題点があり、
信頼性の高いセンサーの実用化は困難であった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは有機光導電
材料を用いたイメージセンサーに関する上記課題につい
て鋭意検討した結果、電極対の間に有機光導電体層と、
酸化珪素を主成分とするブロッキング層を設けること、
特に、有機光導電体層と正の電極との間に酸化珪素を主
成分とするブロッキング層を設けることで実用的なS/
N比を備え、しかも高感度で応答性の速い、信頼性に優
れたイメージセンサーが得られることを見いだし本発明
を完成した。即ち本発明の要旨は画像情報を電気信号に
変換する画素を集積してなる画像読み取り素子におい
て、該画素が有機光導電体層及びブロッキング層を介し
て設けられた電極対を備え、該ブロッキング層が酸化珪
素を主成分とすることを特徴とする画像読み取り素子に
存する。
材料を用いたイメージセンサーに関する上記課題につい
て鋭意検討した結果、電極対の間に有機光導電体層と、
酸化珪素を主成分とするブロッキング層を設けること、
特に、有機光導電体層と正の電極との間に酸化珪素を主
成分とするブロッキング層を設けることで実用的なS/
N比を備え、しかも高感度で応答性の速い、信頼性に優
れたイメージセンサーが得られることを見いだし本発明
を完成した。即ち本発明の要旨は画像情報を電気信号に
変換する画素を集積してなる画像読み取り素子におい
て、該画素が有機光導電体層及びブロッキング層を介し
て設けられた電極対を備え、該ブロッキング層が酸化珪
素を主成分とすることを特徴とする画像読み取り素子に
存する。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。まず、本
発明の画像読み取り素子を用いたセンサーの全体構成の
一例を図1に示す。この例ではいわゆる密着型のライン
センサーの例が示されている。原稿(4)面にLEDア
レイ(3)よりなる光源から照射、反射した光はロッド
レンズアレイ(2)によってラインセンサーの画像読み
取り素子(1)に照射され、個々の画素で光電変換され
た信号は個別電極につながったスイッチング素子を介し
て逐次時系列信号として読み出されていく。原稿面がイ
メージセンサー部に対し相対的に移動し原稿面全体が電
気信号として読み出されていく。光電変換により各画素
に生じた光電流は、その電荷をコンデンサーに蓄積し読
み出す電荷蓄積型と、光電流そのものを読み出す光電流
型とがあるが、感度を要求する場合は電荷蓄積型が好ま
しい。このように光導電体層と電極対からなる画素は一
次元に並べられラインセンサーとして、また二次元上に
並べられ撮像素子として使用される。
発明の画像読み取り素子を用いたセンサーの全体構成の
一例を図1に示す。この例ではいわゆる密着型のライン
センサーの例が示されている。原稿(4)面にLEDア
レイ(3)よりなる光源から照射、反射した光はロッド
レンズアレイ(2)によってラインセンサーの画像読み
取り素子(1)に照射され、個々の画素で光電変換され
た信号は個別電極につながったスイッチング素子を介し
て逐次時系列信号として読み出されていく。原稿面がイ
メージセンサー部に対し相対的に移動し原稿面全体が電
気信号として読み出されていく。光電変換により各画素
に生じた光電流は、その電荷をコンデンサーに蓄積し読
み出す電荷蓄積型と、光電流そのものを読み出す光電流
型とがあるが、感度を要求する場合は電荷蓄積型が好ま
しい。このように光導電体層と電極対からなる画素は一
次元に並べられラインセンサーとして、また二次元上に
並べられ撮像素子として使用される。
【0008】センサー中の画像読み取り素子のうちいわ
ゆるサンドイッチ型素子の構成例を図2に示す。この場
合、個別電極(5)を設けた支持体(9)上にブロッキ
ング層(6)を形成し、その上に光導電体層(7)が形
成され、更にその上に共通電極(8)が設けられる。こ
の場合、正の電極は個別電極(5)であり、個別電極の
ひとつ及びこれに対向する電極対、並びに電極対の間に
介在する光導電体層とブロッキング層とでひとつの画素
が構成され、個別の画素の光に応じた信号を取りだせ
る。電極対の一方及び光導電体層並びにブロッキング層
は各画素共通でよい。また少なくとも一方の電極は光の
入射通路になるので十分光を透過する透明電極であるこ
とが必要である。
ゆるサンドイッチ型素子の構成例を図2に示す。この場
合、個別電極(5)を設けた支持体(9)上にブロッキ
ング層(6)を形成し、その上に光導電体層(7)が形
成され、更にその上に共通電極(8)が設けられる。こ
の場合、正の電極は個別電極(5)であり、個別電極の
ひとつ及びこれに対向する電極対、並びに電極対の間に
介在する光導電体層とブロッキング層とでひとつの画素
が構成され、個別の画素の光に応じた信号を取りだせ
る。電極対の一方及び光導電体層並びにブロッキング層
は各画素共通でよい。また少なくとも一方の電極は光の
入射通路になるので十分光を透過する透明電極であるこ
とが必要である。
【0009】透明電極としては酸化インジウム、酸化ス
ズ、インジウム・スズ酸化物膜などの金属酸化物、また
金、アルミニウなどの金属の薄い膜が挙げられる。もう
一方の対向する電極には種々の金属が使用でき、例えば
アルミニウム、チタン、金、銀、銅、ニッケル、クロ
ム、モリブデン、タンタル、タングステンなどが挙げら
れる。支持体側から露光を行なう場合、支持体も十分光
を透過することが必要である。本発明は素子構成が図3
に一例を示すいわゆるプレーナー型の場合であってもよ
い。この場合、個別電極(5)とブロッキング層(6)
におおわれた共通電極(8)は支持体(9)上に設けら
れており、その上に光導電体層(7)が設けられてい
る。この場合、共通電極ではなくて、個別電極のそれぞ
れをブロッキング層でおおうこともできる。あるいは個
別電極と共通電極を、支持体上に設けられた光導電体層
の上部に設けることもできるが、個別電極あるいは、共
通電極のいずれかをブロッキング層でおおうことが必要
である。電極としては前記のものを使用することができ
る。本発明における有機光導電体層としてはアゾ顔料、
フタロシアニン顔料、多環キノン顔料、ペリレン顔料、
メロシアニン顔料、スクウエアリウム顔料等の電荷発生
物質をバインダー樹脂に分散させた層構成、あるいは真
空蒸着した層構成が挙げられる。また、該電荷発生物質
および電荷移動物質を有効成分として含有し、両物質を
バインダー樹脂に分散した層構成、また電荷発生層、電
荷移動層を積層した層構成が挙げられる。
ズ、インジウム・スズ酸化物膜などの金属酸化物、また
金、アルミニウなどの金属の薄い膜が挙げられる。もう
一方の対向する電極には種々の金属が使用でき、例えば
アルミニウム、チタン、金、銀、銅、ニッケル、クロ
ム、モリブデン、タンタル、タングステンなどが挙げら
れる。支持体側から露光を行なう場合、支持体も十分光
を透過することが必要である。本発明は素子構成が図3
に一例を示すいわゆるプレーナー型の場合であってもよ
い。この場合、個別電極(5)とブロッキング層(6)
におおわれた共通電極(8)は支持体(9)上に設けら
れており、その上に光導電体層(7)が設けられてい
る。この場合、共通電極ではなくて、個別電極のそれぞ
れをブロッキング層でおおうこともできる。あるいは個
別電極と共通電極を、支持体上に設けられた光導電体層
の上部に設けることもできるが、個別電極あるいは、共
通電極のいずれかをブロッキング層でおおうことが必要
である。電極としては前記のものを使用することができ
る。本発明における有機光導電体層としてはアゾ顔料、
フタロシアニン顔料、多環キノン顔料、ペリレン顔料、
メロシアニン顔料、スクウエアリウム顔料等の電荷発生
物質をバインダー樹脂に分散させた層構成、あるいは真
空蒸着した層構成が挙げられる。また、該電荷発生物質
および電荷移動物質を有効成分として含有し、両物質を
バインダー樹脂に分散した層構成、また電荷発生層、電
荷移動層を積層した層構成が挙げられる。
【0010】本発明の画像読み取り素子の少なくとも1
つの電極と光導電体層はブロッキング性の接合でなけれ
ばならない。そのために電極と光導電体層のあいだに酸
化珪素からなるブロッキング層が設けられる。酸化珪素
膜の作製はスパッター法、真空蒸着法、プラズマCVD
法のいずれの方法で作成されてもよいが、該ブロッキン
グ層の電気特性制御、成膜の容易さの点からは真空蒸着
法が望ましい。
つの電極と光導電体層はブロッキング性の接合でなけれ
ばならない。そのために電極と光導電体層のあいだに酸
化珪素からなるブロッキング層が設けられる。酸化珪素
膜の作製はスパッター法、真空蒸着法、プラズマCVD
法のいずれの方法で作成されてもよいが、該ブロッキン
グ層の電気特性制御、成膜の容易さの点からは真空蒸着
法が望ましい。
【0011】真空蒸着法による酸化珪素蒸着膜は成膜時
の真空度、蒸着速度および基板温度により、ブロッキン
グ性能が大きく異なり、以下の範囲が好ましい。即ち、
真空度は1×10-6Torrから1×10-4Torrが
好ましく、蒸着速度は毎分1nmから毎分100nmが
好ましく、より好ましくは毎分10nmから毎分50n
mがより好ましい範囲である。蒸着時の基板温度は10
℃から100℃が好ましい。酸化珪素蒸着膜の膜厚は、
10nmから300nmが好ましく、より好ましくは5
0nmから200nmがより好ましい範囲である。
の真空度、蒸着速度および基板温度により、ブロッキン
グ性能が大きく異なり、以下の範囲が好ましい。即ち、
真空度は1×10-6Torrから1×10-4Torrが
好ましく、蒸着速度は毎分1nmから毎分100nmが
好ましく、より好ましくは毎分10nmから毎分50n
mがより好ましい範囲である。蒸着時の基板温度は10
℃から100℃が好ましい。酸化珪素蒸着膜の膜厚は、
10nmから300nmが好ましく、より好ましくは5
0nmから200nmがより好ましい範囲である。
【0012】
【発明の効果】以上説明した本発明の構成によって、従
来になかった大面積に成膜可能であって実用的なS/N
比、感度、応答速度を兼ね備えたイメージセンサーを作
り上げることが可能となり、本発明は工業的に極めて有
用なイメージセンサーを提供することができる。
来になかった大面積に成膜可能であって実用的なS/N
比、感度、応答速度を兼ね備えたイメージセンサーを作
り上げることが可能となり、本発明は工業的に極めて有
用なイメージセンサーを提供することができる。
【0013】
【実施例】以下に本発明をより詳細に説明するため、実
施例、比較例をあげ説明するが、本発明はこれらの例に
限定されるものではない。
施例、比較例をあげ説明するが、本発明はこれらの例に
限定されるものではない。
【0014】実施例1 インジウム・スズ酸化物(ITO)の透明電極を設けた
ガラス板上に、純度99.99%以上の一酸化珪素を蒸
着源とし、真空度5×10-5Torr、基板温度20
℃、蒸着速度毎分20nmの条件で、膜厚100nmの
酸化珪素膜を成膜しブロッキング層を作成した。次に電
荷発生物質のフタロシアニンとしてX線回折において、
図4に典型的なパターンを示したように、ブラック角
(2θ±0.2°)が9.7°、24.1°、27.3
°などにピークを有し、とくに27.3°に最大のピー
クを示すことを特徴とする結晶型を有するオキシチタニ
ウムフタロシアニン10gをn−プロパノール中でサン
ドグラインダーによって分散処理し、ポリビニルブチラ
ール樹脂(積水化学(株)製、商品名エスレックBH−
3)5gをn‐プロパノールに溶解した液と混合し塗布
液を得た。この液を浸漬法によって上記酸化珪素からな
るブロッキング層上に塗布乾燥し、0.4μmの電荷発
生層を設けた。次にボリカーボネート(商品名ノバレッ
クス7025A、三菱化成(株)製)100g、下記の
式(1)に示される化合物160g、下記の式(2)で
表される化合物40gをジオキサン中に溶解し、上記電
荷発生層上に浸漬塗布し、乾燥後0.5μmの電荷移動
層を設けた。更にこの上にアルミニウムを真空蒸着し対
向電極を設けた。この素子をサンプルとしイメージセン
サーの一画素としての評価を行なった。
ガラス板上に、純度99.99%以上の一酸化珪素を蒸
着源とし、真空度5×10-5Torr、基板温度20
℃、蒸着速度毎分20nmの条件で、膜厚100nmの
酸化珪素膜を成膜しブロッキング層を作成した。次に電
荷発生物質のフタロシアニンとしてX線回折において、
図4に典型的なパターンを示したように、ブラック角
(2θ±0.2°)が9.7°、24.1°、27.3
°などにピークを有し、とくに27.3°に最大のピー
クを示すことを特徴とする結晶型を有するオキシチタニ
ウムフタロシアニン10gをn−プロパノール中でサン
ドグラインダーによって分散処理し、ポリビニルブチラ
ール樹脂(積水化学(株)製、商品名エスレックBH−
3)5gをn‐プロパノールに溶解した液と混合し塗布
液を得た。この液を浸漬法によって上記酸化珪素からな
るブロッキング層上に塗布乾燥し、0.4μmの電荷発
生層を設けた。次にボリカーボネート(商品名ノバレッ
クス7025A、三菱化成(株)製)100g、下記の
式(1)に示される化合物160g、下記の式(2)で
表される化合物40gをジオキサン中に溶解し、上記電
荷発生層上に浸漬塗布し、乾燥後0.5μmの電荷移動
層を設けた。更にこの上にアルミニウムを真空蒸着し対
向電極を設けた。この素子をサンプルとしイメージセン
サーの一画素としての評価を行なった。
【0015】
【化1】
【0016】S/N比の評価は素子に18V/μmの電
界強度を印加し透明電極側より570nmをピーク波長
とする黄色発光ダイオードを光源として露光し、(光電
流/暗電流)の比で評価した。その結果光電流は100
luxの照度の露光下で5.0×10-6A/cm2であ
り、暗電流は9.1×10-9A/cm2、S/N比は3
29であった。また応答速度の評価として、18V/μ
mの電界強度を印加し透明電極側より570nmをピー
ク波長とする黄色発光ダイオードを光源として点灯時間
5msec、点灯周期50msecの矩形繰り返し露光
を行ない、図5に示したように光電流の立ち上がり時間
Tr、立ち下がり時間Tdを測定した。その結果、立ち
上がり時間Trは1.5msec、立ち下がり時間Td
は1.4msecであった。このようにこの素子は十分
な光感度と実用的なS/N比を有するとともに、実用可
能な速い応答速度を有していることが判った。
界強度を印加し透明電極側より570nmをピーク波長
とする黄色発光ダイオードを光源として露光し、(光電
流/暗電流)の比で評価した。その結果光電流は100
luxの照度の露光下で5.0×10-6A/cm2であ
り、暗電流は9.1×10-9A/cm2、S/N比は3
29であった。また応答速度の評価として、18V/μ
mの電界強度を印加し透明電極側より570nmをピー
ク波長とする黄色発光ダイオードを光源として点灯時間
5msec、点灯周期50msecの矩形繰り返し露光
を行ない、図5に示したように光電流の立ち上がり時間
Tr、立ち下がり時間Tdを測定した。その結果、立ち
上がり時間Trは1.5msec、立ち下がり時間Td
は1.4msecであった。このようにこの素子は十分
な光感度と実用的なS/N比を有するとともに、実用可
能な速い応答速度を有していることが判った。
【0017】実施例2 光導電体層を構成する電荷発生層塗布液のポリビニルブ
チラール樹脂重量を10gにし、且つ溶媒をジメトキシ
エタンとしたことの他は実施例1と同様にして素子を作
製し、実施例1と同様にイメージセンサの一画素として
の評価を行なった。その結果を表1に示す。このように
この素子は十分な感度と実用的なS/N比を有するとと
もに、十分速い応答速度を有していることが判った。
チラール樹脂重量を10gにし、且つ溶媒をジメトキシ
エタンとしたことの他は実施例1と同様にして素子を作
製し、実施例1と同様にイメージセンサの一画素として
の評価を行なった。その結果を表1に示す。このように
この素子は十分な感度と実用的なS/N比を有するとと
もに、十分速い応答速度を有していることが判った。
【0018】実施例3 ブロッキング層として膜厚50nmの酸化珪素蒸着膜を
設けたことの他は実施例2と同様にして素子を作製し、
実施例1と同様にイメージセンサーの一画素としての評
価を行なった。その結果を表1に示す。このようにこの
素子は実用的なS/N比、十分な感度および十分速い応
答速度を有していることが判った。
設けたことの他は実施例2と同様にして素子を作製し、
実施例1と同様にイメージセンサーの一画素としての評
価を行なった。その結果を表1に示す。このようにこの
素子は実用的なS/N比、十分な感度および十分速い応
答速度を有していることが判った。
【0019】比較例1 ブロッキング層を設けないことの他は実施例1と同様に
して素子を作製し、実施例1と同様にイメージセンサー
の一画素としての評価を行なった。表1にその結果を示
すが、この素子はS/N比が小さく極めて読み取りが困
難であり、また立ち上がり、立ち下がりともにおそいこ
とが判る。
して素子を作製し、実施例1と同様にイメージセンサー
の一画素としての評価を行なった。表1にその結果を示
すが、この素子はS/N比が小さく極めて読み取りが困
難であり、また立ち上がり、立ち下がりともにおそいこ
とが判る。
【0020】比較例2 共重合ナイロン(ダイセル化学工業(株)製、商品名ダ
イアミドT‐171)をn‐プロパノールに溶解し、イ
ンジウム・スズ酸化物(ITO)の透明電極を設けたガ
ラス基板上に乾燥後0.3μmの膜厚に浸漬塗布した層
をブロッキング層とした他は実施例2と同様に素子を作
製し、実施例1と同様にイメージセンサーの一画素とし
ての評価を行なった。表1にその結果を示すが、この素
子はブロッキング層に酸化珪素蒸着膜を用いた素子くら
べ光感度、応答速度とも劣ることが判る。
イアミドT‐171)をn‐プロパノールに溶解し、イ
ンジウム・スズ酸化物(ITO)の透明電極を設けたガ
ラス基板上に乾燥後0.3μmの膜厚に浸漬塗布した層
をブロッキング層とした他は実施例2と同様に素子を作
製し、実施例1と同様にイメージセンサーの一画素とし
ての評価を行なった。表1にその結果を示すが、この素
子はブロッキング層に酸化珪素蒸着膜を用いた素子くら
べ光感度、応答速度とも劣ることが判る。
【0021】実施例4 実施例1の層構成の素子をlmmあたり8素子、全体で
400素子を一次元上に並べ、図2のサンドイッチ型素
子を作製し、電荷蓄積型の基本回路で、アナログスイッ
チ、アンプで増幅、2値化の回路を接続し受光部を形成
した。さらに、ロッドレンズアレイ、LED照明系を取
り付け、ラインイメージセンサーを作製した。スイッチ
ングのクロックは200KHZ、ライン走査時間(繰り
返し時間)は10msecである。このイメージセンサ
ーにより、原稿を走査したことろ、白黒二値の信号が誤
りなく得られた。この信号をコンピュータに送り、CR
Tディスプレー上にえがいたところ、明瞭な原稿のパタ
ーンが得られた。
400素子を一次元上に並べ、図2のサンドイッチ型素
子を作製し、電荷蓄積型の基本回路で、アナログスイッ
チ、アンプで増幅、2値化の回路を接続し受光部を形成
した。さらに、ロッドレンズアレイ、LED照明系を取
り付け、ラインイメージセンサーを作製した。スイッチ
ングのクロックは200KHZ、ライン走査時間(繰り
返し時間)は10msecである。このイメージセンサ
ーにより、原稿を走査したことろ、白黒二値の信号が誤
りなく得られた。この信号をコンピュータに送り、CR
Tディスプレー上にえがいたところ、明瞭な原稿のパタ
ーンが得られた。
【0022】
【表1】 実施例 光電流 暗電流 S/N Tr Td (A/cm2) (A/cm2) (msec)(msec) 実施例1 5.0×10-6 9.1×10-9 329 1.5 1.4 実施例2 3.2×10-6 6.5×10-9 492 1.5 1.6 実施例3 3.5×10-6 1.1×10-8 318 1.3 1.0 比較例1 5.6×10-6 4.5×10-7 12 3.2 17.0 比較例2 1.2×10-6 4.5×10-9 266 2.8 4.0
【図1】本発明画像読み取り素子を用いるイメージセン
サー全体構成の概念図
サー全体構成の概念図
【図2】本発明画像読み取り素子の具体例であって、サ
ンドインッチ型の画像読みとり素子の一例を説明する図
面。図2a)は上面説明図、図2b)は図2a)中のA
‐A’線に沿った断面説明図
ンドインッチ型の画像読みとり素子の一例を説明する図
面。図2a)は上面説明図、図2b)は図2a)中のA
‐A’線に沿った断面説明図
【図3】本発明画像読み取り素子の具体例であって、プ
レーナー型の画像読み取り素子の一例を説明する図面。
図3a)は上面説明図、図3b)は図3a)中のB‐
B’線に沿った断面説明図である。
レーナー型の画像読み取り素子の一例を説明する図面。
図3a)は上面説明図、図3b)は図3a)中のB‐
B’線に沿った断面説明図である。
【図4】本発明画像読み取り素子に、電荷発生材料とし
て用いたオキシチタニウムフタロシアニンの結晶のX線
回折スペクトル
て用いたオキシチタニウムフタロシアニンの結晶のX線
回折スペクトル
【図5】実施例1〜3および比較例で該発光ダイオード
の発する光を受けた本発明画像読み取り素子に流れる電
流の経時的変化を示す説明図
の発する光を受けた本発明画像読み取り素子に流れる電
流の経時的変化を示す説明図
1...センサー、 2...ロッドレンズアレイ、 3...LEDアレイ、 4...原稿、 5...個別電極、 6...ブロッキング層、 7...光導電体層、 8...共通電極、 9...支持体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石原 啓 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成株式会社総合研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 画像情報を電気信号に変換する画素を
集積してなる画像読み取り素子において、該画素が有機
光導電体層及びブロッキング層を介して設けられた電極
対を備え、該ブロッキング層が酸化珪素を主成分とする
ことを特徴とする画像読み取り素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3290159A JPH05129576A (ja) | 1991-11-06 | 1991-11-06 | 画像読み取り素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3290159A JPH05129576A (ja) | 1991-11-06 | 1991-11-06 | 画像読み取り素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05129576A true JPH05129576A (ja) | 1993-05-25 |
Family
ID=17752530
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3290159A Pending JPH05129576A (ja) | 1991-11-06 | 1991-11-06 | 画像読み取り素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05129576A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009054794A (ja) * | 2007-08-27 | 2009-03-12 | Fujifilm Corp | 光電変換素子、固体撮像素子、及び光電変換素子の製造方法 |
KR20110035941A (ko) | 2009-09-29 | 2011-04-06 | 후지필름 가부시키가이샤 | 광전 변환 소자, 광전 변환 소자 재료, 광센서 및 촬상 소자 |
US8592931B2 (en) | 2008-01-30 | 2013-11-26 | Fujifilm Corporation | Photoelectric conversion element and solid-state imaging device |
KR20160119052A (ko) | 2014-02-05 | 2016-10-12 | 도레이 카부시키가이샤 | 광전 변환 소자 및 이미지 센서 |
KR20170104999A (ko) | 2015-01-09 | 2017-09-18 | 도레이 카부시키가이샤 | 광전 변환 소자 및 이것을 사용한 이미지 센서 |
-
1991
- 1991-11-06 JP JP3290159A patent/JPH05129576A/ja active Pending
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009054794A (ja) * | 2007-08-27 | 2009-03-12 | Fujifilm Corp | 光電変換素子、固体撮像素子、及び光電変換素子の製造方法 |
US7936035B2 (en) | 2007-08-27 | 2011-05-03 | Fujifilm Corporation | Photoelectric conversion element, solid-state image pickup device, and manufacturing method of the photoelectric conversion element |
US8592931B2 (en) | 2008-01-30 | 2013-11-26 | Fujifilm Corporation | Photoelectric conversion element and solid-state imaging device |
KR20110035941A (ko) | 2009-09-29 | 2011-04-06 | 후지필름 가부시키가이샤 | 광전 변환 소자, 광전 변환 소자 재료, 광센서 및 촬상 소자 |
EP2317582A1 (en) | 2009-09-29 | 2011-05-04 | Fujifilm Corporation | Photoelectric conversion device, photoelectric conversion device material, photosensor and imaging device |
US8525577B2 (en) | 2009-09-29 | 2013-09-03 | Fujifilm Corporation | Photoelectric conversion device, photoelectric conversion device material, photosensor and imaging device |
US9070887B2 (en) | 2009-09-29 | 2015-06-30 | Fujifilm Corporation | Photoelectric conversion device, photoelectric conversion device material, photosensor and imaging device |
KR20160119052A (ko) | 2014-02-05 | 2016-10-12 | 도레이 카부시키가이샤 | 광전 변환 소자 및 이미지 센서 |
US9842884B2 (en) | 2014-02-05 | 2017-12-12 | Toray Industries, Inc. | Photoelectric conversion element and image sensor |
KR20210062098A (ko) | 2014-02-05 | 2021-05-28 | 도레이 카부시키가이샤 | 광전 변환 소자 및 이미지 센서 |
KR20220054465A (ko) | 2014-02-05 | 2022-05-02 | 도레이 카부시키가이샤 | 광전 변환 소자 및 이미지 센서 |
KR20170104999A (ko) | 2015-01-09 | 2017-09-18 | 도레이 카부시키가이샤 | 광전 변환 소자 및 이것을 사용한 이미지 센서 |
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