JPH0512919A - ポリウレタン線の被覆の除去方法 - Google Patents

ポリウレタン線の被覆の除去方法

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JPH0512919A
JPH0512919A JP3162767A JP16276791A JPH0512919A JP H0512919 A JPH0512919 A JP H0512919A JP 3162767 A JP3162767 A JP 3162767A JP 16276791 A JP16276791 A JP 16276791A JP H0512919 A JPH0512919 A JP H0512919A
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JP
Japan
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coating
polyurethane
wire
polyurethane wire
flux
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Pending
Application number
JP3162767A
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English (en)
Inventor
Takao Fuji
太賀男 藤
Makoto Kobayashi
誠 小林
Hideo Kawamura
英雄 河村
Norihito Fukuda
伯仁 福田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コイルなどに用いる絶縁被覆線のポリウレタ
ン線の被覆の除去方法において、除去する部分の被覆を
全域にわたって安定して除去でき、被覆除去後のはんだ
付け性を良好にすることを目的とする。 【構成】 ポリウレタン線9のポリウレタン被覆を除去
する部分およびその周辺にあらかじめ液状のフラックス
1を塗布した後、光エネルギを照射する方法により、ポ
リウレタンが光エネルギを吸収して加熱され、熱的に被
覆が除去できる。また被覆の除去と同時に、ポリウレタ
ンの芯線およびその周辺がフラックス1で覆われて、は
んだがぬれ易く、大気に触れさせないで芯線の表面の酸
化を防止しはんだ付け性が良くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コイルなどに使用する
絶縁被覆線のポリウレタン線に光エネルギを照射して行
うポリウレタン線の被覆の除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】以下に従来のポリウレタン線の被覆の除
去方法について説明する。コイル等に使用されている絶
縁被覆線の1つであるポリウレタン線のポリウレタン被
覆を除去する方法としては、下記の3つの方法がとられ
ている。第1にポリウレタン線のはんだ付け工程におい
て、はんだこてでポリウレタン線を高温に加熱しポリウ
レタン線を軟化溶解させて除去する方法がある。第2に
ポリウレタン線の被覆を除去する部分にポリウレタンを
膨潤させる薬品を塗布もしくはその部分を薬品に浸漬し
て放置し、膨潤したところをブラシ等で機械的に除去す
る方法、または、薬品で完全に溶解させて除去する方法
がある。第3にはんだ付け工程において、高温のはんだ
槽にポリウレタン線を浸漬させ、はんだの温度により熱
的にポリウレタン被覆を溶解させて同時にはんだ付けを
行う除去方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来の方法では下記の問題点を有していた。第1のはんだ
こてによる熱的にポリウレタン被覆を除去する方法で
は、ポリウレタンの溶解温度が約400℃と高いため、
はんだこて先温度を400℃以上に高める必要がありは
んだこて先の消耗が早いという問題点、第2の薬品でポ
リウレタン被覆を膨潤させてブラシ等で除去する方法で
は、安定して除去することが難しく除去されない部分が
残り、はんだ付け不良の原因となるという問題点または
薬品で溶解除去する方法では、除去部以外への薬品の付
着による絶縁性の低下、ショート等の原因となるととも
に、取り扱いの面においても注意を要するという問題
点、さらに高温のはんだ槽にポリウレタン被覆を浸漬す
る方法では、400℃を越える高温のはんだ槽が必要と
なり、はんだの酸化が著しいという問題点を有してい
た。
【0004】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、除去する部分のポリウレタン被覆を全域にわたって
安定して除去でき、ポリウレタン被覆の除去後のはんだ
付け性の良好なポリウレタン線の被覆の除去方法を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明のポリウレタン線の被覆の除去方法は、ポリウ
レタン被覆を除去する部分およびその周辺に、あらかじ
め液状のフラックスを塗布し、光エネルギを照射する方
法である。
【0006】
【作用】この方法によって、照射される光エネルギをポ
リウレタンおよびポリウレタン線の芯線が吸収して加熱
されて熱的に被覆が除去され、または、200nm〜40
0nm近辺の波長の紫外線を吸収してポリマーがモノフラ
グメントに分裂することとなる。また光エネルギを照射
する前にフラックスを塗布することにより被覆が除去さ
れると同時に、ポリウレタン線の芯線およびその周辺が
覆われることにより、はんだがぬれ易い状態となるとと
もに大気に触れることなく芯線の表面の酸化を防ぐこと
となる。
【0007】
【実施例】
(実施例1)以下本発明の一実施例について、図面を参
照しながら説明する。
【0008】図4に示すように、光エネルギを光ファイ
バで伝送できインライン化できるYAGレーザ装置は、
YAGレーザ電源とYAGレーザ発振器を装備したYA
Gレーザ本体1と、YAGレーザ光を所定の対象物まで
伝送するための光ファイバ2と、光ファイバ2より伝送
されたYAGレーザ光を照射する径に絞るための集光レ
ンズを備えた出射ユニット3で構成されている。YAG
レーザ装置は、10.6μmの波長の遠赤外線を放射す
るCO2レーザや1.06μmの波長の近赤外線を放射
するYAGレーザや200nm〜400nm近辺の波長の紫
外線を放射するエキシマレーザを使用する。図中の4は
YAGレーザ光の出射状態を示したものである。
【0009】図3に示すように、マイクロモータの鉄心
に外径が0.13mmの透明なポリウレタンで被覆された
ポリウレタン線9を巻いたアマチュアコイル7から引き
出されたポリウレタン線9が銅製の端子8に1ターンな
いし2ターン巻き付けられている。図中の5はモータシ
ャフト,6はリング状の通電部および10,11や12
は支持体である。
【0010】上述のYAGレーザ装置で上述のマイクロ
モータについて、図1および図2を用いて、ポリウレタ
ン線の被覆の除去方法について説明する。
【0011】まず、端子8に巻き付けられているポリウ
レタン線9の被覆を除去する部分とその周辺の端子8の
表面に液状のフラックス1を塗布する。使用した液状の
フラックス1ははんだ付け用のフラックスで、性状はロ
ジン系で粘度が16000C.P程度の比較的粘度が高く
ポリウレタン線9によく付着するものを使用した。次に
YAGレーザ光を照射する。
【0012】YAGレーザ光の照射方法は、YAGレー
ザ光の照射口である出射ユニット3を端子8のポリウレ
タン線9が巻き付けられている直上に設置し、照射のね
らい位置は端子8のポリウレタン線9が巻き付けられて
いる部分で、照射範囲は照射の位置ずれを考慮して端子
8の端子幅よりやや大きい径で照射した。照射エネルギ
は、パルス照射で照射時間20ms、およそ20J投入し
た。
【0013】本実施例によるフラックス1を塗布したも
のと塗布しないものとでの、ポリウレタン被覆の除去後
のポリウレタン線9の表面状態とはんだ付け性を(表
1)に比較して示している。
【0014】
【表1】
【0015】この(表1)から明らかなように、本実施
例によるポリウレタン線の被覆の除去方法は、被覆除去
後の表面状態も金属光沢を有し、はんだ付け性が良好な
点で優れた効果が得られる。すなわち、ポリウレタン被
覆を除去する部分とその周辺のはんだ付けをする部分に
液状のフラックス1を塗布することにより、照射した光
エネルギは主としてポリウレタン線9のポリウレタン被
覆や芯線および端子8に吸収され、塗布したフラックス
1にはほとんど吸収されない。従って、被覆が除去され
た後のポリウレタン線9の芯線上にはフラックス1が存
在し、このフラックス1によりはんだ付け性がよくな
る。
【0016】また、本実施例におけるフラックス1を塗
布したものと塗布しないものとでポリウレタン被覆の除
去の成功率を照射するエネルギを一定にし、照射時間を
変化させて図6に比較して示している。被覆除去の成功
率は、端子8の上面側のポリウレタン線9の巻き幅寸法
の80%以上が除去された場合を成功とし、80%未満
の除去もしくは照射によるポリウレタン線9の溶断や溶
融を不成功と判定した。
【0017】図6から明らかなように、本実施例による
ポリウレタン線の被覆の除去方法は、照射時間に関係な
く100%の被覆除去成功率が得られる。これはフラッ
クス1を塗布することによって、表面の汚れやポリウレ
タン線9の巻き数によって影響される光の吸収、反射を
緩和することによる効果である。フラックス1を塗布し
ない場合においても、照射時間が約8msec以下では被覆
除去成功率は100%であるが、はんだ付け性が悪い。
【0018】YAGレーザ光をYAGレーザ本体13か
ら出射ユニット3まで伝送する光ファイバ2としては、
ポリウレタン線9が細いために照射するエネルギ分布に
より被覆除去にばらつきが発生しないように、照射する
部分の照射エネルギ強度が均一な分布になるSI型(ス
テップインデックス型)の光ファイバを使用した。
【0019】本実施例によるSI型と一般的に溶接用に
使用されるGI型(グレーテットインデックス型)の各
光ファイバ2の中の屈折率の違いにより生じる光ファイ
バ出口のエネルギ強度分布の状態を図5に比較して示し
ている。
【0020】YAGレーザ光を伝送する光ファイバの照
射するエネルギ強度分布が矩形波状のSI型の光ファイ
バとガウス分布状のGI型の光ファイバによる被覆除去
成功率を(表2)に比較して示している。
【0021】
【表2】
【0022】この(表2)から明らかなように、本実施
例によるポリウレタン線の被覆の除去方法は、被覆除去
にばらつきを生じない100%の被覆除去成功率の効果
が得られる。なお、GI型の光ファイバによる光エネル
ギ照射の場合は、僅かな位置ずれにより急激な照射エネ
ルギの変化が生じて被覆除去にばらつきを生じる。
【0023】(実施例2)以下に本発明の第2の実施例
について説明する。
【0024】本実施例はアマチュアコイルのポリウレタ
ン線9が着色されたポリウレタンを被覆した色付きポリ
ウレタン線の場合の被覆の除去方法を示すものである。
色付きポリウレタン線としては、外径が0.12mmの青
色ポリウレタン線,外径が0.15mmの緑色ポリウレタ
ン線および外径が0.18mmの緑色ポリウレタン線を使
用した。ポリウレタン被覆の除去方法は実施例1と同じ
方法で行ったので説明は省略する。
【0025】本実施例における色付きポリウレタン線と
着色されていないポリウレタン線の照射エネルギ量を
(表3)に比較して示している。
【0026】
【表3】
【0027】この(表3)から明らかなように、本実施
例によるポリウレタン線の被覆の除去方法は、YAGレ
ーザ光の吸収率が上がり着色なしの透明被覆のポリウレ
タン線に比べて照射エネルギ量が約半分に減る効果が得
られる。したがって照射エネルギを下げることができ、
低エネルギ化できる。また、被覆を着色することにより
照射した光エネルギは主として着色した被覆に吸収され
るので、被覆上に塗布された液状のフラックス1は被覆
が除去された後もポリウレタン線9の芯線を覆って存在
するため、被覆除去成功率及びはんだ付け性においても
実施例1と同じ良い結果を得ることができる。
【0028】なお本実施例で使用できる液状のフラック
ス1の種類としては、ロジン系にかかわらず有機酸系や
無機酸系でも同じ結果が発揮でき限定されるものではな
い。粘度についても2C.P〜4C.P程度の比較的粘度が
低いものでも同じ効果が得られることを確認した。ま
た、液状のフラックス1の色は照射するエネルギが吸収
されにくい比較的透明な色のものが好ましい。
【0029】
【発明の効果】以上のように本発明は、ポリウレタン被
覆を除去する部分とその周辺にあらかじめ液状のフラッ
クスを塗布した後に、光エネルギを照射して被覆を除去
する方法、または、照射するエネルギ分布を均一な分布
にして照射する方法、さらに着色されたポリウレタンを
被覆した色付きポリウレタン線を使用する方法により、
除去する部分のポリウレタン被覆を全域にわたってばら
つきがなく安定に除去でき、かつ除去後のポリウレタン
線のはんだ付け性が良く、照射エネルギを下げることが
でき低エネルギ化できる優れたポリウレタン線の被覆の
除去方法を実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のポリウレタン線の被覆の除
去方法によるマイクロモータの端子部分の要部の概念を
示した正面略図
【図2】図1の平面略図
【図3】マイクロモータの概念を示した正面略図
【図4】YAGレーザ装置の概念を示した正面略図
【図5】YAGレーザ装置のSI型の光ファイバとGI
型の光ファイバとの出口のエネルギ強度分布の状態図
【図6】本発明の一実施例のポリウレタン線の被覆の除
去方法におけるフラックス塗布の有無によるYAGレー
ザ装置の照射エネルギを一定にし照射時間と被覆除去成
功率の関係を示したグラフ
【符号の説明】
1 フラックス 3 出射ユニット 8 端子 9 ポリウレタン線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福田 伯仁 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリウレタン線のポリウレタン被覆を除去
    する部分およびその周辺にあらかじめ液状のフラックス
    を塗布して、光エネルギを照射するポリウレタン線の被
    覆の除去方法。
  2. 【請求項2】光エネルギは均一な強度分布をもつ矩形波
    状の照射エネルギ強度分布を有する請求項1記載のポリ
    ウレタン線の被覆の除去方法。
  3. 【請求項3】ポリウレタン線は着色したポリウレタン被
    覆を有する請求項1または2記載のポリウレタン線の被
    覆の除去方法。
JP3162767A 1991-07-03 1991-07-03 ポリウレタン線の被覆の除去方法 Pending JPH0512919A (ja)

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JPH0512919A true JPH0512919A (ja) 1993-01-22

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JP (1) JPH0512919A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10134504B2 (en) 2015-03-04 2018-11-20 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Flat cable

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10134504B2 (en) 2015-03-04 2018-11-20 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Flat cable

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