JPH05128515A - スパツタ薄膜の製造方法 - Google Patents

スパツタ薄膜の製造方法

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JPH05128515A
JPH05128515A JP29161191A JP29161191A JPH05128515A JP H05128515 A JPH05128515 A JP H05128515A JP 29161191 A JP29161191 A JP 29161191A JP 29161191 A JP29161191 A JP 29161191A JP H05128515 A JPH05128515 A JP H05128515A
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JP
Japan
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film
thin film
magnetic
substrate
magnetic disk
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JP29161191A
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English (en)
Inventor
Kyoji Noda
恭司 野田
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 膜厚分布および保磁力Hc分布が少ない磁気
ディスクを製造するためのスパッタ薄膜の製造方法。 【構成】 インライン式連続スパッタ装置のスパッタ室
内において、ターゲット1と磁気ディスク基板5との間
に、Arガスをイオン化させるための電極端子(プラズマ
発生機構)4を設置してスパッタ薄膜を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スパッタ法を用いて薄
膜を形成する薄膜形成方法であって、特に高密度記録特
性を有するスパッタ磁気ディスク等のスパッタ薄膜の製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】優れた高密度磁気記録特性を得るため
に、磁気記録媒体の薄膜化,高保磁力化,高残留磁束密
度化が必要である。この条件を満たす磁性体として、C
o系合金磁性薄膜が開発され実用化されるようになっ
た。また、磁気記録媒体の薄膜形成の方法として、合金
薄膜が容易に形成ができるスパッタ法が用いられるよう
になった。最近では、インライン式連続スパッタ装置を
使用することにより、非磁性基板の上に、非磁性下地膜
(Cr膜)、磁性膜(Co系合金磁性膜)、保護膜(C膜)を順
次に形成できるようになって、磁気ディスクの量産化製
造が可能になりスパッタ磁気ディスクが大量に量産され
るようになった。以下、従来の磁気ディスクをインライ
ン式連続スパッタ装置を用いて形成する方法について説
明する。図8は、インライン式連続スパッタ装置の概略
を示すものである。図8に示すように第1のスパッタ室
21のカソード20には、Crターゲット22が取り付けられ
ている。第2のスパッタ室23のカソード20にはCo系合
金磁性ターゲット24が取付けられている。第3のスパッ
タ室25のカソード20には、保護膜用Cターゲット26が取
付られている。各々のスパッタ室は、防着板27によって
それぞれのターゲットから叩き出されるスパッタ粒子が
相互干渉しないようになっている。各々のスパッタ室の
中には、Arガスが入れられており、このArガスの圧力
を最適値に調節してスパッタ成膜が行われる。磁気ディ
スクの製造方法は、先ず円盤状の非磁性基板29(以下、
磁気ディスク基板という)を、搬送用キャリア30に取り
付け、図8に示す矢印Aの方向から搬入し矢印Bの方へ
と搬出して、Cr膜、Co系合金磁性膜、C膜の順に磁気
ディスク基板29の上に形成していくのである。磁気ディ
スクの磁性膜の磁気特性は、振動試料型磁力計(VSM)
装置を用いて、図9に示すようなヒステリシス曲線を測
定し、保磁力Hcや残留磁束密度Br,飽和磁束密度B
s,角形比S(=Br/Bs)等を求めることにより、評価
できる。最近、高密度化に伴い磁気ディスクの高保磁力
化が要求されるようになってきた。この高保磁力化を行
う方法として基板に負電圧を印加するバイアススパッタ
法がある。基板に負のバイアス電圧を印加することでス
パッタ成膜中の膜をArイオンが叩き膜質を強くし、高
保磁力が得られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のバイアススパッタ法で高保磁力を得ようとすると
き、色々な問題があることが判明した。まず第1に、で
きるだけ高い保磁力を得ようとしてバイアス電圧をあま
り高くしすぎると磁気ディスクの面内で膜厚が不均一に
なる。そして第2に、搬送用キャリアの上部から下部ま
での膜厚分布も不均一になる。これに伴い保磁力も不均
一となる。保磁力Hcは膜厚の変化に依存する傾向にあ
ることは良く知られていることである。本発明は、上記
の問題を解決するものであり、膜厚の分布およびHcの
分布の少ない磁気ディスクを製造するスパッタ薄膜の製
造方法を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、ターゲットと基板の間にプラズマ発生機構
を設けて、スパッタ成膜を行うようにしたものである。
【0005】
【作用】したがって本発明によれば、プラズマ発生機構
を設けることにより、バイアススパッタ法でスパッタ薄
膜を製造するときの膜厚分布を均一にすることができ
る。特に磁気ディスクの場合、ディスク内の膜厚分布お
よび搬送用キャリア上部から下部までの膜厚分布が均一
となり、安定した磁気特性を有する磁気ディスクを製造
することが可能となる。
【0006】
【実施例】図1および図2は、本発明の一実施例におけ
るスパッタ薄膜の製造方法の構成を示す概略図である。
図1において、1はスパッタ成膜を行う母材であるター
ゲットであり、CoNiCrの合金磁性ターゲットであ
る。2はターゲット1を固定するカソード、3はカーソ
ド2の中に取付られている永久磁石、4はArガスをイ
オン化させるための電極端子(プラズマ発生機構)であ
り、本実施例ではターゲット1と同一の合金材料を使用
した。5は磁気ディスク基板、6は磁気ディスク基板5
を支える搬送用キャリア、7は防着板、8は膜厚制御用
のマスク、9は永久磁石3によって発生した磁界、10は
エロージョン部、11はスパッタ粒子である。搬送用キャ
リア6は、矢印Cの方向に進行し、磁気ディスク基板5
の上にスパッタ薄膜が成膜される。スパッタ成膜は、ま
ず永久磁石3によって発生した磁界9とカソード2に印
加された電圧による電界によってArガスをイオン化す
る。イオン化したArイオンはターゲットの表面を叩
き、エロージョン部10からスパッタ粒子11が飛び出す。
このスパッタ粒子11が磁気ディスク基板5の上に被着し
て薄膜が成膜されるのである。ここで、高保磁力Hcを
得るために磁気ディスク基板に負の直流電圧を100V印
加して、いわゆるバイアススパッタ成膜を行うのである
が、この時、電極端子4に高周波電圧を印加すると、A
rイオンと電子が電極端子4の周囲に発生する。このよ
うにイオン化した状態を一般にプラズマ状態という。こ
のArイオンが磁気ディスク基板叩くため、スパッタ成
膜されたスパッタ薄膜は緻密な膜になって形成される。
従来の構成では、プラズマ発生機構がなかったため、バ
イアススパッタ成膜の時に寄与するArイオンは、ター
ゲット表面近傍から少量供給されていたと考えられる。
そのため、磁気ディスク基板に印加するバイアス電圧は
300V以上にしないとHc≧1500Oeを得る事ができなか
った。これに対して、本発明の構成では、プラズマ発生
機構である電極端子4が基板の近くに設置してあるの
で、バイアススパッタ成膜に寄与するArインオが大量
に供給できる。このことで、バイアス電圧を低くするこ
とが可能になった。
【0007】図3は、本発明の構成でスパッタ成膜した
磁気ディスク(実施例)と従来の構成でスパッタ成膜した
磁気ディスク(従来例)のバイアス電圧に対するHcの変
化を示す図である。図3に示すように、本発明の実施例
の方がバイアス電圧が低くても高いHcが得られている
ことがわかる。なお、本実施例では、電極端子4に高周
波電圧を100V印加したが、この高周波電圧の値とバイ
アス電圧の値を制御することによって、最適な条件を選
択することができる。ここでバイアススパッタ法を用い
てスパッタ成膜を行った磁気ディスクのディスク内分布
を図4に示す。図4はバイアス電圧をパラメータとして
磁気ディスクの半径位置に対する膜厚の変化を示すもの
である。図4に示すように、バイアス電圧が高くなるに
従って、磁気ディスクの内周側が外周側より薄くなり、
膜厚の差が大きくなってくることがわかる。従来の構成
では、Hc≧1500Oeを得るためには、バイアス電圧が30
0V必要であるが、この時の膜厚は内周・外周の差が100
Åもあり、これは20%の膜厚分布があることを示してい
る。このバイアス電圧を高くするとディスク内の膜厚分
布が発生する原因は、バイアス電圧によって生じる電位
分布14が図5に示すように発生し、Arイオン13の進行
方向が曲げられるために、磁気ディスク基板の最表面に
おいて、内周側でArイオン13が多く外周側でArイオン
13が少ないという現象が起こる。即ち、磁気ディスク基
板を叩くArイオン13の密度が異なるために膜厚分布が
生じるのである。従って、バイアス電圧は、できるだけ
低くすることが必要であることがわかる。しかし、従来
の構成では、バイアス電圧を250V以上にするとHc≧15
00Oeの磁気特性を得ることができない。これに対し
て、本発明の構成では、大量のArイオンを磁気ディス
ク基板に供給できるため、バイアス電圧を低くすること
が可能となり、ディスク内の膜厚分布を5%以内に抑制
することができたのである。次に、搬送用キャリアの上
部・中部・下部の膜厚分布・Hc分布を調査した。この
時の様子を図6(膜厚分布)と図7(Hc分布)に示す。図
6と図7に示すように、従来例では膜厚分布とHc分布
が20%程度であるのに対して、本発明の実施例では、膜
厚分布・Hc分布が全く無く均一であることがわかる。
従来例で膜厚分布が発生した原因は、ターゲットの表面
の近傍にあるArイオンの密度分布が均一で無いからで
あろうと考えられるが、はっきりと測定することはでき
ない。これに対して、本発明の実施例においてはプラズ
マ発生機構である電極端子4が磁気ディスク基板5に対
して平行に配置してあり、Arイオンの密度分布が上部
から下部まで均一になっているため、スパッタ成膜され
たスパッタ薄膜の膜厚が均一になったと考えられる。
【0008】
【発明の効果】本発明は、上記実施例から明らかなよう
に、スパッタ薄膜の製造工程において、バイアススパッ
タ法を用いてスパッタ成膜を行う場合、膜厚の分布を均
一にするためにプラズマ発生機構をターゲットと基板と
の間に配置したスパッタ薄膜の製造方法であり、特に磁
気ディスク製造ではディスク内の膜厚分布が均一になる
ことにより均一な磁気特性が得られるため、従来よりさ
らに優れた磁気記録特性を有する高密度記録の磁気ディ
スクが製造可能になるという効果を有する。なお、本発
明の実施例では、Co合金磁性膜についてのみ説明を行
ったが、他のスパッタ薄膜についても、膜厚分布の改善
効果があることは容易に類推出来ることである。例え
ば、光ディスク製造・光磁気ディスク製造のスパッタ薄
膜や、液晶製造のスパッタ薄膜、及び半導製造のスパッ
タ薄膜など、あわゆる分野のスパッタ薄膜の製造工程が
考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるスパッタ薄膜の製造方
法の構成を上部から見た概略図である。
【図2】本発明の実施例におけるスパッタ薄膜の製造方
法の構成を側面から見た概略図である。
【図3】本発明の実施例と従来例のバイアス電圧に対す
る保磁力Hcの変化を示す図である。
【図4】バイアス電圧をパラメータとして磁気ディスク
のディスク内膜厚分布を示す図である。
【図5】ディスク内膜厚分布の発生する原因を説明する
図である。
【図6】搬送キャリアの上部から下部までの膜厚分布を
示す図である。
【図7】搬送キャリアの上部から下部までの保磁力Hc
分布を示す図である。
【図8】インライン式連続スパッタ装置の概略図であ
る。
【図9】振動試料型磁力計(VSM)装置で測定したヒス
テリシス曲線を示す図である。
【符号の説明】
1…ターゲット、 2…カソード、 3…永久磁石、
4…電極端子(プラズマ発生機構)、 5,29…磁気ディ
スク基板、 6,30…搬送キャリア、 7,27…防着
板、 8,28…膜厚制御用のマスク、9…永久磁石3に
よって発生した磁界、 10…エロージョン部、 11…ス
パッタ粒子、 12…搬送用キャリアの台車、 13…Ar
イオン、 14…バイアス電圧による電位分布、 20…カ
ソード、21…第1のスパッタ室、 22…Crターゲッ
ト、 23…第2のスパッタ室、 24…Co系合金磁性タ
ーゲット、 25…第3のスパッタ室、 26…保護膜用C
ターゲット。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ターゲットと基板との間にプラズマ発生
    機構を設けてスパッタ成膜を行うことを特徴とするスパ
    ッタ薄膜の製造方法。
  2. 【請求項2】 電極端子が基板に対して平行に設置され
    たプラズマ発生機構であることを特徴とする請求項1記
    載のスパッタ薄膜の製造方法。
  3. 【請求項3】 電極端子に高周波電圧を印加してなるプ
    ラズマ発生機構であることを特徴とする請求項1記載の
    スパッタ薄膜の製造方法。
  4. 【請求項4】 基板に負電圧を印加してなるプラズマ発
    生機構であることを特徴とする請求項1記載のスパッタ
    薄膜の製造方法。
JP29161191A 1991-11-07 1991-11-07 スパツタ薄膜の製造方法 Pending JPH05128515A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10070833B2 (en) 2014-03-11 2018-09-11 Shimadzu Corporation Mobile X-ray imaging apparatus

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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