JPH0512762B2 - - Google Patents

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JPH0512762B2
JPH0512762B2 JP57163809A JP16380982A JPH0512762B2 JP H0512762 B2 JPH0512762 B2 JP H0512762B2 JP 57163809 A JP57163809 A JP 57163809A JP 16380982 A JP16380982 A JP 16380982A JP H0512762 B2 JPH0512762 B2 JP H0512762B2
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thin film
magnetic head
layer
film magnetic
magnetic
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Hiroshi Yoneda
Takeshi Sawada
Tetsuya Kaneko
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Canon Inc
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Publication of JPH0512762B2 publication Critical patent/JPH0512762B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/127Structure or manufacture of heads, e.g. inductive
    • G11B5/31Structure or manufacture of heads, e.g. inductive using thin films
    • G11B5/3103Structure or manufacture of integrated heads or heads mechanically assembled and electrically connected to a support or housing
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/127Structure or manufacture of heads, e.g. inductive
    • G11B5/31Structure or manufacture of heads, e.g. inductive using thin films
    • G11B5/3109Details
    • G11B5/313Disposition of layers

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Magnetic Heads (AREA)
  • Printers Or Recording Devices Using Electromagnetic And Radiation Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は薄膜磁気ヘツドに係り、さらに詳しく
は磁気誘導型の薄膜磁気ヘツドに関するものであ
る。
磁気記録再生用の磁気ヘツドとして薄膜磁気ヘ
ツドが脚光を浴びている。
この薄膜磁気ヘツドは蒸着法或いはスパツタリ
ング法などの薄膜堆積法により形成され、次のよ
うな多くの利点がある。
(1) 全体寸法が小さいため、コイルのインダクタ
ンスを通常の磁気ヘツドと等しいとした場合、
容量を小さくでき、このため、共振点が高周波
領域側へずれ、従来型の磁気ヘツドに比較して
高い周波数で駆動することができ、信号の伝達
速度を増大することができる。
(2) 磁気コアを薄膜で形成することにより、渦電
流が抑制され、高周波記録、再生時のコア損失
が減少し、磁気ヘツドの周波数特性が向上す
る。
(3) 薄膜堆積手段により製造されるため、マルチ
トラツク化が容易である。
薄膜磁気ヘツドはこのような利点を生かしコン
ピユータの磁気デイスク用磁気ヘツド等として一
部実用化されている。
従来技術 第1図はこのような薄膜磁気ヘツドの従来構造
の一例を示すもので、導体が2ターンの巻線を形
成する場合を示している。
第1図において磁性基板1上に第1層目の導体
2が形成され、その上に第2層目の導体3および
上部磁性層4が形成されている。符号5は磁気ギ
ヤツプ部を示す。
各層はそれぞれ薄膜堆積法とフオトリソグラフ
イ技術によつて形成される。なお、第1図におい
ては各層間の絶縁層は図示していない。
このような構造の薄膜磁気ヘツドを用いて記録
を行なう場合には導体2,3に記録電流を流すこ
とにより磁気ギヤツプ5に磁界を発生させ、ギヤ
ツプ部近傍に位置する図示していない磁気記録媒
体を磁化して記録が行なわれる。
一方、磁気信号の再生時には磁気ギヤツプ5付
近に位置する磁気記録媒体の記録磁化部分から発
生する磁束が磁性基板1と上部磁性層4を通つて
導体2,3と交差し、これが磁気記録媒体の移動
に従つて変化することにより、導体2,3に発生
する誘起電圧を検出して行なわれる。
この時、同一波長の信号磁化による誘起電圧は
磁気ヘツドの導体の巻き数と磁気記録媒体の移動
速度に比例する。
ところで第1図に示した従来構造は巻き数は2
ターンであり、十分な再生出力を得るためには巻
き数が少なく、実用上再生ヘツドとして使用する
ことは困難である。そこで、再生を行なう場合に
は巻き数をもつと増加させる必要がある。
また、磁気記録媒体の走行速度が遅い場合に
は、さらに巻き数を多くする場合があるが、第1
図に示したような構造では巻き数をむやみに増加
させることは不可能で、事実上低速度で再生を行
なうことはできない。
この結果、低速度で走行する磁気記録媒体を使
用する場合には上述した構造の磁気ヘツドは記録
専用ヘツドとなり、再生用としては媒体速度に出
力が依存しない磁気抵抗効果型磁気ヘツドが用い
いられるのが一般的であり、記録用と再生用の2
種類のヘツドが必要であつた。
一方、記録に必要な電流値は電流と巻き数によ
つて決定される。このため、巻き数が多い程記録
電流を減らすことができ、ジユール損失の減少
と、これに伴う温度上昇を低減できる。
この場合、ジユール損失は抵抗値Rと電流値I
に対してRI2で表わされ、記録電流の2乗に比例
するため、記録電流を減少することはジユール損
失の低減に対して極めて大きな効果を有する。
従つて、記録用の場合についても導体の巻き数
を増やすことは必要である。
ところが第1図に示したような巻き線を積層す
る構造においては導体の巻き数を増加させようと
すると製造工程が増大すると共に製造そのものが
極めて困難となる。
ところで、製造工程を増加させずに巻き数を増
加させる構造としては第2図に示すような構造の
ものが提案されている。
第2図において第1図と同一部分には同一符号
を付し、その説明は省略する。第2図に示す実施
例にあつては符号6で示す導体が3ターンの場合
を示している。符号7で示すものは電極である。
第2図に示す実施例においては導体6は渦巻状
に形成されており、このような構造を採用すれば
導体の巻き数をいくら増やしても導体の層数およ
び工程は変わらない。しかし導体6が占める面積
が広がるため、基板1と上部磁性層4が形成する
磁路が長くなり、磁気抵抗の増大や漏れ磁束の増
大を招くことになる。
この結果、記録効率および再生効率が悪化し、
また導体トラツク方向に拡がるため、マルチトラ
ツクにする場合にトラツクピツチを小さくするこ
とができなくなる等の欠点がある。
また、このような構造を採用した場合において
も、磁気記録媒体の速度の遅い場合には再生は事
実上不可能である。
目 的 本発明は以上のような従来の欠点を除去するた
めになされたもので、製造工程の増大やトラツク
ピツチの増大を伴うことなく、導体の巻き数を増
大したと同様の効果が得られる薄膜磁気ヘツドを
提供することを目的としている。
本発明においては、上記の目的を達成するため
に、同一の基板上に薄膜磁気ヘツド素体と、これ
に直列接続された変圧器群とを薄膜形成手段によ
り形成し、該薄膜磁気ヘツド素体に直列接続され
た変圧器群の片方の端子対にリード端子対を接続
した薄膜磁気ヘツドにおいて、前記基板上で、第
1層に導電性の下側巻線部とリード部を形成し、
第2層に導電性の上側巻線部を該下側巻線部の一
部分と対向させて形成し、最上層及び前記基板上
に上部磁性層を形成し、該第1層と該第2層の
間、及び該第2層と該最上層の間にそれぞれ絶縁
層を形成し、該絶縁層を貫通して該第1層の接続
部と該第2層の接続部を接続して、前記基板上面
に平行な平面内で巻回された少なくとも1ターン
の巻線を形成した構成で、前記薄膜磁気ヘツド素
体に直列接続された1個以上の変圧器を設けた構
造を採用した。
以下、図面に示す実施例に基づいて本発明の実
施例の詳細を説明する。
〔第1実施例〕 第3図および第4図A〜Cは本発明の一実施を
説明するもので、第3図は縦断側面図、第4図A
〜Cは第1層、第2層の導体および上部磁性層を
それぞれ示している。
第3図において符号10で示すものは磁性基板
で、この磁性基板10上に磁気ヘツド部(磁気ヘ
ツド素体)、第1の変圧器13、第2の変圧器1
4がそれぞれ形成されている。
磁気ヘツド部12、第1の変圧器13、第2の
変圧器14はそれぞれ第4図Aに示すように第1
の導電層15〜17が形成されている。
すなわち、Mn−Znフエライト、Ni−Znフエ
ライト等の磁性材料から成る基板10の上に、
Al2O3、SiO、SiO2、PiQ等から成る絶縁層18
を介してAl、Cu、Au等の導電材料から成る第1
の導電層15,16,17が形成されており、さ
らにその上に絶縁層18を介して第4図Bに示す
ように第2の導電層19,20,21が形成され
ている。そして、これら第2の導電層19〜21
上に絶縁層18を介してパーマロイ等の高透磁率
磁性材から成る上部磁性層22がそれぞれ形成さ
れている。
そして、第1の導電層15〜17と第2の導電
層19〜21とはそれぞれAとA′、BとB′、C
とC′、DとD′、EとE′、FとF′の箇所でのみ上下
に接続され導通している。
また、上部磁性層22は磁気ギヤツプ23以外
は磁性基板10と直接接する構造となつている。
このようにして導電層15,19と上部磁性層
22および磁気ギヤツプ23と磁性基板10とか
ら磁気ヘツド部12が形成され、本実施例では磁
気ヘツド部12は導電層が2ターン形成されてい
ることになる。
また第1の変圧器13はそれぞれ導体層15の
1部が1次巻線、導電層16と、20とが2次巻
線、磁性基板10と上部磁性層22とが磁気コア
を構成している。
また第2の変圧器14においては、導電層16
の1部が1次巻線、導電層17と導電層21とが
2次巻線、基板10と上部磁性層22とが磁気コ
アを形成している。
そして、磁気ヘツド部12の導電層15,19
の出力端子が次段に位置する第1の変圧器13の
1次側(ヘツド側を1次側とする)に接続されて
いる。また、第1の変圧器13は1次側1ター
ン、2次側を2ターンとして形成されており、第
1の変圧器13の2次側出力端が第2の変圧器1
4の1次側入力端に接続されている。
この場合第2の変圧器14は1次側ターン、2
次側2ターンを構成しており、第2の変圧器14
の2次側出力端が、磁気ヘツド部12の最終的な
出力端子となつている。
このような構造を採用すると、図示していない
磁気記録媒体に記録された磁気信号を再生する
時、磁気ヘツド部12の出力端子にはヘツド巻線
2ターンに相当する再生電圧が誘起されるが、こ
の出力は第1および第2の変圧器13,14によ
つてそれぞれ2倍ずつ昇圧され、最終的には磁気
ヘツド部12の出力端における誘起電圧の4倍電
圧が出力として得られることになる。
これは、磁気ヘツド部の導電層の巻き数を増や
して、同じ再生電圧を得ることを考えると8ター
ンの導電層を形成したことに相当する。
8ターンの導電層を有するヘツドを第1図に示
したような構造とする場合には、導電層を8層分
形成する必要があるわけであるが、本実施例にあ
つては導電層は2層で良く、製造工程は大幅に減
少される。
また2層の導電層を形成するだけで良いため、
製造工程そのものも極めて簡略化される。
そして、トラツクピツチも十分に小さくできる
ことになる。
一方、第1および第2の変圧器13,14の1
次側と2次側の導電層の巻き数比を大きくした
り、直結する変圧器の段数を多くすることにより
等価的に多数ターンの巻き線が巻かれた磁気ヘツ
ドを得ることができるため、磁気記録媒体を低速
度で走行させる場合においても同一の磁気ヘツド
で記録、再生することが可能となり、従来におい
て再生専用に用いざるを得なかつた磁気抵抗効果
型磁気ヘツドが不要となる利点がある。
また、このような構造の磁気ヘツドで記録を行
なう場合には2次側端子より記録電流を供給する
わけであるが、各変圧器の2次側から1次側へ変
換される時に、それぞれの導電層の巻き数比の逆
数倍にされる。すなわち、本実施例の場合には第
1および第2の変圧器13,14において電流は
それぞれ2倍ずつ増加する。従つて、磁気ヘツド
部12の導電層に流れる電流は供給した電流の4
倍となる。
このことは逆に言うと供給する電流は磁気ヘツ
ド部に必要とする記録電流の1/4で済むことにな
る。
また記録電流が流れることによりリード部で発
生するジユール損失は記録電流の2乗に比例する
わけであるから、このような構造を採用すれば、
ジユール損失はほぼ1/16に減少することができ、
消費電力の低減に対して極めて大きな効果が得ら
れる。
また、この場合も再生時と同様に実際には磁気
ヘツド部には導電層が2ターンしか形成していな
いにもかかわらず8ターン分形成したのと同し効
果を得ていることになる。
なお、本実施例にあつては、各変圧器の1次側
と2次側の導電層の巻数比を1対2としたが、必
ずしもこの必要はない。しかし、製造工程を最も
少くできるという利点を考えると、巻き数比が1
対2に選ぶのが望ましい。
〔第2実施例〕 第5図ないし第7図は、本発明の他の実施例を
説明するもので、本実施例にあつては、磁性基板
23上に第6図A〜Cに示すようなパターンを有
する第1導電層24〜26を形成し、さらにその
上に絶縁層27を介して、第2導電層28〜30
を形成し、その上にさらに絶縁層27を介して、
第3導電層31,32を形成し、その上に上部磁
性層33を絶縁層27を介して形成してある。
磁性基板23は、Mn−ZnフエライトやNi−
Znフエライトなどからなり、第1〜第3の導電
層はそれぞれAl、Auなどの導電材料から形成さ
れており、上部磁性層33は、パーマロイ等の高
透磁率磁性材料から形成されている。
また、絶縁層27はAl2O3、SiO2、PiQなどの
絶縁材料からなり、相互に絶縁されているが、第
3図A〜Cに示す符号AとA′、BとB′〜Hと
H′の箇所でのみ絶縁層を除去し、相互の導通が
保たれるようになつている。
また、第5図において符号34で示す部分は、
第1の実施例と同様にヘツド部を形成している。
また、第5図において、符号35及び36で示
す部分は、1次側(ヘツド側)1ターン、2次側
2ターンの第1及び第2の変圧器を構成してい
る。
ところで、3層ある第1ないし第3の導電層の
うち、第1の導電層24〜26は1次側の1ター
ンを、第2〜第3の導電層28〜30は2次側の
2ターンを形成している。
また、磁性基板23と、上部磁性層33とは閉
磁路を形成しており、外鉄型変圧器を構成してい
る。
本実施例は、以上のような構造を採用している
為、第1の実施例と同様に2ターンの磁気ヘツド
と巻数比1対2の変圧器が直列接続された構成と
なつており、第1図に述べた磁気ヘツドと同様の
効果が得られる。
なお、本実施例にあつては、導電層が3層必要
となつており、第1の実施例に比較して製造工程
がそのぶん増加するが、そのかわり変圧器の1次
側と2次側の結合がきわめて良好となり、信号の
伝達効率が向上する効果がある。
なお、上記の実施例にあつては磁気ヘツドの導
電層の巻数が2ターンの場合を示したが、3ター
ンとしても製造工程は増加しないため、3ターン
にしてもよい。
ところで、上述した第1及び第2の実施例の等
価回路は第8図Aに示すような構成となる。
第8図Aからも明らかなように、各変圧器T1
T2の1次側と2次側は、電気的には結合されて
おらず、各回路の対大地電位は規制されていな
い。
このため、変圧器の1次側と2次側の間や変圧
器と大地間などに存在する、浮遊容量によりこれ
らの対大地電位が変動しノイズとなる。これを防
止する為には第8図Bに示すように、それぞれの
変圧器間の1次側と2次側との間に共通端子P1
P2を設け、これを一括して接地するのが良い。
第8図A及びBにおいて符号Hで示すものはヘツ
ド部である。
第8図Bに示すような構造の磁気ヘツドを実現
するものが第9図A〜C及び第10図A〜Dで示
す実施例である。
〔第3実施例〕 第9図AないしCは、本発明の第3の実施例を
説明するもので、第4図A〜Cに示した第1の実
施の第1の導電層15〜17に共通端子P1,P2
を設けた例を示してある。
第9図A〜Cにおいて第4図A〜Cと同一部分
には同一符号を付してある。
第9図A,BにおいてAとA′ないしFとF′と
は電気的導通がとられている以外は絶縁層によつ
て絶縁されている。
このような共通端子Cを設けることにより、第
8図Bに示すような等価回路の構成とすることが
でき、浮遊容量を除去し、ノイズの発生を防止す
ることができる。
〔第4実施例〕 また、第10図A〜Dに示す第4の実施例にあ
つては、第6図A〜Dに示す例の第1の導電層に
共通端子Cを設けた構造を採用している。なお第
10図Bと第6図Bを対比して明らかなように、
第2の導電層28〜30のパターンは少し異つて
いる。
第10図A〜Cの第1〜第3の導電層において
も、符号AとA′〜HとH′との間は導通がとられ
ているが他の間は絶縁層により絶縁されている。
このような構造を採用しても前述したように浮
遊容量の発生を防止することができるとともに、
結果としてノイズを減少させ、S/N比を改善す
ることができる。
なお、第9図及び第10図に示す実施例におい
て、共通端子を各巻線の一方から接続する構造を
示したが各巻線の中央からアースを接続する構造
も導電層のパターンを変更すれば可能であること
は言うまでもない。
ところで、以上で述べた第1〜第4の実施例は
各導電層その他を薄膜堆積法により形成すること
ができるため、トラツクピツチを小さくすること
ができ、マルチトラツク化する事は容易である。
この場合に、変圧器を磁気ヘツドの後端にすぐ近
接して設けず、磁気ヘツドからの出力線であると
ころの導電層をいつたん広い場所までひき出して
から、変圧器を設けてもよい。この時には、変圧
器の占める幅に比べて、ヘツド先端部のトラツク
ピツチをさらに小さくすることができる。
ここで、磁気ヘツドに接続する変圧器の数につ
いて説明を行うと次のごとくである。
上述した実施例にあつては変圧器の数を2個と
したが必ずしも2個である必要はなく1個以上何
個であつても良い。しかし、変圧器の数には適当
な数が存在する。
すなわち、変圧器を設ける目的は、再生の場合
について言えば再生信号のS/N比を改良するこ
とである。
この時、信号系としては、第11図に示すもの
を考える必要がある。第11図において符号37
で示す部分は、ヘツド部で符号38で示す部分は
後段の変圧器である。
変圧器38の後段にはさらに増幅器39などの
外部回路が接続される。
信号は磁気ヘツド部37から入力されるが、ノ
イズは変調ノイズなどの信号と同時に含まれるも
のS1と、外部回路である増幅器などで発生するシ
ステムノイズS3などがある。システムノイズS3
前段の変圧器の数に無関係であり、磁気ヘツドの
再生出力は、ノイズS3に比較して小さい場合には
変圧器の数を増加し、再生出力を大きくすること
によつてS/N比の向上をはかることができる。
そして、再生出力信号がノイズS3よりも充分大き
くなつた場合には信号再生時に含まれるノイズS1
がS/N比を決定するのに支配的となる。このノ
イズと再生信号の比は後段に位置する変圧器の数
には無関係である。従つて変圧器を増設して再生
電圧を大きくして行くと、全体のS/N比は上昇
して行き、ある値で一定になる。しかし、実際に
は変圧器で生じるインピーダンスノイズが存在
し、しかもこれは変圧器とともに増大するため、
変圧器の数をあまり多くするとS/N比は逆に悪
化する。その関係の一例を第12図に示す。
第12図は第1の実施例と同じ構成を採用した
場合である。第12図から明らかなように変圧器
の数が3個の時S/N比は最大となつている。こ
の関係は導電層のターン数や各部の寸法、構成方
法により異なるが、おおむね変圧器の数は2個か
ら5個の間に決定するのが望ましい。
また、前述した第2の実施例では、磁性基板を
用いたがこれに代えて非磁性基板にパーマロイな
どの高透率磁性材料を薄膜堆積法により形成した
ものを用いても同様の効果を得ることができる。
しかし、磁性基板を用いたり非磁性基板上に一
様に高透磁率磁性薄膜を形成したものを使用した
場合には、マルチトラツクにした場合、磁界が隣
接したトラツクまで通りやすくなり、トラツク間
のクロストークが発生する。
従つて、このクロストークを低減させる為に
は、非磁性基板に形成した高透磁率磁性薄膜のト
ラツク間に通じる部分をエツチングなどの方法に
より除去することが良い。
このようにすると隣接トラツクへとびこむ磁界
が減少し、トラツク間のクロストークが低減され
る。また、非磁性基板上に設けた高透磁率磁性薄
膜の不必要部分を全て除去し、上部磁性層と同様
の形状に形成すると、トラツク間のクロクトーク
が減少するとともに、変圧器部分の洩れインダク
タンスが減少し、最終的にはS/N比を向上させ
ることが出来る。
また、高い周波数の信号を扱う場合には、変圧
器の鉄心部を構成する磁性体内での高周波損失が
発生し、信号の伝達効率が低下する。これは信号
出力と低下と鉄心内で発生する磁気雑音の増大と
いう結果を招き、最終的にはS/N比を悪化させ
る。この対象としては、変圧器部の鉄芯を構成す
る磁性材料を除去すれば良い。
また、基板に非磁性材料を使用した場合には、
ヘツド部の磁性層のみを残して変圧器部の鉄心を
構成する上部磁性層及び下部の高透磁率磁性薄膜
をともにのぞき、変圧器を空心構造とする。この
ような構造を採用すると鉄心内で発生する高周波
損失がヘツド部の磁性体のみに限られるため、き
わめて小さくなる。
また磁性基板を使用した場合には、変圧器部分
の鉄心を構成する上部磁性層をのぞけばよい。こ
の場合も高周波損失が減少する。このような空心
構造、または半空心構造にすると、変圧器巻線の
インダクタンスが減少するが、周波数が高いため
リアクタンスは確保され、変圧器の伝達効率は悪
化しない。
ただし、この場合には変圧器の一次側導体と二
次側導体の結合係数が空心の場合でも大きいこと
が必要である。従つて変圧器の構造としては第2
実施例の構造を採用するのが良い。
効 果 以上の説明から明らかなように、本発明によれ
ば、同一の基板上に薄膜磁気ヘツド素体と、これ
に直列接続された変圧器群とを薄膜形成手段によ
り形成し、該薄膜磁気ヘツド素体に直列接続され
た変圧器群の片方の端子対にリード端子対を接続
した薄膜磁気ヘツドにおいて、前記基板上で、第
1層に導電性の下側巻線部とリード部を形成し、
第2層に導電性の上側巻線部を該下側巻線部の一
部分と対向させて形成し、最上層及び前記基板上
に上部磁性層を形成し、該第1層と該第2層の
間、及び該第2層と該最上層の間にそれぞれ絶縁
層を形成し、該絶縁層を貫通して該第1層の接続
部と該第2層の接続部を接続して、前記基板上面
に平行な平面内で巻回された少なくとも1ターン
の巻線を形成した構成で、前記薄膜磁気ヘツド素
体に直列接続された1個以上の変圧器を設けた構
造を採用しているため、製造工程を簡略化するこ
とが出来るとともに、トラツクピツチを小さくで
き、再生電圧が大きく得られ、これに反して記録
電流を小さくすることができるという優れた効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図はそれぞれ従来の異つた構造
例を説明する斜視図、第3図は本発明の第1の実
施例を説明する縦断側面図、第4図A〜Cはそれ
ぞれ第1、第2の導電層及び上部磁性層の形状を
説明する説明図、第5図は本発明の第2の実施例
を説明する平面図、第6図A〜Dはそれぞれ第1
〜第3の導電層及び上部磁性層を示す説明図、第
7図は第5図のA−A線断面図、第8図Aは第2
の実施例の等価回路図、第8図Bは第3及び第4
の実施例の等価回路図、第9図A〜Cは第1及び
第2の導電層と上部磁性層を示す説明図、第10
図A〜Dは第1〜第3の導電層及び上部磁性層の
説明図、第11図はヘツドを含む信号系のブロツ
ク回路図、第12図は変圧器の数とS/N比との
関係を示す線図である。 10……磁性基板、12……ヘツド部、13…
…第1の変圧器、14……第2の変圧器、15〜
17……第1の導電層、19〜21……第2の導
電層、22……上部磁性層、31,32……第3
の導電層。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 同一の基板上に薄膜磁気ヘツド素体と、これ
    に直列接続された変圧器群とを薄膜形成手段によ
    り形成し、該薄膜磁気ヘツド素体に直列接続され
    た変圧器群の片方の端子対にリード端子対を接続
    した薄膜磁気ヘツドにおいて、 前記基板上で、第1層に導電性の下側巻線部と
    リード部を形成し、第2層に導電性の上側巻線部
    を該下側巻線部の一部分と対向させて形成し、最
    上層及び前記基板上に上部磁性層を形成し、該第
    1層と該第2層の間、及び該第2層と該最上層の
    間にそれぞれ絶縁層を形成し、該絶縁層を貫通し
    て該第1層の接続部と該第2層の接続部を接続し
    て、前記基板上面に平行な平面内で巻回された少
    なくとも1ターンの巻線を形成した構成で、前記
    薄膜磁気ヘツド素体に直列接続された1個以上の
    変圧器を設けたことを特徴とする薄膜磁気ヘツ
    ド。 2 薄膜磁気ヘツド素体を同一の基板上に複数個
    並べて形成し、マルチトラツク化したことを特徴
    とする特許請求の範囲第1項記載の薄膜磁気ヘツ
    ド。 3 薄膜磁気ヘツド素体に直列接続された変圧器
    の各段の薄膜磁気ヘツド素体側を1次側とした場
    合、1次側と2次側の導電体の巻き数比を1:2
    としたことを特徴とする特許請求の範囲第1項ま
    たは第2項のいずれか1項に記載の薄膜磁気ヘツ
    ド。 4 薄膜磁気ヘツド素体に直列接続される変圧器
    の数を2〜5個としたことを特徴とする特許請求
    の範囲第1項〜第3項までのいずれか1項に記載
    の薄膜磁気ヘツド。 5 薄膜磁気ヘツド素体に直列接続される変圧器
    がそれぞれ空心であることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項〜第4項までのいずれか1項に記載
    の薄膜磁気ヘツド。 6 薄膜磁気ヘツド素体に直列接続される変圧器
    が、それぞれ上部磁性層の磁性材より成るコアを
    備えていることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項〜第4項までのいずれか1項に記載の薄膜磁気
    ヘツド。 7 コアを形成する磁性材をパーマロイとしたを
    特徴とする特許請求の範囲第6項記載の薄膜磁気
    ヘツド。 8 薄膜磁気ヘツド素体に直列接続された1個以
    上の変圧器の1次側導電体の一部と、2次側導電
    体の一部を接続し共通となる端子を設けたことを
    特徴とする特許請求の範囲第1項〜第7項までの
    いずれか1項に記載の薄膜磁気ヘツド。
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