JPH05127568A - 画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 ２つの現像器によって感光体上の静電潜像を
現像し、同一用紙に異なる画像を重ねて転写擦るように
構成した画像形成装置において、１方の現像器が、特定
波長の光線によって脱色するトナーを用いて現像を行う
こと特徴とする。 【効果】 簡単な構成で秘密画像の作成を容易に行うこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、例えば電子写真複写
機のように感光体を用いて画像形成を行う画像形成装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来この種の画像形成装置においては、
複数の現像器によって感光体上の静電潜像を現像し、同
一用紙に複数種類又は複数色の画像を重ねて形成するよ
うに構成した画像形成装置が知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の画像形成装置においては、秘密文書や秘密画
像を形成することが容易ではない。この発明は、このよ
うな事情を考慮してなされたもので、特定波長の光線に
よって脱色するトナーを用いることにより、秘密の文書
や画像を容易に形成することが可能な画像形成装置を提
供するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この発明は、２つの現像
器によって感光体上の静電潜像を現像し、同一用紙に異
なるトナー画像を転写するように構成した画像形成装置
において、１方の現像器が、特定波長の光線によって脱
色するトナーを用いて現像を行うことを特徴とする画像
形成装置を提供するものである。

【０００５】

【作用】第１の画像を通常のトナーによって現像し、第
２の画像を特定波長の光によって脱色可能なトナーを用
いて現像し、それらのトナー像を同一の用紙に転写する
と、画像は第１の画像に第２の画像が入り交って形成さ
れるので、第１の画像の読取りが困難となる。しかし、
この画像に特定波長の光を照射すると第２の画像が消去
され第１の画像が容易に読取られる。従って、容易に秘
密文書又は画像が形成される。

【０００６】

【実施例】以下、図面に示す実施例に基づいてこの発明
を詳述する。これによってこの発明が限定されるもので
はない。図１はこの発明の一実施例を示す電子写真複写
機の構成説明図である。同図において、１は原稿載置
台、２は原稿カバー、３は原稿を露光する露光ランプ、
４はＣＣＤカメラ、５，６，７は露光ランプ４によって
露光される原稿からの画像光を読取部４に導くミラーで
あり、ミラー５〜７は、露光ランプ４が矢印Ａ方向に移
動して原稿を走査するとき、原稿からＣＣＤカメラ４ま
での光路長が一定になるように移動する。それによって
原稿からの画像光はＣＣＤカメラ４に読取られ電気信号
に変換される。８はＣＣＤカメラ４の出力する電気信号
によって変調されたレーザ光を出射するレーザ出力装
置、９はポリゴンミラーであり、ポリゴンミラー９はモ
ータ９ａによって回転してレーザ出力装置８からのレー
ザ光をミラー１０を介して感光体ドラム１１上を走査さ
せる。

【０００７】１２は第１現像器、１３は第２現像器であ
り、現像器１２には、特定波長の光を受けると脱色する
トナー（以下、消えるトナーという）、例えば、有機ホ
ウ素のアンモニウム塩と反応させたシアニン系色素を用
いたトナー（８２０ｎｍ付近の波長の光を吸収して無色
になる）が使用され、現像器１３には光によって脱色す
ることのないトナー（以下、通常トナーという）が使用
される。そして、レーザ光によって感光体ドラム１１上
に形成される静電潜像は第１現像器又は第２現像器によ
って選択的に現像される。

【０００８】１４は現像された画像を用紙に転写する転
写チャージャ、１５は用紙を感光体ドラム１１から分離
する分離チャージャ、１６は感光体ドラム１１上に残留
するトナーを除去するクリーニングユニット、１７は感
光体ドラム１１を一様に帯電するメインチャージャであ
る。１８，１９は給紙カセット、２０は用紙を給紙カセ
ット１８，１９から感光体ドラム１１の方向へ搬送する
搬送路、２１は搬送路２０に設けられた感光体ドラム１
１の回転に対する給紙タイミングを決定するレジストロ
ーラ、２２はレジストローラ２１の近傍に設けられた用
紙がレジストローラ２１に到達したことを検出するレジ
ストスイッチである。

【０００９】２３は転写された用紙を定着ローラ２４へ
搬送する搬送ベルト、２５は定着された用紙を排出する
排紙ローラである。２６は定着済みの用紙を排出せずに
収容するための中間トレー、２７は定着済みの用紙を排
紙ローラ２５の方向に搬送するか、中間トレー２６の方
向に搬送するかを決定するガイド爪、２７ａは用紙を定
着ローラ２４から中間トレー２６へ搬送する搬送路、２
９は中間トレー２６に収容された用紙を搬送路２０へ搬
送する搬送路、２８は中間トレー２６に収容された用紙
を搬送路２９へ送出する給紙ローラである。

【００１０】図２は図１に示す電子写真複写機の制御回
路を示すブロック図であり、ＭＣはマイクロコンピュー
タを内蔵する制御部、ＫＢは各種複写条件を入力するキ
ーボード、ＤＰは各種の複写条件や複写状況を表示する
表示部、Ｍ１はクリーニングユニット１６を感光体ドラ
ム１１に対して離接する離接機構、Ｍ２は現像器１２又
は１３を選択的に切替えて感光体ドラム１１の現像を行
わせる現像器切替機構、Ｍ３はガイド爪２７によって用
紙を中間トレー２６に収容した後レジストローラ２１へ
再給紙する再給紙機構、Ｍ４は原稿を露光ランプ３で露
光して原稿画像をＣＣＤカメラ４に読取らせる読取部、
ＦＣは読取部Ｍ４の出力する画像信号に意味の不明な画
像信号を混入させるための演算を行う演算回路、ＪＳは
ジャム（紙詰り）を検知するジャム検知センサー、ＰＳ
１はカセット１８又は１９から搬送路２０を介してレジ
ストローラ１７までの１次給紙系を駆動する１次給紙駆
動部、ＰＳ２はレジストローラ１７から排紙ローラ２１
までの２次給紙系を駆動する２次給紙駆動部、ＰＳ３は
露光ランプ３およびミラー５〜７などの光学系を駆動す
る光学系駆動部である。

【００１１】制御部ＭＣはキーボードＫＢ、読取部Ｍ
４、ジャム検知センサーＪＳ及びレジストスイッチ２２
からの出力を受けて、表示部ＤＰ、レーザ出力装置８、
クリーニング離接機構Ｍ１、現像器切替機構Ｍ２、再給
紙機構Ｍ３、１次給紙駆動部ＰＳ１、２次給紙駆動部Ｐ
Ｓ2 および光学系駆動部ＰＳ３を駆動するようになって
いる。

【００１２】このような構成における動作を図３に示す
フローチャートを用いて説明する。例えば、図５に示す
ような文字情報「ｍｉｔａ」を有する原稿が原稿載置台
１に載置され、キーボードＫＢにおいて「暗号装置」お
よび「起動」が入力されると（ステップ１０１）、その
文字情報が読取部Ｍ４によって読み取られ（ステップ１
０２）、演算回路ＦＣによって図６のようにランダムに
配置される（ステップ１０３）。次に感光体ドラム１１
がメインチャージャ１７によって一様に帯電され（ステ
ップ１０４）、レーザ出力装置８が出力して図６に示す
画像が静電潜像として感光体ドラム１１に形成される
（ステップ１０５）。

【００１３】そして、その静電潜像が現像器１３によっ
て通常トナーで現像される（ステップ１０６）。この
時、クリーニングユニット１６は感光体ドラム１１から
離れた位置にあり、クリーニング動作を行わない（ステ
ップ１０７）。次に、１次給紙、すなわち、カセット１
８又は１９からレジストローラ２１への給紙が行われる
（ステップ１０８）。

【００１４】この時、ジャムの発生のないことが確認さ
れると（ステップ１０９）、演算回路ＦＣが図７に示す
ような無意味文字を配列した文字情報を発生する（ステ
ップ１１０）。そして、感光体ドラム１１が一様に帯電
された後（ステップ１１１）、レーザ出力装置８が出力
して図７に示す画像が静電潜像として感光体ドラム１１
に形成される（ステップ１１２）。次に、その静電潜像
が現像器１２によって消えるトナーで現像される（ステ
ップ１１３）。

【００１５】次に、レジストローラ２１が駆動して用紙
が感光体ドラム１１の方向へ給紙され（ステップ１１
４）、ジャムの発生のないことが確認されると（ステッ
プ１１５）、感光体ドラム１１から図８に示すようなト
ナー画像が用紙に転写される（ステップ１１６）。

【００１６】そして、クリーニングユニット１６が感光
体ドラム１１に接触する位置に移動して残留トナーを回
収すると共に（ステップ１１７）、転写済みの用紙は定
着されて（ステップ１１８）、排出される（ステップ１
１９）。

【００１７】このようにして、用紙には図６と図７を合
成した図８に示す画像、つまり、図６の文字情報を判読
不能にした秘密画像が得られる。そして、この秘密画像
に特定の光を照射すると、特殊トナーで形成された図７
に示す文字画像が消滅し、図６に示す文字画像が残るの
で、その解読が可能となる。

【００１８】なお、図３のステップ１０１において「暗
号処理」が入力されない場合には、通常のコピー処理が
実行され（ステップ１２０）、また、ステップ１０９，
１１５において、ジャム発生が確認されると、クリーニ
ングユニット１６が作動可能になると共に（ステップ１
２１）、各部の動作が停止して、表示部ＤＰが「ジャム
表示」を行う（ステップ１２３）。

【００１９】この実施例の他の動作例を図４に示すフロ
ーチャートを用いて説明する。図５に示すような文字情
報「ｍｉｔａ」を有する原稿が原稿載置台１に載置さ
れ、キーボードＫＢにおいて「暗号処理」及び「起動」
が入力されると（ステップ２０１）、その文字情報が読
取部Ｍ４によって読み取られ（ステップ２０２）、読み
取られた文字情報は、演算回路ＦＣによって図６のよう
にランダムに配置される。

【００２０】次に、感光体ドラム１１がメインチャージ
ャ１７によって一様に帯電され（ステップ２０４）、レ
ーザ出力装置８が出力して図６に画像を静電潜像として
感光体ドラム１１に形成する（ステップ２０５）。そし
て、この静電潜像が現像器１３によって通常トナーで現
像される（ステップ２０６）。

【００２１】次に、１次給紙、すなわちカセット１８又
は１９からレジストローラ２１への給紙が行われる（ス
テップ２０７）。この時ジャムの発生のないことが確認
されると（ステップ２０８）、２次給紙、すなわち、レ
ジストローラ２１から排紙ローラ２５への給紙が開始さ
れ（ステップ２０９）、ジャムの発生がない場合には
（ステップ２０９ａ）、感光体ドラム１１のトナー画像
が用紙に転写される（ステップ２１０）。

【００２２】次に転写された画像の定着が行われると
（ステップ２１１）、再給紙機構Ｍ３が作動してガイド
爪２７により定着済みの用紙が搬送路２７へと搬送さ
れ、中間トレイ２６および搬送路２９を介してレジスト
ローラ２１へ搬送される（ステップ２１２，２１３）。
この時、演算回路ＦＣは図７に示すような無意味文字を
配列した文字情報を発生する（ステップ２１４）。感光
体ドラム１１が一様に帯電された後（ステップ２１
５）、レーザ出力装置８が出力して図７に示す画像が静
電潜像として感光体ドラム１１に形成される（ステップ
２１６）。

【００２３】次に、その静電潜像が現像器１２によっ
て、消えるトナーで現像される（ステップ２１７）。こ
の時、ジャムの発生がなければ（ステップ２１８）、レ
ジストローラ２１が駆動して中間トレイ２６を通過した
用紙が感光体ドラム１１の方向へ搬送され（ステップ２
１９）、ジャムの発生がなければ（ステップ２２０）、
図７に示すようなトナー画像が用紙に転写される（ステ
ップ２２１）。そして、転写済みの用紙は定着されて排
出される（ステップ２２２，２２３）。図３に示す動作
を同様にして、用紙には図６と図７を合成した図８に示
す画像、つまり、図６の文字情報を判読不能にした秘密
画像が得られる。

【００２４】なお、図４のステップ２０１において、
「暗号処理」が入力されない場合には、通常のコピー処
理が実行され（ステップ２２４）、また、ステップ２０
８，２０９ａ，２１８および２２０において、ジャム発
生が確認されると各部の動作が停止して、表示部ＤＰが
「ジャム表示」を行う。

【００２５】

【発明の効果】この発明によれば、簡単な構成で秘密画
像の作成を容易に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例を示す構成説明図である。

【図２】実施例の制御回路を示すブロック図である。

【図３】実施例の動作を示すフローチャートである。

【図４】実施例の他の動作を示すフローチャートであ
る。

【図５】原稿の文字画像を示す説明図である。

【図６】原稿の文字画像がランダムに配列された例を示
す説明図である。

【図７】意味不明文字とその配列を示す説明図である。

【図８】判読不能の秘密文字画像を示す説明図である。

【符号の説明】

１ 原稿載置台 ３ 露光ランプ ４ ＣＣＤカメラ ８ レーザ出力装置 １１ 感光体 １２ 現像器 １３ 現像器 １４ 転写チャージャ １５ 分離チャージャ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ２つの現像器によって感光体上の静電潜
   像を現像し、同一用紙に異なる画像を重ねて転写するよ
   うに構成した画像形成装置において、１方の現像器が、
   特定波長の光線によって脱色するトナーを用いて現像を
   行うことを特徴とする画像形成装置。