JPH0512735Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は車両の走行距離等を表示する積算計に
関するものである。

［従来の技術］ 従来この種の積算計として実開昭60−52554号
公報、実開昭57−173010号公報、実開昭55−
70759号公報等が知られている。

第４図乃至第８図は従来構造を示し、この従来
構造は車両の走行速度計に帰零可能に積算計を配
備したものであつて、この積算計の構造は計器フ
レーム５１に四個の数字輪５２を保持軸５３によ
り回動可能に貫挿し、該数字輪５２の側方に支持
軸５４を設け、該支持軸５４に支持部材５５の中
程部を貫挿固定し、支持部材５５の一方端部に数
字輪５２間に配置されるピニオン５６を設け、ピ
ニオン５６を隣る数字輪５２の側面の送り歯に歯
合し、ピニオン５６を板バネ５７により押圧し、
支持部材５５の他方端部に数字輪５２の側面に形
成したハートカム５８に係合する係合部５９を形
成し、計器フレーム５１に取付けられた文字板６
０に窓孔６１を形成し、各数字輪５２をピニオン
５６により桁送り回動し、窓孔６１より数字輪５
２の積算数字この場合走行距離値を覗視可能に
し、かつ帰零時には図外のレバーにより支持軸５
４を回動し、支持部材５５を回動し、係合部５９
をハートカム５８に当接して各数字輪５２を帰零
可能に構成したものである。

［考案が解決しようとする課題］ しかしながら上記従来構造において窓孔６１か
ら数字輪５２の数字を読み取る場合、数字輪５２
間、支持部材５５及びピニオン５６で囲まれた間
隙Ｒが存在するためその間隙Ｒから夜間等に点灯
する内部の照明灯の光線の洩光により数字が見難
く、計器全体の視認性が低下することになり、こ
れを防ぐため第８図のように窓孔６１を数字毎の
単独の窓孔６１にすると視認方向によつては数字
輪１の数字が読み取りできない場合が生じてしま
うという不都合を有している。

また、上記実開昭59−53224号公報に開示され
ているように、窓孔周縁に遮光用の壁を文字板か
ら垂下形成することによつて、数字輪表面に側方
から照射される照明光が直接反射して、ぎらつく
ことを防止することも知られているが、運転者が
数字輪を視認する際に隣接する数字輪間のの間隙
から見える光は何等遮ることができないことがあ
る。

［課題を解決するための手段］ 本考案はこれらの不都合を解消することを目的
とするもので、その要旨は、複数個の数字輪を回
動可能に並設し、該数字輪の側方に支持部材を設
け、該支持部材に数字輪間に配置され数字輪を桁
送回動するピニオンを設け、該数字輪の数字を表
示板の窓孔より覗視可能にしたものにおいて、上
記支持部材に、少なくとも上記隣接する数字輪間
の間隙の下方に位置させて洩光防止部材を設けて
構成したことを特徴とする積算計にある。

［作用］ 支持部材に設けられた洩光防止部材によつて、
隣接する数字輪間の間隙から窓孔を介して直接洩
れる光を防ぐことになる。

［実施例］ 第１図乃至第３図は本考案の実施例を示し、第
１，２図は第１実施例、第３図は第２実施例であ
る。

第１，２図の第１実施例において、１は数字輪
であつてこの場合四個の数字輪１は保持軸２に回
動可能に設けられ、数字輪１の側方に支持軸３を
設け、支持軸３に支持部材４の中程部を貫挿固定
し、支持部材４の一方端部に数字輪１間に配置さ
れるピニオン５を設け、ピニオン５を隣る数字輪
１の側面の送り歯に歯合し、板バネ６によりピニ
オン５を押圧し、支持部材４の他方端部に数字輪
１の側面に形成したハートカム７に係合する係合
部８を形成している。

９は文字板であつて、文字板９には数字輪１の
積算数字を覗視可能な窓孔１０を形成している。

１１は洩光防止部材であつて、洩光防止部材１
１はこの場合支持部材４から一体的に下方に延長
形成され、隣接する数字輪１の間、支持部材４及
びピニオン５で囲まれた三個所の間隙Ｒの下方に
三個形成されている。

この第１実施例は上記構成であるから、隣接す
る数字輪１の間、支持部材４及びピニオン５で囲
まれたこの場合三個所の間隙Ｒの下方に洩光防止
部材１１が位置し、このため間隙Ｒより窓孔１０
を介して直接洩れる光を防ぐことができ、それだ
け数字輪１の数字の視認性を向上することができ
る。

第３図の第２実施例は洩光防止部材１１の別例
を示し、この場合洩光防止部材１１は支持部材４
の両側部より一体的に延長形成され、前記三個所
の間隙Ｒを同時に覆うように間隙Ｒの下方に形成
されている。

この第２実施例のものも第１実施例と同様な作
用効果を得ることができる。

尚、洩光防止部材１１を別体とし、ビス等によ
つて支持部材４に取付ける構造としてもよい。

また、上記実施例では積算計が車両の走行距離
計である場合を例にして説明したが、たとえば農
業機械の計器類に用いられる稼働時間計等に適用
することも可能である。

［考案の効果］ 本考案は上述の如く、洩光防止部材によつて隣
接する数字輪の間の間隙から窓孔を介して直接洩
れる光を防ぐことができ、それだけ数字輪の数字
の視認性を向上することができる。

以上、所期の目的を充分達成することができ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は第１実施例の部分断面図、第２図はその部分平
面図、第３図は第２実施例の部分平面図、第４図
は従来構造の全体側面図、第５図はその部分断面
図、第６図はその部分平面図、第７図はその部分
平面図、第８図は別例の部分平面図である。 １……数字輪、４……支持部材、５……ピニオ
ン、１０……窓孔、１１……洩光防止部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数個の数字輪を回動可能に並設し、該数字輪
   の側方に支持部材を設け、該支持部材に数字輪間
   に配置され数字輪を桁送回動するピニオンを設
   け、該数字輪の数字を表示板の窓孔より覗視可能
   にしたものにおいて、上記支持部材に、少なくと
   も上記隣接する数字輪間の間隙の下方に位置させ
   て洩光防止部材を設けて構成したことを特徴とす
   る積算計。