JPH0234569Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、指示計器、特に自動車用速度計等の
指示計器において、照明灯の照明光による表示窓
でのハレーシヨン等を防止し、運転者の眩惑を防
ぐと共に視認性を向上し、しかも組付構成を簡易
にすることのできる指示計器の照明装置に関す
る。従来、このような表示窓を有する表示板の照
明にあつては、照明光によつて表示窓部分にハレ
ーシヨン等を生じることがあり、これによつて表
示窓より覗視される積算計の数値、整備時期報知
表示等の表示が、ぎらついたり白くぼけたりして
極めて視認し難くなることがあつた。

これは、照明光が直接表示窓を露光すること等
によつて生じる。

そこで、このような不都合を無くすため、照明
灯の前方に、各照明灯ごとに直接照明光の照射を
遮ぎる遮光板を配設し、表示窓への直接露光を遮
ぎ上記ハレーシヨン等を防止するようにしてい
る。しかし、この構成にあつては、照明灯の各々
に該遮光板を配備しなければならず、照明灯の数
値が多い計器にとつては大変なことであり、しか
も各々の照明灯の大きさ、位置、他の照明灯との
相対位置関係等を考慮して各別にそれに合つた形
状等に形成しなければならず、これによつて組付
構成の複雑化、作業能率の低下、製品コストの高
騰等の不都合があつた。

この考案は、上述のような不都合を解消する指
示計器の照明装置を提供しようとするものであ
る。以下、この考案の一実施例を添付図面を参照
にして説明する。

計器ケース１内に指示計器２を内装し、該指示
計器２の計器本体３上方に表示板４を配設し、該
表示板４に該指示計器２に具備された積算計等の
表示機構５を覗視する表示窓６を形成し、計器ケ
ース１内に照明灯７を配設し、該照明灯７によつ
て前記表示板４を照明するようにしたものであつ
て、上記指示計器２の計器本体３に、少なくとも
上記表示窓６と上記照明灯７とを結ぶ領域間に位
置させて眩惑防止板８を配設したことを特徴とす
るものである。

更に詳しく説明する。

本実施例の指示計器２は、自動二輪車用の速度
計を図示し、表示板４に形成された速度目盛等の
表示指標９を指針１０によつて指示させるように
したものであり、また表示機構５は全走行距離を
数字輪１１によつて表示するものとなつている。

また、本実施例の眩惑防止板８は、取付板１２
の両縁部を屈曲して左右両側部に形成され、計器
本体３の上面の桟板１３と表示板４の裏面との間
に取付板１２を、表示板４を取付けるビス１４に
よつて計器本体３に取付け、眩惑防止板８を計器
本体３に形成するようにし、且取付板１２には前
記桟板１３の側面に係合する位置決め突片１５が
形成されている。尚、他の実施例としては眩惑防
止板８を計器本体３と一体的に形成することも可
能である。

また、眩惑防止板８は照明灯７の大きさ、位置
並びに他の照明灯の大きさ、位置並び表示窓６の
位置、大きさ等を考慮して形成される。

このような考慮から、本実施例の眩惑防止板８
と表示板４の裏面との間には若干の間接照明光の
入光間隙１６が形成されている。

また本実施例の眩惑防止板８の表面はクロムメ
ツキ等により光沢のある反射面８ａとなつてお
り、該表面に反射機能を具備させている。

本実施例は上記構成であるから、夜間におい
て、照明灯７よりの照明光は表示板４の裏面を照
明し、表示板４の表示指標９を鮮明に照明するこ
とになり、このとき表示窓６を照明する直接照明
光は眩惑防止板８によつて遮光され、表示窓６を
直接照明することがなく、逆に運転者にはぎらつ
いた直接照明光線が視えないことになり、これに
よつてハレーシヨンも防止でき、眩惑を防止して
視認性良好な見易い照明をすることができる。

また、この際眩惑防止板８には反射機能を有す
る反射面８ａが形成されているので、遮光された
光は反射面８ａによつて良好に反射され、後計器
ケース１内面で反射を繰り返し、よつて表示板４
をより良好に照明することが可能になる。

本考案は上述の如く、指示計器２の計器本体３
に、少なくとも表示窓６と照明灯７とを結ぶ領域
間に位置させて眩惑防止板８を配設したから、照
明灯７の照明光は直接表示窓６を照明露光するこ
とがなく、それだけ表示窓６でのハレーシヨン、
ぎらつき、白ぼけが防止され、視認性が向上し、
表示窓６より覗視る積算計器等の計数値が見易く
なる。特に、該眩惑防止板８は従来のように照明
灯７にではなく、計器ケース１に形成されている
から、各々の照明灯７に各別に取付ける必要性が
なく、これによつて組付構成が簡易化し、作業能
率の向上がはかれることになると共に、従来の遮
光板にあつては照明灯７の前方に配置されている
ことによつて、表示板４の照明光を遮ぎることに
なり、照明光を効率良く利用することができない
が、本眩惑防止板８は計器本体３に形成されてい
るので、表示板４の照明光までも遮ぎつてしまう
ことがなく、それだけ一層明確な視認性良好な照
明ができることになる。

しかもそれだけ部品点数が削減でき、よつて製
品コストの低減をはかることもできる。

以上、本考案によれば、指示計器、特に自動車
用速度計の指示計器において、照明灯の照明光に
よる表示板の表示窓でのハレーシヨン等を防止
し、運転者の眩惑を防ぐと共に視認性を向上し、
しかも組付構成を簡易にすることができる等の秀
れた実用上の効果を奏する指示計器の照明装置を
提供することになる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものにして、第
１図は分解斜面図、第２図は要部の平面図、第３
図は要部の側面図である。 １……計器ケース、２……指示計器、３……計
器本体、４……表示板、５……表示機構、６……
表示窓、７……照明灯、８……眩惑防止板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 計器ケース内に指示計器を内装し、該指示計器
   の計器本体上方に表示板を配設し、該表示板に該
   指示計器に具備された積算計等の表示機構を覗視
   する表示窓を形成し、計器ケース内に照明灯を配
   設し、該照明灯によつて前記表示板を照明するよ
   うにしたものであつて、上記指示計器の計器本体
   に、少なくとも上記表示窓と上記照明灯とを結ぶ
   領域間に位置させて眩惑防止板を配設したことを
   特徴とする指示計器の照明装置。