JPH0542395Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は自動車の計器類表示構造に関するもの
である。

従来の技術 自動車の各種計器類は、運転席前方の計器盤に
その前面表示部が運転席に着座したドライバの視
線に対向するよう取付けられるが、計器類の表示
部前面には指針等を保護する為のガラス又は透明
樹脂板よりなるメータフロントカバーが設けられ
ているので、該メータフロントカバーに外光が反
射したりドライバの顔やその他のものが写つたり
して表示部が見えにくくなることがあり、又計器
類の上方にはフロントウインドガラスがかぶさる
ように位置しているので、夜間は表示部の照明が
該フロントウインドガラスで反射してフロントウ
インドガラス上のゴーストとしてドライバの目に
入るという不具合が生じる。

このような不具合を防止する為に従来は、第３
図に示すように計器盤Ａの計器類Ｂ取付部にメー
タバイザＣを大きくして突出形成し、メータフロ
ントカバーＥに外光が直接当ることがなくメータ
バイザＣの内側を写すようにすると共に、夜間の
表示板Ｄの照明光がメータバイザＣに遮断されて
フロントウインドガラスに照射しないようにして
いる（例えば実公昭56−55073号公報参照）。

考案が解決しようとする問題点 しかしながら、上記のように計器盤の計器類取
付部にメータバイザを大きく突出形成する従来の
構造のものは、該メータバイザが計器類の造形の
自由度を著しく制約しているばかりか、大きく突
出しているメータバイザが乗員に圧迫感を感じさ
せ室内デザイン上はなはだ好ましくないないと言
う問題を有している。

問題点を解決するための手段 本考案は、上記のように運転席前方の計器盤に
前面表示部がドライバの視線に対向するよう取付
けられる計器類を、メータ駆動部を内装したメー
タケースと、該メータケースの前面に設けられ中
央部に開口部を有すると共に該開口部の周辺部に
数字や文字等を表示した文字板と、該文字板の開
口部を塞ぐようにメータケース内に配設され上記
メータ駆動部によつて回転駆動されると共に表面
に上記数字や文字等を指し示す指針機能をもつマ
ークを施した円板と、前記文字板の数字や文字等
を発生させる発光手段とから構成し、該文字板の
各数字や文字等の上方に該文字や数字等の発光が
計器類の上方に位置すえるフロントウインドガラ
スに照射しないよう光を遮断するミニバイザを各
数字や文字等毎にそれぞれ突設したことを特徴と
するものである。

作 用 上記のように従来の指針の代りに指針機能をも
つマークを施した円板を用いたことにより、従来
必要であつた指針保護用のガラス又は透明樹脂板
よりなるメータフロントカバーが全く不要とな
り、外光を反射したりドライバの顔やその他のも
のが写つて表示部が見えにくくなるようなことは
全くなくなり、文字板上の数字や文字等の発光部
の光は各発光部毎に文字板上に必要最小限の大き
さで突設されたミニバイザによりフロントウイン
ドガラスへの照射を遮蔽されているので、従来の
計器盤に形成されていたメータバイザは不要とな
り、計器盤に造形自由度の著しい拡大をはかり得
る。

実施例 以下本考案の実施例を第１，２図を参照して説
明する。

本考案では計器類Ｂを取付ける計器盤Ａにはメ
ータバイザを設けず、その代りに計器類Ｂの表示
部を第１，２図に示すような構造とする。

即ち、第１，２図において１はメータケースで
ありその前面には中央に開口部２ａをもつた正面
から見てほぼドーナツ形状をなす文字板２がメー
タケース１と一体又は別体にて構成される。

文字板２上には、例えば車速計であれば第２図
示のように車速を順次表し、エンジン回転数計で
あればエンジン回転数を表わす数字や文字等が表
示させており、図示は省略しているが夜間には該
数字や文字が例えば透過照明により発光し表示を
見易するようになつている。

上記の数字や文字のように文字板２上において
発光する部分にはその光が該文字板２上方のフロ
ントウインドガラスＧに照射するのを防止する為
に、上記各数字や各文字等の発光部毎に必要最小
限の大きさのミニバイザ３が文字板２上に突設さ
れている。

４は表面に指針形状のマーク４ａを施した円板
であり、該円板４はメータケース１に内装したメ
ータ駆動部５の駆動軸５ａに中心部を固着され、
文字板２の中央の開口部２ａの内側において、駆
動軸５ａの回動に伴つて回動し、表面のマーク４
ａが文字板２上の数字を指し示しメータの読み取
りを行うことができるのようになつている。

上記文字板２および円板４は光を透過せず且つ
光をほとんど反射させない合成樹脂材等により構
成され、文字板２に設けた数字や文字等の表示の
みケース１内の光源（図示省略）にて発光するよ
うに構成されている。

ミニバイザ３は上記文字２と一体に形成しても
良いし、文字板２と同様光を透過せず光の反射が
ほとんどない任意の材料で別に構成しこれを文字
板２に取付ける構造としても良い。

上記のように構成した形器類Ｂは、計器盤Ａの
前面部に、例えば文字板２が計器盤Ａの前面とほ
ぼ面一となるよう取付けられる。

上記のように本考案では、指針を保護する為の
ガラス板又は透明樹脂板等よりなるメータフロン
トカバーを有していないので、表示部に日光等の
外からの光が照射しても反射光でドライバがまぶ
しくなると言うことはなく、又ドライバの顔やそ
の他のものが表示部に写ると言うことも全くなく
なり、更に表示部の夜間照明による発光部の光は
ミニバイザにより遮断されてフロントウインドガ
ラスに反射するようなこともなくなる。

更にメータ指針に代え、指針形状のマークを施
した円板を用いているので従来のメータフロント
カバーを省略しても表示部の表示に支障を来すよ
うなことは全くない。

考案の効果 以上のように本考案によれば、従来のメータ指
針に代え表面に指針機能をもつマークを施した円
板を用いたことにより、従来の指針保護用のガラ
ス又は透明樹脂板等よりなるメータフロントカバ
ーを不要とし表面無反射の計器類を構成すること
ができると共に、文字板の数字や文字等の発光部
には該発光部毎に必要最小限にミニバイザを文字
板上に突設した構造とすることにより、従来計器
盤部に形成されていたメータバイザを全く無くす
ことができ、計器盤の圧迫感をなくし計器盤の造
形上の自由度の著しい拡大をはかり得るもので、
実用上多大の効果をもたらし得るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す縦断側面図、
第２図は第１図のメータ表示部の正面図である。
第３図は従来の計器類取付部構造を示す縦断側面
図である。 １……メータケース、２……文字板、３……ミ
ニバイザ、４……円板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 運転席前方の計器盤に前面がドライバの視線に
   対向するよう取付けられる計器類を、メータ駆動
   部を内装したメータケースと、該メータケースの
   前面に設けられ中央部に開口部を有すると共に該
   開口部の周辺部に数字や文字等を表示した文字板
   と、該文字板の開口部を塞ぐようにメータケース
   内に配設され上記メータ駆動部によつて回転駆動
   されると共に表面に上記数字や文字等を指し示す
   指針機能をもつマークを施した円板と、前記文字
   板の数字や文字等を発光させる発光手段とから構
   成し、該文字板の各数字や文字等の上方に該数字
   や文字等に発光が計器類の上方に位置するフロン
   トウインドガラスに照射しないよう光を遮断する
   ミニバイザを各数字や文字等毎にそれぞれ突設し
   たことを特徴とする自動車の計器類表示部構造。