JPH05127168A - 液晶表示素子 - Google Patents

液晶表示素子

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JPH05127168A
JPH05127168A JP29176791A JP29176791A JPH05127168A JP H05127168 A JPH05127168 A JP H05127168A JP 29176791 A JP29176791 A JP 29176791A JP 29176791 A JP29176791 A JP 29176791A JP H05127168 A JPH05127168 A JP H05127168A
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JP
Japan
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liquid crystal
group
crystal display
alignment film
tetracarboxylic acid
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JP29176791A
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English (en)
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Chiyoji Nozaki
千代志 野崎
Naoya Imamura
直也 今村
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 封入された液晶が大きなプレチルト角を示す
ポリイミド配向膜を有する液晶表示素子を提供する。 【構成】 配向膜を有する二枚の基板間に液晶を封入し
てなる液晶表示素子において、配向膜の少なくとも一方
が下記の一般式(I)で表されるジアミン化合物の少な
くとも一種とテトラカルボン酸,テトラカルボン酸ジエ
ステル,テトラカルボン酸テトラエステルまたはテトラ
カルボン酸二無水物から選ばれるテトラカルボン酸誘導
体とから得られるポリイミドからなる配向膜であること
を特徴とする液晶表示素子。 一般式(I) 【化1】 上式中、Xは単結合,−O−,−S−,−CO−,−S
2 −,−CH2 −,−C(CH3 2 −,−C(CF
3 2 −を表し、Yはアルキレン基または−Z−Ar−
Z−よりなる基を表す。Zはメチレン基,エチレン基ま
たはプロピレン基を表し、Arは二価の芳香族基を表
す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリイミド配向膜を有
する液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、時計あるいはコンピュータ
ー、ワードプロセッサーなどのディスプレーに使用され
ている液晶表示素子は、その基本構造として、透明電極
上に配向膜を設けた二枚の透明電極基板が配向膜を内側
にして配置され、その間に液晶が封入される構造をとっ
ているものが普通である。このような液晶表示素子透明
電極は、一般に、基板上にストライプ状または格子状な
どの表示パターンの形で形成されており、また配向膜は
この透明電極及び露出した(表示パターン以外の)基板
の全面に塗布または蒸着により設けられている。この二
枚の透明電極基板はそれぞれ配向膜を内側にして配置
し、その間に液晶を封入することにより液晶表示素子が
製造される。一般に、上記配向膜は、液晶をある方向に
そろえて配列させる、すなわち配向させる必要があるた
めに設けられており、これにより液晶分子を配向させて
いる。
【0003】このような液晶表示素子はネマチック液晶
をねじれ構造にしたツイステッドネマチック(TN)モ
ードによる表示が主流である。ところが、このTN型液
晶表示素子は、しきい値が急峻でないため高マルチプレ
ックス駆動(一般に、ドットマトリックスに用いられて
いる時分割駆動)による大容量表示に適していない。ま
たTN型液晶表示素子は応答速度が遅く、現状では20
ミリ秒が限度であるという欠点を有しており、高速応答
性が要求されるテレビジョンパネルなどに利用する際の
大きな問題となっている。
【0004】最近、電界の変化に対して速やかに応答す
る上記高速応答性を有し、さらに加えられる電界に応答
して第一の光学的安定状態と第二の光学的安定状態のい
ずれかをとり、且つ電圧の印加のないときはその状態を
維持する性質、すなわちメモリー性(双安定性ともい
う)をも有する強誘電性液晶が注目されている。そし
て、これを利用した液晶表示素子は、簡単な構造で、高
速応答性を実現できることから検討されている。
【0005】前記TNモードの動作原理は、ねじれ角度
90度前後の液晶セルの旋光性を利用しているが、ネマ
チック液晶を用いたSBE(超ねじれ複屈折)モードを
利用すれば、急峻なしきい値が得られることから高マル
チプレックス駆動による大容量表示が可能となる。この
ような急峻なしきい値が得られるSBE(超ねじれ複屈
折)モードは、上記液晶を用いてねじれ角度180度以
上の液晶セルの複屈折を利用している。すなわち、液晶
を配向方向に上下基板間で180度以上のねじれを起こ
させる必要がある。このためには、液晶分子が、基板電
極界面で3度〜30度のプレチルト角を有することが要
求される。一般にこのようなプレチルト角の付与は配向
膜により行われる。一方、このようなプレチルト角を与
える配向膜を使用すれば、一般に上記強誘電性液晶など
のスメクテック液晶の配向欠陥が極度に減少させること
ができ、双安定性についても向上させることができる。
【0006】しかしながら、従来のTNモードなどで用
いられていた、ポリマーなどの有機物からなる配向膜を
電極基板上に形成してラビング処理した場合は、配向し
た液晶分子のプレチルト角は最大で2度程度で、大きな
値は得られない。また、配向膜としてSiOなどの斜方
蒸着膜を用いた場合は、大きなプレチルト角が得られる
が、蒸着により配向膜を形成することは量産性が低く、
製造上有利とは言えない。
【0007】大きなプレチルト角が得られる塗布型の配
向膜材料として、カルボン酸無水物およびジアミンの少
なくとも一方にフッ素原子を有する成分からなるポリア
ミド酸の組成物(特開昭62−127827号公報)、
およびジアミン,テトラカルボン酸二無水物および特定
のモノアミンから得られるポリイミド樹脂の配向処理材
(特開昭62−297819号公報)が開示されてい
る。また、強誘電性液晶用配向膜として、ジ−4−アミ
ノシクロヘキシルメタンを塩基成分とし、骨格に一つ又
は二つのベンゼン環を有する芳香族テトラカルボン酸無
水物を酸成分として得られるポリイミド膜(特開平2−
310524号公報)、および含フッ素ポリイミド(特
開平3−25418号公報)が開示されている。
【0008】しかしながら、上記配向膜を用いて液晶を
配向させた場合、必ずしも常に大きなプレチルト角が得
られず、ラビング処理等の後処理の条件により変化しや
すいという問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、大きなプレ
チルト角を示すポリイミド配向膜を有する液晶表示素子
を提供することを目的とする。
【0010】また本発明は、マルチプレックス駆動に適
したポリイミド配向膜を有する液晶表示素子を提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的は、透明電極上
に配向膜を設けた二枚の透明電極基板が配向膜を内側に
して配置し、その間に液晶を封入してなる液晶表示素子
において、該透明電極上の少なくとも一方に、下記一般
式(I)で表されるジアミン化合物の少なくとも一種と
テトラカルボン酸,テトラカルボン酸ジエステル,テト
ラカルボン酸テトラエステルまたはテトラカルボン酸二
無水物から選ばれるテトラカルボン酸誘導体とから得ら
れるポリイミドからなる配向膜が形成されていることを
特徴とする液晶表示素子により達成することができる。 一般式(I)
【0012】
【化2】
【0013】上式中、Xは単結合,−O−,−S−,−
CO−,−SO2 −,−CH2 −,−C(CH3
2 −,−C(CF3 2 −を表し、Yはアルキレン基ま
たは−Z−Ar−Z−よりなる基を表す。Zはメチレン
基,エチレン基またはプロピレン基を表し、Arは二価
の芳香族基を表す。
【0014】上記一般式(I)を以下に詳細に説明す
る。一般式(I)において、Yの具体的な基の例につい
ては、アルキレン基の具体的な例として、エチレン,プ
ロピレン,ブチレン,ペンチレン,ヘキシレン,ヘプチ
レン,オクチレン,ノニレン,デシレン,ドデシレン等
の無置換アルキレン基、2−メチルプロピレン,2−フ
ェニルヘキシレン,2,5−ジエチルヘキシレン,3,
3,4,4−テトラフルオロヘキシレン,2−シクロヘ
キシルペンチレン等の置換アルキレン基が挙げられる。
Zの具体的な基の例としては、p−フェニレン,m−
フェニレン,o−フェニレン,4,4’−ビフェニレ
ン,1,4−ナフチレン,1,5−ナフチレン,2,6
−ナフチレン,2,3−ナフチレン等の無置換芳香族
基、2−クロロ−p−フェニレン,5−トリフルオロメ
チル−m−フェニレン,6−メチル−1,4−ナフチレ
ン等の置換芳香族基が挙げられる。
【0015】本発明の液晶表示素子の好ましい態様は以
下の通りである。
【0016】一般式(I)において、Xは−O−,−S
2 −,−C(CH3 2 −,−C(CF3 2 −が好
ましく、特に好ましくは−C(CF3 2 −である。
【0017】一般式(I)において、Yは炭素数3以上
20以下のアルキレン基,炭素数8以上16以下のアラ
ルキレン基が好ましく、特に好ましくは炭素数6以上1
4以下の無置換アルキレン基である。
【0018】本発明で使用するテトラカルボン酸誘導体
としては、テトラカルボン酸ジエステル,テトラカルボ
ン酸テトラエステル及びテトラカルボン酸二無水物を用
いることが出来る。テトラカルボン酸ジエステルの具体
的な例としては、1,4−ジメトキシカルボニル−2,
5−ベンゼンジカルボン酸,3,3’−ジエトキシカル
ボニル−4,4’−ジフェニルジカルボン酸,1,3−
ジメトキシカルボニルシクロブタンジカルボン酸等が挙
げられる。テトラカルボン酸テトラエステルの具体的な
例としては、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン
酸テトラメチルエステル,3,3’,4,4’−ジフェ
ニルテトラカルボン酸テトラエチルエステル,1,4,
5,8,−ナフタレンテトラカルボン酸テトラメチルエ
ステル,シクロペンタンテトラカルボン酸テトラメチル
エステル等が挙げられる。テトラカルボン酸二無水物の
具体的な例としては、表1に示されるテトラカルボン酸
二無水物等を挙げることができる。 表1 テトラカルボン酸二無水物の例 ──────────────────────────────────── 化合物番号 テトラカルボン酸二無水物 A−1 1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物 A−2 3,3’,4,4’−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物 A−3 3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物 A−4 ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物 A−5 2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプ ロパン二無水物 A−6 1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物 A−7 シクロブタンテトラカルボン酸二無水物 A−8 シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物 ────────────────────────────────────
【0019】本発明で使用するテトラカルボン酸誘導体
としては、テトラカルボン酸二無水物であることが好ま
しい。
【0020】本発明の一般式(I)の具体例を以下に示
すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0021】
【化3】
【0022】
【化4】
【0023】
【化5】
【0024】
【化6】
【0025】
【化7】
【0026】
【化8】
【0027】
【化9】
【0028】
【化10】
【0029】
【化11】
【0030】
【化12】
【0031】
【化13】
【0032】本発明の製造方法により得られる液晶表示
素子の好ましい構成について説明する。 図1に、本発
明の液晶表示素子の一例の断面図を示す。
【0033】透明基板1a、1b上に、透明電極2a、
2bおよび配向膜3a、3bが、それぞれこの順に積層
され、二枚の透明電極基板を構成している。必要に応じ
て、透明電極と配向膜の間に絶縁層を介してもよい。二
枚の透明電極基板はそれぞれ配向膜3a、3bを向かい
合わせるように配置され、その間に強誘電性液晶4が封
入されている。透明電極2a、2bは、それぞれ透明基
板1a上および1b上にストライプ状の表示パターンの
形で形成されている。
【0034】上記のように透明電極2a、2bは、スト
ライプ状に形成されており、その際ストライプの形が互
いに直交するように形成されている。これによりマトリ
ックス表示が可能となる。また、上記透明電極は、一方
のみストライプ状に形成されていてもよい。
【0035】本発明の液晶表示素子は、上記配向膜3a
および3bが上記一般式(I)のジアミン化合物をジア
ミン成分として用いたポリイミドから形成されている。
この配向膜を用いることにより、液晶、特に強誘電性液
晶を、SiOの斜方蒸着による配向膜でしか得ることが
できないような大きなプレチルト角で配向させることが
できる。
【0036】本発明の液晶表示素子は、図1に示したも
のだけでなく、スペーサーを使用したりなどの通常の液
晶表示素子について行われる態様が、すべて可能であ
る。特に、両配向膜間の間隙(すなわち液晶層の層厚)
を確保するためにスペーサーが使用されることは好まし
い。スペーサーとしては、ガラスファイバー、ガラス・
ビーズ、プラスチック・ビーズ、アルミナやシリカなど
の金属酸化物粒子が用いられる。スペーサーの粒径は、
用いられる液晶、配向膜材料、ゼルギャップの設定、ス
ペーサーとして用いる粒子などによって異なるが1.2
μmから6μmが一般的である。
【0037】本発明の液晶表示素子は、例えば下記のよ
うにして製造することができる。
【0038】本発明の透明基板としては、例えば平滑性
の良好なフロートガラスなどガラスの他、ポリエチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリ
エステル、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミ
ド、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルス
ルホン、ポリエーテルイミド、アセチルセルロース、ポ
リアミノ酸エステル、芳香族ポリアミド等の耐熱樹脂、
ポリスチレン、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリ
ル酸エステル、ポリアクリルアミド、ポリエチレン、ポ
リプロピレン等のビニル系ポリマー、ポリフッ化ビニリ
デン等の含フッ素樹脂及びそれらの変性体等から形成さ
れたプラスチックフィルムを挙げることができる。
【0039】上記基板上には、常法によりストライプ状
あるいは格子状などの表示パターンの透明電極が形成さ
れる。透明電極としては、例えば、酸化インジウム(I
2 3 ),酸化スズ(SnO2 )およびITO(イン
ジウム・スズ・オキサイド)等を挙げることができる。
【0040】なお、基板表面にカラーフィルターおよび
保護層をこの順に形成しても良い。上記透明電極(及び
基板)上には、本発明の配向膜が、例えば下記のように
して形成される。
【0041】本発明のポリイミド配向膜は、種々の製造
法を用いることができるが好ましくは前記の一般式
(I)で表されるジアミン化合物の少なくとも一種とテ
トラカルボン酸誘導体とから得られるポリアミック酸の
一部または全部を脱水縮合することにより得られる。
【0042】上記ポリアミック酸の製造に関して、ジア
ミン化合物とテトラカルボン酸誘導体のモル比は任意の
比率でもよいが、好ましくはジアミン化合物/テトラカ
ルボン酸誘導体(モル数/モル数)が0.50〜2.0
の範囲内であり、特に好ましくは0.83〜1.2であ
る。
【0043】また、ポリアミック酸の製造に関して、一
般式(I)以外のジアミン化合物と共重合してもよい。
【0044】本発明の配向膜は、一般式(I)で表され
るジアミン化合物の少なくとも一種と上記テトラカルボ
ン酸誘導体とから合成されたポリアミック酸を溶剤に溶
解して配向膜形成用塗布液を調製し、これを基板上に塗
布し、乾燥、加熱処理することにより一部または全部を
ポリイミド膜とすることにより形成される。
【0045】一般式(I)で表されるジアミン化合物は
反応式(1)に示される経路で合成することが出来る。 反応式(1)
【0046】
【化14】
【0047】上記一般式(I)で示されるジアミン化合
物の合成例1〜3を反応式(1)に従って下記に示す。
【0048】合成例1 B−1の合成 p−ブロモニトロベンゼンと2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)ヘキサフルオロプロパンから得られたモ
ノニトロフェニルエーテル化合物9.14g(0.0
2モル)をジブロモ化合物2a3.28g(0.01モ
ル)とジメチルアセトアミド(DMAc)50ml中、
炭酸カリウム4.2g(0.03モル)存在下、95℃
で12時間反応させて得られたジニトロ化合物3aを還
元鉄10g,塩化アンモニウム0.6g,水4g,イソ
プロパノール(IPA)50ml〜酢酸エチルエステル
(AcOEt)50mlの系内で加熱還流,攪拌を2時
間行い還元することにより得られた生成物をカラムクロ
マトグラフ法(クロロホルム〜シリカゲル)で精製して
ジアミン化合物B−1を2.91g(0.00285モ
ル)得た。
【0049】合成例2 B−2の合成 ジブロモ化合物に2bを用いた以外は合成例1と同様に
行い、ジアミン化合物B−2を2.205g(0.00
242モル)得た。 合成例3 B−3の合成 ジブロモ化合物に2cを用いた以外は合成例1と同様に
行い、ジアミン化合物B−3を3.280g(0.00
343モル)得た。
【0050】ポリアミック酸の合成例4〜7を下記に示
す。
【0051】合成例4 ポリアミック酸;C−1の合成 B−1のジアミン化合物2.91g(0.00285モ
ル)のN−メチル−2−ピロリドン31.79g溶液に
A−1のテトラカルボン酸二無水物0.622g(0.
00285モル)を加え室温で6時間攪拌して10wt
%のポリアミック酸;C−1溶液を得た。
【0052】合成例5 ポリアミック酸;C−2の合成 ジアミン化合物にB−2を用いた以外は合成例4と同様
にした。
【0053】合成例6 ポリアミック酸;C−3の合成 ジアミン化合物にB−3を用いた以外は合成例4と同様
にした。
【0054】合成例7 合成例4〜6に準じポリアミック酸C−4〜C−23を
得た。これを表2に示す。 表2 ポリアミック酸の合成ポリアミック酸 ジアミン 酸無水物 ジアミン/酸無水物(モル比) C−4 B−4 A−1 1/1 C−5 B−1 A−1 1/1.1 C−6 B−1 A−1 1.1/1 C−7 B−5 A−1 1/1 C−8 B−6 A−1 1/1 C−9 B−7 A−1 1.2/1 C−10 B−8 A−1 1/1 C−11 B−9 A−1 1/1.15 C−12 B−10 A−1 1/1 C−13 B−11 A−1 1/1 C−14 B−1 A−2 1/1 C−15 B−1 A−3 1/1 C−16 B−1 A−4 1/1 C−17 B−1 A−5 1/1 C−18 B−1 A−6 1/1 C−19 B−1 A−7 1/1 C−20 B−1 A−8 1/1 C−21 a.B-1 b.B-2 A−1 (a 0.5 ,b 0.5) /1 C−22 B−1 c.A-1 d.A-2 1/(c 0.5 ,d 0.5) C−23 a.B-1 b.B-2 c.A-1 d.A-2 (a 0.5 ,b 0.5)/(c 0.5 ,d 0.5) ────────────────────────────────────
【0055】配向膜形成用塗布液は、上記で得られたポ
リアミック酸溶液または再沈等で得られたポリアミック
酸をピリジン、N−メチル−2−ピロリドン、ジオキサ
ン、THF、グリコール誘導体などの適当な溶媒に溶解
させた溶液を調製することができる。この塗布液には、
前記成分以外にも基板との接着を増したり、あるいは塗
布液の粘度を調整する等の目的で、他の高分子重合体や
有機金属などを添加してもよい。
【0056】配向膜形成用塗布液を、透明電極上および
露出した基板上に、スピンコーターなどによって塗布
し、常温〜150℃にて常圧又は減圧下1〜120分
(好ましくは80〜120℃にて10〜80分)乾燥す
る。次いで、塗布膜は150〜300℃で常圧又は減圧
下0.5〜3時間加熱処理が行われる。加熱は、後の1
50〜300℃,0.5〜3時間の加熱だけでも良い。
これによりポリイミドの配向膜が形成される。
【0057】得られる配向膜の膜厚は、用いる液晶およ
び配向膜の種類により異なるが、10〜800nmであ
り、好ましくは20〜100nmである。
【0058】透明電極基板(および保護層)上に設けら
れた配向膜は、ナイロン、ポリエステル、ポリアクリロ
ニトリルのような合成繊維、綿、羊毛のような天然繊維
などでラビング処理するのが好ましい。
【0059】このようにして形成された本発明のポリイ
ミド配向膜により、液晶を大きなプレチルト角で配向さ
せることができる。このポリイミド配向膜は、ポリイミ
ドのジアミン成分として上記一般式(I)で表されるジ
アミン化合物を用いているのが特徴である。
【0060】上記のようにして製造された、透明基板、
透明電極および配向膜からなる透明電極基板二枚をそれ
ぞれの配向膜が内側になるようにして、間隙をあけて相
対させ、セルとする。この間隙の大きさ、すなわちセル
・ギャップは0.5μm〜6μm程度が好ましい。
【0061】次に、このセル内に下記の液晶(好ましく
は強誘電性液晶)を注入、封止した後に徐冷して液晶表
示素子を作成する。
【0062】本発明に用いられる液晶は、SBEモード
に使用できるものや強誘電性液晶が好ましいが、特に強
誘電性液晶が好ましい。
【0063】強誘電性を有する液晶は、具体的にはカイ
ラルスメクティクC相(SmC* )、H相(Sm
* )、I相(SmI* )、J相(SmJ* )、K相
(SmK* )、G相(SmG* )またはF相(Sm
* )を有する液晶である。たとえば、『高速液晶技
術』(シーエムシー発行)p. 127〜161 に記載されてい
るような公知の強誘電性液晶がすべて、本発明に使用す
ることができる。
【0064】また、具体的な液晶組成物としては、チッ
ソ(株)製のCS−1018、CS−1023、CS−
1025、CS−1026、ロディック(株)製のDO
F0004、DOF0006、DOF0008、メルク
社製のZLI−4237−000、ZLI−4237−
100、ZLI−4654−100、ZLI−2293
などを挙げることができる。これらの液晶の中には液晶
に溶解する二色性染料、減粘剤等を添加しても何ら支障
はない。
【0065】このようにして得られた液晶表示素子は、
封入された液晶を大きなプレチルト角にて配向させるこ
とができる。液晶のプレチルト角は、3度〜90度が好
ましいが、特に5度〜40度が好ましい。
【0066】上記のようにして製造された、液晶表示素
子は、使用目的に応じて、セルの両方の基板上に、偏光
板を設けても良い。透明電極と配向膜の間には、絶縁
層、カラーフィルター、保護層などが設けられても良
い。さらに、本発明の液晶表示素子は、使用目的に応じ
て反射板、位相差板など、従来の液晶表示素子に設けら
れる構成を設けることができる。
【0067】
【実施例】次に本発明の実施例を記載する。ただし、本
発明はこの実施例に限定されるものではない。
【0068】実施例1 二枚の厚さ1.1mmガラス基板上に、インジウム−ス
ズ酸化物(ITO)の透明電極をストライプ状(電極の
幅:100μm、電極間の間隙:15μm)に形成し
た。
【0069】この二枚の透明電極付ガラス基板の上に、
層厚100nmの絶縁層をSiOを蒸着することにより
形成した。
【0070】上記絶縁層上に、C−1の10wt%ポリ
アミック酸N−メチルピロリドン溶液20重量部、塗布
液用希釈剤(N−メチルピロリドン20%,エチレング
リコールモノブチルエーテル40%,ジエチレングリコ
ールモノエチルエーテル40%)80重量部で調整した
塗布液をスピナーで塗布した。
【0071】スピナーの条件は、回転数2500r.p.
m.、時間30秒であった。塗布後、200℃、1時間乾
燥してポリイミド配向膜を形成した。
【0072】この塗膜の両方の面を、ナイロン起毛布で
ラビング処理し、それぞれのラビング処理面を内側にし
て、ラビング方向が反平行に且つ電極パターンが直交す
るように二枚のガラス板を3μmのスペーサーを介して
重ね合わせて、セル・ギャップが3μmのセルを作成し
た。このセルにメルク社製の液晶ZLI−2293を1
00℃で注入し、約2℃/分の速度で室温まで徐冷し
た。
【0073】得られた液晶表示素子を、(株)ニコン製
の偏光顕微鏡を用いてクリスタルローテーション法にて
プレチルト角を測定したところ、5°であった。
【0074】実施例2 実施例1において、ポリアミック酸として、C−2のポ
リアミック酸を用いた以外は実施例1と同様にして液晶
表示素子を製造した。
【0075】得られた液晶表示素子を、実施例1と同様
にしてプレチルト角を測定したところ、5°であった。
【0076】実施例3 実施例1において、ポリアミック酸として、C−3のポ
リアミック酸を用いた以外は実施例1と同様にして液晶
表示素子を製造した。
【0077】得られた液晶表示素子を、実施例1と同様
にしてプレチルト角を測定したところ、5°であった。
【0078】実施例4 実施例1において、ナイロン起毛布でのラビング処理の
際、それぞれのラビング処理面を内側にして行うラビン
グの方向を反平行から同一方向に変え、スペーサーを3
μmから2μmに変え、そして液晶をメルク社製のZL
I−2293からチッソ(株)製の強誘電性液晶CS−
1023に変えた以外は実施例1と同様にして液晶表示
素子を製造した。
【0079】得られた液晶表示素子の配向状態を観察し
たところ、ジグザグ欠陥のない良好な配向状態が得られ
た。さらに上記液晶表示素子をマルチプレックス駆動し
たところ、良好なコントラストが得られた。
【0080】実施例5 実施例4において、液晶を強誘電性液晶CS−1023
から下記の表3に示す液晶組成物〔相転移温度(℃)C
* 58.0A83.4N* 89.3Iso〕に変えた以
外は実施例4と同様にして液晶表示素子を製造した。 表3 液晶組成物 ──────────────────────────────────── 化合物 組成比(wt%) 5−ヘプチル−2−(4−オクチルオキシフェニル) 11 ピリミジン 5−ノニル−2−(4−オクチルオキシフェニル) 11 ピリミジン 5−ヘプチル−2−(4−ノニルオキシフェニル) 11 ピリミジン 5−オクチル−2−(4−オクチルオキシフェニル) 22 ピリミジン 5−ヘキシル−2−(4−ペンチルビフェニリル−4’−) 8 ピリミジン 5−ヘプチル−2−(4−ペンチルビフェニリル−4’−) 8 ピリミジン 5−オクチル−2−(4−ヘプチルビフェニリル−4’−) 8 ピリミジン 5−ノニルオキシ−2−(4−ヘプチルフェニル)ピリミジン 15 5−オクチル−2−〔4−((2S)−2−フルオロ 5 オクチルオキシ)フェニル〕ピリミジン 5−((2S)−2−メチルブチル)−2−(4−ヘプチル 1 ビフェニリル−4’−)ピリミジン ────────────────────────────────────
【0081】得られた液晶表示素子の配向状態を観察し
たところ、ジグザグ欠陥のない良好な配向状態が得られ
た。さらに上記液晶表示素子をマルチプレックス駆動し
たところ、良好なコントラストが得られた。
【0082】実施例6〜27 実施例4において、ポリアミック酸として表1に示すC
−2〜C−23のポリアミック酸を用いた以外は実施例
4と同様にして液晶表示素子を製造した。
【0083】得られた全ての液晶表示素子の配向状態を
観察したところ、ジグザグ欠陥のない良好な配向状態が
得られた。さらに上記液晶表示素子をマルチプレックス
駆動したところ、いずれも良好なコントラストが得られ
た。
【0084】
【発明の効果】上記実施例で示したように本発明の液晶
表示素子は、封入された液晶を配向させるための配向膜
に、上記一般式(I)で表される本発明のジアミン化合
物の少なくとも一種をアミン成分として用いて得られる
ポリイミドを用いることにより、液晶を、SiOの斜方
蒸着による配向膜でしか得ることができないような大き
なプレチルト角で配向させることができ、かつ配向欠陥
がほとんどなく、双安定性についても向上したものを得
ることが出来る。さらに、本発明の配向膜は塗布により
形成することができるので製造上有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の液晶表示素子の構成例を模式
的に示す断面図である。
【符号の説明】
1a、1b:透明基板 2a、2b:透明電極 3a、3b:配向膜 4:液晶

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配向膜を有する二枚の基板間に液晶を封
    入してなる液晶表示素子において、配向膜の少なくとも
    一方が下記の一般式(I)で表されるジアミン化合物の
    少なくとも一種とテトラカルボン酸,テトラカルボン酸
    ジエステル,テトラカルボン酸テトラエステルまたはテ
    トラカルボン酸二無水物から選ばれるテトラカルボン酸
    誘導体とから得られるポリイミドからなる配向膜である
    ことを特徴とする液晶表示素子。 一般式(I) 【化1】 上式中、Xは単結合,−O−,−S−,−CO−,−S
    2 −,−CH2 −,−C(CH3 2 −,−C(CF
    3 2 −を表し、Yはアルキレン基または−Z−Ar−
    Z−よりなる基を表す。Zはメチレン基,エチレン基ま
    たはプロピレン基を表し、Arは二価の芳香族基を表
    す。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013195985A (ja) * 2012-03-23 2013-09-30 Jsr Corp 液晶配向剤および液晶配向膜の形成方法
KR20140140476A (ko) * 2013-05-29 2014-12-09 제이에스알 가부시끼가이샤 액정 배향제, 액정 배향막, 액정 표시 소자, 중합체 및 화합물
WO2020095900A1 (ja) * 2018-11-06 2020-05-14 日産化学株式会社 液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子

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