JP2556604B2 - 液晶素子 - Google Patents

液晶素子

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、液晶表示素子や液晶−光シヤツター等で用
いる液晶素子、特に強誘電性液晶素子に関し、更に詳し
くは液晶分子の配向状態を改善することにより、表示特
性を改善した液晶素子に関するものである。
〔従来技術〕
強誘電性液晶分子の屈折率異方性を利用して偏向素子
との組み合わせにより透過光線を制御する型の表示素子
がクラーク(Clark)及びラガーウオル(Lagerwall)に
より提案されている(特開昭56−107216号公報、米国特
許第4,367,924号明細書等)。この強誘電性液晶は、一
般に特定の温度域において、非らせん構造のカイラルス
メクチツクC相(SmC)又はH相(SmH)を有し、こ
の状態において、加えられる電界に応答して第1の光学
的安定状態と第2の光学的安定状態のいずれかを取り、
且つ電界の印加のないときはその状態を維持する性質、
すなわち双安定性を有し、また電界の変化に対する応答
も速やかであり、高速ならびに記憶型の表示素子として
の広い利用が期待され、特にその機能から大画面で、高
精細なデイスプレーとしての応用が期待されている。
この双安定性を有する液晶を用いた光学変調素子が所
定の駆動特性を発揮するためには、一対の平行基板間に
配置される液晶が、電界の印加状態とは無関係に、上記
2つの安定状態の間での変換が効果的に起るような分子
配列状態にあることが必要である。
又、液晶の複屈折を利用した液晶素子の場合、直交ニ
コル下での透過率は、 〔式中:I0:入射光強度、I:透過光強度、 θ:チルト角、Δn:屈折率異方性、 d:液晶層の膜厚、λ:入射光の波長 である。〕 で表わされる、前述の非らせん構造におけるチルトθは
第1と第2の配向状態でのねじれ配列した液晶分子の平
均分子軸方向の角度として現われることになる。上式に
よれば、かかるチルトθが22.5゜の角度の時最大の透過
率となり、双安定性を実現する非らせん構造でのチルト
角θが22.5゜にできる限り近いことが必要である。
ところで、強誘電性液晶の配向方法としては、大きな
面積に亘って、スメクチック液晶を形成する複数の分子
で組織された分子層をその法線に沿って一軸に配向させ
ることができ、しかも製造プロセス工程も簡便なラビン
グ処理により実現できるものが望ましい。
強誘電性液晶、特に非らせん構造のカイラルスメクチ
ツク液晶のための配向方法としては、例えば、米国特許
第4,561,726号公報などが知られている。
しかしながら、これまで用いられてきた配向方法、特
にラビング処理したポリイミド膜による配向方法を、前
述のクラークとラガウオールによって発表された双安定
性を示す非らせん構造の強誘電性液晶に対して適用した
場合には、下述の如き問題点を有凹していた。
すなわち、本発明者らの実験によれば、従来のラビン
グ処理したポリイミド膜によって配向させて得られた非
らせん構造の強誘電性液晶でのチルト角(後述の第3図
に示す角度)がらせん構造をもつ強誘電性液晶でのチル
ト角(後述の第2図に示す三角錐の頂角の1/2の角度
)と較べて小さくなっていることが判明した。(特
に、従来のラビング処理したポリイミド膜によって配向
させて得た非らせん構造の強誘電性液晶でのチルト角θ
は、一般に3゜〜8゜程度で、その時の透過率はせいぜ
い3〜5%程度であった。) この様に、クラークとラガウオールによれば双安定性
を実現する非らせん構造の強誘電性液晶でのチルト角が
らせん構造をもつ強誘電性液晶でのチルト角と同一の角
度をもつはずであるが、実際には非らせん構造でのチル
ト角θの方がらせん構造でのチルト角より小さくなっ
ている。しかも、この非らせん構造でのチルト角θがら
せん構造でのチルト角より小さくなる原因が非らせん
構造での液晶分子のねじれ配列に帰因していることが判
明した。つまり、非らせん構造をもつ強誘電性液晶で
は、液晶分子が第4図に示す様に基板の法線に対して上
基板に隣接する液晶分子の軸42より下基板に隣接する液
晶分子の軸43(ねじれ配列の方向44)へ連続的にねじれ
角δでねじれて配列しており、このことが非らせん構造
でのチルト角θがらせん構造でのチルト角より小さく
なる原因となっている。
又、従来のラビング処理したポリイミド配向膜によっ
て生じたカイラルスメクチツク液晶の配向状態は、電極
と液晶層の間に絶縁体層としてのポリイミド配向膜の存
在によって、第1の光学的安定状態(例えば、白の表示
状態)から第2の光学的安定状態(例えば、黒の表示状
態)にスイツチングするための一方極性電圧を印加した
場合、この一方極性電圧の印加解除後、強誘電性液晶層
には他方極性の逆電界Vrevが生じ、この逆電界Vrevがデ
イスプレイの際の現像を惹き起していた。上述の逆電界
発生現象は、例えば吉田明雄著、昭和62年10月「液晶討
論会予稿集」P.142〜143の「SSFLCのスイツチング特
性」で明らかにされている。
〔発明の概要〕
従って、本発明の目的は、前述の問題点を解決した強
誘電性液晶素子を提供すること、特にカイラルスメクチ
ツク液晶の非らせん構造での大きなチルトθを生じ、高
コントラストな画像がデイスプレイされ、且つ残像を生
じないデイスプレイを達成できる強誘電性液晶素子を提
供することにある。
本発明は、一方向の配向処理を施したポリイミド被膜
を有する一対の基板及び該一対の基板間に配置したカイ
ラルスメクチツク液晶を有する液晶素子において、前記
ポリイミドを構成するジアミン成分が含フツ素残基を結
合しており、前記一対のポリイミド被膜に施した一方向
の配向処理方向が互いに交差している液晶素子に特徴を
有している。特に、本発明はジアミン成分として下記一
般式(I)又は(II)で示される構造式の成分を分子内
にもつポリイミドを用いる点に特徴がある。
一般式(I) R11は置換基(例えばメチル、エチル、プロピルなど
のアルキル基、メトキシ、エトキシ、プロポキシなどの
アルコキシ基、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原
子)を有してもよいアリーレン基(例えばフエニレン、
ナフチレン、ビフエニレンなど)である。
一般式(II) (式中、R21又は−SO2−である。R22,R23及びR24は−CF3、−CH3
は−Hである。但し、R21〜R24のうち少なくとも1つは
含フツ素残基である。) 〔発明の態様の詳細な説明〕 第1図(A)は本発明の強誘電性液晶セルの一例を模
式的に描いたものである。
11aと11bはそれぞれIn2O3やITO(Indium Tin Oxid
e)等の透明電極12aと12bで被覆された基板(ガラス
板)であり、その上に200Å〜1000Å厚の絶縁膜13aと13
b(SiO2膜、TiO2膜、Ta2O5膜など)と前記一般式に示す
ポリイミドで形成した50Å〜1000Å厚の配向制御膜14a
と14bとがそれぞれ積層されている。
この際、平行かつ同一向き(第1図(A)でいえばA
方向)になるようラビング処理(矢印方向)した配向制
御膜14aと14bが配置されている。基板11aと11bとの間に
は、強誘電性スメクチツク液晶15が配置され、基板11a
と11bとの間隔の距離は、強誘電性スメクチツク液晶15
のらせん配列構造の形成を抑制するのに十分に小さい距
離(例えば0.1μm〜3μm)に設定され、強誘電性ス
メクチツク液晶15は双安定性配向状態を生じている。上
述の十分に小さい距離は、基板11aと11bとの間に配置し
たビーズスペーサ16(シリカビーズ、アルミナビーズ)
によって保持される。
本発明者らの実験によれば、下述の実施例で明らかに
するラビング処理した特定のポリイミド配向膜による配
向方法を用いることによって、明状態と暗状態での大き
な光学的コントラストを示し、特に、米国特許第4,655,
561号などに開示のマルチプレクシング駆動時の非選択
画素に対して大きなコントラストを生じ、さらにデイス
プレイ時の残像の原因となるスイツチング時(マルチプ
レクシング駆動時)の光学応答おくれを生じない配向状
態が達成された。
本発明で用いるポリイミド膜は、カルボン酸無水物と
ジアミンとを縮合反応させることによって合成されるポ
リアミド酸を加熱開環することによって得られる。
本発明で用いるジアミンとしては、例えばp−ビス
(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフエノキシ)ベ
ンゼン 4,4′−ビス(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフ
エノキシ)ビフエニル 4,4′−ビス(4−アミノ−3−トリフルオロメチルフ
エノキシ)ビフエニル 2,7−ビス(4−アミノ−3−トリフルオロメチルフエ
ノキシ)ナフタレン 1,5−ビス(4−アミノ−3−トリフルオロメチルフエ
ノキシ)ナフタレン 2,2−ビス〔4−(4−アミノフエノキシ)フエニル〕
ヘキサフルオロプロパン, 2,2−ビス〔4−(3−アミノフエノキシ)フエニル〕
ヘキサフルオロプロパン, 2,2−ビス〔4−(2−アミノフエノキシ)フエニル〕
ヘキサフルオロプロパン, 2,2−ビス〔4−(2−アミノフエノキシ)−3,5−ジメ
チルフエニル〕ヘキサフルオロプロパン, 4,4′−ビス(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフ
エノキシ)ジフエニルスルホン, 4,4′−ビス(3−アミノ−5−トリフルオロメチルフ
エノキシ)ジフエニルスルホン, 2,2−ビス〔4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチ
ルフエノキシ)フエニル〕ヘキサフルオロプロパン, などが挙げられる。
本発明で用いるテトラカルボン酸無水物としてはピロ
メリツト酸無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボ
ン酸無水物、3,3′,4,4′−ジフエニルテトラカルボン
酸無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸無水
物、2,2′,3,3′−ジフエニルテトラカルボン酸無水
物、チオフエン−2,3,4,5−テトラカルボン酸無水物、
2,2−ビス(3,4−ビスカルボキシフエニル)プロパン無
水物、3,4−ジカルボキシフエニルスルホン無水物、ペ
リレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸無水物、ビス(3,
4−ジカルボキシフエニル)エーテル無水物、3,3′,4,
4′−ベンゾフエノンテトラカルボン酸無水物などが挙
げられ、これらのテトラカルボン酸の他に例えば2,2−
ビス〔4−(3,4−ジカルボキシフエノキシ)フエニ
ル〕ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3,4−ジカル
ボキシフエニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(3,4
−ジカルボキシフエニル)ヘキサフルオロプロパン、4,
4′−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシフエノキシ)フエ
ニル〕ヘキサフルオロプロパン、(トリフルオロメチ
ル)ピロメリト酸、ビス(トリフルオロメチル)ピロメ
リト酸、5,5′−ビス(トリフルオロメチル)−3,3′,
4,4′−テトラカルボキシビフエニル、2,2′,5,5′−テ
トラキス(トリフルオロメチル)−3,3′,4,4′−テト
ラカルボキシビフエニル、5,5′−ビス(トリフルオロ
メチル)−3,3′,4,4′−テトラカルボキシジフエニル
エーテル、5,5′−ビス(トリフルオロメチル)−3,
3′,4,4′−テトラカルボキシベンゾフエノン、ビス
〔(トリフルオロメチル)ジカルボキシフエノキシ〕ベ
ンゼン、ビス〔(トリフルオロメチル)ジカルボキシフ
エノキシ〕ビフエニル、ビス〔(トリフルオロメチル)
ジカルボキシフエノキシ〕(トリフルオロメチル)ベン
ゼン、ビス〔(トリフルオロメチル)ジカルボキシフエ
ノキシ〕ビス(トリフルオロメチル)ビフエニル、ビス
〔(トリフルオロメチル)ジカルボキシフエノキシ〕ジ
フエニルエーテル、ビス(ジカルボキシフエノキシ)
(トリフルオロメチル)ベンゼン、ビス(ジカルボキシ
フエノキシ)ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、ビ
ス(ジカルボキシフエノキシ)テトラキス(トリフルオ
ロメチル)ベンゼン、ビス(ジカルボキシフエノキシ)
ビス(トリフルオロメチル)ビフエニル、ビス(ジカル
ボキシフエノキシ)テトラキス(トリフルオロメチル)
ビスフエニル、2,2−ビス〔4−(2,3−ジカルボキシベ
ンゾイルオキシ)フエニル〕ヘキサフルオロプロパン、
2,2−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキ
シ)−3−ブロモフエニル〕ヘキサフルオロプロパン、
2,2−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキ
シ)−3,5−ジブロモフエニル〕ヘキサフルオロプロパ
ン、2,2−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオ
キシ)−3,5−ジメチルフエニル〕ヘキサフルオロプロ
パン、2,2−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシベンゾイル
オキシ)フエニル〕オクタフルオロブタン、2,2−ビス
〔4−(2−トリフルオロメチル−3,4−ジカルボキシ
ベンゾイルオキシ)フエニル〕ヘキサフルオロプロパ
ン、1,3−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオ
キシ)フエニル〕ヘキサフルオロプロパン、1,5−ビス
〔4−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキシ)フエニ
ル〕デカフルオロペンタン、1,6−ビス〔4−(3,4−ジ
カルボキシベンゾイルオキシ)フエニル〕トデカフルオ
ロヘキサン、1,7−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシベン
ゾイルオキシ)フエニル〕テトラデカフルオロヘプタ
ン、1,5−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオ
キシ)−3,5−ジブロモフエニル〕デカフルオロペンタ
ン、1,5−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオ
キシ)−3,5−ビストリフルオロメチルフエニル〕デカ
フルオロペンタン、1,5−ビス〔4−(2−トリフルオ
ロメチル−3,5−ジカルボキシベンゾイルオキシ)フエ
ニル〕デカフルオロペンタン、2,2−ビス〔4−(3,4−
ジカルボキシフエノキシ)フエニル〕ヘキサフルオロプ
ロパン、2,2−ビス〔4−(2,3−ジカルボキシフエノキ
シ)フエニル〕ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス
〔4−(3,4−ジカルボキシフエノキシ)−3−ブロモ
フエニル〕ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス〔4−
(3,4−ジカルボキシフエノキシ)−3,5−ジブロモフエ
ニル〕ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス〔4−(3,4
−ジカルボキシフエノキシ)−3,5−ジメチルフエニ
ル〕ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス〔4−(3,4−
ジカルボキシフエノキシ)フエニル〕オクタフルオロブ
タン、2,2−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシ−2−トリ
フルオロメチルフエノキシ)フエニル〕ヘキサフルオロ
プロパン、1,3−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシフエノ
キシ)フエニル〕ヘキサフルオロプロパン、1,5−ビス
〔4−(3,4−ジカルボキシフエノキシ)フエニル〕デ
カフルオロペンタン、1,6−ビス〔4−(3,4−ジカルボ
キシフエノキシ)フエニル〕ドデカフルオロヘキサン、
1,7−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシフエノキシ)フエ
ニル〕テトラデカフルオロペンタン、1,5−ビス〔4−
(3,4−ジカルボキシフエノキシ)−3,5−ジブロモフエ
ニル〕デカフルオロペンタン、1,5−ビス〔4−(3,4−
ジカルボキシフエノキシ)−3,5−ビストリフルオロメ
チルフエニル〕デカフルオロペンタン、1,5−ビス(4
−(3,4−ジカルボキシ−2−トリフルオロメチルフエ
ノキシ)フエニル〕デカフルオロペンタンなどのフツ素
系テトラカルボン酸無水物を用いることができる。
又、2種類以上のテトラカルボン酸とジアミンの組合
わせ、2種類以上のジアミンとテトラカルボン酸の組合
わせおよび2種類以上のテトラカルボン酸と2種類以上
のジアミンとの組合わせも可能である。
また、本発明の別の好ましい具体例では、配向制御膜
14aと14bとに下記構造式(III)〜(VI)のうち少なく
とも1つの単位と下記構造式(VII)の単位とを含有す
るポリイミド被膜を用いることができる。
上述のポリイミド膜は、カルボン酸無水物とジアミン
とを縮合反応させることによって合成されるポリアミド
酸を加熱閉環することによって得られる。
具体的には、例えば、 のうち少なくとも1つのテトラカルボン酸無水物と下記
のシアンの反応により合成されるポリアミド酸を塗布、
焼成することによりポリイミド膜を形成することができ
る。
本発明で用いるポリアミド酸を作成する際の式〜
に示す化合物は、式に示す化合物の1重量部に対して
0.01〜100重量部、好ましくは0.1〜10重量部の割合で用
いられる。又、前記式〜に示す化合物は、各々単独
で、又は2種以上組合わせて用いることができる。特
に、本発明では式で示す化合物によって作成したポリ
イミド膜が好適である。式〜の化合物を組合わせて
用いる場合には、それぞれ同一重量部で用いるのが好ま
しい。
本発明で用いるポリイミド膜を基板上に設ける際に
は、ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸をジメチル
フオルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスル
フオキシド、N−メチルピロリドンなどの溶剤に溶解し
て0.01〜40(重量)%溶液として、該溶液をスピンナー
塗布法、スプレイ塗布法、ロール塗布法などにより基板
上に塗布した後、100〜350℃、好ましくは200〜300℃の
温度で加熱して脱水閉環させてポリイミド膜を形成する
ことができる。このポリイミド膜は、しかる後に布など
でラビング処理される。又、本発明で用いるポリイミド
膜は30Å〜1μ程度、好ましくは200Å〜2000Åの膜厚
に設定される。この際には、第1図に示す絶縁膜13aと1
3bの使用を省略することができる。又、本発明では、絶
縁膜13aと13bの上にポリイミド膜を設ける際には、この
ポリイミド膜の膜厚は200Å以下、好ましくは100Å以下
に設定されることができる。
本発明で用いる液晶物質としては、降温過程で等方
相、コレステリツク相、スメクチツクA相を通してカイ
ラルスメクチツクC相を生じる液晶が好ましい。特に、
コレステリツク相の時のピツチが0.8μm以上のものが
好ましい(コレステリツク相でのピツチは、コレステリ
ツク相の温度範囲における中央点で測定したもの)。具
体的な液晶としては、下記液晶物質「LC−1」、「80
B」及び「80SI」で下記比率で含有させた液晶組成物
が好ましく用いられる。
液晶 (1) (LC−1)90/(80B)10 (2) (LC−1)80/(80B)20 (3) (LC−1)70/(80B)30 (4) (LC−1)60/(80B)40 (5) 80SI (表中の添字は、それぞれ重量比を表わしている。) 第1図(B)は、本発明の別の好ましい具体例を示す
平面図である。図中、1は重なり合った一対の基板で、
2Aは観察位置(紙面上側)に近い基板に対して施した一
方向(矢標方向)のラビング処理軸で、2Bは観察位置か
ら遠い位置の基板に対して施した一方のラビング処理軸
である。θxはラビング処理軸2Aと2Bとの交差角であ
る。本発明では、この交差角θxは2゜〜15゜、好まし
くは3゜〜12゜の範囲で設定される。特に、本発明の好
ましい態様では、ラビング処理軸2Aは、ラビング処理軸
2Bを基準にして反時計回り方向に交差角θx(−θx)
でラビング処理軸2Bと交差させるのが良い。
第2図は、強誘電性液晶の動作説明のために、セルの
例を模式的に描いたものである。21aと21bは、In2O2、S
nO2あるいはITO等の薄膜からなる透明電極で被覆された
基板(ガラス板)でり、その間に液晶分子層22がガラス
面に垂直になるように配向したSmC(カイラルスメク
チツクC)相又はSmH(カイラルスメクチツクH)相
の液晶が封入されている。太線で示した線23が液晶分子
を表わしており、この液晶分子23はその分子に直交した
方向に双極子モーメント(P⊥)24を有している。基板
21aと21b上の電極間に一定の閾値以上の電圧を印加する
と、液晶分子23のらせん構造がほどけ、双極子モーメン
ト(P⊥)24がすべて電界方向に向くよう、液晶分子23
は配向方向を変えることができる。液晶分子23は、細長
い形状を有しており、その長軸方向と短軸方向で屈折率
異方性を示し、従って例えばガラス面の上下に互いにク
ロスニコルの偏光子を置けば、電圧印加極性によって光
学特性が変わる液晶光学変調素子となることは、容易に
理解される。
本発明の液晶素子で用いる双安定性配向状態の表面安
定型強誘電性液晶セルは、その厚さを充分に薄く(例え
ば0.1μm〜3μm)することができる。このように液
晶層が薄くなるにしたがい、第3図に示すように電界を
印加していない状態でも液晶分子のらせん構造がほど
け、非らせん構造となり、その双極子モーメントPまた
はP′は上向き(34a)、又は下向き(34b)のどちらか
の状態をとる。このようなセルに、第3図に示す如く一
定の閾値以上の極性の異なる電界Ea又はEbを電圧印加手
段31aと31bにより付与すると、双極子モーメントは、電
界Ea又はEbの電界ベクトルに対応して上向き34a、又は
下向き34bと向きを変え、それに応じて液晶分子は、第
1図の安定状態33aあるいは第2の安定状態33bの何れか
一方に配向する。
この強誘電性液晶セルによって得られる効果は、その
第1に、応答速度が極めて速いことであり、第2に液晶
分子の配向が双安定性を有することである。第2の点
を、例えば第3図によって更に説明すると、電界Eaを印
加すると液晶分子は第1の安定状態33aに配向するが、
この状態は電界を切っても安定である。又、逆向きの電
界Ebを印加すると、液晶分子は第2の安定状態33bに配
向してその分子の向きを変えるが、やはり電界を切って
もこの状態に留っている。又、与える電界Eaが一定の閾
値を越えない限り、それぞれの配向状態にやはり維持さ
れている。
第4図(A)は、本発明の配向方向に生じた液晶分子
の配向状態を模式的に明らかにした断面図で、第4図は
そのC−ダイレクタを示す図である。
第4図(A)に示す61a及び61bは、それぞれ上基板及
び下基板を表わしている。60は液晶分子62で組織された
分子層で、液晶分子62が円錐63の底面64(円形)に沿っ
た位置を変化させて配列している。66a及び66bは、夫々
折れ曲がり構造を生じている分子層60の折れ曲がり構造
の隣接基板61a及び61bに対する回転方向である。65a及
び65bは、夫々隣接基板61a及び61bに隣接する液晶分子6
2の浮き上り回転方向である。
第4図(B)は、C−ダイレクタを示す図である。第
4図(B)のU1は一方の安定配向状態でのC−ダイレク
タ81で、U2は他方の安定配向状態でのC−ダイレクタ81
である。C−ダイレクタ81は、第4図(A)に示す分子
層60の法線に対して垂直な仮想面への分子長軸の写影で
ある。
一方、従来のラビング処理したポリイミド膜によって
生じた配向状態は、第4図(C)のC−ダイレクタ図に
よって示される。第4図(C)に示す配向状態は、上基
板61aから下基板61bに向けて分子軸のねじれが大きいた
め、チルト角θは小さくなっている。
第5図(A)は、C−ダイレクタ81が第4図(B)の
状態(ユニフオーム配向状態という)でのチルト角θを
示すための平面図で、第5図(B)はC−ダイレクタ81
が第4図(C)の状態(スプレイ配向状態という)での
チルト角θを示すための平面図である。図中、50は前述
した本発明の特定ポリイミド膜に施したラビング処理軸
を示し、51aは配向状態U1での平均分子軸、51bは配向状
態U2での平均分子軸、52aは配向状態S1での平均分子
軸、52bは配向状態S2での平均分子軸を示す。平均分子
軸51aと51bとは、互いに閾値電圧を超えた逆極性電圧の
印加によって変換することができる。同様のことは平均
分子軸52aと52bとの間でも生じる。
次に、逆電界Vrevによる光学応答のおくれ(残像)に
対するユニフオーム配向状態の有用性について説明す
る。
液晶セルの絶縁層(配向制御膜)の容量Ci、液晶層の
容量をCLC及び液晶の自発分極をPsとすると、残像の原
因となるVrevは、下式で表わされる。
第6図は、液晶セル内の電荷の分布、Psの方向及び逆
電界の方向を模式的に示した断面図である。第6図
(A)は、パルス電界印加前のメモリー状態下における
及び電荷の分布状態を示し、この時の自発分極Psの
向きは電荷から電荷の方向である。第6図(B)
は、パルス電界解除直後の自発分極Psの向きが第6図
(A)の時の向きに対して逆向き(従って、液晶分子は
一方の安定配向状態から他方の安定配向状態に反転を生
じている)であるが、及び電荷の分布状態は第6図
(A)の時と同様であるため、液晶内に逆電界Vrevが矢
標方向に生じている。この逆電界Vrevは、しばらくした
後、第6図(C)に示す様に消滅し、及び電荷の分
布状態が変化する。
第7図は従来のポリイミド配向膜によって生じたスプ
レイ配向状態の光学応答の変化をチルト角θの変化に換
えて示したものである。第7図によれば、パルス電界印
加時、印標X1の方向に沿ってスプレイ配向状態下の平均
分子軸S(A)から最大チルト角付近のユニフオーム
配向状態下の平均分子軸U2までオーバーシユートし、パ
ルス電界解除直後においては、第6図(B)に示す逆電
界Vrevの作用が働いて、矢標X2の方向に沿ってスプレイ
配向状態下の平均分子軸S(B)までチルト角θが減少
し、そして第6図(C)に示す逆電界Vrevの減衰の作用
により、矢標X3の方向に沿ってスプレイ配向状態下の平
均分子軸S(C)までチルト角θが若干増大した安定配
向状態が得られる。この時の光学応答は第8図で明らか
にされている。
本発明によれば、前述したフツ素原子含有のポリミイ
ド膜を用いた配向方法によって得た配向状態では、第7
図に示したスプレイ状態下の平均分子軸S(A),S
(B)及びS(C)を生じることがなく、従って最大チ
ルト角に近いチルト角θを生じる平均分子軸に配列さ
せることができる。この時の本発明の光学応答を第9図
に示す。第9図によれば、残像に原因する光学応答のお
くれを生じないことと、メモリー状態下での高いコント
ラストを惹き起していることが判る。
以下、本発明を実施例に従って説明する。
実施例1 1000Å厚のITO膜が設けられている1.1mm厚のガラス板
を2枚用意し、それぞれのガラス板上に下式で示すポリ
アミド酸のN−メチルピロリドン/n−ブチルセロソルブ
=5/1の3.0重量%溶液を回転数3000rpmのスピナで30秒
間塗布した。
成膜後約1時間、250℃で加熱焼成処理を施した。こ
の時の膜厚は450Åであった。この塗布膜にナイロン触
毛布による一方向のラビング処理を行った。
その後、平均粒径約1.5μmのアルミナビーズを一方
のガラス板上に散布した後、第1図(B)に示す様にラ
ビング処理軸2Aがラビング処理軸2Bに対して反時計回り
方向に6゜回転した位置に設定される様に、ラビング軸
2Aと2Bとを交差させて、2枚のガラス板を重ね合せてセ
ルを作製した。
このセル内にチツソ(株)社製の強誘電性スメクチツ
ク液晶である「CS−1014」商品名を等方相下で真空注入
してから、等方相から0.5℃/hで30℃まで徐冷すること
によって配向させることができた。この「CS−1014」を
用いた本実施例のセルでの相変化は下記のとおりであっ
た。
(Iso=等方相 Ch=コレステリツク相 SmA=スメクチツクA相 SmC=カイラルスメクチツクC相) 上述の液晶セルを一対の90゜クロスニコル偏光子の間
に挟み込んでから、50μsecの30Vパルスを印加してから
90゜クロスニコルを消光位(最暗状態)にセツトし、こ
の時の透過率をホトマルチプレターにより測定し、続い
て50μsecの−30Vパルスを印加し、この時の透過率(明
状態)を同様の方法で測定したところ、チルト角θは15
゜であり、最暗状態時の透過率は42%で、明状態時の透
過率は1.0%であり、従ってコントラスト比は43:1であ
った。
残像の原因となる光学応答のおくれは0.2秒以下であ
った。
この液晶セルを第10図に示す駆動波形を用いたマルチ
プレクシング駆動による表示を行ったところ、高コント
ラストな高品位表示が得られ、又所定の文字入力による
画像表示の後に全画面を白の状態に消去したところ、残
像の発生は判読できなかった、尚、第10図のSN,SN+1,S
N+2は走査線に印加した電圧波形を表わしており、Iは
代表的な情報線に印加した電圧波形を表わしている。
(I−SN)は情報線Iと走査線SNとの交差部に印加され
た合成波形である。又、本実施例では、V0=5V〜8V,Δ
T=20μsec〜70μsecで行った。
実施例2〜20 表1に示した配向制御膜及び液晶材料を用いた他は実
施例1と同様にしてセルを得た。
それぞれに対して実施例1と同様の試験を行った。
コントラスト比及び光学応答のおくれ時間の結果を表
2に示す。
又、実施例1と同様のマルチプレクシング駆動による
表示を行ったところ、コントラスト及び残像については
実施例と同様の結果が得られた。
表 2 実施例 コントラスト比 光学応答のおくれ(sec) 2 46:1 0.2 3 45:1 0.1 4 56:1 0.2 5 47:1 0.2 6 48:1 0.1 7 50:1 0.2 8 46:1 0.2 9 41:1 0.1 10 50:1 0.1 11 45:1 0.1 12 44:1 0.2 13 52:1 0.1 14 42:1 0.2 15 37:1 0.2 16 45:1 0.2 17 35:1 0.2 18 41:1 0.1 19 38:1 0.1 実施例 コントラスト比 光学応答のおくれ(sec) 20 43:1 0.1 比較例1〜4 表3に示した配向制御膜及び液晶材料を用いた他は実
施例1と全く同様にしてセルを作成した(表中のポリア
ミド酸ワニスの重合度は、いずれも700〜2000であ
る)。それぞれのセルに対してコントラスト比および光
学応答のおくれを表4に示した。
又、実施例1と同様のマルチプレクシング駆動による
表示を行ったところ、コントラストが本実施例のものと
比較して小さく、しかも残像が生じた。
表 4 比較例 コントラスト比 光学応答のおくれ(sec) 1 9:1 1.5 2 7:1 2.5 3 11:1 1.2 4 7:1 2.2 〔発明の効果〕 以上の実施例及び比較例で明らかにした様に、本発明
によれば明状態と暗状態でのコントラストが高く、特に
マルチプレクシング駆動時の表示コントラストが非常に
大きく高品位の表示が得られ、しかも目ざわりな残像現
象が生じない効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)は、本発明の液晶素子の断面図である。第
1図(B)は、本発明で用いた液晶素子の平面図であ
る。第2図はらせん構造をもつカイラルスメクチツク液
晶の配向状態を示した斜視図で、第3図は非らせん構造
の分子配列をもつカイラルスメクチツク液晶の配向状態
を示した斜視図である。第4図(A)は本発明の配向方
法で配向したカイラルスメクチツク液晶の配向状態を示
す断面図で、第4図(B)はそのユニフオーム配向状態
におけるC−ダイレクタ図で、第4図(C)はスプレイ
配向状態におけるC−ダイレクタ図である。第5図
(A)はユニフオーム配向状態におけるチルト角θを示
す平面図で、第5図(B)はスプレイ配向状態における
チルト角θを示す平面図である。第6図は強誘電性液晶
内の電荷分布、自発分極Psの向き及び逆電界Vrevの向き
を示す断面図である。第7図は電界印加時及び後のチル
ト角θの変化を示す平面図である。第8図は従来例にお
ける光学応答特性を示し、第9図は本発明例における光
学応答特性を示す。第10図は本実施例で用いた駆動電圧
の波形図である。

Claims (35)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の基板間に、らせん配列構造の形成が
    抑制され、少なくとも2つの安定状態をとるカイラルス
    メクチック液晶を挟持してなる液晶素子において、 前記一対の基板の少なくとも一方の基板には、含フッ素
    残基を結合してなるジアミン成分を有するポリイミドの
    被膜が設けられており、 前記一対の基板は夫々、カイラルスメクチック液晶と隣
    接する面において、互いに交差するように各々一方向に
    配向処理が施されており、 前記カイラルスメクチック液晶は、複数の液晶分子で構
    成される層からなる層構造を有しており、 前記層は、折れ曲がり構造をなし、該折れ曲がり構造を
    なす層の隣接基板に対する回転方向と、該隣接基板に隣
    接する液晶分子の浮き上がり回転方向とが同一方向であ
    る、液晶素子。
  2. 【請求項2】前記一方向の配向処理がラビング処理であ
    る請求項1記載の液晶素子。
  3. 【請求項3】前記一対の基板の両方に配向処理が施され
    た前記ポリイミド被膜が設けられている請求項1記載の
    液晶素子。
  4. 【請求項4】前記一方向の配向処理がラビング処理であ
    る請求項3記載の液晶素子。
  5. 【請求項5】前記含フッ素残基がフルオロアルキル基で
    ある請求項1記載の液晶素子。
  6. 【請求項6】前記一方向に配向処理されたポリイミドの
    被膜が、絶縁膜を介して、基板上に形成された電極上に
    設けられている請求項1記載の液晶素子。
  7. 【請求項7】前記ポリイミドの被膜の膜厚が、50オング
    ストローム〜1000オングストロームで、前記絶縁膜の膜
    厚が、200オングストローム〜1000オングストロームで
    ある請求項6記載の液晶素子。
  8. 【請求項8】前記ポリイミドの被膜の膜厚が100オング
    ストローム以下である請求項7記載の液晶素子。
  9. 【請求項9】前記一方向に配向処理されたポリイミドの
    被膜が絶縁膜を介して夫々一対の基板上に形成された電
    極上に設けられ、夫々の配向処理の方向を互いに2度〜
    15度の角度で交差させた請求項1記載の液晶素子。
  10. 【請求項10】前記交差角が3度〜12度である請求項7
    記載の液晶素子。
  11. 【請求項11】観察位置からより遠い位置にある基板側
    に施した一方向の配向処理軸が、観察位置から近い位置
    にある基板側に施した一方向配向処理軸から反時計回り
    に2度〜15度回転した位置に設定されている請求項1記
    載の液晶素子。
  12. 【請求項12】観察位置からより遠い位置にある基板側
    に施した一方向の配向処理軸が、観察位置から近い位置
    にある基板側に施した一方向配向処理軸から反時計回り
    に3度〜12度回転した位置に設定されている請求項1記
    載の液晶素子。
  13. 【請求項13】前記カイラルスメクチック液晶がスメク
    チックA相より高い温度からの冷却によって少なくとも
    2つの安定配向状態を生じる請求項1記載の液晶素子。
  14. 【請求項14】前記一対の基板間において、少なくとも
    前記ポリイミド被膜に隣接する分子を含めたカイラルス
    メクチック液晶の分子が、極性を有する電界の印加によ
    って、前記第一及び第二の状態間でスイッチングする請
    求項1記載の液晶素子。
  15. 【請求項15】前記ジアミン成分が下記一般式(I)の
    構造式によって示される請求項1記載の液晶素子。 一般式(I) (式中、R11は置換基を有してもよいアリーレン基であ
    る。)
  16. 【請求項16】前記ジアミン成分が下記一般式(II)の
    構造式によって示される請求項1記載の液晶素子。 一般式(II) (式中、R21又は−SO2−である。R22、R23及びR24は−CF3、−CH3
    たは−Hである。但し、R21〜R24のうち少なくとも1つ
    は含フッ素残基である。)
  17. 【請求項17】前記ポリイミドが下記構造式(III)〜
    (VI)で表される少なくとも1つの構造単位と、構造式
    (VII)で表される構造単位とを含有する請求項1記載
    の液晶素子。
  18. 【請求項18】一対の基板間に、らせん配列構造の形成
    が抑制され、少なくとも2つの安定状態をとるカイラル
    スメクチック液晶を挟持してなる液晶素子において、 前記一対の基板の少なくとも一方の基板には、ジアミン
    成分及びカルボン酸成から構成され、該両成分が共に含
    フッ素残基又はフッ素原子を結合してなるポリイミドの
    被膜が設けられており、 前記一対の基板は夫々、カイラルスメクチック液晶と隣
    接する面において、互いに交差するように各々一方向に
    配向処理が施されており、 前記カイラルスメクチック液晶は、複数の液晶分子で構
    成される層からなる層構造を有しており、 前記層は、折れ曲がり構造をなし、該折れ曲がり構造を
    なす層の隣接基板に対する回転方向と、該隣接基板に隣
    接する液晶分子の浮き上がり回転方向とが同一方向であ
    る、液晶素子。
  19. 【請求項19】前記一方向の配向処理がラビング処理で
    ある請求項18記載の液晶素子。
  20. 【請求項20】前記一対の基板の両方に配向処理が施さ
    れた前記ポリイミド被膜が設けられている請求項18記載
    の液晶素子。
  21. 【請求項21】前記一方向の配向処理がラビング処理で
    ある請求項20記載の液晶素子。
  22. 【請求項22】前記含フッ素残基が、フルオロアルキル
    基である請求項18記載の液晶素子。
  23. 【請求項23】前記カルボン酸成分が含フッ素テトラカ
    ルボン酸の無水物から誘導された成分である請求項18記
    載の液晶素子。
  24. 【請求項24】前記含フッ素テトラカルボン酸が、2,2
    −ビス〔4−(3,4−ジカルボキシフエノキシ)フエニ
    ル〕ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3,4−ジカル
    ボキシフエニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(3,4
    −ジカルボキシフエニル)ヘキサフルオロプロパン、4,
    4′−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシフエノキシ)フエ
    ニル〕ヘキサフルオロプロパン、(トリフルオロメチ
    ル)ピロメリト酸、ビス(トリフルオロメチル)ピロメ
    リト酸、5,5′−ビス(トリフルオロメチル)−3,3′,
    4,4′−テトラカルボキシビフエニル、2,2′,5,5′−テ
    トラキス(トリフルオロメチル)−3,3′,4,4′−テト
    ラカルボキシビフエニル、5,5′−ビス(トリフルオロ
    メチル)−3,3′,4,4′−テトラカルボキシジフエニル
    エーテル、5,5′−ビス(トリフルオロメチル)−3,3′
    4,4′−テトラカルボキシベンゾフエノン、ビス〔(ト
    リフルオロメチル)ジカルボキシフエノキシ〕ベンゼ
    ン、ビス〔(トリフルオロメチル)ジカルボキシフエノ
    キシ〕ビフエニル、ビス〔(トリフルオロメチル)ジカ
    ルボキシフエノキシ〕(トリフルオロメチル)ベンゼ
    ン、ビス〔(トルフルオロメチル)ジカルボキシフエノ
    キシ〕ビス(トリフルオロメチル)ビフエニル、ビス
    〔(トリフルオロメチル)ジカルボキシフエノキシ〕ジ
    フエニルエーテル、ビス(ジカルボキシフエノキシ)
    (トリフルオロメチル)ベンゼン、ビス(ジカルボキシ
    フエノキシ)ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、ビ
    ス(ジカルボキシフエノキシ)テトラキス(トリフルオ
    ロメチル)ベンゼン、ビス(ジカルボキシフエノキシ)
    ビス(トリフルオロメチル)ビフエニル、ビス(ジカル
    ボキシフエノキシ)テトラキス(トリフルオロメチル)
    ビスフエニル、2,2−ビス〔4(2,3−ジカルボキシベン
    ゾイルオキシ)フエニル〕ヘキサフルオロプロパン、2,
    2−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキシ)
    −3−ブロモフエニル〕ヘキサフルオロプロパン、2,2
    −ビス〔4−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキシ)
    −3,5−ジブロモフエニル〕ヘキサフルオロプロパン、
    2,2−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキ
    シ)−3,5−ジメチルフエニル〕ヘキサフルオロプロパ
    ン、2,2−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオ
    キシ)フエニル〕オクタフルオロブタン、2,2−ビス
    〔4−(2−トリフルオロメチル−3,4−ジカルボキシ
    ベンゾイルオキシ)フエニル〕ヘキサフルオロプロパ
    ン、1,3−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオ
    キシ)フエニル〕ヘキサフルオロプロパン、1,5−ビス
    〔4−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキシ)フエニ
    ル〕デカフルオロペンタン、1,6−ビス〔4−(3,4−ジ
    カルボキシベンゾイルオキシ)フエニル〕ドデカフルオ
    ロヘキサン、1,7−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシベン
    ゾイルオキシ)フエニル〕テトラデカフルオロヘプタ
    ン、1,5−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオ
    キシ)−3,5−ジブロモフエニル〕デカフルオロペンタ
    ン、1,5−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオ
    キシ)−3,5−ビストリフルオロメチルフエニル〕デカ
    フルオロペンタン、1,5−ビス〔4−(2−トリフルオ
    ロメチル−3,5−ジカルボキシベンゾイルオキシ)フエ
    ニル〕デカフルオロペンタン、2,2−ビス〔4−(3,4−
    ジカルボキシフエノキシ)フエニル〕ヘキサフルオロプ
    ロパン、2,2−ビス〔4−(2,3−ジカルボキシフエノキ
    シ)フエニル〕ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス
    〔4−(3,4−ジカルボキシフエノキシ)−3−ブロモ
    フエニル〕ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス〔4−
    (3,4−ジカルボキシフエノキシ)−3,5−ジブロモフエ
    ニル〕ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス〔4−(3,4
    −ジカルボキシフエノキシ)−3,5−ジメチルフエニ
    ル〕ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス〔4−(3,4−
    ジカルボキシフエノキシ)フエニル〕オクタフルオロブ
    タン、2,2−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシ−2−トリ
    フルオロメチルフエノキシ)フエニル〕ヘキサフルオロ
    プロパン、1,3−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシフエノ
    キシ)フエニル〕ヘキサフルオロプロパン、1,5−ビス
    〔4−(3,4−ジカルボキシフエノキシ)フエニル〕デ
    カフルオロペンタン、1,6−ビス〔4−(3,4−ジカルボ
    キシフエノキシ)フエニル〕ドデカフルオロヘキサ
    ン、,1,7−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシフエノキ
    シ)フエニル〕テトラデカフルオロペンタン、1,5−ビ
    ス〔4−(3,4−ジカルボキシフエノキシ)−3,5−ジブ
    ロモフエニル〕デカフルオロペンタン、1,5−ビス〔4
    −(3,4−ジカルボキシフエノキシ)−3,5−ビス−トリ
    フルオロメチルフエニル〕デカフルオロペンタン及び1,
    5−ビス(4−(3,4−ジカルボキシ−2−トリフルオロ
    メチルフエノキシ)フエニル〕デカフルオロペンタンか
    らなる群から選択された少なくとも1種の化合物である
    請求項16記載の液晶素子。
  25. 【請求項25】前記カルボン酸成分が2種以上の異なる
    カルボン酸成分を含有する請求項18記載の液晶素子。
  26. 【請求項26】前記ジアミン成分が2種以上の異なるジ
    アミン成分を含有する請求項18記載の液晶素子。
  27. 【請求項27】前記一方向に配向処理されたポリイミド
    の被膜が、絶縁膜を介して、基板上に形成された電極上
    に設けられている請求項18記載の液晶素子。
  28. 【請求項28】前記ポリイミドの被膜の膜厚が、50オン
    グストローム〜1000オングストロームで、前記絶縁膜の
    膜厚が、200オングストローム〜1000オングストローム
    である請求項27記載の液晶素子。
  29. 【請求項29】前記ポリイミドの被膜の膜厚が100オン
    グストローム以下である請求項28記載の液晶素子。
  30. 【請求項30】前記一方向に配向処理されたポリイミド
    の被膜が絶縁膜を介して夫々一対の基板上に形成された
    電極上に設けられ、夫々の配向処理の方向を互いに2度
    〜15度の角度で交差させた請求項18記載の液晶素子。
  31. 【請求項31】前記交差角が3度〜12度である請求項30
    記載の液晶素子。
  32. 【請求項32】観察位置からより遠い位置にある基板側
    に施した一方向の配向処理軸が、観察位置から近い位置
    にある基板側に施した一方向の配向処理軸から反時計回
    りに2度〜15度回転した位置に設定されている請求項18
    記載の液晶素子。
  33. 【請求項33】観察位置からより遠い位置にある基板側
    に施した一方向の配向処理軸が、観察位置から近い位置
    にある基板側に施した一方向の配向処理軸から反時計回
    りに3度〜12度回転した位置に設定されている請求項18
    記載の液晶素子。
  34. 【請求項34】前記カイラルスメクチック液晶が、スメ
    クチックA相より高い温度からの冷却によって少なくと
    も2つの安定配向状態を生じる請求項18記載の液晶素
    子。
  35. 【請求項35】前記一対の基板間において、少なくとも
    前記ポリイミド被膜に隣接する分子を含めたカイラルス
    メクチック液晶の分子が、極性を有する電界の印加によ
    って、前記第一及び第二の状態間でスイッチングする、
    請求項18記載の液晶素子。
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