JPH05127010A - カラーフイルター製造用電着基板及びカラーフイルター製造方法 - Google Patents

カラーフイルター製造用電着基板及びカラーフイルター製造方法

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JPH05127010A
JPH05127010A JP29175891A JP29175891A JPH05127010A JP H05127010 A JPH05127010 A JP H05127010A JP 29175891 A JP29175891 A JP 29175891A JP 29175891 A JP29175891 A JP 29175891A JP H05127010 A JPH05127010 A JP H05127010A
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electrodeposition
color filter
substrate
colored layer
layer
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JP29175891A
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Koji Kitamura
孝司 北村
Satoshi Takeuchi
敏 武内
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 モザイク状等に着色画素を配列したカラーフ
ィルターを電着によって製造する。 【構成】 電気絶縁性基板面に、同一の表示色の着色層
の電着部に通電し他の表示色の着色層の電着部分とは電
気的に接続しない電着用回路を設け、電着用回路上には
酸化亜鉛と樹脂からなる分散層を設け、分散層を露光し
て露光部の酸化亜鉛を還元し金属化して、電着用回路と
着色層の電着部との導電接続部を形成し、着色層の電着
部には金属の被膜を形成したカラーフィルター製造用電
着基板面に、顔料と高分子物質を分散した着色材の電着
浴において電気泳動により、着色層を電着する操作を各
色毎に繰り返し行った後に、カラーフィルター基板面に
着色層を一括して転写することによってカラーフィルタ
ーを製造する。 【効果】 ストライプ状に限らず、任意の配置のカラー
フィルターを高品質のものを電着によって製造すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶用カラーフィルター
の製造方法に係わり、とくにカラーフィルター製造用電
着用基板及び該電着用基板を用いてカラーフィルターを
製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カラーテレビやコンピュータ用の液晶表
示装置のカラー表示方法には多種の方法があるが、一般
には透明基板上に赤(R)、緑(G)、青(B)などの
多色の画素を規則正しく配列したカラーフィルターを用
いることが行われている。
【0003】カラーフィルターの製造方法としては、透
明樹脂を染料を用いて染色する染色法、透明樹脂または
透明感光性樹脂中に着色用の顔料を分散させて露光現像
する顔料分散法、印刷インキで各色の画素を印刷する印
刷法等がある。
【0004】染色法は色相に優れた高品質なものが得ら
れるが、染料を用いているために耐熱性や耐光性が劣
り、製造にはフォトリソグラフィー技術と染色技術を利
用しているため、製造工程が複雑であり、高価であると
いう問題点がある。そこで、現在では、耐熱性、耐光性
が優れた顔料分散法が主に液晶表示装置用のカラーフィ
ルターの製造に利用されているが、フォトリソグラフィ
ー技術を多用して製造しているため、製品の歩留まりが
低く製造価格が高いという問題点がある。一方、印刷法
では工程が簡便で最も廉価に製造可能と期待されていた
が、充分な精度のものが得られずコンピュータ用の液晶
表示装置の主流となっている薄膜トランジスタ(TF
T)型液晶表示装置に対しては不満足であるとともに、
製品の歩留まりが低いという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一方、これらの問題点
を解決するために、通電する電気量によって膜厚を容易
に調整することができ、膜の精度が高い着色画素が比較
的簡単な工程によって得られる電着法が提案されてい
る。電着法は透明電極を有するガラス基板上にカラーフ
ィルターの着色画素の成分の顔料をイオン性高分子物質
とともに分散させて電気化学的に電着する方法や、カラ
ーフィルターの基板とは別の基板上に着色層を電着した
後、カラーフィルター用のガラス基板上に転写する電着
転写法など多くの方法が提案されている。
【0006】電着転写法は、電着基板面にあらかじめカ
ラーフィルターの各色の成分を電着する回路を設け、図
4に示すように該回路を色別に選択的に外部電源と接続
し、電着用の顔料と高分子物質を分散した電着槽中にお
いて、不溶性電極を対極として電気化学的に着色材を目
的の領域のみに電着し、次いで他の回路と外部電源を接
続して対応する着色層を電着する工程を繰り返すことに
よって、カラーフィルターの全色の着色層を電着した後
ガラス基板に一括転写してカラーフィルターを製造する
方法が製造工程からみて最も好ましいと考えられてい
る。
【0007】しかし、この方法で作成できるカラーフィ
ルターは各色の着色画素が並列的に線状に配置されてい
るいわゆるストライプ型カラーフィルターのみである。
ストライプ型フィルターでは線状に画素を配列するため
に電着用の電気回路の配線は平面的に形成するのみで実
現することができるので、比較的容易であるが他の形態
のフィルターでは電着用の電気回路の配線は困難であ
る。
【0008】すなわち、TFT型やその他のアクティブ
マトリクス構造がひろく採用されるようになり、カラー
フィルターの着色画素の配列として千鳥状や複雑なモザ
イク状等が要求されるようになった。この場合には目的
のカラーフィルターの着色画素を電着すべき領域へ電流
を供給するための回路配線は、平面的な配線では実現す
ることができず、TFT型などに必要なさまざまな配列
の着色画素の形成は実現されていない。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のカラーフィルタ
ーの製造用の電着基板およびそれを用いたカラーフィル
ターの製造方法は、モザイク状やその他の複雑な着色画
素の配列を実現するために立体的な配線を形成した新規
な基板とその基板を用いてカラーフィルターを製造する
方法を提案するものである。
【0010】すなわち、本発明のカラーフィルター製造
用電着基板は、電気絶縁性基板面上に、同一の表示色の
着色層の電着部に通電し他の表示色の着色層の電着部分
とは電気的に接続しない電着用回路を有し、電着用回路
を形成した基板面には酸化亜鉛と樹脂からなる分散層を
有し、分散層を露光した後に露光部の酸化亜鉛を還元し
て金属化することによって得られた電着用回路と着色層
の電着部を導電接続する導電接続部を有し、着色層の電
着部には金属の被膜を形成したことを特徴とするラーフ
ィルター製造用電着基板である。
【0011】また、本発明のカラーフィルターの製造方
法は、該カラーフィルター製造用電着基板の着色層の電
着部の金属被膜に電着用回路から通電して一方の電極と
し、不溶性の電極を対極として着色材を分散した電着浴
中において各着色画素に応じた導電性被膜上に着色層を
電着し、この操作を各色毎について繰り返し行った後
に、各着色画素をカラーフィルター用透明基板面に転写
することによってカラーフィルターを製造する方法であ
る。
【0012】本発明の方法は、酸化亜鉛を主成分とする
光半導体を露光し形成された導電性メモリーを利用し、
その露光部の電子の挙動を利用して立体構造の配線を形
成した電着用基板を得るものである。本発明の基板は光
半導体特性を利用することによって極めて簡単な構造と
なり、立体構造の電着用回路を迅速、容易に製造するこ
とができる。
【0013】以下に本発明のカラーフィルター製造用電
着基板とそれを用いたカラーフィルターの製造方法を図
を参照して説明する。図1は本発明のモザイク型フィル
ター用のカラーフィルター製造用電着基板を説明する図
である。
【0014】カラーフィルターの各着色画素は遮光性の
ブラックマトリクスで区画されているが、これに対応し
てカラーフィルター製造用電着基板は各画素に対応した
着色単位1に区画されている。電着基板面にR、G、B
のそれぞれが独立して電着されるよう赤用配線2、緑用
配線3、青用配線4が形成されている。各配線と着色単
位の間に導電性接続を形成するために、導電接続部5、
6、7が形成されている。図1の例では、1個の着色単
位には赤用配線、緑用配線、青用配線の3本が配置され
ており、形成すべき表示色に対応した配線に着色層接続
部5が設けられている。また、複数の同一色用の配線は
外部電源から各色毎に一括して通電できるように、それ
ぞれの母線8、9、10と接続されている。
【0015】このように、本発明の方法では着色単位の
下層部を利用して配線を行うとともに、立体的配線によ
って任意の配置の着色画素に通電することを可能として
いる。
【0016】図2は本発明のカラーフィルター製造用電
着基板の製造工程と着色層の電着までの工程を示した断
面図である。電気絶縁性基板11面に通常の導電性材料
による配線加工を行う。絶縁性基板にはエポキシ樹脂系
の通常のプリント配線用基板、ポリエステルフィルム、
ポリカーボネートフィルム、ポリアミドフイルム等のフ
ィルム基板、ガラス、セラミックス等が使用することが
できるが、熱的又は機械的に伸縮性の小さいものがよ
い。また最後の転写操作を考慮すれば柔軟性を保持し且
つ機械的に強度の高い部材が望ましく、例えば線膨張係
数の低いステンレス、アンバー等の金属板を使用し、電
着浴中において影響を受けない絶縁性被膜で被覆し、そ
の上に配線用の導電性部材を形成させた基板でもよい。
導電性部材として銅、ニッケル、クロム、鉄、アルミニ
ウム等の金属またはそれらの合金、導電性酸化膜等が用
いられ、蒸着膜やラミネート膜が用いられる。導電性部
材の配線加工は通常のフォトリソグラフィーや印刷など
によって配線パターンを形成した後にエッチングして形
成する。
【0017】配線加工は図2(A)のように赤用配線1
2、緑用配線13、青用配線14の3本の配線が各着色
単位15内を通過するように行う。次いでこの面に酸化
亜鉛と合成樹脂からなる分散層16を厚さ3〜30μm
に塗布乾燥して形成する(図2(B))。
【0018】分散層16は、電子写真等の分野で用いら
れているN型光半導体である酸化亜鉛を電気絶縁性樹脂
とを適当な有機溶媒を添加して混練し、ローラーコー
ト、バーコート、スクリーン印刷等により塗布、乾燥し
たものである。電気絶縁性樹脂としては酸化亜鉛を用い
た電子写真記録材料に用いられる樹脂が使用でき、例え
ばアルキッド樹脂、スチレン−ブタジエン共重合樹脂、
アクリル樹脂等であり、スチレン−ブタジエン共重合樹
脂、アクリル樹脂等が好ましい。
【0019】更に酸化亜鉛の光感度を上げるために増感
剤としてローズベンガル、ブロムフェノールブルー、パ
テントブルー等を添加してもよい。
【0020】次いで、分散層16に導電接続部17、1
8、19を描いたフォトマスク20を介して露光21す
る(図2(C))。パターンは透明ガラス、合成樹脂フ
ィルムなどに写真乳剤によって白黒画像を形成したもの
でも、半導体装置の製造に使用するクロム等の薄膜によ
って形成したものでもよい。また、導電接続部は着色画
素内の配線の対応する位置に正確に形成するために通常
のフォトリソグラフィー工程で行われているような位置
合わせの方法等によって正確に露光する必要があるが、
露光は密着露光、投影露光いずれの方法によって行って
も良い。
【0021】導電性基板上の光半導体層の非露光部は電
気絶縁性であるが、露光された部分は電気抵抗が低下し
導電性となり、光半導体は露光を停止しても導電性が保
持され導電性メモリーが形成される。そして、導電性メ
モリーを形成する電子の作用によって化学的に還元性を
示すが、更に光半導体層を陰極として易還元性物質を含
む水溶液中で通電すると易還元性物質を還元析出させる
ことができる。一方、易還元性物質が存在しない溶液中
においては、通電により光半導体の露光部の酸化亜鉛自
身が還元されて金属亜鉛を遊離して黒化することが知ら
れている。電子写真法での電解現像法は、露光によって
光が到達する表層部のみで光電子が発生し、表層部の光
半導体層の金属亜鉛が遊離する現象を利用した画像形成
方法である。
【0022】導電性メモリーが形成された酸化亜鉛の光
半導体層を、例えばドデシル硫酸ナトリウムのアルカリ
水溶液、炭酸ナトリウム水溶液等の電解液中において陰
極とし、不溶性陽極を陽極として電解すると、本来金属
亜鉛が遊離しないと思われる深さまで酸化亜鉛の還元が
行われ、亜鉛金属となって黒化し、充分な現像により導
電性基板面に還元亜鉛が到達することが見いだされた。
このため現像された露光部の電気抵抗は著しく低下し、
金属亜鉛の形成の結果低い電気抵抗は永久に保持させる
ことができる。この場合は、既にN型半導体ではなく金
属層であるから電流はいずれの方向にも通電することが
できる。
【0023】このようにして酸化亜鉛の還元によって金
属亜鉛層を部分的に形成して、図2(D)のように着色
層との導電接続部22を形成した。次いで、光半導体層
面に金属、合金あるいは導電性酸化物からなる導電性薄
膜を蒸着、無電解めっきによって形成し、着色画素のパ
ターンを用いてエッチングによって着色画素に対応した
電着部23を形成し、顔料と高分子物質とを分散した電
着槽中において、得られた電着面を陰極とし不溶性電極
を陽極として通電し、各色毎に着色層24、25、26
を形成する(図2(E))。電着には、カチオン型の電
着材が一般には好ましいが、アニオン型の電着材を用い
て陽極側に電着することもできる。
【0024】電着された着色画素を透明ガラス基板など
のカラーフィルターの基板面に転写することによってカ
ラーフィルターが得られる。
【0025】図3が得られたカラーフィルターの断面図
である。電着した着色層をガラス基板31に転写する場
合には、ガラス基板31面にあらかじめブラックマトリ
クス32が形成されており、電着基板から転写した着色
画素33、34、35が形成されている。ブラックマト
リックスにはクロム、タングステン等の遮光性の金属、
カーボンブラック、四三酸化鉄などの遮光性の顔料を分
散したポリアミドなどの合成樹脂等で形成したものを使
用することができ、フォトリソグラフィー技術、印刷技
術等のいずれの方法によって製造しても良い。
【0026】ブラックマトリックスを形成したカラーフ
ィルターの基板に着色層を転写する場合には、基板面が
粘着性を有していればそのまま転写できるが、粘着性が
弱いか又は粘着性がなければガラス基板の転写面に粘着
剤又は接着剤を塗布して接着してもよい。カラーフィル
ター基板と着色層との間の接着に使用する接着剤には、
光硬化性あるいは熱硬化性の接着剤を使用して、速やか
に硬化させることが好ましい。
【0027】また、着色層と電着面との接着力が強くて
剥離困難な場合には、電着前に電着面を剥離剤処理をす
ることが好ましい。剥離剤には、シリコーン剥離剤その
他の市販品が使用できる。又クロム酸塩等の無機剥離液
処理も可能である。
【0028】カラーフィルター基板上に転写した着色層
上には、透明な合成樹脂組成物からなる保護層を形成
し、保護層の表面を研磨などによって平滑とした後に液
晶駆動用のITO膜などの透明電極膜を形成してカラー
フィルターを完成させる。
【0029】電着した着色層をカラーフィルター基板に
転写したカラーフィルター製造用電着基板は、再び同種
のカラーフィルターの製造に使用できるので多数回の反
復使用が可能である。したがって、カラーフィルター製
造用電着基板の作成後は着色層の電着と転写のみを繰り
返せばよいので、カラーフィルターの量産に好適であ
る。
【0030】
【作用】本発明のカラーフィルター製造用電着基板は、
立体的な配線を形成したので、ストライプ状の着色画素
に限らずモザイク状等に配置された着色画素も形成する
ことが可能であり、大面積のカラーフィルター製造用の
ものも容易に製造することができる。また、電着基板が
反復使用できるので、フォトリソグラフィー技術を多用
する従来の方法に比べて高品質なカラーフィルターを安
価に製造することができる。
【0031】
【実施例】
実施例1 大きさ300×300mm、厚さ0.1mmの平滑なス
テンレス板面に、厚さ0.25mmのポリエステルフィ
ルムの一方の面に銅の薄膜を形成した片面導電性フィル
ムを接着剤を用いて接着した。次いで通常のフォトリソ
グラフィー法で図1に示すようなR、G、Bの3色の着
色画素用の電気配線用のレジストのパターンを設けて塩
化第2鉄水溶液を使用してエッチング加工した。
【0032】配線仕様は次の通りである。
【0033】電着有効面積(10.4インチパネル用:
158.4×211.2mm) 画素数 :640×480 R、G、B各画素の大きさ :330μm×110μ
m ブラックマトリックスの線幅 :30μm 画素内配線幅 :70μm(330μm
方向を分割) 配線の線間距離 :22.5μm 着色画素の配線と母線が他の着色画素あるいは母線と交
差する部分では、平面配線では相互に接触し導電接続が
形成されるので、交差する部分には下層の配線を形成し
た後に、スクリーン印刷で絶縁性物質を塗布した後にそ
の上部に導電性インキ(銅ペースト)を印刷して他方の
配線を形成し、相互の電気的な接続が形成されないよう
にした。
【0034】基板面の非電着領域の配線上に電着が行わ
れるのを防止するため、全面にネガ型感光性樹脂(OM
R:東京応化工業(株)商品名)を1μmの厚さに塗布
し、上記仕様の有効面積部と電極引き出し部が黒色であ
るパターンをマスクとして密着露光し、指定処方にした
がって現像、乾燥、ベーキングし、次いで下記組成の酸
化亜鉛光半導体層を約15μmの厚さにワイヤーバーで
塗布して乾燥した。
【0035】(光半導体塗布液組成) 電子写真用酸化亜鉛微粉末 80g スチレン−ブタジェン樹脂 20g 増感剤(ローズベンガル) 微量 溶剤(キシレン) 100ml これらを混合後、超音波によって分散してペースト状と
する。
【0036】次に各着色画素と赤用配線、緑用配線ある
いは青用配線との着色画素接続部を形成するために、直
径40μmの着色画素接続部を描いたフォトマスクを用
いて、100Wのタングステン電球によって10秒間密
着露光した。
【0037】次いで下記電解液中において電解現像を行
った。
【0038】(電解液) 炭酸ナトリウム 150g ドデシル硫酸ナトリウム 16g 水 10,000ml (電解条件) 対極 白金板 電極間距離 3cm 電解電圧 5V 電解温度 20℃ 電解時間 10秒 以上の電解現像により酸化亜鉛層の露光部が黒化しその
部分は導電性を示した。次いで、十分に水洗乾燥後ニッ
ケルを200nmの厚さで真空蒸着した後、各画素のパ
ターンを描いたフォトマスクを用いてレジストパターン
を形成した後にエッチングをおこない、赤、緑、青の着
色画素の電着部を形成した。
【0039】この電着用基板による着色画素の電着には
ステンレス面を絶縁性塗膜で覆った後、下記の浴を用い
た。ニッケルの電着部には電着後の転写操作を容易にす
るために市販のシリコーン系剥離液(信越化学工業
(株)製 KF410)を、ニッケルの導電性を阻害し
ない程度に希釈して薄く塗布して乾燥する処理を行っ
た。 (電着浴組成) アクリル樹脂 50部 エチルセロソルブ 25部 イソプロピルアルコール 3部 硫酸 1.5部 顔料 15部 (赤用電着液にはピグメントレッド、緑用電着液にはフ
タロシアニングリーン、青用電着液にはフタロシアニン
ブルー) 水 800部 アクリル樹脂とエチルセロソルブ及び顔料を混合し、顔
料粒子が0.2μm以下に微細化するまでボールミルで
混練りし、次いで上記組成に攪拌調製した。ついで、カ
ラーフィルター製造用電着基板の裏面に絶縁塗装を施
し、赤用の母線を電着用電源と接続し、電着用基板を陰
極として、対極には白金板を用いて赤用の電着浴中にお
いて電着した。初期電圧20Vから電着が開始され、電
着膜厚増加に伴い電気抵抗が増大し、電流が流れなくな
るので徐々に電圧を上げて電着を続行し、80Vまで昇
圧した時点で厚さ2μmの赤の着色層が電着された。水
洗、乾燥後150℃で30分間熱処理して赤の着色画素
を得た。
【0040】次いで、赤の着色層の電着と同様にして、
厚さ2μmの緑および青の着色層の電着を行った。
【0041】次に厚さ150nmの金属クロムからなる
ブラックマトリスクを有するガラス基板に光硬化性接着
剤(アクリル樹脂系接着剤 東邦化成工業(株)製 H
I−LOLK UV500L)を2μmの厚さに均一に
スピンコーティングし、次いで着色層を電着した基板を
密着し、ガラス板面から紫外線を照射して接着剤を硬化
させた後、電着基板を注意して引き剥がすと、着色層は
ガラス基板側に転写し、カラーフィルターを形成する。
得られたカラーフィルターの着色画素はガラス面上のブ
ラックマトリックスにわずかに重なり、各着色画素間の
隙間はブラックマトリックスによって完全に遮蔽されて
いる。
【0042】ガラス板面の各色の着色画素上には保護層
用の光硬化性樹脂の組成物(感光性ポリイミド樹脂)を
均一な厚さに塗布して紫外線硬化させる。
【0043】最後に、保護層上にITO膜をスパッタリ
ングによって成膜して液晶用カラーフィルターを完成さ
せた。
【0044】一方、電着層を剥離した後の電着基板は再
び次の電着に供することができ、前記操作を繰り返して
多数回反復使用することができた。
【0045】実施例2 実施例1と同様に作成したカラーフィルター製造用電着
基板のすべての画素に対応したニッケルの蒸着面を陰極
として、下記の組成のニッケルめっき浴中において、2
μmの厚さのニッケルめっき膜を被覆した。得られたニ
ッケル膜は蒸着によって形成した下地のニッケル面との
接着性が小さく、セロハンテープ等で容易に剥離でき
た。
【0046】(組成等は1点のデータで) Niめっき浴組成: 硫酸ニッケル 240〜340g/l 塩化ニッケル 45g/l ほう酸 30〜 38g/l pH 2.5〜5.5g/l 浴温度 30〜40℃ 電流密度 2.5〜10A/c
2 次いで実施例1と同様にニッケルめっきした面上に各色
の着色材を電着した後水洗、乾燥、熱処理を行い、得ら
れた着色層をカラーフィルター用ガラス基板に転写し
た。
【0047】カラーフィルター基板上には着色層ととも
に、ニッケル薄膜が転写されたので、低濃度の塩化第2
鉄溶液でニッケル薄膜を溶解除去した後に、塩化第2鉄
が残らないように十分に洗浄し乾燥の後に着色画素を形
成した。
【0048】次いで、実施例1と同様に保護膜、ITO
の透明導電膜を成膜してカラーフィルターを得た。
【0049】
【発明の効果】本発明は、カラーフィルターの製造用の
電着基板への電着用の電気配線を酸化亜鉛からなる光半
導体層内に形成した導電部によって立体的に形成したの
で、ストライプ状のカラーフィルターに限らず、モザイ
ク状をはじめとする任意の配置のカラーフィルターを電
着によって製造することが可能となり、高品質のカラー
フィルターを安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラーフィルター製造用電着基板を説
明する図。
【図2】本発明のカラーフィルター製造用電着基板の製
造工程と着色層の電着までの工程を示した断面図であ
る。
【図3】カラーフィルターの断面図である。
【図4】電着方法を説明する図である。
【符号の説明】
1…着色単位、2…赤用配線、3…緑用配線、4…青用
配線、5、6、7…導電接続部、8、9、10…母線、
11…電気絶縁性基板、12…赤用配線、13…緑用配
線、14…青用配線、15…着色単位、16…分散層、
17、18、19…導電接続部、20…フォトマスク、
21…露光、22…導電接続部、23…電着部、24、
25、26…着色層、31…ガラス基板、32…ブラッ
クマトリックス、33、34、35…着色画素
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年12月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】Niめっき浴組成: 硫酸ニッケル 240〜340g/l 塩化ニッケル 45g/l ほう酸 30〜 38g/l pH 2.5〜5.5g/l 浴温度 30〜40℃ 電流密度 2.5〜10A/c
2 次いで実施例1と同様にニッケルめっきした面上に各色
の着色材を電着した後水洗、乾燥、熱処理を行い、得ら
れた着色層をカラーフィルター用ガラス基板に転写し
た。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カラーフィルターの製造用電着基板にお
    いて、電気絶縁性基板面上に、同一の表示色の着色層の
    電着部に通電し他の表示色の着色層の電着部分とは電気
    的に接続しない電着用回路を有し、電着用回路上には酸
    化亜鉛と樹脂との分散層を有し、分散層は露光した後に
    露光部の酸化亜鉛を還元し金属化することにより得られ
    た電着用回路と着色層の電着部との導電接続部を有し、
    着色層の電着部には金属の被膜を形成したことを特徴と
    するカラーフィルター製造用電着基板。
  2. 【請求項2】 カラーフィルターの電着による製造方法
    において、電気絶縁性基板面上に、同一の表示色の着色
    層の電着部に通電し他の表示色の着色層の電着部分とは
    電気的に接続しない電着用回路を設け、電着用回路上に
    は酸化亜鉛と樹脂からなる分散層を設け、分散層を露光
    して露光部の酸化亜鉛を還元し金属化して、電着用回路
    と着色層の電着部との導電接続部を形成し、着色層の電
    着部には金属の被膜を形成したカラーフィルター製造用
    電着基板面に、顔料と高分子物質を分散した着色材の電
    着浴において電気化学的に、着色層を電着する操作を各
    色毎に繰り返し行った後に、カラーフィルター基板面に
    着色層を一括して転写することを特徴とするカラーフィ
    ルター製造方法。
  3. 【請求項3】 カラーフィルター製造用電着基板の電着
    部の金属被膜上には、剥離性の良好な金属薄膜を電気め
    っきによって形成した後に、電着によって着色層を形成
    し、形成した着色層をカラーフィルター基板面に一括し
    て転写した後に、着色層上の金属薄膜を溶解除去するこ
    とを特徴とする請求項2記載のカラーフィルター製造方
    法。
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